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2018年10月

2018年10月12日 (金)

ザ・タイガース 「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」

from『THE TIGERS 1982』、1982

Tigers1982


1. 十年ロマンス
2. 新世界
3. 抱擁
4. 時が窓をあけて
5. めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ
6. 夢の街
7. 野バラの誓い
8. BA-BA-BANG
9. ライラ
10. 生きてることは素敵さ
11. LOOK UP IN THE SKY
12. 朝焼けのカンタータ

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涼しかったり暑くなったり、夏なの?秋なの?という最近の気候。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

「オマエ、またか!」とお思いでしょうが・・・僕は季節の変わり目恒例の風邪をひいてしまいました。
でもなんとか仕事は休まずに済んでいます。実は最近、よく効く市販の風邪薬を見つけましてね~。


1810122

これ!
我が家の風邪は、基本的に僕が喉、カミさんは鼻をやられます。そんな時この薬がそれぞれによく効いて、本当に助けられているのです(僕が紫、カミさんが青を服用。症状別にまだ他にも種類があるみたい)。
もちろん対処療法で「一時的に症状を抑える」類のものではありますが、今まで服用してみたどんな市販薬より効き目を実感できる・・・薬の効き方は個人差があるとは思いますが、もしみなさまの中に風邪っぴきの方がいらっしゃったら、是非一度試してみて!

さて本題。
『ジュリーのセトリとは関係なさそうなタイガース・ナンバー』シリーズ、今日はその第3弾にしてひとまずの最終回。同窓会期のアルバム『THE TIGERS 1982』からお題を採り上げます。
サリーが歌う「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」、常識範囲の文量にて(汗)早速伝授です~。


これまで何度か書いている通り、僕がザ・タイガースの曲と最初に出逢ったのは1982年の同窓会期、当時は毎週欠かさず見ていた『ザ・ベストテン』での「色つきの女でいてくれよ」でした(最近勉強したラジオ音源から、1番初めは「スポットライト」コーナーの出演だったことが分かっています)。
その後彼等のアルバムを買い求めるまでには至らなかったものの(『THE TIGERS 1982』を聴いたのは『ジュリー祭り』の半年後くらい)、ニューミュージック全盛の時代に「お気に入りの大ヒット曲」のひとつとして中学生の僕は「色つきの女でいてくれよ」を認識し、タイガースを知ったのです。
ところが当時、僕が5人のメンバーの中で顔と名前(相称)が一致するまで覚えたのは、既に知っていたジュリーとシロー、そして82年新たに知ったトッポまで。
トッポは何と言っても立ち位置が真ん中で、リードヴォーカルでしたからね。オリジナル・タイガースをまったく知らなかった僕は、「昔タイガースという伝説のバンドにあって、沢田研二はメンバー2番手のスタンスだったのか」と勘違いしたくらいに、「色つきの女でいてくれよ」でのトッポのハイトーンは存在感抜群でした。最初誤って「マッポ」と呼んでいて母親に「違うよ」と訂正された、というのも懐かしい思い出です。
一方でサリーとタローは「背が高いその他の2人」くらいの印象しか持てず・・・今となっては恥じ入るばかりですが、同窓会でタイガースを知った僕の世代はそういう視聴者も多かったんじゃないかなぁ。
それが今や、ピーも含めタイガース・メンバー6人で一般的に最も知られているのがサリーなんですよねぇ。
ジュリーファンの僕もそこは謙虚に(?)、「ジュリーは2番手」だと思ってます。

そのサリーがアルバム『THE TIGERS 1982』で主を張る(リード・ヴォーカル)唯一のナンバーが「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」。「こんにちは、僕らタイガースです!」的なコンセプトの曲をサリーが歌うという手法は、デビュー・ファースト・シングルのB面「こっちを向いて」と同様の狙いを感じます。

このアルバムでのジュリーの作曲作品は大きく3つのタイプに分けられる、と僕は考えています。
ひとつは「十年ロマンス」「抱擁」「ライラ」のように、80年代にジュリーが作曲家として開眼した「短調のハードな曲調」によるシリアスなビートもの。
さらに、2000年代の「平和」「日常」を歌うメッセージ・ソングで魅せるシンプルながら崇高なメロディーをこの時期に先取りしているかのような「野バラの誓い」。
そして、古き良きロックンロールの雰囲気を踏襲し、「再びザ・タイガースとして活動できる」喜びをそのまま曲に注入したようなもの・・・それが「BA-BA-BANG」と、この「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」です。
この2曲のようなオールディーズ・ロック・テイストのパターンは、実はジュリー自作曲としてはソロでまったく登場しないんです。ジュリーwithザ・ワイルドワンズの「熱愛台風」と併せ、自らを「バンドの一員である」と強く意識した時に限り、ジュリーはこの手のロック・ナンバーが頭に閃くようですね。

「BA-BA-BANG」と「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」は進行の理屈もよく似ています。キーは違いますが(「BA-BA-BANG」はハ長調、「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」はホ長調)いずれもロックンロール・スリー・コードの循環で押しまくるヴァースがあり、サビ前のドミナントを目一杯引っ張る小節割りも共通。
同じアルバムに収録されていると「似た者同士」のハンデが危惧されるところ、そこは我らがタイガース。ヴォーカリストが違うと曲の個性も違ってきます。
追っかけコーラスから組み立てて作曲したであろう「BA-BA-BANG」に対して、ジュリーは「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」を最初からサリーの歌を想定して作ったんじゃないかな。ストーンズ「テル・ミー」のカバーで魅せるようなサリー独特の「粘り」が、この曲のメロディーから既に滲み出ていますから。
結果「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」には「BA-BA-BANG」には無い「ブルース色」が表れていますね。サリーの歌声あってこそ、です。
デビューからタイガースをよく知る先輩方はこの曲に、「あの頃」と変わらぬサリーの渋み走った声の魅力と、ヒット・チャートに揉まれながら作曲家としても大きく羽ばたいたジュリーの成長・・・この2点を見たのではないでしょうか。

最後に。糸井重里さんの詞で1番に登場する

金のないやつらは 手拍子を頼むぜ
E  A      E        B   E   A      E     B 

金持ちはジャラジャラ 宝石鳴らせばいい ♪
E  A      E             B  E  A     E       B

このフレーズの元ネタとなったジョン・レノンの有名な発言の逸話について、ビートルズファンの僕としてはここで是非ご紹介しておきたいです(本当に有名な話ですのでご存知のみなさまも多いかもしれませんが)。

1963年、「プリーズ・プリーズ・ミー」の大ヒットにより本国イギリスで社会現象級の大人気となったビートルズ。その話題性はもう誰も無視できないほどになっていて、ビートルズは同年末の『ロイヤル・バラエティー・パフォーマンス』というイギリスの伝統的なコンサートに出演することになりました。このコンサートは噛み砕いて言うと、王室はじめイギリス上流階級社交界の紳士淑女が一堂に集って複数の歌手(バンド)の音楽を楽しみ、チケット収益金は音楽発展のためにしかるべき筋にドカンと寄付をしましょう、という・・・まぁ「金持ちの我々がみんなでタニマチになろうじゃないか」的なノリの催しなのかな。
今でこそ「ロック」は階級問わず市民権を得てはいますが、なにせ時は1963年です。そんな場で演奏することに対し「ロック」を掲げるビートルズ・メンバーとしては葛藤がありつつも、とにかく出演してまず3曲を披露しました。ところが、やっぱり客層が客層だけに、お客のみなさん行儀が良いのですな・・・なかなか「ロック・コンサート」の雰囲気にはならず、ビートルズ、客席双方に違和感バリバリの時間が過ぎていったそうです。
そこでラストの4曲目(何と「ツイスト・アンド・シャウト」です!)を歌う前に、業を煮やしたジョン・レノンが

「最後の曲は、みなさまにも協力して(盛り上げて)頂きたいと思います。安い席のお客さんは、拍手をお願いします。それ以外の(高い席のお客さんは)宝石をジャラジャラ鳴らしてください」

と言い放ったのです。
ジョークとしては結構な辛口ですけど、これが(客席のみならずそれを報道するメディアにも)大いにウケました。さすがはイギリス・・・「ビートルズなんてただの不良がうるさい音楽をやってるだけだと思ってたけど、いやいやユーモアのセンスもなかなかのモンだぞ」って感じだったのでしょうかね。
当然、そういう空気になれば「ツイスト・アンド・シャウト」なんて盛り上がるに決まっています。これを機にビートルズは「お堅い」連中にも一目置かれる存在となり、ますますファン層を拡大していきました。
糸井さんはこのジョン・レノンの有名な逸話を「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」歌詞中に採り入れタイガースに重ねた、というわけです。

タイガースはオリジナル期4年間の活動の中で、「対一般世間」で言えば本当に色々とあったと聞きますが、同窓会の頃にはそうしたお堅い連中の色眼鏡はほぼ無くなっていたのではないですか?
少なくとも『ザ・ベストテン』を観ていた僕はごく自然にタイガースを受け入れました。それはやはり、ジュリーがソロで一時代を築いた後だった、というのが大きかったんじゃないかなぁ。

冒頭に書いた通り、僕の世代は「あの沢田研二が在籍、デビューした伝説のバンド」という経緯と認識で「ザ・タイガース」を知ったのです。そう考えると、ピーの不参加で完全な形でなかったとは言え、同窓会期には特別な、深い「対世間」の意義があったのだと思います。
同様に、2011年から2013年にかけての完全再結成への道程では、「あの岸部一徳がかつて一世を風靡したバンドでベースを弾いていた、歌も歌っていた」と初めて認識した若い世代も多かったのでしょう。
そんな人達には是非アルバム『THE TIGERS 1982』も手にとって頂き、「めちゃめちゃ陽気なバンドのテーマ」を独特の声で歌うサリーも知って欲しいものです。


それでは、オマケです!
以前ピーファンの先輩からお借りした資料から、同窓会タイガース、CMタイアップのショットを3枚どうぞ~。

Irotuki1

Irotuki2

Quickone


ということで、拙ブログでは久しぶりにタイガース・ナンバーを続けて書く機会を得ましたが、やっぱりタイガースは良いですな~。
この2週間、『ヒューマン・ルネッサンス』『自由と憧れと友情』そして『THE TIGERS 1982』と3枚のアルバムをじっくり聴いて改めてそう思いました。
それぞれ全然違う魅力があって、音楽性も広いし面白い。「ザ・タイガースがいかに特別なバンドか」ということを僕は数年に渡り複数の先輩方から指南され、薫陶を受けてきました。そのおかげで自分でも驚くくらいにタイガースが好きになってきています。
2011~13年、奇跡の再結成への道程をリアルタイムで体感できたこと、心からメンバー全員と中井さん、そして多くのタイガースファンの先輩方に感謝です!


さぁ、この記事を書き終えて僕はいよいよ「さいたまアリーナ・モード」に気持ちを切り替えます。明日からはジュリー古稀ツアー・セトリCDを聴きまくりますよ~。
仕事が忙しい時期ですのでレポ執筆には時間がかかるかと思いますが、頑張りたい、楽しみたいと思っています。とにかく当日までに風邪を治さねば(汗)。

同公演にご参加のみなさま、広い会場満員でジュリーと柴山さんを迎え、盛り上げていきましょう!

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2018年10月 8日 (月)

ザ・タイガース 「人は・・・」

from『自由と憧れと友情』、1970

Jiyuutoakogaretoyuujou

1. 出発のほかに何がある
2. 友情
3. 処女航海
4. もっと人生を
5. つみ木の城
6. 青春
7. 世界はまわる
8. 誰れかがいるはず
9. 脱走列車
10. 人は・・・
11. 海の広さを知った時
12. 誓いの明日

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土曜日の横浜アリーナ、大盛況と聞きました。長いツアーに組み込まれた大会場公演であっても特別な仕掛けや演出は無く、ジュリーはいつも通り・・・恐ろしいほどの媚びの無さ、自然体。本当に凄い!
この勢いに乗って、平日のさいたまスーパーアリーナを是非満員のお客さんで迎えたいものです。


さてさて予定よりも更新が遅れました。と言うのは・・・。
さいたまアリーナまでセットリスト・ネタバレ我慢のYOKO君に一応仁義を通し、当日までを『ジュリーのセトリに関係無さそうな類のタイガース・ナンバー月間』ということで、前回はアルバム『ヒューマン・ルネッサンス』から「帆のない小舟」を採り上げ、じゃあ今度はアルバム『自由と憧れと友情』からジュリー以外のメンバーのヴォーカル曲を・・・とお題を探していて「あっ!」と思い出したのが。
「人は・・・」の記事復刻ですよ。

今日は、5年前のちょうどこの日に一度書いた記事を改めて書き写しての更新です。
覚えている読者のかたもいらっしゃるかな・・・僕は「人は・・・」の記事を2013年タイガース再結成に向けてのセットリスト予想シリーズとして書いた(当たるワケがない笑)のですが、その頃ブログに横文字のスパム・コメントが次々に入っていて、躍起になって削除作業中、誤って記事本文を丸ごと消してしまったという。
僕は大いに落ち込んで、後日その旨をここでご報告させて頂いたんですけど、何と「印刷したものが手元にあります」と仰る先輩がいらして。早速連絡をとって「幻」の記事のコピーを手にすることができたのです。
いつかふさわしい機会に書き写して再度upします、と先輩にお伝えしてから何ともう5年が過ぎていました(汗)。今このタイミングで書かねばならん!と。

過去に自分が書いた文章を丸々書き写す・・・これは思いのほか大変でした。寄る年波で(と言うか老眼の進行で)、手元の文字とPC画面を交互に見る、という作業が辛くなってきているのですな。
加えて、強く強く身に沁みたのが

文、長ぇよ!

という(笑)。
ホント、もうちょっとタイトに書けないものですかねぇ。
一応、文の流れや噛み砕きを一部修正はしましたが、当時書いたままを丸写しいたしました。

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ということで以下、2013年10月8日に書いた記事の復刻です。「もうすぐタイガースの完全再結成!」という当時の雰囲気含めて楽しんで頂ければ幸いです~。


☆   ☆    ☆

『ザ・タイガース再結成・セットリスト予想シリーズ』と言いながら、前回の「君を許す」に引き続き今回も、年末のステージではちょっと聴けそうもないお題を連発します。
採り上げるのは『自由と憧れと友情』から、「人は・・・」。そう、今日のお題の主役は、シローです!
こうしたタイプの曲が収録されているのがこのアルバムの醍醐味、シローのタイガースにおける重要な役割と言って良いでしょう。
先日の『読売新聞』タイガース特集記事第1弾で、ジュリーとは別にシローのコメントが掲載されていたのは嬉しかったですね。身体のことは色々と大変みたいだけど、シローの気持ちのベクトルが「ザ・タイガース」に向かっていると思いました。単に「外から見てる」感じではなかったですよね。
1曲だけでも、1会場だけでも、シローが無事に年末のステージに参加し元気な姿をファンに見せてくれることを心より祈願しまして・・・「人は・・・」、僭越ながら伝授です!

まずはじめに。
シローが年末に1曲歌うとしたら、おそらくビージーズのカバーだろうと僕は予想しています。これはほとんどファンがそう考えているでしょう。
2012年武道館公演でのシローの登場は本当に感動的でした。あの「若葉のころ」を生で体感できたことは、タイガースファンとして幸せの極みです。
今回はトッポもいますし、「ワーズ」をトッポとシローが分け合って歌う、というスタイルも考えられるのではないでしょうか。地方公演までは無理かもしれませんが、初日武道館、ファイナル東京ドームではシローの登場に期待が高まりますね。

今日お題に採り上げる「人は・・・」については、年末のセットリスト入りはまずあり得ません。そもそもがレコーディング作品に特化したような曲ですしね。
作詞・ZUZU、作曲・かまやつひろしさんというコンビから想像する曲想とはかけ離れたような、異色作。しかしアルバム『自由と憧れと友情』収録のシローのリード・ヴォーカル・ナンバーはいずれも「後期タイガースにシローあり!」という独特の世界観を持つ、単に「異色作」の域にとどまらない名曲揃い。
「出発のほかに何がある」「つみ木の城」に続き、そんなシローのヴォーカル曲、スタジオ・レコーディング音源のすべてを、拙ブログでは今回を以って記事網羅することとなります。

「人は・・・」はずいぶん前にJ友さんからお題リクエストを頂いていた曲。「何がどうなってるんだか解説して欲しい」とのとことなんですが・・・すみません、その一部について僕には解説不能です。
J友さんが仰るのはまず、「人は・・・」を「風変わりな曲」たらしめているストリングス・アレンジのことだと思うんですね。僕はヴァイオリンなど生の弦楽器アンサンブルについてはまったく素養が無くて、このアレンジが何重奏であるのかも確定できません。
それでもひとつ言えることは、「人は・・・」は「つみ木の城」とは真逆のアプローチによるナンバーで、メロディーやコード進行それ自体はひねりの少ないとても素直で明快なのに、アレンジやヴォーカル・エフェクトなどの「仕上げ」段階で「風変わりな曲」へと姿を変えているのです(「つみ木の城」は反対に、とんでもない転調や矢継ぎ早に繰り出される変則的なメロディーとコード進行の曲を、美しいアレンジ装飾で「耳当たりのよいバラード」へと仕上げられています。つまり「つみ木の城」はメロディーが風変わり、「人は・・・」はアレンジが風変わりなのです)。
しかし、言わば「奇抜な」曲を歌うことこそ、あの無表情な(←褒めてます!)シロー・ヴォーカルの真骨頂ではないでしょうか。感情を出さず美しい「声」のみを前面に押し出すスタイルのクールなヴォーカルには、ジュリーにもトッポにも無い、シローならではの魅力があります。

そのシローの声・・・大胆なストリングス・アレンジに加え「人は・・・」を風変わりな曲を印象づけているのは、Aメロに施されているヴォーカル・エフェクトです。
今でこそこんな感じのエフェクト手法は多くのロック・ナンバーのヴォーカルで採り入れられていますし、処理自体も簡単です(僕の手持ちのデジタルMTRだと、"AM RADIO"というエフェクト・パッチで「人は・・・」と同じ効果をワンタッチで設定することができます)。でも、1970年のレコーディングでこれはなかなか大変な作業だったんじゃないかなぁ。
アルバム『自由と憧れと友情』は、「タイガース的な」演奏のイメージが薄い代わりに、装飾トラックの作成やエフェクト設定へのスタッフの工夫、遊び心ががふんだんに盛り込まれているんですよね。「処女航海」でのフランジャー・エフェクトのトラック丸ごと後がけや、「誰れかがいるはず」でのドラムスのツイン・トラック導入などもそうです。それはまた、クニ河内さんの卓越したアレンジ・アプローチから喚起されたスタジオ作業でもあったでしょう。
「人は・・・」での「ラジオから聞こえてくるような」ヴォーカル処理は、ビートルズのジョン・レノンが「トゥモロー・ネバー・ノウズ」という曲(アルバム『リボルバー』のラスト収録)で切望し、現場のスタッフを大いに悩ませたそうです。最終的にはあまりに斬新な、非常に手の込んだ手法でそれは成就しました。
「トゥモロー・ネバー・ノウズ」の場合は楽曲全編通してのヴォーカル処理となっているところ、後続のロック作品ではむしろ「曲の途中まで処理」という採り入れられ方が多いです。通常設定のヴォーカル部とのメリハリを重視すているのですね。
ジュリーのソロで一例を探すと、アルバム『CROQUEMADAME AND HOTCAKES』収録の「カリスマ」を聴いてみて下さい。Aメロ冒頭に「ラジオ」エフェクトがかけられているので、「Baby~♪」からのリアルなジュリーの声に「来たッ!」と強烈な印象を受けます。
「人は・・・」の場合は、そのエフェクトがハッキリAメロとサビに分別されていて

風は気ままに 季節を変える ♪
   Em   G    A      Em G     A

からのシローの美しい声が、Aメロまでのエフェクト・ヴォーカルの効果で際立つと同時に、一気に噛み込んでくるドラムスなど、演奏から受けるテンションの変化」をも強調しています。
そのぶん、Aメロの無機性も印象に残ります。
しかしながら、いかにも平坦で淡々としたメロディーに聴こえるこのAメロ、実は一部に転調箇所を含みます。
これが「つみ木の城」のような、いかにも「転調しますよ!」というものではなく、とても渋い進行になっていて

小さな  歴史を  土に返すのさ ♪
A    Em   A    Em   G    F#m    Bm

「G→F#m→Bm」の箇所だけが、ロ長調へと転調し着地しているのです。この曲のキーである「Em」(ホ短調)のスケール「F#m→Bm」を持ち込む作曲手法(「ド」の音をシャープさせる)は、偶然ですが僕が「タロー・オリジナル」と呼んでいる「青い鳥」や「出発のほかに何がある」の転調構成と理屈は同じです。
かまやつさんの中でこれは、「タイガースっぽさ」を感じさせるコード進行だったのかなぁ・・・。

曲は最後の最後にストリングスによる7th音で唐突に終わります。この意表を突くエンディングがあってこそ、次に控える名曲中の名曲(と僕は思っています)「海の広さを知った時」の抒情的なイントロが光りますね。『自由と憧れと友情』の曲並びも、『ヒューマン・ルネッサンス』に決して負けてはいませんよ!

さて、アルバム『自由と憧れと友情』でシローの担った3曲の歌詞は特に哲学的、思索的な作品となっていて、それがまたシローの声、そしてキャラクターに似合っています。
「人は・・・」の詞は、苦悩や迷いを感じさせますが、それはひょっとしたらメロディーやアレンジから受けるイメージなのかも。
「人はもしかして・・・♪」といったような、ロックとしては少し突飛とも言える冒頭フレーズも、シローが歌うとなんだか思索的に聴こえてしまう不思議。もしジュリーが歌っていたら、却ってタイガース・ナンバーとして不似合のような気がします。
これ、なんとなく「詞先」だとは思うけど・・・このアルバムでは「友情」が間違いなく曲先ですから(幻のセカンド・アルバム・レコーディングのためにタローが作曲した作品の歌詞を後から入れ替えたのだそうです。たぶん「エンジェル」というタイトルの曲がそうじゃないかな、と僕は考えていますが・・・)、他収録曲についても、安井さんが後から詞を載せた可能性は捨てきれないです。

1970年のロック・ミュージックと言えば、思弁性の高い歌詞に人気が集まりはじめた頃でした。
そんな風潮に乗じて、「ロック・アーティスト達の発言」を求めるメディアにも、楽曲や作品内容を反映する言葉が望まれてきます。アーティストがどのような思想をもって社会に接しているのか・・・たとえそれが身の無い虚飾、プロモートであったとしても、です。
キンクスのレイ・デイヴィスはそうした時代の流れを逆手にとり、「トップ・オブ・ザ・ポップス」という曲で
「あの『メロディー・メーカー』誌が、俺の政治感と宗教観について聞きたいんだとさ」
と皮肉たっぷりに歌ったりしたのも1970年のことでした(アルバム『ローラ対パワーマン、マネゴーラウンド組第1回戦』収録)。
ロック・メディアのそんな要求は、日本のトップ・グループであったタイガースについても例外ではなかったようです。形式的であったにせよ、当時のタイガース・メンバーに何かしら哲学的な、思弁的なコメントを求めたのですね。
良くも悪くも、そういう時代だったのでしょう。

その辺りが如実に窺える資料としまして、ここでMママ様所有の、アルバム『自由と憧れと友情』についてのメンバーの貴重なインタビュー記事をご紹介しましょう。

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Jiyuu2

Jiyuu3

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僕のようにタイガース知識の浅かった者にとっては、「本当にそんな受け答えがあったんだろうか」と勘繰ってしまうほど、それまでの「タイガース」のイメージから逸脱した言葉が、メンバーそれぞれから発せられています(でも今にして考えると、ピーが「愛は無償」と言い切るあたりは、あぁピーらしい言葉なのかなぁ、と思ったりもしますが・・・)。
そんな中、シローの発言だけが違和感無くサマになっている、と言うのか、僕の中にあるシローのキャラクター・イメージと自然に重なります。「心理学者にでも聞いてもらおうか」など、飄々とはぐらかす感じは「いかにもシロー」と僕には思えます。
元々、あのメガネがトレードマークのシロー。風貌的にも、「60年代後半から70年代にかけての思索性の高いロック・アーティスト」の雰囲気を日本でいち早く先取りしていたようにも感じますね。

こうしたシローのキャラクターの魅力(もちろんヴォーカル・スタイルも含めて)は、アルバム『サリー&シロー/トラ70619』を聴き込めばさらに深まるものと思います。僕はこれまでこのアルバムについては、先輩のご厚意により音源のみを所有する状況でしたが、「今年末のタイガース再結成を迎えて」という形で遂にCD復刻されることになりました。10月9日発売です(明日です!)・・・当然僕はもう予約済み(密林さん頼むよ~!)。
CD本隊や歌詞カード、新たなライナーノーツの追加に期待していますが、手元に来ましたら改めてじっくり聴き、そのうち『サリー&シロー/トラ70619』収録曲からも楽曲考察のお題を採り上げることがあるでしょう。その折には、当時の雰囲気などについてまた色々と先輩方に教えて頂きたいと思っています。

とにかくタイガースのメンバー、特にジュリーには、「シローも含めた6人で同じステージに立つ」という点に拘りがあると思われます。今年末、いよいよ実現でしょうか。期待しましょう!


それでは、恒例のオマケです!
今回は、シロー在籍時の後期タイガース5人の揃い踏みショットをお届けいたします。
まずはMママ様所有のお宝切り抜きから!

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時計の周りで寝転がっている5人の構図・・・個人的には、後期タイガースのショットの中で特に好きな1枚です。
メンバーそれぞれの表情がとても良い!ピーだけ腕枕をしているのもカッコイイし、ジュリーの美しさ、サリーとシロー独特の風貌、そしてタローの表情も凛々しいです。

続いて、P様所有のお宝資料からのショット!

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↑ 『70 ザ・タイガース・フェア』パンフレットより

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↑ 『第40回ウエスタン・カーニバル』パンフレットより


☆    ☆    ☆

いやぁ、ちょうど5年前に書いた記事ですが、年のせいか書かれている内容についてすっかり忘れてしまっていることも・・・タイガース再結成に向けての読売新聞の連載の件とかね、恥ずかしながら記憶がありません。

この記事には当時、nekomodoki様、りんだ様、えいこはん様、A.F様よりコメントも頂いておりました。誤っての削除、本当に申し訳ありませんでした。
そして、記事を印刷してくださり、削除後途方に暮れる僕を見かねてコピーを送ってくださった、だんぼ様・・・本当に本当にありがとうございました。

過去に書いた記事というのはどうしても粗が目立ち恥ずかしいものですが、一方で当時の自分の気持ちが鮮明に思い出されて、「立ち返る」ことができます。
やっぱり僕は文章を「流す」のではなく「残す」ことが好きみたい。これからも頑張りたいと思います。


では次回更新は・・・さいたまスーパーアリーナ公演まではまだ1週間ちょっとの日数があります。
『ジュリーのセトリに関係なさそうな類のタイガース・ナンバー特集』、もう1本だけ『THE TIGERS 1982』からのお題曲を書くつもりです。
しばしお待ちを~!

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2018年10月 1日 (月)

ザ・タイガース 「帆のない小舟」

from『ヒューマン・ルネッサンス』、1968

Human

1. 光ある世界
2. 生命のカンタータ
3. 730日目の朝
4. 青い鳥
5. 緑の丘
6. リラの祭り
7. 帆のない小舟
8. 朝に別れのほほえみを
9. 忘れかけた子守唄
10. 雨のレクイエム
11. 割れた地球
12. 廃虚の鳩

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10月です。
すっかり涼しくなりましたね。これからあっという間に寒くなってくるのでしょうか。

昨日はジュリーの静岡公演が台風のため中止となったそうです。参加を予定されたいた首都圏から遠征の親しい先輩も多く、残念なことではありますが、相手が台風では致し方ありません・・・。ジュリーは必ず、「埋め合わせをしなきゃ」と考えてくれるはず。
とにかく、今後もうこれ以上各地で台風や大雨の被害の出ないようにと祈るのみです。


さて、最近の拙ブログはこちら本館では9月の記事更新が無く、閑散状態の別館side-B(笑)にどうにかこうにか和光市レポを書き終えたのみ。
これではイカン!と気持ちを引き締め、10月を迎えての今日の更新です。

僕の次のツアー参加会場は、広い広いさいたまスーパーアリーナ。先日無事にチケットも届きました。
さいたまアリーナには「ホールモード」というのもあるらしいですが、僕が授かったのは「全方位」でないと存在しない席。会場の広さでは今ツアー最大のこの公演。みなさま、我々ジュリーファンも是非万難排して応援に駆けつけましょう!
どんなふうに見える席なのかは入場してみないと分からないのですが、たぶんステージを後ろから観る感じなのかな。想定内の会員席、ってところでしょうか。

一方、実は僕はさいたまアリーナの約2週間後、11月1日にポール・マッカートニーの東京ドーム公演にも参加します。こちらもチケットが届いて・・・手にした瞬間震えましたよ。ド真ん中ブロックの11列目です。自分史上最短距離までポールに接近!
ポールのドーム公演のアリーナ神席って、芸能人業界人コネの特別枠だとばかり思っていました。一般販売でこんな席が当たることがあるんですねぇ。
ジュリーのさいたまアリーナからポールの東京ドーム、間違いなく僕にとって特別な2大アイドルのビッグな公演、とてつもなく楽しみです。


今年は悲しいニュースも続きますが、そんな中で元・井上バンドの雄、速水清司さんがご病気を乗り越え森本太郎とスーパースターのLIVEでステージ復帰、という嬉しいニュースもありました(9.28、銀座タクト)。
LIVEに参加された先輩のお話によりますと、速水さんの名演復調ぶりは凄まじく、会場で速水さんはサリーや鈴木二郎さんとも再会されたのだそうです。
拙ブログとしても、ここで速水さん関連のジュリー・ナンバーの記事を・・・と一度は考えたのですが、思えば拙ブログ、さいたまスーパーアリーナが終わるまでは記事本文でのネタバレ禁止体制続行中なのですな~。

まぁジュリーファン界で未だに「ネタバレ我慢!」と言ってる人はもうYOKO君くらいのものだとは思いますけど、一応彼に仁義を通し、さいたまアリーナ当日までの間を『ジュリーのセトリには関係なさそうな類のタイガース・ナンバー特集月間』とさせて頂くことにしました(「月間」と言いつつ期間は半月ですけどね)。
act月間に引き続き適度に短い文量で、更新頻度に重点を置いて書いていこうと思います。

まず第1弾の今日はアルバム『ヒューマン・ルネッサンス』から、「帆のない小舟」を採り上げます。
今現在の僕等にこの詞は他人事じゃないぞ!と痛感させられるメッセージ・ソング。もちろん、そのこと抜きにしても素晴らしい名篇、名曲。頑張って書きます!


アルバム『ヒューマン・ルネッサンス』は僕の知る限り、邦楽ロック史上初の「コンセプト・アルバム」。
アルバム1枚通してのテーマはもちろん、収録曲それぞれにストーリーの一翼を担わせるという点では、ビートルズの『サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』以降、幾多の洋楽ロック・バンドがこぞって「なんとかそれを越えられないか」と模索し徹底的なまでに楽曲の相関性を重視する手法をとっていった・・・我がタイガースの『ヒューマン・ルネッサンス』はこの極東の島国で、いち早くそれら名盤群に名を連ねたのです。
しかもLIVE音源ではない新規レコーディング作品としては、実質これが彼等のファースト・アルバムとも言えるわけで、完全に国内のライバルとは一線を画し本当に凄い歴史的な1枚だと思います。

アルバム構成は、当時の洋楽でも類を見ない「オービタル・ピリオド」形式。つまり、最終収録曲「廃虚の鳩」がそのまま冒頭の「光ある世界」のイントロダクションを兼ねるという、輪廻無限のストーリー展開ですね。
そのストーリー・・・僕はCDでしかこの作品を聴いたことはないんですが、LPA面(「リラの祭り」まで、で合ってますよね?)では生命の誕生から人類の様々な営み、美しくも力強い自然や生物を描きます。
それがB面になると、加速的に破滅へと向かってゆく・・・破滅の原因が、我が物顔でこの星を跋扈する人類の愚行、つまり戦争であることは明白。
B面2曲目「朝に別れのほほえみを」で戦争は始まり、「忘れかけた子守唄」で戦地から還らぬ兵士とその母親、「雨のレクイエム」では大地に降りしきる黒い核の雨、さらに「割れた地球」でこの星の無残な崩壊と断末魔が描かれます。「廃虚の鳩」が生命の再生。ストーリーは「光ある世界」へと回帰します。
では、B面冒頭の今日のお題曲は?

タイトル「帆のない小舟」とは、まるで現在の世界情勢を予言するかような厳しいフレーズです。制御の帆を失いゆらゆらと揺れ漂う危ういバランスの小舟に、刻々と進む終末時計の針が突き刺さる・・・リリースから50年が経った今、なんとも身につまされる詞、なかにしさんの表現にドキリとさせられます。
僕等はこの現実世界で、その時計の針を実際に進めさせてはなりません。50年前にタイガースが紡いだ『ヒューマン・ルネッサンス』のストーリーを、この「帆のない小舟」の時点で食い止め、押し戻さねばならないと強く思っています。
オービタル・ピリオドのコンセプト・アルバムの素晴らしさとは別に、作品全体を現代への警告と受け止め、じっくり耳を傾けてみる・・・そんな聴き方ができるロック・アルバムは、邦洋含めてそうそうありませんよ。
今こそ世界は『ヒューマン・ルネッサンス』のコンセプトを改めて再評価し、現在流れている時間はもうこのアルバムのB面「帆のない小舟」までさしかかってしまっているのだ、と自覚するべきなのです。

一方、純粋に楽曲面ではどうでしょうか。
タイガース・ナンバーの歴史は、偉大なメインライター別に大きく3つの変遷を辿ったと僕は考えます。すぎやま先生の時代、村井邦彦さんの時代、最後にクニ河内さんの時代です。
『ヒューマン・ルネッサンス』の素晴らしさのひとつは、その中にあってすぎやま先生と村井さんの楽曲が絢爛にリンクしている、という特殊なクレジット構成。
ラインナップは、曲作りの力をつけたバンドメンバー、トッポとタローの作品が1曲ずつ。残りを「なかにし=すぎやま」作品と「山上=村井」作品が分け合い、なおかつコンセプト統一されているという素晴らしさです。

面白いのは、タイガースが迎えた新たなソングマスター・村井さんの曲の方がどちらかと言うと王道の曲作りであり、かつて王道スタイルからタイガースをスタートさせたすぎやま先生の曲の方が(進行やリズムなどが)冒険的、挑戦的であること。普通に考えれば逆になりそうなところで、タイガースというバンドが『ヒューマン・ルネッサンス』の時点で2人の名作曲家にどう捉えられていたのか、と考えればこれは非常に興味深い。
このアルバムですぎやま先生は、もうビジネス感覚から離れたところで「ザ・タイガースの音楽」を見ているような気がしてなりません。

「帆のない小舟」のキーはニ短調。
印象的なリフレイン部(Aメロも同進行)については

ゆら ゆら  ゆら ゆら
Dm   F  G     Dm   F Am

ゆらり ゆ  ら  ゆら ♪
Dm C   B♭ Gm  E  A7

こう弾けば音源とは合いますが、すぎやま先生の頭の中ではもっと複雑過激なテンション・コードが鳴っていたんだろうなぁ。

そして、曲中に登場する3人のメンバーの声。
タイガースのハーモニー、それぞれ中高低と個性の異なる声質のメンバーが揃った奇跡はよく言われることですが、「帆のない小舟」はその極みですよね。
「ゆら、ゆ~ら♪」のリフレインはサリーのあの声があって不穏な雰囲気が出せるわけですし、漂う小舟の危ういバランスを表現するリード・ヴォーカルにはトッポのビフラート気味のボーイ・ソプラノが最適でしょう。さらに「Tell me god!」のジュリーのシャウト。
それぞれ担当パートの入れ替えは考えられません。
例えばサリーとジュリーが逆だったら?トッポとジュリーが、或いはサリーとトッポが入れ替わったら?
それはそれで聴いてはみたくなりますが、やっぱり変は変でしょう。
タイガースを最初期から知るすぎやま先生、3人の適性を計算しての渾身の作曲ではないでしょうか。


後追いファンの僕がこの曲を生のLIVEで体感する、ということはもう叶わないでしょうね・・・。
僅かに可能性があるとすれば「瞳みのる&二十二世紀バンド」ですが、ピーが『ヒューマン・ルネッサンス』からレアなナンバーを選曲するなら、「光ある世界」(僕はこちらもまだ生で聴いたことがないんですよ・・・)あたりが先に候補となるでしょう。
つくづく、リアルタイムのタイガース・ファンの先輩方が羨ましいです。


それでは・・・久々のオマケです!

今日の資料は当然ザ・タイガース。ピーファンの先輩に以前お借りした『LET'S GO THE TIGERS』から・・・先日のジュリー古稀ツアー・真駒内アイスアリーナ公演大盛況、大成功をお祝いがてら、北海道絡みのショットを中心に数ページ分どうぞ~。


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ということで、さいたまスーパーアリーナ公演までの間はこんな調子でザ・タイガースの隠れた名曲を採り上げてまいります。よろしくおつき合いくださいませ。
あと、side-Bの和光市レポも読んでね~(笑)。

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