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2018年2月

2018年2月26日 (月)

『OLD GUYS ROCK』、楽しみです!

あまりに嬉しかったので更新します(笑)。
オフィシャル・サイトに、今年も3月11日発売となる新譜の情報が遂にupされましたね!

4曲入りマキシ・シングルとなった新譜は、各収録曲のタイトルとは別にCDタイトルがつけられ、それがズバリ『OLD GUYS ROCK』
なんとワクワクさせるタイトルでしょうか。「MEN」ではなく「GUYS」ってのが良いです。年甲斐もなくヤンチャしてやろう、ロックしてやろうという意気を感じます。

いやぁ嬉しいです・・・なにせ今年は例年よりも新譜リリースの情報が遅く、JASRACさんへの楽曲登録が公開されたのもたぶん先週の月曜。
それまでの間に、「今年は古稀ツアーだけに専念して新譜はお休みかなぁ」とか「まさかと思うけどジュリー、祈り歌の制作に区切りつけちゃったのかなぁ」などと、一瞬でもそのようなあり得ないことまで考えてしまっていた自分が恥ずかしい。
やっぱりジュリー、さすがジュリー!
これまでにも増して「ブチかまし度」を高めた気合の入った新譜タイトルに胸が高鳴ります。

さらに嬉しいのは収録曲のクレジット。

グショグショ ワッショイ
作詞・沢田研二/作曲・柴山和彦

ロイヤル・ピーチ
作詞・沢田研二/作曲・柴山和彦

核なき世界
作詞・沢田研二/作曲・白井良明

屋久島MAY
作詞・作曲・沢田研二

最高にロックな予感・・・4曲中2曲が柴山さんの作曲作品で、白井さんも1曲提供。
アルバム、マキシ問わず、新譜に柴山さん作曲のナンバーが2曲一気というのはジュリー史上初。これはもう、ジュリーの新しいバンドが柴山さんを中心に再編成される、と考えるのが自然ではないでしょうか。
まだ正式なところは分からないけれど、僕はすっかりその気になっています。

とにかく、今年もジュリーの新曲と真剣に向き合える・・・本当に嬉しいです。
一応密林さんで予約を済ませましたが、数年前のように到着が大幅に遅れそうな気配だったら迷わず街まで買いに出かけます(で、遅れて届いたものはYOKO君に引き取って貰うというお馴染みのパターンで)。
楽しみです!

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2018年2月22日 (木)

沢田研二 「C」

from『新しい想い出2001』、2001

Atarasiiomoide

1. 大切な普通
2. 愛だけが世界基準
3. 心の宇宙(ソラ)
4. あの日は雨(Album Version)
5. 「C」
6. AZAYAKANI
7. ハートの青さなら 空にさえ負けない
8. バラード491
9. Good good day

--------------------


決算月でなかなか慌しい日々を送っています。インフォと新譜リリース情報が待ち遠しいですな~。
今日は、先日の記事で鉄人バンドへの想いを出し切った勢いのまま、ほぼ下書きナシ一発の状態でGRACE姉さん作詞のジュリー・ナンバーを採り上げ、一気に書き上げたいと思います。

バンド解散の報を受けこれまでの様々なシーンを思い起こす中で、僕はもしかしたら4人の中で(演奏もキャラクターも)GRACE姉さんに特に強い思い入れを持っていたのかなぁと考え始めています。
ずいぶん前になりますが、しょあ様に「DYさんも鉄人バンドのバラ売りを観にいきなよ~」とお勧め頂いたことがあります。その時僕は「まず誰のLIVEに行けばいいでしょうか?」と尋ねました。しょあ様は少し考えて、「DYさんだとパッと下山さんが浮かびそうだけど、意外とグレースなんじゃないか、と私は思う」と仰いました。
当時は「そんなものかなぁ?」と深く考えませんでしたが、たぶん当たってます。GRACE姉さんは精力的に活動されているようですし、なんとか今年中には・・・。

さて、数あるGRACE姉さん作詞ジュリー・ナンバーの中から今日お題に採り上げるのは、一見武骨、シンプルに見えて実はデリケートな魅力をも併せ持つ名盤『新しい想い出2001』に収録されている「C」です。
男子たる者誰しも「自分だけのC」を持っているものですが、女性そして詩人でもあるGRACE姉さんから見た「ジュリーのC」やいかに・・・?
ということで伝授です!


①「GRACEの作ってくれた詞が大好きです!」

・・・と、50周年記念ツアー大千秋楽NHKホールでのメンバー紹介の時にジュリーは言ったそうですね。
話を伝え聞いただけで感激してしまいました。
詩人の魂を持つGRACE姉さんがずっとジュリーのバンドメンバーとしてステージを共にしていたことは、ジュリーにとってとてつもなく大きかったと想像します。
2000年の「アルシオネ」から2009年の「Pleasure Pleasure」まで、僕もGRACE姉さんの作詞作品には大好きな曲が多いです。

ジュリー・ナンバーでのGRACE姉さん作詞は、大きく3つのテーマに分類できると思います。

①尊い人や何気ない日常に寄せる心情、決意(「明日」「ロマンスブルー」など
②壮大な自然、地球、宇宙への敬愛、畏怖(「アルシオネ」「不死鳥の調べ」など
③豪快な「ズバリ」の描写で攻める「エロック」(「感情ドライブ」「Caress」など)

これら3つすべてが50代からのジュリーの歌人生に見事リンクしているのが凄いんですよねぇ。
「ジュリー自身の作詞なのでは?」と思わせる(他アーティスト作品ではあり得ない)特異突出の名篇も多く、特にアルバム『新しい想い出2001』においては、同じくジュリーの歌人生へのリンク度が高い覚和歌子さん、そしてジュリー自身と収録全9曲の作詞を3人で分け合い、3人のどの人がどの曲の作詞なのか混同してしまうほどの一体感があります。

このアルバムでGRACE姉さんが担った作詞ナンバー3曲は、ちょうど上記3つのテーマにそれぞれ当て嵌まり、①が「大切な普通」、②が「心の宇宙(ソラ)」、③が本日のお題「C」。
そして、ジュリー自作詞、或いは覚和歌子さん作詞、等々数あるジュリー・エロックの中で”「経験」の無い少年少女達にはワケ分からない”代表格がこの「C」ではないでしょうか。

君の汗のにおいと 君の謎めく囁き
Dm            Gm Dm             A7  Dm

君の瞳の深さと 君の細い足首
Dm        Gm  Dm             A7 Dm

oh Honey   Love is Diamond ♪
Dm    Gm   A7           Dm

う~む、どういう体位だこれは(笑)。
「C」つまり炭素は、「同素体」が多い特殊な元素なのだそうです。ダイヤモンドはそのひとつ。
岩より硬い、鉄より硬いダイヤモンドが愛だ、と言っているのですからこれを「エロック」と言わずして。

この時期のジュリーはおそらく、最初にアルバム収録の「曲」(メロディーとヴァース構成)をすべてプリプロで確認し、その中からまず自分で詞を載せたい曲を選んだのち、残った曲を覚さんやGRACE姉さんに託すという順序で製作進行させていると思います。
その際曲によっては「エロいやつをお願い!」な~んてリクエスト付で作詞依頼する場合もままあったのではないでしょうか。97年の覚さん作詞作品「オリーヴ・オイル」では実際そういうことがあったみたいですしね。
「C」はその意味で「ジュリーのお眼がねに適った1曲」だったかもしれません。

ただ、このGRACE姉さんの詞は「エロい」だけではないですよね。
Aメロの文節の並びは確かに「褥のくんずほぐれつ」を表すレトリックでしょうが、サビがとても爽快で、何と言っても最後のキメのフレーズ

全然悪くないさ ♪
A    A7        Dm

これがGRACE姉さんならではの潔さ。
無心無償の心のありようが人生である、と「営み」の描写を超えて僕はそこまで考えてしまいます。だって、アルバムの次曲「AZAYAKANI」でのジュリーの詞
「君の記憶の中に残りたい♪」
「200万光年の彼方まで♪」
と完全に繋がってるじゃないですか。
『新しい想い出2001』の「作詞トライアングル体制」って、こういうところが素敵なんだよなぁ。

NHKホールでGRACE姉さんの作詞を称えた時、真っ先にジュリーの頭をよぎったのは「ROCK'N ROLL MARCH」だったと思います。間違いなく今後のステージでジュリーが大切に歌い続けてゆく曲でしょう。
でも、2016年のお正月で突然「彼方の空へ」を歌ってくれたように、他のGRACE姉さん作詞のジュリー・ナンバーもどんどん(僕にとっての)サプライズで採り上げて欲しいです。
セットリストに必ず1曲はエロックを入れたがるジュリー・・・「C」は特にロックバンド映えする曲でもありますし、この先期待したいと思います!

②昂ぶるリビドーのビート(?)が引き出す名演

それでは、「C」はどのように「ロックバンド映え」するのか、について掘り下げてみましょう。
この曲はお聴きの通り「ん・た、ん・た、ん・た、ん・た・・・♪」とアクセントを2ビートの裏拍で刻んでいますね。他のジュリー・ナンバーですと「BACK DOORから」「勝利者」「海に還るべき・だろう」がお仲間です。
これ、まず演奏の難易度が高い!
かつて『イカ天』にてJITTERIN'JINNの女性ドラマー・入江さんが熱演したこのビートが、審査員で「ベスト・プレイヤー賞」を担当していたあの吉田建さんから絶賛され、後に「(自分のベースと)一緒にやりたい」とまで言わしめたのは有名な話。
要は、優れたプレイヤーにとって腕が鳴るリズム・パターンなのです。

ジュリーの「C」ではレコーディング音源のドラムスがパール兄弟の松永俊弥さん。
曲の冒頭から裏拍のビートをリードするのは白井さんのカッティングなんですけど、エンディングでは松永さんの鬼のハイハットがそれにとって代わります。さすがの名演!最高にスリリングです。
一方ベースはマルコシアス・バンプの佐藤研二さん。見せ場はブレイク部です。
ルートを外した「ラ」の音が妖しくうねっていますね。どうしたらこんな音が出るのか、僕にはサッパリ分かりません。たぶん手袋はめただけじゃダメだと思う・・・。

さらにこの曲には、白井さん流「ロックな」アレンジの仕掛けも満載です。
白井さんの作曲としては珍しく、メロディー部についてはシンプルなニ短調の王道。ところが間奏の進行が突然ヤバイんです。
出だしの「Dm→C#」の時点で既に変態ですが(←褒めています!)、同主音による移調が4小節ごとに入り乱れるというのが凄い。ギター・ソロ弾いててよくスケールがゴッチャにならないものです。
おそらくGRACE姉さんの詞が載って以後のアイデアではないでしょうか。Aメロ部の詞に倣って、「音」でレトリックをやってしまった、と。

エンディング、曲の最後のオチは「Dm6」。
マイナー6thは「ポワ~ン」とした脱力系の響きが特徴のコードで、「C」でのそれは間違いなく「イッちゃった」表現だと思います。

このような様々な手管が過激な裏打ちのビートでグイグイ迫ってくるわけですから、ジュリーのヴォーカルがキレるのも必然。個人的には「足首♪」の発声が一番好きです(とにかくエロい!)。
また、歌詞カードの表記は「ダイヤ」ですがジュリーはどちらかと言うと「ダイア♪」と歌っていますね。この曲の場合はその発音の方が「突き抜けた」感が出てより良いのではないでしょうか。
それと、僕にはジュリーの歌う「灰」が「ハイ(HIGH)」に変換して聴こえるんですよ。

いつかボクが燃え尽きて 灰になっても ♪
B♭                              Fmaj7

「ハイになっても♪」ってね。これまたカッコイイ!

ジュリーはきっと『S/T/R/I/P/P/E/R』の頃に馴染んでいたハード・ロカビリーの感覚で「C」を歌っていると思います。
僕はこの曲をまだ生で聴けていませんが、これまで体感したツアー・セットリストで言うと、ジュリワンでの「Oh!Sandy」や、『こっちの水苦いぞ』での「ねじれた祈り」みたいなテンションで歌うジュリーを想像できます。
最高にロックなヴォーカルですね!

③隠れた名盤、『新しい想い出2001』

僕は『ジュリー祭り』での参加で完全ジュリー堕ちを果たしたという、ジュリーファンとしては相当な新参者ですが、ジュリーはその後ますます人気が再燃し、今なお新たなファンの獲得、中抜け組のみなさまの復帰を勝ち取っているようです。
そこで、「今現在のジュリー・ロックにズッポリとハマリ中」と仰るそんな方々がこのブログを読んでくださっていて、未聴のアルバム大人買い期間だったとしたら・・・僕はこのアルバム『新しい想い出2001』を自信を持ってお勧めいたします。

無機質なジャケット(アルバムのジャケットからジュリーの写真が消えたのはこの作品から)、収録曲の少なさなどから、予備知識無しだと購買意欲をそそりにくいアルバムなのですが、「今のジュリー」に嵌っている人が聴いたら、まず間違いのない名盤です。
『ジュリー祭り』のセットリストに1曲も選ばれていない、というのが逆にミソで、それ以降ジュリーは自分の気持ちの埋め合わせをするかのように、このアルバムから「AZAYAKANI」「ハートの青さなら 空にさえ負けない」「あの日は雨」を次々と歌いました。今のジュリーがそのままの気持ちで歌って違和感の無い内容の曲ばかりなんですよ。
ジュリーの自作詞曲はもちろん、覚和歌子さん、GRACE姉さんの3人が作詞を分け合い、そのいずれもがジュリーの生き方、考え方とリンクした名篇です。

上記3曲以外で今後生のLIVEで体感できそうなのは・・・僕はこのアルバムについては何故か全曲期待してよいのでは、と以前から考えているんですね。
その中でも「今か今か」と毎回ツアー初日にイントロの瞬間を心待ちにしているのが「Good good day」。ジュリー自身の作詞・作曲作品で、何と言っても僕はこの詞が大好きなんです。
遡ると、一番最近歌われたのは2007年の『ワイルドボアの平和』ですか。そろそろじゃないかなぁ?
あとは「バラード491」。今のジュリーが歌ったら凄まじい説得力があると思います。

もちろん「C」含めた他の曲、どれが来ても僕にとっては「待ってました!」なダイブ曲。
今年はジュリー古希イヤーの特別なメモリアル・ツアーです。50周年記念ツアーは「過去のヒット曲総まとめ」という感じでしたが、次はジュリー、70歳にして「新たなスタート」をコンセプトとしたセットリストを組んでくるような気がしています。
『新しい想い出2001』・・・正にそんなコンセプトにふさわしいアルバム、楽曲群ではありませんか。

新規ファンでまだこのアルバムをお聴きでない方がいらっしゃいましたら、是非ツアー前に予習を!
(1曲も歌われなかったらごめんなさい笑)


それでは、オマケです!
2001年は「ジュリーが積極的にテレビ出演を果たした最後の年」ということになるでしょうか。メディアへの露出も多かったようですね。

まずは、2000~2001年放映『オードリー』出演についての、2001年のインタビュー記事をどうぞ。


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続いて、『ウインズ』に掲載されたインタビュー。

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さらに『日刊スポーツ』にも登場!

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そして最後は、『Telepal』に掲載された、クイズ番組『目からウロコ』出演についての記事です。

2001telepal1

2001年のジュリーはこんな感じでメディアや雑誌で採り上げられる機会も多く、先輩方からお預かりしている資料もまだまだ手元にありますが、今日はこのくらいにして、また次の機会にとっておきましょう。


では次回更新、お題はもう決めているのですが現時点ではトップ・シークレットでして(笑)。と言うのは・・・。

ザ・タイガース復活を機に親しくなったひと回り年長の男性タイガースファンの先輩・YOUさんが、来たる25日にジュリーのコピーバンドでライヴを開催します。
YOUさんがジュリーのコピー・バンドを率いて「ヴォーカリスト」(普段はギタリスト)となるのは2014年以来のことで(当時の詳しいいきさつは「残された時間」の記事をご参照ください)、今回も僕がセットリストの採譜でお手伝いすることになりました。
つまり、バンドメンバー以外で25日のセットリストを知っているのは僕一人という状況。
YOUさんは昨夏に全選曲を知らせてくださり、僕はそこから約2ヶ月かけて採譜をがんばったのですが、その中に「え~っ、YOUさんこれを歌う気なの?!」と腰を抜かした曲がありました。
YOUさん曰く「今回のライヴ企画はこの曲ありき、で決まった」とのことで、僕からするとYOUさんのそのチャレンジ・スピリットに心底驚かされたという名曲です。

実際のライヴがどんな感じになるかは当日のお楽しみ。とにかく僕個人も採譜作業を通して昨年真剣に向き合った曲ですから、YOUさんのステージを観終わったら考察記事を書こう、と前々から決めていました。

きっとジュリーファンならみなさま大好きな曲のはずです。どうぞお楽しみに!

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2018年2月17日 (土)

鉄人バンド 「OVERTURE」

from『人間60年 ジュリー祭り』、2008

Juliematuricd

disc-1
1. OVERTUREそのキスが欲しい
2. 60th. Anniversary Club Soda
3. 確信
4. A. C. B.
5. 銀の骨
6. すべてはこの夜に
7. 銀河のロマンス
8. モナリザの微笑
9. 青い鳥
10. シーサイド・バウンド
11. 君だけに愛を
12. 花・太陽・雨
disc-2
1. 君をのせて
2. 許されない愛
3. あなたへの愛
4. 追憶
5. コバルトの季節の中で
6. 巴里にひとり
7. おまえがパラダイス
8. 6番目のユ・ウ・ウ・ツ
9. 晴れのちBLUE BOY
10. Snow Blind
11. 明星 -Venus-
12. 風は知らない
13. ある青春
14. いくつかの場面
disc-3
1. 単純な永遠
2. 届かない花々
3. つづくシアワセ
4. 生きてたらシアワセ
5. greenboy
6. 俺たち最高
7. 睡蓮
8. ポラロイドGIRL
9. a・b・c...i love you
10. サーモスタットな夏
11. 彼女はデリケート
12. 君のキレイのために
13. マンジャーレ!カンターレ!アモーレ!
14. さよならを待たせて
15. 世紀の片恋
16. ラヴ・ラヴ・ラヴ
disc-4
1. 不良時代
2. Long Good-by
3. 
4. 美しき愛の掟
5. 護られているI Love You
6. あなただけでいい
7. サムライ
8. 風に押され僕は
9. 我が窮状
10. Beloved
11. やわらかな後悔
12. 海にむけて
13. 憎みきれないろくでなし
14. ウィンクでさよなら
15. ダーリング
16. TOKIO
17. Instrumental
disc-5
1. Don't be afraid to LOVE
2. 約束の地
3. ユア・レディ
4. ロマンスブルー
5. TOMO=DACHI
6. 神々たちよ護れ
7. ス・ト・リ・ッ・パ・-
8. 危険なふたり
9. ”おまえにチェック・イン”
10. 君をいま抱かせてくれ
11. ROCK' ROLL MARCH
disc-6
1. カサブランカ・ダンディ
2. 勝手にしやがれ
3. 恋は邪魔もの
4. あなたに今夜はワインをふりかけ
5. 時の過ぎゆくままに
6. ヤマトより愛をこめて
7. 気になるお前
8. 朝に別れのほほえみを
9. 遠い夜明け
10. いい風よ吹け
11. 愛まで待てない

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かねてより掲げていた”ジュリー70歳の誕生日までに、鉄人バンドのインストを含めた『ジュリー祭り』セットリスト全82曲のお題記事を書き終える”という拙ブログ当面の大目標。未執筆のナンバーは4曲にまでこぎつけ、2018年リミット・イヤーを迎えました。
偶然なのか必然なのか、もしかしたら僕自身がそう仕向けていたのか今はもう自分でも分からなくなっているのだけれど、その4曲の中に鉄人バンドのオープニング・インスト「OVERTURE」が残っていました。

今年、こんな気持ちで「OVERTURE」の記事を書くことになろうとは、思いもしていませんでした。
僕は今この記事を『ジュリーをとりまくプロフェッショナル』のカテゴリーで書いていますが、これまで鉄人バンドのインストをお題とする場合には『DYNAMITE CANDLES』なる特別なカテゴリーを設けていて、「爺」と「プリンス」が登場する妄想物語形式で自由気ままな文章を書いてきました。
これには、物語設定のオリジナル創案、執筆者である先輩ブロガーのしょあ様が2011年に一時ブログ更新を中断されていた間、僕が強引にお願いしてキャラクターをお借りしたという経緯があります。
「DYさんが爺の物語なんて書いて大丈夫なの?」としょあ様が呆れ笑いながら承諾のお返事をくださった際、おみやげに頂いたのが「DYNAMITE CANDLE」という1ダースの小さな蝋燭ケースで、気持ち的には「鉄人バンドのインスト記事を書く時そのキャンドルを1本ずつ灯して妄想の扉を開く」という心積もりでした。

でももうキャンドルは封印してしまいました。2016年、下山さんの姿がステージから消えたあの時に。

今年の古希ツアーからバックのメンバーを一新する、今のメンバーと揃ってステージに立つのはこの50周年ツアーが最後、とのジュリーの話を伝え聞いた時、僕は何より「ジュリーがお客さんに言葉でそれを伝えた」ことに大きなショックを受けました。
ジュリーは大阪フェスとNHKホールのラスト公演MCでバンドの今後に触れ、お客さんの前でメンバーへの感謝を示し記念写真まで撮影したという・・・これが正に例外中の例外であることは、ジュリーファンとして長いキャリアを積んだ先輩方も衆目一致するところのようです。
ジュリーがバンドメンバーに特別な思い入れを持っていたことの証でしょう。

ただし。
「この4人」というのは、ジュリーとしてもギリギリの表現だったんだろうなぁ、と僕は思っています。
MCの中でジュリーが特に感謝をバンドメンバーに捧げた(と聞いています)、自身還暦イヤーで「二大ドーム公演を共にした4人」を具体的に言うと

ギター:柴山和彦
ギター:下山淳
キーボード:泰輝(大山泰輝)
ドラムス:GRACE

つまり、「鉄人バンド」であるからです。
ネット上では混同した表記もよく見かけることがありますが、下山さんが脱退し依知川さんがベーシストとして加入した2016年から今回の50周年記念ツアーまでの4人のメンバーは、「鉄人バンド」ではありません。当然その間、ジュリーがこの4人を「鉄人バンド」と称したことはただの一度もないのです。

依知川さんは元々2000年代キーボードレス期のジュリーのステージを柴山さん、下山さん、GRACE姉さんと共にしたキャリアがあり、下山さんの抜けた後の加入メンバーとして最適の人でした。
柴山さん、泰輝さん、GRACE姉さんの3人はそのまま残っていたわけですし、2016年以降の4人体制は楽器パートの違いこそあれ「鉄人バンドにとてもよく似たバンド」ではありました。
僕はそこに鉄人バンドの影を求め続けました。

もしかしたら鉄人バンドの幻影を追っていたのは、ジュリーもそうだったんじゃないかなぁ?
ステージ上で今にも「鉄人バンド~!」と叫びそうになってハッと踏みとどまった瞬間が、この2年で何度もあったんじゃないかなぁ?

と、僕はそう考えてしまいます。あくまで想像でしかありませんが・・・。
でも「鉄人バンドにとてもよく似たバンド」は、やはりもう鉄人バンドではありませんでした。
本来ロック・バンドにあるべきベースが復活、オリジナル音源に当然入っているベースの音が加わって「これでしっくりくる」はずの過去のヒット曲、LIVE定番曲の中に、逆に違和感を感じるものが出てくるというのは一体どうしたわけでしょう。それほどあのベースレスの鉄人バンドが誇ったバランスは、音もキャラクターも絶妙でした。最強でした。
だからこそ、いつまでも鉄人バンドの幻影を求めているわけには・・・ジュリーには何にも縛られずにずっとロックし続けて欲しい、とそう思い当たると、今回のジュリーの決断は必然と捉えてもよいかもしれません。

今僕はジュリーの決断を尊重し受け入れつつ、一方でどうしようもない寂しさを振りほどくためにこの記事を書いているようなものです。
いったんは「もっともらしいこと」ばかりを書いて大部分の下書きを終えていましたが、読み直すとまったく納得いかず、体裁を取り繕うことをやめて今の自分の気持ちを正直にそのまま書こうと決め、新たに書き直しています。それがこの文章です。
ひとりよがりな内容ですから賛否異論様々ありましょうが、今日は『ジュリー祭り』オープニング・インスト「OVERTURE」のお題を借りて、「鉄人バンド」への感謝の気持ちをすべて出し切ろうと思っています。
どうぞよろしくお願い申し上げます。


☆    ☆    ☆

Sibayama


鉄人バンドのバンドマスター、柴山さん。
イ長調の「OVERTURE」ではまず5フレットで「D→A」、3フレットで「G→C」のセーハ・フォームのコード弾き。しかしその複音移行がそのまま自身作曲のテーマ・メロディーとなります。
2度登場するブレイクのヴァース、1度目は柴山さんの「泣きのソロ」は曲中最大の聴かせどころです。
古希ツアーからの新しいバンドに柴山さんだけは残ってくれるんじゃないか、また新たにジュリーと共にスタートを切ってくれるんじゃないか、と思っています。何の根拠もありませんが・・・。

Simoyama


『ジュリー祭り』参加時に僕とYOKO君は「おいおい、下山淳がバックにいるぜ!」と驚きました。日本が誇るロック・ギタリストとして、かつて「ボウイの布袋か、ルースターズの下山か」とその才を並び称されたことでも有名な下山さん。
「OVERTURE」では基本4~6弦のパワーコードを駆使したバッキングに徹しますが、2度目のブレイク部のソロでは不協スレスレのチョーキング・スライドを挿し込むなど「らしさ」が全開。「下山ワールド」に感化されたのでしょうか、『ジュリー祭り』DVDのこの曲では、下山さんのソロ部のみスローモーションの編集が施されています。
大イベント『ジュリー祭り』オープニングで他3人のメンバーに緊張が窺える中、下山さんだけは時折笑顔のシーンも見られます。

Taiki


オールラウンドな鍵盤魔術師であり、「音の料理人」とも呼ばれる泰輝さん。
シンセベースで「OVERTURE」冒頭のアレンジを支えます。幾多の音色を操り鉄人バンドの世界に幅を持たせる泰輝さんですが、やはり最高の奥義はブルース音階を採り入れたピアノ・フレーズ。「OVERTURE」で魅せてくれるソロもそんな名演です。
「涙色の空」「un democratic love」など、ジュリー・ナンバーとして重要な転機となる名曲を作曲者として多く手がけています。

Grace


詩人の魂と女性らしい感性、その上でパワフルに振り抜く打点がカッコ良過ぎるドラマー、GRACE姉さん。
僕は『ジュリー祭り』からずっと鉄人バンドを観続けてきましたが、GRACE姉さんは年々美しくなっていきました。
「OVERTURE」では泰輝さんのピアノ・ソロ直後にフィルを連発する見せ場があります。
また、「歌心」を持つその個性をして、2012年以降の「祈り歌」へのGRACE姉さんの貢献は計り知れません。近年のジュリー・ナンバーで、ジュリーの現在の声域に最もフィットし、歌に気持ちが込めやすいメロディーの曲は、GRACE姉さん作曲の「三年想いよ」だと僕は思っています。


『ジュリー祭り』が初のジュリーLIVE参加、その後怒涛のジュリーライフに突入した僕は、「鉄人バンドの音でジュリーに堕ちた」と言い切れます。

ただし、僕が鉄人バンドに特別の思い入れを持つようになったのは翌2009年『Pleasure Pleasure』ツアー過程でのことでした。
『ジュリー祭り』でバンドの演奏にも感動こそしていたけれど、その時僕の中で4人のメンバーは「今ジュリーのバックをやっている人達」くらいの認識でしかなく、そもそもオープニングの「OVERTURE」演奏中もロクに耳を傾けず(ですから僕がこのインストを再評価できたのはDVDの発売、そして何より『Pleasure Pleasure』での再演があったからこそです)、「早くジュリー出てきてくれ~!」と思っていました。たぶん隣席のYOKO君もそうだったでしょう。
さらに、本当に恥ずかしいことですが『奇跡元年』(2009年お正月LIVE)のレポで僕はセットリスト折り返し時の鉄人バンドのインストについて、「休憩」などと書いています(これは自戒のため加筆や修正はせず、当時の記述のまま残してあります)。

そんな僕の認識、気持ちに最初の変化が訪れたのは、『Pleasure Pleasure』ツアー開幕2日目。
このツアーは渋谷公会堂(当時はCCレモンホール)2daysでスタートしていて、僕は両日の参加でした。チケットは『ジュリー祭り』のレポを読んでくださった、僕にとっては最初のJ恩人とも言える先輩に申し込んで頂き、初日は2階席、2日目の方はジュリーLIVE初の1階1桁席に恵まれていました。

2階後方席で参加した初日に漠然と「下山さん、ちょっと元気がないかなぁ」と感じました。
ちょうどひと月前に忌野清志郎さんが亡くなられ、清志郎さん唯一のジュリーへの提供曲「KI・MA・GU・RE」がアンコール1発目に採り上げられていたツアーでしたが、下山さんの清志郎さんとの関わりを以前から少し知っていた僕は「下山さんはまだ心の整理がついていないのかなぁ」と考えました。

そして2日目、初めて間近で観たジュリーと鉄人バンド。
やっぱり下山さんだけうつむき加減で、「まだ元気無いのかな。いや、いつも下山さんはジュリーのLIVEではこういう感じなのかも」と考え直したりしているうちにセットリストは本割を終え、MCタイムに。
その頃はジュリーの長~いMCの間、鉄人バンドの面々はその場に残って(と言うかジュリーと共に再登場して)お客さんと一緒にジュリーの話を聞く、というスタイルでした。ギターの2人は直立不動で、柴山さんは自然体ですが下山さんは下を向いています。
その日ジュリーは清志郎さんの早過ぎる旅立ちにも触れつつ、当時お馴染みだった自らの体型自虐ネタを繰り出し、「太っているのは悪いことではない。健康の証である。最近はご飯がおいしくて」と力説。その流れで珍しくバンドメンバーをイジり始めました。
「メンバーでも、太っている人はよく食べる!」
とジュリーが後ろを振り返ると、GRACE姉さんがスティックで真っ赤な顔を覆ってしまいました。
「たくさん食べる人は長生きできる。でも・・・(メンバーで)痩せてる人は全っ然食べない!もっと食べなきゃダメよ!長生きできないよ!」
と、ジュリーは今度はハッキリ下山さんの方を見て言いました。ジュリーからの予想外の愛情溢れるイジリに、それまでうつむいてばかりだった下山さんも思わず顔を上げ、背中をのけぞらせて大笑い。

「それではよろしゅうございますか?忌野清志郎君が僕に作ってくれた唯一の曲です!」
から始まった「KI・MA・GU・RE」が初日とはまったく雰囲気が違って、最高にハッピーな名演だったんです。
ジュリーにイジられ「吹っ切れた」感ありありの下山さんが上手側まで出張、柴山さんに絡む絡む!

鉄人バンドの名演多しと言えど、この日の「KI・MA・GU・RE」は僕が体感した彼等のすべての演奏の中で5本の指に入る、素晴らしい名演中の名演でした。
そして思いました。ジュリーは下山さんに元気が無いのをステージ上で肌で感じていたんだ、だからこういうMCになったのだ、と。
いやぁ、ジュリーとこの4人、素敵じゃないか。単なる「バックのメンバー」と言うんじゃない、きっとこの4人こそがジュリーが辿り着いた「自分のバンド」なんだろうなぁ、とそう思い至ったわけです。

ちなみに、この時まだ「鉄人バンド」は正式な呼称となっていませんでした。
ジュリーがステージ上で4人に手をかざして「鉄人バンド~!」と紹介するようになったのはもう少し後のこと。インフォメーションに「鉄人バンド」と明記されるようになるのは、さらにその後のことです。
「鉄人バンド」の呼称は、遡って『奇跡元年』MC、年末の二大ドーム公演の報告をしてくれたジュリーが「80曲歌いました」と言った後、「バンドは(それよりも多い)82曲を演奏しています。鉄人です!」と称えたことに由来しますが、その時はまさか正式名称になるとは誰も思っていなかったんですよね。

とにかくそのような経緯で僕は『Pleasure Pleasure』ツアーが終わる頃にはすっかり鉄人バンドに特別な思いを持つようになり、千秋楽のレポでは4人のメンバー1人1人にお手紙を書いてしまうまでになりました。

それでも僕はまだこの時点では、「ロック・バンドにベースは不可欠」という願望も同時に併せ持っていて、翌2010年に(下山さんは急病で不在でしたが)ジュリーwithザ・ワイルドワンズのツアーで「ベースあり」の鉄人バンドのアンサンブルを体感したこともあり、「これで依知川さんが復帰してこの4人に加われば完璧だ」と勝手な「完全体」を待ち望んでいました。
そんな気持ちが見事吹っ飛び、「ジュリーと鉄人バンドだけが辿り着いた境地」を確信したのは、2010年夏リリースの新譜1曲目「涙色の空」を聴いた瞬間でした。
ベースレスのバンドが完全1人1トラック、という信じ難い手法でレコーディングされた名バラード。
こんな音源作品を僕は未だかつて聴いたことがなかった・・・もし「5番目のトラック」でベースが入ったらおかしくなっちゃうんですよ、この曲は。例えば、柴山さんの「ちゅくぎゅ~ん!」の箇所がベースのフィルだったら「過剰」に感じてしまうでしょう。
また、CD全4曲が泰輝さん作曲のこのタイトルチューン含めすべて鉄人バンドの「1曲入魂」の作曲作品であり、そこへジュリーがメッセージ性の強い詞を載せ歌うという構成が始まったのもこの1枚からです。
「うわ、行っちゃったな」と思いました。どんな腕利きの他プレイヤーも共にできない、5人だけの未踏の境地に。ここで僕の気持ちは「ジュリーのバックは鉄人バンドのこの4人!」と固まりました。

明けて2011年お正月LIVE『Ballad and Rock'n Roll』では、セットリスト折り返しのインスト・コーナーが無くなるということもありましたが、僕の鉄人バンドへの信頼は揺るぎませんでした。
しょあ様に「爺とプリンスのキャラを僕に貸して下さい」と無茶なお願いをしたのもこの頃で、「自分がそれをしなければいけない」と思い込むほどまでに、いつしか僕は鉄人バンドのことが大好きになっていました。

その2011年は、東日本大震災の年です。

鉄人バンドは、ジュリーのバンドとして活動していなければ絶対に遂げることはできなかったであろう稀有なキャリアを3つ、積んでいると僕は思います。
ひとつ目は言うまでもなく『ジュリー祭り』二大ドーム公演で全82曲を完走し、ステージ上でそれまで体感したことのない特別な景色を見たこと。
そして残りの2つ・・・これがあの東日本大震災と深く関わっているのです。

ひとつは正に2011年・・・日本中が悲しみに沈む中で、トッポの不参加で完全な形ではなかったとは言え、ジュリー、サリー、ピー、タロー(年を跨いだツアー千秋楽はシローも)と全国ツアーを共にし、ザ・タイガース以外のステージでは体感し得ないお客さんからの特別な「熱」を彼等と一緒に浴びたこと。
演奏者としてどれほどの本懐であったか、想像に難くありません。
もうひとつは、震災を機にジュリーの創作の根幹となった『PRAY FOR EAST JAPAN』(『PRAY FOR JAPAN』)のコンセプトによる2012年以降の「祈り歌」を、ジュリーと共に1から作り上げてきたこと。
『涙色の空』を制作し未踏の境地を切り開いていた鉄人バンドなくして、ジュリーはあれほどの作品群を残せなかったのではないでしょうか。
将来ジュリーの一連の「祈り歌」が日本ロック界の伝説的マスターピースとして語られる日は必ず来ます。その際、ジュリーと共に鉄人バンドがあったのだという重要な点が抜け落ちないよう、僕は断固ここにそれを書いておきたいです。

その後2013年にザ・タイガースは完全再結成を果たし、オリジナルメンバーだけの演奏でツアーを大成功させました。
特別な熱を再度浴びたジュリーは、明けて2014年のお正月ツアー・タイトルを『ひとりぼっちのバラード』としました。参加したツアー初日(渋谷公会堂)、ジュリーはMCでザ・タイガースの公演成功を報告しつつ「またひとりぼっちになってしまった」と言った後
「しかし!オイラには鉄人バンドという強ぇ味方があったのさ~!」
と自慢げに4人を称えたのでした。

「祈り歌」の新譜をリリースし続けるジュリーに、「よくぞ自分はこの人のファンになっていたものだ」との思いを強く持つタイプである僕は、ジュリーと鉄人バンドの道はこの先ずっと続いてゆくものと思っていました。
2016年に下山さんが抜けてもその思いは消えず、鉄人バンドの幻影を持ってジュリーの歌とバンドの演奏を追いかけてきました。

思えば、ここまでの僕のジュリーファン歴はそのまま鉄人バンドの軌跡でもあります。
同メンバーによるバンド編成は2005年から始まっていたけれど、この4人を「鉄人バンド」たらしめ、ジュリーの信頼を確立させたのは間違いなく『ジュリー祭り』だったはず。僕はそれに間に合った・・・今、制御の無い感謝の気持ちで自分を持て余すほどです。

最後になりましたが、下山さんの穴を埋めるべく復帰加入した依知川さんの演奏、「祈り歌」に向き合う姿勢は素晴らしいものでした。
2016年の新譜『un democratic love』を見事鉄人バンドから引き継ぎ完成させたこと・・・依知川さん以外の他の誰も、下山さんがいなくなったあの時点でジュリーのコンセプトをバンドの作品として変わりなく成立させることは難しかったでしょう。

「鉄人バンド」は終わってしまったけれど、柴山さんも下山さんも泰輝さんもGRACE姉さんも、そして依知川さんも音楽を辞めてしまうわけじゃない・・・今僕はそう自分に言い聞かせ、彼等のこれからの多岐に渡るであろう演奏活動、作品制作を応援していこうと心に決めています。そう言えば僕は昨年依知川さんの「あさいち」「BARAKA」の2ステージを観にいきましたが、鉄人バンド4人の個別のLIVEにまだ参加できていません。
必ず、コンプリートしたいと思います。

今改めて『ジュリー祭り』のDVDで振り返ると、さすがに全82曲の演奏・・・最終盤には鉄人バンドらしからぬミスタッチの頻度も高くなっていたことが分かります。
「指の感覚が無くなっていた」と後にラジオで下山さんが語った通り、「いい風よ吹け」のアコギ・アルペジオには「こん畜生、俺の指頑張れ!」という「一瞬立ちどまって気合入れ直し」の演奏中止が随所に見られますし、「愛まで待てない」の柴山さんにも「おっと、ココじゃなかった!」と四苦八苦しているシーンを、姿は見えずとも耳で聴きとることができます。

そうしたシーン含めて、僕の完全ジュリー堕ちを誘ってくれた鉄人バンドの音を無修正で楽しめる『ジュリー祭り』の映像、セットリストは生涯の宝物です。
これからもこのDVDでいつでも鉄人バンドに逢える、とそう思うことにします。

ありがとう、鉄人バンド。
絶対に忘れません。

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2018年2月16日 (金)

沢田研二 「TRUE BLUE」

from『TRUE BLUE』、1988

Trueblue

1. TRUE BLUE
2. 強くなって
3. 笑ってやるハッ!ハッ!!
4. 旅芸人
5. EDEN
6. WALL IN NIGHT
7. 風の中
8. 痛み

---------------------

from『ROYAL STRAIGHT FLUSH 1980-1996』
original released on 1988、single


Royal80

disc-1
1. TOKIO
2. 恋のバッド・チューニング
3. 酒場でDABADA
4. おまえがパラダイス
5. 渚のラブレター
6. ス・ト・リ・ッ・パ・-
7. 麗人
8. ”おまえにチェック・イン”
9. 6番目のユ・ウ・ウ・ツ
10. 背中まで45分
11. 晴れのちBLUE BOY
12. きめてやる今夜
13. どん底
14. 渡り鳥 はぐれ鳥
15. AMAPOLA
16. 灰とダイヤモンド
17. アリフ・ライラ・ウィ・ライラ~千夜一夜物語~
disc-2
1. 女神
2. きわどい季節
3. STEPPIN' STONES
4. CHANCE
5. TRUE BLUE
6. Stranger -Only Tonight-
7. Muda
8. ポラロイドGIRL
9. DOWN
10. 世界はUp & Fall
11. SPLEEN ~六月の風にゆれて~
12. 太陽のひとりごと
13. そのキスが欲しい
14. HELLO
15. YOKOHAMA BAY BLUES
16. あんじょうやりや
17. 愛まで待てない

---------------------

改めまして、新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

年末から引き続き仕事で忙しくしています。そんな中、新年早々悲しいニュースが・・・。
星野仙一さん、70歳。あまりに早過ぎる旅立ちです。
闘病されていたことすら知らなかった・・・のは当たり前で、星野さんの大親友である山本浩二さんですら病気のことを知らされていなかったというのですから。
星野さんの美学、なのでしょうか。それとも矜持なのでしょうか。あまりに大きな精神力、周囲への気遣いは僕などでは推し量ることもできません。

ドラゴンズファン、或いはイーグルスファンの皆様には怒られるかもしれませんが、僕にとって星野さんは「阪神タイガースの監督」です。

吉田監督のもと、球団史上初の日本一になった85年に僕は阪神ファンになりました。しかしその後、ファンとしては長い暗黒時代が続きました。
万年Bクラスの流れを断ち切るべく「監督外部招聘」に踏み切ったタイガースは、まず野村さんを迎え、引き継いだのが星野さん。そして2003年のリーグ制覇。ジュリーが『明日は晴れる』ツアーで「Rock 黄 Wind」を歌うたびに圧倒的に勝ちまくった年です(その頃僕はまだジュリーファンではなかったのですが・・・)。
以来、岡田さん、真弓さん、和田さん、金本さん。監督は代わりましたがタイガースは常にリーグ優勝を争うチームとなりました。阪神が本当に強くなったのは星野監督から・・・僕にはそんなイメージがあります。

星野さん、どうぞ安らかに・・・。



では、ひとまず気をとり直しまして。
今日は新年最初の楽曲考察記事となります。お題は昨年から決めていました。
いつもより短めの文量となりますが、2018年を僕はまずこの名曲からスタートさせたいと思います。
「TRUE BLUE」伝授!


①2018年、世界が平和な年でありますように


毎年この思いに変わりはありませんが、新年を迎えての祈りは平和な1年であること。これに尽きます。

「TRUE BLUE」の作詞者である加川良さんについて、僕はほとんど知りません。ただ、加川さんの曲で唯一知っているのが、あまりにも有名な「教訓I」。


Kyoukun1

↑ 『魂のフォーク・ソング大 全集』より

この1曲をして僕は加川さんを「反戦フォークの人」だと、長い間そんな認識でいました。

昨年末、忘年会をご一緒したジュリー道の師匠の先輩と、何がきっかけだったか加川さんのお話になりました。その先輩は「ロック」をリアルタイムでプレスリーからご存知で、ビートルズもザ・タイガースもその出現から体験されたお方。当然、後のフォークソング・ムーヴメントもリアルな想い出を持っていらっしゃいます。
加川さんのことを「反戦フォークの人、ですよね?」と言う僕に、先輩が怪訝な顔で仰るには
「(「フォーク」のジャンルには違いないけれど)あの人はロックよ」「ロックで、そしてハンサムよ」
と。
GS贔屓(ロック贔屓)な先輩が、当時世に登場した多くのフォークシンガーの中で好きだったのが「拓郎さん、泉谷さん、加川さん」だそうです。
改めて、あぁそうなのかぁと。敬愛する先輩がそこまで仰るからには、加川さんはデビューの頃から素敵な歌手だったに違いないです。

「教訓I」の付け焼刃な自分の先入観からひとまず離れてジュリーの「TRUE BLUE」を聴くと、そう確かにこの詞を書いた加川さんの根本は「反戦」というある意味煽動的な表現で断ずるよりも「平和への祈り」と考えた方がしっくりきます。

「TRUE BLUE」で歌われるのは「日常」ですよね。

悲しみは つよく抱いて
E7                   Am

ほほ寄せて 溶けるまで
   G                    C

よろこびは 静かな祈り
E7                    Am

君に贈る たったひとつのことば ♪
        Dm7            G7

悲しみの中にいる人、よろこびの中にいる人。そしてその人の近くにいる自分。
これはジュリー作詞の「揺るぎない優しさ」とまったく同じ「優しさ」の在り方なのだ、と感じます。
考えてみれば、平和について思う時僕らは最終的にはごく身近な日常の、身の回りにいる人への接し方、心の持ち方を自問するところに辿り着きます。
そうした日常の中で、「君とまもる」のは空の色・・・なるほどこれは加川さんらしい素直な直球の詞なのかな、とその人柄まで想像してみたり。

「TRUE BLUE」が88年のジュリー・アルバムのタイトルチューンとなったこと。
そして今この名曲が、長いファン歴の先輩方の間でも大きな再評価を得ていること(50周年ツアーが始まる前、セトリ入りを切望されていた方が僕の周りにとても多かったのです)も考え合わせ、リリースから30年後の今年2018年の平和を祈念するにあたってふさわしいナンバーなのではないか、ということで僕は今日この記事を書いているところなのです。


②シングルとアルバム、2つのヴァージョンを比較

以前「EDEN」の記事を書いた時にはできなかった、シングルとアルバムのヴァージョン聴き比べ・・・「TRUE BLUE」については『ROYAL STRAIGHT FLUSH(黒盤)』でシングル・ヴァージョンを聴くことができますので是非これはやっておきませんとね~。
いずれのヴァージョンも印象は似通っていますが、細かい部分でずいぶん違います。

まずはトータルタイム。アルバムの方が長いです。
と言っても2つのヴァージョンはマスター音源は同一のようで、エンディングのフェイド・アウト部のミックス違いでそうなっているんですね。
何故そこまでの差が出たか・・・これは石間さんのギター・トラックが別物なのです(フレーズが全然異なりますからみなさまもそこはお気づきのはず)。
レコーディングを終えた甲乙つけ難い2つのギター・トラックがあり、双方をシングル、アルバムで振り分けたという。キッチリと決めたフレーズで「リフ」しているのがシングルで、自由度が高くアドリブっぽい仕上がり(それでも「弾きまくり」な感じにならないのが石間さんらしく、CO-CoLOの特性でもあります)なのがアルバム・ヴァージョン、と言えましょう。

あと、全体的にはシングルの方がシンプル。シンセなんて、アルバムでは2番から全開の音量で噛んでくるのに対し、シングルは「薄~く聴こえてくる・・・かな?」と感じる程度の絞ったミックスです。
さらには、「アルバムにはあってシングルには無い音」も。そう、間奏で鳴っている「キラキラキラキラ~♪」という美しい音ですね。これは「ツリーチャイム」というパーカッションではないでしょうか。「アレンジ重視」のCO-CoLOらしい装飾。他のトラックはすべて最初のレコーディング(シングル)の時に揃っていたでしょうが、このツリーチャイムだけはアルバム・リリース時に追加された可能性が高いです。

そして、ジュリーのヴォーカル。同一のトラックかもしれませんがエフェクトは違います。
それでもジュリーの「声」はエフェクトに左右されない圧倒的存在感で、ほとんどのリスナーがその違いに気づくのは、歌メロの締めになってからだと思います。

TRUE BLUE     BLUE TRUE LOVE
C       Em        Dm7   G7     C

TRUE BLUE     BLUE TRUE LOVE ♪
C       Em        Dm7   G7     C

アルバムではこの箇所のエフェクトが極限まで深くセンドリターンされていて、「シンプルなシングル・ヴァージョン」「おめかししたアルバム・ヴァージョン」の違いをジュリーのヴォーカルにも見出すことができますね。
ただしアルバムの方も一番最後の「BLUE TRUE LOVE♪」ではエフェクトが忽然と消え、ほとんど「素」のジュリーの声に。深いディレイ・コーラスの直後だけにドキリとさせられます。
その上でシングル・ヴァージョンを聴くと・・・まぁ何とピュアな歌声であることか。
先輩方はこの曲をシングル→アルバムの順に聴かれたと思いますが、後追いの僕は逆のパターンでしたから・・・『ROYAL』黒盤で初めて聴いたシングル・ヴァージョンは鮮烈に感じたものです。

ちなみにこのラスト2行、コード進行は同じですが単に繰り返しではなく、メロディーもジュリーの声の伸ばし方も異なりますよね。
僕は2行目の方の「BLUE TRUE LOVE♪」を聴くたび、ジョン・レノンの「LOVE」最後の「To Be Love ♪」のメロディー、発声を思い出します。チト河内さんの作曲中、或いはジュリーを含めたレコーディング中のCO-CoLOメンバーに、ジョンのこの名曲がよぎっていたかもしれません。
旋律の類似のみならず、歌い手の胸にある「真実」がそのまま声に出ている感じ・・・僕は『TRUE BLUE』というアルバムへの評価がずいぶん遅れてしまいましたが、今は「ジュリー版『ジョンの魂』みたいだなぁ」としみじみ聴いています。名盤です!

③50周年LIVE、セトリから漏れた名シングル達

ジュリーデビュー50周年記念のメモリアルツアーもいよいよ残り僅かとなり、僕の参加は14日に遠征する熊本公演が最後。
今年2018年は、さらなるメモリアル・イベントの古希記念ツアーが予定されていて(武蔵野公演でジュリー曰く「準備万端整っております」とのこと。夏くらいからスタートなのかなぁ?)、50周年記念ツアーでセットリスト50曲から漏れた名シングル群がスライドして今度こそ歌われるのではないか、と僕らはどうしても期待を持ってしまいますよね。
今回のセトリから外れているシングルと言えば、まず「カサブランカ・ダンディ」「おまえがパラダイス」。おそらく多くのジュリーファンがツアー初日の時点で「えっ、歌わないの?」と意外に感じた曲かと思います。タイガース「銀河のロマンス」、PYG「花・太陽・雨」もそうかな?

他にもまだまだありますが、僕が今から期待しているのは(というか願望ですな)、今ツアーを通してジュリー自身の中に「CO-CoLO期のナンバーへのゴキゲンな手応え」が生まれていて、それが古希ツアーに反映されるのではないか、というね。
過去に1度だけ生体感済みの「女神」、そして(こちらはまだ未体感)今日のお題「TRUE BLUE」というCO-CoLO期のシングルのセットリスト入りを夢想しています。
特に「TRUE BLUE」は、ジュリーが近年歌い続けている「平和への祈り」「日常の無事」というテーマにも沿っていると思いますし、なんとか1度、生で歌っている姿が観たい!と。
もし実現したら、柴山さんはアコギを持つと僕は予想します。元々CO-CoLOのオリジナルテイクがいかにも「エレアコ」な響きということ、さらには「柴山さんがアコギで単音のソロを弾くシーンが観たい」という個人的な興味もありまして。
つまり、昨年「アルシオネ」で魅せてくれた「エレキを背負って、要所でスタンドのアコギからチェンジする」スタイルではなく、最後(エンディングのソロ・パート)までアコギ1本で通すアレンジに期待しているのです。
シングル・ヴァージョンのスロー・ハンド・フレーズを柴山さんがアコギで再現・・・ジュリーの神々しいヴォーカル直後のシーンとなるだけに想像するとワクワクしてきますが、「TRUE BLUE」の古希ツアーでのセトリ入りについて、みなさまの予想はいかがでしょうか。


ということで、新年1発目の楽曲考察はちょっと駆け足でしたが・・・待ちに待った熊本遠征がいよいよ明後日、というところまで迫ってきました。
隣県の鹿児島出身の僕はもちろん何度も訪れたことのある地、熊本。でもいつ以来かと思い出すと、これがもう30年ぶりになるのですな~。

現在は従弟一家や、高校時代に一緒にバンドをやっていた友人(税理士として独立、一城の主となっています)も住んでいるという、九州各県の中でも特に身近な土地です。そしてあの震災の時、オフィシャルサイトでメッセージを残してくれたジュリー・・・満を持して現地での新年公演が実現。
ジュリーは「いつも通り」「普段通り」に頑張ってくれるに違いありませんが、やっぱり今ツアーのこの熊本公演のスケジュールに特別の意味を感じてしまいます。
同じように思っていらっしゃる先輩方も多いようで、僕が把握しているだけでも、九州各県はもちろん、関東から、東海から、山陽から・・・遠征される方々も多数。本当に久しぶりにお会いできるかな?という先輩も何人かいらして、それも大きな楽しみです。
何より地元・熊本のジュリーファンのみなさま・・・どうぞよろしくお願いいたします。

次回更新はその熊本公演のレポを予定しています。
また更新間隔が空いてしまうでしょうし、今日はお題関連のオマケ画像も無いので、若き日のジュリーのショットを1枚、お留守番代わりに置いておきます。


011

それでは14日、行ってまいります!

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2018年2月15日 (木)

沢田研二 「オーバチュア」「バタフライ・ムーン」

from『S/T/R/I/P/P/E/R』、1981

Stripper

1. オーバチュア
2. ス・ト・リ・ッ・パ・-
3. BYE BYE HANDY LOVE
4. そばにいたい
5. DIRTY WORK
6. バイバイジェラシー
7. 想い出のアニー・ローリー
8. FOXY FOX
9. テーブル4の女
10. 渚のラブレター
11. テレフォン
12. シャワー
13. バタフライ・ムーン

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いよいよ2017年も残りあと僅か・・・。
ジュリーのデビュー50周年記念ツアーは年が明けても続き、僕も熊本公演に遠征参加しますが、ひとまずこのメモリアル・イヤーの締めくくりにふさわしい考察お題ということで色々と考えまして。
今日は、個人的に大好きなパブ・ロックとの関わりも深いアルバム『S/T/R/I/P/P/E/R』から、記事未執筆の2曲を纏めて採り上げ、この大名盤の収録全曲執筆達成を以って2017年を送らせて頂きます。

未執筆で残っていた2曲は、はからずもアルバムのオープニングとエンディング。
僕はビートルズでロックに目覚めた少年時代から「LPアルバムの曲順フェチ」でして、ジュリーの場合はレコード時代にリアルタイムで聴いていませんからその点でずいぶん損をしているなぁ、という自覚があります。
LPのA面ラスト、B面1発目にどの曲が配されているかはとても重要ですし、そこから連なるB面2曲目、3曲目といった配置にもそれぞれ役割がある、というのが僕の考え方。LPでリリースされたアルバムをCDで聴くとどうしてもそのあたりが掴み辛く、アルバムの本質までは理解できていないんじゃないかと思います。

ただ、オープニング・ナンバーとエンディング・ナンバーに限っては辛うじてその醍醐味をCDでも味わうことができます。最初と最後の収録曲がアルバム全体の音のコンセプトを表している・・・これはそのまま「名盤の条件」とも言えるでしょう。
その点『S/T/R/I/P/P/E/R』はどうでしょうか。

ということで今日はアルバム『S/T/R/I/P/P/E/R』から、「オーバチュア」「バタフライ・ムーン」の2曲を纏めて語ってまいりましょう。伝授~!

①「ビッグバンド」が製作当初のコンセプト?

このアルバムは、個人的にはジュリー堕ち以前からハマリまくっていたパブ・ロックの一派からビリー・ブレムナー(ギター&コーラス)とポール・キャラック(コーラス、本職はキーボード)の2人がロンドン・レコーディングのゲスト参加ということで思い入れ深い1枚ですが、全体的としては何と言っても2曲目のタイトルチューン「ス・ト・リ・ッ・パ・-」が目立っていて、この曲が短調のハード・ロカビリーですから「ストレイ・キャッツ的な作品」・・・というのが第一印象。
しかし聴き込んでいくと賑やかで陽気で、陽射しの熱さのような感触がしてきて、ストレイ・キャッツのダークでシビアなイメージが払拭されていく、という不思議な二重構造の魅力を持つ名盤なんですよね。

ほぼ同世代ながらジュリーファンとしては大先輩でいらっしゃるkeinatumeg様が、2009年に同じ主旨の素晴らしい御記事を書いてくださっています(こちら)。
実はちょうどこの頃に僕とkeinatumeg様はブログの相互リンクをさせて頂いていて、メールでこのアルバムに絡んでロックパイルの「ハート」(「バイバイジェラシー」のオマージュ元)の話をしたりしていました。
ジュリーファンとロックパイルの話ができるというだけで嬉しかったのに、そんな矢先に書いてくださったこの御記事。我が意を得たり、と言うのかとにかくとても嬉しく、共感したことを覚えています。

keinatumeg様が書いていらっしゃる通り、アルバム『S/T/R/I/P/P/E/R』の「陽」の色はエンディング収録の「バタフライ・ムーン」が決定づけているでしょう。
そしてその陽気なムードはそのままオープニングのビッグバンドな「オーバチュア」へと回帰します。針を落とす度に(いや、僕はCDなんだけどさ・・・泣)擦り込まれてゆく、肩の力の抜けた気ままなパーティーの雰囲気。「オーバチュア」と「バタフライ・ムーン」にサンドされた名曲群。それがこのアルバムの魅力の正体です。

そう思っていたところに、今年になって僕は81年のラジオ音源『音楽夜話』で、当初「バタフライ・ムーン」にも「オーバチュア」と同じブラスのアレンジが施される予定だった、という衝撃の事実を知りました。
なるほど、ビッグバンド仕様の2曲で最初と最後を彩るというアイデア・・・『S/T/R/I/P/P/E/R』は元々そんなコンセプト・アルバム志向だったんですね。
ただ残念ながら「バタフライ・ムーン」のブラス・テイクは、録ってはみたものの出来がイマイチで、結局カットされたのだそうです(詳細はチャプター③で書きます!)。
そのぶん西平さんのラテンチックなキーボードが際立つアレンジとなり、「バタフライ・ムーン」は申し分のない名曲としてリリースに至りますが、アレンジフェチの僕としては、グダグダのブラス・ヴァージョンも聴いてみたかったなぁ、と思うわけです。
きっと、アルバム全体にビッグバンドの陽気な空気感漂う「起承転結」を楽しめたんじゃないかな?
だって、「テレフォン」→「シャワー」の2曲ってどう考えても「転」じゃないですか。カットされたブラス・トラックがどれほど酷かったのか僕らには分からないけれど(笑)、「起」の「オーバチュア」と対を成す「結」としての、ビッグバンド・テイストな「バタフライ・ムーン」が実現しなかったことは、ちょっと勿体無かったですねぇ・・・。

②ジュリー無敵の覚醒期!

さてここでは「バタフライ・ムーン」に絞った考察を。


Stripper19

Butterflymoon1_2

↑ 今回の参考スコアは当然『ス・ト・リ・ッ・パ・-楽譜集』!


先述のkeinatumeg様の御記事にある通り、これはメチャクチャ高音域のメロディーを擁するナンバーなのですね。「試しにこの曲のサビを一緒に歌ってみて!」と書いていらっしゃるkeinatumeg様のお言葉に、またまた深く共感させられます。
この曲を男声で楽に歌えることができるのは、ほんの僅かの優れた喉の持ち主に限られるはずです。

人生はバタフライ 花から花へ飛ぶよ
E        B7                            E

人生はバタフライ
E        B7

月の光を浴びながら飛ぶ Hey! ♪
B7         E                 B7

サビまでのAメロが音域としては普通で、しかもサビ直前はむしろ低音域のメロディーですから、いきなりのオクターブを駆け上がる展開にまずビックリ。
ひたすらに高音が続き、ひとつの発声も休ませてくれないという・・・しかもこの曲の最高音(高い「ラ」の音)はサビ最後の最後「Hey!」。これはドミナント・コードの7th音をそのままメロディーに採り入れていてすごく「ロック」な感じなのですが、それにしても高い!

ヒイヒイ言いながら歌ってきてトドメにこの最高音を出すなど、普通の男声では無理。
ところがジュリーは楽々です。

何と言っても「バタフライ・ムーン」はジュリー自身の作曲作品です。
伊藤銀次さんが「キーを下げるはずだったものをそのままレコーディングしてしまったのに、ジュリーは楽々声が出ていた」と語った逸話が有名な「渚のラブレター」も然り、「このサビの高音を歌えるのはアイツしかいない」と、トッポのハイトーンを意識して作曲したという「十年ロマンス」然り。いずれもジュリーは当然自分でメロディーを声に出して作曲しているわけで、この頃のジュリーは高い「ラ」の音、或いはそれ以上すらも余裕で発声圏内であったことが分かります。
「バタフライ・ムーン」をはじめとする当時の自作曲が示すのは、ロック・ヴォーカリストとして、作曲家としても完全覚醒したジュリー「無敵の時期」です。

ジャマイカン・レゲエのアレンジは誰のアイデアだったのかな。作曲段階からジュリーの頭にあったのか、それとも銀次さんが満を持して引き出しを開けたのか。
はたまた「裏ノリ」ビートに敏感な吉田建さんの提案だったのかもしれません。建さんは後のEMI期のジュリー・プロデュースで(特にアルバム『Beautiful World』)レゲエっぽいアレンジを多用していて、自身のベーシストとしての演奏もそうでしょうが、「質の高いリズム解釈」を志す人ですから。
ただ、「バタフライ・ムーン」はジュリーにしては珍しいレゲエ・パターンの中でも「陽」が突出しています。三浦徳子さんの「花から花へと飛ぶ」陽気な無頼を感じさせる詞を引き出したのがジュリーの作ったメロディーであったことは疑いようがなく、これはやっぱり作曲家兼ヴォーカリストとしての揺るぎない力量ですよ。

それに『S/T/R/I/P/P/E/R』ってジュリーのアルバムとしては全体のリズム・コンセプトが異色。エイト・ビートが極端に少ないんです。
次々に繰り出されるのは3連符のシャッフルであったり、尖り跳ねまくる16ビートであったり・・・。
そんな中、のどかで無頼なレゲエ・ナンバー「バタフライ・ムーン」は、この大名盤を締めくくるにふさわしい名曲、名テイクではないでしょうか。

③『音楽夜話』より本日のお題2曲の話

ここでは、今年に入って半定番化しておりますジュリーのラジオ音源のご紹介です(たくさんのラジオ音源を授けてくださった福岡の先輩には、1月の熊本公演の会場にて改めて直接お礼を申し上げる機会に恵まれそうで喜んでいるところです)。

とにかく、先輩方にとっては「ジュリーファンとして常識」な逸話であっても、僕にとってはただただ目からウロコ、これ以上の勉強材料は無い!ということで、こうして時々考察記事に織り込んでいます。
今日は、アルバム『S/T/R/I/P/P/E/R』リリース直後にジュリーがゲスト出演した、小室等さんの番組『音楽夜話』。僕はこの番組自体を今年になって初めて知りましたが、とても良い雰囲気の番組ですねぇ。
小室さんが本当に「聞き上手」で、ジュリーも胸のうちにある「言っておきたい」ことを存分に話せているんじゃないかな、という印象です。

ジュリーは一週間通してのゲストで、本当に色々な話が聞けますが、今日はとりあえず「オーバチュア」「バタフライ・ムーン」の2曲にジュリーが言及している部分を抜粋する形でお届けしたいと思います(他箇所はいずれの機会に!)。
まず、初日の放送冒頭で「オーバチュア」が流れます。



-突然の1920年代、という感じで始まりましたが・・・今週一週間の『音楽夜話』はお客様に沢田研二さんをお迎えして、『S/T/R/I/P/P/E/R』という6月10日に発売されましたアルバムを聴きながらお話を伺いしようというわけであります。今聴こえているのはそのアルバム『S/T/R/I/P/P/E/R』の中の最初に出てくる「オーバチュア」の部分でありますが、何か「ジュリーがこれに合わせて踊っている!」と考えてしまいますが。
(ジュリーの小さな笑い声がここで聞こえます)
ひとつよろしくお願いします。

J「こちらこそ!」(←いきなりすごくイイ声!)

-いやぁ、1920年代ですねぇ。

J「そうですね」

-「キャバレー」と言うか、「ストリッパー」と言うか・・・。

J「ストリップ小屋で本当に出てきそうな感じですね」

-昔は僕もよく行きましたよ。(2人で大爆笑)

ここから、アルバム・タイトルの由来や、「人生はストリッパー」なるコンセプトはジュリー自身の仕事の仕方と重なる部分が大きい、とか、過去に喧嘩事件を起こして新聞に『暴力人気歌手』なんて書かれてしまったので(そ、そうだったのですか・・・)「もうこれ以上恥ずかしいこともないだろう」と肝を固めて歌や衣装も変わってきた・・・等々、「ストリッパー」と「歌手」それぞれの覚悟の在り方、その共通点を中心に話が進み、シングル「ス・ト・リ・ッ・パ・-」がフルサイズでオンエアされてジュリー・ゲスト初日の放送は終わります。

そして、僕が本当に仰天した「バタフライ・ムーン」の逸話が登場するのは3日目の放送回。
ジュリーは一度も「バタフライ・ムーン」というタイトルを口にせずこの話をしてくれていますが、「キーがE(ホ長調)である」「ブラス・トラックをカットした後に西平さんがマリンバっぽい音を足している」などのヒントにより、曲の特定は容易なのです。



-もう少しレコードの話を聞こうかな。え~、ロンドンで(レコーディングを)やろうっていう動機は?

J「最近好きなグループ(バンド)が、たまたまロンドンでやってる人達だったんです。ロックパイルっていうグループと、ストレイ・キャッツっていう。その人達がどういうミキサーでやってるんだろうって、ちょっと興味を持って調べてみたら、たまたま(2つのバンドとも)一緒だったんですね、ミキサーも。スタジオも同じとこを使ってたんです。エデン・スタジオっていうところでね。
で、「これはいいや」と思ってそのエデン・スタジオが空いてるかなって連絡したら、ちょうど僕達が望んでいるところが空いてて。多少空いてないところも、わざわざ日本から、極東から来るんだから(笑)つって調整して10日間空けてくれて。ミキサーの人も空いてるっていうことでね。じゃあ、これはもう「来い」ということだから「行こう!」って感じでね(笑)」


-バンドみんなで行ったんでしょ?

J「そうです。新しいバンド・・・前のオールウェイズにいた3人と、新しいギターと新しいドラムで、初仕事がこのレコーディングだったんですね。だからまぁ、ちょっとした合宿気分でもう行っちゃおう!っていうね」

-そのメンバーでコンサートとかいうのは?

J「まだやったことないです。これからやるんですけどね(笑)」

-ただ、ゲストで誰かいたんですよね?

J「ええ、ビリー・ブレムナーっていう人が。ロックパイルでギター弾いてる人なんですけど、その人に来て貰ったり、あとコーラスも(これはポール・キャラックのことですな)。
あと・・・ブラスの人も頼んだんだけどそれはあんまり良くなくて、カットしましたけど」


-ハッハッハ!

J「お金は払いましたけどね(笑)ヘタなのがいるんですよ、やっぱりイギリスにも。ちゃんと吹かないんだから!(笑)
まぁ、キーもちょっと難しかったらしいんですね、ペット(トランペット)にすると。Eというキーで、ペットだとやりにくいらしいんですよ。さかんに「やりにくい」とか、向こうの人はゴチャゴチャ言うでしょ?言い訳とか(笑)。
ハーモニーにして多少重ねれば誤魔化せるかな、ってやってもね、全っ然ダメなんですよね。ロレロレで」


-それでカットして、どうしたんですか?

J「うちのキーボードがシンセサイザーでね、「もう全然違う感じで行こう」ってマリンバみたいな音にしちゃったんです。
(ブラスを入れる、という当初のアイデアは)本当は「パララララッ!」とかやろうとしてたんだけど(ブラスの人は)「デロレロロ~」みたいな(笑)。お祭り気分にしたいのに、何か黄昏た気分になってるっていう・・・」


-ハッハッハ!(大爆笑)

J「地味~な感じになって、こりゃイカンわ、と。でもせっかく金払うんだったら最後までやらしたろ!って全部やって貰ったんだけど、全部消してる(笑)」

-ロンドンに行きゃあ大丈夫、ってわけじゃないと。

J「そうなんですよ。ヘタな奴はヘタ。前の日くらいにね、「ブラス入れたいんだけど」ってスタジオの人に頼んで、結構有名な人のバックなんかやってたらしいんだけど。

-たまたま苦手なことだったんですかね~。
で、ロックパイルのなんとかっていうギタリスト・・・

J「はい、ビリー・ブレムナー」

-彼はどうでした?

J「いや、もうこの人は全然大丈夫っていうか。コードを書いて、ここのところを弾いて下さい、って。
別に譜面が読めるわけじゃなく「聴いて覚えるから」って言って。「何回もかけてくれ」って、一生懸命そこのとこだけ練習するわけ。向こうの人っていうのは割と自分流でやってる人が多いみたいで、「C#m」って言うと「ん?C#mってのはどうだ?」なんて言ってね。教えると「あぁ、これか、これやったことある!って(笑)。
でも、いざやり出すと凄い。アイデアと言うか、パターンをたくさん持ってるっていうかね。


-自分の身体を通って把握できると、やることは凄い、と。

J「凄いですね」

とまぁ、最後は「想い出のアニー・ローリー」の話(ギター・ソロ部のコード進行にC#mが出てきますからね)ですが、僕はもう、「おおお~!ジュリーがビリー・ブレムナーを絶賛しとる!」と大興奮。
これまで何度か『S/T/R/I/P/P/E/E』収録曲の考察記事で書いてきたように、ビリー・ブレムナーは僕がこの世で最も敬愛しているギタリストですから。嬉しい!
以前先輩に教えて頂いた「現地のプレイヤーがイマイチだった」という話は、ビリーじゃなくて「バタフライ・ムーン」のトランペット奏者のことだったんですね。
良かったよかった。

最後に、この逸話について補足をしておきましょう。
僕は30代後半くらいの頃、映画『スウィングガールズ』に影響されていきなりトランペットを購入、独学で勉強を始めました。相当練習したけれど、結局モノにはならなかったなぁ・・・と、今まで思っていたんです。
と言うのは、曲によって楽々吹けるキーの曲とまったく吹けないキーの曲が出てきて。#が2つ以上つくキーの曲がダメだったんですね。
#が2つつくのはD(Bm)のキーから。A(F#m)だと#3つ、E(C#m)は4つです。
僕のトランペットの場合は具体的に言うと「ド」と「ソ」の#が上手く吹けない。いずれも3本のピストンすべて押さえるフォームになるんですけど、同じ音を連続で繰り出す際、他のフォームは「ぱぱぱっ!」と歯切れ良く音が出るのに、「ド#」「ソ#」のフォームは「ほえっ、ほえっ、ほえっ」みたいな音になる上、素早い連続音がどうしても出せません。
#が2つ以上つく調号の曲は必ず「ド」の音には#がつきます。しかもトランペットはB菅楽器と言って、ギターやピアノに合わせて吹く場合、1音ぶんキーを上げますから、Eの曲を吹こうと思ったらペットはF#のキーで吹かなければいけません。
F#なんて、#6つの調号ですよ・・・とても無理です。

そんなこんなで
「自分は壁にブチ当たり、クリアできなかった・・・才能無かったのかな」
と思っていた次第ですが、この『音楽夜話』でのジュリーの話で、これはプロでも難しいことなんだ!と初めて知り、ちょっと安心しました(笑)。

ちなみにブラス・アレンジということで言えば、「オーバーチュア」のキーはF(ヘ長調)。これならB菅楽器のトランペットはGで吹けばよく、#は「ファ」の1つにしかつきませんから楽ちん(「ファ#」は1本ピストンのフォームで音が出しやすい)なのですよ~。
こういうことは、もしトランペットを練習していなかったら解説できなかったはずで、今日は珍しく「伝授!」っぽい内容の記事が書けた・・・のかなぁ?


それでは、オマケです!
今日は、同い年の男性ジュリーファンからお借りしている切り抜き資料で、Rock'n Tour '81関連の記事(出典が僕には分かりません・・・)から数ページぶんを。


81tour02

81tour03

81tour09

81tour10

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81tour13


さらに、年の瀬なので奮発してもう一丁!
こちらも出典は不明ですが、ピーファンの先輩に以前お借りした切り抜き集から。

1981091

1981092


ということで、年末ギリギリの更新でしたが・・・。
『G.S. I LOVE YOU』『ROCK'N ROLL MARCH』に続き、この大名盤『S/T/R/I/P/P/E/R』についてもこれにて収録全曲の記事コンプリートとなりました。
時期を見て、それぞれの記事カテゴリーもアルバム・タイトルに移行させようと思います。


今年も大変お世話になりました。
お読みくださるみなさまには、相変わらずの大長文におつきあい頂き恐縮です。ありがとうございます。

まぁ、長文が書けるというのも僕自身にまだまだその体力がある、という証(なのかいな?)。
それができる限り、僕のこのブログについては今まで通りの変わらないスタイルで来年も・・・ジュリーの古希イヤー、頑張って書いていきたいと思います。

年明け1月半ばに熊本公演への遠征が控えていることもあり、この年末年始の我が家は1日だけ温泉に行く予定こそありますが、基本的には節約モード。のんびり過ごすつもりです。みなさまはいかがでしょうか。
どうぞよいお年をお迎えください。

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2018年2月 6日 (火)

2018.1.14 熊本県立劇場 沢田研二『50周年記念LIVE2017-2018』セットリスト&完全レポ


大変ご無沙汰してしまいました~!
公演からもう3週間ほど経ってしまいましたが、ようやく熊本県立劇場のレポをお届けいたします(同時に、ツアーの総括的な内容にもなります)。

いや~参りましたよ・・・熊本では元気に遊び回って、ジュリーLIVEはもちろん含めての本当に素晴らしい旅だったんですけど、帰京して数日後まず僕が高熱でダウン。すぐにカミさんにも移ってしまい夫婦揃ってゲホゲホ言いながら寝込んでしまったという・・・。
勝手に「熊本が神席だったからジュリーの風邪を貰ったんだ!」とあり得ないことを妄想してニヤニヤしていますが、なにせレポの下書き開始が遅れました。
その間、既にツアーも終了。最後のフェスとNHKホールではバンドの今後についてもジュリーから正式な報告があったそうで、その件については僕としては簡単な言及だけで済ます、というわけにはとてもいかないので近日中に改めて記事を書きますが、ここではとにかくジュリーのデビュー50周年ツアー全66公演をジュリーとバンドメンバーが見事完走し、大盛況で幕となったこと・・・感謝と拍手を送りたいと思います。

それにしても古希ツアーのスケジュール、千秋楽でジュリーが発表してくれたという「大きい箱」情報には驚きました。単に各地大会場で開催というのではなく、64もの会場を周るツアーの随所にアリーナ級での公演を挿し込むという「ハードルをグイと上げた」ツアー。ジュリーの言う「冒険」、畏るべしです。

デビュー以来「ジュリーの後には道ができる」と言うか、ジュリーが開拓してきた音楽、ファッション、スタイルには幾多のフォロワーが生まれてきたわけですが、ここ数年、そしてこれからのジュリーの行く道は前人未踏にして空前絶後、ジュリー唯一人しか踏み込めない境地であるようです。
69才にして66公演を満員にし、70才にしてアリーナ数会場を含む全国ツアー64会場公演に挑もうという・・・もはや「後に続きたい」と思ったとしても誰も真似はできませんよ。歌手としての実力ばかりではない、体力、企画力、実現力すべてが揃わなければできることではないです。加えてジュリーの場合は「動員力」の特殊さ。これが他の追随を許さない重要なポイントです。
僕らは本当にとんでもない歌手のファンになったもので・・・心底有難いことですね。

さて熊本公演ですが、ひとことで言うと「とても暖かいステージ」でした。
ジュリーのパフォーマンスはいつも通り、普段どおりながら、お客さんの様子を窺う時の表情やMCの端々で発せられた言葉には、ジュリーの熊本への思いを感じさせるものが確かにありました。
「被災地への心配」以上に、「復興への信頼」を僕はそこに見ました。だからすごく暖かかった・・・僕自身が熊本の街や人々から肌で実感したのが「復興へと邁進する力強さ」で、想像以上に暖かい気持ちになれたから、そう思うんですけどね。

約半年間に渡る怒涛のスケジュールで繰り広げられてきたジュリーのデビュー50周年記念ツアー、僕はどうしたわけか尋常でない席運に恵まれました。
初日のNHKホール、大宮ソニック、松戸、武蔵野、そして熊本という参加5公演中、音楽仲間を誘い総勢7名で申し込んだ松戸以外の4公演がすべて1桁席。
しかもNHKが最前列、大宮2列目、熊本が3列目で、大宮、熊本についてはセンターど真ん中。ここまで神がかった席運を得るツアーは今後二度とないでしょう。
昨年末、誕生日の前日に届いた熊本のチケットを見た時は「おいおい本当に今回のツアーはどうなってんだ、夢じゃないのか?」とビビリました。
さすがにこの席運は長いファンの先輩方に「なんでオマエが~!」とどやしつけられても仕方がないレベルですが、熊本はいつもお世話になっている先輩・Mママ様とカミさんの3人分を申し込んでいて、早速Mママ様にお知らせしたら「今回のツアーで一番良い席」と大喜びしてくださったので、良かったなぁと思いました。
50周年記念という特別なメモリアル・ツアーで、たまたま僕のような者に望外の席運が巡ってきたこと・・・感謝しかありません。


会場までは市電の駅から結構歩きました。途中で道を間違えそうになりながらも無事到着。
お声がけくださったみなさまとご挨拶しているうちに(たくさんの「はじめまして」や、本当に久しぶりの懐かしい再会もありました)、開演までのワクワクする時間もあっという間に過ぎていきました。

ジュリーのスタンドマイクと完全差し向かいとなる正真正銘のどセンター席をMママ様に譲り、僕とカミさんがその両隣という配置で着席。
タイガース期のシングルB面BGM(今ツアーは3度この時期に当たりました)を経て・・・いよいよ開演です!


☆    ☆    ☆

オープニング「あなたに今夜はワインをふりかけ

Omoikirikiza

地方の会場ですし、座って観ることになるかもしれないなぁ、と思っていたのですがスクリーンが上がるやいなや周りは総立ち。
チラと後方を確認したら、1階席(と言うかこの会場の場合は「地下席」という区分になってるみたいだけど)はほぼオール・スタンディングだったでしょうか。
地元のお客さんの「待ってました!」感が凄いです。考えてみれば、お正月の九州公演というのは本当に久々だったみたいですしね~。

イントロのリフレイン、お客さんの手拍子がバラバラなのは今ツアーならではのご愛嬌(笑)。
この曲の「レ、ファ~、ソ~、ミ~、ファー、ソ~、ラ~、ド~♪」というキメのリフは最初の「レ」の音以外すべて裏拍のメロディーですから、お客さんの手拍子は、そのほとんどを音が鳴ってない表拍で打つことになります。今回のアレンジのようにそのリフが長尺で繰り返されると、ジャストのタイミングで手拍子を続行するのが難しいんですよね。ツアー中、苦労したファンは多かったんじゃないかな~。

それにしてもこの席・・・ガッキと射抜くジュリーの目力にいきなり気圧されてなかなかジュリーと「向き合う」ことができません。勿体無い話ですが、至近距離のオーラに慣れるまである程度の曲数を要するのです。大宮でもそうだったなぁ・・・。

1曲目「
君だけに愛を

Tigersred

ツアー初日のジュリーの説明によれば、今回の50曲のセットリストはこれが1曲目。「あなたに今夜はワインをふりかけ」(有名曲ではあれどシングルB面)はあくまで「オマケ」とのことです。
このタイガースの大ヒット・ナンバーが「1曲目」というのは、長いファンの先輩方にとっては「当然」の配置なのでしょう。すなわち、「ザ・タイガースの楽曲」と言えばまず「君だけに愛を」なのだということ。
いつも色々とご教授頂いている先輩が以前お話してくださったところによれば
「それまで”僕のマリー”がどうした”モナリザの微笑”がどうしたと、どこか遠い世界の物語の中に住んでいるスターのように皆が思っていたジュリー(とタイガース)に、突然「君だけ~に~♪」と指を差されて歌われて、ファンは全員「私のことだ!」と思ってしまった。そりゃあ大変な衝撃だったわよ」
と。
69才となったジュリーが、デビュー50周年記念ツアーでこの曲を採り上げ、この熊本でも「君だけ~に~♪」と指差せば、その度に半径数メートル、数十人もの「差されたお客さん」が皆「私だ!」と歓声を上げる・・・よくよく思えば奇跡的な光景なのです。
この日は僕のいたセンター前方に指差しは来ませんでしたけど、「キャ~!」のレスポンスはすぐ近くからもひっきりなしに上がっておりました(笑)。

2曲目「
自由に歩いて愛して

Pygbest

イントロ、柴山さんのフォームはAm。オリジナル・キーでの演奏です。
エンディング「NOW THE TIME FOR LOVE♪」の熱唱は心震わされますね。

新規ファンの僕は、今回の50周年ツアーでこの曲を体感できたことが望外の喜び(先輩方の中には「絶対やるわよ」とツアー前に確信されていた方もいらっしゃいましたが、僕にとってはセトリ予想記事を書いていながらにして大きなサプライズ選曲)でしたが、いつかオルガン・ソロありのフル・ヴァージョンを聴きたいなぁ。
あと、古希ツアーではB面「淋しさをわかりかけた時」のセトリ入りに期待してみたいです。2007年に『ワイルドボアの平和』で採り上げられている曲ですし、まったく可能性が無いわけじゃない、と思うのですが・・・。

3曲目「
僕のマリー

Tigersred

例によってセットリスト1曲ずつつらつらと長文レポを書いていますが、今回からジュリーのMC内容について細かに記すことは控えようと思います(いつかまた考えが変わるかもしれませんが)。

昨年末から僕なりに色々と考えて決めたことですが、でもそれは、ファン皆がそのようにすべきだ、ということでは決してありません。
人それぞれに考え方、やり方はあって、ジュリーの言葉を真剣に受け止めて考え、自問し、悩み、そして答えを出したことであれば、それが自分と違う手法であってもそのすべてを僕はジュリーファンとしてリスペクトできます。自分も「真剣に考える」ことができるファンでありたい、と思っています。
それに僕のブログの場合レポはゆっくり時間をかけて、というスタイルですから、そもそもMCについての発信の鮮度は相当低い。記憶も曖昧ですしね。
だから僕としてはその点をこの機に改めよう、と。

ただ、熊本公演での「僕のマリー」直前の最初の短いMCについてだけは、のっけからの例外として、改めてここで書かせてください。

「お待たせしました~!」
「がんばるばい熊本!」
「みなさん、元気ですか~?」
「みなさんに、笑顔はありますか?」
「やっと(熊本に)来ることができて、とても嬉しいです!」

ジュリーのこの言葉を聞けただけでも、熊本遠征して良かったと思いました。
熊本の街をゆく地元の方々の復興に邁進する溌剌とした様子が、ジュリーの「元気ですか?」との最初の挨拶に繋がったのだ、と考えています。

そんなMCに続いて歌われたタイガースのデビュー・シングル「僕のマリー」。
短調で、歌詞も切ない内容の曲なのに、この日はなんだかとても明るい、パワフルなポップスのように僕の耳には聴こえていました。

4曲目「
青い鳥

Human

「僕のマリー」同様、短調でせつない詞の「青い鳥」もこの日は明るく聴こえました。熊本の街、そして県立劇場の暖かな雰囲気を僕が感じていたからでしょう。歌っているジュリーもそうだったとしたら嬉しいなぁ・・・。

柴山さんのフレット横移動によるテーマ・メロディー、泰輝さんのオリジナルに忠実な音階のストリングス。やはり名曲です。
「50周年のツアーはシングルばかり50曲やる」とジュリーがお正月LIVEで宣言した時、タイガース・ナンバーからは「君だけに愛を」とこの「青い鳥」の2曲が鉄板でセトリ入りだ、と僕は考えました。それはおおむねみなさまも予想通りだったかと思いますが、一方で今回は「モナリザの微笑」「銀河のロマンス」といった重要な曲が外れています。
PYGだと「花・太陽・雨」、ソロだと「カサブランカ・ダンディ」「おまえがパラダイス」などなど・・・これらは7月からの古希ツアーで歌われると予想します。
驚嘆のスケジュール、盛りだくさんのアリーナ公演。それにふさわしいシングルで50周年ツアーから漏れた名曲、ジュリーにはまだたくさんあるんですよね。

5曲目「
greenboy

Greenboy
柴山さんのフォームはBに始まり転調してGへ。これまたオリジナル通りのキー。
アルバム『greenboy』は2000年代の作品の中でもキーの高い曲が多く収録されている正に「ヴォーカル・アルバム」なんですけど、69才ジュリー、このタイトルチューンをモノともせずに歌い上げます。

それにこの曲はやっぱり「歌詞」なんだろうなぁ。
タイガース・コーナーから引き続いてのセトリ配置。後追いファンの僕にももうその意味は分かり過ぎるほどに分かります。タケジさんがジュリーデビュー50周年のステージにグリーンのジャケットを用意したのも、偶然ではないのでしょうね。

「程好い」力の加減でエアギターを繰り出し歌うジュリー。そしてエンディングは柴山さんのソロ。
激しいビートにハードなヴォーカル&演奏ですが、穏やかな安定感と、不思議な叙情性を持つ名曲です。

6曲目「
あなたへの愛

Royal3

柴山さんのフォームはF。ジュリーはオリジナルから1音キーを下げて歌っていることになりますね。
70~80年代の曲も昔のままのキーで歌うことの多いジュリーですが、さすがにこの曲は高いですか~。

Aメロの1回し目と2回し目で、同じメロディーをコード進行を一部入れ替えて伴奏するのがこの曲最大の肝です。1回し目は「悲しく聞こえる♪」の箇所、2回し目は「とぎれがちな愛♪」の箇所と、歌詞的にもちょっと切ないところでマイナー・コードに転ずるという繊細な作曲・・・さすがはZUZU=加瀬コンビの傑作。
柴山さんのオブリガートと泰輝さんの裏メロが、その特性を見事に生かしきっています。

7曲目「
許されない愛

Julie2

ヒット・シングルとして今回も堂々のセトリ入りとなった名曲。個人的にはアルバム『JULIEⅡ』の物語の佳境、という思い入れのあるロック・ナンバーです。

これまで今ツアーは、2015年に体感した下山さんのドアーズ直系のような単音が懐かしいなぁ、と思いながら聴いていることが多かった曲ですが、『ジュリー祭り』で感動させられた泰輝さんのハモンド、そしてGRACE姉さんのスネアで体感する「許されない愛」が今ツアーで最後になってしまうとは・・・熊本公演の時点で、まったく考えもしていなかったことでした。
この日は熱唱するジュリーの奥にGRACE姉さんのパワフルなスネアのアタックがよく見えていました。「ゴースト」というテクニックも駆使していたと思います。
ちなみにこのテクニックの呼称、日本では「ゴースト・ノート」と呼ばれていますが本来はズバリ「グレース・ノート」(grace note」)っていうらしいですよ~。
GRACE姉さんの名演は、過去のジュリー・ツアー含めても5本の指に入る1曲ではないでしょうか。

8曲目「
追憶

Jeweljulie

ジュリーは「お客さんを見つめながら歌う」曲と、「漠然と宙を見据えて歌う」曲とをその時々、或いは楽曲それ自体で分けているのかなぁ?
熊本の「追憶」は後者。ここで僕はようやくジュリーの眼力から解放された(ような気がした)感じになり、今度はこちらから見つめ返してやろう(汗)という状況に。

最後の「ニ~ナ~~♪」のロングトーンは今ツアー過去4回参加の各公演と比べると短めでしたが、声を切る瞬間のマイクさばきは相変わらずのカッコ良さです。

9曲目「
サムライ

Omoikirikiza

ツアー全日程が終わった今だから思うこと・・・ジュリーが歌うこの曲をバンドメンバーはどんなふうに聴いていたかなぁ、と。
少し前を思い出せば、「まるで下山さんに向けて歌っているみたいだなぁ」と感じたこともありましたし、今「新たな冒険」を決断したジュリーにとって、この曲への思い入れも特に深いツアーだったかもしれません。

目下勉強中のラジオ音源の中の『沢田研二の愛をもとめて』で、井上バンドからのサリー脱退についてジュリーが言葉少なに語っている放送回があります。
詳しいことは何も説明せずにただ結論だけ・・・サリーも、残る井上バンドのメンバーも、「つまり、みな漢(おとこ)であった、ということなんですよ」と話してくれたジュリー。「漢」とは「オトコ」という性別ではなく、芯を持った「サムライ」にも通じる表現であり言葉でしょう。その決断に余計な説明は不要だと。

僕は現在、バンドの解散をなんとか受け入れようとしながらできないでいる、という状況ではありますが、熊本公演の至近距離で観た「サムライ」でジュリーが背中に手を回す仕草を思い出しながら、それぞれの音楽人生をこれからも応援しよう、ジュリーにはトコトン自由にロックし続けて欲しい、と自らの心構えを必死になって肝に叩き込んでいるところです。
古希ツアーのセットリストでは、ジュリーの新たな決意に満ちた「サムライ」を聴けるでしょうか。

10曲目「
君を真実に愛せなくては他の何も続けられない

Teaforthree

新規ファンの僕がこの曲を生で聴くのは今ツアーが最初で最後のような気がします。今回は本当に「短い」ヴァージョンですが、いやいやそれでも「(ジュリー言うところの)ご不満な点」などございません!
短い尺の中で、サビメロ(と言うかタイトル連呼)を歌うジュリーの入魂が感じられます。

柴山さんが魅せてくれるのは「青い鳥」同様の「完全横移動」によるリフ・フレーズ。絶対、縦移動の方が正確に弾き易い(フレット感覚が掴み易い)はずなのにこの拘り。原曲へのリスペクトと日々の楽曲研究なくしては見られない、柴山さんの貴重な演奏です。
あと、リフ部締めくくり近辺でズシンとアクセントをつける、GRACE姉さんのタムがカッコ良いですね~。

11曲目「
ス・ト・リ・ッ・パ・-

Stripper

どセンター神席は大宮もそうでしたが、この曲のイントロ(が始まるか否か、というタイミング)でジュリーがずずい、とステージ前方に颯爽と進み出てくるあのインパクトは、何度体験しても「慣れる」ということは絶対にないですな~。
「うわあああっ!」とアドレナリンが噴き出る感じ。
あのリズム、あの歌詞を歌い、至近距離から僕らを「攻めまくる」ジュリーという点で言えば、「ス・ト・リ・ッ・パ・-」は最強のシングルでしょう。

あまりの凄まじいオーラに、曲が終わった瞬間お隣のMママ様がフラフラッと卒倒寸前に。
奥からカミさんが「お気をたしかに!」と声をかけているのが聞こえてきました(笑)。

12曲目「
ヤマトより愛をこめて

Konndohakareina

熊本もそうだったのですが、ド真ん中センターの神席って、僕はどうしてもジュリーの魔力、オーラに吸い寄せられてしまいよほど強く気持ちを向けないとバンドの演奏までじっくり観入ることができません。
現バンドの解散発表を知った今となって、僕は今ツアーの神がかった自分の席運が「バンドのこともしっかり見とけ!」という神様がくれたチャンスだったのかもしれないなぁ、と臍を噛む思いでいます。そんなことを考えたところでもう遅いのですが・・・。
初ジュリーLIVEだった『ジュリー祭り』での鉄人バンドの演奏で僕が特に心に残ったのが「ヤマトより愛をこめて」のGRACE姉さんのドラムスでした。
「ピアノ伴奏の4ビート」であるこのバラードに、繊細なアクセントを差し出すようなハイハット・エイトの刻み。ジュリーの声をまったく邪魔しない優しくも力強いスネア。
「あの素敵な女性ドラマーさんは一体誰?」と聴き惚れていたその人が、それまで未聴だった90年代~2000年代のアルバムで作詞クレジットに名を連ねるGRACE姉さんなのだと分かった時、深く納得したものです。
「歌心」ある演奏だから僕の琴線に触れたのだ、と。

長い間、バンドの土台であるドラムスがGRACE姉さんのような詩人の女性の感性によって担われていたことは、ジュリーにとってとてつもなく大きかったはず。
2012年以降の「祈り歌」すべてがそれを証明しているでしょう。できるならもう一度だけでも、GRACE姉さんのドラムで歌われる「ヤマトより愛をこめて」を、きちんと覚悟をもって聴いておきたかったです・・・。

13曲目「
モナ・ムール・ジュ・ヴィアン・ドゥ・ブ・ドゥ・モンド

Kenjisawadafrance

大宮での愉快なフランス珍道中MCを思い出し、ニコニコしながら聴いていました。
僕はこのあたりからやっと、至近距離でジュリーに見つめられても(いや、僕を見つめていたのではないでしょうが、定位置で歌っている時にはそんな気がしてしまう席なのですよ~)たじろずに見つめ返せるように(笑)なってきました。この曲なんかは、癒されるがままと言うか、穏やかにジュリーの目を見ていられると言うか・・・そんな名曲です。

ちなみにYOKO君は日本語ヴァージョンの方に思い入れがあるみたい。
いつかそちらも体感してみたいけど、ジュリーにとってはフランス語で歌うことに意義のなる曲なんじゃないか、とも思います。

14曲目「
明日は晴れる

Asitahahareru

今ツアーでのこの曲は、柴山さんのギターも依知川さんのベースも個人的に痺れまくりの名演ですが、同時には両方とも観ることはできないし、ましてやこの神席です。結局ジュリーしか観ていません(笑)。

作詞・作曲ともにジュリー、しみじみ名曲!
「AZAYAKANI」「糸車のレチタティーボ」そして「明日は晴れる」。ジュリー詞曲両方を自ら担った2001~03年のこの3曲には、「王道の進行に力強いメッセージを載せる」という共通点があります。風変わりなコード進行を得意とする作曲家・ジュリーに、明らかに大きな変化が訪れた時期。
「平和とは、1人1人が持つ身近な人への愛情、信頼から始まる」という真理をメロディー作りの段階から実践し始めた、ということだったのではないでしょうか。
「明日は晴れる」・・・本当に素敵なシングルです。

15曲目「
コバルトの季節の中で

Tyakoruglay

真冬に聴くこの曲も良いですね~。
愛する人の小さな「変化」をいつくしむ、苦境から立ち上がる姿を頼もしく見守る・・・新規ファンとして当時のジュリーの状況を知っての後付け解釈なのでしょうが、そんなメッセージを含んだ曲なのかなぁと今さらながら感じました。
「やっと熊本に来れて嬉しい」というジュリーの気持ちともリンクする曲だったようにも思います。

16曲目「
君をのせて

Acollection

「君だけに愛を」の「君」をファンが「私のことだ!」と思ったという話を先に書きましたが、ジュリーのファースト・ソロ・シングル「君をのせて」の時、先輩方は同じように受けとっていらしたのでしょうか。
当時がどうだったかは僕には分かりませんが、今現在・・・いや、もっと前からかな?この曲を歌うジュリーの「君」をお客さんそれぞれが我が事として聴き入っている雰囲気、確かにあります。
女性ファンだけでなく、男性もね(笑)。

いつもお世話になっている先輩が、今ツアーの開演前のスクリーン上映最後のシーン(ジュリーが何か口にして帽子をとるシーンね)でのジュリーの言葉を「”ありがとう”で間違いない」と仰っていました。
大宮参加の時点では僕にはそうは見えていなかったのですが、先輩のお話を聞いて以後の会場では「確かにそうだなぁ」と思ってスクリーンを見ています。
で、その先輩はジュリーの口の動きについて「”愛してるよ”説が多いのは、ファンの願望よね」と、それはそれで嬉しく思っていらっしゃる様子でした。
今、ジュリーのLIVE会場では、ほとんどのお客さんが自分こそ「君」のつもりで駆けつけている、ということなのでしょうね~。ジュリーもそんな状況を頼もしく思っているのではないでしょうか。

17曲目「
憎みきれないろくでなし

Omoikirikiza

最近、アルバム『思いきり気障な人生』を今さらのように特大再評価しています。
50周年ツアーが始まって、過去のアルバムをおさらいしようかという時、今回このアルバムから4曲が採り上げられているじゃないですか。特別なツアーに、特別な選曲。それでも4曲もの収録曲がセットリストに連なるアルバムって、どれだけ凄いんだという話。

アレンジ、演奏そして曲想ともに、「あの頃の代表的シングル」という以上にもっともっとその特質を様々な観点から再評価されるべき名曲が「憎みきれないろくでなし」。とんでもないロック・ナンバーなのです。
エイト・ビートの土台にギターもベースも16ビートを載せている(もちろん、柴山さんも依知川さんも今ツアーでキッチリ再現してくれています)という・・・きっと作曲家・大野さんにとってもエポックな作品だったはず。
ジュリーにしか歌えない、という条件つきでね!

18曲目「時の過ぎゆくままに」

Ikutuka_2

この曲については「下山さんのアコギが恋しい」と未だに思ってしまいます。もちろん今回のアレンジも素晴らしいんですけど。
下山さんの「G」の小指抜きのフォーム、この曲では特にこれまで目に焼きついていました。本当にもう体感できないんですかねぇ・・・。
でも、時はうつろい人は変わり、世の中も変わる。この曲の阿久さんの詞の通り、僕らは愛する者(ジュリー)の過去に、未来に、どっぷりと身体を委ねる、預ける・・・これからもそうしていくのでしょう。

僕は今年の6月25日にこの曲の考察記事を書きます。『ジュリー祭り』セットリストから採り上げる最後の1曲・・・やっぱり唯一無二の名曲です。

19曲目「
勝手にしやがれ

Omoikirikiza

柴山さんのフォームはAm。この大ヒット・シングルもまた、77年リリースのオリジナル・キーでジュリーはずっと歌い続けていますね。
決して普通の男声で軽く歌える曲ではないですよ。数年前にジャ○ーズのトップ・アイドルがテレビでこの曲をカバーしたことがありましたが、キーはGmでしたからね。若い歌手でも1音キーを下げて歌わざるを得なかったということです。69才のジュリーはそんな曲を(観ている僕らからは)今も楽々とオリジナルのイ短調で歌っているように思います。

パントマイムでは、「かき集めて鞄に詰め込む思い出」の量が相変わらず凄まじい(笑)。
ステージを闊歩してから最後の「チャッ、チャ、チャッ♪」でちょっとヨロッとしたのは、照れ隠しみたいな?お客さんのウケを狙ってわざと、だったと思うなぁ。

20曲目「
愛の逃亡者

Fugitive

下山さんが抜けて依知川さんが加わった「お馴染みのメンバー」は、「鉄人バンド」ではありません。まったく別のバンドとして考え、この4人体制LIVEでの名演中の名演を1曲挙げなさい、と言われたら僕は迷った末に今ツアーの「愛の逃亡者」を選ぶかなぁ。
レゲエ・ビートはやっぱりベースが入ってなきゃいけないと思うし、依知川さんの指さばきは過去のツアーDVDで観るより生の方が全然説得力ありますしね。
柴山さんのワウを効かせたカッティング、泰輝さんの鋭く噛み込むキーボード・フレーズ、GRACE姉さんのシャキシャキの打点、すべてがタイトな名演です。
楽曲としても、リリース当時よりむしろ今の方が斬新さを感じる、という先輩方も多いのではないですか?

エンディング、「FUGITIVE KIND♪」のリフレインは相当な高音メロディーですが、ジュリーは喉の調子に応じて会場ごとに歌い方を変え、工夫しつつビシッ!と歌いきります。この日は「FUGITIVE」の後に溜めを作ってせりあがるように「KIND♪」を発声していました。

21曲目「
アリフ・ライラ・ウィ・ライラ ~千夜一夜物語~

Royal80_2

今ツアーのこの曲では(ツアー中盤あたりから?)依知川さんが自パートが始まるまでの間、1本指を高々と掲げてリズムをとるので、イントロで手拍子が起こります。セトリ後半の「忘却の天才」「サーモスタットな夏」もそうなんですけど、この「アリフ・ライラ・ウィ・ライラ」の場合はジュリーの歌が始まるとお客さんの手拍子はそこで鳴り止むという・・・なかなか面白いシーンが繰り広げられましたね。

それにしてもこの曲から「CHANCE」までのCO-CoLOナンバー3連発は毎回素晴らしい。
何より、会場のお客さんの多くを占める、ジュリーのステージをトコトン知りつくしているであろう長いファンの先輩方が「やっぱりジュリーは凄い!」と楽曲の魅力まで含めてジュリーに惚れ直している・・・そんな空気を新規ファンの僕が感じとれるというのがね、本当に貴重なセットリストだったと思います。
サビを歌うジュリーが、振り上げた手刀を腿のあたりでクッと握る一連の仕草がカッコイイです。

22曲目「
STEPPIN' STONES

Kokuhaku

ツアー5度目の参加で、ようやく今回冷静(?)に「50周年」仕様のアレンジを吟味できた気がします。
ミドル・テンポのエイトビート。CO-CoLOのオリジナルとはリズム解釈が異なり、王道のエイティーズ・ロックのようでもあり、90年代オルタナから派生したパワー・ポップのようでもあり、さらには2000年代、白井良明さんがアレンジャーとしてノリにノっていた頃のハードなギター・ロック期のナンバーをも思わせます。
でも僕の結論は・・・やっぱりジュリー作詞・作曲のこの曲、根っこはストーンズだなぁ、と。
そう感じさせてくれたのは、泰輝さんのピアノです。ニッキー・ホプキンスみたいなアレンジ・・・ストーンズ・ナンバーで言うと「ロックス・オフ」。
ジュリーもステージで動きやすいアレンジなのではないでしょうか。この日も縦横無尽に上手側、下手側を行き来し拳を繰り出す圧巻のパフォーマンスでした。

23曲目「
CHANCE

Royal80

僕は毎回ツアーに参加するたびに、それまでとは比較にならないくらい大好きになるジュリー・ナンバーが生まれます。今回その筆頭格が「CHANCE」。
まぁなんとカッコイイ、なんという名曲でしょうか。詞曲アレンジ演奏、そしてジュリーのヴォーカルとパフォーマンス、すべてがここまで完璧なシングルだったか、と平伏しております。
イントロのアクションなんかはパッと見コミカルともとれるんだけど、歌が始まった瞬間にそれがヒラリと「カッコ良さ」の残像として繋がってくると言うのか、「底辺」とまでは言えないのでしょうがごく普通の平均的な人間の、健全であるが故の苦悩をこの曲はパ~ッと照らし、「ごく平凡な人が必死に、一生懸命になっている姿こそがカッコイイ、それこそがロック」という真理を開放します。
歌うジュリーの表情も、「地下鉄から駆け上がる顔」と「高級車乗り回す顔」の使い分けとか凄まじくて、見逃すまい、と毎回気合が入りました。

キーボードによるハンドクラップ音は、一打一打弾き鳴らすのではなく、鍵盤を抑えたら一定のリズムでエンドレスに音が出るよう設定してあるみたいですね。
泰輝さん渾身の「キッチリ2拍」押しを熊本では確認することができました。

24曲目「
ラヴ・ラヴ・ラヴ

Tigersblue

タイガース・ナンバーの中でもひときわ高音域のこの曲を、イ長調のキーで歌ってしまう69才・ジュリーの喉の恐ろしさよ!
オリジナルより半音低いとは言え、信じ難いことです。YOKO君の言う通り、「普通じゃない、特別な人」なのだと実感させられます。

でもジュリーは、ただ単に「天才」と言うのではない・・・長い歌人生を歩む中で独自に会得したテクニック、努力をもそこに見ることができます。
「ラヴ・ラヴ・ラヴ」の場合は、注意して聴いていると「変わらない、愛の世界♪」あたりから発声を切り替えているのが分かります。「裏声」とまではいかないのだけれど、地声とは違う何処かオペラっぽい声の出し方。
自ら切り開いた技術を駆使できる、すなわちメロディーとの相性抜群・・・そんな名曲なのですね。これは、「君をのせて」についても同じことが言えるでしょう。

25曲目「
灰とダイヤモンド

Kakuu

すっかり今回のアレンジにも馴染みました。
新たなテーマ・メロディーを得たイントロ、導入部の和音がトニックではないというのが肝でしょう(トニック・コードが登場するのは3小節目)。そのため一瞬長調の曲のように聴こえて、初日のNHKホールではまったく反応できなかったなぁ。いずれにしても、『ジュリー祭り』が初LIVEだった僕としては今ツアーで「ようやく聴けた!」と嬉しかった選曲のひとつです。

にしても、あの「かわいいよ♪」と歌う時の表情はエロ過ぎますねぇ、ジュリー。
メロディーがちょっと上げるからでしょうか、シリアスに懇願しているような二枚目の顔になります。
「か」の発音も強烈。発声直前にちっちゃい「っ」が入っているような感じかなぁ。

26曲目「
LOVE(抱きしめたい)

Love

柴山さんのフォームはオリジナル・キーのAm。ジュリー・シングルの中では割と普通の男声でも歌い易い音域とは言え、セットリスト中盤のシンドイであろう箇所でこのバラード、さすがの実力です。
そう、ジュリーの歌に誤魔化しはない・・・その時々の真の「実力」をそのままぶつけ続けてきた・・・ずっとそんな歌人生だったでしょう。

この曲は「レコード大賞V2をあと一歩で逃した」というほろ苦い思い出がジュリーにも先輩方にもあるのかもしれませんが、今にして考えると、「最優秀歌唱賞」受賞曲という肩書きがピッタリ、しっくりくる名曲です。
さらに、「バラードの本格派・ジュリー」ということで言えばもう1曲、僕が『ジュリー祭り』の時から切望し続けるも未だ生体感の叶っていない「ロンリー・ウルフ」という大名曲があります。古希ツアー、期待しています!

27曲目「
TOKIO

Tokio

ステージ前方にカッ飛んできてブイブイ言わせながらリフを奏ではじめた柴山さんのフォームはD。これがまたオリジナル・キーなのですな~。
依知川さんも進み出て、歌メロ直前の「神技4小節」をお客さんに見せつけるように弾きまくります。Bメロのチョッパーも凄いけど、やっぱり僕はこの4小節のベースに痺れます(自分では絶対弾けないフレーズですしね。チョッパーの箇所は・・・まぁ素人レベルながらできなくはないのです)。

ジュリーの「くわえ煙草ヴォーカル」はこの数年で定番化。初めて観るお客さんは「あれっ、ここだけ変わった歌い方してるな」と思うのかもしれませんね。

28曲目「
ウィンクでさよなら

Royal2

前曲「TOKIO」の余韻&「ありがとう!」「サンキュ~!」から間髪入れず、という流れは、ワンコーラスでシングル連打という今ツアー独特かつ貴重な構成。
一生の思い出としたいです。

熊本のこの曲では、「あなたの写真を裏返」す時のジュリーの仕草に 並々ならぬ気魄を感じました(笑)。
「I LOVE YOU♪」「I NEED YOU♪」の求愛ポーズは歌詞部にキッチリ合わせるのではなく、歌った後から「ここ!」と客席位置の照準を定めて膝をつく感じ。
下手側でやった時の前方席のお客さんの盛り上がりが特に凄かったのですが、公演翌日、ちょうどそのあたりの2列目で参加されていた地元のジュリーファンのお姉さんと偶然の出逢いがありました。
いつもお世話になっている先輩方と総勢8名で熊本城を散策後、市役所14階の展望台(お城が一望できます)に登ったんですよ。「沢田研二」とか「ジュリー」とか連呼しながらワイワイやってたら、その14階で勤務されていた職員さんのお姉さんが「私も昨日行ってました!」と話しかけてくださったのです。
いやぁ、ジュリーファンって本当に全国各地にいらして(当たり前ですが)、何処でどう袖すり合わせているのか、分からないものですねぇ。

29曲目「
危険なふたり

Royal

僕の参加した5会場で観る限り、今回ジュリーはこの曲で「年上のひと・物色ヴァージョン」を封印。タイガース期と70年代から採り上げたナンバーについては、その多くが例年以上に「当時のまま」のパフォーマンス重視だったように思います。

柴山さんの単音は、「”おまえにチェック・イン”」ほどではありませんが通常よりもサスティンが浅め。
そのぶんチョーキングの音使いが把握し易く、目はジュリーを見て、耳は柴山さんの細かな演奏を聴き逃さないように、という感じで僕はこの日の「危険なふたり」を堪能しました。

30曲目「
ダーリング

Konndohakareina

サビ最後、ジュリーの「ダ~~~~~~~♪」のロングトーン、ラスト1拍の「どん!」というGRACE姉さんの1発フィルが好きです。

これは鉄人バンドの間も細かくアレンジが変わっていますね。初めてDVD『greenboy』でのアレンジを知った時は驚きました。ベースレス体制でキーボードが低音をフォローする、というのは容易に浮かぶアイデアとしても、この時泰輝さんはピアノの音色でそれをやっていたのです。しかも8分音符の高速連打。さすがにそのアレンジは2005年のツアー1回きりだったようですが、改めてバンドの創意工夫の歴史に「ジュリーとの長いおつきあい」を思います。
セットリスト定番の大ヒット曲の一角。「ダーリング」が今後まったく違うメンバーで歌われた時、僕はどんなふうにこの曲を聴くのか・・・さて古希ツアーでは採り上げられるでしょうか。

ツアー初日はほとんど坊主状態に近かった髪も年が明けてすっかりフサフサとなり、熊本の「かきあげてくれ~♪」では、わしゃわしゃと耳の上あたりの毛髪量をゴキゲンで誇示するジュリーでした。

31曲目「
麗人

Royal3

5度目のツアー参加で僕にもようやくエンディングの「エア三つ編み」が見えました。
「遅い!」と言われるでしょうが、今までずっとその箇所では柴山さんのダウン・ストロークに気持ちが行っていたのですな~。
この日は歌メロのラスト「アァァ!」が凄かったので(鬼気迫る感じでした)、そのまま最後までジュリーを注視していて「あぁ、これがみなさんの言っていた三つ編みブン回しかぁ」と。
立ち止まって上半身を動かしている時のジュリーの足首(細い!)の安定感はハンパないですねぇ。

幾多のヒット・シングルの中ではさほどセトリ入り率の高くない曲ですが、個人的には大好物ですので・・・古希ツアーでも是非歌って欲しい!

32曲目「
SPLEEN~六月の風にゆれて

Panorama

ツアー初日から、その後の各会場に参加するたびにジュリーの声が澄みきってきた印象です。
コード進行自体は王道、しかしアレンジは「エリナー・リグビー」(ビートルズ)ばりのストリングスのみの大胆な伴奏(今回はショート・ヴァージョンですので、他パートが噛んできた時にはジュリーのヴォーカル・パートは終了しています)ということで、「その場しのぎ」が効かない純粋に「歌声勝負!」なアレンジ構成。ジュリーの歌声は素晴らしいのひと言です。
エンディング最後の1音に合わせてパッと首を上げる仕草ももうお馴染み。「歌い、演ずる」ジュリー天賦の才、真骨頂の名曲、名シングルでしょう。

33曲目「
きわどい季節

Royal80

「君をのせて」にも通じるジュリー3連バラード・ヴォーカルは絶品のひと言。
最近僕はずっと以前に先輩が作ってくださったジュリーの洋楽カバー集をよく聴いているんですけど、採り上げる洋楽に「3連」率がすごく高いことに今さらのように気づき、その「適性」に驚嘆しているところです。

あと、今ツアーの「きわどい季節」は2015年とはバンドの演奏もかなり変わっていて(メンバーが変わっているのでそれは当たり前なんですけど)、とにかく柴山さんのアルペジオが素晴らしい!
決して聴き取り易い音量ではないのですが、とてもデリケートな名演だと思います。

34曲目「
鼓動

Iikazeyofuke

ツアー初日の時点では気づけていませんでしたが、いつもお世話になっている先輩が個人的に読ませてくださったレポで、「今回のセットリストは「greenboy」「明日は晴れる」「鼓動」の3曲の重心が面白い」と書いていらしたのを拝読してから、今ツアーでのこの曲への僕の感じ方は変わりました。確かに面白い!
一見、「忘却の天才」あたりとは時代順に並べてあるように思えるんですけど、それ以上のメッセージ性をこの配置に感じます。
何より、GRACE姉さんの詞が重要でしょう。考察記事でも書きましたが、歌うジュリーや聴き手である僕らが受けとる歌詞解釈が「単純な永遠」に近い(偶然の共通フレーズが登場する)、と思っています。

35曲目「
忘却の天才

Boukyaku

これはジュリーのパントマイムが特に楽しい1曲。前方のお客さんを見つめて「愛してるなんて言ったっけ?」なんてやられたら、卒倒しかねませんな~。
「今が昔に変わる♪」では「すべて忘れました」みたいな表情でハタと歩みを止めたり、本当に細かい。

巨体を横揺れさせながらゴリゴリのベースを弾く依知川さんもカッコ良かったです。

36曲目「
ポラロイドGIRL

Karehanemurenai

ツアー初日から比べるとジュリーのジャンプは回数も増え、しかも高い!「愛まで待てない」「そのキスが欲しい」と共に、やはりこれも「公演を重ねるに連れて加速するナンバー」でした。
この3曲の中から少なくとも1曲は、古希ツアーでもセトリ入りするんじゃないかな?

柴山さんのフォームはA。オリジナル通りですが、この曲はロー・ポジションのトニック・コードが本当によく似合います。いつだったか、変則チューニングの下山さんが1カポで演奏していたこともあったなぁ。

最後のジュリーの水噴きも豪快に。
最前列のお姉さま方は1歩前へ進み、浴びにいっていらっしゃいましたね~。

37曲目「
Pray~神の与え賜いし

Pray

昨年末の横浜公演で「ジュリーが風邪をひいたらしい」との情報があり、年明けの名古屋でもまだ治りきっていなかったと聞いていたので心配していた熊本公演。
少なくとも僕はジュリーの風邪の影響をほとんど感じませんでした。冒頭からずっと素晴らしい歌声が続いていましたから。

ただ、この「Pray~神の与え賜いし」の歌メロ直前にジュリーが何度も続けて咳をしたので、「大丈夫かな?」と身構えて、歌い出しを待った瞬間がありました。
ところがいざ歌が始まるとジュリーの声には何ら問題なく、前曲「ポラロイドGIRL」での激しいジャンプに微塵も息切れしていない厳かなバラード・・・ただただ感動させられました。
打ち上げで長崎の先輩が仰るには、「咳こみそうになると咄嗟に鼻呼吸に切り替える」ジュリーの凄技がこの日何度も披露されていたようで、僕はあんなに至近距離から観ていたのに呼吸法の切り替えまでは全然気づいていなかったなぁ、とちょっと反省。

依知川さんのよく通るコーラス、GRACE姉さんの凛としたスネア、泰輝さんの木管系の穏やかな和音、とても美しかったです。
そして柴山さんの荒ぶり猛るソロ。
静かなる「祈り」のテーマをここまでエモーショナルなロックに昇華させた名曲、名演・・・素晴らしい!

38曲目「
un democratic love

Undemocraticlove

2012年以降の「祈り歌」で特に思い入れのある、個人的にはとてつもなく好きな1曲。
「好き」だけでは済まされないテーマではあるけれど、まずはメロディーの美しさ(完璧な展開、構成だと思います)があり、その上でジュリーの詞。名編だと思いますし、ジュリーは古希ツアーでもきっとこの曲を歌う、と僕は予想します。大きな会場でこれを歌いたいんだ、と思っているんじゃないかなぁ。
こんな歌を歌っていたら、アリーナ公演にスポンサーなんてつくわけがない。でも、だからこそ千秋楽で「チケット代は据え置き」と宣言したジュリーは、日本武道館もさいたまスーパーアリーナも、8000円の超格安料金でやってくれるわけです。

それに、やっぱりフルコーラスで聴きたい歌なんです。ジュリーの詞で一番イイところは、2番の「君と同じ以上に 自由が好きだよ♪」だと思っていますから。
ただ、今の時点で僕はまだこの曲のピアノを泰輝さん以外の人が演奏するシーンを想像すらできない・・・それもまた偽らざる気持ちです。

39曲目「
こっちの水苦いぞ

Kottinomizunigaizo

一連の「祈り歌」の中で最も躍動的なスタイルで歌われる、強靭なリフ・ロック。
これまで僕は、この曲を生体感するたびに故郷・鹿児島の原発のことが頭をよぎって不安な気持ちを抱えたまま聴いてしまっていたのですが、熊本ではようやく落ち着いて、自然体で歌詞に入りこめました。熊本の街に元気を貰ったからかな~。

ただ、この記事を書いている今無性に思い出されるのは、2015年のツアーで柴山さんと下山さんが魅せてくれた、リフ途中から単音をリレーするという鉄人バンドの神技。「こんなバンドは唯一無二!」と確信した曲が「こっちの水苦いぞ」だったのです。
もう2度と、鉄人バンドのあの神技を見ることは叶わないのでしょうか・・・。

40曲目「
ISONOMIA

Isonomia

さすがにもう依知川さんの頭上リードに助けられずとも、ハンドクラップ2つ打ちのタイミングが分かるようになっています。
依知川さん、泰輝さん、GRACE姉さんが考案した(であろう)CD音源には無いこの「決め事」は、今後この曲が歌われる際に、僕らファンが今ツアーの想い出と共に率先して受け継いでいきたいものですね。

柴山さんのハイ・コードの採用は、エイトを刻む低音源とのメリハリをつけるアイデアのようです。キーがAですから、5弦の開放を最大限利用するという手法。
武蔵野公演とこの熊本公演では、一番最後のストロークの後に長いフィード・バックを残した柴山さん。そのせいでしょうか、曲が終わりジュリーの「ありがとう!」の直後に柴山さんもペコリ、と頭を下げていました。

41曲目「
シーサイド・バウンド

Tigersred

ラスト10曲、ギアを入れ替え怒涛のダメ押しコーナー。
この直前のMCで「あと10曲・・・もうすぐ帰れますよ~」と言いつつも、会場の誰しもが「ええっもうあと10曲しかないの?」と名残り惜しく感じているのを当然知った上での、これはジュリーのキュートな「挑発」。
ジュリーと客席、双方のこの曲での盛り上がりを見れば明らかでしょう。

武蔵野公演でも体感できた、タイガース・メンバー連呼の締めくくりに自らを指し示してお客さんに遠慮なく「ジュリ~!」と何度も叫ばせるのも、今ツアー中盤からの大きな見せ場でしたね~。
それにしてもジュリー、どうして「タロ~!」のところで毎回鼻をつまむのでしょうか。おかげで「トッポ~!」がとても普通に聴こえます(笑)。

42曲目「
”おまえにチェック・イン”

Wonderfultime

今ツアー、柴山さんの単音設定がとても興味深いです。
僕が参加した過去のツアーでは、柴山さんの「”おまえにチェック・イン”」はリード・パートに思いっきり深いサスティンをかけて厚みを持たせていました。
今回の変化は、下山さん不在も関係しているでしょう。ギター1本体制のこの曲では、「ちゃっ、ちゃ~、つ、ちゃっちゃ、ちゃっちゃ~♪」のカッティングから瞬時に単音ソロに切り替えなければなりません。定位置にずっといてエフェクターを踏めば従来の設定でも行けますが、柴山さんにとって「”おまえにチェック・イン”」は「自らも動き回る」ナンバーなのでしょう。だから今ツアーでは、カッティング時の設定そのままでソロも弾きます。
そのためでしょう、ギター以外の演奏パートにも自然に耳が行きやすく、とても新鮮に感じました。

この日もステージ左右に駆け回り、時にクルリとしながらエンディング・コーラスを歌うジュリー。
GRACE姉さんの「次、最後!」なフィルで「ソ~、ダ~リン・スタンバイ」な表情に変わる瞬間も、ジュリーならではのライヴ・ヴァージョン「”おまえにチェック・イン”」限定の、カッコイイ表現です。

43曲目「
サーモスタットな夏

Samosutatto

この曲最大の見せ場はやはりギター・ソロ部。
依知川さんがちょうど真ん中、そこから上手側に向かってジュリー、柴山さんと3人が並び、横揺れを繰り出すあのシーンでしょう。本当にハッピーな名曲です。

そういえば僕は、『ジュリー祭り』参加後初めて購入したDVD作品が『サーモスタットな夏』ツアーでした。その中に収録されている「渡り鳥 はぐれ鳥」で狂乱のダンスを披露している愉快な若いキーボード奏者が、東京ドームで見たあの泰輝さんだったのだ、と遅れて知ったんだったけなぁ。あのツアーは20年前ですか・・・泰輝さんもジュリーとは長いおつき合いだったんだなぁと今さらながらにしみじみ。
今ツアーの「サーモスタットな夏」で泰輝さんは追っかけの合いの手ヴォイスを担当。
鉄人バンド時代も「ひょうきんなパート」を一手に受け持っていた・・・僕は泰輝さんにそんなイメージがあります。今回の「卒業」は本当に淋しいです・・・。

44曲目「
晴れのちBLUE BOY

Royal3

依知川さんのベースがズンズン響くエキセントリックなロック・ナンバー。
ベースの加入でジャングル・ビートの輪郭はハッキリしたけど、やっぱりこの曲にはブラッシング(「ちゅっく、ちゅっく・・・♪」って音ね)が必要、ということでしょうか、今ツアーはサンプリングも導入されました。ギター2本体制なら必要ないところですけどね。
ただ、違和感はまったく無し・・・と言うかオリジナルに近づいている演奏で、「そうそう、リリース当時のLIVEのリズムはこんな感じだった」感じた先輩方も多かったのではないでしょうか。

45曲目「
6番目のユ・ウ・ウ・ツ

Royal3

”セットリストを振り返る”シリーズで考察記事を書いた時に改めて思ったのですが、メチャクチャ斬新で「冒険」なシングル・リリースなんですよねぇ、これは。
以前先輩に頂いたコメントで、加瀬さんが地方のファンに「この曲、どう思う?」とリサーチしていたという逸話を知りました。「新しいもの好き」なプロデューサーである加瀬さんとしても大冒険のジュリー・シングルだったのでしょう。1等賞こそ逃しましたが、リリースから30年以上が経った今でも「誰もが知る」ジュリーの代表曲と言ってよく、いざジュリーが歌うと王道のヒット・チューンのように感じてしまう不思議。
ジュリーが歌えばこそ、そうなのですね。

「ハッ!ハッ!ハッ!」の拳振り上げには柴山さんも参加。依知川さんは鬼の指弾き。
歌うジュリーがバンドをも巻き込んでしまうこの曲の一体感は、本当に独特、強力だと感じます。

46曲目「
愛まで待てない

Aimadematenai

『ジュリー祭り』で、鉄人バンドの音でジュリー本格堕ちを果たした僕にとって、「いい風よ吹け」は下山さんのアルペジオであり、そしてこの「愛まで待てない」は柴山さんの速弾きソロです。
今ツアーはショート・ヴァージョンなので柴山さんのソロは聴けません。今後も絶対に生で聴く機会のあるセトリ常連曲ですが、やっぱり柴山さんのソロでこの曲を聴き続けたい、と僕は思ってしまうのですよ・・・。
柴山さんは古希以降のメンバーとして残ってくれる、と信じ、切望しています。

熊本でも依知川さんが例によって歌メロ直前にセンターにせり出してきて、手前でストップしたジュリーの「その場駆け足」が炸裂。お客さんの悲鳴・・・これもまた想い出に残る、50周年ツアーの名シーンでしたね。

47曲目「
ROCK'N ROLL MARCH

Rocknrollmarch

千秋楽のNHKホールでは、「GRACEが作ってくれた詞が大好きです」というジュリーの言葉があったそうで、想像だけでジ~ンとしてしまいました。
「確信」「明日」などジュリーの生き様そのもののような名編がすぐに思い出されますが、GRACE姉さん作詞のエポックな「シングル」ということになればやはりこの「ROCK'N ROLL MARCH」。
「まだまだロックしてます」「まだまだ、尖ってます」と2008年のNHK『SONGS』でジュリー自身の紹介があったように、こと「ロック」に特化した歌詞は、バンドメンバーでもあるGRACE姉さんだからこそ生まれた不朽のジュリー・ナンバー。
ジュリーが「これからも歌っていきます」と、メンバーが作詞・作曲に携わった「宝物」についてツアー千穐楽で言及した時、真っ先に頭に浮かんでいた曲は「ROCK'N ROLL MARCH」だったのではないでしょうか。

ツアー最終盤にバンドとのお別れ報告の話があるなどとは想像だにせず、熊本のこの曲で僕も他のお客さんと一緒に思いっきり拳を突き上げてきました。
これまでGRACE姉さんのドラムスで何度も体感した名曲・・・しっかり胸に焼きつけておきたいです。

48曲目「
そのキスが欲しい

Reallyloveya

今ツアー、席運に恵まれこの曲を至近距離で何度も観ることができたのは本当に幸せでした。
客席をグイグイと攻める挑発モードのジュリーはとにかく圧巻。演奏では、柴山さん渾身のソロももちろんですが、「そのキスが欲しい~♪」に続く裏メロ・・・泰輝さんの「ソファミ♭ド~、ミ♭ファ~♪」が大好物です。

それとは別に、個人的にこれは鉄人バンドの音が身体に染み付いている曲でもあります。
ソロは下山さんでした。今の柴山さんのそれとはまた違う魅力・・・粘り強い雰囲気がありとても好きな演奏だった、と懐かしく思い出されます。

49曲目「
永遠に

Dairokkan

このレポを下書き中に、いつもお世話になっている先輩(僕のジュリー道の師匠です)からNHKホール千秋楽の個人的なレポを受け取りました。
僕はその先輩に出逢っていなければ相当ひねくれたジュリーファンになっていっただろうなぁと思うことがよくあり、毎回レポを拝見するたびに気づかされることも多いです。僕の見えていないものを的確に見ていらっしゃる。例えば今回のレポでは本割ラストの「永遠に」について、「ファンがどう受け取るかを分かっていてこの曲を歌っている」というのはまぁ僕もそう思っていましたが、「オーティスの”I've been loving you too long”(←開演前のスクリーン上映BGM)とこの曲は対になっている」との考察には目からウロコ。
確かにそうです。なるほどこの50周年ツアー、考え抜かれた構成なんですねぇ。
それをサラリと自然に聴かせてしまう、楽しませてしまう、またそういう適材適所の曲が、どんな状況であれ必ず持ち歌の中にある、というのがジュリー50年の凄さでしょう。参りました、としか言えません。

「ポラロイドGIRL」→「Pray~神の与え賜いし」以上に凄い「そのキスが欲しい」→「永遠に」の流れ。ジュリー・ヴォーカルの乱れの無さ、美しさ。
5度のツアー参加、この「永遠に」に向けて「今回こそは柴山さんの手元チェック!」と意気込んで臨んだ熊本公演も、やっぱり僕はジュリーだけを見つめ続けてしまったのでした。あのオーラには逆らえん!

~スクリーン上映~ 「
渚でシャララ

Juliewiththewildones

着席状態でしたが、全編ダンス参加してきました!
熊本遠征は本当に良い決断だった・・・そんな気持ちが湧き上がる上映タイムでもありました。
最後のBメロ部で加瀬さん登場!の瞬間に起こるお客さんの大きな歓声、ジ~ンとしますね。

50曲目「
いくつかの場面

Ikutuka

先日放送されたスージー鈴木さんの『ザ・カセットテープミュージック』、短い時間ながら濃厚な内容でとても良かったですね。「いくつかの場面」についての熱いトークは特に素晴らしかったです。
僕ももっと勉強しなくちゃなぁ、と思いました。スージーさんは僕と同世代なのに、ここまで70年代ジュリーの楽曲を自分の言葉で語れるというのは、愛情+たゆまぬ努力、妥協なき思考の賜物でしょう。
実はスージーさんと僕は完全に同い年で、しかも同窓なのです。もちろん面識はありませんが、たぶんそれと知らずキャンパスで何度もすれ違ってる(笑)。男性ジュリーファンとして見倣いたい人です。
サザンに続いて、是非今度は「ジュリー本」を執筆して欲しい!その際は、スージーさん任意の時期やコンセプトに特化してジュリーを掘り下げる、という手法もアリではないでしょうか。

さて、熊本公演もいよいよ「いくつかの場面」。
最後まで暖かい雰囲気が続いたMCも終わり、僕にとっては今ツアーで体感する最後の1曲です。
ジュリーの歌と表情に集中しました。

ジュリーは色々な思いを込めて歌っているでしょうが、僕レベルではその思いの万分の一も計り知ることはできません。ただただ聴き入り、最後のサビのミラーボールの美しさ、抱擁のエンディングのシーンまで、どんなジュリーの声も動きも見逃すまいと目を凝らしていましたが・・・脳裏に最も鮮やかに焼きついたのは、この曲を歌い終わった後のシーンだったのです。
長い長いお辞儀から改めてのメンバー紹介があり、恒例の「ジジィでした!」にお客さんが叫ぶ「ジュリ~!」の歓声。いつもならこの「ジジィでした!」がジュリーのステージを締めくくる最後のひと言になるのですが、この日はそれに続いて

「頑張るばい、熊本!」

と。
その時の、グッと胸のあたりで両拳を握り締めたジュリーのなんとも言えない優しい表情、立ち姿は未だにハッキリと目に浮かべることができます。
「普段どおり」のステージの中、最初のMCと最後のひと言にそっと熊本への特別な思いを伝えてくれたジュリー。復興への信頼、熊本の街や人々への親愛の気持ちをお客さん皆が確かに感じ取った、そんな熊本公演だったのではないでしょうか。


☆    ☆    ☆

今回の熊本遠征はジュリーのステージも最高でしたし、とても楽しい旅でした。
50周年ツアー最後の参加会場として大満足の遠征となり素敵な思い出ができましたし、30年ぶりに訪れた熊本はやっぱり素晴らしい土地でした。

会場では、先輩方との懐かしい再会や、たくさんの「はじめまして」もありました。お声がけくださったみなさま、どうもありがとうございました。
ジュリーの九州公演には、またいつか機を見て参加したいと思っています。

これから古希ツアーが始まるまで長い「じゅり枯れ」の時期となりますが、今ツアー参加各会場の思い出を胸に、ジュリーの新たな冒険を楽しみに待ちたいです。
改めまして・・・50周年記念全国ツアー、66公演完走おめでとうございます!


それでは次回は、鉄人バンドのことを書きます。
もうキャンドルは灯せませんが、特殊な記事となります。魂込めて取り組みます。
しばしお待ちを~。

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