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2018年8月 2日 (木)

沢田研二 「あくび・デインジャラス」

from『act#7 BUSTER KEATON』、1995

Buster1

1. another 1
2. ボクはスモークマン
3. あくび・デインジャラス
4. ストーン・フェイス
5. サマータイム
6. グレート・スピーカー
7. 青いカナリア
8. 淋しいのは君だけじゃない
9. チャップリンなんか知らないよ
10. 無題
11. another 2

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今年も早いもので8月となりました。
本館は久々の更新です。いやぁ毎日毎日暑いですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

ジュリーの古稀ツアーも始まり、普段から師と慕う先輩がいつものように初日・武道館公演の感想レポートを送ってきてくださいました。
拝読すると改めてジュリーの新たな歴史のスタートを実感するのですが・・・その先輩がレポート中で「(ジュリーファンとしての)相方」とまで書いていらしたもうひとりの先輩がツアー直前に亡くなられたことがどうしても思い出され、「あぁ、この素晴らしいレポートを読む人が1人減ってしまったんだなぁ・・・」と、気も沈みがち。
加えて僕は先月痛めてしまった腰がまだ本調子とはいかず、連日の暑さもあって身体の調子も今ひとつという情けない状況です。
それに比べ、70歳にして怒涛のスケジュールを駆けるジュリーの体力は本当に凄い!
僕もグスグズしないで再スタートを切らねば・・・。


拙ブログ本館は10月のさいたまスーパーアリーナ公演まで、その日が満を持してのツアー参加初日となるYOKO君のために記事本文ではジュリー古稀ツアーについては一切触れません(コメント欄はその限りではありませんので、まだまだツアー・セットリストのネタバレ我慢中、という方々はご注意ください)。
そこで、気を入れ替えて頑張ってゆくこの8月いっぱいを『真夏のact月間』と銘うちまして、actナンバーのお題で更新していこうと思います。
気候に同調して暑苦しくならないように、本当に短めの文量で(笑)、濃厚な考察は封印、徒然日記風に思いついたことなど気ままに書きつつ、なるべく更新頻度の方は上げて猛暑を乗り切ろうというシリーズです。

まず今日は『act#7 BUSTER KEATON』から、「あくび・デインジャラス」をお題に採り上げます。
よろしくおつきあいの程を・・・。


Buster2

僕と同じ経験がある人ならお分かりと思いますが、ギックリ腰の大敵と言えば「くしゃみ」。

「あくび・デインジャラス」曲中の台詞でジュリーが「(あくびと違って)くしゃみは噛み殺さないよなぁ」と言っていますが、腰痛持ちは必死に噛み殺すのですよ~(笑)。油断して「へくしょん!」とやったら取り返しのつかない事態になりますから。
そうそう、『actCD大全集』歌詞カードでは、ジュリーが「くしゃみデインジャラス♪」と歌う箇所の詞は普通に「あくび」となっているんですけど、この「くしゃみ」なるフレーズの導入はジュリーが公演期間中に(直後の即興台詞に繋げる意味で)編み出したアドリブなのでしょうか。いずれにしてもジュリー独特の日本語詞によるactナンバー、語感もフレーズ使いも面白いですよねぇ。

くしゃみは余興 しゃっくりは愛嬌
                   C                    Am

げっぷは度胸だ あくびこそ悪徳 ♪
                 F     G7              C  B7  C

バスター・キートンならずとも、舞台を表現の場とする「演者」ジュリーにとって観客の「あくび」ほど罪深く悲しいものはない、ということなのかな。

でも僕らが普段生活していて、くしゃみ、しゃっくり、げっぷ、あくびの中で最ものんびりしていて平和なのは「あくび」でしょう。本人も気持ち良いですからね。あくびの後の爽快感は格別です。
ところが、ギックリ腰に対する「くしゃみ」同様、「あくび」を大敵とする病気もあります。
僕はその経験者で、ズバリ20代で患った「顎関節症」がそうなのです。酷くなってからお医者さんに行ったんですけど、「ゴキ!」とかやって貰えば治るものかと安易に考えていたら、「とにかく安静にしなさい」と。

その頃僕は月イチでギター弾き語りのライヴをやっていたので、「歌は歌っても大丈夫ですか?」とお医者さんに尋ねると「とんでもない!」とのことでね。でも歌わないわけにはいかないから無理を続けているとやっぱり症状は長引いて、結局3年ほど苦しめられました。
おとなしくしていればさほどのことはないのですが、大口空けると顎に激痛が走るんです。ハンバーガーにかぶりつく、とかそういうことができない・・・でも一番苦しかったのは、「あくび」がしたくなったら瞬時に噛み殺さなければならないこと。うっかり「ふわぁ~」とやったらそれこそデインジャラスですよ。
思いっきりあくびができないというストレスは、経験しないと分からない苦しみだと思います。

ジュリーのLIVEを観ながら客席であくびをするなど言語道断で正に「悪徳」の極みですが、何気ない日常生活において自由に気兼ねなくあくびができる、というのはとても大切で平和な瞬間なんですよね・・・。

「あくび・デインジャラス」の原曲は「スピーディー・ゴンザレス」。有名なアニメ・キャラクターとタイアップしたパット・ブーンの大ヒット曲・・・というのも僕は今回調べて初めて知りました(恥)。
僕はプレスリーについては辛うじて幾らかの楽曲知識は以前から持っていましたが、パット・ブーンってどんな持ち歌があるのか全然知らなかったんです。調べてみて「あぁ、”砂に書いたラブレター”とか歌ってた人か!」と。でも「スピーディー・ゴンザレス」は曲自体も知らなかった・・・(検索した原曲はこちら)。
ちなみに『actCD大全集』の歌詞カードではこの曲の原曲クレジットにタイトルのスペル誤植があって、「GONZALES」が「GOZALES」と記してありましたから、最初検索した時は迷子になりました。

オーソドックスなロックンロール。『BUSTER KEATON』の演奏陣の場合はトロンボーンの存在が大きくて、ゴリゴリの低音パートと優雅な高音パートを左右綺麗に振り分ける演奏が、変則編成でありながらとても自然。ロックンロールにも合います!
柴山さんのギターがこの編成上で高音パートの要、「影の力持ち」ですね。

進行的にはスリーコードではなく「Am」が組み込まれているのがポイントの曲です(パット・ブーンのオリジナルはロ長調のようですが、ジュリーのヴァージョンは半音高いハ長調)。
この進行を直系で受け継いでいる僕のよく知る洋楽だと、エルトン・ジョンの「クロコダイル・ロック」がすぐに思い出されます。Aメロをバラードに転換すればそのままベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」になりますし、ポップチューン王道中の王道。
ジュリーはいかなる曲も我がものとし歌えてしまう歌手ですが、だからこそシンプルな「王道」進行に載せたヴォーカルが圧巻なのですな~。
また「あくび・デインジャラス」のジュリーの日本語詞は2年後の「量見」に曲想ごと引き継がれている、と僕は見ますがいかがでしょうか。

こういうのはactならではのジュリー創作の魅力で、新規ファンにとってはまだまだ底知れぬ「魔の沼」。
相変わらず映像を観ずに(老後の楽しみにとってあります笑)CD音源の聴き込みだけで書いている状況ですが、今月のact月間はこんな感じの内容でサラッと矢継ぎ早の更新を重ねてゆくつもりです。
短めの文量だと最後まで読んでくださる人も多いでしょうし、なにせactについてはいつも以上に先輩方からコメントで色々と教わる・・・それが僕自身大きな楽しみなのです。今回もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今日がパット・ブーンだったので次回のお題はプレスリーにしようかな。
週明けの月曜日に更新できれば、と考えています。またすぐにお会いしましょう!

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コメント

DY様 お暑うございます。

「すねに傷持つあくびさん」
「ジュリーのあくび」に名前を付けたい。
で、「あなたのすねの傷ってなんですか?」
「と聞いてみたい。
生ライブで真剣勝負しているアーチストが一番ムカッとするのは客席のあくび、かもしれませんね。
あくびで顰蹙、どころか会議とかで議題がループしていると、ついウトウトしてしまう私が言えることじゃないですが。

あ、ジュリーのライブであくびなんてしたことは無いです!・・・多分。

投稿: nekomodoki | 2018年8月 4日 (土) 14時47分

nekomodoki様

ありがとうございます!

仕事でのあくびはかみ殺さねばなりませんが、普段何気ない生活の中でのあくびは平和な一瞬です。でもそれを「デインジャラス」と捉えたジュリーはやはり舞台の上の人だなぁという気がしますね。

CD大全集のこの曲では曲間の台詞もはっちゃけていて、「あぁ、公演を重ねるごとに変わっていったんだろうなぁ」と想像をかきたてられます。
「ところで、ところてん食べたいな」などは。いかにもジュリーな感じですね。

投稿: DYNAMITE | 2018年8月 4日 (土) 19時21分

DY様
 こんにちは、ご無沙汰してました、久しぶりにコメントさせていただきます。
 お題曲、私の苦手?なactシリーズの、しかも後半、どんな曲だったか思い出せず久々にCD引っ張り出して聴いてみました。
 う~ん、わかりやすいロックンロール調、でもピンと来ないのは実際に演劇観ていないからか、あるいは私の理想像のジュリーからかなりはみ出しているからか……。
 歌い手、演者として幅を拡げたい、いろんなジャンルに挑戦したいという思いはあって当然、あとは受け止め手側の問題です。
 この時期のジュリーのアルバムは好きですが、actシリーズは私の理解を越えた楽曲が多いのかな。ストーンズの頑固さがある意味まぶしいです。

投稿: ねこ仮面 | 2018年8月15日 (水) 14時56分

ねこ仮面様

ありがとうございます!

ストーンズは確かに眩しいくらいに頑固ですねぇ。
僕は『アンダーカヴァー』以後は彼等への熱は下がってしまったんですけど、昨年たまたまアルバムマッチングのスコアを手に入れたのがきっかけでじっくり聴き直してみた『ヴードゥ・ラウンジ』が素晴らしい名盤であったことに遅ればせながら気づき、かなりリピしています。

作品を好きになる瞬間って、人それぞれジャストなタイミングがあると思うんです。
ねこ仮面様も今後、actに嵌る可能性だってありえますよ~。

投稿: DYNAMITE | 2018年8月16日 (木) 13時10分

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