『ファンハウス 惨劇の館』 (`81、米)
トビー・フーパー!
浅薄なアメリカ映画に、神秘と怪奇を吹き込む男!
最後の、恐怖の伝道師!
これは彼の黄金の八十年代の幕開きを告げる傑作だ!
(他は「ポルターガイスト」「スペースバンパイア」「スペースインベーダー」、それに「スポティニアス・コンバッション」だ!)
そう、せっかちなサム・ライミなら全開で床を叩き割って顔を出すだろう殺人鬼を、トビーはいとも典雅に画面に放り出す!
リック・ベイカーにしちゃ多少特殊メイクがチャチ(お面に見える)なのは事実だが、それが何だ。
映画の値打ちは「何が映っているか」じゃないんだ(それじゃまるっきり心霊写真だろ?)、
「何を、どう映すか」で勝負だ!
という訳で、トビー圧勝!判定の余地なし!
ポップコーン飛び交うカーニバルでのスラッシャーが、最後はまるで欧州映画のような虚無的テイストを残す。
このあっけなく、無情な幕切れはまるでフェリーニ「サテリコン」ではないか。(いやパゾリーニか?)
映画に神秘と怪奇を求めるきみ!悪いことは言わない、買え!
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コメント
「河原沿いで凧あげしてる
子供。
これ、自転車かぁ」
…見れば判るだろ!
「俺、こうゆう絵は解ん
ないなぁ」
…彩りだけ感じればいい!
☆それ以後、彼らには,
僕が描いた絵を,見せては
おりません。
投稿: 鉛筆 | 2009年11月23日 (月) 04時33分