ウィリアム・フリードキン『エクソシスト』 ('73、ワーナー)
“キリストのパワーがお前をへこませる!!”
“つーか、マジ、超へこませますから・・・!!”
以上の名台詞でお馴染みの『エクソシスト』。白状するが、私は今日までちゃんと観たことがなかったのである。ごめんなさい。
両親の泣き顔が見えるようだ。まったく、「神秘の探求」のくせにねぇ。何やってるんだか。嘆かわしい。石ぶつけろ。
2000年のディレクターズカット公開時に製作の舞台裏も含め一挙に情報が流入してきたのと、それ以前、オリジナル版がブームを捲き起こしていた頃から既に供給過剰に陥っていた無数のパロディーの嵐に翻弄され、なんか観たような気になっていたのが、まずかった。実際、まずった。
今回は不勉強を反省したい心境であります。これは、やはり傑作だ。
クライマックスのネタ、全部、知ってましたけど。楽しく最後まで観ることが出来ました。
ありがとう、フリードキン。
「フレンチ・コネクション」も良かったよ。じゃ、もっと観ろよ俺の映画。「恐怖の報酬」のリメイクは当時劇場で観たな。そういや、そうだった。
というところで、『エクソシスト』、実際観てもっともビックリしたのは、もろ、カーペンターの『ハロウィン』になる場面が出てくることだ。
冒頭付近、のちのホラー映画で死ぬほど繰り返されることになる単調リフの曲、たぶんあれぞマイク・オールドフィールド「チューブラー・ベルズ」なんであろうが(おい、確認しないのか?)、ともかくあいつがガンガン流れるなか、ジョージタウンに冷たい秋風が吹き、映画女優の母親が古めかしい町並みを歩いていくカット。
これが、まんま『ハロウィン』なんですよ。ありゃま。
あちらでは、ジャミー・リー・カーティスがまったく同じ動きやっております。ミシシッピー・デルタ・ブルースのカバーみたいな感じですね。無茶な例えだなぁ。
し・か・も。
しつこくエンディングでもこの曲が繰り返す!これもまったくおんなじ。
黒地に赤のクレジット・デザインまで、似てるんだよなぁー。びっくりだ。やるね、カーペンター。期を見るに敏なり。ということか。
結論。名所旧跡は一度は見ておいた方がいいよ。沈む前にヴェニスに行きたいね。
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