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2020年11月27日 (金)

ザ・タイガース 「海の広さを知った時」

from『自由と憧れと友情』、1970

Jiyuutoakogaretoyuujou

1. 出発のほかに何がある
2. 友情
3. 処女航海
4. もっと人生を
5. つみ木の城
6. 青春
7. 世界はまわる
8. 誰れかがいるはず
9. 脱走列車
10. 人は・・・
11. 海の広さを知った時
12. 誓いの明日

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三連休後の今週は寒い日もありましたが、みなさまお変わりないでしょうか。
新型コロナウィルス感染の第3波がやってきているとのことで、よほどのことが無い限り気軽な旅行、遠出も躊躇われる日々。
一体いつまでこんな状況が続くのでしょう。

そんな中でも僕らにとって何より待ち遠しいのはジュリーのLIVE活動再開ですが、いましばらく辛抱の時間が続きそうですね・・・。

さて今日は、楽曲考察ではなく徒然私的な短い記事での更新です。
ザ・タイガースのアルバム『自由と憧れと友情』から、「海の広さを知った時」をお題に借りました。
メロディーやヴォーカルなどは穏やかなようでいて、妙に不安をかきたてられる(←そこが良い!と思っています) 構成とアレンジ、そして歌詞が印象的な、大好きな1曲です。よろしくおつき合いください。


唐突ですが、僕はいわゆる「鉄オタ」です。
と言っても一般的な愛好家の中では少数派のタイプで車両自体にはまったく興味は無く、「駅」と「路線図」に萌え対象が特化した、たぶん「妄想鉄」の類です。
ネットで駅舎の写真や路線図を見ながら、実際に訪ねたような妄想に浸るというね。

もちろん「乗り鉄」な資質もあるにはあって、電車の旅ならできるだけ鈍行に乗って停車駅を味わいたいですし、若い頃はそうやってローカル線のフラリひとり旅などしていたものです。
電車が普通に走っている間は本を読み、停車前後だけ駅や周辺の集落の風景を楽しむというのが基本スタイル(ですから停車駅が多ければ多いほどよい、ということになるわけです)。

今年はコロナ禍もありカミさんの実家に帰省もできず、電車の旅がまったくできていません。
本当に、早く収束して欲しい・・・。

そんな僕が「あてなき鈍行列車の旅」の雰囲気を妄想し味わえるロック・アルバムこそ、我らがザ・タイガースの『自由と憧れと友情』。
リアル体験世代の先輩方にとってこのアルバムは、解散報道直後のリリースということでそんなのんびりした気持ちでは聴けなかったのではないかと想像していますが、後追いの僕にはそんな壁も無く・・・1曲目「出発のほかに何がある」からラスト「誓いの明日」まで、「妄想鉄」の気分で1枚通して楽しめます。
その意味では『ヒューマン・ルネッサンス』に比するコンセプト・アルバムとして聴いている、とも言えましょう。

アルバム終盤に収録された「海の広さを知った時」には、旅(歌)の主人公にとっての「見知らぬ土地」の雰囲気が満ちていて、「駅」の風景も浮かんだりします。
ここでの「海」とは歌詞のストーリー的には広い広い太平洋、下手するともっとグローバルに大西洋とかインド洋だったりするのかもしれませんが、僕のような「妄想鉄」目線からしますと「オホーツク海か日本海であって欲しい」なぁ、と。
このアルバムには全体的になんとなく「冬」のイメージがあるんですよ。リリースも12月ですしね。

ここで、僕がよくお邪魔する『海の見える駅』というページをご紹介させて頂きます(こちら)。
紹介されている駅のほとんどが、故郷・鹿児島県を除き訪れたことのない土地で、「いつか行ってみたい」と思いながらも叶わないだろうと憧れを抱く中、僕が「海の広さを知った時」の舞台として指名したい駅が2つあります。

まずはオホーツク海で、北海道の「北浜駅」(釧網本線)。
なんと「流氷が見える駅」で、写真からは小林信彦さんの名作『合言葉はオヨヨ』( 僕がこれまで読んできた小説のベスト3に入ります)のラストシーンを連想させられます。
『網走番外地』等の映画ロケ地としても知られている駅のようで、ホームに降り立った瞬間、視界に飛び込んでくる海に圧倒されるのでしょうねぇ。

もうひとつは日本海、新潟県の「越後寒川駅」(羽越本線)。
新潟県と言っても位置的には北東、山形県との県境付近で、「寒川」(「かんがわ」と読みます)ってくらいですから寒さの厳しい土地なのでしょう。
こちらは島田荘司さんの社会派ミステリー野心作『火刑都市』に駅舎や集落の描写がありました。

いずれにしても「海の広さを知った時」に登場する「海」のフレーズが似合うのは、寒さの厳しい土地の駅から望むそれだと個人的には思っています。

海の広さを知ると いつか
Fm7  B♭7      E♭maj7

生きていく ことの
Fm7      B♭7  E♭

静かな 孤独をわかる ♪
   G7         Cm    A♭m

未知なる土地を訪れる旅はもちろんワクワクもしますが、その中で一抹の寂しさ、不安を感じるところもあり、それが逆に趣き深く心地良かったり。
だからこそ賑やかな観光施設など無い土地の駅の方が僕は好きなんですよね。

「海の広さを知った時」は、サブ・ドミナントだった筈のコードがいつの間にかトニックに転ずるなどの複雑な展開に美しいメロディーが載っていて、不思議な浮遊感があります。
豪華な大作にしようと思えばいくらでもできる強力な曲なのに、途中で投げ出したかのようなフェイドアウト・エンディングであっという間に終わる・・・これは「敢えて」ではないでしょうか。

この潔さに「見知らぬ土地に降り立つ時の漠然とした不安」を僕は見出し、とても惹かれるのです。

今はこんな時ですけど、何の気兼ねも心配もなく鈍行列車の旅を楽しめる日常が1日も早く戻ってくることをとにかく願うばかりです。


では次回更新は、毎年恒例『ジュリー祭り』記念日、12月3日の予定です。
『ジュリー祭り』セットリストはすべてお題記事を書き終えていますので、『過去記事懺悔・やり直し伝授!』のカテゴリーにて、「2度目」の考察記事を書くことになります。
お題はもう決めていますよ~。

それではまた来週!

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タイガース復活祈願草の根伝授!」カテゴリの記事

コメント

Dynamite様
こんにちは☺️
今日、私はピー先生の横浜ライブに行って来ました。
セトリは
①LockDown
②summer time
③メリージェーン
④ハロー ドリー
⑤yesterday
⑥ブルーシャトー
⑦長い髪の少女
⑧勝手にしやがれ
⑨監獄ロック
休憩挟んで
⑩ロード246
⑪明月荘ブルース
タイガースコーナーとして
⑫散りゆく青春
⑬嘆き
⑭君だけに愛を
⑮シーシーシー
⑯怒りの鐘を鳴らせ
⑰蛍の光
⑱ラヴ・ラヴ・ラヴ
アンコール
GS陽気なロックンロール

でした。お歌はピー先生は味わいで聞かせるタイプなので、まあそれなりでしたが、やっぱりドラムを叩くとカッコいい。
私がお気に入りの「君だけに愛を」のイントロのドラムが最高❗️でした。
オリジナル有り、ジャズ有り、ビートルズやプレスリー有り、タイガース有りのバイキンクみたいなコンサートで、私よりひとまわり以上年上のマダム達に負けず、と楽しんで来ました。
もしかして、横浜だからジュリーいないかな?と思ったけど、私はわかりませんでした。ますますジュリーの歌声が恋しくなりましたよ。

投稿: 樹梨絵 | 2020年11月28日 (土) 19時09分

樹梨絵様

ありがとうございます!

ピーさんのツアー始まりましたね。
かなっくホールにご参加のピーファンのみなさまからも何人かセトリのご感想メールを頂きましたが、今回は樹梨絵様が一番乗りでした。

目を惹くのは、8月の左門町LIVEとの重複曲がかなり多いことです。
あの日のステージが素晴らしかっただけに、今度は二十二世紀バンドとのステージでどのように変化、進化があるのかとても楽しみ・・・特に「明月荘ブルース」に注目しています。

どうたらジュリーのお正月LIVEは開催が無さそうで寂しい思いがある中、年明けにピーさんの四谷公演に参加できるのは幸せです。
ピーさんと二十二世紀バンドのLIVEには毎回「陽」のパワーがありますからね。
その日を楽しみに、12月を乗り越えたいと思います!

投稿: DYNAMITE | 2020年12月 1日 (火) 09時32分

dynamite様

お返事、ありがとうございます。
かなっくホールは、友人の職場なので、昨年のピー先生ライブも、お知らせもらってたのですが、今年が初参戦でした。
前半の④~⑦は、今年お亡くなりになったGS関係の方?の追悼コーナーみたいでした。(もちろん、yesterdayはザ・タイガースのシローさんです)
ちょっとGSは良くわからなくて…すみません。
私は明月荘ブルースより、ロード246の方が心に残りました。どちらも楽しみにしていてください。
かなっくホールは大きくないのですが、今回は席を空けずに座った列と、ひとつおきに座った列とがありました。後ろのブロックは、音響さんが座っていたり、広報のカメラマンがいたりで、何列も潰されていました。
ジュリーもかなっくホールでコンサートしてくれないかな?おうちから電車で片道30分かからないんですよ。
どの席からもステージが見渡せて、とてもきれいなホールなんです。
今はコロナでイベントもありませんが、かなっくホール主催のイベントだと、有名なピアニストが来て、ワンコイン(500円)コンサートとかあるらしいです。
dynamite様の何かのおりには、是非かなっくホールに行ってみてください。
レンタルもお安いので、dynamite様のバンドでコンサートもいいですね。

投稿: 樹梨絵 | 2020年12月 1日 (火) 19時14分

あ、すみません。言葉足らずが。
かなっくホールに片道30分かからないのは、ジュリーです。

投稿: 樹梨絵 | 2020年12月 1日 (火) 19時16分

DY様 こんにちは。

アニバーサリー更新の前に駆け込みでコメします。(笑い)

私はこの歌で中学校の社会科見学で行った犬吠埼の「地球が見える丘公園」(だっけ?)から見た果てしなく広がる海」をイメージするんですよね。
銚子の醤油工場見学のついでみたいな訪問でしたが。

地球が巨大な円盤状の世界だと信じていたという人たちはあの水平線の先を何だと思っていたのだろう?、余計な事でマジメに悩んだのが懐かしいです。

投稿: nekomodoki | 2020年12月 3日 (木) 12時57分

樹梨絵様

ありがとうございます!

何年前になりますか、僕はピーさんと二十二世紀バンドの神奈川県民ホール公演に参加した際、結構近くの席にジュリーがいたのに、終演後みなさんに聞かされるまでまったく気づいていなかったという、ジュリーファンにあるまじき失態をやらかしたことがあります(笑)。

かなっくホールは小さいながらも素敵なホールと聞いています。
もしジュリーが公演するとしたらチケット争奪戦は必至ですが、素晴らしいライヴになるでしょうね。

「ロード246」は僕はまだフルで聴けていません。CD発売を心待ちにしています。

nekomodoki様

ありがとうございます!

犬吠崎は有名ですね。僕はまだ行ったことがありません。
銚子と言えば、血流対策もあって最近銚子産の鰯の缶詰をまとめ買いしてよく食べています。「とろいわし」というやつなのですが、普通に見かける鰯の缶詰よりも断然おいしいです。お勧めですよ!

子供の頃に何かの本で「円盤状の世界」と認識されていた時代の地球の想像図を見た覚えがあります。
水平線の向こうは「滝」だと考えられていたんじゃなかったかなぁ?
「海の広さを知った時」・・・安井さんのこの詞はシンプルでありながら奥深く、当時のタイガースの状況も合わせてとても意味深ですよね。

投稿: DYNAMITE | 2020年12月 4日 (金) 09時28分

DY様 こんばんは。

「水平線の向こうの滝」
私もどこかで読みました。そこから妄想が止まらなくなっちゃったんですよね。

(円盤の周り全てが滝?それだけの水が流れて何故海は干上がらない?雨やたま~にの嵐で補えるとは思えないし。
流れた水が裏側から吸い込まれて湧いて来るとか?
重力も遠心力も分かって無さそうなのに。
彼らの思考の根拠がわからん。)

論理破綻→思考停止→とりあえず神様のせいにしとこう→宗教発生・・・なんて。

ここで私も思考停止してしょうもない妄想を止めました。

鯖の水煮の缶詰、ダンナが箱買いしてくれました。とろ鯖ではありませんが。
汁を切って一口大に切って塩と片栗粉でた竜田揚げにしたらダンナが旨い!と言ってくれました。汁は味噌汁に入れたらいい出汁が出ましたよ。
とろ鯖の缶詰近所のスーパーで売ってません。

投稿: nekomodoki | 2020年12月 4日 (金) 21時43分

nekomodoki様

ありがとうございます!

鯖缶もよいですね。
僕は鯖缶は普通にスーパーで買える味噌漬もイケると思ったので今回は鰯缶にしましたが、ネット購入の際に鯖もおいしそうで迷いましたよ。次回は鯖にするかもしれません。

僕の場合は昔から冷え性の気はあったのですが、50代に入って明らかに酷くなったのを自覚、サプリ以外で血行対策に何か良いものはないか、と最近(つい2週間ほど前)調べて行き着いたのが白身魚の缶詰でした。
「1年間鯖缶を食べ続けた」という人のブログなども読むとそれなりの効果がありそうなので、しばらく食べ続けるつもりです!

投稿: DYNAMITE | 2020年12月 8日 (火) 09時11分

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