『空飛ぶ円盤と宇宙人』 ('75、小学館入門百科シリーズ42)
私は結構、思慮深い男。しかし、周囲はデタラメばかりだと言う。
そういえば思い当たる節がないでもないのだが、それはともかくとして、私の自己認識と現実との間にはブレがある訳だ。エド・ウッドの如く。
エド・ウッドといえば代表作は『プラン9・フロム・アウタースペース』。『プラン9』といえば空飛ぶ円盤。当然、紐で吊り下げ式のやつ。
・・・と、いうことで、私の性格がかくも歪んだものになったのは、空飛ぶ円盤の仕業と大決定。
円盤に関する本を読んでみよう。ひさびさに。
(読んでいる。)
(まだ、読んでいる。)
・・・ぷはーーーっ。飽きた。
『空飛ぶ円盤と宇宙人』、著者は名著『マクンバ!』でお馴染み、中岡俊哉先生。
円盤の目撃談や、さまざまな宇宙人との遭遇事例、UFOを手軽に呼ぶ方法なんかもレクチャーされていて、アタマの悪い小学生は裏山で実験したりしました。
しかし、今読むと、どこが面白いのか、さっぱりわからん本だな、これは。過去に戻って自分自身にたっぷり説教したくなるつまらなさだ。
宇宙人に会って、一体どうしようというのか、お前は?
あるいは、UFOを見たからって、それが何だというんだ?
何の役に立つ?
ロイ・シャイダーも、会社を辞める前に上司に同じことを言われた筈であって、つまりは現実というのはそういう働きかけをするもののようだ。
ゾンビ映画が復活しても、侵略目的以外のUFO映画が流行らないのは、まぁ仕方の無いことなんじゃないかな。
そういう人の頭上を、今日も人知れず円盤はふらふら飛んでいるのだろう。
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