« トビー・フーパー『悪魔のいけにえ2』 ('86、CanonFilms) | トップページ | 高崎隆『オレってピヨリタン⑥』 ('97、秋田書店) »

2011年12月17日 (土)

スーザン・ピット「アスパラガス」 ('79、AmericanFilmInsttitutes.)

 スーザン・ピット?※1あらすじだって?
 何を考えてるんだ、お前は。というか、俺に何を喋らせたいんだね?例えば、

 夜こっそり女の部屋を覗き見すると、ケツからアスパラガスを出す女。
 女は窓から野生の畑を見る。彩りあざやかな庭。
 生えているアスパラガスを素足で弄び、やがて跨る女。
 

 こういう調子か。

 ここでのスーザン・ピットのイマジネーションは、なるほど、性的なものと結び付いている。具体的には野菜。ちょいとネットを検索して貰えれば、野菜オナニーの動画は腐るほどある。きみが食傷しそうなほど。だが、私が話題にしたいのは、ディルドー代わりのアスパラガスについてではない。
 メタファー。暗喩。
 そいつは、芸術の範疇に属する問題なんだ。

 外出。劇場。
 舞台裏に廻った女は、かばんに詰め込んだ花や昆虫、蛇を書き割りの空間に解き放つ。感嘆し、息を呑む観客。
 帰宅。
 顔のない女は、唯一ある唇にアスパラガスを含んでしゃぶる。



※1 アメリカの女性インディーズアニメ作家・画家。「アスパラガス」は彼女のデビュー作で、N.Y.ではリンチの長編『イレイザーヘッド』の併映だったという。 

|

« トビー・フーパー『悪魔のいけにえ2』 ('86、CanonFilms) | トップページ | 高崎隆『オレってピヨリタン⑥』 ('97、秋田書店) »

もっと、あらすじが読みたいきみへ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: スーザン・ピット「アスパラガス」 ('79、AmericanFilmInsttitutes.):

« トビー・フーパー『悪魔のいけにえ2』 ('86、CanonFilms) | トップページ | 高崎隆『オレってピヨリタン⑥』 ('97、秋田書店) »