沢田研二 「夜明け前のセレナーデ」
from『PANORAMA』、1991
1. 失われた楽園
2. 涙が満月を曇らせる
3. SPLEEN ~六月の風にゆれて~
4. 2人はランデブー
5. BACK DOORから
6. 夜明け前のセレナーデ
7. STOIC HEAVY ~盗まれた記憶~
8. テキーラ・サンセット
9. 君の憂鬱さえも愛してる
10. 月の刃
11. Don't be afraid to LOVE
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またまたお久しぶりです。
こちらでは緊急事態宣言が発出されている中、僕はずっと忙しくしておりまして・・・。
去る5月16日、数ヶ月間準備をしてきた『PEEが奏でる四谷左門町LIVE2021』での重要な任務を無事終えまして(後日詳しく記事を書きます!)、ようやくブログ更新に宛てる時間ができました。
今日は”恒例・全然当たらないセットリスト予想”シリーズのお題更新となります。久しぶりだなぁ、感慨深い。
そう、約1年半ぶりとなるジュリーLIVE『BALLADE』の開幕が迫ってきました。
みなさまもうご承知かもしれませんが、今回の初日東京国際フォーラム公演を無事成功させるために僕らが守らなければならないことが、オフィシャルから注意事項としてupされています。
入場時の検温と手指消毒、公演中の常時着席、声出し禁止は当然として、その他に
・「会場へは直行・直帰」(ビフォー、アフターの会食を控えて下さい、ということですな)
・「チケット半券(入場時にもぎられる方)裏面に氏名・電話番号を明記」
・厚生労働省「新型コロナウィルス接触感染アプリ(COCOA)」への登録」
この3点は特に普段慣れないことですから、念を入れ準備しなければいけませんね。
ジュリーの決意表明をそれぞれが胸に抱き、皆で何としても公演を成功させましょう!
それでは本題です。
LIVEタイトル『BALLADE』(最後に「E」が入るのが良いですねぇ)ということでみなさまも様々なジュリー・バラードのセットリスト入りを予想されているでしょう。
僕はそんなバラード名曲群の中でも、コロナ禍で皆が辛抱に努めている現況を考え、特に「癒し」効果のある「ワルツ」のリズムを特色とするバラード(4分の3だけでなく8分の6、8分の9まで含む。ただし8分の12の3連ロッカ・バラードはここでは除外)に着目してみました。
ジュリー・ナンバーには幾多のワルツ名曲があります(actを除くとそんなに率は高くはないのだけれど、持ち歌全体の数が数ですからね)。
そこで競馬専門紙風に僕が立てたワルツ括りのセットリスト予想が以下の通り。
本命◎ 「Pray~神の与え賜いし」
リリース時とはまた違った意味も加え、今こそジュリーが「歌いたい」歌ではないでしょうか。
イントロからしばらく続くコーラス部は、コードが変わる箇所の小節頭で柴山さんが「じゃら~ん♪」とロングトーンを鳴らすアレンジになると予想します。
ジュリーは(コロナに限らず)世の様々な現状を踏まえ、一部歌詞を変えてくるかも。
対抗○ 「風に押されぼくは」
かつてジュリーが「いつかバラードしか歌えなくなる時が来る」と語ったことがありました。
それはあくまで体力面を考えてのジュリーとお客さん双方のための「心の準備」的な発言だったのですが、今回思いもよらない別の形でその時が来たわけです。
ジュリーは2011年お正月の『BALAAD AND ROCK'N ROLL』前半部で、「バラードずくし」「常時着席」のセットリストを一度試し斬りしています。その時2曲目に歌われたワルツ・ナンバーがこの曲でしたね。
伏兵△ 「護り給え」
CO-CoLO期のジュリー・ナンバーには、改めて聴くと2012年以降の「祈り歌」を先取りしているかのようなコンセプトを持つ歌が多いです。その中でワルツ・ナンバーの決定版とも言うべき名曲がこれ。
最近で歌われたのは2007年『ワイルドボアの平和』ということになり、ジュリーがここぞという要所で採り上げたい曲のひとつなのかな、とイメージしています。
『ジュリー祭り』がLIVEデビューの僕はまだ生で聴いたことのない歌で、今回密かに期待しています。
そして
大穴▲ 「夜明け前のセレナーデ」
これが今日のお題曲です。
いかにも「全然当たらない」が売り(?)の僕のセトリ予想らしい名曲でしょ?
もちろん僕はLIVE未体感の曲。
アルバム『PANORAMA』では陣内大蔵さんが2曲を提供(このアルバム限り)しています。
一方の雄「君の憂鬱さえも愛してる」は個人的にはアルバムの中で1、2を争うほど大好きな曲(「涙が満月を曇らせる」と日によって入れ替わります)ですが、「夜明け前のセレナーデ」も本当に素晴らしい名曲。
こちらは陣内さんが作曲のみならず作詞もされていて、書き下ろしだったかどうかは別としてもジュリーへのリスペクトの深さでは勝る提供曲だったかもしれません。
満ち溢れているのは「穏やかさ」「優しさ」、その上でエロティックで神秘的、というジュリー・バラードの真髄要素。
ジュリーのヴォーカルはもちろん、カノン風の進行が登場する等メロディーや演奏の耳あたりの柔らかさ、癒され度の高さは『PANORAMA』中でも随一と言えます。
アルバム他収録曲に尖ったコンセプトのものが多いので、なおさら目立つのかな。
例えばこの曲、ポンタさんのブラシ奏法が聴ける貴重なジュリー・ナンバーでもあります。
ポンタさんの、パワー一辺倒ではない楽曲解釈能力を証明する1曲でしょう。
また、コロナ禍のため長らくお会いできていない僕のジュリー道の師匠の先輩は、建さんプロデュース期の5枚のアルバムへの評価はさほど高くなくて、どちらかと言うと当時並行していたactの方に熱量を注がれていたそうですが、この「夜明け雨のセレナーデ」は大好きだと仰っていたことがありました。
「ワルツ率の高さ」を誇るact作品を彷彿させる歌でもあった、ということではないでしょうか。
もし『PANORAMA』のLP盤があるなら(あるのかな?)、これはB面1曲目の配置が良いなぁ。
なんとなく『NON POLICY』での「シルクの夜」と、アルバムへの貢献性が似ている気がするのです。
先に僕が挙げたワルツ4曲は、セトリ入り予想理由としてそれぞれの詞の内容も踏まえての指名です。
「夜明け前のセレナーデ」の詞も、「今こそ」と思える良さなんですよね~。
ここでジュリーは「夜明け前」を
夜でもない昼でもない一瞬 ♪
Bmaj7 G#m7
なのだと歌います。
もうすぐ明るい陽射しを受ける時がやってくる、静かにその時を待つ穏やかさ。
コロナ禍に耐え明るい日常の到来を待ち望む今こそ、ジュリーに歌って欲しい歌。女性ファンなら、ジュリーに口説かれているような気持ちになれるんじゃないかな。
夜明け前の
B D#m7(onA#)
セレナーデ
G#m G#m7(onF#)
すべての夜をぬけだして
E B C#m7 F#7
夜明け前の
B D#m7(onA#)
セレナーデ
G#m G#m7(onF#)
僕は君にたどりつける ♪
E F# B
ジュリー、お客さん双方が1年以上の「夜」に耐えて再会を果たすべく辿り着いたLIVEで歌われるバラード(=BALLADE)として、今回のセットリストにふさわしい名曲ではないでしょうか。
2009年、ジュリーがステージのMCで「心を込めて作ったのに、まだ1度(1ツアー)しか歌っていない歌もある」と話してくれたことがありました。そうした歌をこれから少しずつ歌っていきたい、というジュリーの志は今なお燃えているでしょう。
「夜明け前のセレナーデ」が『PANORAMA』のツアー以外で歌われたことがあったのかどうか、後追いの僕は把握できていないんですけど、2021年『BALLADE』でこの曲のサプライズ降臨を夢想しています。
ちなみに平時のツアーであれば、「ワルツ」括りのセトリ予想で「本命」「対抗」クラスとして「ラヴ・ラヴ・ラヴ」「カガヤケイノチ」が挙がると思います。
ただ今回は「ソロ・デビュー50周年」を謳っていることからタイガースの曲は外してくるのではないか(逆に言えば、ソロ・デビュー・シングル「君をのせて」は単勝1.1倍の鉄板ですな)、さらには「お客さんが一緒に歌って成立する歌はこの状況下でさすがに無理では」とのそれぞれの理由で上記2曲は予想圏外としました。
さてみなさまは、ワルツに限らずどのバラードのセットリスト入りを予想されているでしょうか。
そうそう、ザ・タイガースのお仲間のピーさんは、「LOVE(抱きしめたい)」をやるんじゃない?・・・な~んて予想されていましたよ。
実はピーさんは、16日の四谷左門町LIVEでこの曲を歌っているのです(ドラム叩き語り)。当然ピーさんにとって「まったく初めて歌う歌」で、スタジオでの稽古奮闘中、そんな「予想」が飛び出しました。
しみじみと仰るには
「バラードなのに歌うのにすごくパワーが要る。とても疲れる。沢田はさすが」
と。
これまた『BALLADE』のタイトルから多くのジュリーファンがすぐに連想した1曲かもしれません。
セトリ入りの可能性は高いかな?
最後に。
お題とは全然関係ないのですが、タイガースはタイガースでもプロ野球の方の阪神タイガースの話。
阪神ファンの僕は以前から
「次に阪神がリーグ優勝した時に「Rock 黄 Wind」のお題記事を書く!」
と宣言していましたが、内心「僕が生きている間は優勝は無理かも」と弱気になっておりました(笑)。
ところが、ですよ。
今年の阪神は開幕から絶好調!
例年であれば「どうせ今だけでしょ」と自虐するところ、今年はそんな考えも沸いてこないほど強い!
コロナ禍でホーム甲子園が満員にならないのが逆に選手をノビノビと躍動させているのではないか、という分析は半分冗談として、今年は明らかに久しくチームに欠けていた2つの要因がガッチリ嵌っているのです。
・助っ人外国人が揃って好調
・待望の和製大砲登場(2020年度ドラフト1位ルーキーの佐藤選手)
思えば長い間懸案事項だった「固定の1番打者不在」は2年前から近本選手の加入でクリアし、さらにもともと投手力は良かった上にそんな2つの要因が加わったわけで。マジで優勝するぞ、これは・・・。
ということで僕は今から秋の記事更新時の参考資料として「Rock 黄 Wind」のシングル盤(「明日は晴れる」のカップリング)を購入しておこう、とブツを探し中。
ひとまず来月『まんだらけ海馬店』さんのジュリー生誕月フェアで店頭に並ぶかも、と期待しています!
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コメント
DY様 こんばんは。
いよいよですね。
大好きな曲で、セトリ確率も高そうです。
早く本当の夜明けが来ますよう。
ワクチン予約サイト前回も今回も繋がる前に定員オーバー。いつになったら接種できるやら。
直行直帰とのことですが、ご挨拶だけでも出来たらいいですね。
投稿: nekomodoki | 2021年5月25日 (火) 23時35分
nekomodoki様
ありがとうございます!
お、セトリ率高いですか?
かなりの大穴だと思いつつ書いたのですが(笑)、nekomodoki様にそう仰られると期待が高まります。
「夜明け」のフレーズは今、キーワードになると思うのです。
僕は54歳の普通のサラリーマンですからまだまだ待たねばなりませんが、ワクチン接種、みなさん本当に「ネットに繋がったと思ったら定員オーバー」という状況のようですね・・・。
フォーラム、僕は1階後方です。
セトリ予想は今夜にでももう1曲書きますよ~。
投稿: DYNAMITE | 2021年5月26日 (水) 09時06分