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2011年8月 3日 (水)

『どんなものでも君にかないやしない~岡村靖幸トリビュート』 ('02、タワーレーコード)

 一番ダメなのがクラムボンだ。このバンドの好きな奴は、全員おしりペチンペチンの刑。こんなのは駄目だろう。どこがいいんだ、こんなクズ。名曲「カルアミルク」をカバーしているのであるが、ちっとも六本木で逢いたくならない。埼玉県人でもなければ乗り換え面倒なんだよ。その手間隙をちょっとは考えろ。クラム。バカ。
 次に、イルリメ。チャームポイントを網羅していない。面白そうで、面白くない。なにが原因で最後の展開部“ビデってる”がああ盛り上がらないのだろうか。呪われてるとしか申しようがない。この人達はたぶん根本的に才能がないのだろう。
 Lyrico。岡村と同じ事をやって、岡村より歌唱力がない。和製ディーバ全般に巨大な問題点として指摘される「自分に酔ってんじゃねぇ、バカ!」問題がわれわれの脳裏に暗澹たる漆黒の翼を広げて飛び過ぎる。どんな必然性でもって猛獣のようなハートを歌うつもりなのか。どんな音楽にも理由がある。理由がない音楽など、きみのシリコンプレイヤーの記憶媒体の隙間を漂う幽霊に過ぎない。
 同じことが朝日美穂の「だいすき」にも言える。“ヘップタイヤー”はそのように発音しないし、そのように歌われるべき言葉ではない。なぜ、理解できないのだろうか。本当に不思議だ。
 くるり。サビで譜割りいじったな、くるり。何様のつもりだ、くるり。その自己主張が憎いね、くるり。だいたい、原曲が好きじゃないとカバーは成立しないんだろうか。そんなことはないだろう。だが、楽曲をあくまで楽曲と割り切って処理しようとしても、大切な何かは零れ落ちていくばかりだ。それは、実は受け手の側の問題で、原曲に何らかの思い入れのある者がこれを聴く場合である。アクシデント。道端で犀に当たったのも同じなのだ。

 これらの人達がいま息をしていないのは、幸いである。

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