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2016年10月

2016年10月 8日 (土)

沢田研二 「世界はUp & Fall」

from『単純な永遠』、1990

Sinpurunaeienn

1. a・b・c...i love you
2. 世界はUp & Fall
3. PLANET
4. プライド
5. 光線
6. New Song
7. この僕が消える時
8. 不安にさせよう
9. 気にしてない
10. ジェラシーが濡れてゆく
11. 月のギター
12. 単純な永遠

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みなさま、お正月LIVEは忘れずに申込みましたか?
今年は例年より少し早めのジュリーとの「新年のお約束」だったかと思いますが、僕としては本当に安堵するタイミングでのインフォ到着でした。
と言うのも・・・。

この連休が明けたらいよいよ僕は「脱出性内痔核」の切除手術本番です。先月あたりから、たぶんお正月インフォは手術後の寝たきり期間に届くことになるのかもなぁ、と考え心配していました。
実は今回の申込はちょっと気を抜けない事情があったんですよ。カミさんの仕事関係の一般ピープルのお姉さま4人の方から、「一度ジュリーのLIVEを観たい」というお話がありまして、今度のお正月コンサートのチケットを僕が申し込むことになったのです。
一応
「お正月のLIVEは、みなさんご存知の有名なヒット曲をほとんど歌わない可能性もありますので、夏からの全国ツアーの方がお勧めです」
とお伝えしたんですけど、「それでもいい。今のジュリーの生き様を観たい」のだそうで、そういうことなら是非、と僕としても自信をもってお勧めできますし、チケット購入を承った次第。4人連れでのご参加ですから当然申込み会場はフォーラムとなります。

しかし、まさか初日がNHKでオーラスがフォーラムとは・・・逆だとばかり決めこんでいました。こうなると難しいのが僕とカミさんの参加日です。
フォーラムで4人のお姉さまとご一緒したいのはやまやまですが、僕は何が何でも初日に行きたい派。かと言ってNHKの場合は抽選に外れるケースもあり得るわけで、やはりここはNHK2枚を申し込み、その第2希望をフォーラムとして記入、これしかないと結論に達しました。いずれにしても昨年お正月に続いてツアーただ1度きりの参加となりますが、仕方ないでしょう。お楽しみはその後もガンガン続いていくわけですしね。
10月4日に早々と申込は済ませましたが、今回嬉しかったのが10月7日締切日、という設定。僕にとってはこれ、ジュリーと来年のお約束を済ませてからいざ手術、という日程に見えて・・・前向きになれたのです。

さぁ、それでは今日は手術前ラストの更新です。
初めての外科手術・・・そんな時が来たら僕はきっとジュリーのバラードに救いを求めるんだろうなぁ、と以前から漠然と考えていたんですけど、実際は違いました。僕が勇気を貰い心癒されるジュリーの歌は、おもにロックなナンバーとその歌詞なのです。
今日のお題もその中の1曲。
大好きな曲ではありましたが、これまで歌詞については深く考えていなかったロックな名曲。手術を前に、この曲に勇気を貰うことになるとは本当に意外でした。
アルバム『単純な永遠』から。
「世界はUp & Fall」、文量短めですが伝授!


いつもブログを威勢よく書いているように見えるかもしれませんが、実際の僕は相当な小心者です。
実は数日前から手術への不安で胸に穴が空くような感じで、家や会社で「胸がスースーする!」と騒ぎたてて呆れられています。初めて人前でLIVEをやった日の出番直前にこんな感覚があったけど、今回はそれが早くも襲ってきているという・・・。
つくづく、根性の無い男ですな~。
そんな男に「世界はUp & Fall」の歌詞、ジュリーの歌はどんなふうに聴こえているのでしょうか。

地下鉄の迷路のような階段まぎれてキリキリ
D                                                     E7

自分が何か分からなくなる
D

人混み毎日ウンザリ ♪
                      E7

サエキけんぞうさんのこの詞は、『単純な永遠』全体のコンセプトとしてある「スーパースター故の孤独と苦悩」を描くと同時に、一般リスナーとしては「サラリーマン讃歌」とも言うべき企業戦士の奮闘を描いたものともとれますし、ひいては後の2000年代ジュリーの作品に見られる「平凡な日常をロックする」魅力にも繋がる名編かと思います。

当初プリプロ段階では「エレベーター」のフレーズが楽曲タイトルに組み込まれていたとのことですが、最終的にタイトルにもなったキーワードは、「Up & Fall」。つまりは「浮き沈み」ですね。
普通に考えれば「Up」の時が最高の気分爽快で「Fall」はどっぷり落ち込んでいる、となるところ。でもサエキさんは、「むしろ逆なんだよ」と。

上っちゃったらおしまい 曖昧だから面白い
D7

下っちゃうからのぼれる チャンスは明日だよって
D7                             G7            A7

上っちゃうほど怖くて どん底だから堂々
D7

笑っちゃうけどこの次
D7

一気に破裂させなよ ♪
G       A              D  A     C  G      F

トコトンまで落ち込んだ(Fall)の時こそチャンス、のぼっていけるんだよ、と。今の僕はサエキさんの詞をそう受け取っていますし、ジュリーの歌もそう聴こえます。
しかも曲調がこんなにカッコ良いシャッフル・ロックじゃないですか。別に僕のように手術を目前した特殊な状況ではなくても、日々の生活で落ち込んでいたり、うまくいかないことがあって悩んだりしている時、このサエキさんの詞を歌うジュリーの「世界はUp & Fall」に励まされた、という経験をお持ちのジュリーファンは意外に多いんじゃないか、と今さらのように気づかされました。

ジュリーのヴォーカル、Dual Dreamさんのメロディーで特に痺れるのはいずれもBメロ。

きっとこのままじゃだめだよと悩みながらひそかに
G               F#                 Bm       A

まなこのはじっこにスパークさせる
G                  F#              Bm

イマジンはダダっ子 ♪
        A

Aメロとサビのハードなロック・テイストはそれぞれホ長調、ニ長調とキーが異なります。それをあまりに自然に、なめらかに繋ぐこのBメロがポップ寄りのコード進行だからこそ、の名曲だと思うのですよ。

「ひそかに♪」のジュリーの発声が1番と3番とではかなり違いますよね。
僕は1番での「別の喉を使った」ような歌い方が好きで。「どん底の悩みなんかブッ飛ばせ」的なロックでありながら、何処か「これで良いのかな?いや、たぶん大丈夫!」といった生身の戸惑いと自分自身への鼓舞が伝わってくるような歌声(今の僕の個人的状況がそう思わせるのかもしれませんが)。Bメロ限定の哀愁メロディーと相俟って、曲中で最も酔える(?)箇所です。

そう言えば、今年の新譜で「un democratic love」を聴いた時、「ダダっ子」なんてフレーズをジュリーが歌うのは初めてじゃないかな、などと考えたものでしたが、こんな重要な曲をうっかりしていたんですねぇ。
「ダダっ子」に向けたジュリーのニュアンスはもちろん2曲それぞれ全然違いますが、いずれも「ロック」を感じさせ違和感なく耳に馴染むところが凄い。決して耳触りの良い語感のフレーズではないはずなのに・・・こういったところもジュリー・ヴォーカルの魅力です。

「世界はUp & Fall」は、建さんプロデュース期のジュリー・ナンバー代表作のひとつと言ってよいかと思いますが、ここしばらくステージで歌われておらず、僕もまだ生のLIVEでは未体感です。
アルバム『単純な永遠』では、「a・b・c...i love you」「単純な永遠」の2曲が抜きん出てセットリスト入り率が高いようですね。『ジュリー祭り』生ジュリーデビューの僕がこの2曲に加えて今のところ体感できているのは、「光線」と「ジェラシーが濡れてゆく」で、アルバムから計4曲。そろそろ他の収録曲も聴きたいところです。

今年のツアー参加を既に終えてしまった僕は、もう気持ちはお正月LIVEに向いています。
新年早々ジュリーがもし「世界はUp & Fall」を採り上げてくれたら、僕はきっと今こうして手術に怯え過ごしている日々、そんな中この曲に元気づけられていたことを思い出し感動しながら聴くことになるのでしょうね。


今日は本当に駆け足の文章になってしまいました。
いよいよ手術です。これからしばらくの間更新をお休みさせて頂くことになります(おそらく、PCの前に「座る」体勢ができない状態が長くなるものと思われます)。
その間のお留守番画像として、ここに若き日のジュリーのショットを数枚残しておくことにします。

Paper015

Pic012

Pic0008

Pic016

Img218


記事の更新はできないけど、みなさまからのコメントを心待ちにしています。すぐにお返事できない場合が多くなりそうで申し訳ないのですが、療養中の僕にツアー各会場のジュリーの様子を是非教えてください。
コメントは床の中で携帯から拝見させて頂くつもりです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

それでは、しばしのショート・グッバイです。
頑張ってきます!

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