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2010年11月30日 (火)

マーク・ミラー&ジョン・ロミタJr.『キック・アス』 ('10、マーヴル・コミックス)

[あらすじ]

 金髪、メガネの冴えない高校生が、アメコミのヒーローを気取ってウェットスーツに目差し帽でコスプレ。
 火災現場から愛犬を救け出したり、チンピラの集団と乱闘したり、自警活動にせっせと励んで、ネットで大うけ。
 おまけに、学校でゲイのふりをしたら、かわいい彼女まで出来た。(ま、やらせちゃもらえないんだが)
 しかし、身を挺してのヒーロー活動は徐々に危険な領域へとスライドし、遂にはマフィアに徹底的にボコボコにされ、睾丸に電極を挟まれ拷問される憂き目に。
 そこへ颯爽と救出に現れたのは、明らかにやばい、完全に殺人狂としか思えないコスプレの不審な親娘であった・・・。

[解説]

え?そんな話が面白いのか、って?

 いや、それが面白いうえに、異常に読みやすいんだよ。どうなってんだ、これは。
 非常にまずい事態である。
 最近のアメリカ人、日本のマンガを相当読み込んでるし、積極的に自分たちのフィールドに取り込んでる。
  「アメコミ、読みにくぅーーー!」
 なんて云ってた人たちって、昔からたくさんいたんだけど、今やその認識は勉強不足でしかない。

 これ、200P程の長編一本分だけど、サクサク読めます。
 (私は一気読みした。)

 といいますか、実は「ヤンマガ」連載でしょ?これ。

 確かに、チンピラの頭が輪切りにされるとか、コンプレッサーで車ごと人間一名圧壊とか、メーター振り切り気味の暴力描写は多々ありますけどさ。
 そんなの、別のミラーさんが『ダークナイト・リターンズ』で『バットマン;イヤー・ワン』で、そうそう、『ハードボイルド』(ガラスの割れかたはまるで同じだ)でもやってましたし、これはまた別の人だけど、『ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス』なんていうのでも、執拗な暴力描写をにやらかしてましたなー。
 懐かしいですなぁー。
 ヒロシとトオルですよ。ミポリンだ。ミポリン。

 ロミタJr.の絵は、なんか、もろ『ハードボイルド』の頃のジェフ・ダロウっぽいタッチを使ってるけど、いい感じ。話に合ってる。
 ひさびさに見た、正調メビウス波及の影線のつけかたである。

 意外とスケール小さい話になってる理由は、主人公が子供だからというよりも、ネット社会だ、ボーダーレス化現象だとかいいつつ、所詮は狭いコミニュティーが乱立するだけのせせこましい世の中だからじゃないのか。
 あたしは、実際にキック・アスのmy Spaceが開設されていても、アクセスしないし、YouTubeで動画観たりもしないだろう。きっと。

[評価]

 まぁまぁ。

 でも、楽しく読めましたー。

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 「スーパーヒーロー」と言えば、この日本では「仮面ライダー」「ウルトラマン」あたりが代表格。少年時代にあこがれたし、今でもささやかなあこがれはある。  けれど私は、秘 ... [続きを読む]

受信: 2010年12月16日 (木) 17時31分

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