スティーブ・マックィーン『ブリット』 ('68、ワーナー)
マックィーンの恋人がジャクリーン・ビセットだなどとは、まるでトレンディー・ドラマのような薄っぺらいキャスティングだなぁー。
明らかにうそ臭い。誰か突っ込んでやってくれ。
だが、「え、これソウル・バスじゃないの?」という派手派手なオープニングにそぐわないことに、この映画、妙に本物志向が売りなのだった。
手術シーンの医者も本物。
有名なカーチェイスシーンも、マックィーン自らがハンドルを握る。(おぉ、アクションスターだ。)
ついでに言えば、空港の滑走路を無駄に使った終盤の追いかけっこも本物。
「ジェット機の下は、超うるさかったよ」
と、マックィーンは笑う。
手間隙かけて本物を撮ってくると、切るのが惜しくなるじゃないですか。
だから、この映画はちょっとテンポが悪い。
が、そこはご愛嬌。なにせ、本物ですんで。
それより、なによりひさびさに観ていちばん驚愕したのは、空港にコート羽織って出てきたマックィーンが、まるっきり北野武に見えたところ。
タケちゃん、やるなぁー。完コピですよ、コレ。
そういや、髪形もパクってるぞ。あー、そうか。こっから来てるんだ。
なぜ、批評家の偉い先生方はそういう重要なポイントを教えてくれないのだろうか。
頑張れば、きみもスティーブ・マックィーンになれる!!
さぁ、いますぐ、始めてみないか?
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