ジュリーをとりまくプロフェッショナル

2020年4月20日 (月)

ザ・ワイルドワンズ 「セシリア」

『All Of My Life~40th Anniversary Best』収録

Wildones_20200418121701

disc-1
1. 想い出の渚
2. 夕陽と共に
3. ユア・ベイビー
4. あの人
5. 貝殻の夏
6. 青空のある限り
7. 幸せの道
8. あの雲といっしょに
9. 可愛い恋人
10. ジャスト・ワン・モア・タイム
11. トライ・アゲイン
12. 風よつたえて
13. バラの恋人
14. 青い果実
15. 赤い靴のマリア
16. 花のヤング・タウン
17. 小さな倖せ
18. 想い出は心の友
19. 愛するアニタ
20. 美しすぎた夏
21. 夏のアイドル
22. セシリア
23. あの頃
disc-2
1. 白い水平線
2. 涙色のイヤリング
3. Welcome to my boat
4. ロング・ボード Jive
5. 夏が来るたび
6. ワン・モア・ラブ
7. 想い出の渚 ’91
8. 追憶のlove letter
9. 星の恋人たち
10. ハート燃えて 愛になれ
11. 幸せのドアー
12. 黄昏れが海を染めても
13. Yes, We Can Do It
14. あなたのいる空
15. 愛することから始めよう
16. 懐かしきラヴソング
17. 夢をつかもう

-------------------

『自宅でジュリーの歌を聴こう!月間』ということで更新を頑張っていますが、今日のお題はジュリー・ナンバーではなくワイルドワンズです。
今日4月20日は加瀬さんの命日。
拙ブログでは、加瀬さんが旅立たれてから毎年この日はワイルドワンズの曲を書く!と決めているのです。

ただ、今日お題に選んだ「セシリア」はジュリーファンのみなさまご存知の通り、「原曲」をワイルドワンズより先にジュリーが歌っているのですね。
シングル盤『コバルトの季節の中で』のB面に収録されている名曲「夕なぎ」がそうです。

Cobalt

「夕なぎ」はずいぶん前にお題記事を書き終えていますが、当時の僕はジュリーファンとしてようやく白帯を脱したかどうか、くらいのヒヨッコの時期。考察も甘く充分な内容とは言えない記事でした。
そこで今日はワンズの「セシリア」 とジュリーの「夕なぎ」を併せる形で、同一メロディーの名曲2曲を比較考察してゆきたいと思います。
今年も、加瀬さんの笑顔を思い出しながら・・・よろしくお願い申し上げます。


遅れてきたファンの僕ですが、「セシリア」「夕なぎ」ともLIVEで生体感できています。
「セシリア」は2010年、ジュリーwithザ・ワイルドワンズの全国ツアー『僕たちほとんどいいんじゃあない』、「夕なぎ」は2015年、加瀬さんの旅立ちを受け特別なセトリが組まれたジュリーの全国ツアー『こっちの水苦いぞ』で。
いずれのツアーも僕は比較的参加公演回数が多く、2曲ともにステージの様子を今でも色々と思い浮かべることができます。

『僕たちほとんどいいんじゃあない』ツアーの方はDVDが手元にありますので、その時の「セシリア」をちょっとおさらいしてみましょうか。

Cecilia0

セットリスト2曲目。1曲目のオープニングが「シー・シー・シー」でしたから、僕にとってはこの「セシリア」が「初めて生で聴くワイルドワンズ・ナンバー」となりました。

初日の渋谷公会堂では、リード・ヴォーカルにハッキリ緊張の色が見えていた鳥塚さんですが、八王子公演では早くも堂々の熱唱でした。
もちろんDVD収録された終盤になっても。

Cecilia1

あと、やはりワイルドワンズ・ナンバーはコーラスが肝だなぁ、と。ジュリーと鉄人バンドが加わっても、植田さんを「コーラス部長」として綿密なコーラス・ワークを楽しませてくれました。
DVDでも、植田さん、ジュリー、GRACE姉さんの声が聴きとり易いです。

そして「セシリア」では柴山さんに見せ場があり、ギター・ソロのヴァースでピンスポットを浴びました。
間奏こそアレンジ・アドリブがあったものの、前奏・後奏はワンズのヴァージョンをキッチリ完コピしてくれて、柴山さんのこうした律儀な職人肌が一層頼もしく感じられるツアーだったと思い返します。

Cecilia4

その「セシリア」、オリジナル音源は79年リリース。
『アンコール』というアルバムの2曲目に収録されていたようです。こちらもいつか聴いてみなければ・・・。

冒頭に添えた僕の所有するワンズのベスト盤は2枚組で、「セシリア」は1枚目のラス前収録。そのちょっと前の「美しすぎた夏」から明快に音の感触が変わります。
再結成期ということですね。

さて、DVDやCDと一緒に自分でもギターをガチャガチャやってみたところで、ジュリー76年リリースの「夕なぎ」との比較に移りましょう。

まずは歌詞。
楽曲タイトルは変わっても山上路夫さんの詞はほぼそのまま。ワンズの方はAメロ冒頭に「Oh、セシリア~♪」とコーラスが入る関係で、「夕なぎ」の歌詞を前後させたり短縮したりしていますが、それでも大きな変化はありません。
その中で敢えて「特に変わった」点を挙げるとすれば、中盤のAメロでしょうか。

君がいた 暗い夢を見て
    C                   Dm

目ざめれば 変わらずにほほえんで
      G7                        C    F    C

愛あれば 人は生きられる
    C                      Dm

何もかも 失うとも ♪
    G7              C

(↑「夕なぎ」)

Oh セシリア 傷ついた僕に
        B♭                  Gm

君がいた 変わらずにほほえんで
    F7                        B♭ E♭ B♭

Oh セシリア 愛があるならば
        B♭                  Gm

生きられる 人は誰も ♪
      F7                 B♭

(↑「セシリア」)

ここは言い回しも結構変わっていますね。

・・・と、こう歌詞を並べたところで、「あれっ、振ってあるコードネームが違うぞ」と気がついたみなさま。お察しの通り、ジュリーとワンズでは曲のキーが異なります。
「夕なぎ」がハ長調で、「セシリア」が変ロ長調。
「セシリア」は「夕なぎ」から1音ぶんキーを下げてのリメイクだった、ということです。
そりゃ、76年のジュリーなんて特に悠々と高音が出ていた時期ですから、鳥塚さんが同じキーで歌うのは苦しい。ここはキーを下げて正解です。
ちなみにジュリーwithザ・ワイルドワンズの年の「セシリア」も変ロ長調は
変わらず、鳥塚さんが30年前と同じキーで歌っている素晴らしさをこそ特筆すべきでしょう。

さて、キーが違うのでコードネームも1音ぶん違う、と言っても上記箇所などはいわゆる「コード進行」についてはまったく同じ(移調すれば同一のコードネームとなる)。リメイク楽曲なのですからね。
ただし「セシリア」では、メロディーは「夕なぎ」と最初から最後まで同じなのに、コード進行だけを一部変えている箇所があるのです。しかも、加瀬さんのこの作曲で最も「オイシイ」と(聴き手からも)思える箇所でね。
分かり易いように、「セシリア」の方を「夕なぎ」と同じハ長調に移調した表記でコードを振ってみましょうか。

失くしかけてた  暖 かさ ♪
     F          Dm    C      Am (←「夕なぎ」)
     Am       G     C E7  Am (←「セシリア」)

柴山さんは2010年に「セシリア」、2015年に「夕なぎ」と演奏していますから、「夕なぎ」の年にはここで改めて「おおっ?」と思ったかもしれませんね。

当然、後からのリリース「セシリア」のレコーディングに際して加瀬さんが手直しをしたことになります。
これは、鳥塚さんのヴォーカルの個性を考慮しての作業だったんじゃないかなぁ。
おそらくポイントは、1番の歌詞で言うと「あたたかさ♪」の最初の「た」(小節内の第1音)の歌い方。かなりの高音ですが、「夕なぎ」でのジュリーはダイレクトにスパ~ン!と高音を発声していますね。
サブ・ドミナントからトニックに直行する進行がジュリーの「鋭さ」を引き出しています。

対して鳥塚さんは、どんな曲であってもゆったりとメロディーを上昇させる朴訥な歌い回しが持ち味。「セシリア」でも「あたぁ~たかさ♪」と歌い、高音に到達するのは「た」の直後にくっついてくる母音「ぁ」の箇所です。
その場合、直前のコードは明快なドミナントの方がよく、加瀬さんはまずそこに「F」(上記の移調表記だと「G」)を当ててから細部変更していったのではないでしょうか。
もちろんジュリーwithザ・ワイルドワンズのツアーでもこの進行がそのまま再現されています。

こうした微妙な進行の違いは、今回2曲をじっくり比較してみて初めて気づけたこと。
この2曲に限らず、まだまだ僕が把握できていない加瀬さんの「秘策」は、きっとたくさんのパターンがあるのでしょうね。

最後に、個人的な歌詞解釈(妄想ですな)を。
アルバム『JULIEⅡ』に強い思い入れがある僕は、同じ山上路夫さんの作詞作品ということで、「夕なぎ」「セシリア」を『JULIEⅡ』から派生したサイド・ストーリーとして楽しむこともできます。
物語の時間軸は『JULIEⅡ』の最序盤。歌の主人公はあの船長さんで、長い出航から港町に帰還し「もう俺はどこにも行かない、これからはずっと一緒だ」と、長い留守を護ってくれていた奥さんを改めて口説きつつ、しばしの間はおとなしく暮らしている・・・その情景が「夕なぎ」の歌詞であると。
しかし山上さんによれば船乗りは本質的に「気ままで浮気な鳥」なのですから、しばらくしたら船長はやっぱりまた長い旅に出てしまう・・・そうなると、奥さんだって突然目の前に現れた若い美貌の少年(ジュリー)によろめいてしまうのも無理からぬ話なのですな~。

これをして、『JULIEⅡ』に登場する美しい船長夫人のお名前は「セシリア」さんだった・・・ということでいかがでしょうか(強引)。


それでは『自宅でジュリーの歌を聴こう!月間』、次回からは様々な時代のジュリー・ナンバーを採り上げてまいります。

こんな時ですから、「元気の出る歌」「力を貰える歌」というテーマでお題曲を探してゆくつもりです。
みなさまが自宅で過ごされる時間、少しでもそのお供となるよう頑張ります!

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2019年12月18日 (水)

瞳みのる・稲村なおこ 「GS陽気なロックンロール」「君は僕のすべて」

from『GS陽気なロックンロール』、2019

Gsrocknroll

1. GS陽気なロックンロール
2. 微笑の彼方へ
3. あの日の小道
4. 君は僕のすべて

----------------------

あっという間にもう10日ほど過ぎてしまいましたが・・・去る12月8日、瞳みのる&二十二世紀バンドLIVE2019『音音楽楽、人種・国境・時代を越えて!』四谷区民ホール公演に行ってまいりました~!

生のLIVEは9月のジュリーの『SHOUT!』ツアー八王子公演以来、さらにバンド・スタイルのステージとなると昨年の瞳みのる&二十二世紀バンド、四谷公演以来。
個人的には仕事のバタバタからある程度解放されたタイミングでもあり、本当に「無」の気持ちで純粋に音楽に身を委ねることができました。
開演前にはピーファンの先輩方とお茶を同席させて頂き、11月六本木でのタローさんのLIVEで実現した「ほぼタイガース」の様子を伺ったり、本当に楽しい1日となったのでした。

ブログの下書き時間がとれない今年は、例年のような全曲網羅のLIVEレポートではなく、セットリストから「この1曲!」をお題に選んでの簡単な振り返り記事とする・・・前回更新でそのように書いたのですが、結果「この2曲!」になってしまいました(笑)。
もちろん、四谷公演セトリの中で強く印象に残ったという意味でこれらが甲乙つけ難い2曲だったからです。

「GS陽気なロックンロール」
「君は僕のすべて」

いずれもピーさんが稲村なおこさん(二十二世紀バンドの初代キーボード)と共に今年リリースした新曲で、それぞれ新譜CDの1曲目と4曲目に配されたピーさんのオリジナル・ナンバー。
実は、今年ピーさんのこの新譜が出たことは知っていたのですが、買おう買おうと思っているうちに怒涛の日々に突入。いざCDを購入したのは他でもない、四谷公演当日の開演直前、グッズ売り場でのゲットでした(そうそう、毎年楽しみにしているパンフを一緒に買おうとしたら並んでない!すわ、売り切れてしまったか?と思いスタッフさんに尋ねると、「今年は出来てないんですよ」とのことで、とても残念です・・・)。

つまり僕はジュリーの『Pleasure Pleasure』の初日と同じく、LIVE会場で新曲を初体感してから帰宅後改めてCD音源で復習する、ということをやったわけで、こういうのもまた良いものですな~。
記事お題2曲のうち「君は僕のすべて」についてはLIVEとCDではまったくイメージが違って。それぞれの魅力を1日のうちに堪能することができました。

それでは、簡単にではありますがお題2曲についての僕の感想を書いていきましょう。

まず「GS陽気なロックンロール」。
新譜の収録4曲のうち唯一、作詞・作曲ともピーさん単独で担ったCDタイトルチューンです。
オフィシャルサイトで発売情報が解禁され楽曲タイトルを知った時、僕は「陽気なロックンロール」なる部分のみのイメージから、チャック・ベリーやバディ・ホリーに代表される、長調スリー・コード主体のいわゆる「オールディーズ」系ロックンロールの曲調、進行を漠然と思い描いていました。
ところがいざLIVEセットリスト1曲目、バ~ン!と始まったビート・ロック(イントロのドラム・フィルの瞬間に限ると、
「危険なふたり」が始まったのかと思ってしまったことをここで白状でしおきます笑)は意外や短調のメロディーと進行。
哀愁の泣きメロをして、ロックンロールだと歌うのです。
「あれっ、タイトルのイメージとは違うな」などと考えたのは僕の浅はかさ・・・NELOさんがゴキゲンなクロマチック・グリスをカマした時、ようやく「そうか!」と。

世代的に僕にはなかなか気づけないことなのですが、「陽気なロックンロール」の前に「GS」がついている意味・・・日本のGSはまず空前のエレキ・ギター・ブームから産まれたという歴史的事実。
つまりベンチャーズなんですね、この曲は(もちろんそれだけではないけれど)。

この日のMCでピーさんは
「エレキギターを持っていたらそれだけで不良と言われる、そういう時代でした」
とファニーズの頃を思い返していました。
ピーさんやリアルタイムGS世代の皆様にとって「ロックンロール」の原点、原風景は、ベンチャーズ流のエレキギターであり、短調のアフター・ビートなのですねぇ。

思えばピーさんは不在だったけど、80年代の同窓会期に「ザ・タイガースのシングル」を掲げてジュリーが作曲した「十年ロマンス」、タローさんが作曲した「色つきの女でいてくれよ」、いずれも短調のビート系でした。それすなわち「GSに立ち返る」作曲ということなのでしょう。
ベンチャーズがロック黎明期の日本であれほどの人気を博したのは、哀愁感のある短調の旋律、進行を擁した代表曲が多く、当時の日本人の歌謡気質にも合ったからじゃないのかな。
「陽気な」の意味を僕は自分の尺でしか量れていなかった、とLIVEステージ1曲目から僕はしみじみと思い知らされたのでした。

その「GS陽気なロックンロール」は帰宅してから「そうそう、こういう曲だった!」とステージを振り返りつつCD音源を聴いたのですが、一方「うわ、LIVEとCDでは全然違う!」と感じたのが、「君は僕のすべて」です。

LIVEヴァージョンの方を今回の四谷公演で先に聴いて、「君は僕のすべて」に僕は「畳みかけるポップ・ロック・ナンバー」という印象を持ちました。
マーシーさんの跳ねるドラムスやJEFFさんの表拍の4つ弾きから、モータウン・ビートに近いノリも感じました。
しかしCD音源の方を聴くとこれが落ち着いたハート・ウォームなポップスで。
もちろんテンポ自体はLIVEと同じはずなのに、じっくりとメロディーを聴き入るタイプの歌、作曲者のKAZUさんの繊細な魅力が強く出たテイクだと思いました。

ここまで印象が違うのは何故か・・・アレンジや演奏面もあるけれど、一番はピーさんのヴォーカルではないでしょうか。
CDでのピーさんは、優しいメロディーを丁寧に歌っている印象。それが四谷のLIVEでは、アンコール1曲目ということでピーさんのテンションが相当上がっていたことも含まれるのでしょうが、とにかく「我を忘れ、身を猛り、すべてを晒す」ような歌いっぷりに圧倒されたのです。
既にCDで曲を知っていたお客さんも、「えっ、こんなに激しい歌だったっけ?」と驚かれたのではないですか?

ピーさんはステージでこの曲を歌いながら、あんなにも無心に、懸命に、何を伝えたかったのでしょう・・・。
ここからは僕の勝手な推測です。

この日のMCと他セトリ選曲でピーさんからいくつかのヒントが示されていたように思います。
まずは、某国会議員を穏やかな口調ながらも一喝したシーンが思い出されます。

「ロシアと戦争?おじいさんの時だけでもうたくさんだ」

とピーさんは言いました。
ピーさんのおじいさんはロシア出征を経験し、すんでのところで一命をとりとめたのだそうです。
「その時命を落としていたら、(ピーさんの)親父は生まれていない」
と。
またそのお父さんも先の大戦に出征、被弾して除隊となっていなければ南方にやられておそらく戦死していたであろう、そうなっていたらピーさん自身この世にはいないと。
そして
「子供を戦争に行かせるようなことはしたくない」
とピーさんは静かに言ったのです。

また今回のセットリストは「タイガース多め」で、久々に生体感となるいくつかの名曲が披露されました。
「落葉の物語」「割れた地球」「誓いの明日」などと共に「生命のカンタータ」が採り上げられたのはファンにとって嬉しいサプライズでしたが、では何故ピーさんは今、この曲を歌おうと思ったのか・・・。

今年の3月11日、ピーさんの息子さんが誕生されているんですよね。

ステージで躍動するピーさんは、もちろんお客さんに向けて「君は僕のすべて」だと歌ってくれているのだけど、表現者として、演者として「世の子供達」にそのシャウト、メッセージを捧げようと歌っているんじゃないかと僕は感じました。

子に捧げる親の思い・・・作詞の時点でそんなコンセプトがあったかどうかは分かりません(もしあったとしても、リリース時期から考えて息子さんが産まれる前の時点での作詞ではあったでしょう)。
ただ、歌詞カードに添えられたピーさんの解説によれば(ピーさんのCDにはいつも簡単な解説が記してあるのが嬉しい!)、「君は僕のすべて」はピーさんとしては初めての「曲先」の作詞作業だったそうです。
ピーさんはLIVEで選曲した中華ポップスに新たな日本語詞を載せる、ということをずっと続けていますから、オリジナル曲での初めての曲先作詞も違和感は無かったでしょうが、ジュリーが数年前に語ったように「メロディーが先にあった方がシリアスな詞のテーマを載せやすい」と言われますし、ピーさんが「生命の誕生」を曲先の作詞題材として採り上げた、と考えるのはタイミング的にも不思議ではありません。

そのコンセプトがステージで一気に開放された・・・僕はそんなふうに想像していますが、いかがでしょうか。

最後に、8日のステージについて少しだけ。

12.8 四谷区民ホール セットリスト

1. GS陽気なロックンロール

2. シー・シー・シー
3. シーサイド・バウンド
4. 勝手にしやがれ
5. エメラルドの伝説
6. YOUNG MAN(Y.M.C.A.)
7. 吻別(キスして別れた夜)
8. 心太軟(君の心優しすぎ)
9. スタンド・バイ・ミー
10. サマータイム
11. マイ・ウェイ
12. 都会
13. 生命のカンタータ
14. 誓いの明日
15. 落葉の物語
16. 君だけに愛を
17. Sylvie My Love(銀河のロマンス)
18. 割れた地球
19. 美しき愛の掟
20. 怒りの鐘を鳴らせ
21. Auld Lang Syne~蛍の光
22. ラヴ・ラヴ・ラヴ
~アンコール~
23. 君は僕のすべて
24. 色つきの女でいてくれよ

(今年はパンフが無いので、僕の自力では中華ポップスのタイトルが分からずセットリスト全曲の明記は厳しかったと思います。纏めてメールにて教えてくださったピーファンの先輩に感謝!)

例年よりタイガース・ナンバー多めの構成。
昨年に引き続き同窓会期のヒット曲「色つきの女でいてくれよ」が大トリで、ピーさんオリジナルの振付もすっかり定着しました。
4曲目の「勝手にしやがれ」は、あの「勝手にしやがれ」です(笑)。ピーさんドラム叩き語り!

今年もヴァラエティーに富んだ楽しいステージでした。
各メンバーのパフォーマンスで特に印象に残ったのは

・ピーさん
ヴォーカルについては先述の「君は僕のすべて」。これに尽きます。
ドラムスはやはり「割れた地球」。元々そういうアレンジとは知っていても、あのスネアのスリリングな変則打点は生で聴いてこその迫力。オリジナルとは違う1拍目の頭打ちも時折飛び出しました。
あと・・・この曲は特にドラムの音それ自体がデカい!
ちなみにバンド仲間の友人の話では「ドラマーにとって、音がデカいというのは最高の褒め言葉」なのだそうですよ。
もう1曲挙げるなら「誓いの明日」。
こちらは激しさよりも「細やかでテクニカルなドラムス」という印象でした。曲後半のソロの安定感は、71年タイガース・ヴァージョンでの狂おしい乱打と比較すると感慨深いものがあります。いずれもピーさんの本質で、どちらが優れているとは言えませんが、楽曲コンセプトに合っているのは現在の演奏ではないでしょうか。

・JEFFさん
「美しき愛の掟」と迷いますが、今回は選曲のサプライズ感も併せ「生命のカンタータ」を挙げたいです。
この曲のベースは「生き物のように動き回る」と言われたビートルズ「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンド」でのポール・マッカートニーのプレイへのオマージュ・アレンジで、僕の大好物。
JEFFさんは見事再現してくれただけでなく、サリーさんの低音コーラス・パートまで担当する見せ場の1曲となりました。

・NELOさん
今や「タイガース・ナンバーのギターを弾かせたらこの世代で右に出る者なし!」というくらいNELOさんのギターはタイガース・サウンドに馴染んだ感があります。
ギターはどの曲も素晴らしかったのですが、加えて特記したいのが「怒りの鐘を鳴らせ」でのリード・ヴォーカル。昨年まではこの曲、ずっとJEFFさんが歌っていたんじゃなかったでしたっけ?
NELOさんの持ち歌としてセットリスト常連だった二十二世紀バンド版「ハートブレイカー」が今年の四谷公演では無く、「短調のハードなナンバー」繋がりということで、改めてNELOさんにこの曲が託されたのでしょうか。

・はなさん
笑顔のオールラウンダーとして今年も大活躍。僕が強く惹かれたのは「サマータイム」のオルガンです。
この曲って、普通ならジャズの雰囲気を残してカバーされるところ、二十二世紀バンドのヴァージョンは70年代ロック・テイストで、まずアレンジが新鮮。
その中でもまるでキース・エマーソンのような音色とフレーズで縦横無尽に走り回るはなさんのソロ・・・個人的にはこの日の二十二世紀バンドの演奏で最も感動させられたプレイです。

・マーシーさん
今回僕は2列目の良席を授かりましたが(ピーファンの先輩が一緒に申し込んでくださいました)、ピーさんがドラムスを叩く曲ではマーシーさんの立ち位置が死角となりました。昨年も披露されとても気に入った「心太軟」でのイントロのマラカスも、音だけ聴こえている状況。
ドラムセットに座っての演奏では、レスリー・ヴァージョンの「銀河のロマンス」が素敵でした。昨年以上に素晴らしかったと思います。

・Kenyaさん
後半のタイガース・コーナーから登場し、ギター・プレイ以外でもお客さんのスタンディングをリードするなど、今年の四谷も「飛び入りゲスト」ながら重要な役割を果たしてくれました。
大トリ「色つきの女でいてくれよ」のソロは今年もNELOさんではなくKenyaさん。ゴキゲンな演奏でした。


MCでは、来年の公演も約束してくれたピーさん。
僕にとって二十二世紀バンドのLIVE参加はすっかり年の瀬恒例の行事となっていますから嬉しい告知です。
あと、来年は「明月荘ブルース」(だったかな?)という新曲のリリースがあるそうです。もう音は出来上がっていてこれから歌入れなのだとか。
こちらも楽しみ・・・今度は音源をゲットしてからLIVEに臨みたいと思っています。

昨年も書いたように、二十二世紀バンドのLIVEはタイガース・ファンの皆様に自信を持ってお勧めできる楽しいステージです。
まだ参加されたことの無い方、来年は是非会場でお会いしましょう!

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2019年4月20日 (土)

ザ・ワイルドワンズ 「ハート燃えて 愛になれ」

『All Of My Life~40th Anniversary Best』収録

Wildones 

disc-1
1. 想い出の渚
2. 夕陽と共に
3. ユア・ベイビー
4. あの人
5. 貝殻の夏
6. 青空のある限り
7. 幸せの道
8. あの雲といっしょに
9. 可愛い恋人
10. ジャスト・ワン・モア・タイム
11. トライ・アゲイン
12. 風よつたえて
13. バラの恋人
14. 青い果実
15. 赤い靴のマリア
16. 花のヤング・タウン
17. 小さな倖せ
18. 想い出は心の友
19. 愛するアニタ
20. 美しすぎた夏
21. 夏のアイドル
22. セシリア
23. あの頃
disc-2
1. 白い水平線
2. 涙色のイヤリング
3. Welcome to my boat
4. ロング・ボード Jive
5. 夏が来るたび
6. ワン・モア・ラブ
7. 想い出の渚 ’91
8. 追憶のlove letter
9. 星の恋人たち
10. ハート燃えて 愛になれ
11. 幸せのドアー
12. 黄昏れが海を染めても
13. Yes, We Can Do It
14. あなたのいる空
15. 愛することから始めよう
16. 懐かしきラヴソング
17. 夢をつかもう

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最近はゆったりペースで更新させて頂いている拙ブログですが、今日4月20日は特別な日。
加瀬さんの命日です。
僕は毎年この日、ジュリーwithザ・ワイルドワンズ2010年の全国ツアー・ステージで観た加瀬さんの笑顔を思い出しながら(個人的には特に八王子公演)ワイルドワンズの楽曲考察記事を書く、と自らに課しています。
ジュリーを見倣い、心に強く決めたことはやり続けなければね。
さて、今年お題に採り上げるワイルドワンズ・ナンバーは「ハート燃えて愛になれ」。今この曲を選んだ理由は2つあります。順に書いてまいりましょう。よろしくお願い申し上げます。


①個人的には ”幻の刑事ドラマ” 主題歌!

「ハート燃えて愛になれ」は、85年から86年にかけて放映された刑事ドラマ『私鉄沿線97分署』の中期オープニング・テーマだったそうです。
「そうです」というのは、実は僕はこのドラマを観た記憶がまったく無くて。放映時期はちょうど僕が高校生の頃、『西部警察PARTⅡ』の後番組とのことですから、もし観ていたら「おおっ、大門さん生き返った!」みたいなインパクトで覚えているはず(『西部警察~』最終回で壮絶な殉職を遂げた大門団長を演じた渡哲也さんが、引き続き『私鉄沿線~』に出演)。ところがまったく覚えていないのは、きっと僕がバンド活動にかまけて真っ直ぐ帰宅しなくなった時と重なったのでしょう。

僕は本当に「昭和の刑事ドラマ」が好きで、これまで何度も書いてきたように「音楽」の手ほどきも『太陽にほえろ!』のサントラから受けています(当時はその演奏が井上バンドという把握すら無かったのですが)。
今では様々な刑事ドラマのサントラCDを機会あるごとに聴いているわけですが、ごく最近の「機会」・・・それがショーケンの訃報でした。
ジュリーの新譜をようやく購入して帰宅した途端知らされた悲しいニュース。その夜僕はジュリーの新譜の封は開けず、『太陽にほえろ!」のサントラを聴きました。

基本的に僕は、刑事ドラマのオープニング・テーマはインストが好み。でも『私鉄沿線~』の「ハート燃えて愛になれ」を、バックにレギュラー・クレジットが流れるテレビ画面で生体感したかった、と切実に今思います。
この曲は加瀬さん得意のイ短調のロック・ナンバーで、僕が刑事ドラマの音楽に求める「勇壮」「意思の強さ」といった要素がしっかりメロディーに入っているんです。

今となっては、You Tubeに頼るしかありませんが・・・ありました(こちら)。
坂口良子さんが出てたのか!
オープニング・クレジット映像は鹿賀丈史さんが「トメ」の位置だったんですね。『Gメン75』『ジャングル』など、お気に入りの刑事役が印象に残る大好きな俳優さんですから・・・観たかったなぁ。
そして、最後に目を惹く「音楽・加瀬邦彦」の文字。

僕の知る限り、加瀬さんが刑事ドラマの音楽を担当したのは『私鉄沿線~』のみ。作曲者適性を考えればもっとあってもよいと思う一方、初めてのジャンルの仕事を飄々とこなす加瀬さんの姿も目に浮かんだりして、そのキャリアに改めて感服するばかりです。

②「ハート燃えて愛になれ」ってどんな状況?

ということで、今回僕がこの曲を採り上げた理由のひとつは、ショーケンの旅立ちを機に刑事ドラマのことを考える日々があったから。ではもうひとつの理由は?
これはね、こじつけでもなんでもなくて、ジュリーの新曲「SHOUT!」への個人的楽曲解釈が「ハート燃えて愛になれ」のそれとよく似ていたからです(「SHOUT」の解釈については前記事をご参照ください)。

「ハート燃えて愛になれ」・・・パッとタイトルだけ見ると、熱烈な恋愛の歌かなぁと思えます。でも違うんですね。
作詞は秋元康さん。もちろんプリプロ段階で「刑事ドラマとのタイアップ」は確定していたはずで、人間ドラマの中でも特に「強い意思」のコンセプトが重要なのが刑事ものですから、秋元さんはキッチリそれに応えた名編を提供しています。
何かしらの閉塞状況、壁にブチ当たってもがいているごく平凡な人間の、それでも前に進もうとする懸命な生き様。ドラマのテレビサイズは2番が割愛されたショート・ヴァージョンですが、フルサイズで聴いた時に僕が強く惹かれるのは2番の歌詞部です。

Am  F         E7    Am      F             G
信じてても 不安なのは 誰も弱いから

       C         E7        Am    Fm
壁を超えろ 超えろ 命懸けさ

         C        Am        C          Dm
見えない隣には 自由な空がある

         Am G  E7          Am
ハート燃 え  て 愛になれ ♪

主人公は「明日の行方」(直前の歌詞に登場するフレーズ)を求め信じてはいるのだけれど、待ち受ける困難に正直不安も隠せない。それでも前を見て歯をくいしばり、自らを鼓舞させます。
キメのタイトル・フレーズにある「ハート燃えて」は、ジュリーの「SHOUT!」で言うところの「滾る血潮」と同義なんですね。
そして「愛になれ」。
ここでの「愛」は気持ちの到達点でしょう。
「自由な空」のもとでの「愛」こそが人の最上の状態、と秋元さんは位置づけたわけで、カッコイイ刑事ドラマには最適の詞ですし、「SHOUT!」同様、悩める僕らにシンプルに元気を注入してくれる歌だと思います。

こうしてみると、刑事ドラマのオープニングが「歌もの」ってのもなかなか良いじゃないか、と思えてきました。
さすが加瀬さん!

③ベンチャーズ直系型のKASE ROCK!

最後に、楽曲と演奏について。
イ短調のギター・リフ・ロックです。ワイルドワンズとしてはハード系でしょうが、そこはKASE SONG、親しみ易いサーフィン・ビートに載せたギターはベンチャーズ直系型の「いかにも」といったリフでガッチリ当時の視聴者のハートを捕えたはず。

この曲調ならばヴォーカルは植田さんで決まり。ハスキーな声で歌われる短調のビートものは、2010年のツアーで体感した「愛するアニタ」や「Oh!Sandy」での植田さんの勇姿を思い出させてくれます。

またジュリーファンのみなさまへの見方としては、「”みんないい娘”をテンポアップしたらこんな感じ」とお勧めしたいところ。でも「テーブル4の女」ほど速くないよ、とかね。
短調ビートの曲想をテンポによって自在に操る加瀬さん、まだまだヴァリエーションはありそうですけど。

一昨年のこの日の記事で書きましたが、『私鉄沿線~』エンディング・テーマの「涙色のイヤリング」は過去曲のリメイク。一方「ハート燃えて愛になれ」はバリバリの書き下ろしだったらしく、ワンズのベスト盤収録のものとドラマのサントラは同一の演奏トラック。
アレンジはもちろんベンチャーズ風のギターが肝ですが、他トラックではオルガンが渋い!エンディングで出だしの歌メロの音階をそのまま弾くんですが、これが最後の最後にならないと登場しないのが良いんです。
ドラムスとハンドクラップのアタックもかなり好みです。エンディング前にはエイト・ビートのドラム・ソロもあって、これは生で聴いたら相当カッコイイと思うなぁ。

ジュリーwithザ・ワイルドワンズのツアーの時ジュリーがMCで、「最初に(加瀬さんから)貰ったセットリストは差し戻しました。ワイルドワンズの曲が少ない!」と話してくれました。結果あの年のツアーでは、ニュー・アルバムの一部を除くすべての曲が加瀬さん作曲のナンバーで、ジュリーとワイルドワンズの曲がちょうど半分ずつ、という構成になりました。
でも、まだまだ選から漏れたワイルドワンズの名曲がたくさんあったことを、僕はその後学んでいます。
今日のお題「ハート燃えて愛になれ」なんて、いかにもLIVE映えしそうで・・・。ジュリーは周囲がどんな状況であろうと古稀からの柴山さんとのギター1本体制を決行したと思うけど、もしも、もしも加瀬さんが健在だったら、僕らファンはソロのツアーと並行してジュリーwithザ・ワイルドワンズの再結成を夢見ることができていたのかもしれませんね。


加瀬さん。
もう5回忌となりますか・・・早いものです。こちらではもうすぐ平成の時代が終わろうとしています。
天国のステージを取り仕切る名プロデューサーとして加瀬さんは今頃、裕也さんとショーケンを迎えて一層活躍中でしょうか。

ジュリーはまだまだこちらの世界で頑張ってくれるみたいです。
加瀬さん達もいらっしゃるのでしょうが、5月9日からは今年の全国ツアーが始まります。
どうぞ、お見守りください。

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2019年3月29日 (金)

ショーケンよ永遠に

ブログの更新が悲しい訃報続きになっている。
裕也さんが亡くなられてまだ間もないというのに、今度はショーケンが突然旅立ってしまった。

昨夜、池袋タワーレコードでようやくジュリーの新譜を購入、「よし!」という気持ちで遅くに帰宅した途端、信じ難いニュースを伝えられた。
まったく予想だにしていない訃報だった。それもそのはず・・・ブログに頂いたコメントで、「今ショーケンが精力的なライヴ活動に邁進中」と知ったのが本当につい昨年のことなのだ。まるでジュリーのデビュー50周年ツアー・セットリストに呼応するかのように、ショーケンが「自由に歩いて愛して」をステージで歌ったと聞いて、ショーケンも古稀を目前にしてますます元気なのだとばかり思い込んでいた。

僕はGS世代ではなく、ショーケンのことはまず俳優として知った。忘れもしない、公開から数年遅れてテレビ放映が成った映画『八つ墓村』での多治見辰弥役(主演)である。横溝原作以上の凄まじい存在感、気魄漲る熱演だと思った。子供心にではあるが、特別な男が寡黙の中に持つエロスも感じた。
その後、『太陽にほえろ!』のマカロニ刑事を後追いで知り、こちらも夢中になった。
少年時代を思い起こすと、世代を超えてショーケンはとにかく男子に人気があったと思う。特に、ちょっとアウトロー的で腕っぷしの強い友人達・・・例えば以前「青春藪ん中」の考察記事中で書いた高校時代の友人もショーケンの大ファンだった。
考えるに、あの美貌で隠れてしまっているけれど、若き日のジュリーもそんなタイプの「男子」だっただろう。ショーケンのことが好きだったに違いないのだ。

僕はPYGやテンプターズのことは10数年前までほとんど知らずにいた。だから、歌手としてのショーケンを深く知ったのはジュリーファンになって以降のことだ。
ジュリーは先の古稀ツアー『OLD GUYS ROCK』で「お前なら」を歌った。この曲がショーケンのことを歌っているのではないか、というのは個人的解釈に過ぎないのだが、それにしてもジュリーはショーケンの病気のことを知っていたのだろうか。
いや、知らずながらに何か気脈が通じてのエールだったのだ、とそんな気がする。

年下のショーケンに旅立たれたジュリーの胸中を思わずにいられない。
それに、世代の違う僕ですらこれほどのショックを受けているのだから、リアルタイム世代の先輩方の驚き悲しみはいかばかりか。

今はただ安らかに、と祈るよりない。合掌。


Withshoken1 

Withshoken2 

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2019年3月18日 (月)

裕也さん

裕也さんが亡くなられた。
希林さんを追いかけるように行ってしまった・・・。

昨年は堯之さん、そして今度は裕也さん。この国のロック黎明期を支え、体現した偉大な先達の相次ぐ旅立ちがあまりに辛く、寂し過ぎます。

裕也さんは、西洋のロックンロールを音のみならずスタイルやスピリットまるごとこの国に持ち込んだ最初の人。以後、邦楽ロックは細分化し様々なキーパーソンが出現しますが、先駆者なくしてそれは始まらなかった。

心をこめて、合掌。ロックンロール。

Kyoto003

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2019年2月24日 (日)

追悼 ドナルド・キーンさん

日本文化研究者として活躍されたドナルド・キーンさんが亡くなられ、広くニュースとなっています。

キーンさんがどのように日本を愛し、どのような気持ちで正式に日本移住を決断されたかを多くの人に知って頂きたく、拙ブログ過去記事をリンクさせて頂きます。


沢田研二/Uncle Donald」(2013)

心よりキーンさんのご冥福をお祈り申し上げます。

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2018年12月31日 (月)

2018.12.9 四谷区民ホール 『瞳みのる&二十二世紀バンド LIVE2018~音楽は時代と国境を越える』(その⑤)

連載第5回
『フィナーレ~アンコール』編


ボヤボヤしている間に大晦日。
色々あった2018年ももう終わりですよ・・・。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

本当に年内ギリギリになってしまいましたが、瞳みのる&二十二世紀バンド・四谷公演レポートの連載第5回、最終回をお届けいたします。
これにて本年の拙ブログの締めくくりです。よろしくお願い申し上げます!


20曲目「蛍の光」~「悲しき叫び」
21曲目「
ラヴ・ラヴ・ラヴ

Funale

タイガース時代からのファンの多くの先輩方はみなさん「蛍の光」から「ラヴ・ラヴ・ラヴ」へのメドレーは纏めてひとつの楽曲、とお話されます。かつてザ・タイガースを「見届けた」選ばれし者共通の感覚でしょうか。

今年は、普段から特に親しくさせて頂いていたタイガース・ファンの先輩とのお別れがあり辛い年でもありましたが、その先輩も同じことを仰っていました。今回の四谷公演、僕はこのセットリスト本割ラストになって、無性にそんなお話が思い出されてなりませんでした。
プライヴェートなことですが、ここではその先輩の思い出を書くことをお許し下さい。

先輩は長い闘病の末に今年7月、ジュリーの古稀ツアー開幕直前に旅立たれました。その時のことは「
君をのせて~『SONGS』ヴァージョン」の記事に書いたのですが、さらに後日談があります。
お通夜がジュリーのツアー初日・武道館公演と重なりましたので、僕は翌日の告別式のみ参列しました。そこでBGMとして繰り返し流れていたのが、先輩が特に好きだったと思われるザ・タイガースの名曲の数々でした。「銀河のロマンス」「青い鳥」そして古稀ツアーでジュリーも採り上げた「風は知らない」等々・・・。
ただ、先輩が確実に愛していたはずのタイガースの代表曲「ラヴ・ラヴ・ラヴ」が流れません。

僕はこのBGMを「段取りの達人」である先輩が自らご自身の告別式のために用意した選曲だとばかり考えたので、何故?おかしいなぁと思いました。
式の最後、お見送りの準備の前に先輩の娘さんとお話する時間がありました。娘さんによるとこのBGMは先輩が緩和病棟に入る際に、病室で聴くために(娘さんが)ダウンロードを頼まれた曲を、そのまま告別式に用意したのだそうです。
聡明な先輩は、これらの曲達が自分がこの世で最後に楽しむ音楽だと決めていらしたでしょう。そして、お母さんの影響でタイガースにも詳しくなっていた娘さんは、尋ねるまでもなく僕の疑問に答えてくださいました。
「ラヴ・ラヴ・ラヴ」だけは、「悲しいお別れのイメージがあるから」との先輩の希望で、その最後の入院の時敢えて外されたのだ、と・・・。

確かに、1971年にいったんザ・タイガースとお別れしたリアルな体験を持つ先輩方にとって、「ラヴ・ラヴ・ラヴ」とは圧倒的に愛された曲でありながら、同時に悲しい思い出の曲でもあったのでしょう。
でも僕は今、後追いファンの身で僭越なのだけれどもそのことを「過去形」で書きたい・・・何故なら、ピーさんと二十二世紀バンドがこうして毎年のセットリストの固定した配置で歌い演奏し続けることで、少なくともピーさんのLIVEに参加し続けているファンにとって「ラヴ・ラヴ・ラヴ」はもう悲しいお別れではなく、「来年また会いましょう」という約束の曲に変わっている、と感じるからです。

その先輩はタイガースの中では特にジュリーが好きで、ピーさんについては2011年の最初のトークLIVEに遠征されたのみで、二十二世紀バンドのステージはずっと参加されていませんでした。それを僕が「タイガースが好きなら絶対観るべきです」と力説し、先輩は昨年の四谷公演に初めて参加されました。終演後、「来て良かった。来年も観たい」と仰いましたがそれは叶いませんでした。
もし今年も参加されていたなら、2年連続で聴く「ラヴ・ラヴ・ラヴ」に、従来の悲しいイメージは払拭されていたのではないか、と思うと本当に残念でなりません。

最後のお見舞いでお話した時、先輩はタイガースへの感謝、ジュリーへの感謝、そしてピーさんとピーさんのファンサイトへの感謝を口にされました。
もちろんそれは先輩の個人的な格別の深い思い入れがあってのことなのだけど、そのお話はここではよしましょう。ただただ、今年の四谷公演もご一緒したかった、ピーさんが熱唱する「ラヴ・ラヴ・ラヴ」を聴いて頂きたかった・・・僕の思いはその1点です。


今年もピーさんは「ラヴ・ラヴ・ラヴ」冒頭のフィルを叩くとドラムセットを離れ、ヴォーカルに専念。後を受けたマーシーさんのドラムは、優しいタッチに始まり(小節の終わりのオープン・ハイハットが効いています)、激しいエンディングのキック連打まで再現してくれましたが、ここで初めて僕はマーシーさんの少年のような素敵な笑顔に気づき、ひいては「ラヴ・ラヴ・ラヴ」を二十二世紀バンドのメンバー全員が暖かな表情で演奏していることを確認しました。
最後にドラムセットのフロアに駆け上がろうとしたピーさんが、足場の狭さにフラッとよろけてしまうシーンがありましたが(隣の先輩が「毎回無理しないで・・・」と心配されていました)、お茶目なピーさんは照れたような笑顔が満開となり、とても明るいフィナーレ。
やっぱり「ラヴ・ラヴ・ラヴ」はもう、涙まみれのお別れの曲ではないのですね。

退場するメンバーに感謝の拍手を送りつつ、僕らは自然にアンコールを待ったのでした。

~アンコール~

22曲目「三日月

Crescentmoon

「早くステージに戻りたい!」とばかりに笑顔のダッシュで再登場するメンバー。Kenyaさんも一緒です。
アンコール1曲目は、今や二十二世紀バンドの看板ナンバーとなった「三日月」でした。

この曲は毎年、演奏する全員の表情がとても良い!新加入のマーシーさんも笑顔満開で、昨年までIchirohさんが魅せてくれていたハイハット3連グルーヴを完璧に再現してくれます。
生で聴くたびに思うのは、JEFFさんのアレンジの素晴らしさ。歌メロには登場しない間奏進行が究極にポップで、ドラマチックです。
ドミナントを引っ張ってメンバーのコーラス・リレーへと繋ぐあたりはメンバーが(楽器の手元を見ずに)顔を上げて演奏するのが素敵ですね。

ピーさんはヴォーカルに専念し、エンディングの「リンリンリン・・・♪」コーラスをお客さんにリクエスト。
アンコールがこの1曲で大団円、でも満足のセトリですが、間髪入れず最後にもう1曲、降臨したのは・・・。

23曲目「色つきの女でいてくれよ

Tigersgolden

今年の大トリはこのタイガース同窓会ナンバー。
ピーさん不在のため「再結成」ではなく「同窓会」と位置づけられた大ヒット曲が、今はピーさんのLIVEセットリスト定番になったという不思議な縁と巡り合わせ・・・僕もリアルタイムでテレビで観ていた「色つきの女でいてくれよ」を、あの時はいなかったピーさんが歌うことは最早サプライズではありません。
歌詞に合わせて独特のアクションを繰り出すピーさんの姿はとても自然でしっくりきます。

打ち上げの際にも「とうとう大トリにまでなったね」と、この曲も話題に上がりました。先輩が仰るには「やっぱりタローさんの作曲だから、肌が合うのかしらね」と。
もちろんそれは大いにあるでしょうけど、加えて僕はピーさんがこの曲の阿久さんの詞を大層気に入っているのではないか、と想像します。「きりきりまい♪」の箇所を歌うピーさんの楽しそうなこと・・・ピーさんの好きな語感なんだと思いますよ。

オリジナルでのジュリーのパートは昨年同様NELOさんの担当。ピーさんはその度にNELOさんに近づいて「さぁ行け~!」みたいなゼスチャーで盛り上げます。
間奏のソロはKenyaさん。その間NELOさんがKenyaさんに視線を送り続けているのもまた、二十二世紀バンドらしい暖かなシーンでした。


盛りだくさんのセットリスト全23曲のステージも、終わってみればあっという間。
いつものようにメンバー横並びで「バンザイ」からの一礼で退場、最後に残ったピーさんの恒例の投げキッスでステージが締めくくられました。

ピーさんと二十二世紀バンドのLIVE終演後に毎年まず思うのは「楽しかった!」のひと言です。余所行き感がまったく無い、どんな人にもアウェー感を抱かせない、それでいて特別な非日常の素晴らしさ。
僕のまわりには、ジュリーのLIVEは毎回行くけれど、二十二世紀バンドはまだ観たことがない、というジュリーファンが大勢いらっしゃいます。今一度、僕はそんなみなさんに強く勧めたい・・・「タイガースがお好きなら、間違いなく楽しいです!」と。
インフォメーションの送付がありませんから、ピーさんのLIVEについてはオフィシャルサイトを定期的にチェックし、「チケット受付開始」の情報を自力で把握する必要があります。あとは案内に従い申し込むだけ。
チケットはジュリーと比べると少し早めに送られてきます。来年も二十二世紀バンドのツアーがあるなら(ある、と信じていますが)、是非ご参加を!

最後になりましたが、今回のレポは「連載」という形で長々とおつきあい頂くこととなり、読んでくださったみなさまには例年以上に感謝、感謝です。
なんとか年内に書き終えることができました。

来年が良い年でありますように。元号が変わる新しい時代が平和でありますように。
みなさまどうぞよいお年をお迎えください。

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2018年12月28日 (金)

2018.12.9 四谷区民ホール 『瞳みのる&二十二世紀バンド LIVE2018~音楽は時代と国境を越える』(その④)

連載第4回
『怒涛のタイガース・レパートリー』編



久々の更新です(汗)。
みなさま想像はついていらしたでしょうが、今年もまた誕生日直後に風邪をひいてしまいました。僕はこの12月、風邪をひかずに過ごせた年が過去に1度でもあっただろうか・・・本当に情けない、としか言えません。

今回は、まず喉をやられる自分恒例のパターンではなくて最初から完全な鼻風邪。連休中ひたすら休養し、なんとか仕事は休まずこうしてブログも書ける状態にまで復活しましたが、まだ鼻水の症状が残っています。
流行り風邪なのでしょうね。
日々のうがい、手洗いは心がけていたのになぁ・・・みなさまは大丈夫でしょうか?

ということで。
遅れましたが今日は『瞳みのる&二十二世紀バンド LIVE2018』四谷公演レポートの連載第4回、『怒涛のタイガース・レパートリー』編をお届けいたします。
セットリストで言うと12曲目から19曲目まで。厳密にはタイガース・レパートリーはセトリ本割ラスト21曲目まで続くのですが、思うところありこの区切りとさせて頂きました。今回もどうぞよろしくおつき合いくださいませ。


セットリストの半分を終えても前後半の途中休憩はとらず、そのまま一気に駆け抜ける今年のステージ。
はなさんのMCがこのタイミング(11曲目の後)だったかどうか記憶が曖昧なのですが、「ピーさんがお尻を振りながら歌っていたのが可愛かった」という話があり、たぶんそれは「YOUNG MAN」のことかな、と思うのでここで書くことにします。
「私は4年目ですが・・・」と、やはり二十二世紀バンドでの活動を「楽しい!」と笑顔を振り撒くはなさん(JEFFさんとNELOさんは5年目)。
「でも、1人見慣れない人が混じってる・・・」ということで、新メンバーのマーシーさんにMCが引き継がれます。
マーシーさんは今年の二十二世紀バンド加入に感激の様子で、「だって、ピーさんのドラムセットが触れる(叩ける)んですよ!」と。それはそうですよねぇ。あのアタックを見てから実物のセットに着いたら、「おぉ、ピーさんが叩いたスネア!」とか思うはずですから。

次曲をピーさんは「シルヴィー・マイ・ラブ」と英タイトルで紹介。いよいよ怒涛のタイガース・レパートリー・コーナーが始まります!

12曲目「
銀河のロマンス

Tigersred

またまた記憶がハッキリしないのですが、ピーさんはここでもドラムをマーシーさんに託し、引き続きヴォーカルに専念していたと思います。
というのは、昨年同様16ビートのタイトなポップスに仕上げた二十二世紀バンド・アレンジの「銀河のロマンス」・・・歌メロ直前に「ダダッダッダッダダ!」というキメのフレーズがあるんでが、そのドラムスの打点にとても「優しい」感触を覚えていて、たぶんマーシーさんの演奏だったんじゃないかなぁと思い出すからです。

ピーさんとICHIROHさんは、ドラムのプレイ・スタイルについてかなり似た部分もありました。一方マーシーさんはタイプが違い、豪快さよりもシャキシャキの切れ味で魅せる感じ。でもパワーが無いわけではなくて、他メンバーの音や楽曲解釈を重視する、NELOさんのギターに近いスタンスだと感じます。
ピーさんやIchirohさんのドラムとは違った意味で、僕はマーシーさんの演奏を大変気に入りました。来年以降、さらなる見せ場、活躍を期待したいです。

さて、僕はたまたま四谷公演の少し前の12月3日に「銀河のロマンス」の記事を書いていて、そこでリアルタイムのタイガース・ファンの先輩方のこの曲にまつわる思いを色々と想像したんですけど、この日打ち上げでご一緒させて頂いた3人の先輩方も口を揃えて「銀河のロマンスは特別!」なのだと。
お3方それぞれファンとしてのキャリアも違ってきているのに、「出発点がザ・タイガース」「『ジュリー祭り』に参加」という共通点を持ち、全員、『ジュリー祭り』の「銀河のロマンス」のイントロ一瞬で涙が出てきた、と仰るのですから・・・凄いことです。
改めてこの曲の尊さを教わり、後追いファンの僕はただただそんな特別な思いを持つ先輩をうらやましく思い憧れるばかりでした。

13曲目「
花の首飾り

Tigersred_2

この日のMCではないですが、かつてピーさんは「タイガースで一番好きな曲は?」と問われ、「沢田には申し訳ないけど、僕はかつみが歌った「花の首飾り」が好きです」と答えていました。
歌詞的にはどこか文学的、写実的な美しさ。メロディー的には唱歌にも通ずる大衆性と儚さ。
ピーさんの普段の活動や創作を知る今は、なるほどピーさんの好みに叶う曲かなぁと思えます。
ただし、セトリ演奏順はキッチリA面「銀河のロマンス」→B面「花の首飾り」ということ・・・にしておきましょう。

パンフを読み返すと、この曲の紹介で「中国語と日本語で歌います」と書かれていて、もちろん僕も過去のLIVEはそうだったと今も覚えているのに、何故か今回の四谷では日本語部のシーンしか思い出せない・・・。
ピーさん中国語でも歌っていましたっけ・・・50代になりいよいよ僕の記憶力も妖しくなってきたようです。

ちなみに2011~12年のツアーでジュリーはこの曲のキーを1音下げのト短調(Gm)で歌いましたが、ピーさんは毎年オリジナル通りのイ短調(Am)です。
歌メロ部に入ってNELOさんが華麗な響きで魅せる2番目のコードが毎年謎・・・「G」でも「Em」でもない、不思議な4フレットのフォームなんですよね。
分数コードなのかなぁ?

14曲目「ホテル・カリフォルニア」

今日は『怒涛のタイガース・レパートリー』編ということでお届けしていますが、この曲だけは例外。しかし二十二世紀バンドのステージとしてはこれで3年連続のセットリスト入りで、すっかり定番ナンバーとなりました。
先生時代のピーさんには、この曲への何か特別な思い入れがあったのかな、と想像したりして。

定番化の大きな動機として、全公演ではないものの任意の会場でボーナス的に繰り出される「二十二世紀バンド・ギター2本体制」が挙げられるでしょう。
今年はこの四谷公演、イントロが始まるやふと気づくとJEFFさんの隣にいつの間にかフライングVを持ったKenyaさんが登場していて。
JEFFさんが「うわっ!」とその突然の登場に驚いたり、Kenyaさんとマーシーさんが「よろしくね」みたいな感じで握手するシーンもありました(ここからピーさんが再びドラムセットに着き、マーシーさんはパーカッション・スタンドに戻っています)。

さて、セットリストとしては定番でも、ピーさんがこの曲のドラムスを1人で担うのは今年が初めてです。
昨年まではIchirohさんがエイト、ピーさんが16とハイハットの刻みに分担化がありましたが、今回ピーさんは序中盤をエイト、終盤を16と変化をつけてきました。
しかも叩き語りのリード・ヴォーカルですから相当な負担だと思うのですが、見事やり遂げる72歳!

もちろんNELOさんとKenyaさんのツイン・ギターも炸裂し、演奏が終わるとKenyaさんのMCも。曰く
「呼ばれてもいないのに来てしまった」
と。先の横浜公演ではKenyaさんの参加はなかったそうで、「辛抱たまらず」という様子のKenyaさんは
「だって、(新加入の)マーシーがもう5公演目って、おかしいでしょ!」
だそうです(笑)。
Kenyaさんはここでいったん退場しますが、さりげなくJEFFさんがお客さんにも聞こえるように「また後でね!」と声をかけていたのが印象的でした。

15曲目「シー・シー・シー

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自信はないのですが・・・この曲の前にピーさんのMCがあったんだったかな。
「さぁここからタイガース・ヒット・パレード」な雰囲気の中で始まるお馴染みのベース・ソロのイントロ。このあたりで会場は総立ちとなりました。「シー・シー・シー」ってやっぱり「火つけ」的な配置が似合いますね。
ピーさんはドラムも叩いてくれます(スタンディングでヴォーカルに専念するパターンも過去にはありました)。エンディング一瞬の3連フレーズでのアタックは、スネアの皮が割けるんじゃないかと思うほど強烈でしたね~。

16曲目「君だけに愛を

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昨年からALICEさんが不在のため、客席側からの「逆指差し」が僕らの大切な役目となりました。
JEFFさんは「D」の開放弦を利用した「タッチしたい♪」のアクションを1度だけ炸裂させていたかな?

この曲は毎年、ギター・ソロが近づいてくるとNELOさんの気魄が動きから伝わってきます。今年のソロは前半部はオリジナルに忠実に、後半はあり余る気合を加速させた独自の速弾きも織り交ぜ魅せてくれました。

17曲目「シーサイド・バウンド

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息つく間もなくまだまだ続くタイガース・スーパーヒット・コーナー。
フルコーラスなので間奏のステップ・タイムが2回巡ってくるのが僕らとしては嬉しいです。
で、ここで毎回見とれてしまうのがNELOさんとはなさん。2人とも(演奏しながら)手元をまったく見ない!お客さんを見渡しながらステップを踏んでくれるんです。
NELOさんはスラスラと単音を弾き、はなさんは激しい身体の動きの中で指先だけがガッキと鍵盤に吸い付いて離れないという・・・安定にして最高に楽しいパフォーマンス。二十二世紀バンドはメンバー全員が「陽」の雰囲気を持っているのが素晴らしいですね。

エンディングのキメ部でちょっとパート間のタイミングが合わず僕は見ていてヒヤリとしたんですけど、阿吽の呼吸で問題なく進行。
音に乱れが生じることはなかったので、その点気づかなかったお客さんの方が多いんじゃないかな。

18曲目「
怒りの鐘を鳴らせ

Tigersblue

二十二世紀バンドの超・攻撃的型タイガース・レパートリー、今年はこの曲がここまで残されていました。
ピーさんがステージ復帰を遂げた2011年のジュリー・ツアーで、「割れた地球」と共に「ドラマー・瞳みのる、健在!」を万人に知らしめたハードなナンバー。その後ニ十二世紀バンドを結成したピーさんがずっと大切に演じ続けている、と感じる1曲です。
アタックの強さでは「ハートブレイカー」に一歩譲りますが、これはなんと言ってもロール・フィルですね。いつ、どのタイミングで飛び出すか油断ならないので、僕も含めてファンがピーさんのスティックに終始釘付けとなる曲・・・今年もそうでした。

JEFFさんのヴォーカルも、ジュリーとはまた違うギリギリとした怒りの表現が肉感的。その上で、ポップなんです。JEFFさんの声質の強みではないでしょうか。

それにしてもこの楽曲のクオリティ-、斬新な構成には改めてひれ付すばかりです。
なんと70年リリースですよ・・・「ザ・タイガースはこの曲で和製キング・クリムゾンとなった!」みたいな論評が当時残されなかったのが不思議でなりません。
僕は全タイガース・ナンバーの中で「風は知らない」「はだして」「怒りの鐘を鳴らせ」の3曲が特に好きですが、それぞれまったく異なるベクトルからロック的な意義を語り得る不朽の傑作だと思っています。何故か3曲ともシングルB面なんですけどね。
そう言えば僕はまだ「はだしで」を生で聴いたことがないなぁ・・・ピーさん、来年お願いします!

19曲目「ハートブレイカー」

Tigersblue_2

セットリストの流れとしては、14曲目「ホテル・カリフォルニア」からここまでが「ピーさんのドラム大炸裂」コーナーといったところでしょうか。特に激しいドラミングが見どころとなっている「ハートブレイカー」、年々セトリ入りの重要性が増しているようです。NELOさんのリード・ヴォーカルもすっかりお馴染みとなりました。

タイガース・ファンにとってほんの数年前までは「もう二度と体感できないかもしれない」伝説の曲だった「ハートブレイカー」が、二十二世紀バンドの手によって「セトリ鉄板曲」になった意義は本当に大きいでしょう。
元々タイガースが大好きだった、というジュリーファンの先輩が初めて二十二世紀バンドのLIVEに参加された時・・・僕は毎年のようにそんな先輩方とお話する機会を得ていますが、まずLIVEの感想で第一に挙がるのは決まってこの曲なんです。今年もそうでした。
それはもちろん楽曲自体への懐かしさもあるでしょうけど、やはりピーさんのドラムだと思うんです。「凄い、バリバリ現役じゃないか!」ひいては「いつまたメンバーの間でタイガースをやろう!という話になっても、ピーさんは準備万端」という、夢の再々結成を夢想させてくれるほどのパワー、その所以ですね。
ただ、二十二世紀バンドが完成度の高いパフォーマンスを続けていますから、さすがのタイガースも太刀打ちするとなると大変、という状況にはなっていますが。

そして、この後のセトリは恒例の「蛍の光」→「ラヴ・ラヴ・ラヴ」へと引き継がれるのですが・・・それは次回の更新(連載最終回)にとっておきます。
このタイガース・フィナーレをオマージュしたメドレーに今年は個人的に思うところがあり、今日はここで筆を置き、気持ちを改めて次回書きたいと思っています。

体調万全でない中、今週はさすがに年末ということもあって仕事も忙しかった・・・でも今日が仕事納めで、僕は明日から冬休みです。
なんとかレポ最終回の年内更新を目指します。


そうそう、ジュリーは一昨日の東京フォーラム公演で年内ツアー日程を終えました。参加された方のお話では、素晴らしい2018年締めくくりだったそうです。
沖縄でひいていた風邪も治ったようですね。
そんなことまでジュリーに倣わなくても良いのに、僕も結局風邪をひいてしまいましたが、みなさまはくれぐれもお気をつけて・・・元気な年末をお過ごしください。

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2018年12月18日 (火)

2018.12.9 四谷区民ホール 『瞳みのる&二十二世紀バンド LIVE2018~音楽は時代と国境を越える』(その③)

連載第3回
『今年は休憩ナシ!疾走するオールド・マン』編



遅れました遅れました!
いやぁ、仕事自体はさほどではないのですが「飲み」の予定がたてこんでおりまして、休日にブログを書く時間が無いという状況下、今日は『瞳みのる&二十二世紀バンド LIVE2018』連載第3弾をお届けいたします。
セットリスト9~11曲目の3曲です。細かく刻んでいるので短い記事となりますが、早速まいります!


前回書いた『中華・台湾ポップス』コーナーが終わると、NELOさんのMCがありました。
二十二世紀バンド結成5年目、NELOさんはすっかりこのバンドの重鎮的存在となりましたね。ソロを弾きまくれば完全に主役級の腕前を持ちつつも、その「音」をヴォーカリスト或いはバンド全体のアンサンブルに捧げる、という豪朴なスタイルに、僕もすっかり心奪われています。根っからの「バンドマン」なんだろうなぁ。

MCではJEFFさん同様に、国内ツアーがこの日で最後となるのが寂しい、来年も是非やりたい!と。
まだ予定を決めていないピーさんの前で、お客さんを巻き込んでの来年のツアー直訴、といったところでしょうか。僕らはもちろん大きな拍手の賛同で応えます。
そして次曲の紹介は「ピーさんが作った曲を・・・」。
瞳みのる作詞・作曲ナンバーも年々増えてきていますが、さぁどれが来るでしょうか。

9曲目「朧月」

Oborozuki


↑ 帯を合体させてスキャンしたものです

芸能界復帰後のピーさんの「新たなキャリア」には本当に多くの特筆点がありますが、僕が最もリスペクトするのは「作曲」活動です。
元々、どんなベテランになっても「新曲へ向かう」気骨を持ち続けるアーティストの姿勢を好む僕としては、復帰後のピーさんがドラム演奏やリード・ヴォーカルのみに留まらず、「道」に始まる一連の新曲の作詞・作曲に取り組む姿勢・・・これは世間的にももっと高く評価され採り上げられるべきものと考えます。

「朧月」はピーさんの自作曲の中では最も優雅なメロディーで、どちらかと言うと唱歌寄りのアプローチかと思いますが、いやいや二十二世紀バンドをバックに歌うとロック性、オリジナリティーがとても高いんです。
僕はなおこさんとのジョイントLIVEを観ていないので比較はできないんですけど、直前の『中華・台湾ポップス』コーナーからの流れは、バンド・サウンドとしてガッチリ噛み合っている演奏、アレンジだと感じました。

10曲目「
老虎再来

Theroad

間髪入れずに続いたこちらの曲もファンにはお馴染み、ピーさん作詞・作曲のビート・ナンバー。
歌メロ直前のはなさんのクリシェするピアノ連打が個人的には大好物です。マーシーさんのドラムスもオリジナル完全再現でしたね。
またこの曲はピーさんとしては珍しくほとんど歌詞カンペを見ない・・・必然アクションが大きく、「ピー・ダンス」が炸裂する1曲でもあります。

で、僕はいつものジュリー・ツアー初日公演と同じく、演目数をカウントしながらセトリを覚えていました。
この「老虎再来」は10曲目。過去4年の二十二世紀バンドのLIVEは必ず前半・後半の間に着替えの休憩タイムがありましたから、僕はこのアップ・テンポなピーさんのオリジナル曲で盛り上げたタイミングでひとまず前半を締めくくるんだろうな、と考えたのですが、演奏が終わってもそんな気配は無し。
あれっ、前半にもう1曲やるのかな?と思って観ていると、次に始まったイントロは・・・。

11曲目「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」

イントロ一瞬では反応できません。確かに聴き覚えのあるイントロ・・・有名な洋楽のカバーか?と戸惑いました(いや、洋楽カバーには違いないのですが)。
数小節進んだところで「あっ!」と。思わず隣の先輩に「Y.M.C.A.」ですか?」と確認しました。
MCやパンフの解説文では特に言及が無かったのですが、当然これは今年亡くなられた西城秀樹さんへの追悼が込められた選曲でしょう。

子供の頃からよく知っているスーパースターであったり、大人になっていから知った憧れのアーティスト、プレイヤーであったり、もちろん自分の肉親や友人であったり、時にはあの痛ましい震災の犠牲となられた人であったり・・・感性の乏しさを自覚している僕は、そんな人達の思いもかけない訃報に接すると「一生懸命その人のことを考える」ようにまず心を砕きます。そうするといつも心に襲ってくるのは、今生きている自分の存在の傲慢さであり無力感です。
でも二十二世紀バンドのステージには、そんな気持ちをふるい落とす不思議な連帯感があります。
ピーさんがこの数年毎年のように「追悼」の名曲を採り上げてくれることは、故人を思えば寂しさの連続ではあるのだけれど、ピーさんのLIVEスタイルだからこそ毎年それができる・・・僕ら聴き手にとってはとても得難い、有難いことではないでしょうか。
例えば今年のこの曲。僕のような者でも何のためらいもなくスタンディング・ヴォーカルのピーさんに先導されて「Y.M.C.A.」の決めポーズを繰り出せる、そんな雰囲気がピーさんのLIVEには毎年あるのです。

それにしても懐かしい・・・。
西城さんの「YOUNG MAN」は僕が小学6年生の年のスーパー・ヒットです。「洋楽カバー曲はノミネート対象外」という事項が無ければブッちぎりで『日本レコード大賞』を受賞していたはず。振付も含めて、会場誰ひとり知らぬ者はいない曲だったでしょうね。
ちなみにオリジナルの洋楽の方はカミさんがCDを持っていて、帰宅後すぐに聴いてみました。


Villagepeople


サビ直前の和音が独特。ヘ長調ですから普通はドミナントの「C7」を宛てるところ、ここでは「Gm(onC)」なんですね。二十二世紀バンドも忠実に再現していました。
あと、JEFFさんの縦のビートが心地よかった・・・モッズ魂をこの曲で炸裂させるとは・・・さすがです!

エンディングのサビのリフレイン部で、何故かピーさんは「若いうちは♪」の箇所を二度に渡って出遅れて歌い損ね、苦笑い。
音符割りがピーさんの苦手なシンコペーションのパターンなのか、それとも例えば「年をとっても♪」といったふうに咄嗟に「替え歌」にしようとしてうまくいかなかったのか・・・それでもキュートな照れ笑いを正面で観ることができたのは嬉しかったです。

かつて西城さんはこの曲で最後の最後に「ヤングマン!」とシャウトしていましたが、ピーさんそこは「オールドマン!」と。愉快なオチをつけて、皆が西城さんへの追悼を心から楽しい「歌」で共有できたこと、本当に良かったなぁと思います。
まず「楽曲」へのリスペクトありき・・・それが二十二世紀バンドの特性なのだと再確認しました。

僕はここでも「これで前半終わりかな」と考えましたが、結局今年のツアーは途中休憩無し。ジュリーのLIVEと同じ構成になりました。畏るべし、疲れ知らずの疾走するオールド・マン・・・ということで、ここからセットリストは折り返しとなりますが、続きはまた次回。
連載第4回は、『怒涛のタイガース・レパートリー』編です(ただし、内1曲のみタイガースでやっていない曲も含みます)。

明後日の12月20日にひとつジュリー・ナンバーのお題記事を挟みますので更新はその後になります。引き続きよろしくお願い申し上げます。

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2018年12月13日 (木)

2018.12.9 四谷区民ホール 『瞳みのる&二十二世紀バンド LIVE2018~音楽は時代と国境を越える』(その②)

連載第2回
『中華・台湾ポップス』編



さぁ、引き続き『瞳みのる&二十二世紀バンドLIVE 2018』四谷公演レポを進めてまいります。
今日はセットリスト4曲目から8曲目、毎年恒例の『中華・台湾ポップス』コーナーで採り上げられた5曲をお届けいたします。よろしくお願い申し上げます!


まずは、冒頭3曲の演奏を終えてのピーさんのMCをもう少し振り返っておきましょう。
当日12月9日は「今年一番の寒さ」との予報が出ていて、ピーさんも「今日は外は寒いですが・・・」と、駆けつけたお客さんに丁寧にお礼を述べた後

でも、舞台に上がると暑い!全部脱いでしまいたいくらいですが、そういうわけにもいきません

と(笑)。
するとJEFFさんがピーさんの方に手をかざして
脱いだら凄いんです!

これにはピーファンのみなさま、思わず妄想を逞しくされたことでしょう(笑)。ピーさんは照れ笑いしつつ

骨と皮だけです・・・

いやいや、骨と皮だけであんなドラムは叩けませんって・・・。脱いだら「謎のイイ身体」説に僕も1票!

『音楽は時代と国境を越える』・・・このツアー・サブタイトルは昨年から続いていて、「世界各国のポップスを紹介してゆく」二十二世紀バンド毎年のコンセプト。
セットリスト4曲目からは、中国語・漢文教師として長年のキャリアを持つピーさんにしかできない「中華・台湾ポップス伝授」のコーナーとなりました。
ピーさんが主眼を置くのは、「どんな内容の歌なのか」をお客さんに伝えること。自身がリード・ヴォーカルをとるだけでなく、原詞から始まり最後は自ら書いた日本語詞を歌うことで選曲の意義を深めています。
「歌詞の意味が分からない人は、最後の日本語詞を聴いてください」とのことで、これは僕はもちろんのこと、ほとんどのお客さんが該当しますね。
正直、このコーナーの曲については二十二世紀バンドで聴くのが初めてなのか、それとも以前に体感済みなのか判別できないものもあるのですが、それ故に毎年新鮮に楽しめている、という面もあるのです。

4曲目「心太軟(君の心優しすぎ)」

パンフに明記してある漢字が変換できず往生しましたが、あれこれ検索していたら別の漢字表記も発見しましたので、ここではそちらのタイトルで載せています。

元々は台湾の曲で、長い下積みで苦労していたリッチー・レンがこの曲でブレイク、中国本土でも大ヒットとなった歌なのだそうです。
メロディアスなバラードですが力強いサウンド。
イントロは新メンバー、マーシーさんのパーカッションからスタートします。マラカスで8分音符を刻み、タンバリンのアクセントが小節内に一打。優しいリズムに「おっ、ピーさんはまた素敵なメンバーを見つけたな」と。
ピーさんのドラムスが噛み込んだあたりで何故か1度仕切り直しがあったので(歌詞のセッティングが遅れたのでしょうか?)、結果このマーシーさんのイントロは2回聴くことができたのでした。

5曲目「女人花(女、花、夢)」

ピーさんがドラムをマーシーさんに託し、スタンドマイクに移動したのがこの曲からだったか、次だったか・・・記憶が曖昧です(汗)。

こちらもメロディアスなナンバーで、ヴォーカルを追いかけるはなさんのピアノがひらひらと舞う花を表現しているように聴こえ印象に残っています。
日本語詞でも「花」のフレーズが効果的でした。

6曲目「一言難盡(悲しみ言い尽くせない)」

二十二世紀バンドのLIVEは毎年、メンバー1人1人にセトリ進行に即したMCが割り当てられています。
ここでJEFFさんのMC。

JEFFさんは、「(国内の)ツアーが今日で終わってしまうのが寂しい」と(JEFFさんの場合はこの後控える台湾公演には不参加ということもあり、尚更でしょう)。
今年も押し迫っているということで、「来年(二十二世紀バンドで)やる予定は?」と尋ねますが、ピーさんは「今のところ空白なんです」と、つれない返答(ジュリーと同じで、発言が誠実正直なのですねぇ)。
それでもJEFFさんは、またこのメンバーでやりたい!みんなと会いたい!と力説。
きっと来年も会える、と僕らファンも信じています。

で、「次の曲は・・・」とJEFFさんはセトリのカンペ(?)に目をやるも「読めない!」と(笑)。
「変換もできなさそうな漢字があって・・・」とのことで、もちろんそれを受けてピーさんが正しく発声してくれたのですが、僕らにもチンプンカンプンでございます。上のタイトル表記は、なんとか検索をかけてコピペしたもの。当然僕にも読めません(泣)。
ただ、曲は素晴らしかったです。
今回の中華・台湾ポップス・コーナーの選曲の中では最も「バンド向き」だと感じました。

7曲目「夜来香」

これはさすがに僕もよく知っている曲です。去年も演奏されていましたしね。
ジュリーファンの間では、アルバム『忘却の天才』収録の「我が心のラ・セーヌ」とのメロディー類似で語られることも多い曲ですが、ピーさんはこのジュリー・ナンバーを知っているかなぁ?

オリジナルはしっとりした感じですが、二十二世紀バンドのアレンジはシャキシャキのビートものに仕上げられ、独特のグルーヴ感があります。
ピーさんはヴォーカルに専念。僕のこの日のチケットは、いつもお世話になっているピーファンの先輩が一緒に申し込んでくださったのですが、7列目のド真ん中という松席でした。ピーさんがスタンドマイクで歌う時、完全に差し向かいになるのです。
ステージ右側(ピーさんから見ると左側)の譜面台にセットした歌詞をチラリ、チラリとしながらも、気持ちの入った瞬間には目を閉じて歌うピーさんの立ち姿・・・バッチリ記憶に刻み込むことができました。

8曲目「愛你一萬年(
時の過ぎゆくままに)」

すっかりセットリスト定番となったこの曲が、
「中華・台湾ポップス」コーナーの大トリに配されました。

「時の過ぎゆくままに」・・・二十二世紀バンドとしては、1年目にジュリー・ヴァージョンのカバーとして初代キーボーディストの稲村なおこさんがヴォーカルを担当。3年目以降は「中華ポップス」の括りで、現地で大ヒットしたヴァージョンを念頭にアレンジを進化させ、序盤のヴォーカルはJEFFさん、中後半はピーさんがドラム叩き語り、というスタイルが定着しました。
僕は現在のヴァージョンを一昨年の横浜公演で初体感しましたが、あの日はちょうどピーさんのLIVE直後にタローさんの古稀記念LIVEがあり、タイガースのメンバーがお祝いに駆けつけることが事前に決まっていたらしく、何と客席にジュリーがいたんですよね(僕は終演後に聞かされるまで気づけなかった・・・オーラを消すことにかけては達人のジュリーとは言え、僕のジュリー・アンテナは相当感度が鈍いようです涙)。
先輩のお話によれば、この曲の演奏時にジュリーはスタンディングで手拍子していたとか。

まるでプログレのように構成の変化に富んだアレンジ。ドラムセットに戻ったピーさんの、後半のアタックの激しさには感嘆するばかりです。右手で対面方向のシンバルを打つ時なんて「殴りつける」と表現したくなるほどの重量感とスピード感で・・・。
ドラムスの打点の強さについて、ピーさんのパフォーマンスは今セットリスト中「ハートブレイカー」と双璧だったのではないでしょうか。


ということで、今日はここまでです。
次回の連載第3回は9曲目から11曲目・・・『今年は休憩ナシ!疾走するオールド・マン』編となります。
細かく区切りますから曲数と文量は少ないですが、そのぶん更新は早いでしょう。どうぞお楽しみに~。

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