沢田研二 「眠りよ」
from『act#4 SALVADOR DALI』、1992
1. スペイン・愛の記憶
2. 愛の神話・祝祭という名のお前
3. ガラの私
4. VERDE ~みどり~
5. 眠りよ
6. 愛はもう
7. 黒い天使
8. 恋のアランフェス
9. 白のタンゴ
10. 誕生にあたっての別れの歌
---------------------
まずは・・・既にご存知のかたも多いとは思いますが、関東圏のみなさまに朗報です。
中野ブロードウェイの『まんだらけ海馬店』さん、今年も『沢田研二 生誕祭り』開催!
てか、いつの間にか「梅雨の恒例行事」になったらしい・・・嬉しいですね~。
昨年の開催時に僕は『架空のオペラ』と『サーモスタットな夏』のパンフレットを購入しました。
今年の品揃えはどうかな?
上記リンクページでは、これからバンバン目玉商品情報の更新もありそうですね。
そうそう、遠方にお住まいのみなさまは、通販での購入も商品によっては可能(関西在住の先輩が、『愛まで待てない』のパンフレットを無事通販で購入、到着!と知らせてくださったことがありました)ですので、随時要チェックですよ~!
・・・と、海馬店さんのact関連商品蔵出しにも期待が高まる中、こちらはジュリー誕生月特集のact月間、今日採り上げるのは4作目『SALVEDOR DALI』です。
いやぁ、この作品も『act-CD大全集』の音源だけでズッシリと嵌りまくりました。
一番好きになった曲は、加藤直さん作詞、cobaさん作曲の黄金コンビによる「愛の神話・祝祭という名のお前」。楽曲タイトルを見ただけで「好み」の予感バリバリでしたが、耳に飛び込んできたジュリーの歌は・・・「そのキスが欲しい」にも匹敵する情熱系!
やっぱり短調でハードに攻める曲を歌うジュリーは、歌謡曲(もちろんこの言葉は良い意味で使っていますよ)のトップを張った70年代後半のあのカッコ良さに、熟々の90年代の色気相俟って正に無敵。
「これ、普通にレコーディング・ヴァージョンのシングルをリリースしても良かったのでは?」と思ってしまったほどでした。
「愛の神話・祝祭という名のお前」は早々に採譜も済ませていましたし、一時は『SALVEDOR DALI』から今回この曲を書こうかとも考えたんですけど、実は他act作品にもう1曲、”黄金歌謡曲時代のトップスター・ジュリー”を彷彿させる軽快かつ情熱的な短調の大名曲がありまして、そちらを次回更新で採り上げようと思うので、今日のお題は曲調の重複を避けました。
そこで選んだのは、こちらもまた素晴らしい名曲・・・加藤さん作詞、ジュリー作曲による「眠りよ」。
僭越ながら伝授です!
曲の考察の前に、少し書いておきたいことがあります。
『act-CD大全集』の中でどのdiscが一番好きか、と問われるとみなさまも相当悩ましいところではあるでしょうが、現時点で僕はこの『SALVADOR DALI』が最有力。
まずこの作品については以前先輩からパンフレットをお借りしたことがあって、衣装、表情含めてジュリーの視覚的な魅力が想像できている、というのが大きいかもしれません(まぁこの点については、将来各作品の映像鑑賞をすることでそれぞれ後追いで補完されてゆくのでしょうけど)。
美しいばかりでなく、とにかく気高いジュリーです。
このパンフはお持ちの先輩も多いでしょうが、2枚だけここでご紹介しておきますと
男性の僕が見ても、吸い込まれそうな表情・・・。
実はこのパンフをお借りした時には僕はまだactに興味を持っていなくて、actの中ではこの1冊をお借りしたのみ。いずれ他の作品も見せて頂こうと虎視眈々ですが、ともあれこれで僕の中に「ダリのジュリーはカッコイイ」というイメージができあがっていました。
で、時が経ちいよいよact『SALVADOR DALI』の音源に対峙することとなった際「そういや、ダリってどういう人なんだっけ?」と事前に色々調べたんですよ。
他のact作品は音源を聴いてから(歌詞の意味などが分からずに)題材の人物について調べるパターンが多かった中、ダリは聴く前にそれをしたのです。
いやぁ、先入観って恐ろしいですね。
え、何が?って・・・ダリのルックスです。
僕のそれまでの浅過ぎる知識の中で、ダリは「常識を超えた変わり者」。ルックスについてもあの独特の髭のイメージだけがあって、外見的にも「見るからに奇矯な人」なんだろうなぁ、と。
ところが、ネットで見ることができた若き日のダリの写真・・・ちょうどガラと結婚した頃の夫婦のツーショットを見て先入観は今さらのように一新されました。
ダリって、メチャクチャ二枚目なんですね!
しかもガラと並ぶと「可愛い男の子が熟女に心身奪われている」ように見えました。
それは実際そういう面も確かにあったようです。
出逢いの年齢は、ダリ25歳、ガラ35歳(しかも人妻)。
俗に言うところの「恋愛体質」な女性だったらしいガラが、チェリーボーイのダリを「逆手篭め」(?)にしてしまった感じなのでしょうが、その後めでたくダリと結婚した後も、ガラの男性遍歴は色々あったようですね。
ダリはカンダウリズムだったという説も出てきちゃうくらいで・・・まぁ事実であったとしてもそれは、ガラが「開発」したものなんじゃないかな?
僕はガラのことはそれまでまったく知らなかったんですけど、調べていくうちダリはもう1人、還暦を越えてから40歳年下の恋人を持った(ガラも公認)と知り、その相手の名前を見てビックリ仰天。
アマンダ・リア。
彼女(と敢えて言います)はデヴィッド・ボウイの元恋人で、ボウイ以外にもブライアン・フェリー(ロキシー・ミュージック)を虜にするなど、ロック界ではちょっとした有名人ですよ。ボウイのバックアップを得て歌手デビューまで果たしているのです。
ヒット曲にも恵まれました。これです。
クイーン・オブ・チャイナタウン
おや?
みなさま、何やら難しいお顔で「???」と首を捻っておられますね。無理もありません。
そう、アマンダ・リアは「性転換した男性」説が有力なんですよ(実際のところはハッキリしていません)。
そんな彼女が、ボウイの前にダリとつき合っていたのか・・・。しかも彼女とダリを最初に引き合わせたのは、ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズだったそうじゃないですか!
僕がことさら無知なのかもしれませんが、いやぁ世の中、身近なようでいて全然知らないでいることなんて、本当にたくさんあるんだなぁ。
そんな男性遍歴の凄まじい女性2人(?)と深い関係であった、とのダリの知識を前もって詰め込んでから聴いたせいなのでしょうか・・・僕にはこの『SALVADOR DALI』という作品、actの中でジュリーのヴォーカルが一番エロく聴こえるんです。
と言っても「オーガニック・オーガズム」などのジュリー・ロック・ナンバーのような全開の「狙った」エロではなく、「秘匿の官能」を感じます。ジュリーはごく自然な情感で歌っているのだけれど、その声が隠されたエロまでをも表現してしまっていると言いますか・・・。
みなさまはいかがでしょうか。
さて、お題の「眠りよ」。
ジュリー作曲、加藤直さん作詞のactオリジナルですが、決して目立つ曲ではないと思うんです。でもこれは、『NINO ROTA』収録の「道化師の涙」、或いは『JULIEⅡ』収録の「二人の生活」などの佳曲と同様に、豪華な物語の流れの中で絶妙な「繋ぎ」の配置として無くてはならない、トータル・コンセプト的にはとても重要な、愛すべき1曲です。
とにかく、ジュリーの作曲が素晴らしい!
初めて聴いた時に僕が連想したジュリー・ナンバーはいずれもジュリー自身の作曲作品で、「ジョセフィーヌのために」「遠い夏」の2曲でした。
まず「ジョセフィーヌのために」との共通点について。
堯之さんに「普通では考えられないようなコード進行の曲を作る」と言われたジュリーの作曲。その堯之さんの言葉を体現する名曲のひとつが『チャコールグレイの肖像』収録の「ジョセフィーヌのために」です。
ジュリーはおそらく転調の意識はさほど無く、自分が心地よいと思える和音をメロディーに当て嵌めていくタイプの作曲家だと思います。
「ニ長調からホ短調」なんていう斬新な進行の作曲手法が、「ジョセフィーヌのために」から16年後のactナンバー「眠りよ」でも再び使われているのですから。
緑の国に星が降る
D Am7
夜よ 愛よ 眠りを下さい
G6 Bm
私の心をひとりにしないで ♪
C B7
厳密には「眠りを下さい♪」の「Bm」で一瞬ロ短調への並行移調を経て、すぐさま次の「C→B7」でホ短調のドミナントに転調しているという驚くべき進行。
「眠りよ」も「ジョセフィーヌのために」も、「C」のコードに行ったところでジュリーの中に何やら化学反応が起こったようです。そのあたりはいずれ「ジョセフィーヌのために」の考察記事で触れたいと思います。
次に「遠い夏」との比較。
これはね~、cobaさんの素晴らしいアレンジ含めての話になるんですが・・先程僕はact全作品の中で今のところ『SALVADOR DALI』が一番好きかも、と書きました。それは先述したジュリーの声のこと以外に、この作品の「音」に強く惹かれているからです。
『SALVADOR DALI』の演奏陣は、くんずほぐれつの素晴らしいコンビネーションを繰り出す2本のギターに、自由度の高いアコーディオンと打楽器が絡むスタイル。これは、2006年からのベースレス・スタイルによる新譜制作のアプローチに非常に近しく、ひいては鉄人バンドとのツアー・ステージをも彷彿させるものです。
2009年早々かな・・・アルバム『俺たち最高』を初めて聴いた時、ベースレスの音源に戸惑いつつもまず惹かれた収録曲のひとつが「遠い夏」でした。
僕はその頃「ロックはベースがあって当然」と思っていましたからこのアルバムは好きになるまでに己の精進含めて時間がかかったものですが、「遠い夏」については、「うん、こういうアレンジ、こういう音色ならベースが無くても成立するじゃないか」と思いました。
そう、特にイントロなどが分かりやすいでしょう・・・「眠りよ」は「遠い夏」に似ているんです。コード進行とかメロディー以前に、全体の雰囲気がね。
ちょっととぼけたような朴訥な味わいに、ジュリーの決して「ノーマル」ではない感性(←褒めていますよ)がキラリと光る、何気ない「一収録曲」の素晴らしさ。
actのようなステージならいざ知らず、通常のロック音源やLIVEステージでベースを外す、なんていうのは通常思いつきもしないことでしょうが、ジュリーは当時ベースレスでの音源制作、ツアー敢行にごく自然にシフトしていったそうですね。
ジュリーのその常識に囚われない柔軟な決断について、かつての「actというキャリア」に言及していたのが柴山さん。こうして今act作品と向き合っていると、柴山さんの推測が腑に落ちるような気がします。
今では僕は、もしかするとジュリーの「声」を際立たせ最大限に生かすのは『SALVADOR DALI』のような演奏スタイルなのかもしれない、とも感じるほど。
ジュリーの作曲に話を戻しまして・・・「ジョセフィーヌのために」「遠い夏」のような斬新なコード使いとは別に着目したいのは、「完全にactを意識して作った」のではないかと考えられるメロディー部。
先に引用した箇所で言うと
私の心をひとりにしないで ♪
C B7
「でぇえぇえ~♪」という「B7」に載せたうねりまくるメロディーは、明らかに「ダリ仕様」として狙って考案されていると思います。
ジュリーの作曲作品としては珍しい音階移動ですけど、ジュリーの遊び心+作曲段階からの真剣な取り組みが垣間見られるようで興味深いですね。
加藤さんの詞は、たぶん映像を観ると色々と「あぁ、そうか!」と思う部分が見つかりそうだけど、音源作品として楽しむだけでも素晴らしい一篇です。
眠りが会いに来てくれたら
Cmaj7 Bm
私はすぐさま眠るだろう
B7 Em
眠りが会いに来てくれなかったら
Cmaj7 Bm
私はいつまでも眠らないだろう ♪
B7 A B7
シンプルな言葉の連なりでありながら、この何とも不思議な味わい・・・少し前に書いた『SHAKESPEARE』の「私は言葉だ」にも通じる加藤さんならでは、actならではの名篇ではないでしょうか。
ちなみに「眠らないだろう♪」のジュリーのメロディー、「A」のコードへの緊急着地もとても斬新です。
『SALVADOR DALI』はactの中でも先輩方の人気が高い作品、と認識しています。
演目の柱は「黒い天使」であり、「誕生にあたっての別れの歌」であるかと思いますが、ダリの物語の中にさりげなく注がれた一篇、actオリジナル・ナンバーの「眠りよ」は無性に僕の琴線に触れてきます。
CD収録配置から考えると、ダリが買い与えたお城でツバメ青年を何人も囲っていたガラに、ダリがなかなか簡単には会えなかった頃のシーンの曲なのかな。
それでは次回更新は、加藤直さん作詞、cobaさん作曲の名曲を予定しています。
やはりこのお2人の黄金コンビによる楽曲はactの目玉。熱烈に好きになったナンバーも多い中、個人的な「加藤=Coba作品ベスト5」を挙げますと、順不同で
・「墓に唾をかけろ」(『BORIS VIAN』)
・「愛の神話・祝祭という名のお前」(『SALVADOR DALI』)
・「another 1」(『BUSTER KEATON』)
・「無限のタブロー」(『ELVIS PRESLEY』)
そして残るもう1曲が次回のお題です。
情熱的でキャッチーな曲調は「愛の神話・祝祭という名のお前」と共通していますが、こちらは甘く朴訥で、本当に誰しもがキュンとなる何処か懐かしい感じのするメロディー。素晴らしい意味で「軽さ」を纏ったヒット性の高い名曲と言えるでしょう。
現実的にはあり得なかったことなのでしょうが、act全楽曲の中で最も「シングル向き」だったんじゃないかなぁと考えている、大好きなナンバーです。
6月の「act月間」の記事もいよいよラスト2曲。
引き続きこのペースで頑張ります!
| 固定リンク
「ACTを楽曲的に掘り下げる!」カテゴリの記事
- 沢田研二 「人生は一場の夢 Ⅳ」(2022.06.25)
- 沢田研二 「淋しいのは君だけじゃない」(2021.06.25)
- 沢田研二 「エディットへ」(2020.06.25)
- 沢田研二 「VERDE ~みどり~」(2020.06.21)
- 沢田研二 「愛していると言っておくれ」(2020.06.14)
コメント
DYさま、こんにちは。
ダリはACT一のお気に入り、大好きです。
ジュリーの声の強さと多彩さ、豊饒といいたいほどです。
「祝祭という名のお前」が一番お好きですか?わたしも大好きです。「わたしのおんなぁ~」と歌うところ、ワォ~~♪です(笑)
「眠りよ」
>「ダリがなかなか簡単には会えなかった頃のシーンの曲なのかな」
残念ながら、違います(笑)
ダリでは、ガラの他に、もうひとり重要な人物、友人であり、ダリがその才能を嫉妬したただ一人の芸術家として、詩人のガルシアロルカが登場します。
「眠りよ」は、故郷の緑の中での彼とのピソードの中で歌われる一曲です。
加藤さんの詞の特別さ。「ごらん、夜はわたしの劇場」なんてフレーズはジュリーにピッタリ!この歌に限らず、ジュリーに歌って欲しかったと思う言葉、言い回しがそこかしこにあって、わたしにとってACTの大きな魅力は、そういう言葉を表現するジュリーの歌声の巧みさに翻弄されるところにもあります♪
ふたりがふざけて遊んでいる時にダリの銃が暴発してロルカが倒れるという場面からの流れ、その銃声がフランコ側に銃殺されるロルカの運命を暗示し、同時にふたりの親密さ、政治的立場の違い、ロルカの才能への隠された嫉妬=無意識の殺意?を感じさせる演出が冴えています。
彼の死へのダリのショックと動揺、嘆き、後悔。ここで歌われる「愛はもう」は楽曲としては地味ですが、ダリで歌われる歌の中で一番、というより全ACT中で一番好きです♪
ジュリーの詞もいいのです。
深い悲しみと親愛、最後のフレーズから立ちのぼる強さが静かな歌声から溢れていて惹かれます。
ロルカのエピソードでは、ジュリーがあの有名なダリ髭を付けていて、そこが残念なんです~(笑)
投稿: momo | 2016年6月20日 (月) 11時42分
momo様
ありがとうございます!
これはしたり・・・僕は「愛はもう」の魅力にまだ気づけていませんでした。今月の初めに自分で編集した「actベスト・アルバム」にも入れていませんでした。
このあたりが「映像を観ていない」ハンデかと思いますが、momo様がactの中で最もお好きな曲と伺っては放ってはおけません。早速聴き込んでみたいと思います。
僕はactについてはオリジナル・アルバムの好みとは違い(笑)、momo様が「好き」と仰っていた曲、作品を後から追いかけるように好きになっていくという状況ですからね~。
そうですか・・・「眠りよ」や「愛はもう」はそんなシーンで歌われていましたか~。
で、なんと!ジュリーがあのダリ髭を?
それは逆に興味そそられます。パンフにはそのショットは無かったですよね。
投稿: DYNAMITE | 2016年6月20日 (月) 15時39分
DY様
ACTのCDは買ったけど、切れ切れのUPは見たけれど、ヤッパリDVDで 通しで見たいな~(涙) と思ってたら まぁ どなたかのご好意で ネットで見られる!
ジュリー、噂に違わず 綺麗、一生懸命、声が甘くて美しい!水も滴る男ぶり… くー、悔しい。何やってたんだこの頃と思い起こせば 息子は高校で落ちこぼれて 娘は中学受験。視野狭窄真っ只中でしたね。は~、仕方ないか。
私の知らないジュリー… 例えば CDでは それ程とも思わなかった「砂漠のバレリーナ 」”ダリ”で見て初めてため息 また溜息。そんな曲が山のようで 毎日 どっぷりはまってます。
問題は1本観るのに2時間くらいかかることね。通しだから。で、始めましたよ。溜まった掃除と断捨離!
昨日の午前中は ”ダリ”を観ながら 冷蔵庫&キッチン。午後は ”ニーノロータ” &リビングの床拭き。目と耳は画面で 手はセッセと動かす…はずが、 しばし 40代ジュリーのあまりの素敵さに見惚れて 全然はかどらない。明日の洋服の断捨離は ”バスターキートン”の予定ですが さて?
いずれにしろ 遠からず 我が家は DY様とUP主様 貴重なコメントを寄せて下さる方々のお陰で ピカピカになることでしよう。(喜)
お題曲「眠りよ」不思議な魅力ですね。
”お〜いで おいでー🎵” とろけそうです〜
投稿: 真樹 | 2016年6月20日 (月) 22時03分
DY様 こんばんは。
眠りたいと願うほど眠れず、リセットできない脳は良からぬ方に妄想を膨らませる、そんな時があったなぁ、私も。
私もこの舞台で歌われた中で一番好きな曲は「愛はもう」です。
親友であり、ライバルで在るものの「死」。
もはや永遠に追いつけない、たとえ、その後どんな名声を得たとしても。
切ない追憶と甘美な嫉妬がダリの人生を突き動かしていたのでしょうか。
投稿: nekomodoki | 2016年6月21日 (火) 01時51分
真樹様
ありがとうございます!
えっ、『ダリ』って「砂漠のバレリーナ」歌ってたんですっけ?
実は僕も『架空のオペラ』収録曲って最初から大絶賛という感じではなかったんですよ。ちょうど良いタイミングで『正月歌劇』を「是非」と聴かせてくださった先輩がいらっしゃって、聴いてみると「うわ、この神がかった声は何だ?!」となりまして、そこからCDのアルバム音源としてもそれぞれの曲が大好きになっていった、という経緯がありました。
それにしてもactをお供に断捨離が捗るとはさすがです。僕だったらむしろ物欲が増しそうな気がします。
映像・・・少しずつ観ていこうかな、とみなさまからのコメントを拝見しつつ、思案中です。
☆
nekomodoki様
ありがとうございます!
なるほど、羨望するほどの才を持つライバルとしての友人の急逝は「もう永遠に追いつけなくなった」ということになるのですね。
天才ならではの苦悩・・・確かにそういうことを表現させたらジュリーの右に出る歌手はいないでしょう。
いやぁ、nekomodoki様も「愛はもう」がベストですか。これはもう一刻も早くこの曲を入れて、編集CD『actザ・ベスト』の改訂盤を作成せねば~。
蒸し暑くて寝苦しい夜が増えてくる季節・・・actの中でも『ダリ』は就寝前の鑑賞に効果がありそうな作品ですね。
投稿: DYNAMITE | 2016年6月21日 (火) 09時15分
DYさま
さらに言わせていただければ 眠りよ は 肩ひじをついて仰向けに寝た姿勢から歌い出します
よくあの姿勢で歌えるものだと感心させられます
ただ 声の艶っぽさは 二部全体であの髭を付けているので 映像を見ちゃうと ちょっと残念(あくまでも個人的意見です)
投稿: ぷー | 2016年6月21日 (火) 17時25分
ぷー様
ありがとうございます!
ええっ、出だしのあの艶っぽい声は、寝そべった状態で歌っているのですか!
驚くばかりですね・・・。僕も昔とても狭いアパート部屋で暮らしていた頃(汗)、隣室の迷惑にならないように全身布団をかぶって寝た状態で歌録りを試みたことがありますが、まったくうまくいきませんでした。
でも、才に恵まれた人にとっては体勢がどうあれ平気なものなのかな・・・プロですね。
ダリ髭、結構長い時間つけているのですね。
パンフの完璧な二枚目・ジュリーのイメージが『ダリ』にはありましたから(特に顎のあたりがカッコイイ、と思っています)、いざ映像を観た時僕はどう感じるのか・・・逆の意味で楽しみです。
投稿: DYNAMITE | 2016年6月22日 (水) 08時44分
DY様
こんばんは。プロ野球は交流戦も終わり(最下位で)、イチローの応援に一層力が入る状況になってきました。ペナントレースにはほぼ何の興味もなくなりました。DYさんは諦めずにタイガース応援して下さいね、オリックスの分まで。
お題曲、actシリーズのオリジナル曲の中では一番好きですね。ベースレスの編成も全く気になりません。この曲に限らずactシリーズのオリジナル、スタジオ録音は存在しないのでしょうか。残念です。
音でしか知りませんがactシリーズ、ダリのように題材人物が音楽家でない場合、オリジナル曲以外の選曲はどのように為されたのでしょう?詞は訳詞・日本語詞なので歌詞が先というのはあり得ないので(詞にはまる楽曲を探す?)、どういう選び方なのか興味深いところです。
投稿: ねこ仮面 | 2016年6月22日 (水) 21時56分
ねこ仮面様
ありがとうございます!
交流戦、オリックスは逆転負けが多かったですね・・・阪神もそうですが(泣)。
でもパリーグは現実「1強」の状況ですから、この先の展開次第でオリックスもクライマックス進出は狙えるのではないですか?
さて、actオリジナルではこの曲が最もお好きとのことで、いやぁ嬉しいですけど、好みとしては変わっている方なのでしょうか。
僕は「エディットへ」です。これも変わった好みなのかな?
宝塚記念頑張ってください(笑)。
職場の同僚は「マリアライトをしこたま買う」と言っています。昨年末の有馬で相当悔しい思いをしたようで。
「キタサンに勝てるとは思えないなぁ」と口を出しておきました。もう自分では馬券は買わないので、好き放題言える、というだけですが・・・ねこ仮面様、ご武運を。
投稿: DYNAMITE | 2016年6月23日 (木) 09時09分
DYさま
ごめんなさい
肩ひじ でなく 片ひじです
だから寝そべっていませ~んf(^^;
投稿: ぷー | 2016年6月23日 (木) 16時02分
ぷー様
ありがとうございます!
そうでしたか。いや、これは僕も早とちりで大変失礼いたしました~。
投稿: DYNAMITE | 2016年6月23日 (木) 17時13分
Dynamite 様
Actのご伝授有難うございました&お疲れ様でした。遅ればせのコメントですみません。怒涛の更新になかなかついて行けずにおりました。ActのCDボックスを入手してすぐに、≪Salvador Dali≫に堕ち、 I Pod → Walkman に取り込んで、繰り返し聴いておりました(現在も)。但し、最初にピンと来なかったり、ちょっと苦手と思った曲を聴き飛ばしてしまう悪癖故に、お題の曲はほとんど聞いていませんでした。ご伝授を拝読し、聴き直してみたところ、「まあ素敵!」。カタルーニャというよりも、アンダルシアの小さなタブラオで聴く(見る)フラメンコのように、どっぷりスペインに浸ることができました。でも『遠い夏』(大好きです)とは何だか違うな。音楽の理論には無知ですが、『遠い夏』は詩も曲も全部変(褒めてます)、『眠りよ』は想定内の世界です。このアルバムでのお気に入りは『愛の神話・祝祭というあ名のお前』(ダリ=ガラをJulieが高らかに謳う)、『Verde』(Julieの詩が大好き、ロルカのいた空間が目に浮かびます)、『愛はもう』(いかにもJulie、詩と声が本当に素敵です。Julieの何処かから溢れる音を掌で受け止めるけれど、それでも溢れてこぼれてしまう)。番外編は『黒い天使』です。もともとビゼーの≪カルメン≫が好き、中でも『闘牛士の歌』は格別でした。随分前に、友人たちと「葬送の曲は何にする?」と話題にしたことがあります。私は迷わず『闘牛士の歌』と言いました。でも、Julieの「突き殺せ、突き殺せ」を聴いて、再考を余儀なくされた次第です。
これもかなり昔ですが、スペインに興味を持っていたものですから、ガラとダリの馴れ初めとそれを取り巻くシュルレアリストたちのエピソードをテーマにしたテキストでスペイン語を勉強?したことがあります(さっぱり判りませんでした<泣>)。でも1920年代の彼らの間に流れていたセンシュアルな空気は感じられました。そしてガラの容貌のひたすら現実的な”おばさん”感とダリの作品の色気のなさに落差を感じたものでした。Actの方が、色っぽいのでは?と今でも思っています。
≪Salvador Dali≫が好きすぎて、他のActをスルーしていましたが、Dynamite様のご伝授を機に、再挑戦しています。特に、先だってロンドンへ旅したものですから、≪Shakespeare≫は意気込んで聴きました。因みに同行した友人は、大のフレディ・マニアです。
また、何時の日か、Actご伝授、心待ちにしております。ツアーまであと少し、ワクワクの日々です。どうぞ、ご自愛くださいませ。
Jviaje
投稿: jviaje | 2016年6月29日 (水) 04時47分
jviaje様
ありがとうございます!
なるほど、actの各作品のお好みについては、題材となった人物への興味の他、舞台となる土地への興味、憧れなどもあるのですね。
僕はスペインというと今のところ「アンダルシア」のイメージくらいしか無く、これから『ダリ』の楽曲考察をしていく際に色々と知っていくことになるのでしょう。『カルメン』は手元にスコアもありますから、まず「闘牛士の歌」を勉強することから始めてみるのも良いかもしれませんね。
仰る通り、「眠りよ」は「遠い夏」と違ってキャッチーなメロディーと言うことができます。変なコード進行なのですが、「想定内」とのご感想、確かにそうですね。いずれにしても素敵な曲です。『ダリ』は重厚な作品が多いですけど、その中にサラッと入っているのが良いなぁと思います。映像を観たら、またイメージは変わるかもしれませんが・・・。
今後も、みなさん(もちろん僕も)の「じゅり枯れ」の時期を狙って、集中的にactの曲を書く期間を作りたいと思います!
投稿: DYNAMITE | 2016年6月29日 (水) 08時51分