伝授・番外編 激奨DVDレビュー

2009年11月 1日 (日)

沢田研二 正月コンサート2007「ワイルドボアの平和」

~at CCレモンホール 2007. 1. 14

今日は、「明日は晴れる」ツアーDVDレビューに続きまして、カズラーのみなさま必見の1枚をご紹介したいと思います~。

お題は、2007年正月コンサート「ワイルドボアの平和」でございます。
この作品は意外とお持ちでない方が多く、お持ちの方々の間でも評価が低いように思います。
ジュリーのヴィジュアル、柴山さんの銀髪(染めてないってことね)という要素に加え、セットリストにバラードが多め、という特徴も手伝って少し損をしているようですが。
しかし!
「最近、バックの音が聴き分けられるようになってきた」というファンの方々に是非観て頂きたいのです、このDVDは。

現在のジュリーの「鉄人バンドスタイル」。
僕はこのスタイルでの演奏については、DVDで、生のLIVEで比較的数多く観てまいりました

そんな中、”鉄人バンドの演奏の出来・ナンバーワン”の映像作品が「ワイルドボアの平和」である事は断言できます。

難しいことは解らずとも良いのです。自然に耳に入ってきた音が、限りなく心地よい・・・それが”良い演奏”なのですし、その意味でこの作品は今こそ再評価されるべき。
この機会に、鉄人バンドの凄さをあらためて満喫して頂くべく、推奨いたします。
伝授!

まずは、カズラーのみなさまを、釣ります。

Wilduncore

ハイ、これで速攻ポチりましたね?
柴山さんのこの表情、どのシーンに登場するかは、ご購入してのお楽しみということで!

”演奏の出来が良い”というのはどういう事かと言いますと、必然、歌い手がすごく気持ちいい状態になるワケです。
特にジュリーは、「歌にノメリこんでいくうちに無心になる」その瞬間が至福、と考えているはずですから、「ワイルドボアの平和」におけるヴォーカルの素晴らしさは自信を持って請け合えますね。

例えば「いくつかの場面」。

Wildikutuka

どちらかと言うとこのステージの「いくつかの場面」は慟哭系なのですが、「無心」というファクターが、ヴォーカル或いはジュリーの表情を素晴らしいものにしています。

ちなみにここではプレプレツアーのセッティングと違い、下山さんがアコギを弾きます。
間奏は泰輝さんのピアノ主旋律の間隙を縫って柴山さんが単音をカマす、というスタイル。
アップにこそなりませんが、ジュリーの斜め後ろで「ぬお~」となっている柴山さんが確認できますよ~。

さて、僕がこのLIVEでイチオシの曲は何といっても「堕天使の羽音」です。
演奏完璧、ヴォーカル完璧、カメラワーク完璧!
アルバム「彼は眠れない」の中では、割と普通に聴いていたナンバー。そういう曲がいきなり大好きな名曲へ転換するのが、LIVEの醍醐味なんですよね。

それにしても、このステージでの「堕天使の羽音」のカメラワークは本当に素晴らしい。
まずイントロでは泰輝さんの手元をアップに。

Wilddatensitaiki

右手がキラキラ・クリスタル、左手がピアノ。鋭角的なリズムの組み合わせを同時に弾いている瞬間を捕らえます。

そして、ジュリーを中心に一旦引いたカメラさんは、直後、当然GRACE姉さんの美しいコーラスパート・シーンを捕獲!

Wilddatensigrace

申し訳ないですけど、「渡辺美里さんのコーラスより全然楽曲に合ってる!」と思ってしまいました。
美里さんはご自身がヴォーカリストですから、どうしてもジュリーとのヴォーカルバトルのようになってしまいます。バラードでそのスタイルはやはりジュリーファンにとっては少し厳しい。アルバムの贅沢度に貢献するに留まっているように思います。
GRACE姉さんは、透き通ったよく通る声なのに、全くジュリーの邪魔になっていません。それは僕がプレプレツアーで、「探偵~哀しきチェイサー」のコーラスを聴いて再確認した事でもあります。

歌メロの間は当然ジュリーを舐めまわすカメラさん。
そして間奏へ。これは追いかけてるカメラさんも気合が入ったでしょうね。
柴山さん、爆裂です!

Wilddatensikazu1

↑ 「あうあう」の図。

Wilddatensikazu2

↑ 「ぬお~」の図。

Wilddatensikazu3

↑ 「くあ~っ」の図。

これ、すべて「堕天使の羽音」間奏からのキャプチャー。なんと表情豊かな!贅沢な!

やはり柴山さんはこのメンバーだとバンマスでしょうから、「おっ、今日のバンドは調子いいぞ!」と手ごたえを感じたのでしょう。
何の不安もなく恍惚へと堕ちていってますね~。

「堕天使の羽音」はバラードですが、柴山さん、アップテンポのナンバーになるとジュリーよりも前方にずずいとせり出して大暴れ。
とにかく柴山さんの「せり出し率」が高いんです、このステージ!

当然、せり出した以上、まずはカッコよくソロをカマします。
で、リードギターお休み小節に入っても、そのままステージ最前部に居残るという徹底ぶり。
ギターのヴォリュームを慣れた手つきで素早く落とし、何をするかといいますと、手拍子の煽り!

Wildgood

↑ 「Good Good Day」で煽る!

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↑ 「Go-Ready-Go」で煽る!

さすがにジュリーも、「カズ、今日は出過ぎやぞ!」と思ったのでしょうか。
「俺を見ろ!率」も高いんですよね(一説では「俺のカズを見るな!率」という解釈もあるようですが)。

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↑ 「Vanity Factory」で、「俺を見ろ!」

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↑ 「TOKIO」で、「俺を見ろ!」

やはりジュリーのLIVEは、柴山さんが絶好調である事で楽しさが倍増します。
みなさまも、LIVEで時々柴山さんを注意して観るようにすれば、自然とジュリーが目に入ってきますし、ギターの音もなんとなく聴きとれるようになってきますよ!
是非、お正月にはお試しくださいませ。

・・・と、ここまで書いて。
「プリンスはどうした!」という声が空から聞こえてまいりました(一応ダジャレです汗)。
ご安心ください!
「ワイルドボアの平和」では、下山さんのせり出し率も高いんです。
しかも、リードパートでない楽曲でせり出してきて、ジュリー、柴山さんと横並びになるシーンが数多くございます。

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↑ 「明日」で、豪快なカッティング・アクション!

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↑ 「30th anniversary~」で、高音部弾き倒し!

でも、アップで捉えたシーンは少ないかなぁ。逆サイドでジュリーと柴山さんが暴れてるから、どうしてもカメラがそちらに・・・。
そんな中、「Everyday Joe」では一瞬イントロで柴山さんに振ったカメラが「あっ、逆だ!」、とばかりに下山さんに振り直して以降は、ド迫力でスゴイです。
動きが激しくてキャプできませんでした・・・。すびばせん。

結論。
CCレモンホールとは思えないやわらかな音があったり(←コラコラ)、激しい曲では楽しいヴィジュアルが観られたり、ジュリーだけでなく、「ジュリー&鉄人バンド」の映像作品としてオススメの1枚です。
お持ちでない方々も、「持ってるけどしばらく観てないなぁ」という方々も。
お正月へ向けて、鉄人バンド・メンバーの見せ場など、この機会におさらいしてみてはいかがでしょうか?

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2009年10月 8日 (木)

沢田研二 2004 NEW YEAR CONCERT  「爛漫甲申演唱会」

~at 渋谷公会堂 2004. 1. 18

DVDレビューもこれで6本目です。
某箱さんが推奨なさっている「越えよう、2000年代の壁!」キャンペーン。
これは僕も是非是非便乗させて頂きたく。

以下、序文(長いよ!)

現在僕は、ジュリーについて記事を書き始めた頃の初心に戻ろう、と考えている最中なのであります
自分が人気者になったかのような錯覚(勘違い)を振り払い、冷静になって、何故僕のブログが多くの方に読んで頂けているのか、ということを考えました。
内容が特に優れているというワケでもないのに・・・。大体、僕はユーモアのセンスが無くて、いけません。

では何故、みなさん読んでくださるのか。
昨夜、僕がよくお邪魔するブログさんの記事を拝見して、ひとつだけその要因が解ったような気がしました。
長くジュリーと歩んでこられた先輩方、そして中抜けながら熱い思いを取り戻した先輩方・・・そんな先輩方の、ジュリーの音楽に対する楽しみ方が、ここへきて少し変化しているのではないでしょうか。


例えば、渋谷でお会いしたある先輩のお姉さまは、
「昔はジュリーのお顔に目がくらんでいた。でも今になって、何ていい声なんだ、という事に気がついた」
と仰っていました。
似たようなお話は、今ツアーにて、何人もの方から伺いました。
また、僕が拝見したそのブログさんの記事は、
「昔はジュリーの声以外は平たく認識していたのが、最近はバックの音の重なりをも聴き取るようになった」

という内容のことを書いていらっしゃいました。

僕のブログはジュリーのヴィジュアルをそっちのけに、ヴォーカルがどうの、演奏がどうの、詞・曲・アレンジがどうの、と、一種マニアックなことばかり書き連ねています。
それが、本当に偶然タイミング良く、今のジュリーを以前とは少し変わった角度からも楽しんでいらっしゃる先輩方の空気に合ったのかなぁ、と思います。

それでもやはりみなさん、ビジュアルは重要のようでして。
某箱さんでも何人かの方が仰っていましたが、僕もよく「2000年以降のDVD作品は、怖くて手が出せない」と仰る先輩方のお話を聞きます。
すなわち、大きいジュリーを直視できない、という事のようですね。

その方々、生のLIVEに行くこと自体は大丈夫だったらしいのです。
聞くところによりますと、先輩方の多くは「ジュリーフィルター」と呼ばれる特殊な武器をお持ちで、生のジュリーを前にすると即座にフィルターのスイッチが入り、タイガース時代の容姿が見えるんだそうです。ひえ~。

ところが、自宅でDVDを観る場合だと、そのフィルターが作動してくれないんですって!(笑)

でも。
せっかく、ジュリーの歌唱表現そのものや、バンドの音に興味をお持ちになったとすれば、2000年以降のLIVEって、どれも必見だと思うんですよ。
もちろん、バンドの音を楽しむからと言って、僕がいつも書くような理屈なんか全く必要ありません。
ただ、画面を見ていて、柴山さんと下山さんのギターは、二人の立っている位置と同じ方向からステレオで聞こえてくる(もしも、あれ、逆じゃん?とお思いの場合は、配線の赤白をご確認ください。ライン入力が間違って逆にセットされていますから)と、そんな事が解るだけで、充分楽しいのです。
今まで聞こえていなかった音が、聞こえてくるんですからね。

2000年以降のコンサートは特に、ちょうどDVD作品の音質技術が向上したタイミングですから、そういった楽しみ方が一層際立つのです。

今日はそんな中から敢えて、「モフMAX」の有力候補でもあります2004年正月コンサート「爛漫甲申演唱会」を取り上げたいと思います。
ブログを通じてお友達となり、日頃仲良くさせて頂いているSさんに、「是非書いて」と以前よりご依頼のあった作品でもございます。
伝授!

①美醜紙一重?2004年、タケジさんの挑戦!

2004年と言えば、あの「CROQUEMADAME & HOTCAKES」ツアーでのトカゲを思い出す方も多いでしょう。
更にこの年は、「師走-ROMANTIX」というクリスマスコンサートも敢行され、そこでは(僕には)ハリネズミにしか見えない衣裳がお披露目されました。
どちらも拙ブログのDVDレビューにて伝授済みのコンサートですので、この機にお読み頂けると嬉しいです。

トカゲ→ハリネズミ・・・こりゃ動物シリーズだなぁ、と常々思っておりましたが、何とまぁ、同年お正月のこの「爛漫~」にもそれがあったのです。
って、これはSさんに言われて「あぁ、そうかぁ!」と初めて気づいたんですが。

まずはオープニング「Good Good Day」で登場した時の衣裳の様子はと言いますと

2004good

↑ 生っきる~気持ちが~湧き上がったら~♪

え、どこが動物かって?
確かにこの段階ではよくわかりません。ただ、衣裳にまんべんなくブツブツみたいな突起が見えていますよね。
これが、5曲目「キューバな女」の間奏でいきなり

2004cuba

光る!しかも赤く!

え、(再度)どこが動物かって?
実は僕も全然気がつかなかったのですが、Sさんの分析によりますと

これ、「風の谷のナウシカ」に出てくる”オーム”じゃないですかぁ?

と。
確かに!
御存知ない方のためにご紹介しますと、”オーム”というのは巨大なダンゴムシ的甲虫でございまして、怒ると体躯にまんべんなくついている突起が赤く光るんです。
動物ってか、虫です、虫!

ダンゴムシ(虫)→トカゲ(爬虫類)→ハリネズミ(哺乳類)

ジュリーの体型を最大限に利用し(失礼・・・)、その衣裳にて「生物の進化」という崇高な表現に挑んだタケジさん(いえ、例によって深読みです)。
2004年だけ、何でこんなことに・・・。

更に後半の衣裳にも言及しますと。
後半1曲目は「マッサラ」。どことなく不気味とも言えるイントロの楽曲ですよね。
そんなおどろおどろしいイントロに載せて、ヌ~ッと再登場するジュリー。

2004massara

出た~!
恐怖、鉄仮面!
ホラー映画観に来てんじゃないんだから~!と、悲鳴を上げたお姉さまもいらっしゃった・・・かなぁ。
さすがにコレは、この1曲で脱ぎます、ジュリー。

②恒例!キーボードレスならではのアレンジ特記曲

2004年お正月は、キーボードレスのバンドスタイルです。
「CROQUEMADAME~」や「忘却の天才」でも書きましたが、楽曲によっては、「キーボード無しでどうやって表現するのか?」と興味深々のマニア・DYNAMITE。

まずは、このDVDセットリストでSさん一番のお気に入り、と仰る「CANDY」。
柴山さん、ホーンセクションの主旋律をリードギターで完コピです!
その分、下山さんも大忙し。丁寧に丁寧に、カッティングと単音を切り替えて弾いています。
下山さんは、若い頃からそうなのですが、ギターをかなり低い位置で構えるスタイルなんですね。
腰よりも高い位置で、抱きかかえるようにして弾く柴山さんや依知川さんとは好対照。

2004candy

↑ 依知川さんとお二人並ぶと、下山さんの低めに構えるスタイルがよく解ります。
あ、前方に見える物体は、「きゃんでぃ~♪」と絶唱しながら猛スピードで走り回るジュリーの勇姿でございます。

「CANDY」は、ジュリーマニアでもそうでしたが、最初のジュリーのヴォーカル一発で、お姉さま方が「フギャア~!」と反応しますね。
今ツアーでの「そのキスが欲しい」を思い出します。

キーボードレスアレンジ、もう1曲のご紹介は、「あなただけでいい」。
これは、この時のバンド編成が必然的に生んだ貴重な演奏が聴ける、という意味で本DVDでは僕のイチオシのナンバー。
何と、ロッカ・バラード・ヴァージョンです!
3連符を強調した、ヘヴィーなアレンジ。つられてジュリーも超・熱唱!一見の価値アリ、ですよ~。

2004anatadake

↑ 「あなただけでいい~♪」・・・黄金のひとさし指!

ちなみに3連符楽曲の主役はまずヴォーカル、次にドラムスです。
この曲ではキャプチャーできませんでしたが、同じ3連符ブルースロック「砂丘ダイヤ」での、GRACE姉さん渾身プレイをどうぞ。

2004sakyuu

↑ 柴山さん直伝?GRACE姉さんの「ぬお顔」炸裂!

③ スゴイぞ!カバー曲は怒涛のハード・ヴァージョン!

アンコールで演奏されるのは、おなじみの洋楽カバーなんですが、この「爛漫~」ではアレンジの自由度が相当高く、ジュリーのヴォーカル、メンバーの各楽器演奏ともにアドリブ満開の、激しい演奏が楽しめます。
まずは、「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」の間奏でイク柴山さん。

2004time

そして「もひとつオマケです~!」で「サティスファクション」。
凄まじいハードなアレンジです。ベースソロあり、長尺の間奏あり。
その間ず~っと走り回っているジュリー。バンドも底抜けに楽しく演奏しています。

2004daytrip

当然、メドレーで「デイ・トリッパー」へと続きます。
これがまた、アドリブの嵐。こうなると、ハードロック畑の下山さんは、血がたぎってまいります。ヘドバンしながら足を開いたり、ピョンピョン飛び跳ねたり。
この時期の下山さんがここまではしゃぐのは珍しいのではないでしょうか。
思わず依知川さんが「ハジけてますね~♪」という感じのスマイルで下山さんを見つめたりしていますね。

2004daytrip2 

で、ジュリーのヴォーカルもアドリブ満開。
「歌詞?そんなもん、自分の知っとる洋楽のタイトル連呼してりゃ~何とかなるわ!」
と考えたのか否か。
「キ~ポン、ラヴイン!」とか「ユ~ノ~マイ、ネ~ム!」とか歌って元気に乗り切りました。

2004daytrip3_2   

こんな感じでにぎやかに展開した極上のコンサート。
大トリがリリース前のニューアルバムから「届かない花々」ってのもイカしてましたね~。

「ギターの音とか、少しわかるようになってきた!」
と仰る先輩方には是非オススメしたいDVDです。

みなさんで越えましょう、2000年代の壁!

↓ オマケですぅ~

2004manatu

↑ 「真夏・白昼夢」の間奏。
ジュリーと柴山さん、左右逆とは言え、後方蹴り上げステップの息がピッタリ!
柴山さんの「豪快にステップしながら弾くリードギター」は、相変わらずの神技でございました~。

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2009年7月13日 (月)

沢田研二 CONCERT TOUR 2003 「明日は晴れる」

~at 大宮ソニックシティー 2003. 11. 1

あまりのクドい文章量に、ナナメ読み人が多いと聞く当ブログですので、今回は、最初にこれだけ言っておきますね。

このDVD、カズラー必見です!

Asu8

ハイ、これで読者のみなさまのうち2、3人の方々は、熟読体勢に入りましたね。
例によって長くなりますが、最後までよろしくおつきあいくださいませ。

実は僕、2000年以降のアルバムの中で「明日は晴れる」って一番聴いてない作品なんです。「違いのわかる男」や「夢見る時間が過ぎたら」は大好きな曲なんですけど、アルバムを通して聴くことが少なくて。
やっぱ、アレですかねぇ。恐ろしくCDが取り出しにくい、というあの形状のせいですか・・・セル部分がうまく出し入れできないんですよ。
あまり聴けてない、という事で、僕は「明日は晴れる」というアルバムについて、これまで積極的に語ることをしないできておりました。

でも、これはどのアルバムについてもそうですが、LIVEを観てしまうと評価がググッと上がるんですよね~。
2003年、大トリは大宮ソニックです!そう、僕も2週間後には同じ会場でジュリーを観ることになります!
「明日は晴れる」ツアーファイナル11.1、伝授!

① 2003年のタイガース(阪神の方)は、信じられないくらい強かった!

LIVEを観てて思い出しました。
この年の阪神は、ヤバいくらいに強かった。なんか、神がかり的に勝ちまくりました。
日本シリーズで負けてしまったけれど、ファンとしては本当に溜飲の下がるシーズンで、まぁとにかく巨人さんを徹底的に、ボコボコにしました。
1985年のような爽快な勝ち方とは違ってて。
巨人さんとやる時は、ほとんど一方的なイジメのような試合展開を繰り返していました。「もうカンベンしたれ」と応援する方が思ってしまうくらいでしたよ。
とにかく、相手が1つエラーをしようもんなら、エラーした選手が立ち直れなくなるくらいに傷口を拡げて蹂躪する・・・そんな感じでしたね。

で、MCでジュリー自身も言ってましたけど、「こんなに上手くハマるとは」、と。
この年のセットリスト、アンコールの1発目が「Rock 黄 Wind」なんですよね。一度引っ込んだメンバー全員、衣裳から何から、全身阪神応援団と化して再登場するという。

Asu5

ツアーが進んでいくに連れ、奇跡のようにマジックを減らしていく、神がかり的に強い2003年阪神タイガース。
やっぱり、ジュリーは何かそういう力を持っているのでしょう。
このセットリストで全国を行脚して、肝心の阪神がズタボロだったら(いや、それはそれで別の意味で愉快なMCが聞けたのでしょうが)、台無しというか、厄病神みたいになっちゃいますからね。
結論・・・ジュリーが「Rock 黄 Wind」をツアーで演った年の阪神は強い!

ま、さすがのジュリーも、残念ながら今後しばらくは歌う気も起きないでしょう・・・。

② これは新鮮、アコギ三昧アレンジのセットリスト!

この年は、とにかく柴山さんと下山さんのダブルアコギ攻撃率が高い!
一番感動したのは、前半シメの「PEARL HARBOR LOVE STORY」から、後半1発目「時の過ぎゆくままに」の流れです。
僕は「PEARL HARBOR~」という楽曲が相当好きで、CDヴァージョンも、「サーモスタットな夏」ツアーのLIVE演奏もヘビロテなのですが、まさかこの曲のアコギヴァージョンLIVEが存在したとは!
これは、逆転の発想ですよね。この曲は元々豪華なアレンジで盛り上げるタイプですから、キーボードレスのバンドスタイルでそのまま演ってしまうのはちょっと面白味に欠ける・・・という判断があったのかもしれません。だったら、アコギアレンジのシンプルな形態で演奏し、メロディーと歌詞、そしてコード進行の美しさを際立たせてみたらどうか、という。
下山さんがガッシャンガッシャンと弾き倒し、柴山さんはハワイアン風に解釈した極上のソロを弾く・・・。
「忘却の天才」ツアーを鑑賞した時も思ったことですが、キーボードレスであればこそ、こういうアコギアレンジが光るのです。

そして、着替えタイムへ。
アコギスタイルの楽器編成そのままに、ここでバンドが放つインストは何とビートルズの「サン・キング」ですよ!

ビートルズフリークからしても意外な、センス抜群の選曲。
この曲も「PEARL HARBOR~」同様にコード進行が美しい楽曲で、アコギアレンジがすごく生きるんですね。今までそんな事考えもしなかったですけど。
メロディーをプログレ風に崩して奏でる柴山さんのソロも絶品ですが、GRACE姉さんのドラムスの完璧さ加減には、ちょっとド肝を抜かれました。

「サン・キング」は、ビートルズの「アビー・ロード」というアルバムのB面に収録されていて、前曲「ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー」という曲と、虫の声で繋がっているメドレーの一部なのですが、ここでは導入部の虫の声が、「PEARL HARBOR~」からの余韻効果音・波の音にとって変わっているワケです。素晴らしいステージ構成です。

で、着替えたジュリーが登場し、楽器編成そのままに、アコギ版「時の過ぎゆくままに」へと雪崩れこんで第2部開幕。
泣けたわ~。

③ 前半は依知川さん、後半は柴山さんが炸裂!

カズラーのみなさま、お待たせいたしました。
でも、まずは前半に見せ場が多い依知川さんのお話から。
髪もずいぶん伸びて、コーラスもすごく上達して、この頃は最早コワイもん無し状態だったんじゃないかなぁ、依知川さん。
オープニング「睡蓮」の間奏では、酋長姿で奇声を上げ続けるジュリーの横までズズッと進み出て、狂乱のベースソロをカマします!

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↑ 動きが激し過ぎて、依知川さんの背後霊・・・と言うか、エクトプラズムのようにキャプチャーされてしまった白っぽい物体が、ジュリー酋長でございます。

依知川さんはこの曲以外でも、「違いのわかる男」のイントロや「愛の逃亡者」の後乗りラインで本領を発揮。素晴らしい演奏をふんだんに魅せてくれますよ~。
ただね。
「シーサイド・バウンド」のフリ、後ろに下がる時には横に揺れちゃいけません。
巨体がバタバタして、やたら目立ちます・・・。

さて、それではお待ちかね・柴山さんについて。
曲は言う間でもなく「おまえがパラダイス」です。アンコールの2曲目。
これも、アコギヴァージョンなんです。僕は「決めコン」を観ていないだけに、このアレンジは嬉しかった~。
間奏で、最高にシブいアコギ・ソロを決める柴山さん。

Asu12

お~っと、帽子をかぶっておられますね。
そのために、「Rock 黄 Wind」の後に1度全員引っ込んだのかぁ。柴山さんに帽子をかぶってもらう・・・それだけのために!
これは、この後の展開を期待するな、と言う方が無理。

案の定、後半ギターをやめてコーラスに専念します。
ジュリー、お約束通りズズ~、と柴山さんに接近するや

Asi11

↑ K 「うわ~、やっぱりキタ~」
   J 「オラオラ、ツラ貸しな!」

Asu10

↑ J 「♪離さないさ、二度と!」
   K 「あぁ、帽子が~!」

Asu9

↑ J 「お~、いえぃ(喝)!お~いえぃ(喝)!」
   K 「お~、いえぃ(汗)!お~いえぃ(汗)!」

ジュリーマニアの先輩方でしたら、わざわざ画像貼らなくても伝わるかとは思いますが、やはりというか非常に楽しい展開となりました。

で、曲が終わるとスタッフさんが柴山さんに近づいていきまして、てっきりギターチェンジかと思いきや、渡したのはギターではなく1本の櫛でございました。

Asu7

↑ 数十秒間のドアップの間、この表情でひたすら髪の乱れを整える柴山さん。
 このDVDをお持ちでないカズラーの皆さんは、今この瞬間購入を決意しましたね。また世の中のジュリー係数アップに貢献しちまったい!

で、髪復活とともに、そのまま次曲「ダーリング」へ。
って、「ダーリング」もアコギヴァージョンかよ!

・・・てな具合で、大変見ごたえのあるステージでございました。
ジュリー、前半のMCでは「君をのせて」について

「この曲はなんだか難しくて、当時歌うのがイヤでした。
でも、加瀬さん達は、あ~ああぁきみを~のせてぇ♪のあ~ああぁ♪が、沢田らしくてイイ!と盛り上がってまして。

それ以来私は、あ~あ♪と歌う曲が多くなりました」

などと愉快に語っておられます。
「イギリス惨敗・フランス成功」と語る、「愛の逃亡者」~「巴里にひとり」の流れも素敵ですよ。

さぁ、ポチッと!

↓ オマケです~。

Asu4 

「ポラロイドガール」間奏直後の下山さんリフ部。
スライディング座りこみヘドバンで弾きまくる下山さん。
ありえない程の特大アクションで手拍子を煽る柴山さん。
ノッシノッシと所定の位置に歩いて戻る依知川さん。

もひとつオマケです~!(さぁ、メイ様、ポチッと♪)

Asutuika

「Rock 黄 Wind」の間奏。この場面での4人衆の表情を唯一知っているのがGRACE姉さん。
なにやら満面の笑みでドラムス叩いていらっしゃいますが・・・?

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2009年4月 2日 (木)

沢田研二 2004-X'mas Concert「師走-RomantiX」

~at 東京国際フォーラムA 2004. 12. 25

トカゲ降臨の年の、クリスマス。
あんだけアホやらかしといて、その数ヶ月後にいきなりRomantixもないもんだ、などという微妙に不謹慎な感じで購入したDVD。
珍しく購入前にセットリストを見まして、曲目にソソられたのです。
「違いのわかる男」とか、「夢見る時間が過ぎたら」とか(なら、「明日は晴れる」ツアーDVDを買えよ!)。
いや、1曲目「Espresso Cappuccino」ってどんな感じよ?とか思いましてね。
まぁ、季節外れのクリスマス気分で、ハッピーに観れましたです。

このLIVEは「いてまえジュリー」さんのBBSで強力に勧めていらっしゃる方がいらして。
実際観てみますと、「あぁ、なるほど!」と。
柴山さんのカッコ良さは、今まで観たDVDの中で一番でした~。って、もちろんそれだけではないでしょうが、柴山さんに関しては達人のお方だって事は知っておりましたから。

で。
果たしてあの尋常ならざるトカゲ祭りから時を経ずして、年の瀬のロマンティック・ステージは成ったのか?
ジュリー曰く「広い!デカい!誰や?こんなトコで演る、言うたんは?あ、ワシや」
広い広い、東京国際フォーラムAのステージより、伝授!

① クリスマスならではの演出とバンド編成

まずは、「クロックマダム&ホットケイクス」のツアーと同じメンバーが登場します。必然、ノッケからロッケンなナンバーが続くわけなんですが。
7曲目、「明日は晴れる」の後に、突如ステージが暗転します。
着替えにはちょっと早いぞ、と観ておりますと、ここから3曲がピアノ弾き語りコーナーでございました。
これは明らかに、クリスマスLIVEを意識した演出ですね。
「ユア・レディ」「遠い夜明け」「CHI SEI」というラインナップ(かの様~、いらっしゃってますか~?以前「早く見つけなさい」と御教授頂きました「ユア・レディ」の映像って、コレですよね?良かったです~)。
グランドピアノを弾いていらっしゃるのは、深町純さん。不勉強で、全く知らない人でしたが、かなり独特の個性をお持ちの作曲家・演奏家でいらっしゃるようです。
なかなか愉快なおじさまで、登場した時は一瞬、長髪の大竹まことさんがピアノ弾いてるのかと思いました(って、見た目の話かい!)。

Siwasu4

↑ この3曲、ジュリー文字通りの熱唱です。今まで何とも思っていなかった「CHI SEI」という楽曲が、僕の脳にしっかり刻みこまれました。改めて、素晴らしい歌唱力です。

その後のセットリストは、再びバンドスタイルでのロッケンナンバーへと移行しますが、深町さんはシンセに切り替えて全曲参加してます。
本来のCD音源ではキーボードの出番が無い曲のプレイがカッコ良く、「違いのわかる男」はエレクトリックピアノの音色でリードギターとユニゾン、「A. C. B.」では「ん・たん!ん・たん!ん・たんたん!♪」のハンドクラップを奏でてくれます。

クリスマス演出は、もうひとつあります。
ズバリ、人工雪です。

Siwasu6

↑ 尋常じゃない大量の白吹雪がジュリーの頭上から襲いかかってきまして、LIVEを生で観た方々の中には「いくらなんでも降らせ過ぎ~」と思った方もいらっしゃったでしょうが、実はそのシーンの演奏曲が「Snow Blind」なんですよねぇ。
このコンサートは2004年末ですから、アルバム「greenboy」収録のこの曲は、その時点では誰も知らない新曲だったわけです。ですから、観客の反応もイマイチではあるのですが、「Snow Blind」という楽曲の内容からすれば、このくらいのドカ雪じゃないと説得力が無い、という事だったのでしょうね。

② トカゲの次は、ハリネズミ降臨!

現時点ではどなたからも賛同頂いておりませんが、冒頭2曲のジュリーの衣裳、僕にはハリネズミに見えるんですけど・・・。

Siwasu1

↑ このトゲトゲが。それに、ちゃんと尻尾もあるしねぇ。
少なくとも、動物モチーフだとは思うんですけど。「ぴゅ~ぴゅ~ぴゅ~」って鳴くし。
で、2曲目「忘却の天才」ラスト近くで、ジュリー何やら尻尾の付け根のあたりをゴソゴソと。
これは、何かシカケがある!と固唾を呑んで見守っておりますと、

Siwasu2

↑ ちょっと画像が解りにくいかな?
最後の「いいじゃん夢みたいで~♪」の瞬間、衣裳が爆発し、トゲトゲが上空に噴出するという荒技。
このハリネズミ、興奮が頂点に達すると自爆する習性があるようです。

飛び散ったトゲトゲは、雪のようにヒラヒラと舞い落ちてゆくのでした。

③ カズさんのイッてしまうキャラって、この時からなのでは・・・

膨れ上がったトカゲと向き合ってソロを弾く、という試練が、柴山さんの中に眠っていた何かを目覚めさせたのでしょうか。
そりゃ、きめ今には敵わないでしょうけど、かなりイッてます、このLIVEの柴山さん。
以前とはアクションの派手さが違いますね。
世界に名だたるギタリストの多くがそうであるように、柴山さんも、気持ちが入ったソロを弾いてる時に、指と一緒に口が動くようになりました。
ギターをお弾きにならない方々には解りにくいかもしれませんが、チョーキングの時に縦に口を開く、というのは身体的に連動する行為のような気がするんです。
にしても、大胆です。

Siwasu3

↑ このシーンは、6曲目「我が心のラ・セーヌ」。
CD音源の白井さんのプレイもかなりスゴいですが、このLIVEでの柴山さんのソロは、相当キテいますよ。その点については、「忘却の天才」ツアーよりこっちの方が良いです。セミアコのアンサンブル、下山さんとの呼吸もバッチリです。

そして。
「A. C. B.」ね。
手拍子の煽りも、年々派手になってきてはいますが、ここでは何と言っても間奏のカメラ目線、「俺を映せ!」と言わんばかりのアクションでしょう。

Siwasu5

↑ 動きが早すぎてキャプチャーできませんでしたが、この直後にカメラ指差しポーズ(!)でソロを終えます。必見です!

結論です。
単純に、素敵なステージです。もちろん、基本ロッケンではあるのですが、前述のピアノ弾き語りコーナーの3曲、あと、本割ラストの「Snow Blind」「さよならを待たせて」と続く2曲、このあたりに、確かにRomantixが見えました。
アンコールが終わった後にも、楽しいオマケがあります。

そして・・・依知川さんの勇姿も、目に焼きつけておきましょう。
長髪を振り乱しての重厚な演奏、的確なコーラス。
いつかまた、ジュリーのLIVEに参加してくれると良いですね。

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2009年3月16日 (月)

沢田研二 CONCERT TOUR 2002 『忘却の天才』

~at 府中の森芸術劇場 2002. 10. 26

ようやく観ることができました。「忘却の天才」ツアーDVD。
実はこのツアー、チラホラとあちらこちらのファンサイトで調査した範囲だと、あまり評判がよろしくない。
「ジュリー、全然動けてない」という辛口の評価が多く、まぁ実際生で観た方々がそうおっしゃっているのですから、それはそうなんだろうなぁ、と。
しかし。
この辺が後追い組の強みとも言えるのですが、僕にしても、バリバリに動きまくっていた頃のジュリーをタイムリーで知らないわけで、「動かないジュリー」にも慣れちゃってる(「ワイルドボアの平和」とかね)し、それはそれでイイもんだ、と植えつけられてます。

だからソコは平気かな、と思ってて。
どうしても観たいなぁ、とずっと思っていたのは、僕にとって「忘却の天才」というアルバムが特別な作品だからなのです。

いや、「好きなアルバム」として言うなら、う~ん・・・全体の15位~20位くらいかなぁ。「サーモスタットな夏」とかよりは全然下位なんですけど。
じゃあ、何が特別なん?
って、この「忘却の天才」はねぇ、ジュリー祭りが終わってから、最初に買ったアルバムなのですね。
これを特別と言わずして。

以前から当ブログにお越しの皆様方にはホント繰り返しになっちゃうんですけど、ドームのセットリストに知らない曲が多かったのが、悔しくてねぇ。
「とにかく聴いてない最近のアルバムを聴いてみよう」と、試しに(恐る恐る)買った1枚。これがもしもショボい作品だったら、自分のジュリー堕ち度がここまで激しくなっていたかどうか。ハッキリ言って、運命の1枚です。
聴いてすぐに、こりゃ大傑作!だと思ったんです。未聴のアルバムの中で一番良いのを初っ端に聴いちゃったのかもな・・・と、そう思った(だから、この時点では全体の順位は10位以内よ)。その判断は、後に良い意味でメタメタに覆されてしまうのですが。

そこから先は、後追い組・中抜け組の皆様のほとんどが通る道へと、僕も一直線でございました。ヘヴィーな大人買い期間です。
「忘却の天才」が背中を押してくれたんですね。
ですから、2002年のジュリーには、大きな大きな感謝の気持ちがあるのです。2008年のジュリーと、同じくらい。
2002年、「忘却の天才」。
果たしてどんなツアーだったんでしょうか。あ、DVD収録は大トリの日じゃないんですね、これ。
10月26日・東京は府中の森芸術劇場、伝授!

① やっぱり名盤、「忘却の天才」

編成は、2004年「クロックマダム&ホットケイクス」のツアーと同じなんですね。キーボードレスは、あの年だけかと思ってました。
ひょっとして、2000年から2005年までは全部こうなんですか?アルバムの作りから考えるに。

で、当然、「忘却の天才」収録曲は全て演ってるんですけど。
衝撃だったのは、アルバム聴いた段階でそれほど印象に残っていなかった2曲がメチャクチャ良かったんです~。
「我が心のラ・セーヌ」と「終わりの始まり」。

どちらも、演奏が神。ジュリーのヴォーカルも(これは全体そうなのですが)アドリブのシャウトが多かったり。
「ラ・セーヌ」は柴山さん、下山さん両名セミアコです。今まで見た映像だと、どちらかは必ずエレキだったんですけど。改めて・・・上手いなぁ二人とも。
「終わりの始まり」は、イントロで「あれっ、こんな曲あったっけ?」と思ったくらい、LIVEの方が全然ハジけてる気がしましたが。まぁこれは単に僕の勉強不足かもしれません。レコーディングテイクをもう一度聴いてみなくちゃ。

そして、アルバム中一番好きな「不死鳥の調べ」。
これは少し不安だったのです、観る前は。どう考えても録音向きの構成の曲で。ヴォーカルも、ブレスが結構キツそうだし。
杞憂でございました。
特に、間奏が8小節ずつ柴山さん→下山さんのバトルになってたのが良かった~。でも、カメラさんは追いきれてなかったね。

タイトルチューン「忘却の天才」についてもひとこと。
この曲はステージ映えしますし、今後のLIVEでもそのうち演ると思います。みなさん、ひとさし指クルクルポーズをしっかり覚えておきましょう。覚えないまま今年のツアーでヤラレたら、後悔しますよ~。
あと、府中のこのステージでは、依知川さんのベースに一瞬おそるべき神プレイがありました。

②キーボードレスで、往年のヒット曲はどうだった?

「クロックマダム~」DVDの記事でも述べましたが、キーボード無しのスタイルで演奏に影響が出るのが、70年代~80年代の大ヒット曲の数々。
さて、どういう風に料理してくれてるんだろう?
と、観始めてからというもの、ソコは興味深々だったワケですが。

コバルトの季節の中で」「あなたに今夜はワインをふりかけ」
この2曲はスゴかった。
何と、柴山さんがリードギターパートとキーボードパートを両方弾く(!)という荒技です。
特に「コバルト~」の1番の部分。全体の音数が少ないから、柴山さんは本当に大忙し。下山さん、その間お行儀良くず~っとお休みです。これは音色の関係上仕方ない。2番になってカッコ良く噛みこんできます。

憎みきれないろくでなし」は、「クロックマダム~」ツアーの時と同じアレンジで演ってましたが。
何?この曲って、間奏でジュリーが柴山さんにカラむのが最近のお約束なのですか?
今にして思えば、「クロック~」の時は柴山さん、この曲の間奏で必死の形相してたんだなぁ。
こちらでは、ジュリーのカラみに煽られてゴキゲン、安心してイッちゃってますね。

③動けてない・・・こともない?大きくてお茶目なジュリー

いや、動いてますよ。結構。
やはり、不評なのは体型のせいなのでは・・・?僕は男ですから、実際あまり気にならないのね、ソコは。これで声が全然出てなかったら「オイオイ」って思うけど、気持ち良く絶唱してますから。「あなたへの愛」の一番高い音(G#)がバロメーターなんです。ココがスッと出てる時は調子がいい時。
しかしね。
確かに、今まで観たジュリーの中で最も巨大であったのも、事実ですわ。
どこまでが顎で、どこから首?
加えて、右手の指が・・・なんだかとても短く見えるんですが。

で、いくら何でも最後の最後、あの曲順はキツいでしょう。
「君のキレイのために」→「愛まで待てない」って!
動ける動けない以前に、生きてステージ終えられるかどうか、ジュリー(55歳)にとって問題はズバリその一点であったかと。
そこは上手いことやってます。この辺がプロですよね~。
「君のキレイ~」のエンディング、壁にへばりついて悶絶。直後に軽く「アイム・ソー・タイアード」なんてMC入れて、すぐさま「愛まで待てない」に突入しましたが、ここで裏技「自分スロー」が登場。
普通にそういうスローモーション画像処理に見えます(本当かよ)。走るべき箇所は断固走りますが、部分部分ではこうしてしっかりウケもとりつつ、無理せず頑張りました。

あとね、不評の原因・・・なんじゃないか、と思われるシーンを。
曲は「危険なふたり」。

柴山さんのハジけっぷりは素晴らしいのですが、問題はジュリー!
「年上のひと~♪」と歌いながら、前方のお客さんを次々に物色。
「美しすぎる~♪」は、「アカンて、アカンて」みたいなゼスチャーで、次の「ア~、ア~♪」はゲロ吐き声で歌うという・・・
これは、いくら何でもブラック過ぎないか~?

いやいや、楽しい作品でした。
積極的におススメしたいところではありますが、なにせこのDVD、現在はそう簡単には手に入らないという。

なんかね、貴重盤とか稀少グッズとかが多過ぎないですか、ジュリーの作品って。
こんなブログで多くの皆様に支持・叱咤して頂き、色々な恩恵に預かれる自分は本当に幸せ者。
ジュリー運を使い果たしてしまわないか、と少し心配でもあります。

僕の人生を変えた、2002年と2008年のジュリーに、感謝。

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2009年2月15日 (日)

沢田研二 CONCERT TOUR 2004 「CROQUEMADAME & HOTCAKES」

~at 大宮ソニックシティ 2004. 11. 6

筆が冷静なうちに、大切なことを先に書いておきます。
この「CROQUEMADAME & HOTCAKES」DVDですが、今日一日で2回観ました。
今まで観たジュリーのDVDの中で、ダントツです。素晴らしいです。
「ストリッパー」や「生きてる実感」など、比類無き入魂ヴォーカルです。
気合ほとばしる演奏、カメラワーク、ライトアップ、どれも最高の出来と言えます。

全人類、必見です。

ですが。
この作品を語り出すと、どうしても話が笑いの方向へ走ってしまう。そうせざるを得ない、という何だかおかしな事態が起こります。
一度観てしまったが最後、誰だって、そうなります。

いてまえ隊の皆様だって、本当はこの素晴らしいド迫力作品を、心底、切実に、強力プッシュしたいはずなのです。
しかし。そういう真面目な方向に話が行きません。
この作品を伝授するにあたり、最大の試練は、正にその点でして。
少しでも筆に理性の残っているうちに、頑張りたいと思います。
伝授!
(註:作品の特性により、かなりのネタバレを含みます、ゴメンナサイ)

さて。
まずは、カッコいい事から先に片付けて参りますか!(うぅ~、誤解を招く伝授だ・・・)

①キーボードの居ないバンド形態、ならではの熱演!

バンドメンバーは、ギターが柴山さんと下山さん、ベース・依知川さん、ドラムスにGRACE姉さん。キーボードの泰輝さんは不参加です。
2000年以降のアルバム楽曲は元々そういう作りですので問題ないのですが、キーボードが居ない、という事で最も影響を受けるのは、やはり往年のヒット曲ですね。ピアノは勿論、ホーンセクションの音色が作れないわけですから。

そういった理由もあってか、「CROQUEMADAME~」ツアーのセットリストでは、昔懐かしい大ヒット曲は最小限の数にまで押さえこまれています。
それでも、演ってます、「ヤマトより愛をこめて」!
第一部のトリです。

Sibayama

ピアノの旋律を、柴山さんがギターのアルペジオで弾く!という。
これは素晴らしい!是非後世に伝えたい名演です。今後のLIVEでは、もう観る事はできないのではないでしょうか。貴重です。

そして。
ジュリーには、鍵盤無しでも何ら問題ない特大ヒット曲が、あるじゃぁないですか!
「ストリッパー」!

Stripper

懐かしの、弦楽器軍団横並び横揺れの図、再び!
何というカッコ良さ・・・。僭越ながらプレイヤーの立場で言わせて頂きますと、演奏者にとって、こんな気持ちいいステージ配置は無いですよ!

②アルバム「CROQUEMADAME~」は、妥協無き名盤!

ステージ第一部は、アルバム「CROQUEMADAME~」収録曲を中心に、ガツンガツンと全速全身全霊で演奏されます。
アルバム自体が「ちょっとハード過ぎて・・・」と敬遠気味の方がいらっしゃいましたら、まずこちらのDVDを観て、その後にもう1度CDを聴いてみましょう。
どの楽曲も、聴き違えるほど好きになっているはずです。
とにかくジュリーのヴォーカル、バックの演奏の入魂度がハンパではありません。LIVEでのジュリーはどちらかと言えばスロースターターですが、このステージは違います!1曲目「カリスマ」から全開です。
画像は、いてまえ隊の皆様に感謝と敬意を表しまして、こちら。

Kanjojpg

3曲目「感情ドライブ」。
「気をそらせない♪」と、身悶えながら熱唱の図。

こうして、「一体これで最後まで持つんか?」と思わせるほどのハード路線で、第一部を完走しますと、着替えタイムのバックバンドによる演奏が、何と「クリムゾン・キングの宮殿」ですよ!
バンド総員、呪縛のコ-ラス参加!
これはもう、「このあと、一体どれだけハードなステージが展開されるんだ?」と、観客が頭を抱えんばかりの演出(いや、別の意味で頭抱えることになるんですが)。

そしていよいよ、第二部トップを切るナンバーのイントロが・・・下山さんのギター炸裂、「君のキレイのために」!
ものすごいハードな事になってきた!
すべての観客がそう思い、身体を震わせた瞬間、登場したジュリーは・・・。

③尋常じゃない!トカゲの祭り!

まぁ、見て下さいよ。

Kiminokirei

多くは語りませんが、正直に言いましょう。
吹きました。
また、この衣裳が相当重いらしく、セットを旋回するジュリー、息も絶え絶えの状況になってます。しまいには一周ごとに、柴山さんのアンプだと思いますが、手をついてひと休みしたりして。

曲は進み、「憎みきれないろくでなし」。
ここでトカゲ祭りは最大の修羅場へと突入いたします。
どういう仕掛けなんでしょうか、衣裳にどんどん空気が注入され、風船のように膨らんでゆきます

そしてジュリーは曲の途中で右側のボタンを外していきます。
間奏のギターソロで、遂にエリマキと腹部がパンパンにまで膨らんで、無事変身完了~。

Rokudenasi1

変身完了したジュリーと、リードギターの柴山さんが、間奏の終わりの方でどちらからともなく歩み寄って急接近。
ジュリーはタップンタップンになった腹部を、両手で柴山さんに向かってブルンブルン突き出すという信じ難い行為。それでもバシッと最後までソロをキメる柴山さんは、プロ中のプロ!
・・・このシーンは吹くどころではありませんでした。
ジュリーのDVD観て爆笑する日が来るとは、予想だにしていませんでしたよ。

ギターソロが終わり、2番の歌に突入。

Rokudenasi2

「こんなに、真面目に、愛しているのに~♪」
真面目・・・なんでしょうか?

次の「恋は邪魔もの」もこんな調子で、トカゲ祭りは、ここまで。

④トカゲを脱ぎ捨てたら、おいで♪

重たい衣裳を脱ぎ捨て、「ストリッパー」へと雪崩込んだワケですよ。
先程も述べた通り、メチャクチャにカッコ良いのです。ヴォーカルは、今まで観た映像の中では一番だと思いました。
でもね。
どうしても、ドラムセットの手前に脱ぎ捨てられた緑色の物体に、時々目が行ってしまうんだなぁ。

しかし、この「ストッリッパー」以降の流れは、本当にスゴイです。
1回目に観た時は、トカゲを振り払うのに必死でしたが、2回目はもう、ここから先はスタンディングで観てました。
「届かない花々」でのジュリーの熱唱と、下山さんの渋過ぎるアコギストローク。
「君をいま抱かせてくれ」のイントロがガツ~ンと来た時の躍動感。

2回目の鑑賞では、緑色の物体には目が行きませんでした。良かった、良かった。

⑤大ヒット曲じゃないアンコール、で大満足!

アンコールの3曲が、また良かったんですよ~。
「海に還るべき・だろう」のLIVEって初めて観たのですが、いつもこうなんですか?

Umini1

ジュリーではなく、ギターのお二方がピョコピョコとステージ周回。
依知川さんの「お~いおまえら、何処いくん?」みたいな表情が楽しい。

で、何周かピョコピョコした後、お二人が最終的に何処へ辿り着いたかと言いますと

Umini2jpg

ドラムセットの上までやってまいりました。
GRACE姉さん、お気持ちは解りますが笑ってる場合じゃないです!
この直後に、裏打ち叩きながらコーラス(神業)、という大任が待ち構えていますから!

で、「生きてる実感」「グランドクロス」。
決して有名な曲ではないんですよね。実際、ドーム以前の瀬戸口なら、お手上げのセットリストなんです。
ただ、ドーム以前の楽曲知識の状態で参戦していたとしても、このステージはとても楽しめたのではないか、と思います。ジュリー堕ちが、4年早まっていたでしょう。
それだけの普遍性を持ったLIVE映像でした。
逆に言うと、常連さんはビックリしたでしょうねぇ。

さぁ、みなさん。
これは、買っときましょう。今すぐに。

買ったら、まずは第一部で圧倒され、第二部のトカゲで笑って、最後にまた圧倒されて。
「生きてる実感」でジュリーと一緒にジャンプ、ジャンプ!

バカですね、人間は♪

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2009年2月 9日 (月)

沢田研二 Tour '97「サーモスタットな夏」

~at 日比谷野外音楽堂 1997.10.18

また新たにカテゴリーが増えました。このコーナーでは、ジュリーのDVD作品について、伝授レビューをして参りたいと思います。

実は、リンクを貼らせて頂いているサイト「いてまえジュリー」の皆様からの強烈なプッシュを受けて、先頃DVD版「CROQUEMADAME AND HOTCAKES」を衝動的に購入、現在到着待ちの状況なのですが、いてまえ隊の首領・しゃん様より
「観終わったら、世界中に伝授するように」

と、指令が下りまして。
そういや、DVDそれ自体の伝授は、今までやってなかったなぁ、と。
ちょうど最近の瀬戸口は、定価購入可能なCD全てを買い揃え、大人買い対象がDVD作品へとシフトしたタイミングでもありましたので、ここはひとつ、乗っからせて頂きましょうということですね。
「CROQUEMADAME~」の前に、今日は一丁試し斬りです。

で、このコーナーにおける伝授のスタイルなんですが、楽曲やMCのネタバレはある程度仕方無いとしても、LIVEレポートのように順を追って逐一解説していく、というのは野暮だろう、と。
皆様が御覧になる前に、内容全部説明しちゃうのは、いくら何でもやり過ぎでしょうから。
そこで、作品の見どころ、予備知識などを数ポイント上げて語っていく、というスタイルでやらせて頂きたいと思います。

それでは第一回。
1997年のツアー、10月18日は大トリの日比谷です。
DVD版「サーモスタットな夏」、伝授!

①アルバム「サーモスタットな夏」は、大名盤である!

毎年必ず1枚のアルバムを出し、そのコンサートツアーをやる!
それが、ジュリーが自らに課し、見事に継続し実行してきたスタイルです。
2009年現在、タイガース時代からジュリーと歩んでこられた多くの先輩方が、未だジュリーマニアとして健在である、というのは、
「ジュリーは毎年必ずコンサートツアーをやってくれる」
という信頼感により築き上げられ、今へと繋がってきた結果なのだなぁ、と。
ドーム以降、そういう方々と数多く出会って参りまして、改めてそう確信しております。
で。

アルバムのツアーですから、セットリストはニューアルバム全曲が必須、あとは観に行ってのお楽しみ。
従って、その年のアルバムが好きかどうか、という事は、LIVE鑑賞において大きな影響を及ぼします。
僕は、アルバム「サーモスタットな夏」が大好きなのです。このアルバムでのジュリーのセルフプロデュースはコンセプトアルバムを意識したものであり、白井良明さんが初めて収録曲全てのアレンジを担当、見事にそのコンセプトを纏め上げました。
ドーム以降、ジュリー堕ちの日々を過ごす事になった僕が最初に購入したDVD作品が「サーモスタットな夏」。選んだ理由は一点、アルバム自体が大好きだから、という。
皆様、思い入れのあるアルバムは様々でしょうが、特に新参のジュリーファン、復活組の諸先輩方におかれましては、好きなアルバムのツアー作品から買っていく、というのが一番良いのではないか、と思っております。僕にとって「サーモスタットな夏」は、ズバリそういうアルバムだったのです。

②ファンの皆様も、88歳まで健康でいて頂きたい!

この頃のジュリーがさかんに言っていたのは
「88歳までこのスタイルを続ける事は可能であろうか(拍手)」と。
このLIVEのMCでもそう語っているわけですが、
「自分ひとりだけ(88歳まで)頑張っても、観る人いなかったら、ツマンナイよ!」
だそうです。
「(ですから皆様も)痩せるだとか(笑)、キレイになるだとか、そんな事は二の次三の次で結構、とにかく健康でいて頂きたい!」
「どうせキレイにして(LIVEに)来たって、私ゃ見やしないんだ(笑)!私はただひたすら、歌う、のみ!」
「(と言うのも)最近とみに近視乱視がひどくなって、辞書の字がほとんど読めないという(笑)。CDの歌詞カードの文字は、できるだけ大きめに大きめにと心がけておりますが(拍手)、何はともあれ、私自身も、皆様方も、健康でありたい、いて頂きたいと。健康が一番です(拍手)!」
とまぁ、最初のご挨拶MCはこんな感じ。楽しいですよ~。
これが10年以上前のLIVEなんですから。ジュリーは40代最後の年だったんですね。
還暦を迎え、ドーム興行を大成功させたジュリーを知っている今、改めてこんなMCを聞くのもイイじゃあないですか!

③ジュリー&バックバンド、ステージの見せ場はココ!

個人的な好みの話にはなりますが、何と言っても、第一部ラスト「PEARL HARBOR LOVE STORY」から、着替えタイムを挟んでの「時計/夏がいく」、この2曲の流れは衝撃でした。
着替えタイムにバックバンドが演奏するのは「PEARL HARBOR~」のインストなのですが、これがまた素晴らしい。各楽器見せ場があるのは当然、ラストで村上ポンタ秀一さん渾身のドラミングに振ったカメラワークは見事です。
「PEARL HARBOR」でのジュリーのヴォーカルは凄まじいまでの気持ちの入れようで、「あぁ、着替えの前には全身全霊で楽曲の世界に入り込み、着替えている間にスイッチ入れ直すんだなぁ」などと、勝手に納得しておりました。

「マンジャーレ!カンターレ!アモーレ!」では間奏の柴山さんに注目。ステップしながら、果ては片足ピョンピョンでステージ旋回しながら、ニコニコと涼しい顔でリードパートを奏でます。とてもマネできそうにありません。

キーボードの泰輝さんは(今でもそうですが)、御自身の鍵盤パートがお休みの小節間にスゴイ動きをしてまして。
この頃は泰輝さんも相当若かったわけですから、大変な状態になっている曲がいくつもあります。特に「渡り鳥はぐれ鳥」では、その狂乱ダンスの様子がバッチリとカメラに拾われております。

あと、タイトルチューン「サーモスタットな夏」は2度演奏されます。この辺りも、コンセプトアルバムのツアー、という感じを受けます。
1度目の演奏は勿論初っ端。そして2度目は本編ラス前。

この2度目が、特にスゴイです。ステージ左端に、ゲストのBOKE BOKE SISTERSが忽然と出現、CDと全く同じコーラス、嬌声で盛り上げます。
まぁ僕は普通に盛り上がってイケイケになりましたが、女性の皆様はちょっとジェラシーですか、これ?
SISTERSの5人、間奏では右端の柴山さんの所まで駆け寄って行って、「キャ~」と叫びながらヒラヒラ盛り上げです。
ただ心配なのは、彼女達がこれ以降、ちゃんとジュリーに堕ちてくれているのか、という。
その年だけオイシイ思いをして、その後ついてきてくれていないとすると、けしからん事です。元BOKE BOKEの方々、もし当ブログに遊びにきて下さっていましたら、是非コメントにて僕のこの失言を叱咤、お願いいたします。

以上、マニアックな見どころを3点ほど挙げましたが、肝心のジュリーについて。
このDVDでは、動き回る、走り回るジュリーです。その点を重要視されていらっしゃる方は、心配無用です。
ヴォーカルは、曲が進むに連れてスゴくなっていきます。どのLIVEを観ても、いつもジュリーはそうなのですが、この作品では特に「サーモスタットな夏」が2回歌われておりますので、比較すると歴然です。声を出していくうちに、どんどん加速していく歌い手なのですね。

「奇跡元年」では、アルバム「サーモスタットな夏」収録曲からのセレクトは1曲もありませんでした。
夏のコンサートでは、是非とも「ビ~タ~!」とか「やめて!」とか叫びたい瀬戸口なのです。
東京ドームの時は、己の不勉強のため、参加できなかったですからね(泣)。

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