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2017年7月 1日 (土)

沢田研二 「どん底」

from『A面コレクション』
orginal released on 1984、single


Acollection

disc-1
1. 君をのせて
2. 許されない愛
3. あなただけでいい
4. 死んでもいい
5. あなたへの愛
6. 危険なふたり
7. 胸いっぱいの悲しみ
8. 魅せられた夜
9. 恋は邪魔もの
10. 追憶
11. 愛の逃亡者
12. 白い部屋
13. 巴里にひとり
14. 時の過ぎゆくままに
15. 立ちどまるな ふりむくな
16. ウィンクでさよなら
disc-2
1. コバルトの季節の中で
2. さよならをいう気もない
3. 勝手にしやがれ
4. MEMORIES(メモリーズ)
5. 憎みきれないろくでなし
6. サムライ
7. ダーリング
8. ヤマトより愛をこめて
9. LOVE(抱きしめたい)
10. カサブランカ・ダンディ
11. OH!ギャル
12. ロンリー・ウルフ
13. TOKIO
14. 恋のバッド・チューニング
disc-3
1. 酒場でDABADA
2. おまえがパラダイス
3. 渚のラブレター
4. ス・ト・リ・ッ・パ・-
5. 麗人
6. ”おまえにチェック・イン”
7. 6番目のユ・ウ・ウ・ツ
8. 背中まで45分
9. 晴れのちBLUE BOY
10. きめてやる今夜
11. どん底
12. 渡り鳥 はぐれ鳥
13. AMAPOLA
14. 灰とダイヤモンド

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『沢田研二 50周年記念LIVE 2017~2018』、初回チケット発送が始まっていますな~。どうやら今回は発送日に時間差があるらしく、僕の周囲ではまだ到着していない人の方が多いくらいですが、我が家は早々に初日のチケット2枚を受け取ることができました。
カミさんと参加するんですけど、授かったチケットは・・・ま~思いもかけず素晴らしい席で。以来、ず~っとニマニマが止まりません。
何度見てるんだ、ってくらい頻繁にNHKホールの座席表を開いてポ~ッとしております。この歴史的ツアーの初日に、本当に有難く畏れ多いことです。
初日については落選しなかっただけでもう「ラッキ~!」という感じで、良席の期待など全くしていなかったので、想定外の素敵な巡り合わせに感謝しかありません。

さぁ、いよいよ今月16日、ジュリーのデビュー50周年記念・全国ツアー開幕ということで、拙ブログでは今日からセットリスト予想シリーズに突入、厳選した3曲のお題考察に取り組みます。題して

”全力で外しにいったのに当たっちゃった!パターンを期待したいセットリスト予想”シリーズ

お正月LIVEで、「50という数字にはこだわりたい」とシングル50曲+αのセットリストを予告してくれたジュリーですが、2009年以降のマキシシングルはもちろん、ザ・タイガース、PYG、TEA FOR THREE、ジュリワン・・・A面だけでも100曲超えるシングル名曲群の中から、果たしてどの曲が選ばれるのでしょうか。
お正月LIVEでジュリーの「おそらく漏れはないと思いますが・・・」との言葉がありましたので、ジュリーは一般ピープルまで対象に「みなさまご存知の曲」についてはすべて歌う気でいるでしょう。
ギター1本体制で「時の過ぎゆくままに」をどうアレンジしてくるか、というのが見所のひとつです。

そんな中、「選ばれるか選ばれないか微妙なラインにいる曲は?」というのが今回の僕のセトリ予想のコンセプトとなります。
まず今日は、問答無用にして究極のベスト盤とも言える『A面コレクション』収録曲で、そんなギリギリの線上に位置する曲を探してみましょう。

『A面コレクション』、収録全44曲。
50という数字よりは少ないですけど、あくまでこれは85年リリース「灰とダイヤモンド」までのシングルA面曲を並べたもの。「灰とダイヤモンド」に続く「アリフ・ライラ・ウィ・ライラ」以降のシングルなど、セットリスト候補曲はまだまだ他にもあるわけですから、この圧倒的3枚組『A面コレクション』ですら、数曲(10数曲?)はセットリストから外れることが予想されます。
そこでみなさま、考えてみてください。
『A面コレクション』から今回のツアーで残念ながら漏れてしまうのはどの曲だと思いますか?

みなさまのお考えで一番手に挙がりそうなのが「MEMORIES」でしょうか。いや、僕もみなさまももちろん大好きな1曲ですよね。ただしこの曲は海外戦略がメインで、日本でのリリースについては「一応」という感じだったでしょうから一般ピープルの認知度も低く(実際、僕はYOKO君に『A面コレクション』を借りるまでは知らない曲でした)、厳選50曲の中には入ってこないと思われます。
では、その次にみなさまが「う~ん・・・」と悩みに悩んだ結果、多くの方が二番手に挙げそうだなぁと個人的に想像している曲。それが今日のお題です。

僕がこれまでお話を伺ったりコメントを読ませて頂いたりしたジュリーファンの先輩方、本当にたくさんいらっしゃるんですが、未だこの曲を「大好き!」と仰る方には出逢ったことがありません。
でもね。
「イヤよイヤよも好きのうち」とも申しまして、実は先輩方もLIVEでもう一度聴いてみたいんじゃないか、今のジュリーが生で歌うのを体感したら「最高!」と仰るんじゃないか・・・僕はそんなふうに想像しながら、サプライズなセットリスト入りを期待しているところです。
84年リリースのシングル。
名曲ですよ・・・「どん底」、伝授!

Donzoko83


↑ 『YOUNG SONG』84年5月号より

①阿久=大野時代をオマージュする意義

僕はリアルタイムでは知らなかったのですが、この曲を歌っていた頃「今が”どん底”です」という、83年からシングルのセールス苦戦の状況が続いていたジュリーの自虐的(?)な発言もあったそうですね。
言われてみれば歌番組全盛期に10代を過ごした僕も、「どん底」をテレビで歌うジュリーを見かけたのはほんの数回だったような気がします。

今日の記事では最後のチャプターで84年新春のラジオ音源のことを書きますが、そこでは84年一発目のシングル「どん底」リリースにあたって「ヒットに飢えている」ジュリーの様子がヒシヒシと伝わってきます。
「去年(83年)は今ひとつだった」と振り返り、とにかくこの新曲で巻き返したいと。
結論から言えば「どん底」はジュリー自身やスタッフ、ファンが期待したような結果を出せませんでしたが、「なんとか大ヒットを!」と気合を入れて世に送り込まれたシングルであったことは間違いなさそうです。

83年のシングル「背中まで45分」「晴れのちBLUE BOY」「きめてやる今夜」の3曲について、「きめてやる今夜」で色々と賞を貰った、ちょっと盛り返した、との認識があり(ラジオでジュリー曰く、「もちろん一番大きいの(大賞)はトシちゃんとか細川さんのところへ行ったわけですが・・・」とのこと)、製作サイドも「やっぱりジュリーはキザでギンギンな曲がヒットするのではないか」と狙ったのでしょう・・・84年のニュー・ソングル「どん底」はB面の「愛情物語」も併せ、70年代後半のセールス黄金期の阿久=大野ナンバーへのオマージュを明快に見てとることができます。
作詞・大津あきらさん、作曲・編曲・井上大輔さん。
ジュリーのセールス黄金期へのオマージュを託すには申し分のない組み合わせであり、実際「どん底」はとても良い曲なんですけど、僕自身この曲がジュリー・シングルの中で特に好きな曲かと言われればそうではありません。長いジュリーファンの先輩方もそれは同様なのではないかと推察いたします。
リアルタイムでテレビでチラッと曲を聴いた時、「勝手にしやがれ」の二番煎じだと感じたものでした。

でも、何故か今気になる曲なんです。本当に「二番煎じ」なんて括ってよい曲だろうか、と。
LIVEでバ~ン!とあのイントロが流れ、69歳のジュリーがあのアクションも交えて歌ったら、歌詞や曲調とジュリーの年齢の乖離など微塵も感じずメチャクチャ盛り上がるシングル曲なんじゃないか、とね。
むしろここは一丁、「勝手にしやがれ」と繋げて歌って欲しい!と希望しています。

僕のような新規ファンには分からない感覚ですが・・・一昨年のEMI期アルバム再発時、これまでずっとジュリーをリアルタイムで観て、曲を聴き続けてこられた先輩方の多くが、CO-CoLO時代のアルバムについて「あの頃は馴染めなかったけど、今改めて聴くとすごく良い」と仰っています。どこの会場でしたか、LIVE前に近くの席に座っていらしたお2人連れの先輩が『TRUE BLUE』についてそんなお話をされていたのを耳にしたりもしています。
これね、たぶんポリドール期の終盤のシングルやアルバムについても同じ感覚はきっとある、と僕は想像しているんです。さらに言えば、「どん底」の場合は「生のLIVEで聴いたら絶対」なのでは、と考えるわけです。

いや、もちろん「どん底」は純粋に音源作品としても名テイクです。腕ききのエキゾティクスの演奏は各パートとも自在かつ綿密ですし、ジュリーのヴォーカルもヴァースごとに表情を変え、ドツボに嵌った恋人同士のシチュエーションをズバリ叩き斬っています。
物語の状況やフレージングは「勝手にしやがれ」を受けていますが、「どん底」の大津さんの詞には80年代ならではの「リアル」があります。主人公の「普通さ」が逆に、あのブッ飛んだ阿久=大野ナンバーの世界観へのオマージュを面白く掘り下げているのです。

ドアを蹴って行ってくれ
E♭m

しゃくなドラマに仕立ててくれ
B♭m

やけに想い出 しぼんでいるから ♪
A♭               G♭        A♭    B♭m

「勝手にしやがれ」の主人公は自ら率先してヤケンパチのハイテンション状態ですが、「どん底」では
「いっそヤケンパチにしてくれ」
って感じじゃないですか。「俺はこのどん底のシチュエーションで、なんとかテンションを上げていきたいんだ!」というのははからずもこの時期のジュリーのセールス状況を投影しているようですし、ひいては僕らが過ごしてきた「モノが溢れかえっているけど真に自分が求めているものを探しあぐねている」80年代半ばの世の中の閉塞感をも思い起こさせます。

なんとか「突き抜けて」生きたい。たとえ今、最悪の状況に身を置いていたとしても。

今が最悪  男と女
D♭  B♭m  G♭  A♭

続けてゆくなら 涙をおくれよ
D♭    B♭m     G♭         A♭

サヨナラするなら 台詞はいらない
F7                      B♭m           G♭

答えは背中に投げてくれ
Cm7-5          F7        B♭m

どっちにしたって どっちにしたって
A♭                   G♭

やってられない どん底さ ♪
F7                   A♭     B♭m

1984年・・・みなさまも思い出してみてください。人々の生活、そして音楽の世界でもスマートに「アツくならない」ことがカッコ良いとされた時代です。でも皆本当は感情の吐露に飢えていたのではないでしょうか。
だからジュリーが阿久=大野時代のシチュエーションに再挑戦したかのような「どん底」には、今振り返って「あぁ、あの頃だからそれをやることに意味があったんだ」と思わせるものがあります。当時ヒットはしなかったけど、「ジュリー・シングルに「どん底」あり!」を是非今回のツアーで改めて体感したいものです。

ちなみに、これは楽器弾く人限定の感覚かもしれませんが、この曲のイントロは「福幸よ」のそれと似ているのです(トニックのマイナー・コードからディミニッシュへの進行は、キーこそ違いますがまったく同じ理屈)。


Donzoko113

↑ 同い年の男性ジュリーファンの方がコピーしてくださった貴重なバンドスコア!まさか「どん底」のバンドスコアなんてモノがこの世に存在していたとは・・・。

僕は今年のお正月LIVEの1曲目、イントロ一瞬だけ「まさかのどん底来た!」と勘違いしましたからね。後にYOKO君にその話をしたら、「いや、『祈り歌LOVEDONG特集』ってツアーで「どん底」はさすがにナイでしょ!」と笑われました。
ただし今回の全国ツアーは状況が違います。マイナー→ディミニッシュの初っ端3秒で「おおっ、今度こそどん底キター!」と即座に反応したい、と妄想しています!

②『ROYAL STRAIGHT FLUSH Vol.3』について

このチャプターでは、「どん底」が収録されているベスト盤『ROYAL STRAGHT FLUSH Vol.3』の話をちょっとしておきたいと思います。

僕が完全に「ジュリー堕ち」したのは2008年の『ジュリー祭り』東京ドーム公演でしたが、これまで何度か書いているように、僕にはその前に数年間の”第一次ジュリー堕ち期”があります。2005年にリマスター再発された3枚の『ROYAL STRAIGHT FLUSH』から、『Vol.2』をたまたま聴いて「これは」と感動したことがきっかけで、残る『1』『3』もすぐに聴き、さらにはポリドール期の全オリジナル・アルバム大人買いへと繋がっていったのでした。
そんな経緯が無ければ僕が『ジュリー祭り』にYOKO君を誘って「行ってみようか」と言い出すこともなかったのは明らかで、僕にとって『ROYAL STRAIGHT FLUSH』の3枚は『A面コレクション』以上に大切な、特別なベスト盤ではあるんですけど、ある程度ジュリーのポリドール期について(音源だけは)血肉としたかなぁという時期、ふと「ロイヤルの『3』って個人的にはお気に入りで大好きな想い出の1枚だけど、果たしてこの選曲で正解なんだろうか」と考えたことがありました。

『ROYAL STRAIGHT FLUSH』の収録曲構成は、まず冒頭1曲目にリリース当時の「最新シングル」をド~ン!と配して販促的な要素を持たせ、残りの11曲と併せて豪華な「ベスト」とするものですよね。
『1』の「カサブランカ・ダンディ」、『2』の「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」、『3』の「どん底」。
「今、旬なジュリー・シングル」が1曲目としてそれぞれの『ROYAL STRAIGHT FLUSH』の「顔」となります。

まず『1』は、ソロ・デビューから「カサブランカ・ダンディ」までのジュリーのキャリアの中から「誰もが知る」正に最強のラインナップ。厳選された文句のつけようのない圧倒的な「ベスト」です。
次に『2』の収録曲構成を見てみますと、「OH!ギャル」から「ス・ト・リ・ッ・パ・-」までの全シングル8曲。残る4曲に、惜しくも『1』の選曲から漏れてしまっていたシングルの中から「ウィンクでさよなら」「コバルトの季節の中で」「立ちどまるな ふりむくな」「さよならをいう気もない」をピックアップしています。当時既に『1』を購入済みのリスナーにとってはバランスの良い選曲で、こちらも先輩方は「文句なし」だったでしょう。

対して『3』の場合は・・・。
「麗人」から「どん底」までの全シングル7曲。ここまでは問題無しとして、残りの5曲で『1』から漏れていたシングル曲の収載は「あなたへの愛」のみ。あとは「勝手にしやがれ」「サムライ」「TOKIO」「ス・ト・リ・ッ・パ・-」という定番曲を再度収録しています。
いや、これは84年当時としては最適の選曲であったのかもしれません。レコードの時代ですし、もしかするとその頃『1』『2』の重版が止まり、お店で入手し辛くなっていた可能性も考えられます。新曲「どん底」を押し出し、新たなファンを開拓しようというなら、「ジュリーと言えばこの曲!」という大ヒット・ナンバーを『1』『2』と重複させる手はアリだったでしょう(まぁそれなら「危険なふたり」「時の過ぎゆくままに」も併せて全14曲にすべきだったのでは・・・とも考えますが、さすがに収録時間的にレコードの溝がキツイかな?)。
ただ、今になってみるとね。
ジュリーはその後も現役で歌い続けて、今年はデビュー50周年、「シングルばかり歌う」全国ツアーで、さらに新しいファン、中抜けのファンを獲得するでしょう。それはもう間違いない。そんなファンが、「やっぱりジュリーは凄い!何かCDを聴いてみよう」となった時、まず『ROYAL STRAIGHT FLUSH』はとても求め易い。『1』を買って、感動して『2』も買って・・・さらに『3』も買おうかと思ったら「あれっ、4曲かぶってるなぁ」みたいな感じになりはしないかな?と。

だからやっぱり僕は『3』の選曲については、当時としては無理っぽかったのかもしれないけど、まだまだ『1』に漏れたシングルもあったわけですから、「あなたへの愛」に加えて、「君をのせて」「あなただけでいい」「死んでもいい」「胸いっぱいの悲しみ」「魅せられた夜」「愛の逃亡者」「白い部屋」「巴里にひとり」の中から4曲選んで収録した方が良かったんじゃないか、と(今さらのように)考えてしまうわけです。
そのあたり、『ROYAL STRAIGHT FLUSH』3枚それぞれをリアルタイムで購入してこられた先輩方はいかがでしょうか。あ、でも先輩方はどのみちシングル盤も購入していらっしゃるから「重複」はさほど気にならない・・・むしろ日常茶飯事な感じだったのかなぁ?
まぁ僕自身も、半数以上の重複なんてまるで問題なく、喜んで『黒盤』買いましたけどね・・・。

③ジュリーがラジオで語った「どん底」の話

とんでもない大長文を避けるために記事をチャプター分けしているのに、今日はいつも以上に長くなってしまいますが・・・少し前に福岡の先輩から『愛をもとめて』以外のジュリーのラジオ音源を授かっておりまして(厖大な量です!じゅり勉途上の身としては本当に感謝、感謝です)、その中に「どん底」について語られている84年元旦放送のものがありますので、この機会に書いておきたいと思います。
これは『ニューイヤー・トップスター・スペシャル/おめでとう沢田研二です』という新春特番のようです。


今年にかける意気込みであるとか、あれこれを面白おかしく、おとそ気分でお届けしたいと思います。

とのことで、長尺で色々な話をしてくれるジュリー。「あっ、それ当時聴いた!」と仰る先輩方は多いでしょうけど、当然僕は今回初めて聴いたラジオ音源。
冒頭では「初夢」の話とかしてくれていますが、それは来年の元旦に更新する記事のネタにとっておきましょう(鬼が笑うで~)。
他、「きめてやる今夜」や『山河燃ゆ』の話題などもまたいずれの機会に譲り、番組の最後、ニュー・シングル「どん底」リリース告知(この時点で曲はもう完成していて音源を流してくれています)に絡めてジュリーが語る84年の展望の話を書いていきましょう。


今年は歌の方でも頑張らなければいけない、と言っておりますが、どういう具合に頑張るのか・・・2月の1日に新曲が出ます!これは普通のことではございません。普通ですと1月中に出す(笑)!

ここでジュリーが笑っているのは、84年のジュリーはこの元旦のラジオの仕事が終わったら1週間の休みなのだそうで、「こんなこと初めてですよ!」と。
働き者のジュリーですからねぇ・・・物足りない、ウズウズする、みたいな雰囲気が伝わってきます。長い「休み」があることに自嘲気味にもなっているんですね。


エネルギーを溜めて、2月からドッ!とこう突っ走ろうという。この(新曲の)タイトルがなんと「どん底」。
酒飲みの東京近辺の人は「新宿に”どん底”という酒場があったなぁ」とか、読書家の人ならゴーリキーのね、僕は読んどりませんが、話だけは知っております・・・そっちを思い出しているかたもいらっしゃるかもしれません。


実は僕も、ゴーリキーは読んだことがありません・・・。
ジュリーは明るい調子でさらに話を続けますが、その声から「僕はもっともっと仕事がしたい!」感がますます伝わってくるという。


僕は(去年1年を)シビアに反省しているんです。
「背中まで45分」、ズッコケた。井上陽水に騙された・・・ウソウソ(笑)。「晴れのちBLUE BOY」・・・これは過激に走った。加瀬さんが「これは絶対売れる!」と言った・・・加瀬さんに騙された(もちろんこれも冗談です)。人のせいにしてはいけない!
そこで、大ちゃんだ、あの井上大輔さんだ、と言って「きめてやる今夜」。自分の作った曲を捨ててまで井上さんに作って貰った。これで賞をたくさん貰ったけど、いまひとつだった。こういう反省の上に立ちまして、今年は自分の枠をもっと拡げよう、と。


で、問題はここからの話なんです。僕が今日このラジオ音源のことを書いたのは、先輩方に教わりたいことがあるから・・・ジュリーはこの後、新規ファンの僕にはまるで分からない「84年の予定」について話すんです。


今年はアルバムを2枚出す!

と。
そこまで聞いていた段階で僕はそれを『NON POLICY』と先述の『ROYAL STRAIGHT FLUSH Vol.3』のことだと思いました。でもどうやら違うみたいで。
まず「
全国ツアー最中の夏に1枚出す、派手なアルバムにしたい!」と話してくれて、これは間違いなく『NON POLICY』のことですわな。続けて「今はまだ詳しく話せないのですが、秋くらいに」ということで

これはタネも仕掛けもある・・・話せない話というのが面白い話だ、と思って貰っていいわけです。「えっ、何で?何でそうなってるの?」と(ラジオを聴いてくれているみなさまが)思うような話ですから。話したくてしょうがない、でも話せない。

これは一体・・・?
84年の秋にアルバムは出てません・・・よね?もしかして僕の知らない企画盤とか、ショーとかあったのでしょうか。それともこの時のジュリーの話はその後立ち消えになったとか?
僕にはまったく分かりません・・・。

ともあれジュリーは番組の最後に


今年は本当に、バッチシ決めてみるからね!


と宣言。同時期の『ヤング』にも記述があったように、ジュリーがこの新曲「どん底」に並々ならぬ気合で臨んでいたことを改めてこのラジオ音源で学びました。

繰り返しになりますけど、結果としてセールスの成功は勝ち取れなかったシングル「どん底」。
ジュリー自身にも、長いファンの先輩方にとってもこのシングルは苦い思いが未だ残っている不遇の曲なのかもしれません。でも、もしジュリーが今回のデビュー50周年記念ツアーでこの曲を採り上げたとしたら、リリース当時の気合、意気込みをそのまま改めて再現してくれるような、素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれるのではないでしょうか。
最高にカッコイイですよ、きっと。
実現したら、それがそのまま最後の機会となるかもしれませんしね。ここはひとつ、「どん底」のセットリスト入りを大いに期待しようではありませんか!


それでは、オマケです!
先日ピーファンの先輩に新たにお借りした貴重な切り抜き集の中に、ちょうど84年繋がりで『ときめきに死す』の資料がありましたので、今日はそちらをどうぞ~。


Tokimekinisisu1

Tokimekinisisu2

Tokimekinisisu3

Tokimekinisisu4

Tokimekinisisu5


それでは次回更新は・・・。
今日は『A面コレクション』から「セットリスト入りギリギリ線上」の曲を考えました。次はCO-CoLO時代のシングル群に目を向けてみたいと思います。
これは『A面コレクション』以上に悩みどころですよ。どの曲も「この機に歌ってくれる」ようでもあり「ギリギリのところで割愛される」ようでもあり・・・。
でもジュリー自身がかつてMCで語った「心を込めて作ったのに、一度のツアーしか歌っていない曲もある」ようなアルバム収録曲、隠れた名曲と比較した時、「今回のツアーではもしかしたら・・・」と、光を当てられる機会を僕らファンが期待できるぶん、やっぱり「シングルA面」というだけでそれは特別な曲なんですよね。

みなさまもCO-CoLO時代のシングルの中で、「是非今回のツアーで聴きたい」と考える意中の曲はあるでしょう。ですので、お題曲だけではなく「CO-CoLOのシングル」という括りの話も少しだけ交えるつもりです。
どうぞお楽しみに!

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瀬戸口雅資のジュリー一撃伝授!」カテゴリの記事

コメント

DY様 こんばんは

人生で初めて入院したのが「どん底」発売前でした。親知らず三本を抜いたら腫れがひどくて結局、退院まで二週間もかかりました。なので良く覚えています。ベッドで大河ドラマの原作本「二つの祖国」を読みながら過ごしていたら、ラジオから新曲が流れて知りました。「なぜこんなときにどん底なんだよ」と、腫れの痛みに耐えながらケチをつけていました。やはり今でも「どん底」はタイトル、歌詞がダメだね。事務所側のやけっぱちさが染み付いているようで。

個人的には、あの頃のジュリーには誠実さが欠けていたなと思います。ヒット曲が欲しかったのはファンも同じです。だけど人としてのけじめなり言葉を発しない限り、ファンも視聴者もそっぽを向くのは当然、そんな時期でしたね。そんな風に思いながらも私は、映画「ときめきに死す」の異国的なサントラ音楽が心地よく感じられ、不思議と気が軽くなる日々を過ごしていた年でもありました。今でも良く聴きます。使われているDX7の音が好きで、弾けないのにDX7を買ってしまいました。

秋にはアルバム発売はなかったはずですが、「アマポーラ」のことではないかなと。

バンド楽譜「沢田研二BIG HITS」持ってますよ。細かな採譜でギターリフなども楽しめるEP12曲入りです。

まんだらけ中野店「沢田研二生誕祭」へ初めて行ってきました。買うものはありませんでしたが、ポスターを数枚買い取ってもらったら電車賃になったのでびっくりしました。

にわか将棋ファンとしては、「金底の歩、岩より堅し」を座右の銘とする藤井四段に一喜一憂しています。

投稿: BAT | 2017年7月 1日 (土) 23時30分

BAT様

ありがとうございます!

ええっ親不知一気に3本ですか?
それは大変でしたね・・・僕は時間差でバラバラに抜きましたが。

84年当時のリアルタイムの空気は分からないのですが・・・僕は、男子が誠実を貫くのは世間に対してではなく自分の矜持に従ってするものだという考えですので、おそらく当時からジュリーファンだったとしても、見方は先輩方とはずいぶん違っていたかもしれません。
ただ、そうした苦しい時期があって、今歌う「どん底」ってとんでもなくカッコイイんじゃないか、と思うんですよね・・・。

なるほど、ラジオの話は「アマポーラ」関連の可能性高いですね。確かにファンは「どうなってるの?」と思いますものね。

藤井四段は今日の竜王戦本戦トーナメントに30連勝がかかりますが、相手の佐々木勇気五段は「なんでまだ五段なの?」っていうくらい強い若手です。好勝負が期待できます。
今日は1日ネット中継を楽しむ予定です。

投稿: DYNAMITE | 2017年7月 2日 (日) 10時15分

DY様 こんばんは。

発売当時は
「今、何でこのタイトルっすか?」
な気分でしたが(笑)今聴き直すと
「なるほど、あの時だからこの曲なのか。」
と、妙に納得。
現実と変にシンクロさせずにフィクションとして楽しめれば良かったんですね。
今度ライブで聴けたら全く違った歌に聴こえそうな気がします。

NHKホール、今回も三階から降りられませんでした。いえ、観れるだけで満足です。

投稿: nekomodoki | 2017年7月 3日 (月) 20時53分

nekomodoki様

ありがとうございます!

まぁ、リアルタイムで「新曲・どん底」を体感された先輩方はみなさんそう思ったのでしょうね。
確かにフィクションなんですが、大津さんの詞は「勝手にしやがれ」のような世界をよりリアルに引き込んだと言うか、一般ピープルの僕らにも経験できそうなシチュエーションという気がします。今聴けたら、共感もできる一方でスーパースター・ジュリーを実感できる素晴らしいパフォーマンスが楽しめるシングル曲ではないでしょうか。

nekomodoki様、NHKホールの3階とフォーラムの2階は定番化してしまったようですね・・・。
僕は今回思わぬ神席を授かりましたが、逆に言うとツアーの席運を早々に使い果たしてしまったとも言えます。
たくさんの友人・知人のぶんのチケットも代行して申し込んでいるので、自分だけ良い思いをしてしまい申し訳ないなぁ・・・でも、とても嬉しく感激しているところです~。

投稿: DYNAMITE | 2017年7月 4日 (火) 09時12分

DY様
 おはようございます。いよいよ夏本番ですね。
昔は私の住む関西でも真夏に「大阪南港スーパー・ジャム」なんて野外コンサートやってましたが近年の猛暑ではもう開催は無理そうですね。夏のアルバムと言えばジュリーなら『A WONDERFUL TIME』『比叡山フリー・コンサート』、RCなら『カバーズ』、ストーンズなら『スティル・ライフ』かな、私には。
 お題曲、発売当時に悪い曲ではないけど多分大ヒットはしないだろうなという私の予想が不幸にも的中しました(すんません)。AB面ともアルバム未収録なのにシングル盤買ったのは社会人になって金銭的に余裕が出来てから……多分87年くらいだだったでしょうか。
 当時男性ファンの私から見て気になったのがジュリーの髪型でした(伝授からどんどん逸れていく……)。「おまえにチェックイン」の時にずいぶん短くなったなぁと思って見ていましたが、「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」でここまで来たか!、「きめてやる今夜」で「あ~あ」って思ったものでしたが他のファンの方はどう思われたのでしょうか(笑)。
 『ロイヤル・ストレート・フラッシュ3』の選曲、なるほどですね。ストーンズの『フラワーズ』みたいな感じでしょうか。

投稿: ねこ仮面 | 2017年7月14日 (金) 08時27分

ねこ仮面様

ありがとうございます!
こちらは、ツアー初日が迫っているせいか夏本番の暑さの中でもやたら元気で、早起きの毎日です。

『A WONDERFUL TIME.』は「夏のアルバム」って感じですよね。
あと、ねこ仮面様は『スティル・ライフ』もそうでしたか。僕も一応レコードはリアルタイムで聴いています。ちなみに「ゴーイング・トゥ・ア・ゴーゴー」のシングル盤も持っていますが、B面の「ビースト・オブ~」併せて大変な名LIVEシングルだと思います。

「きめコン・ヘアー」については僕の周囲の女性ジュリーファンの先輩方の中でも好みは分かれているみたいですよ。僕はカッコイイと思いますけどね・・・。

『フラワーズ』はUS盤をリアルタイムで聴いてきたファンには素晴らしい1枚だと思います。と言うかUS盤の『アフターマス』『ビトゥイーン~』の選曲、構成がちょっと・・・。
20歳くらいでしたか、CDで『ビトゥイーン』を購入し直した時、よく調べないでUS盤を買ってしまい「なんじゃこりゃ」と思ったものです・・・。

投稿: DYNAMITE | 2017年7月14日 (金) 09時00分

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