『ニューヨーク1997』オリジナルサウンドトラック ('00、SILVERSCREEN)
無条件に最高。カッコよすぎ。
ジョン・カーペンターの音楽が安くてクールで最高なのは当然なのだが、映画と切り離して考えられないところは確かにある。というか積極的に、ここは絶対考えたくないよな!
従って音楽だけ聴いても駄目で、やはりまずはバッチリ本編を観ていただきたい。カッコいいあの場面、この場面。そこにビシッと締まりを入れる安いシンセサウンドの波状攻撃。これを体感して欲しい。
そういう意味での真骨頂は、やはり『ニューヨーク1997』。これ絶対。
もちろん、『ダークスター』の単なる思いつきのようなプクプク音、重低音が低予算映画を完璧にレベルアップさせる『要塞警察』、忘れ難い『ハロウィン』のテーマ、『ザ・フォッグ』の纏まりの無い本格ホラーサウンド、余韻という言葉がヘビーな爆音となって観客を押し潰す『遊星からの物体X』・・・・・・。
どれも本当に素晴らしい。それはもう、知ってる子は皆んな知ってる。
(そして、これらの映画はどれも必見の娯楽作であり、名作揃いなのである。)
演奏陣だけ豪華仕様になった近作『ゴースト・オブ・マーズ』(アンスラックスにバケットヘッド!)ですら、作曲カーペンターというだけでやはり安くなってしまう。これは本当に凄いことだ。猫も杓子も無駄な重厚さを狙う昨今の嘆かわしいサントラ事情を鑑みれば、予算カツカツでやってるカーペンターの音楽の方が皮肉にも輝いて見えるのは、まァいたしかたないところか。
『ニューヨーク1997』のサントラの素晴らしさは、聴いてる人が無条件にスネーク・プリスキンになれるところだ。
これは男なら絶対なりたい職業第一位。永遠に。
という訳で、この夏の必須アイテムに指定。
今年こそ流行るよ、スネーク。
“スネーク男子”という言葉が、巷を席巻すると見たね、俺は。
(ま、確かに男×男で暑苦しいんだけどね。省エネ指向でいいじゃない?)
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