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2016年9月 1日 (木)

2016.8.20大宮ソニックシティ 沢田研二『un democratic love』セットリスト&完全レポ

あっという間に9月です。
今日9月1日は「防災の日」なのですが・・・。

上陸した台風10号が、北海道、東北に大変な被害をもたらしてしまいました。亡くなられた方々、まだ行方のわからない方々もいらっしゃいます。
そして熊本では、昨夜に震度5の地震が発生、今日も震度3の揺れを観測しています。
熊本市が、熊本地震について「初動を超え復旧・復興のステージに入った」として、31日には警戒レベルを引き下げようとしたその夜に起きた震度5の地震。
夕食の時間、安心しきっていたところに・・・地元の方々は、どれほど怖い思いをされたことか。

人間は未だ、自然災害を完璧に予測し被害を完全に防ぐことができずにいます。この台風と地震でそれが改めて浮き彫りとなりました。
川内、伊方、このままで良いわけがない・・・自然の脅威を、自らの過信を、何故恐れない?

僕らは無力感にさいなまれながら・・・ただ祈ることと、日々自分の生活で何事にもベストを尽くすこと・・・それしかないのですね。
北海道、東北、熊本・・・各地への気持ちを忘れずにブログを書くことも、僕が「ベストを尽くす」こと
のひとつ。
今回も頑張って書きました。
他に何ひとつできることはありませんが、台風や地震で怖い思いをされたジュリーファンのかたが読んでくださっているとしたら、この無力感も救われます。

☆    ☆    ☆

大変、大変更新が遅れましたが・・・。
今年も無事行ってまいりました。年に一度のYOKO君祭り、ジュリー大宮公演!

毎年毎年鋼鉄の意志でセットリストのネタバレ我慢を貫き通して参加し、隣でビビッドな反応を見せてくれるYOKO君。昨年は特別な「KASE SONGS」オンパレードだったこともありレアな選曲が多く、イントロが流れるごとに大暴れしていましたが、今年はどうでしょうか。
いわゆる彼の「ダイブ曲」ということで言うと、事前に僕が予測できたのは2曲目「渚のラブレター」くらいで、あとの曲は彼がどんな反応をするのか皆目見当もつかず・・・逆にそれも楽しみでした。

毎年お正月LIVEに参加しない(できない)YOKO君は僕に比べると「LIVE未体験」の曲がまだまだ多く、今年は新曲以外だと「渚のラブレター」「感じすぎビンビン」「彼方の空へ」「アルシオネ」「マッサラ」「お気楽が極楽」が初めての体感となります。
やっぱり「一度も生で聴いたことのない曲」はイントロで「おおっ!」となるものですから、それらの曲では特にビビッドな反応が期待できるでしょう。
それに今年はYOKO君久々の神席(『3月8日の雲~カガヤケイノチ』大宮公演以来)・・・センターブロック上手端4列目という素晴らしい席を授かっています。

楽器店で待ち合わせてからお茶したんですが、準備万端のYOKO君、春に2人でおちあって「答え合わせ」をした時の『un democratic love』収録全4曲のコード採譜を印刷して持参、「柴山さんのコードで正解を確認する!」と気合充分の様子です。
その点については結局終演後に「新曲、ほとんどジュリーしか見てなくて・・・」と肩を落としていましたが、ジュリーLIVEの神席って本来そういうものですから。
僕は2度目のツアー参加だったのでYOKO君よりは余裕があり、柴山さんのフォームや依知川さんのフレット移動も結構ガン見できましたけどね。

ともあれ、「こんな近距離でジュリーを見られる幸運は今回が最後になってもおかしくない」と、感謝と覚悟をもって臨む!ということで、張り切って着席。
ローディーのお兄さんが目の前でジャズマスターをチューニングしているのを見つめるYOKO君。
そう言えばお正月のセトリを伝えた際に、「ス・ト・リ・ッ・パ・-が1曲目って凄えよな!」と言っていたっけ、と僕は僕で彼の胸の内を量りながら・・・。

枕もそこそこに、開演!


1曲目「
ポラロイドGIRL

Royal80_4

この日YOKO君は道中、アルバム『彼は眠れない』を聴きながら大宮までやってきたのだとか。
これは、会場で彼が初対面のご挨拶をする予定でいたMママ様への感謝の意味があったそうで(Mママ様がリリース当時1枚余分に購入されていた封も切っていない新品同然のCDを、僕を通じてYOKO君にプレゼントしてくださった、ということが2009年にあったのです)、イントロの柴山さんのギターが「ぎゅ~ん!」と来るや立ち上がったYOKO君、「さっき聴いたばっかりDA~!」と叫び、早くも興奮度MAX状態に。
ただ、予想通りこの時点では彼の”おいっちに体操”は控えめに腕を動かす程度・・・照れているようで、時々僕の視線をチェックしてます。

それにしても、ここまで近い距離でジュリーを観るのは僕も本当に久しぶりでした。『燃えろ!東京スワローズ』の初日(端っこだけど2列目でした)以来かな。
この日はセンターブロック4列目の上手端に2人並んでいたんですが、ジュリーの衣装もネクタイの柄までハッキリ見えますし、柴山さんのコードフォーム、依知川さんのフレット使いも丸見えです。
GRACE姉さんはお顏が完全にシンバルに隠れていますが、スティックの打点はよく見えました。
問題は泰輝さん。下から見上げる体勢なので上段の鍵盤を弾く指はまったく見えず・・・下段の演奏時は、2段キーボードの隙間から辛うじて指が見え隠れする、という状況でした。それでも肉眼で指の動きが見えるのですから、これ以上は贅沢というもの。

初日に観てからひと月近くが経っていましたが、ジュリーはそれほど髪が伸びてなかったなぁ。
右手にはリストバンドが2つ。左右に駆け回り、サビでジャンプし・・・ジャケットから覗くシャツに早くも汗が光り、肌に吸い付いているのが分かります。

弦楽器隊のフォームはイ長調で原曲通り。
Bメロの柴山さんのバッキングが素晴らしい!単に「D→A→D→A」ではない箇所があるのです。
5小節目の「ダーリン、ダーリン・・・♪」が5弦セーハのD、「子供のまま♪」がローコードのA。そこから「深入りしている♪」でルートを2弦、3弦、4弦と1拍ずつ経過音で上昇させて再度5弦のDへ。流れるような指の移動にただ見とれるしかありません。
何度も生で体感している曲でも、まだまだ新発見がある・・・神席というのは有難いものです。

2曲目「
渚のラブレター

Royal80_3

今回もセットリストのネタバレ我慢を貫徹して臨んでいたYOKO君。僕としては彼のビビッドな反応を一番楽しみにしていたのがこの2曲目でした。
案の定、イントロのハモンドが鳴ると僕の横腹を思いっきり突いてきます。ここは僕も心の準備ができていたので体勢を崩さず踏ん張れました(笑)。
YOKO君は当然初体感となる「渚のラブレター」。打ち上げでは「シングル・ヴァージョンかぁ、と思いながら興奮してた!」と。

サビの高音、美しく伸びるジュリーのヴォーカル。柴山さんのせり出してのソロも圧巻。
歌もギターもドラムスまでも、オリジナル音源にすごく近く感じるというのがね・・・本当にとてつもないことです。そりゃあ銀次さんも感慨深いはずですよ。

この日も初日同様、眼鏡男子な依知川さん。意外や「渚のラブレター」はピック弾きなのですね。3連フィルのダウン・ピッキングを重視したのでしょう。
泰輝さんがピアノで3連を弾いていますから、ユニゾンの箇所で音を尖らせたいのでしょうね。いやぁ完全にロッカ・バラードのアンサンブルです。
一方で僕は「早く依知川さんの指弾きを確認したい」とこの日の神席を楽しみにしていた、という部分もあって。意外やこの後、指弾きの曲までには数曲待たされることになるのでした。

演奏が終わるとYOKO君は「素晴らしい!」と絶叫。
新バンド体制で恒例となったジュリーの「フォ~!」が飛び出して、下手側に手をかざしての「フォ~!」では依知川さんが深々とお辞儀をしていました。
近い距離で見ていますと、その髪のヴォリュームに改めて驚嘆させられますな~。

~MC~

「ようこそ『un democratic love』へお越しくださいました!大宮は毎年満員になりますが・・・みなさん大宮のかたなのでしょうか?」
とても交通の便が良いところなので、全国各地からお越し頂いているのかなぁ、と自分を納得させるように言ってお客さんを笑わせてくれます。

お盆休みの間にリオデジャネイロ五輪も始まり、「オリンピック休み」を満喫していたに違いないジュリー、この時点で話題は早くも「今日は、男子400メートル・リレーで銀メダルをとりました!」と。
実はYOKO君は常々「オリンピック男」と自ら名乗るほどの五輪ファンで、しかも「極力リアルタイムで応援!」派を公言、寝不足かえりみず夜中にリモコン抱えてあちこちチャンネル切り替えながらテレビに向かっていた、という男ですから、今回大宮でのジュリーのオリンピック・ネタ満載のMCには大喜び。
珍しくジュリーの言葉に「うんうん」と頷いてしまう時もあったのだとか(終演後、打ち上げの席で「(ジュリーとオリンピックの話をツマミに)一緒に酒飲みてぇ!」と言い放ち顰蹙を買っておりました)。

言うまでもなく男子陸上、400メートル・リレーの日本銀メダル獲得は大変な偉業。
「いやぁ、お爺ちゃんは嬉しい!・・・オリンピックに出てる選手はみんなワタシの孫のようなものですから・・・孫が頑張ってくれてお爺ちゃんは本当に嬉しい」。
遂には
「若者よ、俺達は信じてるぜ!」
と自らの歌詞を引用してリオ五輪出場日本人選手の活躍を讃えていました。

〆は
「一生懸命、つとめます!」
の片膝つき。この日はここではまだ「上機嫌」のキーワードは登場しませんでした。

3曲目「
世紀の片恋

Kitarubeki

イントロではまずGRACE姉さんのカウベルをガン見。いやぁカッコイイ!
さらにジュリーの”おいっちに体操”が始まるとYOKO君をチェック(笑)。おぉ、「渚のラブレター」で見事ジュリーに落とされたYOKO君、嬉々としてやってはいましたが、動きはボクシング系になってます。

トリッキーなコード進行の変態曲(褒めてます!)が多い下山さんのジュリーへの提供曲の中にあって、これはストレートな作曲にアレンジ段階で白井さんが様々な仕掛けを施したタイプのロック・ナンバー。
白井さんは99年のアルバム『いい風よ吹け』から、ジュリーの「LIVE」に重心を置くアレンジ作業へとシフトしたように思います。それ以前は結構、多重録音の趣味性がフィーチャーされていますからね。
「世紀の片恋」は、「ライヴ・ヴォーカリスト・ジュリーのアレンジャー」としての白井さんのセンスを確立させたような1曲。この先もセットリスト常連でしょう。

ジュリーは本当によく駆け回っていましたが、ちょうど目の前を通りかかった際に、そのまま下手側へ「移動するぞ」と見せかけておいて、膝を折って上半身だけこちらに逆戻りするような格好をしたり、とお茶目全開のモードです。嬉しいですね~。

間奏ではまず柴山さんが眼前に進出して「ぬお~っ」「あう~」とこちらも早々に絶頂モード。
ジュリーはその間にキーボードの横まで進出、泰輝さんのピアノ・ソロに繋がります。
依知川さんもドラムセットの後ろをノッシノッシと歩いて泰輝さんの背中に仁王立ち。遅れて柴山さんも加わりまして、キーボードの周囲が人口密度高めの空間に。初日はここまでくんずほぐれつ状態にはなってなかったような気がするなぁ。

あとこの曲、1番で言うと「王手かける相手は同じ♪」の歌メロ部にも1小節ずつのカウベルの出番があるんですね。GRACE姉さん、素晴らしい切り替えでした。
僕の位置からは、ゴキゲンなカウベルを炸裂させるGRACE姉さんの表情がシンバルで隠れて見えなかったのが本当に残念です。

4曲目「感じすぎビンビン」

Boukyaku

暗転して響いてくるドラム・ソロ、手拍子をリードするジュリー。YOKO君からの「あれ・・・この曲何だっけ?」というテレバシーを、正にビンビン感じながら始まった「感じすぎビンビン」。
ギターが入ってようやく隣の空気が「あぁ、あれか!」みたいな感じで安定しましたけどね。

YOKO君も大好きなアルバム『忘却の天才』(僕が『ジュリー祭り』後すぐに最初に購入してYOKO君に聴かせた数枚のうちのひとつ)から、彼は初体感となる曲。
演奏が終わってすぐに「ロックだな~!」と声に出していたくらいですから、盛り上がって聴いていたようですね。打ち上げでは「CDとはまた全然違うんだよな」と最初にこの曲の感想を口にしていました。

ホント、改めて凄い曲なんですよね。
”セットリストを振り返る”シリーズの考察記事執筆に向けて初日後、すぐに採譜してみると、ジュリーの作った進行はシンプルなんですが、白井さんがアレンジ段階で相当いじり倒していることが分かりました。


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一番シビレるのが、突然転調する間奏の進行。
でも、この日はCDのコードが完全に頭に入っている状態で臨んだのに、演奏陣の手元にはあまり注目できなかった・・・ひたすらジュリーに視線を奪われていました。依知川さんがピック弾きしながら渾身のコーラスをとっているシーンは印象に残っていますが。

この曲のメロディーはTEA FOR THREEの時にジュリーがサリーのヴォーカル用に用意していたらしく、そのあたりを考察記事でも書く予定ですが、『忘却の天才』で完成した正規ヴァージョンのエロっぷりは、やはりステージで歌われてこそ伝わってきます。
柴山さんのソロ、そしてリズム隊だけをバックに歌われる3番のアレンジのメリハリも官能的です。

そうそう、CDのミックスを忠実に踏襲したヴォーカル・エフェクトもこの日確認。
さすが大宮のミキサーさん(YOKO君曰く「短髪の真面目そうな彼」)は良い仕事をします。
昨年の大宮はミキサー席の真後ろで参加して見ていましたから、実は開演前にYOKO君と「同じお兄さんかな?」と確認しに行ってたんですよ。変わらぬお姿を拝見し、「彼ならば今日の音響は安心!」と。そうしたことも含めて素晴らしい「感じすぎビンビン」でした。
それにしても、この曲の3番の泰輝さんのオルガンは素晴らしい。こりゃほとんどプログレですよ!

サビだったかな・・・正面両サイドの壁に幾何学模様っぽい円形の照明が当てられてグルグル回転していたけど、ちょっとコミカルな感じがしたなぁ・・・。

5曲目「彼方の空へ

Croquemadame

考察記事はもう執筆済みですが、この曲も初日後に改めて採譜し清書してみました。

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隣に並んでいるのは、先日購入した高橋秋子さんの句集『ジュリー贔屓』。とても良かったです!時々、言葉の意味や漢字の読みを調べながら(汗)、繰り返し楽しんでいます~。


「感じすぎビンビン」と違い、こちらは優しい詞曲に沿ってシンプルに貫かれたアレンジです。白井さんはギター・リフの組み立てで仕上げていったのでしょう。
ジュリーのコード進行が変化球の場合はアレンジはシンプルに、という手法なのかな。

初日から変わらず、今回のツアーではCDよりもテンポを落とした演奏となっています。
YOKO君は前日に『CROQUEMADAME & HOTCAKES』のDVDを鑑賞したそうで、この曲はイントロからすぐに反応できていた様子。
DVDでは「G」でのGRACE姉さんと依知川さんのコーラス・ワークが強く印象に残ったとのことで、「さすがリズム隊だよな~。コーラスしながら笑顔で身体揺らすとこまでピッタリ合ってた」んだとか。
柴山さんのフォームはオリジナル通りのホ長調。Bメロ最後の「B♭→B」で確認しました。

初日も感じましたが今のジュリーの声、今のバンドの音にとても合っている曲です。声高に気張っていなくて、でも気持ちは深く入っていて、旅立った人へのメッセージ・ソングとしても普遍的でね。

大名盤『CROQUEMADAME & HOTCAKES』については、これまで2004年のツアーでしか歌われていなかった収録曲も今後要注意ですね。「ロックしたい」ジュリーが歌いやすそうな楽曲ばかりだと思いますから。
今回「彼方の空へ」がセットリストに選ばれたのは、やっぱりGRACE姉さんの歌詞へのジュリーの個人的な何らかの思いがあったんだと想像しています。
来年のツアーは『きめコン』以来の「Whisper」に期待!

6曲目「
カサブランカ・ダンディ

Acollection_4

お正月、そして今ツアー初日もそうでしたが、新生バンドとなって僕がその演奏に一番シビレている曲がこの「カサブランカ・ダンディ」。
ジュリーのヴォーカルがこれまで以上にソウルフルに聴こえるほど。ジュリー自身が、歌っていて相当気持ち良いんじゃないかな~。
何と言っても依知川さんのベース・・・そう、華麗、豪快にして緻密な指弾きベースが遂に降臨です。待ちに待った依知川さんの指弾きが間近で観られただけでも、神席万歳!カサダン万歳!でした。

ハーフタイム・シャッフルのグルーヴを一手に引き受ける依知川さんの重厚な表拍2つ打ち、咆哮の高音フィル。これぞベース、これぞ「カサブランカ・ダンディ」。
柴山さんのリードギターと駆け合いのように組み立てられたアンサンブルが素晴らし過ぎます。

ジュリーもお茶目モードで絶好調。
ペットボトル・プレイはイントロとエンディングでそれぞれ一度ずつ失敗(わざとか?)して落下。1度目は「しもた!」みたいな表情、2度目はいったん指に当たってから落下したので、その指を押さえて「あいたっ!」のゼスチャーで楽しませてくれました。
ジャケットを落とすタイミングは初日より遅く、「背中のジッパー♪」のアクションの時にはまだ着ていました。その直後くらいでハラリ、と落としたんだったかな。

間奏ではもうね、柴山さんも依知川さんもガン見したいところなのに、ジュリーがセンターからやや上手寄りに位置どってエビ反り背中水噴きを何度も何度も繰り返すものですから、そりゃ釘付けになりますよ。
間奏の最後には、「いてて・・・」とグーでポンポンとエビ反りで酷使した腰をいたわっておりました。
間隙を縫ってチラッと見たところ、柴山さんは腰をクイクイくねらせながらのソロでしたね。

ちなみにYOKO君、直前にこの曲のリードギターをコピーしてスタジオで弾いていたのだそうです。
日刊スポーツに載ってた写真だけ見て「カサブランカ・ダンディは歌うな!」と決めてかかり準備していたんだって。でもあの写真自体はポラGですよね。

7曲目「
君をのせて

Acollection

依知川さん、引き続きこの曲でも指弾きです。
この日ハッキリ確認できたベース指弾きの曲は7曲だったんですが、ロックのグルーヴでスラップ音を繰り出すタイプと、バラードの優しいタッチを重視するタイプ、大きく2つのタイプに分かれていました。
「君をのせて」は当然後者。しかも依知川さんは1番歌メロを親指で弾いてくれます。
ベースを指で弾く場合、基本親指はピックアップ(或いは4弦)に支えとして置き、ひとさし指、中指、薬指で演奏するのですが、バラードのロングトーンでは親指で「ず~ん♪」という感じで弾くことがあります。
僕は未だその奏法はマスターできていないんですけど、依知川さんの巨体から沁み出てくる親指のルート音は本当に心地良い・・・。
おそらく柴山さんが「じゃ~ん、じゃっか、じゃ~ん、じゃっか♪」と大きなストロークで演奏する箇所に限って親指で合わせてきているのではないでしょうか。

初日同様、柴山さんはハ長調の段階からセーハ弾きでした。気になっていた「F#dim」はひとさし指が2フレットのセーハ、中指が5弦3フレット、薬指が4弦4フレット、小指が2弦4フレットというフォーム。
鉄人バンドのこの曲では下山さんが1~4弦のみのローコードで「F#dim」を弾いていましたから、それだけでもずいぶん響きが違うでしょうね(「ファ→ファ#」の低音移動がより強調されます)。

それにしてもジュリー、この曲については絶対にキーを下げようとしませんね~。
転調後の嬰ハ長調のサビは相当な高音ですが、ジュリーはまったく問題なく「ああぁあ~♪」と艶やかに歌います。「君をのせて」「我が窮状」の2曲はよほどジュリーの喉に合うメロディーなのでしょうか。

8曲目「
アルシオネ

Kitarubeki

「君をのせて」のジュリーの優雅なお辞儀を見届けると、すぐに上手側の動きをチェック。照明は落ちているのですがそこは神席、バッチリ見えました。
スタンドに固定された12弦アコギが運びこまれ、その奥で柴山さんはエレキにチェンジ。ストラップを肩に通してから、「えいやっ!」と勢いよくボディーを背中に回します。正面に向き直ると、背中のエレキのネックが下がって正に小リスの尻尾状態!
初日、背中からネックが上に向かって覗いているように見えたのはたぶん勘違い。このスタイルだと、どうやっても尻尾体勢にしかなりようがないです。

間近で観たイントロのコード進行はなかなか斬新で、「B♭」まで使っているんですね。「じゃらり~ん♪」と弾く12弦アコギのシャリシャリ感は70年代ロック独特の音色。2000年リリースの「アルシオネ」には、ジュリーのために「70年代回帰」のコンセプトを注いだ銀次さんと白井さんの魂が確かに宿り、さらに2016年、こうして柴山さんによって正しく再現されました。ブラボー!

YOKO君が絶賛していたのは、柴山さんのアコギが(エレキへのチェンジのために)空白となる僅かな時間のGRACE姉さんのスネアです。彼曰く
「アコギとスネアは強弱のシンクロ率が高い。GRACE姉さんはそれを体現してくれた」
とのことで、キーボードやベースよりもむしろドラムスがその僅かな空白をしっかり埋めていたのだ、と力説していました。

一方僕はこの日の柴山さんの「イッちゃってる」間奏ソロで確信を得ました。「アルシオネ」は楽曲全体としてはデヴィッド・ボウイ「スターマン」へのオマージュですが、リードギターのソロについてはポール・マッカートニーの「メイビ・アイム・アメイズド」(「恋することのもどかしさ」「ハートのささやき」2つの邦題があり)がオマージュ元ではないのか、と。
どうでしょう、白井さん?

最後はジュリー2度の「ア~ルシオネ~♪」の熱唱でドラマティックに歌い終わり、打ち上げでも「特に良かった」1曲として挙げる人も多かったこの日の「アルシオネ」でしたが、ふとその席で「アルシオネってどういう意味だっけ?」と尋ねられ
「・・・なんか、星!」
としか答えられなかったDYNAMITE。情けない・・・。

9曲目「
届かない花々

Croquemadame

僕はこの日久々に至近距離でジュリーの姿を拝むことができましたが、ハッキリ「目が合った」「正面で歌ってくれた」という瞬間は今回はありませんでした。「目の前に立ち止まった」と思いきやジュリーの立ち位置と視線は微妙に右、という状況が多かったのです。
僕から見て「微妙に右」・・・つまりYOKO君の真正面という状態なわけで・・・羨まし過ぎるぞこの男!

その中で、YOKO君が「漏らしそうになった」シーンは2回あったと言います。
いずれもジュリーはいつものように「1番はちょっと下手側、2番はちょっと上手側」のルーティーンで歌っているに過ぎない曲なんですが、その「ちょっと上手側」が今回YOKO君の眼前になったのですね。
まずはその1曲目が「届かない花々」。
YOKO君はこの曲の2番の歌詞がすごく好きなのだそうで、その部分をジュリーに見つめられながら歌われてとても嬉しかったのだとか。
で、その歌詞部というのが

feel 硬い石にさえ 運命はあるということ♪

YOKO君は言うのです。
「この詞・・・ジュリーはひょっとして映画『道』が好きなんじゃないか」と。

僕は『道』という映画を観たことすらないですし、そもそも最近になってactシリーズの『NINO ROTA』を聴きこんでいなければ、タイトルを言われても全然ピンと来なかったでしょう。ところがYOKO君は以前からニーノ・ロータの大ファンで(そんな話、今回の打ち上げで初めて知ったんですけどね)、特に『道』が好きだ、と。
その映画『道』の中で
「どんな石だって、意味を持たない石は無い。だからお前もそうなんだ。意味のある存在なんだ」
といった感じの台詞があるんですって。
ジュリーはそのシーンを踏襲して「届かない花々」の詞に託したんじゃないか、というのがYOKO君の考察。実際のところはどうか分かりませんけど、無学な僕は「へぇ・・・」と感動しながら話を聞いていたのでした。

YOKO君は逆にジュリーのact『NINO ROTA』を知らないので、2人で毎週行っている「週一スコア研究会」の題材に、近々にも「ジェルソミーナ」を採り上げるつもりです。そう言えば、「ジェルソミーナ」の日本語詞は加藤さんではなくジュリーが書いているんですよね・・・。

そんなこんなで今回のYOKO君、「届かない花々」についてはすっかりジュリーの歌に心奪われ、そのぶん演奏の記憶が薄くなってしまった様子。
依知川さんのオリジナル音源を忠実に再現した名演(ピック弾きは意外でしたが)はさすがに強烈な印象があったらしく話題になりましたけどね。また、アコギ不在をGRACE姉さんのハイハットが埋めていた、とも。

この日も歌詞に合わせ、ジュリーと「手を繋いで」いる多くのお客さん。白い照明が前方席で差し出されたたくさんの手を照らして・・・僕もその中にいるんだけど、ステージからだとどんなふうに見えるのかな。

10曲目「
我が窮状

Rocknrollmarch

鉄人バンド時代と、柴山さんのパート(ということは他メンバーのパートも)変わっていませんか?
分かり易いのが「ダ~ダバダ~♪」のところ。
今回柴山さんは「hooo~♪」に徹していますが、以前は右耳に手を当てながら「ダ~ダバダ~♪」とやってませんでしたっけ?
いずれにしても、新編成の今のバンドでは依知川さんの「ダ~ダバダ~♪」が大活躍。GRACE姉さんとハモった時の声圧が素晴らしいです。
「我が窮状」はお正月もセットリスト入りしていますが、これは依知川さん相当練習したのでしょうね~。

最近の日本は、「私が”戦争したい”と思ってるとでも思ってるの?」と言う人と、「私が”自分の国は自分で守るべきだ”と思ってないとでも思ってるの?」と言う人の主張がそれぞれで恣意的にねじまげられ、双方の対話がまったく成立しない状況へと進み始めてしまったように、僕には思えてなりません。
この日もジュリーのヴォーカルは素晴らしく、時代に残る名曲と思えばこそ、ジュリーがこの曲を歌わずにいられるような世の中が来ることを願うばかりです。

~MC~

「それでは、今度は新曲を歌います!」
拍手が起こると、「今年は”PRAY FOR JAPAN”と、日本全体のことに拡げて作りました」と。

「あまり堅苦しくなく聴いて頂きたいのですが、そのためには、ワタシが堅苦しくなく歌えばよいのか、と思いまして・・・今年もまた、メンバーにそれぞれ曲を作って貰い、それにワタシが詞をつけました。上機嫌で、お届けいたします!」

11曲目「
犀か象

Undemocraticlove

「(日本各地に)たくさんの原発があるんです。この地震の多い国に・・・これは何とかしなきゃいけない」
選挙応援演説の時のジュリーの言葉です。
「5年経ったか犀か象」「舌の根乾き犀か象」はジュリーの嘆きであり純粋な本音ですが、それをこの依知川さんの変則進行のポップチューンに載せ、ジュリーは全力の上機嫌で歌います。
そこには確かに「楽しさ」があります。なるほど・・・今年の新譜から、まず1番手に「犀か象」を配したセットリストの意味が分かるような気がしてきました。

ツアー2度目の傘下となる大宮公演、最注目箇所としてマークしてたのがこの「犀か象」のイントロ。
CDヴァージョンはいきなりヴォーカルから導入するので、LIVEでの音合わせはどうするのかと初日から注意はしていたのですが、まさかこの曲が新譜から1曲目のセトリ配置になるとはまったく予想しておらず、聴き慣れぬ出だしに「あっ」と思った時にはジュリーのヴォーカルが始まっていたのでした。
微妙な記憶では、全楽器が8分音符で「ジャジャジャジャ、ジャジャジャジャ♪」とイントロをつけて始めたように覚えていましたが、大宮で確認すると違いました。
柴山さん1人が「じゃら~ん♪」と「D」のコードを弾いてGRACE姉さんが1小節カウントしたところで歌に突入(「犀か象」の歌い出しのコードは「G」ですが、キーはニ長調の「D」です)。初日もこうだったのかなぁ。

この曲、フォーラムではほとんど手拍子も無かったんですけど、予想通りその後の数会場公演を経てお客さんも「ノリ」をマスターしたのか、冒頭をはじめとするサビでは表拍の4つ打ち、Aメロでは裏拍、と会場の手拍子も揃いはじめてきているようです。
ノリノリのジュリーは、2番の「バイヤ♪」をほぼYOKO君の正面でキメてくれました。

聴きどころの多い曲ですが、ジュリーの「パオ~!」を合図にマーチング風のリズムとなる間奏の柴山さんのソロとGRACE姉さんのスネアが絶品です。
犀や象のような大きな動物が、人間に責任をなすりつけられて逃げまどっているような・・・「動物の足音」を表しているアレンジだと思いました。同時に「危機迫る!」という緊張感、警鐘のようにも感じました。

タイトルフレーズの発音について、ジュリーは歌詞が強烈な箇所で「さいかどう」とハッキリ歌います。
「リスクだらけなのに再稼働」「神をも怖れない再稼働」という感じですね。特にラストの「神をも怖れない再稼働」は3度の連呼ですからインパクト大。
万が一の事態が起きてしまった時、犀に腹を切らせるつもりなのか。象にゴミを食わせるつもりなのか。「集団的無責任」を鋭くブッた斬り、その上でユニークな比喩で上機嫌に歌える反骨のポップ・ナンバー。
ジュリーのメッセージ、伊方に、川内に届け!

12曲目「
福幸よ

Undemocraticlove_2

イントロ、柴山さんの「Cdim」のフォームをチェックしようと張り切って臨んでいましたが、よくよく考えたらここ、柴山さんはコード弾きではなく単音のソロに決まってるじゃないですか・・・。

「犀か象」と「福幸よ」ではバンドの雰囲気がずいぶん違う気がしました。「犀か象」は曲の流れのままに無心に楽しんで演奏している感じで、「福幸よ」は丁寧に丁寧に、という感じ。
僕だけの感じ方かもしれませんが、これはエンディングのアレンジの印象からそう思うのかもしれません。CDとは違うんですよ。
CDだとギター、ピアノ、ベースにジュリーのヴォーカルの間隙を縫ってそれぞれ1小節ずつのソロが複雑に出番を変えて登場します。ところがLIVEでのソロは依知川さんのベースがメインです。
スネア連打のGRACE姉さんも含めて、4人の集中オーラをヒシヒシと感じるエンディング。
ジュリーの畳みかけるド迫力のヴォーカルにバンドも呼応するのでしょうか。
これを逆に言えば、オリジナル音源はギター1本体制のバンドでの再現が難しい凝ったアレンジだということ。柴山さんの作曲作品は、相当凝るかストレートか、その年によって仕上がりが両極なんですよね。

この曲では依知川さんはピック弾きなので、ソロはスラップ奏法ではなくハイ・ポジションへのフレット移動で「煽る」フィル・フレーズの進化形のような演奏。
タイガースではサリーが得意としていた、これまたロック・ベースの真髄です。

エンディングの大サビで強く印象に残ったのは、バンドの演奏ばかりではありません。
「歩め、さぁ♪」と歌うジュリーの表情がね・・・なんともカッコ良かったです。
歌いながら「何か伝えよう」としていると聴き手が感じる時のジュリーって、数十年前から変わりませんよね。ちょっと「うんうん」と頷く(なめらかに首が動く)ようにして、「凛々しい」男っぷりじゃないですか。
この曲の大サビでジュリーは正にそんな感じで歌ってくれています。この先各会場へ参加されるみなさま、是非「福幸よ」エンディングのジュリーの表情、首の動きに注目してみて下さい。

13曲目「
Welcome to Hiroshima ~平成26年(2014年)8月6日『平和への誓い』より

Undemocraticlove

初日のレポートで書いていた予想が的中。エンディングの柴山さんのソロ、音色が変わりましたね!
僕は初日のフォーラム、この曲のギター・ソロを最大の聴きどころとして気合入れて耳をとぎすまして聴いていました。
CDとは違う、「三年想いよ」の後奏のような深いサスティン・ディレイの音でした。

ところが大宮、オクターバーが来ましたよ!

この日もCDと比べればサスティンも効いていたけど、オリジナル音源とよく似た複音のエフェクトを確認できました。ソロに入る直前、柴山さんが踏んだ見慣れぬエフェクター。それがオクターバーだったのかどうかは僕には分かりません。もしコンプレッサー系だったとするなら、オクターバー・エフェクトはPAのセンドリターン、「短髪の真面目そうな彼」(byYOKO君)の役目だった可能性が高くなるのですが・・・。
いずれにしても素晴らしいソロでした。

この曲のジュリーのヴォーカルは、サビの転調から元のキーに舞い戻る繋ぎ目の箇所・・・「apeal」の発声が特にシビれます。最初の「あ」で既にキーの変化がドラマティックにビシビシ伝わってくるんですよね。
もちろんそれはGRACE姉さんの作曲と、詞についてのジュリーのアイデアが素晴らしいということ。
新曲前のMCを聞いた限りでは、やはりこれも「曲先」で、かねてから(2014年に『こども宣言』を聞いてから)ジュリーが「歌にしたい」と考えていた子ども達の言葉を丁寧に載せ、言葉が合うようにメロディーを微妙に変化させていったのでしょう。

今年の8月6日、僕は朝早く起きて祈念式典をテレビで見て、祈りを捧げてからジュリーの曲の採譜などをして1日過ごしました。
今、この国は平和です。それを自ら壊すようなことは、絶対にあってはなりません。

国同士が「やるか!」「やんのか!」とバチバチ始めることだけが「戦争」ではありません。
そうではない、違う形の「戦争」の扉を今、現政権はまず開こうとしている・・・様々な考え方がある中で僕らが何をすればよいか、それがジュリーのこの新曲に、子ども達の言葉を借りて込められています。

14曲目「
un democratic love

Undemocraticlove_3

ジュリーが「堅苦しくなく」と言ってくれる気持ちは本当に有難いけれど、やっぱり僕は今、「democratic」という単語を過剰に意識してしまっていると思います。

この日僕は、ツアーTシャツを着て参加しました。
初日は変に意識してしまって着ていくことができませんでした。だって、「democratic Japan」は今、見る人が見れば相当に政治的なフレーズですからね。
本当はそれはおかしなことで、「民主主義」なんて当たり前で、普通にデザインフレーズとして何の気兼ねもしなくて良いはず。でも、残念ながら今は違う、ハッキリ違う、そんな世の中です。
僕の敬愛する若者は「民主主義に観客席はない」と言いました。それは本当にその通りで。
もちろん、「難しく考えずに「”民主主義”を身に纏って欲しい」というジュリーの気持ちは分かっているんですけど・・・僕は考え込む性質なんだよなぁ。

例えば、「9」という数字は今もう完全に特別な意味を持ってしまっているんですよ。
今年の春に立川駅に行った時、某政党が駅でビラ配りをしていました。日本は核武装すべきである、と街頭演説をしながら。
ビラ配りや演説自体に問題はありませんし、その考え方に賛同する一般の通りがかりの人もいらっしゃるのでしょう。ただ、僕としてはさすがにそんなビラを受け取る気にはなれません。
ビラを差し出してくる方に、最初はゼスチャーで「結構です」とこちらの意志を示すのだけれど、先方もそりゃあ真面目に政党の考えを普及させようとして活動しているわけですから、「まぁ、そう言わずに」みたいな感じで迫ってきます。
そこで、左掌を拡げての5本指に右手の4本指を重ねて「9」の数字を作って示すと、先方はそれだけで何かを察したようにサッと退いていくのです。
「9」を示した僕のことをどんなふうに思われたのか、までは分かりませんけどね・・・。

後になって考えると、その状況にすごく違和感があって。「相手する輩じゃない」と思われたかなぁ、と。
もうすぐ「democratic」というフレーズも「9」と同じような感じになっちゃうのかなぁ、と考えると切なくなってきて。特別ではない、普通の言葉なのになぁ、と。

この日”上機嫌で”「un democratic love」を歌ったジュリーは、初日のように「自由が好きでも♪」の箇所で声を詰まらせるようなこともなく、ひたすら心を込めてこの美しいメロディーを歌っているようでした。
この曲を歌う自分、聴いているお客さんの思いが「普通」であること、特別ではないということ、それがジュリーの目指すところではあるしょう。
そんな中で僕は「こんなにも名曲なのに、こんなにも大好きな曲なのに、世間にはそうは伝わらないこともあるのかなぁ」と神妙になってしまった大宮でした。
初日のような「感情が思わずこぼれてしまった」ジュリーの赤裸々な歌い方の方が、この曲に関してはどうやら僕は好きみたいです。
あ、でも「君の愛はダダっ子」の箇所だけは初日と変わらず、ジュリーは激しいニュアンスで吐き出すように歌っていましたよ。

初日は柴山さんのソロがすごく猛々しく感じられたけど、大宮では淡々と・・・ジュリーのヴォーカルの雰囲気によって、ギターの聴こえ方も違うのかなぁ。

15曲目「
若者よ

Namidairo

打ち上げで「好き」「そうでもない」という評価が分かれてひとしきり話題となった1曲。
僕とYOKO君は「大好き」派。ただし僕の場合、「大好き」になったのはつい去年のことなのだけれど。

YOKO君はこの曲の「孤高の人♪」という歌詞部が特に好きなんですって。
と言えば大宮に参加したみなさまはピンと来たかもしれません。この日ジュリーは「孤高の人」の箇所を「若者たち♪」と変えて歌ったんですよね。
間違えたのではないだろう、というのが僕とYOKO君の考え。ジュリーの中で、自作詞への思いが変化してきているんじゃないか、と。
「若者よ」は相当時代を先取りした作品(ジュリーの詞)ではあったけれど、2010年リリース時にジュリーが見えていなかったことさえも、既にその詞の中に含有されている、歌える、という奇跡のような不思議。

ポリティクス ロボッ トに任せるな♪

ジュリーは今、強くそれを若者達に求め伝えたいのではないでしょうか。

僕が惚れ込んでいた若者達は、先月8月15日を以てその活動にひと区切りをつけました。
この先それぞれが「孤独に思考し、判断する」というのが残された言葉のひとつ。「孤独に思考する」というのは過激な表現ではありますけど、それは「きちんと自分で考える」こととイコールだと僕は思っています。

ところで今回の「若者よ」・・・柴山さんのフォームで分かったんですが、キーがロ長調だったんだよなぁ(「B」「E」「F#」のコードを確認)。
これはお正月もそうで、その時は次に続く「限界臨界」とキーを揃えてメッセージを送っているんだと思い込みました。どうやらそれは僕得意の邪推だったみたい。
ハ長調の曲をわざわざ「#」がつきまくるロ長調でバンドが演奏するからには、ジュリーの指示でそうしているわけで、移調に特別なメッセージが無いとすれば、やっぱり移調は音域の都合で「半音キーを下げた」ということになる・・・そんなに(ジュリーにとって)高音のメロディーではないと思うんだけど、そういうのって単に音階の問題だけじゃなくて、メロディーの連なりによって色々とあるものなのかな。

オリジナル音源はベースレスのこの曲、どの箇所かは思い出せないんですけど、依知川さんがカッコイイ上昇経過音でコード感を一新していました。NHKホールで特定するつもりです。

リオ五輪での日本人選手の活躍に、この日は思わず「若者よ」の歌詞をMCに引用したジュリー。
ジュリーは「心身ともに調和のとれた若者を育成し、平和な国際社会の実現に寄与する」という五輪憲章、ナショナリズムを持ちこませないとするその基本理念を踏まえて、「若者よ」を熱唱してくれたのでしょう。
「俺達、老人♪」では自分の胸にガッチリ拳を当てたジュリー。初日では変則気味だった「パワーレス・パワー」の発声も、従来の歌い方に戻っていましたね。

16曲目「
マッサラ

Kitarubeki

独特の語感とメロディーの抑揚、ハードかつ端麗なアレンジ、演奏で魅せる名曲・・・いやぁ、お正月に引き続いての濃密な生体感で、この曲もすっかり「特別に好きなジュリー・ナンバー」の仲間入り。本当に、ジュリーの歌でしか「あり得ない♪」名曲です。

イントロの柴山さんのワウ・ギター(オートフィルターではなく、足でペダルを踏んでいます)が始まると、隣のYOKO君の体温上昇も感じとれたりして。
「ベース聴け!ってことね」と小声で話しかけてくるYOKO君。そう、お正月のセトリを伝えた際、この曲のベース・ソロの話をしていたのでした。

で、改めて間近で観る「マッサラ」のベース。
おおぉ、依知川さん指弾きだ~!いや、後でよく考えればこの曲はベース・ソロでスラップ炸裂しまくっているわけですから指弾きは当然なんですけど、「マッサラ」のベースラインって、テンポチェンジ後のイントロからAメロにかけて、相当なハイテンポでの細かい運指がありますからね。しかもイントロはギターが単音ですから、ベースにかかるバッキングの比重はかなりのもの。
依知川さんの指使いの素晴らしさはもちろん、それを黒子でバックアップするのが泰輝さんの”擬似アコギ”です。初日はストローク音のように聴こえたけど指の動きを見るとどうやら単音で、リズムをベースラインとシンクロさせて厚みを作る狙いがあるようです。
それをアコギとチェンバロをかけ合わせた感じの音色でやる、というのが良いじゃないですか。オリジナル音源アレンジへのリスペクトでしょうね。

「君なしにありえない♪」というジュリーの歌詞は、身の廻りのことをしっかりやっている人でないと成立しないメッセージだと思います。ジュリーほどの人に目の前でそれを伝えられてしまったら、年少の僕らは日常で弱音なんて吐いてはいられない、ということ。
アンコール前のMCでもジュリーに言われてしまったことだけど、よく考えずに漠然と「要領よく」やろうと過ごしがちな毎日を、今一度見直さないといけません。

「君努力僕努力 きっといつか結実♪」
「歓喜に鳩が飛び立つ♪」

この詞の素晴らしさは、30代までの僕には分からなかっただろうなぁ・・・。

17曲目「
お気楽が極楽

Iikazeyofuke

「マッサラ」以上に、昔の自分ならまるで理解できなかったと思える曲。と言うか、今年のお正月までそれは正にその通りだったわけで・・・恥じ入る次第です。

YOKO君、この曲はイントロでは一瞬「何だ?」と戸惑ったようですが、すぐ「あぁ、瀬戸口さんの苦手な曲ね」と気づいたとか。
いや、僕はもうお正月で乗り越えたから!

今はもう大好きな曲です。ただ、「もっと早く好きになれたはずだ」とは思っていなくて。やっぱり生のLIVEでジュリーが歌ってくれた、ということと、もうひとつ大きいのは歌詞解釈です。
もし僕がず~っと前からジュリーファンで、アルバム『いい風よ吹け』リリースのリアルタイムでこの曲を聴いていたとしても、1999年の時点で「お気楽が極楽」の歌詞に惹かれることは無かったと思う・・・30代の自分を思い起こすと、その思慮の浅さからくる過少評価状態を容易に想像できるのです。
僕は、今世の中がこんな感じになって初めて、「お気楽が極楽」のような詞を10数年前既に作っていたジュリーの感性に打ちのめされました。
自分が50歳になるギリギリ手前で好きになれて良かった・・・そう思える詞です。
さらに考えるとこの曲って、今ツアーでのジュリーの「上機嫌」志向を体現したような作品なんですよね。

演奏が終わる間際の「Himitsu-kun」登場箇所では泰輝さんに何か動きがあるかな、と注目していましたが、指は鍵盤に触れていないようでした。PAの「短髪の真面目そうな彼」の担当だったのでしょうか。

「New Song♪」のジュリー渾身のロングトーンに導かれる間奏は、突然の転調がスリリング。
「感じすぎビンビン」もそうですが、シンプルな進行の楽曲で意表を突く転調を間奏部に仕込むアレンジが、白井さんの得意技のようです。
生で演奏を体感すると、この白井さんの「ひと工夫」が一層ガツン!と効きますね~。

ジュリーが間奏でステージをグルリと駆け回るのはどうやら定番となったようですね。
この日は「いくぞ!」とまず上手側にダッシュしたジュリーと、「よっしゃ出番!」と前方にせり出してきた柴山さんが交差し衝突寸前の格好になって、一瞬柴山さんが足を止めようとしたところ、ジュリーが迂回して柴山さんにスペースを譲っていました。優しい!

そうそう、噂の「尾は東♪」ポーズも無事確認しました!

18曲目「
TOKIO

Royal80_2

お正月に参加していないYOKO君はこの日の大宮が初の「ベースありジュリーLIVE」ということになったのですが、開演前はやはり下山さん不在への寂しい気持ちも強かったようで・・・。
曰く、入場してふと目にした下手側に
「見慣れたハイワットアンプではなく、ジャズベにベーアン。(下山さん)ホントにいねぇんだな・・・」
と。
「下山さんの素晴らしい変態音と存在感、そうそう簡単に埋められてたまるか!」
とYOKO君らしくファイティング・スタイルで臨んだ大宮、終演後の感想が「参った!」。
もちろん、依知川さんへの絶賛の言葉です。

個人的には、これまで何度も体感したセトリ常連のヒット曲の中、ベースの加入で最も印象が変わったのは「カサブランカ・ダンディ」だと思っていますが、大宮では同じ意味で「TOKIO」もまた最高にカッコ良かった。
YOKO君も終演後「ベースが素晴らしかった曲」として、「(アレンジが)本物だよね!」とまず挙げていたのがこの「TOKIO」でした。

僕は「TOKIO」については初日フォーラムではなんとなく違和感もあったのですが、おそらく音響の問題だったのでしょう。ホント、いつどんな席で体験しても大宮の音響バランスは抜群。
加えてこの日は神席で依知川さんの豪快な指弾きがハッキリ確認できるときていますから、音と視界のリンクを大いに堪能しました。
イチオシはやっぱり「海に浮かんだ♪」からのBメロ。
2拍目の裏でパシ~ン!と響く依知川さんのスラップ音。凄まじい指圧と精密なリズム。あぁ、これが「TOKIO」のベースだよなぁ、と。
本来、ギター1本とベース、シンセサイザーで音階を構成している曲なのですからね。

またYOKO君はこの日の柴山さんのギターについて、「本来SGで弾くべき曲をレスポールジュニア(TVイエロー)に当てて代用してる」と推測。
ハッキリ確認はとれていませんが、先の三木公演ではレスポールジュニアの代わりにSGを使用していたっぽい、との情報もあります)

ブレイク部のジュリーの動きが不思議なパントマイムでした。近くで観ていても何を表現しているのかよく分からなかったんですけど、打ち上げのみなさまの検討では「煙草を出して火をつける仕草をしていたんじゃないか」ということで一応結論づけられました。
大宮ご参加の他のみなさまのお考えはいかに・・・?

19曲目「
緑色のkiss kiss kiss

Pleasure

ちょうどこの「緑色のkiss kiss kiss」の項を下書きしている今・・・ 8月25日の夜なんですけど、続々と「三木公演大盛況・大成功」の報が届いてきています。

『A WONDERFUL TIME.』スコアの件をきっかけに仲良くさせて頂いている関西在住の同い年の男性ジュリーファンの友人も三木公演に参加されていましたが、「ジュリーもメンバーも最後まで笑顔で、ここ数年で一番良いステージでした」と絶賛。
(ちなみに三木で柴山さんがレスポール・ジュニアを使わなかったことを教えてくれたのが彼でした)
多くのファンが当日に至るまでの三木労音さんの努力、志を知っていることもあり、他のみなさまのご感想も歓びの声ばかりで・・・離れた関東の地から公演の成功を祈っていた僕としても本当に嬉しい限りです。
興味津々なのは、会場で配布されたという三木労音さん手作りのプログラム冊子。先述の友人にお願いして、いつか見せて頂こうと思っています。

で。
三木公演と言えば、ファンの間で注目されていたのがズバリこの「緑色のkiss kiss kiss」での「ご当地名歌詞変更をジュリーがどうするのか」という。
先のフォーラムのレポートに書いた通り、今回のセットリストの中でも特にジュリーの思いが強い選曲と考えられる「緑色のkiss kiss kiss」・・・皆がそれぞれ、自分の暮らす場所、親しい人との係わり合いの中から「平和」をもう一度始めていこう、身近で小さなことからその気持ちを作り上げていこう、というメッセージがあると僕は考えていて、「すべての会場で、どんな小さな町だろうとその土地名をこの曲の歌詞に組み込んでいくだろう」と書きました。
心配だったのが、発音僅か2文字となる「三木」を、オリジナルでは4文字「横浜」の箇所にどう当ててゆくのか、ということ。多くの先輩方も「どうするんだろう」と、ちょっとした話題になっていましたね。
公演参加のみなさまの速報によれば、ジュリーは「三木市」の3文字を使い、うまく譜割を変えてしっかりご当地メッセージを成立させていたとか。
嬉しいですね。こうなったら、来年以降の「津」公演実現を期待してみたいですな~。

柴山さんのスライド奏法は要所要所のピンポイントで、下山さんのパートとは使用頻度含めてかなり違いましたが、素晴らしかったです。
「No Nukes!」からの間奏では、ジュリーが泰輝さんのすぐ横まで出張してエアピアノのアクション。泰輝さんは右手の豪快なグリッサンドなど、両手を何度も交差させての熱演でした。
そして、重なってくるメンバーの美しいコーラス。
ソニックシティのステージから、大宮の空に緑色の風のkiss kiss kissが舞い飛びましたね。

20曲目「
ヤマトより愛をこめて

Acollection_3

今ツアー、柴山さんは3本のギターを使用します。
先に「TOKIO」の項でTVイエローについて触れました。あとの2本は、アンコール部ラスト2曲で使うジャズマスター、そして・・・初日からごく狭い世間では何かと話題になっていた、見慣れぬ赤いギター。
柴山さんは今回のセットリストでこの赤いギターをかなりの頻度で使用していて、「ヤマトより愛をこめて」でも活躍します。リード・ギターの感じがこれまでの「ヤマト~」とちょっと違う、との多くの方々のご感想を拝見していますが、僕も初日はそう感じました。
それは、これまでとギターを変えたことによる効果もあったのかもしれません。

で、この赤いギターについて、YOKO君痛恨の記憶違いからすったもんだがありまして(笑)。
僕は事前に「フェンダー・テレキャスター・シンライン」らしい、との情報を仕入れていたんですけど、画像の検索などはしていませんでした。
1曲目「ポラロイドGIRL」から早々に目前にして、「これでテレキャスなのか・・・こんなの初めて見るなぁ」と。
自分が長年テレキャスを愛用していたので、形状に先入観があったようです(ギターはネックの素材の違いによって音が変わると言われていますが、僕の耳ではまったく判別できません・・・)。

問題は終演後。
YOKO君が「アーム付いてた!」と言い出したんです。
「アームあるならテレキャスじゃないじゃん!」ということになって、ボディーの記憶(バイオリンデザインにシングルコイルなど)を頼りにあれこれ検索。フェンダージャパンのムスタングあたりに目星をつけて、カズラーのみなさまに「どう?」と尋ねるも、明らかにピックアップが違う、など辻褄の合わない点が続出。
そのうちYOKO君が「アーム、無かったかも・・・」と自信喪失するに及んで、ならば先に情報を得ていたフェンダーUSAのテレキャス・シンラインであろう、と。
気をとり直したYOKO君が色を調べてくれて、シンラインに「キャンディ・アップルレッド」というのがあるらしいことが分かりました。いかにも柴山さんにピッタリのキュートな愛称じゃないか!ということになりひとまず結論をつけましたが、まだ確信は無いです。
この先も各会場にご参加予定のカズラーのみなさまの新情報に期待!
(後註:アームの有無はしょあ様に確認をお願いしていました。君津公演の御レポートにて、「ついてない」ことが確定。一体YOKO君は何を見ていたのか・・・)
僕はと言えば、早くもツアー・ラスト参加となってしまうNHKホールが3階席なもので、さすがにギターモデルの確認までは無理だと思います・・・(涙)。

この日の「ヤマトより愛をこめて」では、柴山さんが初日より音量を落としていたのか(何度かボリューム・コントロールに手を伸ばすシーンがありました)、ジュリーの喉が絶好調だったのか、はたまた大宮PAのお兄さんのミックスが素晴らしかったのか、不思議にジュリーのヴォーカルに浸ることができました。
素晴らしい歌声でした。
ジュリーと柴山さんばかり見ていたので、依知川さんが指弾きだったかピック弾きだったか確認できず。「君をのせて」同様、親指で弾いていた可能性もあります。
NHKでは確認できるかな・・・?

~MC~

拍手に迎えられてジュリー再登場。
この2着目の衣装・・近くで見ると確かにメチャクチャ凝ってますね。ジャケットと同じ刺繍がシャツにもあって、照明が直で当たると透明色のように見えます。

それでは・・・当日から日も経って細かい記憶は曖昧になっているんですけど、大宮恒例の長~いMCをできる限り再現してみましょう。

「みなさまお疲れでしょう・・・お客さんが入場してくる様子が控室のモニターから見えるんですが、年齢層が高い!」と、まずはお客さんも巻き込んでの年齢ネタから入りました。しかしすぐに
「年をとってくると、自分自身が悲しい、とかいうことでは泣かなくなる。大抵は貰い泣きですよ!」
と、ここから長~いオリンピックネタに突入。どうやらジュリー、夏休みの間はずっとテレビでリオ五輪三昧、日本人選手が勝ったら貰い泣き、負けても貰い泣き、という号泣続きの日々を過ごしていたようです。

最初は(「ワタシの孫の)吉田選手が決勝で負けて貰い泣き、という女子レスリングの話題から。
「勝たせてあげたかった」・・・これは日本全国皆が思ったことでしたね。その後の大阪フェスのMCでは吉田選手現役続行への熱烈なラブコールもあったと聞きましたが、この日はガックリと「無念」を滲ませつつも、その健闘を称えていました。
一方、見事4連覇達成となった伊調選手についても「あれもワタシの孫!」と自慢しつつ(?)
「凄いことですよ。4連覇と言いますけど、一体何年かかってると思います?」
ジュリー曰く、単純に4×4ではないのだ、と。最初に出場した何年も前から、オリンピックで金メダルをとる、と決めて頑張ってきて・・・大変な年数がかかっているんですよ、と伊調選手の偉業をひたすらに絶賛。

また、惜しくも銀メダルとなった吉田選手にも言及しながら、特にレスリングや柔道(ジュリー、格闘技系好きですよね)で、長い時間をかけて頑張ってきた選手にとっての、オリンピック本番たった数分で勝負が分かれてしまう「厳しさ」を切々と説いていました。


続いては女子バドミントン・ダブルス。
「明後日は大宮やのに・・・」と寝不足になるのを気にしつつも、高松ペア金メダル獲得の試合を夜中(明け方)に見ていたというジュリー。ランキングについての薀蓄を語るあたりが通ですな~。
一度寝て、試合開始の1時間前に目覚ましで起きた、とのことですが、時間的にはほとんど寝てないに等しいですよね。でも、日本ペアの最後の連続得点が神がかっていてすっかり目が冴えたとか。

で、YOKO君が思わずジュリーに「うんうん」と頷いてしまった話、というのが・・・。
劇的な大逆転での勝利については僕ら録画観戦組も知ってはいますが、1点を争う試合経過の中で、実は大変なジャッジの問題があったのだとか。
相手のデンマークの選手がお手玉をしたにも関わらず得点になってしまった「1点」があったんですって。松友選手が審判に抗議したんですが判定は変わらず有効。その松友選手のすぐに引き下がる奥ゆかしさ、抗議の姿勢が「可愛らしいじゃないですか~」と。
これは、その前にデンマーク側がラインアウトについてえらい剣幕で抗議して長々と時間がかかった、ということがあったらしいんですね。デンマークの2人(ジュリー曰く、「ガイコツ系」の人と「コギレイ系」の人。YOKO君打ち上げで曰く、「いや、普通に2人ともキレイな人だったけどね・・・ガイコツは酷いよねジュリー笑」とのことです)のうちのガイコツ系の人のその時の抗議がいかに下品であったかを力説するジュリーなのでした。
日本人選手の奥ゆかしさ、可愛らしさを見よ!と。
で、問題のデンマーク選手の「お手玉」なんですけど、松友選手の可愛らしい抗議の時、中継映像でその瞬間のスローが放映されたそうで
「間違いなくポン、ポンとお手玉しとった!」
と。
「もし試合に負けてたら、ワタシは「あの1点を返せ!」とリオまで抗議に行ったろうと思ってましたよ!」
と大憤慨のジュリーです(笑)。
確かに、録画観戦だとそういうシーンや経緯は知らずに編集映像だけ見ることになるわけで、YOKO君ここで大いに頷いたらしく「いやぁ、リアルタイムであのシーン見てたら、誰かに話したくなる気持ち・・・ホント分かるよね」と打ち上げで語っていました。

そして、「(今日)出かける直前まで観ていた」という男子400メートルリレー。
決勝は3位でゴールしたアメリカにバトン受け渡しのミスがあり(ジュリー曰く、「とても疲れている人から、元気いっぱいの人に早くバトンを渡してしまった」)失格となりました。そこでジュリーが言うのは
「アメリカに最後まで抜かせなかった、というのが素晴らしいじゃないですか」
と。
これまでなら、最後に抜かれて3位入線、アメリカの失格で繰り上げの銀メダルだったのではないか、ということでしょう。それを最後まで抜かせず世界をアッと言わせた・・・ジュリーはよほど嬉しかったようです。

「入場の時、刀を鞘から抜いて戻す、というポーズを全員でやった。どういう意味で、誰が考えたポーズやったんやろう?”居合い”か、”斬り捨て御免”か・・・」
きっと試合後にそんなことをインタビューで聞いてくれるやろう、と思いつつ、そこまでは観ることができずにジュリーは大宮に向かったとのことでした。
放映すべてを観てから来場していたYOKO君は「その後のインタビュー、ジュリーに教えてぇ!」と思いながらジュリーの話を聞いていたのだそうです。

またジュリーは「桐生が速かった!」と絶賛。
100メートルもカーブで走らせて貰ったら良いんじゃないか、と桐生選手の「反時計回り」のカーブ適性を熱弁していました。

他には「卓球も良かった!」という話(水谷選手、「喝」なんて全然気にする必要はありませんよ。ジュリーがついています!)。
或いは、試合直後のインタビューはイカン、という話。
これは自身のレコード大賞受賞の時の経験を重ねて話してくれました(受賞直後は頭が真っ白。しかもサリーやらタローやら出てこられた日にゃ、「来てくれたの~」と感激して、マイク向けられても自分が何を話しているのやらワケ分からない状態だった。オリンピックも試合後ある程度時間を置いてから話を聞いた方が良いんじゃないか、と)。
さらには、「東京みたいな成熟したところでまたやらなくても、今まで一度もオリンピックをやったことのない街がたくさんあるから・・・」と、そういうところでやってこその経済効果じゃないか、と持論を展開するなど(大いに頷ける考え方でした)、とにかく話が長い長い!
夏休み明けの大宮のMCはオリンピック・ネタになるのでは、とファンの間でも予想されてはいましたが、まさかここまでとは・・・得をした思いです。

最後に来年(デビュー50周年)、再来年(古希)のお話。
ハッキリ「イベント」とジュリーが言ってくれたんですよね。ということは、古希(武道館公演?)はもちろん、来年も『悪名』特別公演とチケット代値上げ(笑)以外に何か特別なことがあるのかもしれません。
可能性はかなり低いでしょうが、僕としては久々のフルアルバム・リリースを期待してしまいます。
もしくは、絶対に録って残しているであろう2009年以降のLIVE音源の数々を、豪華5枚組くらいでCD化してくれないかなぁ、なんてね。

とにかくファンである僕らも、まず健康でいなければいけませんよね。ジュリー自身はと言うと
「ワタシはたくさん食べますから、長生きしますよ~」
と宣言。大拍手でしたが、続いての
「テレ東の大食い競争にも出られる!」
との発言には、絶句されていた先輩も(笑)。

〆の言葉は
「来年、再来年のイベントを楽しみにしていて下さい。みなさまも身体にはお気をつけて・・・ということで、今日のワタシの短い挨拶(笑)にかえさせて頂きます!」

いつものようにメンバー紹介があり
「それでは、オマケです!」

21曲目「
サムライ

Acollection_2

男子400メートルリレーの日本刀ポーズの話題からアンコール1曲目が「サムライ」。
YOKO君曰く「でき過ぎで感激!」だそうです。

先日、同い年の男性ジュリーファンの方から雑誌『大人のウォーカー』2008年3月号をお借りしました。ご存知の先輩方も多いでしょう、阿久悠さんの特集号です。
とても興味深い内容で、「勝手にしやがれ=肉体労働者」説を改めて考えさせられるような記事があったり・・・採り上げられている楽曲としては「時の過ぎゆくままに」と「勝手にしやがれ」の2曲がメインですけど、阿久さんのジュリーへの提供作品を紐解けば紐解くほど、僕は「サムライ」の歌詞の気づきに至ります。

「男」目線で完結し、敢えて言えば現実離れした阿久さんのアプローチ。
「サムライ」で描かれる男性像は、「犀か象」の「侍」と同じなのか、違うのか、と言われればそりゃあ違うのだけれど、ジュリーという歌手はやっぱり「日本の男」として異性の熱いまなざしを受け、同性からの憧れにふさわしい「侍」=「男」だと思うなぁ。
「男」は、タイガース時代から、いやジュリーが生まれた時から天性で持っている大きな資質です。オリンピックに『男』という種目があるとしたら(←どういう例えだそれは)、日本代表はジュリー以外いないでしょう。


Img072

この画像添付に政治的な意図はまったくありません!と、そんな注釈つけざるを得ない世の中になってしまった・・・。

「男は~♪」の
「は~♪」の時のジュリーの表情と声にはいつも魅せられます。この日もそうでした。
「美声」って、こういう声を言うのでしょうね。
打ち上げでジュリーの歌唱力の話題になり、「歌の上手さ」を皆が絶賛する中で僕が
「いや、音程とか技術だけならジュリーの上をいく歌手はたくさんいるだろうけど、ジュリーの歌の素晴らしさ、美しさ、凄さはそこじゃない。”伝わる声”ということなら、世界でジュリーに比する者無し!」
と酔っ払いつつ熱弁したら、「抽象的でよく分からない・・・」と言われてしまいました。
「サムライ」の「男は~♪」ですよ!
と。具体的に言えば良かったのか・・・。

22曲目「
コバルトの季節の中で

Acollection

YOKO君が「失禁しそうになった」この日2度目のシーンがここで訪れます。
何故かセットリスト終盤になってこちら上手寄りへの進出頻度が上がってきたジュリー。まぁこの「コバルトの季節の中で」の場合はジュリーいつも通りのルーティーンな動きではあったんですけど、これも「届かない花々」と同じく、1番で下手側、2番で上手側へと歩を進めてBメロを歌ってくれる曲です。
YOKO君、これまた2番の歌詞が大好きなんだとか。

あたり構わず吠えまくって、そのくせ「吠えてしまった自分」を後になって引きずってしまう・・・ライヴハウスにたった一人ギター1本の弾き語りで乗り込んでくる奴なんて、多かれ少なかれそういう面はあるわけで。
僕はYOKO君と、お互いがそういう奴だった時期、正にそういう状況で出逢っていますから、「過去を引きずって心乱れる時には、明日のことを話そう」という「コバルトの季節の中で」の2番の詞が好きだという彼の気持ちはよく分かるんだよなぁ。

加えて、かねてから「あなたに今夜はワインをふりかけ」と「コバルトの季節の中で」の2曲には、「俺にジュリーを教えてくれた」叔母さん(「みつこさん」)の部屋で聴いたシングル・レコードの記憶が鮮明に残っている、というYOKO君。ジュリーはその「ひとりぼっちだったから、やさしさが好きでした♪」という2番Bメロのヴァースを再びYOKO君の真正面で歌うことになりました。

YOKO君曰く、「目が合うと照れんだよね。どうしていいか分からなくなる」とのことですが、オマエどれだけ幸せだと思ってるんだ、という話。そうそう簡単にジュリーと目が合うなんて無いことだから!
大抵の場合それは「目が合った・・・ような気がする」程度の妄想です。先輩方ほどではないにせよ、もうそれなりに神席の経験を積んでいる僕とて、確信を持って「ジュリーに見つめられてる」と感じたのは、2013年『Pray』ツアー和光市公演での「あなたに今夜はワインをふりかけ」1番Aメロの1度きりですからね。

さて、柴山さんはここからラスト2曲満を持してのジャスマスター使用。次の「ス・ト・リ・ッ・パ・-」で柴山さんは(見た目では)オリジナル・キーのホ短調で演奏しますが、依知川さんが最後にベースをチェンジしていますから、今回のジャズマスターは1音、或いは半音下げの変則チューニングと推測されます。
ということはこの「コバルト~」は・・・?と、柴山さんのフォームをガン見。
トニックのコードフォームは「B」。つまり、視覚的にはロ長調のスケールとなっています。
これを変則チューニングで演奏しているということは、今回の「コバルトの季節の中で」は実質、半音下げのイ長調もしくはオリジナル通りの変ロ長調で歌われていることになりますね。「ス・ト・リ・ッ・パ・-」と合わせて考えるなら、イ長調が有力かな~。

いずれにしてもジュリーのヴォーカルには澱みなど皆無。なめらかな発声、くっきりとした語尾。
ピュアなメロディー、ピュアな歌詞そのものの、優しさに満ちた「コバルトの季節の中で」。ジュリーはサラリと歌っているようだけど、気持ちが伝わってくるヴォーカルです。改めて、不思議な魅力を持つ名曲です。

23曲目「
ス・ト・リ・ッ・パ・-

Royal80

ラスト1曲はYOKO君も「ス・ト・リ・ッ・パ・-」だとその場で予想できたみたいです。まぁ、柴山さんがジャズマスターに持ちかえて、この曲をやらずにセットリストを終えるはずがありませんからね。

演奏前になにやら下手側でゴソゴソ・・・。
どうやら依知川さんのベース・チェンジでローディーさんの準備が遅れていたみたい。
ジュリーが「あれっ、まだ?」とGRACE姉さんの方を振り返った瞬間が「スタンバイOK」のタイミングと重なり、依知川さんが「失礼しました!」みたいなちょっと照れた笑顔で「GO~!」とヤンチャに1本指を突き立てたものですから、ジュリーも思わず素の笑顔に。
この日、神席で得をしたシーンのひとつでした。

そんなこんなで早くもセットリスト大トリ、演奏が始まって・・・改めて、詞も曲もアレンジもリズムも80年代衝撃のロック・ナンバーだなぁ、と。
ジュリーの代表的なシングルで「まったく古くならない」「後世まで長く長く伝えられる」曲と言うと70年代のバラード系や、レコード大賞をとった「勝手にしやがれ」などの「歌謡曲の金字塔」的なナンバーが一般的には挙げられがちです。
もちろんそれはその通りとして、世間は「ス・ト・リ・ッ・パ・-」を忘れちゃいませんか?と。こんなタイプの大ヒット・シングル、日本では他に無いですよ。

僕は当時のジュリーのシングル群の中では「麗人」びいきではありますが、まったく予備知識の無い人に、「沢田研二を1曲聴かせて」と言われたら(特にそれがロック好きの人であれば)、迷わず「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」を選びます。リリースから35年経ってなお、当時世間をアッと言わせたその鮮度は変わりません。
しかも、CD音源で聴いてすらそうなのですから、目の前で今ジュリーに生で歌われたらね・・・今ツアー、「たまたまLIVEを観にきた」ジュリーのヒット曲も知らない一般の若いお客さんをして見事「ジュリー堕ち」の衝撃に打たれる曲があったとすれば、「ス・ト・リ・ッ・パ・-」か「サムライ」ではないかと僕は思います。
そんな2曲がアンコールに配されたセットリスト・・・ジュリー、意外と確信犯だったりして?

初日と比べると、大宮はテンポ速めでした。僕はこの曲、速めの方が好きだなぁ。
あと、打ち上げでも話題になりましたが、いつか弦楽器隊3人体制でジュリーも加えた「フロント4人並びで横揺れ」のヴァージョンを体感してみたいものです。


☆    ☆    ☆

YOKO君曰く「あっという間だな~」と。楽しい時間は本当に早く過ぎゆきます。

ジュリーとメンバーは長い長いお辞儀(依知川さんが頭を下げながら横目でチラチラとジュリーの方を見て「まだかな、まだかな?」と頭を上げるタイミングをはかっていました)に続き、改めてのメンバー紹介。
最後に自分のことは「おじいちゃんでした~!」と(これにはお姉さま方、一斉に「え~~~っ?!」と大合唱ブーイング(笑)」)。初日同様、スキップしながらゴキゲンに退場したジュリーでした。

今年の大宮も音響、ジュリーのご機嫌、長い長いMC含めて本当に素晴らしいステー ジでした。
YOKO君も「大満足のセットリスト」で、日常へ戻るのに苦労している様子。後日のメールの出だしが
「神席とはよく言ったモノ。お~神よ、幸せであるが故にその反動は罪深い!DA~!」
・・・まぁ、気持ちは分かる気がします。

で、打ち上げでYOKO君と話したことはセットリストそれぞれの項でだいたい書いたので、ここでその彼の後日メールでの改めての感想をかいつまんで。

・依知川さんのベースはもう大絶賛なんだけど、新体制となっても鉄人3人がまったくバランスを崩していないことに感嘆した
・ジュリーのスーパースター・オーラは言わずもがな。息吹が伝わる席だっただけに、いつも以上に歌詞(メッセージ)が突き刺さった

そして最後の一文が
「未だに余韻が身体全体を・・・官能小説のような最高の夏の締めくくりだった」
官能小説のような夏の締めくくり・・・って(謎)。


僕もジュリーのメッセージ、しかと受け止めました。
初日からずっと頭に残っているのは、やっぱり「上機嫌」のキーワードで。嫌なニュースばかりの世の中なんだけど、下を向かずに笑顔でいこうということかなぁ、と今はシンプルに考えています。
ジュリーが歌を歌う場所がいつも、これからも平和であるように・・・僕らひとりひとりも、身近な場所、身近な人達との関わり合いの中で、少しでも小さな平和を増やしていこう、作っていこうと。
ジュリーの「LOVE & PEACE」は本当に心強いです。

そして・・・この日のジュリーMCで一番心に響いた言葉をここで最後に書いておきたいと思います。
オリンピックの話から繋がって
「中途半端に頑張った人は、中途半端な結果しか出せない。要領よくやった人は、要領よくやったそれなりにしか成らない。必死で、死ぬ気で頑張らないと!・・・と、こんなことを言って、またワタシ自身が頑張らなくてはいけなくなりましたが・・・」
ジュリーはそんなふうにユーモラスに話していたけど、胸に突き刺さる言葉でした。
YOKO君とも打ち上げで話したのは、「あんな凄い人が人生の先を走ってる。ジュリーより若輩の俺らが、弱音なんて吐いてられないよね」と。


☆    ☆    ☆

この大宮レポートを書いている時間・・・あっという間に2週間近くが経ち、気づけばNHKホール公演が週末に迫っています。
僕は早くもこれが2016年ラスト参加のジュリーLIVEとなってしまいます。
寂しいですが、来年お正月にジュリーに胸を張って逢えるように、今できる身の廻りのことをその間に・・・NHKホールでジュリーにエネルギーを貰ってね。

それでは、次回更新はNHKホールのレポートです。そちらも全文書き終えてからのupとします。
今回ほど大長文にはならないと思いますが、今年最後のジュリーLIVEレポですから、ゆっくり、じっくり時間をかけて色々思い出しながら書くことになるでしょう。
またまた更新までには、しばしの日数を頂きたく・・・どうぞよろしくお願い申し上げます。

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伝授・特別編 灼熱ライヴレポート」カテゴリの記事

コメント

DYさま、おじゃまします。

大宮レポ完成おめでとうございます。


斜め後ろからお二人を観察しようと思いましたが
やっぱりジュリーばかり見てしまいました。
YOKO君さんのおいっちにだけは確認しましたが。
TOKIOの間奏は煙草で当たりかと。


大宮ソニックシティは音が良いから歌っていて気持ち良いんでしょうか、
ジュリーはたいていご機嫌ですね。
まあ、不機嫌に歌われると伝わるものも伝わらなくなっちゃいますからね。
上機嫌は大事です。「上機嫌で居られること」を大事にしようと思ったのでしょうね。


「伝わる声」、上手いこと言うなあと思って読みました。
次回意識してみようと思います。

投稿: mimina | 2016年9月 2日 (金) 17時21分

mimina様

ありがとうございます!

上機嫌なジュリーでしたね。
大宮公演は毎年そんなイメージがあります。嬉しいことです。

「ステージから届けた声や音が、お客さんの体を通ってこちらに返って来る」という感じのジュリーの言葉がありましたよね。大宮ソニックシティ-は(ジュリーにとって)その感覚が特に心地よい会場なのかなと思います。
で、東京ドームにはそれが無い、と…たぶん初日のMCはそういうことを言いたかったのかな、とも思っています。

それにしても、今回の大宮の僕らの席は、完全にmimina様の視界に入ってしまう位置で・・・お恥ずかしい次第でした~。

投稿: DYNAMITE | 2016年9月 2日 (金) 18時34分

DYNAMITEさま こんばんは♪

大宮ではありがとうございました。噂(?)のYOKO君にご挨拶できうれしかったです。
スリムで、かっこいい、笑顔の素敵な「YOKA君」ですね

今回、初の大宮でした。
ジュリーも言ってましたが、交通の便がいいし、広さもいい感じでしたね。
娘宅から至近、東京駅まで30分程なので楽に帰宅できますし、来年のツアーも行けそうですわ♪

ちょうどPAの後ろで、28列ではありましたが、非常に見通しがよく、お二人の後ろ姿もはっきり見えましたよ。
ジュリーはなんやかやいっても、スポーツが好きなので、力が入ってましたね。長いオリンピックネタ(笑)

あっという間に9月、いよいよ明日はNHKホール。
3階からの眺めを楽しみましょうね!

投稿: みゆきママ | 2016年9月 2日 (金) 20時58分

DY様 こんばんは。

今回の神席はDY様とYOKO様への「とくと見届けしっかり伝えよ」という啓示ですね。きっと。
しかし、一気にアップされるとさすがに読み応えがありますね。
(まだ全部読んでませんが、とりあえず1曲、タイトルが・・・)(-_-;)
あとは全部読んでからコメさせていただきます。

投稿: nekomodoki | 2016年9月 2日 (金) 21時26分

みゆきママ様

ありがとうございます!

YOKO君も長い間ずっとみゆきママ様に『彼は眠れない』のお礼がいたいと言っていたので、今回はお引き合わせできて本当に良かったです。
自分の友人のことを言うのもなんですが、彼は本当に良い男ですよ!

NHKホールは僕はジュリーはもちろん他のアーティスト、バンド合わせても初めての会場です。どんな感じなのか楽しみです。
頂いた3階席を有り難く考え、その席ならではの楽しみ方をしようと考えています。

nekomodoki様

ありがとうございます!

いやいや、お恥ずかしい。
今慌てて修正しました。過去最悪と言ってもよいほどの酷い誤植でしたね…。
今回のコレに比べれば、以前の「霊人」なんて可愛いものです。

漢字の字面が似ているので、ご指摘が無ければずっと気づかずにいたかもしれません。
これからも頼りに思っております~。

投稿: DYNAMITE | 2016年9月 2日 (金) 21時37分

DY様 こんにちは。

バタバタしてて(スゴイ甘えん坊の子猫が家族に加わりました)ちゃんと読み終える前にNHKホール参戦となって記憶が混線しちゃってます。
大宮では「鉄人バンド」との音の違いが私でもはっきりわかりました。やっぱりベースっていいな。でも、やっぱりプリンスの音も欲しいですね。古稀ライヴでは戻ってきてくれないかな・・・。

投稿: nekomodoki | 2016年9月 6日 (火) 12時41分

DYさま

犀か象 前奏問題ですが
比叡山の ムーブオーバーの前奏聞いてみて下さい
演奏ではなく 皆で手拍子しているんですが
それが
ジャ ジャ ジャ ジャ ジャ ジャ ジャ ジャです

フォーラムで私が聞いたのは これです
だから思わず『手拍~子』と叫んでしまいました。

それから 犀か象の表拍連打ですが 結城で既に揃っていました
気持ち良かったですq(^-^q)

投稿: ぷー | 2016年9月 6日 (火) 20時10分

nekomodoki様

ありがとうございます!

新しい家族、素敵ですね~。うらやましい・・・甘えん坊の子猫は最高の癒しですからね。朝には、「ごはん~!」と手で踏み踏みされて起こされたりしていらっしゃるのでしょうか。

やっぱりベースは良いです。新体制になって特に「カサブランカ・ダンディ」「TOKIO」が大きく変わりました。
これでギターがもう1本加われば最強ですし、メモリアルイヤーのイベントも控えているとあっては、下山さんの復帰を夢見てしまいますね。

ぷー様

ありがとうございます!

「犀か象」、大宮&NHKでは「D」のコードをじゃら~んと鳴らしてGRACE姉さんの1小節カウントでしたが、やはりフォーラムは違いましたよね!僕の記憶もぷー様と同じ感じです。

NHKホールの「犀か象」は演奏が特に素晴らしく、手拍子もありました。
そうですか・・・結城公演の時点でお客さんも手拍子を揃えていたのですね。僕は今ツアーへの参加はNHKで最後となりますが、これから一層盛り上がってゆく1曲でしょう。今後の公演のご感想も楽しみにしています!

投稿: DYNAMITE | 2016年9月 7日 (水) 11時11分

DY様 こんばんは

静岡公演に行ってきました。とても和やかなライブでしたよ。五輪の話も脱線もなく、終始心地良いものでした。
私は、初日のフォーラム以来2回目となりますが、サウンドの印象が変わりました。初日は、カズさんのギター音色に魅了されましたが、今回は少し大人しい感じでした。目立ったのは、ピアノの音がとてもクリアーだったことですね。「un democratic love」が、一段と美しさを増したように思いました。こんなに美しいラブソングは久し振りだなあと思っていると、実は辛辣な政治の歌だなんてと思わせる。歌い出し直後まで誰も気づけませんよね。

それと、全体的にアレンジが変わったのでしょうか。特に「マッサラ」は、スピード感が増したような印象が強かったです。テンポが速いとは違い、アンサンブルがこなれて来たからなのかも知れませんが、何が変わったのか今日が一番良かったなと感じました。

「コバルトの季節の中で」のAメロ1回し目ですが、カズさんのアコースティック・ギターのような音色でのアルペジオ弾きだけでした。初日は、チャイムのようなキーボードも入っていたと思いますが、いつから変わったのでしょうか。断然こちらが良いです。初日に感じた歌と演奏とのズレもなく、新鮮に聴こえました。2回し目以降のバンド・サウンドも原曲のように柔らかく、初日とは違う爽やかな印象を持ちました。

依知川さんのスラップ奏法に注目して聴き入りました。ベースレスだと聴けなかった楽しみが戻って来たなと一人悦に入ることが出来ました。その「TOKIO」の間奏でのジュリー本日は、『剣道』を気合い良く無茶ぶり、お笑い劇場ごとく楽しませてくれました。

投稿: BAT | 2016年9月 8日 (木) 02時19分

BAT様

静岡公演のご感想、ありがとうございます!
ジュリーの歌もバンドの演奏もお客さんの雰囲気もますます良くなっているようですね。

「コバルトの季節の中で」は、BAT様もお気づきだったと思いますが初日フォーラムではAメロ1回し目でGRACE姉さんがパーカッションを担当していましたが、大宮、NHKでは無くなっていました。初日ちょっとヒヤリとした部分があったので、メンバーで色々と打ち合わせしたのでしょうね。これも演奏の「進化」と言えると思います。

また、「TOKIO」の依知川さんのスラップは初日、大宮はひとさし指か中指で弾いていましたが、NHKでは親指でした。「チョッパー」に近いニュアンスに進化しています。これはきっと静岡でもそうだったのでしょう。

このようなバンドの細かい進化・・・NHKホールが今回のツアー最後の参加となってしまった僕には、この先のさらなる進化を体感することができずとても残念です。
しかし、ものは考えようで・・・僕は今年のこのジュリーのスケジュールで「個人的に大切な時間を貰った」と考えることにしました。ここから先の数ヶ月で「今年中にやっておかねばならないこと」をジュリーに力を貰って決断することができました。
詳しくは次回更新で書かせて頂きます。おそらく明日になるかと思いますが・・・。

BAT様にはこの先もご参加会場のご感想を是非伺いたく・・・次機会のコメントを心待ちにしております。よろしくお願い申し上げます。

投稿: DYNAMITE | 2016年9月 8日 (木) 13時31分

DY さま、大変ご無沙汰しています。熱いご伝授、ありがとうございます。
レポにもなりませんが、参加した所のMCなど、覚えていることを、、、

仙台公演の前日は大雨で一部で浸水地域もあり、大変だったんじゃないですか~?と労りのお言葉!
新曲前のお話がとても印象に残りました。
(新曲は)自分が好きで真面目にやっていることで、楽に聞いて貰いたいと思いながら、どう歌ったらいいかな?と、ずっとこの5年間考えてきたけど、やっと
"自分が楽しく歌えばいいんだ!"と。→→このコーナーも上機嫌で歌います~♪

震災後、"日々考え続けていた"というのも感謝ですが、辿り着いた想いを、毎年来てくれる仙台でお話してくれたジュリーの気持ち、すごく嬉しくて感激しました。新曲を含むこの日のセトリ、胸に沁みました。ことに、私の大好きな"コバルト~"では涙が止まらなかった💦💦会場にも、ジュリーの想い伝わったと思います!終演後は、皆さん満足そうないい顔していらっしゃいました(*^^*)♪

一転、翌日の須賀川では、何十年か振りに"立つか座るか"についての話になってしまいましたが、全体としてはとても丁寧に、来てくれた皆さんに等しく自分のやりたいように楽しんで頂きたい、ということを(学級委員長のように忍耐強く)説明してくれました。
それが余りにも印象強すぎて、新曲のことはちょっとかすんでしまいましたが、、、

中央では復興してるといってるが、自分はそうではないと思っている。(新曲は)誰に通じなくても自分の気持ちのすむようにやらせて貰っているが、辛い内容も多いので、それも一緒に乗り越えて行けたらと思っています。→→元気に歌いたいと思います♪
一緒に乗り越えて~、に深い愛がこもってると私は感じましたが、この日の会場はジュリーの話よりも、ヒット曲を生で聞ければラッキー!くらいの観客がある程度いたようで、ジュリーの気持ちは届き難い雰囲気でした。
そんな中だったので、お着替えの後は、"話す気が無くなるね!早くやって欲しいんだよネ、ワカッタワカッタ、、"
今年68才、来年50周年、次は70才、元気で、とさっさと進めて→→そしたらもう、オマケです!となりました(._.)

ジュリーは、いつものように素晴らしい歌を聞かせてくれた上に、とても辛抱強く丁寧な言葉で語ってくれましたが、本当はここでこそ話したいことがもっとたくさんあっただろうと思うと、こちらも辛い気持ちになりました。
2日連続の公演のためか、須賀川では前日よりボーカルのエコー(?)が余計かかってるような感じも受けました。

その後、どうなるか心配していましたが、宇都宮ではリカバリーされてるような情報に、ホッとしています。

DY さま、の体調も心配ですが、無事に回復されることを遠方よりお祈りして、またどこかでお目にかかれればと思います。

長文、失礼致しましたm(__)m

投稿: yurachan | 2016年9月15日 (木) 10時48分

yurachan様

ありがとうございます!
お返事遅れて申し訳ありません。東北ツアーのご感想とても嬉しいです!

なるほど…須賀川の様子もなんとなく分かりました。
噂を聞いた時、やっぱり僕は自分がその場にいた一昨年のフォーラムを思い出してしまいました。辛抱強く丁寧な言葉で語ってくた…あの日も確かにそうでした。
ジュリーの歌は素晴らしかった、というのが何よりです。
須賀川にご参加の多くのお客さんは、何か心残りを置いたままになっているかもしれませんが、フォーラムの時の僕がそうしたように、きっとみなさまもジュリーの歌声を思い出すことでいつしか心晴れると思います。

仙台MC、お伝え頂き嬉しいです。
復興のこと、新曲のこと、今さらのようにジュリーの気持ちが沁みてきます。
ジュリーは素敵な意味でシンプルなんですね。僕はどうも堅苦しく考え過ぎていたようです。

身体のこと、お気遣いありがとうございます。
yurachan様が11月の横浜に遠征されるようでしたら、また今年も会場でお会いできますよ!

投稿: DYNAMITE | 2016年9月17日 (土) 09時18分

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