ウンベル、血迷って四足歩行
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電車が停まる理由はいくつもある。
「気分の悪くなったお客様を救護しておりました。」
「××駅のホームの非常停止ボタンが押されたため、安全確認を行っておりました。」
順当なところである。
これは緊急停止せざるを得ない突発事態だ。そういう思わせる説得力がある。
ほか、「落雷のため」「強風のため」「大雨の影響で」 などはあまりに堂々たる王道であり、理解力に乏しい老人や子供でも充分附いてこられるだろう。
運行ダイヤの乱れとの因果関係が、単純でわかりやすい。
わかりやすいというのは、実に重要なことである。
「ホームから転落したお客様を救助しておりました関係で」
「人身事故が発生し・・・」
「線路内立ち入りがありました影響で・・・」
これらとて、どす黒い想像は働きはするものの、非常に明快である。要は困った客が出た、ということなのだ。
だから、電車が運行を停止する状況とは、ある種の決まったルーティンにのっとっている。そう思って油断していたのだ。
これまでは。
首都圏エリアにお住まいの皆さんはご記憶だろう、昨日の夜、車内の電光掲示板で流れた情報には度肝を抜かれた。
「【京浜東北線遅延】大宮駅で、乗務員が乗客による暴力行為を受けた影響で」
え。
慌てて情報をフォローすると、運転士が暴行を受け病院に搬送されたのだという。代わりの運転手が最寄り駅から到着するまでのあいだ、電車は出発できないのだった。
暴力を振るった客は、現場で即刻逮捕。
なんだかよくわからない状況になっているのだった。
「戦えよ、乗務員!」
そう思った人もいれば、「だったら勝てよ、乗務員!」と檄を飛ばした人もいたらしい。
とにかくそういう話だ。
しかし、乗客と乗務員がバトルする電車ってどんなんだ。ポン・ジュノ監督の新作がそういう内容らしいが。(前方車両にいくほど支配階級。バカ映画。)
さすがに、これを越える異常事態はそうそうないだろうと思っていたら、
本日、中央本線がシカと正面衝突して運行停止。
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SM方面でよくある、過剰に女優にリアクションさせるパターン。声が裏返ったり咳き込んだり、大変なことになっているケースはよく見かけるけれど、それとは違った意味で深刻な事態になっている物件に遭遇したのでお知らせしておく。
http://www.xvideos.com/video2673873/helpless_asian_whore_receives_vibrator_treatment
暗室で縛られ仮面の男たちにバイブで電マで責められ続ける女優。溢れたまん汁を執拗に指先でピンコ飛ばしする白おめん男もどうかしているが、この女優、「イク~」「イク~」と台詞を叫ぶべきところ、
「いけ~」
「いけ~」
と、言い間違えてしまった。その直後の、責め手も女優も揃って気まずくなる空気は貴重である。
なにせ茶化したり笑ったりしてはならないのだ。それがSMというものの宿命である。
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2月16日、佐藤哲也師匠のライブを観に町田へ。
首都圏在住は結構長いけど、小田急ってのは、碌すっぽ乗ったことがなかった。たまたまか。私が単にズボラなだけなのだろうか。
横浜線方向から来た、別のお客さんに終電の時間など聞くと、
「小田急、ほとんど使ってないんです・・・」
という衝撃的な発言が飛び出してきた。ミッシングリンクか。小田急って一体なんなんだ。
各停だと、新宿から50分以上かかって町田へ辿り着く。沿線全体に結構、若い子が多くて、明るい雰囲気。東横なんかとも共通するけど、もっと庶民寄り。
知ってる人は知ってのとおり、実は町田は異様に栄えているのだった。カップルが仰山。土曜の夜だから当然だが。タワレコなんかもあるのね。
海の匂いがしないが、小規模な横浜みたいな感じか。ふふん。
タブラ・シタール・サーランギのアンサンブルは、予想以上に華やいだ感じでよかった。シタールの女性が可愛い喉を披露して佐藤師匠がリズムを刻む長尺ナンバーなんか、フェアポート・コンベンション「船乗りの話」なんかを連想させるポップさで、普段インドなんか見向きもしないお前やお前やオマエにぜひ聴いてみて欲しいところだった。
このヤロ。論より証拠だ、来い。
ありゃ、絶対サンディー・デニーだって。
で、三名編成、及び最後のアンコール(北インド宮廷音楽でアンコールナンバー登場!というのは、物凄いレアさ)まで含め、全編なんでこうポップに聴こえたんだろうと分析するに、こりゃ速度の問題ではないかと。
後半になるほど、異様に速かったんですよ。
最後のアンコールでの、シタールのイントロなんて、クラプトンの「レイラ」かってぐらいの速度になってた。ツボに入ったオレ大笑い。失礼すぎ。
ロックっぽさって、要は、速度の問題じゃないのか。
そんなことを思いながら、終電間際の豊田行きに乗り換えたのだった。
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先日某総合病院の医師の手により鼻腔粘膜をググッと採取され、インフルエンザA型と判定された。会社の上司同僚達からは「ウツスナ!」「クルンジャネェ!」等々の暖かい励ましのお言葉を頂戴し、晴れて自宅軟禁状態となったのである。
お医者の見立てによれば、菌が死滅するまであと5日。発症が確認されたのが1月23日だったから、日曜日まではどこに出しても恥ずかしくない立派な保菌者。危険人物。人間核弾頭。いや、そんないいもんではない。だが世間の迷惑を考えるなら、極力外界をうろつかないに越したことはなかろう。勘違いして射殺されるかも知れない。ベンだって撃たれたんだし。
ということで今日が籠城3日目。自室から一歩も出ていない。
これはちょっと珍しい記録だ。たいてい食料品が尽きて、穴倉からすきっ腹で這い出していってしまうからだ。
初日まったく食欲がなかったのでカラムーチョのみ食べた。お湯とカラムーチョ。40℃近い熱があっても、カラムーチョは変わらずカラムーチョの味がするので感動的だ。お試しあれ。(応用編として、MAXコーヒーのやたらしつこい甘さが挙げられる。)
この日、実は病院の帰りにコンビニで「鮭とコーンポタージュのおにぎり」という意味不明の商品を買ってあったのだが、病んだ舌にはその斬新なコラボを受け止めるだけのパワーがなかった。鮭とポタージュは組み合わせとしてまだ理解できるが、そこになぜおにぎりが。この謎を解かないうちは死ねない気がする。
二日目には熱が下がり出し、異様に腹が減ってきた。当然のリアクションである。とりあえずご飯を炊いた。おかずはどうしようか。選択肢はあまり無かったが、その中でもとりわけ貧乏臭いものを選んだ。かつお削り節パックに醤油数滴たらし。大根おろしが欲しいところだが、手の届く範囲にはなかった。しかし、空腹とは恐ろしいもので、こんなチープすぎる組み合わせで軽くお茶碗四杯を食す。
そして三日目。完全に平熱に戻り、からめるだけのパスタソースで、パスタ100gを茹でて食べた。半分使って残っていたそのソースの袋には、「鮭と白ごまのり」と書いてあった。またも、鮭が。オレは潜在意識レベルでやつの存在を求めていたのだろうか。憎い。憎いけれど、憎みきれないあいつ。
次に買出しに出るときには、鮭の切り身を忘れずに。心のメモ帳に刻んだのだった。
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(スタジオ内に穏やかな新春の光が射している。壁が破れているということだ。隙間を縫って流れ込む商店街の有線放送は、祝詞的なサウンドを延々流している。)
「うーーーーーーん・・・アレ、もう朝か。」
スタジオの床に倒れていたスズキくんが起き上がって云った。
誰の気遣いか、一応毛布が掛けられている。
「結局おやじは帰って来なかったな。どーれ、もちでも喰おうか。」
その瞬間背後から現れた古本屋のおやじが、振りかざしたピコピコハンマーで襲い掛かった。連打。連打。連打の嵐である。
「喰うんか!!まだ喰うんか!!
どんだけ喰うたら満足するねん・・・!!
日本を全部食い尽くすまでか??コノ、喰うかい上人!!」
攻撃から身を庇いながら、スズキくん、平然と、
「あぁ、お帰りなさい。ネタの仕入れはいかがでした?
そういえば築地市場の移転問題、一年先送りになってたみたいですね。」
「・・・それどころではないぞ。」
登場早々テンション全開で、さすがに疲れたおやじは、肩で息をしている。
「江ノ電は崖崩れで、鎌倉から不通だ。」
「われわれ、江ノ電を愛する者には心配な情報です。」
「・・・本気だろうな?流山電鉄ではないぞ。
しかし、崖もよくこのタイミングで崩れる気になったものだ。犠牲がなくて幸いだが、保線夫さん達の休み返上を狙ってるとしか思えん。」
「保線夫は見た。」
「(無視して)激動の2012年を見事総括し終えたと思ったら、あッという間に2013年がやって来てしまい、正直、私も動揺を隠せないのだが。
ちなみに、実家に新春の挨拶で電話したところ、うちの母親は今年が2014年だとばかり思い込んでいたな。」
「親子揃っていい加減な家系なんですね。」
「まったくだ。呆れて物も言えん。
こちとら、終夜運転の山手線をホテル代わりにしていたもので、まだ眠いんだよ。都会は一晩中電気が点いてて便利だなー。」
「なにか浮かれたこと、したかったんですね。虚しいなァー。」
「田舎者の典型だよね(笑)。型どおりの正月を一回ハズしてしまうと、どう行動したらいいのか、解らなくなるんだ。
“儀式は重要だ”と、稗田礼ニ郎も述べとる。」
「あ。いま思いついたんですが、礼次郎ではなく礼ニ郎なんですよねー。いずれにせよ、次男。
こりゃシャーロック・ホームズの実家みたく他に長男がいて、政府秘密機関の実力者として君臨しているって裏設定ですよね?」
「兄の方が実は頭がいいのなー。勉強もスポーツもより出来る。」
「で、頭が上がらないんで悔しくて、クスリに逃げたりして。」
「そういう動機か、あのモルヒネ。」
おやじは合点の相槌を打つ。
「そうそう。ヤク中なんてそんなもんです。プロテインで強化したって一生悦ちゃんには頭が上がらないんですよ・・・ところで、正月早々ダベってばかりでもしょうがない。
なにかネタ、ないんですか?」
おやじは溜息をついた。
「ある。」
「ありますか?」
「ある。
迎春のお慶びムードを一気に払拭してくれる、飛び切り景気の悪いやつがある。」
「嬉しくないなァ・・・」
スズキくんは揉み手する。「ネタは新鮮なんでしょうか?」
「もちろん、古本の深海に朽ちて横たわっておるわさ!
超古代の遺物さ!意味なしオーパーツさ!
敢えてサルベージする価値などまったくない、本物のガーベイジ野郎さ!」
「ヒャッホォォ---ッ!!
畜生、こいつを待っていたんだ!!」
(つづく)
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(セットは特に組まれていない。
剥き出しの壁から鉄パイプが幾つも飛び出した殺風景なスタジオ。コンクリートの床は湿っており、色の悪い茶褐色の水溜りがある。)
(曲が流れ、終わったところだ。Gyaoで六曲連続で視聴していたらしい。)
「・・・はァーーーい、というわけで今年の大ヒット、きゃりーぱみゅぱみゅちゃんで『つけまつげつけかえ疑獄』でしたーー!!
ぱふ、ぱふ!」
東急ハンズで購入したパーティーキットを身につけたスズキくん、浮かれている。
「わざと『酢めし疑獄』みたいに言うな!間違えるだろが!」
おやじ、今回は能動的に突っ込みに徹するつもりなのか、阪神タイガース応援団長のコスプレをしてやる気を出している。
「いけーーー、江夏!カッ飛ばしたれや!!!」
「あんた、ムチャクチャですよ。」
諌めるスズキくんも学生服に、目玉がボイィ~~~ン!のメガネ着用だ。
「この番組、無理やり今年を纏めるって始まりましたけど、早くもネタ枯れが懸念されておりますよ。
だいたい、あんた、現代に生きてないでしょう?何時代の人か知らないが。」
「むむ。失敬な。ひとを天地(あめつち)分かれる前の住人みたく言うな!!だれが原生林歩いとるっちゅうねん!
だれが、ヘイ!ミスターダイナソアー!やっちゅうねん。」
「解りにくいボケですが、ポリ~スの歌詞ですな。“Walking on Your FootSteps”。あんたにとって音楽の歴史は1983年のシンクロニシティーコンサートで終わってるんだから、ま、しょうがないでしょう。
ぱふ、ぱふ!」
おやじ、メガホン片手に凄んだ。
「だから慌てて、ぱみゅぱみゅちゃんを観て来たんじゃないか。2012年をこれで語れるぞ。もう、コレ、総括リンチ・姐御しちゃうぞ!」
「よく知らないものを例えに使うのは、いい加減、火傷しちゃうからおよしなさい。」
スズキくんは、ふざけた格好の癖にもの凄く真面目な、謂わば小林完吾アナのような口調で、
「それで、ぱみゅ観て何がわかったんですか?」
「・・・あ、いや、中田ヤスタカが曲書いてるんだなって・・・」
「中学生でもわかるわ・・・!!
そんなもん・・・!!」
メガネを外し、いきなり席から立ち上がった。
「大体あんたのブログ、大半の情報が憶測と嘘だらけじゃねーーーですか?!なに考えてるんですか?
もっと真面目にやってください!!
世の中には、驚くほどバカげた本を真剣に読んでる奴だって存在してるんですよ!
どんなバカ映画にだってひとりぐらい、真剣に愛するファンがいるんです。それを創った監督とか・・・」
「その監督の両親とか・・・」
「そういうみなさんの虚しい愛に少しでも報いるため、このページはあるんじゃないんですか?!
世界の平和を訴えていきましょうよ!原発完全撤廃とか、萌えアニメが好きな外人を殺すとか、もっと他にやること、ある筈でしょ?」
おやじ、ゆらりと席を立つ。
「あの・・・どちらへ・・・?」
「番組の途中ではあるが、ぱみゅについては既に語り尽くしてしまったようだ。これから築地へ行って、新ネタを仕入れてくる。
・・・へぃ、らっしゃい!!
・・・らっしゃい・・・!!
・・・らっしゃい!!!・・・・」
喚きながら出て行ってしまった。
シブガキ隊『スシ食いねェ!』の12インチバージョンを物真似しているらしい。
「エエイ、勝手な人だ。困ったな・・・」
「どうします?局長?」
腕組みするスズキくんに若手が寄ってきて訊いた。
「こういうときはアレだ、『ファニーとアレクサンデル』を流せ!朝までノンストップでリピート放映だ!どうせだれも観るもんか。
そのうち、おやじも帰ってくるだろう。」
若手は深く頷いた。
「へい!らっしゃい!!」
(画面暗転する。映画が始まった。)
(薄暗くなったスタジオの隅から、スズキくんの熟睡する寝息が聞こえる。彼は外国の映画は登場人物を全然覚えられないので、極端に耐性がないのだ。)
(つづく)
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表示不良で読めなくなっていた過去記事「サイキッド謎丸」を再掲載しました。
別にしなくてもいいんだけど、なんか嫌じゃん。そんだけのことよ。
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そんな国があるとは夢にも知らなかったが、行くことになった。大人の事情というやつである。大人には誰にも事情があるのだ。
※事前に注釈。ウンベルは数年前映らなくなったTVセットを捨ててしまい、現在のTV放送業界に関する知識がまったくない。TVブロスを隔週で読んでる程度だ。
最寄り駅の名前が既にして不吉。「東京テレポート」。品川シーサイドというのもある。乗換えた駅は天王洲アイルだ。東京の湾岸地帯には何か呪いでもかかっているのじゃないのか。子供達はキャッキャッはしゃいでいるのだが。それにしてもテレポートはないだろう。グッキーも泣いている。
炎天下の舗道を延々歩く。
三途の川の罪人が責め苦を受けに同じように歩かされている。家族連れ。若者。よくわからんおっさんやおばさん。ガキ。おお、餓鬼。
東京の夏の娯楽の正体はおおむねそんな感じだ。意外と本物の地獄の風景もこんなじゃないのか。それは怖い。順番待ちで、晴れて暑くて天気は常にピーカンなのだ。視界の隅に映るオブジェがなんか針の山に見えてくる。
われわれはひとまず涼しい館内に退避し、休憩した。
あきれ返るぐらい人間が溢れている。高速のサービスエリアを巨大化したような食堂ゾーンには、だらだら単身ビールをすするおっさんや食っても絶対片付けないバカ家族や空席を求めるゾンビ化した猿の群れが無尽蔵に詰め込まれ、騒音の限界を醸し出していた。
たまらんので表に出ると、巨大なロボの足が。
ロボと写真を撮るやつ。ロボについて語るやつ。皆んな、ロボが大好き。
ここまでは予測の範疇だったが、うちの子たちはそんなものには眼もくれず、向かった先がなめこ売り場。これには驚いた。なめこが全国的に大人気なのだという。専門の模擬店まで出ている。白いなめこ、ツタンカーメン風のマスクを被ったなめこのフィギュアを買った。
たまりかねて、子供に聞いてみた。
「おい、しかし、お前、なめこを食えるのか?」
「嫌い。」
なんだ、そりゃ。
だいたい、なんで黄金仮面なんだ。菌糸類の分際で。現在ツタンカーメンは上野に二度目の来日公演を果たしているらしい(ヨン様か)から、露骨に便乗か。ミイラのくせに何度も来日するとは何事だ。面白いじゃないか。その絡みであろう、猫頭のなめこまで売ってる。だが、お子様の一番人気は、一番高級感のある金ピカのやつに確定。ヤクザとお子様のセンスには微妙な共通項があるようである。
入場料を払い、展示場へ。
子供達の母親は、しまむらに夢中。しまむらが新宿駅ビルにある楽器屋の名称でないことは、007並みに勘の鋭い私には充分見当がついたのだが、ピカルとはなにか。
ピカルの碁。(5?)
宇多田ピカル。
おおそうか、囲碁クラブの女子高生5人組がいて、その差しつ差されつの、まったりした日常を描いたアニメがあるのだな。そのうちの一名の声を人気歌手の宇多田ピカルさんが演じていらっしゃるのだなー。これが。納得。
・・・しかし、しまむらって誰だ。
しまざきじゃ駄目か。(島崎俊郎。)しのざきってのもあるぞ。(篠崎ミチ。)しまばらってのは、乱だ。
結局、なんだかんだ言っても疑問は一点も解けていないのだった。しまった。振り出しじゃないか。またもしくじった。
この手痛い教訓を決して忘れることがないよう、しまむらの名前を手の甲に最新式のレーザー刺青で焼付けながら、われわれは次のブースへ向かうのであった。
模擬店の密生するよくわからんテント村を抜けると、巨大な糞から機械の足が突き出していた。
なんだこれは。
でかい。余りにでかいつくりものである。その大きさがこの一帯には珍しい、貴重な日陰ゾーンを作り出しており、老若男女が群れている。
クソの下の憩い。
まるでロンドンパンクの幼稚な妄想を現実化したような、画期的な現代美術である。そして、現代美術の常として価格は安い。村上隆レベル。ポリエチレン製。
そして、時間と共にクソは全体に巨大な霧を散布しまくるのだった。なんだ。この光景は。
恍惚とする人々。ほっぺたを真っ赤に腫らし、熱中症寸前までいっていたうちの子供達が喜んでいる。わざわざ過酷なサファリに連れて来て、甘露を与えて喜ばす。ローマ時代の奴隷教育か。凄いな、現代日本。そりゃ小学校、土曜が休みになる訳だわ。
そのころ、母親はオカザイルの店にいるのだった。(さすがにこれはわかるので、無理なボケはつくらない。まだ、私がTVを所持していた頃から既にやってた。)
しかし、なんかパロディーばっかだな、ここ。
依然弱ってるガキどもを、ミストを浴びに連れて行く。日焼けした快活そうなお兄さんがホースをこっち専属で向けてくれる。全身ズブ濡れになり、みるみる生気を取り戻す子供。死なないようにライフを取りまくるシューティングの要領である。オレ様のゲーム脳フル活用。最近まったくやってないけど。
あと、その先には、なんか巨大な人魚の置物があって、でかい乳房の谷間を子供用のウォータースライダーが駆け下る施設があったが、ここでなんか違うものに目覚める子供とかいたら面白いな。
うちの子は、まだフロイト学派でいうウンコ・チンコレベルなので、全然関心なさそうだったが。そういや、なめこって見事なチンコ型である。理屈に合ってる。
以上で観るもん観たし、鑑賞終わり。ホテルに戻って休むべぇと思ったら、売店を三軒はしご。なんかよくわからねぇステッカーだの、新幹線型の耳掻きだの、みるみる積みあがる。
どさくさに紛れて、母親もウェットスーツを着た猿のぬいぐるみを買っている。
胸に、“UMIZARU ”と書いてある。そんな猿がいるのか。ふぅん。
今度生物図鑑で探してみよう。と思いつつ、俺の財布からは面白いほど金が零れ落ちていったのだった。
結論。
オレは普段から自分を、「無駄なものにお金を使ってばかりのいけない人」と自己認識しているが、浪費家としてまだまだ甘かった。反省しきり。
それからは、日々写経の毎日を過ごしている。
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あまりニーズがないと思うが、温かいコメントも頂戴しているので(このブログにコメントがつくのは年に二回ぐらい)近況報告を行なっておく。
死体を巡るバカ騒ぎは終結した。実に馬鹿げたことだ。人間は必ず死ぬのだから慌てなくてよいのに。お前も死ぬし、きみも死ぬ。現に親族全員集まってみたら、すぐにでもあの世へララバイしそうな人が一名居て驚いた。葬儀場と空港を往ったり来たりしている間に、誰かが飛び込んで電車がしょっちゅう遅れた。今年の夏は厳しそう。
上京してきた実母にさんざん文句を云われたのは、蔵書やら蔵CD・DVDが減るどころか更に増えていたこと。実際壁一面を完全に占拠し反対面へ着実に侵蝕を続けている。箱に収まらない部分は積み重ねられ、高度を増していくので地震の時は非常に危険。次の震災で頭部に『ACME NOVERITY DATE BOOK1986-1995』をめり込ませて死亡している奴が居たら、それは俺だ。気をつけよう。
売ればよいし、捨てればよいのだが、どうもその習慣が身に付かない。どころか引越しで捨てた本をまた買ってしまうのである。狙って事態を悪化させていると謗られても致し方あるまい。
例えば本日のお買物を例に取るが、ショーン・タン『ロスト・シング』、ニコラ・ド・クレシー『サルヴァトール』、『猿の惑星』サントラのリマスター(未発表曲・再編集トラックが追加)は見送って、逆柱いみり『空の巻き貝』、黒須喜代治『死絵奇談』(奇談という言葉は素晴らしい。綺譚なら買わない)、漫★画太郎『珍遊記⑤』、『チェコアニメ新世代DVDボックス』(三枚組である)、シドニー・ルメット『十二人の怒れる男』、田名網敬一『TANAAMISM』。買い漏らしたカーペンターが脚本の『ザ・スネーク-蛇の怒り-』が気になってしょうがない。
今気づいたが、絶対おかしいぞ私は。これじゃ片付く訳がない。
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