過去記事懺悔やり直し伝授!

2015年9月26日 (土)

沢田研二 「バイバイジェラシー」

from『S/T/R/I/P/P/E/R』、1981

Stripper

1. オーバチュア
2. ス・ト・リ・ッ・パ・-
3. BYE BYE HANDY LOVE
4. そばにいたい
5. DIRTY WORK
6. バイバイジェラシー
7. 想い出のアニー・ローリー
8. FOXY FOX
9. テーブル4の女
10. 渚のラブレター
11. テレフォン
12. シャワー
13. バタフライ・ムーン

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『JULIE SINGLE COLLECTION BOX~Polydor Yeas』収録
original released on 1981 
シングル『渚のラブレター』B面


Nagisanoloveletter

disc-33
1. 渚のラブレター
2. バイバイジェラシー

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体調も回復し、過ごしやすい季節をようやく実感し始めた今日この頃・・・と思っていたら、何とジュリー発熱のニュース。微熱状態の神戸公演を終えた直後、遂に39℃近い高熱を出してしまったのだとか。

ただでさえハードなツアー・スケジュールにあって、札幌から1日空けての仙台と、連投で振替公演の名古屋という過密な日程を厳しい体調で臨まなければならなくなったジュリー・・・とても心配です。
やはり疲れが出たのかな・・・。
それでもいざステージに上がればジュリーは全力で歌うのでしょうから、僕らファンは僅かのオフの間に少しでもジュリーの身体が休まり、早く本来の体調に戻ることを祈って、見護ってゆくしかありませんね。

さて今日は、新カテゴリーでの記事更新です。
カテゴリー・タイトルもズバリ

過去記事懺悔やり直し伝授!』(汗)

今年2015年の『こっちの水苦いぞ』全国ツアー・セットリストは僕にとって、「記事未執筆の曲が1曲も無い」という初めて遭遇するパターンでした。
長くLIVEに通っていればいずれそういうツアーもあるだろうな、とは考えていましたが、まさかこんなに早くその時が来るとは思っていなくて。

4月に加瀬さんの旅立ちを知らされ、「ツアーが始まるまで、加瀬さんの曲だけを書いていこう」と思い立ち、それはセットリスト予想とは全然別の気持ちで取り組んだことだったんですけど、ツアーの日程変更で時間ができたこともあったりして、結局僕はジュリーが歌ったKASE SONGSをすべて記事に書き終えることとなりました。
今回嬉しいことに「新曲4曲以外はすべて加瀬さんの作曲作品」というセトリをジュリーが組んでくれたおかげで、恒例の”セットリストを振り返る”シリーズで採り上げる曲が無い、という初めての状況に色々と考えました。
そこで、「過去に執筆済の考察記事の改稿」を目的とした新たなカテゴリーを作ることにしたのです。

なにせ僕は2008年末の『ジュリー祭り』がジュリーLIVEデビューというヒヨッコで、基本的にジュリーの曲について記事を書き始めたのもそれ以降。
とにかく最初は基本的な知識すらなく、読んでくださる方々がどれほどいらっしゃるのかも分からず・・・恥ずかしい内容の記事がたくさんあります。
大好きな曲なのに、その魅力の億分の1も書ききれていなかったり(「PEARL HARBOR LOVE STORY」など2008~2009年あたりに書いた記事にそうしたものが集中しています)、時が経って記事執筆時とは僕の楽曲解釈や思い入れが劇的に変化していたり(今はとにかく「若者よ」に尽きます!)。

今後、「もう全曲書き終えている」セットリストに出逢った時には、そうした記事の中から1曲を選んで「セットリストを振り返る」ことも兼ね「過去記事の改稿、清算」に取り組んで行こうと決めました。
今日はその第1回というわけですが、これはねぇ・・・本当に唯一『ジュリー祭り』以前に執筆していたジュリー・ナンバーの記事お題。
ポリドール期のアルバムをすべて聴いている、というだけで「自分はジュリーファンである」とふんぞりかえっていた頃に筆がすべって書いてしまった、どうしようもない内容のその記事について、この機会にジュリーや加瀬さん、そしてジュリーファンの先輩方に懺悔し、キチンとした形で考察記事を書き直したいと思います。

アルバム『S/T/R/I/P/P/E/R』収録曲にしてヒット・シングル『渚のラブレター』B面曲。加瀬さんのペンによる和製パブ・ロックの大名曲です。
「バイバイジェラシー」、今度こそ気合入れて伝授!

まず最初に、過去記事の懺悔から(汗汗)。
思えば、ジュリーファンとは名ばかりの若造がまぁとんでもない記事を書いてたもんだ、と。
この記事については、後になってから色々と恥ずかしい話もありましてね~。

2009年、ほぼ同世代ながらジュリーファンとしては大先輩でいらっしゃるkeinatumeg様と光栄にもブログの相互リンクをさせて頂くことが決まった際に、個人メールのやりとりの中で
「なかなかここまでハッキリとは書けませんよね~」
と、「バイバイジェラシー」の記事のご感想を頂いた時には、顔から火が出る思いでした(汗)。
いや、僕だって『ジュリー祭り』以降であれば、あんな記事は絶対に書けませんよ~。

さらに、今ではとても親しくさせて頂いている長崎の先輩・・・「西の検索クイーン」として日頃から大変お世話になり僕が勝手に慕いまくっているお方なのですが、何とあの記事をほぼタイムリーで検索ヒットさせていらしたようで(当時ココはジュリーファンのみなさまにはまったく知られていない、音楽仲間内輪限定のブログだったのです。おそるべき検索能力笑)、その時に
「え~と、あなた誰?」
と思われたのだそうです(滝汗)。
無理もないことです・・・今となっては自分でもあの記事を読むと「オマエ、何者だよ?」と思うもの。

本当に恥ずかしい。
あの頃は万事あんな調子で下調べもせず曖昧な記憶のまま勝手に洋楽の記事など書き殴っては「伝授!」な~んて偉そうにしていたわけで。

『ジュリー祭り』のLIVEレポート執筆後、拙ブログは多くのアクセスを頂けるようになり、特に「アーティスト名+楽曲タイトル」というパターンの検索フレーズには特に強くなったようで、過去のいい加減な洋楽記事ですら検索ヒットし易い状況となっています。
とても有難いことではあるんだけど、つい最近もビリー・ジョエルの曲の記事中の致命的な間違いをご指摘頂いたりして、これはいよいよ頃合かな、と。
この機に、『ジュリー祭り』以前にupしていた記事は削除させて頂くことにしました(コメントを頂いている記事もありますので、バックアップはしておきます)。

ただし、「バイバイジェラシー」と「デイ・アフター・デイ」(ジュリーもカバーしたことのあるバッドフィンガーの名曲)の2つの記事だけは、完全にジュリー絡みのお題ということでそのまま残し、不本意ながら恥を晒し続ける所存です・・・。「できればこっちの改稿の方を読んでください」と加筆の注釈をつけて、ね(汗)。

それでは本題。

Byebyejealousy1


↑ 今日の参考スコアはご存知、『ス・ト・リ・ッ・パ・-/沢田研二楽譜集』。スコアのページの左見開きに2枚並んでいるショットが、あまりにも有名なコレです! ↓

Stripper01

Stripper02

去年の大宮公演のMCを思い出すなぁ・・・。


さて、過去記事の執筆時点で僕にはジュリーや加瀬さん、銀次さん達への愛情とリスペクトがまったく足りず、その意味で大変恥ずかしく思ってはいますが、「ロックパイルへのオマージュ」という分析においては、今も変わらず重要な楽曲考察の軸だと考えています。
加瀬さんの作品に限らずジュリー・ナンバーの多くには洋楽ロックへのオマージュがあり、「バイバイジェラシー」はその中でも特に明快な1曲です。

オマージュ元であるロックパイル(デイヴ・エドモンズ、ニック・ロウ、ビリー・ブレムナー、テリー・ウィリアムスの4人編成。彼等については以前「DIRTY WORK」の記事で詳しく書いています)のナンバーは、アルバム『セカンズ・オヴ・プレジャー』収録の「ハート」。
モータウン・ビートのアレンジ(特にドラムス)や、AメロからBメロに至るまでのコード進行はハッキリと「バイバイジェラシー」で忠実過ぎるほどに踏襲されています。


Byebyejealousy2

↑ 「ハート」も「バイバイジェラシー」もいかにもロックなビート・ナンバーでありながら、このマイナー・コード起点のクリシェ進行でポップス色を強め、聴き手を胸キュンさせてくれます。

ロンドンでのレコーディングに現地のゲスト・プレイヤーとして招かれ、収録曲数曲で間奏リード・ギターを弾くことになったビリー・ブレムナーが、最初に「バイバイジェラシー」のプレイバックを聴いて「あれっ、これは俺達の曲を日本語でカバーしてるのかな?」と一瞬勘違いしてしまったとしても不思議は無いほどこの2曲は似通っていますが、当然ながら違う部分もあります。
まず何といっても加瀬さんの「バイバイジェラシー」が、「ハート」には無い3番目のヴァース=強力なサビを擁している、という点です。

Bye Bye ジェラシー 朝までお泣きよ
            Dm                   Am

Bye Bye ジェラシー 僕のためならば
            Dm                   C7

真夏の夜空に光る 星屑 集めてさ ♪
    Dm        Am          B♭ A7     Dm   C7

これは加瀬さんが70年代から得意技としていた平行移調の泣きメロをロックパイルのシンプルなロック解釈にぶつけてきたもので、良い意味での和洋折衷アイデアと言えます。

そして・・・『こっちの水苦いぞ』ツアーで生で体感したからこそ言える、この2曲の違い。
「ハート」はパブ・ロックの伝説的な名曲ではあるんだけど、今現在、ニック・ロウ(作詞・作曲者)にしろビリー・ブレムナー(リード・ヴォーカルを担当)にしろ、残念ながらリリース当時と同じテンションとアレンジを以ってこの曲を歌い続ける、というところにはありません。
彼等の中ですら、「懐かしの名曲」というスタンスになってしまっているんじゃないかなぁ。
ところが、2015年に歌われた「バイバイジェラシー」は、正に1981年リリース音源そのままの緊張感、演奏で再現されたが故に、「どうだ、30年以上も前の曲だが今でもバリバリに新鮮なロック・ナンバーだろ?」という説得力に満ちていたのです。

今ツアーで初めてこの曲を聴いた新しいジュリーファンは、「こんなカッコイイ曲があるのか!」と帰宅して速攻で曲目検索し、最低な考察記事をヒットさせても(恥)めげることなく、収録アルバムの情報を仕入れるやいなや早速『S/T/R/I/P/P/E/R』を買い求めたことでしょう。

さぁそこで、です。
あの酷い記事で決定的に欠落していた大切な考察ポイントをこれから書かねばなりません。
アルバム『S/T/R/I/P/P/E/R』で「バイバイジェラシー」を聴くことにもちろん問題はありませんが、今回のツアーでこの曲はシングル『渚のラブレター』のB面曲としてセットリスト入りを果たしています。
ヴァージョンが違うのですよ!
ジュリーは「夕なぎ」「甘いたわむれ」「バイバイジェラシー」の3曲を「加瀬さんが作ってくれたシングルB面の名曲」として採り上げたのですね(厳密には「気になるお前」もそうですが、こちらはLIVEセットリストの定番曲ですのでちょっと意味合いは違うでしょうか)。

では、アルバムとシングルの「バイバイジェラシー」、どのように異なっているのでしょうか。
いずれのヴァージョンもご存知の先輩方は、「ずいぶん違うよね~」と日頃からお考えでしょう。

ズバリ書きますよ。
演奏は、間奏のリード・ギター以外すべて同じです!

みなさま、「え~~っ?!」とお思いでしょうね。
本当にこの2つのヴァージョン、受ける印象がまったく違いますからね。

何故そんなに違って聴こえるのか・・・これは基本的に、「ミックス違い」の別ヴァージョンなのですよ。
以前「渚のラブレター」の記事でも書いたことですが、アルバム『S/T/R/I/P/P/E/R』からの先行シングル両面の「渚でラブレター」「バイバイジェラシー」の2曲は、アルバム『G. S. I LOVE YOU』のサウンドにおける最大の個性「擬似・擬似ステレオ」のミックス手法をそのまま踏襲しているのです。
例えばドラムス・トラック。完全に左サイドに振られ、しかも極端なコンプレッサー処理が施されています。
その音作りは、例えば『G. S. I LOVE YOU』冒頭収録の「HEY!MR.MONKEY」のドラムスと比較して頂ければ一目かと思います。そっくりでしょ?
それがアルバム『S/T/R/I/P/P/E/R』のヴァージョンではセンターに配置され、コンプレッサーも外れて「生音」を重視した新たな処理が施されているのですね。
こうした作業は、他トラックについても同様です。

あと、絶対の確信までは持てないけど、ジュリーのヴォーカルも同一のトラックなんじゃないかなぁ。
語尾の切り方や、微妙にメロディーがフラットする箇所をそれぞれのヴァージョンで比較するとそう聴こえますし、ジュリーは当時「エキゾティクスの演奏との一発録り」を志向していたと先輩方に教わっていますから、リード・ギターの1トラックを入れ替えた「オケ」をバックに改めて歌入れだけレコーディングする、という制作手法は考え辛いのです。

それでもジュリーの声が2つのヴァージョンでまるで違って聴こえるのは、こちらもやはりミックス作業での後がけエフェクター処理によるもの。
シングルの「バイバイジェラシー」のジュリー・ヴォーカルには、A面「渚のラブレター」にも比するほどのブ厚いディレイが施されています。そうすることで、「ネオ・モッズ」的な各演奏トラックのミックス処理も強調され、歌が浮き上がるのですね。
ジュリーの声だからこそ、こうした装飾処理がバックの音を殺さない、と言うこともできるでしょう。

そして最後に語るべきが、唯一根本から差し替えられた間奏リード・ギター・・・シングルの柴山さんとアルバムのビリー・ブレムナーの比較です。
双方「職人」タイプのギタリスト。
いずれも申し分のない資質とセンスから考え、どちらがより「バイバイジェラシー」でその実力を発揮しているかと言うと・・・これが柴山さんの圧勝です!

これまで何度も書いていますが、ビリー・ブレムナーは僕がこの世で最も敬愛するギタリストです。その僕をしても、この曲については柴山さんの弾く間奏の方が全然良いな、と思うのですよ。
そして、その素晴らしいシングル・ヴァージョンのリード・ギター・テイクよりも、『こっちの水苦いぞ』ツアーで魅せてくれた2015年LIVEヴァージョンのギターの方がさらに素晴らしいのです。本当に凄いことです。
これが今回の「バイバイジェラシー」改稿記事に臨んで、僕が一番書きたかったことかな~。
もちろんそれは、ジュリーの歌についても同じことが言えるんですけどね。

ビリー・ブレムナーを少し擁護するなら、数曲のリード・ギターのオーヴァーダブ、加えてポール・キャラックとのコーラス録りは1日数時間のみの作業、しかもその場でのぶっつけ本番だったと思われます。
ただでさえ抜群の一体感を誇るエキゾティクスのアンサンブルの上から、時間を置いての後録り作業というのはハードルが高いだろうに・・・それを思えば、やっぱりビリーも凄いギタリストなんだよなぁ。

それにしても、「バイバイジェラシー」を生のLIVEで体感できる日が来るとは思ってもいませんでした。
そして、これほどファンに支持されている曲なんだ、と実感できたこと・・・。今回のツアー・セットリスト入りが無ければ、あの酷い記事は執筆者本人の僕が見て見ぬふりをしながら、放置され続けていたでしょう。
改稿の機会を得たことに感謝したいと思います。


それでは次回更新は、来週29日にいよいよ開幕するピー先生と二十二世紀バンドの2015年全国ツアー『Let's Go”カキツバタ”』初日、くにたち市民芸術小ホール公演のLIVEレポートをお届けする予定です。
執筆途中の更新はせず、すべて書き終えてのupとしますので、ジュリー界が渋谷3daysの余韻覚めやらず、という状況下での更新となるでしょう。渋谷に不参加となってしまった僕は、みなさまの渋谷公会堂ファイナルのご感想も首を長くしてお待ちしていますからね~。
ピー先生のLIVEについては、発売されたばかりの新曲も充分聴き込むことができていますし、何と言っても昨年に引き続きとても良いお席に恵まれましたので、気合の入ったレポートが書けると思います。

あと、シルバーウィーク前くらいまでは
「ピー先生のLIVEレポートの下書きを中断してでも、「Rock 黄 Wind」の記事を急遽仕上げなければならなくなるかもしれない!」
と、阪神タイガースのセ・リーグ制覇を本気で期待していましたが、どうやら儚い夢と散ったようです(涙)。
阪神って、何故シーズン終盤にヤクルト、巨人と競る展開になると毎回ダメなんでしょうね・・・?

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