沢田研二 「KI・MA・GU・RE」
from『彼は眠れない』、1989
1. ポラロイドGIRL
2. 彼は眠れない
3. 噂のモニター
4. KI・MA・GU・RE
5. 僕は泣く
6. 堕天使の羽音
7. 静かなまぼろし
8. むくわれない水曜日
9. 君がいる窓
10. Tell Me...blue
11. DOWN
12. DAYS
13. ルナ
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『Barbe argentee』のチケットが到着しましたね!
僕は今回、初日のフォーラム1度きりの参加です。後方とは言え1階のセンターブロック席を授かることができ、気持ちも盛り上がってきました。
大きな楽しみに向けて”恒例・全然当たらないセットリスト予想”シリーズ、今日はその第3弾です。
本当に、僕の予想は毎回全然当たりません。
毎回色々とその時々のジュリーの活動や言葉から関連づけたりして、自分なりの根拠があって予想しているんですけどねぇ・・・。
今日のお題は、アルバム『彼は眠れない』から、「KI・MA・GU・RE」を採り上げます。
これはね、僕自身は参加できなかったんですけど、今年の『こっちの水苦いぞ』全国ツアーで渋谷公会堂ラスト3daysを務めることになったジュリーがMCで
「(渋谷公会堂の大トリは)忌野清志郎さんが生きていたら、彼がやったと思います」
と語ったと聞きまして、いかにもジュリーらしい言葉だなぁとしみじみ感じ入ると同時に、僕も「その通りかも」と思ったんですよ。清志郎さんがいたら、渋公ラストは彼が飾ったんじゃないかなぁ、と。
ジュリー以外でその大任にふさわしい歌手は、清志郎さんくらいしか思いつきません。
渋谷公会堂の最後のステージに立ったジュリーの胸中に確かに清志郎さんがいた・・・元々、ジュリー曰く「忌野清志郎君が、唯一僕のために作ってくれた曲です」(『Pleasure Pleasure』ツアーMCでの言葉)という「KI・MA・GU・RE」は、これまでのジュリーLIVEセットリストの準・常連と言ってよいくらいに歌われ続けてきている曲ですし、ジュリーもそろそろまた歌いたくなっているのではないでしょうか。
清志郎さんが生きていたら間違いなく震災以後のジュリー新曲群と同じ志のメッセージを歌で発信していたはずですし、ジュリーも清志郎さんも互いにどれほど心強かったことだろう、と清志郎さんのあまりに早過ぎた旅立ちが残念でなりません。
ただ、2009年に清志郎さんが亡くなられた時は「心の整理がつくまでこの曲の記事は書けない」と言っていた僕も、その後ジュリーのおかげで色々と社会に対して考えることも出てきて、その上で改めて「忌野清志郎」というロッカーの存在がいかに稀有であったか、そのメッセージがいかにカッコ良かったかを噛みしめることができています。
今日はジュリーとのツイン・ヴォーカルで「ロック」をブチかます「KI・MA・GU・RE」を楽曲的に紐解きながら、清志郎さんにまつわる個人的な思い出も交えて書いていきたいと思っています。
僭越ながら、伝授!
僕は清志郎さんについて、高校時代にRCサクセションのアルバムを数枚聴いてはいましたが、熱心に音源を聴き込みその「凄さ」を理解したのは、20歳を過ぎてからのことでした。
まず入れ込んだのは、清志郎さん初のソロ・アルバム『RAZOR SHARP』です。
当時僕はスティッフ系のパブ・ロックに熱中していた時期で、エルヴィス・コステロ、ニック・ロウ、そしてイアン・デュリーが3大フェイバリット・シンガーでした。
そのイアン・デュリー率いる凄腕バンド、ブロックヘッズが清志郎さんのソロ・アルバムで演奏している、しかもイアンもゲスト・ヴォーカルで参加していると知り、タイムリーで購入してみたのです。
期待通りにイアン・デュリーのコーラスが素晴らしかったゴッツいロックンロール「BOO-BOO-BOO」や、ブリティシュ・ビートの爽快なポップ・ロック・ナンバー「曲がり角のところで」の完成度の高さにも痺れましたが、何と言っても日本人離れしたセンスのアルバム1曲目「WATATTA」には驚かされました。
こんな詞曲を日本人が作れるのか、歌えるのか、と。
こうして『RAZOR SHARP』で清志郎さんの魅力に気づかされ、「RCサクセションも遡ってキチンと聴いてみようかなぁ」と考えているうちに翌年リリースとなったのが、あの『カバーズ』だったのですよ。
僕はこれで完全に参りました。
RCサクセションがチャート1位を獲得したアルバム『カバーズ』については以前「Fridays Voice」の記事で詳しく書きましたのでそちらを参照して頂くとして、今日は少しだけ補足のお話をさせて頂きます。
リリースまでのゴタゴタが逆に話題となり大ヒットしたアルバム『カバーズ』は、当時僕の勤務先からもスコアが発売されました(僕が入社した時にはもう絶版となっていましたが、資料本は今も残されています)。
裏表紙記載のこのコンテンツ・・・清志郎さんやRCサクセションに詳しい人ならパッと見ただけで違和感を覚えるでしょう。そう、「サマータイム・ブルース」と「黒くぬれ!」が割愛されているんです。
「サマータイム・ブルース」の内容が内容ですから、「当時、スコア化についても何らかの圧力があったのか?」と一瞬勘繰ってしまいますが、実際にはそんなことはなくて、単に楽曲著作権の関係でその2曲をオミットせざるを得なかったようです。
アルバム最大の目玉とも言うべき「サマータイム・ブルース」の収載断念は、先輩編集者もさぞ無念だったのではないでしょうか。
さて、有名な洋楽曲に清志郎さんが中心となって新たな日本語詞をつけて歌う、というこのアルバム『カバーズ』。その歌詞を改めておさらいしてみますと・・・。
何度でも何度でもおいらに言ってくれよ
世界が破滅するなんて嘘だろ
(「明日なき世界」より)
どれだけミサイルが飛んだら
戦争が終るの?
(「風に吹かれて」より」
何言ってんだ~ ふざけんじゃねぇ
核などいらねぇ
(「ラヴ・ミー・テンダー」より)
それでもテレビは言っている
「日本の原発は安全です」
さっぱり分かんねぇ 根拠がねぇ
(「サマータイム・ブルース」より)
まだ20歳そこそこだった僕にとって、こうした清志郎さんの詞は強烈でした。中でもやっぱり「サマータイム・ブルース」は「凄い」と思ったものです。ただ、あの頃の僕は清志郎さんのメッセージを「自分のこととして考える」ことはまったくできていませんでしたけどね・・・。
この『カバーズ』の翌年にリリースされたジュリーのアルバムが『彼は眠れない』です。
(ちなみに『彼は眠れない』リリース年の89年には、清志郎さんはザ・タイマーズを結成し、「ジュリー」から転じたニックネーム「ゼリー」を名乗ります)
「KI・MA・GU・RE」の清志郎さんの楽曲提供、ツイン・ヴォーカル共演の実現はEMI関係で実現したのかなぁとも想像しますが、『カバーズ』自体はEMIの親会社である東芝の圧力により発売中止とされている(「サマータイム・ブルース」を筆頭とする反核、反戦といったコンセプトが東芝上層部から問題視されたためでしたが、世論の味方を得て結局別会社のキティ・レコードから発売)というのもまた今となっては興味深いところではありますが、そのあたりは前述のように「FRIDAYS
VOICE」の記事をご参照頂くとしまして。
この記事ではまず、清志郎さんは『彼は眠れない』と同時期にそんな活動をされていたんですよ、ということをみなさまにも前提として把握して頂いた上で、さぁそんな清志郎さんが果たしてジュリーのためにどんな曲を?という点を掘り下げていきます。
この曲はやはりヴォーカルから語るべきでしょうね。
僕がアルバム『彼は眠れない』を購入したのは『ジュリー祭り』後しばらく経ってからのことでした。
リマスター再発が実現し今では普通に購入できるEMI期のアルバムも、その頃は非常に入手困難な状況で、毎日のように中古商品を探しまくる日々。
ようやく見つけた『彼は眠れない』を僕は中古価格の5千円で購入しました(当時はそれでも「お買い得」と思いましたが)。「KI・MA・GU・RE」はその時が初体験。
いやぁ、このヴォーカルには本当にブッ飛びましたよ。
あの清志郎さんとガチンコで渡り合っている・・・「ジュリー、こんな歌い方もするんだなぁ」と。
で、実は中古購入直後に親切な先輩(まだお会いする前のMママ様)からこのアルバムについて「保存用に1枚余計に持っているものがありますので差し上げますよ」との有難過ぎるお申し出を頂き、必然それは「それならYOKO君に」という話になりました。
YOKO君はそれはもう大変喜んだのですが、実は彼にCDを手渡す前に「KI・MA・GU・RE」1曲だけをファイルでメール送信してみたんです。どんな音楽であれ、とにかく「ヴォーカル」を判断基準とする彼がこの曲をどう思うか、早く知りたかったもので・・・。
送った日の夜中に返信が届きました。ただひと言
「カッケ~~~!!!」
と。
彼も僕同様に、ジュリーのこういうスタイルのヴォーカルを「KI・MA・GU・RE」で初めて知ったようです。
長いファンのみなさまなら、89年にタイムリーでお聴きになった「KI・MA・GU・RE」のヴォーカルも「ジュリーならこのくらいはやるわよ」という感じだったと思います。でも一般ピープルの認識って、たぶん当時の僕やYOKO君と未だに同じだと思いますよ。
先日、エレファント・カシマシがジュリーの「時の過ぎゆくままに」をカバーされていましたね。テレビでご覧になったかたも多いでしょう。
最近ご病気をされて「歌を歌う」ことを改めて突き詰めて考えているヴォーカルの宮本さんが今回「時の過ぎゆくままに」のような曲を採り上げてくれて、その根っこに確かなジュリーへのリスペクトを感じさせてくれたのは、とても嬉しいことでした。
で、僕はちょうど清志郎さんやRCサクセション、泉谷さんを熱心に聴くようになった頃にエレカシも聴いていたのでよく知っているのですが、あの頃の宮本さんは凄まじいシャウト・ヴォーカルだったんです。
ポップ寄りに方向転換する前のエレカシの宮本さんは本当に「寄らば斬るぞ!」くらいのオーラがあって、政治性の強いメッセージ・ソングを歌って、顔なんかグシャグシャにしてね・・・その表情から恐怖を感じるほどの「シャウト」スタイルでした。
でも実は宮本さんは少年時代に合唱団でボーイ・ソプラノで活躍されるなど、本来すごく美しい声を持つ人で、歌唱スタイルも多岐、自在。そうした面が当時は一般ピープルからは隠れていたと思うんですね。
ジュリーの場合は、その逆。
「美しいルックスと甘い歌声」は当然として「時代の最先端を行くロック性」も広く認知はされているけど、途方もない捨て身のシャウトを繰り出すヴォーカリスト、
という面は一般的にはまだまだ「隠れて」いるんじゃないかと思います。
もちろんそんな一般ピープルでも、いざジュリーのLIVEに通い始めればそれはすぐに気づかされることではあります。でも、有名なポリドール期のベスト盤やアルバムCDを聴いているだけでは、なかなかそこまでは・・・(僕やYOKO君がよい例)。
そんな中で、CD音源だけでそんなジュリーの超一級シャウト・スタイルがビッシビシ伝わってくる曲こそ、清志郎さんとのデュエットによる「KI・MA・GU・RE」。
是非是非、世の若いロック少年達にアルバム『彼は眠れない』で「本物」を実感して欲しいですよ・・・。
このジュリーと清志郎さんの壮絶なヴォーカル・バトル、僕は初めて聴いた時から
「これはそれぞれのヴォーカル・テイクは別録りだな。十中八九清志郎さんが先でジュリーが後だな」
とは思っていました。
そしてそれは、『Pleasure Pleasure』ツアーでのジュリー自身のMCで証明されました。
これはね・・・例えば、1’40”をちょっと過ぎたあたりのジュリーの「イエ~!」。
どう聴いても、清志郎さんのヴォーカル・テイクのプレイバックがまずあって、ジュリーは後入れの段階で瞬時に呼応して発声しているとしか思えません。
もちろん、それを自然にできるのが「シャウト」ヴォーカリスト・ジュリーの真骨頂でしょうし、それだけ歌に入り込んでレコーディングしていたことの証でもあります。
「シャウト」という点でジュリーの方が清志郎さんに勝ってブッ飛んでいるのは、レコーディングの順序が関係しているでしょうね。
一方、曲とアレンジ、演奏についてはどうでしょうか。
清志郎さんの楽曲提供によって生まれ得た特筆すべき点は、この曲がジュリー・ナンバーとしては数少ない「ソウル」ロックである、ということ。
はからずも先日「ヘイ・デイヴ」の記事に頂いた先輩方のコメントにあるように、ジュリーには本来ソウルな「黒っぽさ」という面はあまり無いのです。「F.S.M」のような曲もありますが、あの曲のジュリーはミック・ジャガー的な解釈でワンクッション挟んだ上での「擬似ソウル」だと感じます。
また、タイガース時代の曲で「KI・MA・GU・RE」と良く似た進行、構成が採り入れられている「処女航海」では、トラック全体にフランジャーをかけるという大胆なミックスが目立ち、「ソウル」色は薄まっていますね。
「KI・MA・GU・RE」はその点、ソウル全開モードに仕上げられているのがジュリー・ナンバーとしては非常に珍しい・・・これは先述した清志郎さんの「WATATTA」のような曲に見られる日本人離れした作曲センスの成せるところでもあるでしょうし、建さんのアレンジの力でもあるでしょう。
清志郎さんの配したコード進行は、基本シンプルに「G7→C7」の繰り返しですが
誰かの事さ
Em C D7
誰かさんか I don't Know ♪
Em C D7
こうしてマイナーコードもしっかり入ってくるのがいかにも清志郎さん。胆力と繊細さを併せ持つ、日本のロック・シンガーならではのワビサビです。
アレンジ、演奏も豪快にして緻密。
ソウルなロックを目指すなら外せないホーン・セクション、ジェームス・ブラウンばりに2小節をひと塊と捉え、下降から上昇の音階で攻めまくるベース・フレージング。
さらには、決して目立ちませんが、左サイドに振られたゴリゴリの音色のオルガンが素晴らしい!
そしてギター。
右サイドから聴こえるグシャ~ッ!とした独特の粘りを感じさせるトラック・・・これは下山さんでしょうか?
下山さんは今のジュリーのLIVEでも、こんな感じの「いっちゃってる」ギターをよく弾いてくれます。『こっちの水苦いぞ』ツアーで言えば、「限界臨界」の間奏とかね。
鉄人バンドの演奏だと、「KI・MA・GU・RE」では間奏で下山さんから柴山さんへのリレーがあるんでしたっけ?遠征のプレプレ大阪公演では、柴山さんと下山さんが並んで目の前にせり出してきてくれたなぁ・・・。
清志郎さんが亡くなった時のこと、よく覚えています。
僕はゴールデンウィークを利用して関西に遊びにきていました。仕事絡みのカメラマンの友人が訃報を深夜にメールで知らせてくれて、本当に驚きました。
帰京してから、ブログにも清志郎さんのことを短い記事に書いたのですが、コメントをくださったのが同世代のkeinatumeg様でした。
「不死身のキヨシローが死んだなんて信じられません」と仰っていました。
あれからもう6年半以上が経つのですね・・・。
今でもハッキリと覚えているのは、清志郎さんの突然の旅立ちから僅か1ケ月後にスタートしたジュリーの『Pleasure Pleasure』ツアーでのシーン。
6・5と6・6渋谷公会堂2daysで幕を開けたツアーでしたが、僕はその両日に参加しました。
セットリストでジュリーはアンコール1曲目(MCで清志郎さんのことを語ってくれた直後の曲、ということになります)に「KI・MA・GU・RE」を配しました。
ところが、初日5日と2日目の6日で、アンコール後の「KI・MA・GU・RE」の雰囲気が全然違ったんですよ。
具体的には、下山さんの雰囲気。
初日の下山さんはこの曲でうつむき加減に、動き回ることもなく黙々とギターを弾いていました。
それまでのキャリア、活動経緯を考えれば、清志郎さんの訃報を受けてまだ1ヶ月というこの時の下山さんの悲しみは、心中察するに余りあります。
そんな初日の下山さんの空気は、歌っているジュリーにもきっと伝わったんでしょうね・・・。
2日目のアンコール前のMC(当時はジュリーの長~~いMCの間、鉄人バンドのメンバーは行儀よく定位置でずっと立ったまま話が終わるのを待っている、というスタイルでした)でジュリーは初日とは一転、面白おかしく清志郎さんの思い出を話してくれた後、話を繋げて自らの体型ネタも交えながら
「よく食べて、太っている人は安心(長生きする)」
みたいなことを話し始めました。
ジュリー自身はもちろんとして、鉄人バンド内で「よく食べる人」の例として泰輝さんとGRACE姉さんを挙げ(GRACE姉さんはスティックで顔を覆って恥ずかしがっていました)、さらに続けて
「メンバーでも、痩せてる人はね・・・全っ然食べない!もっと食べて肉をつけなきゃダメよ!」
と露骨に下山さんの方を見て力説したものですから、さすがの下山さんもたまらず大きく背中をのけぞらせて大笑いとなってしまいました。
ジュリーとしては、大切なバンドメンバーの悲しみをやわらげたい、そして何よりこれからもずっと長く一緒にステージを共にしたい、ということを本当に気張らずに、まるで長年の友人をからかうような感じで伝えたんだと思うんです。なかなかできることではありません。
そして、下山さんがすっかり笑顔モードとなり縦横無尽に動き回ったツアー2日目の「KI・MA・GU・RE」がどれほど素晴らしかったか。
「清志郎さん、これなんですね」と、思ったものです。
「KI・MA・GU・RE」って、こういう雰囲気で歌い、演奏すべき曲なんですよね、と。
ジュリーのMCで曰く
「清志郎さんが私にどんな曲を作ってくれたのか、と思ったら・・・”ケイ、アイ、エム、エー。ジー、ユー、アール、イー。きまぐれ~♪”ってワケ分からん!(笑)」
とのことでしたが・・・ジュリーのあのMC、その後の歌と演奏を聴いて思ったのは、「KI・MA・GU・RE」って、日々苦しみ、悲しみを背負っていながらにして「そんなもんブッ飛ばしちまえ、さぁ、今から楽しくロックしようぜ!」って歌なんじゃないかなぁ、と。
僕らジュリーファンも、それぞれ日常の中で色々なものを背負っているけれど、ジュリーが「KI・MA・GU・RE」を歌い、鉄人バンドが演奏するのを生で体感すれば、日々のあれやこれやはブッ飛んでしまうわけで。
凄い曲なんです。
清志郎さんはやっぱり最高のロックンローラーなんだ!
お正月、期待しちゃってます。
今回も記事執筆にあたってお題曲だけでなくアルバム『彼は眠れない』を何度も通して聴きながら構想を練っていました。改めて、凄まじい名盤ですね・・・。
ラストの「ルナ」なんて、とんでもなくエロいですよねぇ。以前書いた考察記事が浅過ぎて恥ずかしくなります。いつか「やり直し伝授!」の機会があるかなぁ。
先日、ぴょんた様のブログで恒例の”妄想セトリ”予想を拝見しました。毎度のことながら、僕にはとても思いつかないような曲が挙げられていて、感動モノ。
そして、ぴょんた様がアルバム『彼は眠れない』から選ばれていたのが、「DAYS」。最高に渋い!
今年のお正月LIVE『昭和90年のVOICE∞』セットリスト・大トリ「遠い夜明け」の歌詞からのインスピレーション、という予想理由がまた素晴らしいです。
しかも、ぴょんた様の予想って、本命も大穴もよく当たるんです。「DAYS」対「KI・MA・GU・RE」なら普通に考えれば僕の予想の方が有力かと思いますが、これが競馬新聞なら「DAYS」に印が集まるでしょう。「騎手(予想者)の実績が違う」ということでね(涙)。
あと、『彼は眠れない』からは(理由は特に無いのですが)「僕は泣く」をマークしています。
こうして、あれこれ勝手に予想をしたり、他のみなさまの予想を見たり聞いたりしながらツアー開幕を指折り待っている、というのも、ジュリーファンならではの幸せな時間ですよね・・・。
ツアー初日まで、あと3週間ちょっとです!
それでは、オマケです!
今日は清志郎さん繋がりということで、大分の先輩から授かっております切り抜き資料の中から、『カタクリ家の幸福』関連のものをドド~ンとどうぞ~。
さて次回更新は・・・ちょっと間が空いちゃうんですけど、20日です。
この12月20日というのは僕の誕生日で、毎年自分の誕生日を自分で祝うべく、「自分と同じ年齢の年にジュリーはどんな歌を歌っていたのか」というテーマで考察記事のお題曲を選ぶことにしています。
僕は20日で49才となりますので、今年はジュリー49才のアルバム『サーモスタットな夏』から、お正月のセトリ予想も兼ねた曲を採りあげることになりました。
実は『サーモスタットな夏』には、まだ記事に書いていない曲が3曲しかありません。でも、幸いなことにその3曲のうち「お正月セトリ入りの可能性充分」と考えられる曲が2曲残されていました。
ハートウォームな曲と、エロい曲。
せっかくなので、エロい方にしようと思います(笑)。
セトリ予想にジュリー・エロ・ナンバーを採り上げて見事外す、というのも拙ブログ毎度のパターンではありますが、今回こそ雪辱なるでしょうか・・・?
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コメント
DYさま、ありがとうございます!
「KI・MA・GU・RE」レコーディングの話は、2009年6月7日に下山さんが自身のHPのDiaryに書かれてますよ。
清志郎さんの訃報を聞いた日(亡くなった次の日)、私は偶然ポンタさんのライブへ行ってました。
ライブ終了後スタッフにお酒をお願いしていたポンタさんの印象が残ってます。きっと清志郎さんへの弔いのお酒だったのでしょうね。
今でも「KI・MA・GU・RE」を聴くと、下山さんとポンタさんの 清志郎さんへの想いを思い出してしまいます。
投稿: ぴょんた | 2015年12月13日 (日) 20時44分
DY様
こんばんは。かなりの長文のご執筆お疲れさまです。清志郎と来ればRCサクセションの大ファンの私の出番でしょう(笑)。
この曲、ジュリーへの完全書き下ろし曲と思っていたんですが実は、『カバーズ』のあとLAで制作され完成間際までこぎつけながら何故かお蔵入りした清志郎の幻の2ndアルバム収録予定だったんですね。彼の死後リリースされた『BABY #1』で聴くことが出来ますね。清志郎の死は私の父親が亡くなった10日あまり後のことで大変ショックでしたし、今でも当時の状況をよく覚えています。泉谷さんが「私は清志郎の死を認めないし冥福も祈らない」とコメントしてましたね。
さてこの「KI・MA・GU・RE」収録の『彼は眠れない』ですが、『TRUE BLUE』で枯淡の域に達してしまった感があった翌年、あまりにきらびやかなアレンジに驚いたものです。正直、「ここまでやらんでも…」と思いましたが。ドラムスはじめ、全体的に音が良過ぎて通して聴くと疲れてしまう、みたいな。あと当時のライブですが、私はこの少し後「新春値千金」から参加し出したのですが(意外とジュリーのライブ体験は遅いんです)、このアルバムから『REALLY LOVE YA』くらいまでの曲は、曲によってはCDの音源から何パートか抜いた音が流れてたらしく、ポンタさんがヘッドフォンして叩いていました。ライブでも音はバリバリ分厚かったですが、ライブならではのスカスカ感というか、メンバーの音だけでやって欲しいなぁと個人的には思ってました。
「KI・MA・GU・RE」の頃は、RCが崩壊~解散に向かっていた時期、その分タイマーズや(当時の)チャボバンドが何とも言えず冴まくっていました。翌年にはストーンズもめでたく初来日!激動の時期だったんでしょうね、今思えば。
投稿: ねこ仮面 | 2015年12月13日 (日) 21時23分
DYさま
ごめんなさい
アルバムの中で 唯一 スキップ してしまいたい衝動に駆られる曲です。
この時のLIVEで DAYS や ルナ の記憶は鮮明に残っているのですが、
この曲は 聞いた記憶さえない 歌ってくれてはいるはずですが…
LIVE映像を振り返ると 一橋大学の学園祭で歌ったくらいの
余りシャウトし過ぎない感じの KIMAGUREは好きかも。
お正月で どっちが聞きたいかって
『騎手』は別にして もちろんDAYS
(初めて した 時 のように ピアスを 耳に 付けて あげた おぉォ)が 聞きたい
お正月は まずまずの良席を賜りました。 周りの皆様と同じ動きが出来てない人がいたら それが私です。
手拍子 難しい 途中でズレるしぃwww
投稿: ぷー | 2015年12月14日 (月) 06時24分
ぴょんた様
ありがとうございます!
下山さんのブログ、早速確認いたしました。
当時読んだことはあったはずなのですが、詳しく覚えていませんでした。再読して、胸をかきむしられました。
そうですよねぇ…やっぱりこのギターの音は下山さんですよ…。よく聴くと、物凄い爆音でレコーディングされていたんだなぁ、というのも伝わってくるようです。音の切れ目無さに才気が漲っていますね。
ぴょんた様の妄想セトリを拝見する前には、僕の「予想曲」5曲も決めていましたが、今回も見事なまでに重複曲はありませんでした。
ぴょんた様の挙げていらしたどの曲も、採り上げられたら嬉しい曲ばかりです。
僕の予想とは違い(涙)、レア曲についても1、2曲は「ひょっとすると」と期待が持てます。初日が待ち遠しいですね~。
☆
ねこ仮面様
ありがとうございます!
清志郎さんのヴァージョンは、「幻のセカンド・ソロ・アルバム」のプリプロでしたか。
音源の存在を知るEMIのスタッフが「ジュリーのアルバムに」と企画した可能性もありそうですね。
JAZZ MASTER期のアルバムツアーは、僕は『REALLY LOVE YA !!』のみDVDで所有していますが、確かにサンプリングの音は聴こえていますね。DVDでの鑑賞では気にはならないのですが、生で聴いたらどうだったのかなぁ、と想像してみました。今のジュリーLIVEとはずいぶん違う雰囲気だった…のかなぁ。
ストーンズの初来日、懐かしいですね。行きましたよ。
先んじてミック・ジャガーがソロで来てくれた時も「奇跡だ」と思ったのですが、ストーンズで聴きたい、という気持ちが強く参加には踏み切れませんでしたから、感動も大きかったです。
ストーンズやポール・マッカートニーが普通に来日公演してくれる時代が来るとは、考えもしなかった頃でしたね…。
☆
すみません、ここでお返事一度切ります。
投稿: DYNAMITE | 2015年12月14日 (月) 09時00分
ぷー様
ありがとうございます!
そうでしたか…僕は初めてアルバムを聴いた時、最も強く印象に残った曲でした。この曲と「噂のモニター」の2曲が強烈でしたね…。
しばらくして「Tell Me...blue」と「ルナ」が大好きになり、今では全曲好きです。
「DAYS」はもちろん好きな曲でしたがエアポケットに入っていました。今回改めて聴き直してみて、いやぁ名曲だなぁ、と。
お正月、歌ってくれたら嬉しいのですがさてどうなりますか。
僕はこのアルバムからはこれまで「ポラG」「彼は眠れない」「KI・MA・GU・RE」「静かなまぼろし」を生で体感できています。この時期のアルバムとしては結構多い方ですが、他の収録曲も是非聴きたいです!
投稿: DYNAMITE | 2015年12月14日 (月) 12時40分
DYNAMITEさま こんにちは。
「彼は眠れない」は、初めてDYさまの生声をお聞きした記念のアルバムですし、
かなりお気に入りの一枚です。
この中ではともすると〝異質”かな?と感じますが、いかにもキヨシローですよね。
「清志郎がジュリーにね~」と感慨深かったです。
お正月にやってくれそうかな~???
盛りあがり曲「ポラロイドGIRL」、私のお気に入り「彼は眠れない」、大穴で「僕は泣く」いかが?
投稿: みゆきママ | 2015年12月14日 (月) 14時29分
DY様 こんばんは
ライブでは、♪俺のことじゃあるまいか♪の所で、自分を指差しておどけて見せる仕草がとても印象に残っています。そして何よりも、ハチャメチャ寸前の歌声に興奮します。
清志郎さんについては詳しくはありませんが、最近発売されたロック雑誌でチャボさんのロングインタビュー記事が巻頭にあったので立ち読みしました 。RCと清志郎さんについて興味深い話をされていました。それから一度、「夜のヒットスタジオ」だったか歌番組で、『スローバラード』を歌った時の清志郎さんにうっとりした記憶があります。
アルバム『彼は眠れない』の中では、「むくわれない水曜日」が好きですね。唯一、軽めの8ビート曲なのでほっと出来ます。正月ライブでは、「恋がしたいな」が聴きたい。やはりこの歌も、軽やかさがいいんです。弾けるのもいいけど、しっとりとふわっとした時間が過ごせたらなと思っています。
初日を楽しみに。
投稿: BAT | 2015年12月14日 (月) 23時45分
みゆきママ様
ありがとうございます!
まだまだジュリーのことを何も知らなかった僕が、『ジュリー祭り』のレポートの後、初めて実際にお話させて頂いた先輩が、みゆきママ様でした。
以後変わらず親しくさせて頂き、本当にこのご縁を嬉しく思っています。
YOKO君と未だお引き合わせできていないんですよね…あの時の『彼は眠れない』のCD、彼はまさか未開封の新品を授かるとは思ってもいなかったらしく、大変恐縮の様子でした。きっといつか直接お礼させますので!
「ポラG」今年も来ますかねぇ。「彼は眠れない」は僕も体感できている曲ですが、歌ってくれたら結構久々ですね!
☆
BAT様
ありがとうございます!
言われてみますと、そういえばプレプレツアーでもジュリーは自分の頭を指差して歌っていたような記憶があるような、ないような…う~んもう一度観たいですね~。
テレビでの清志郎さんと言えば僕は、もうドラマのタイトルすら忘れてしまいましたが、「うだつのあがらないおじさん」を演じていた清志郎さんが劇中でライヴハウスに出演し、「サラリーマン」を熱唱するシーンが何故かいつまでも忘れられません。あれは何と言うドラマだったかなぁ…。
僕も「恋がしたいな」が大好きです!アルバム『sur←』では「時計/夏がいく」と同じくらいに好きな曲です。まだ生で聴くことは叶っていませんが…。
次回記事は吉田光さんの曲を書くので、吉田さん作曲作品のフェイバリットのひとつ、ということで「恋がしたいな」についても少し触れると思います~。
投稿: DYNAMITE | 2015年12月15日 (火) 12時39分
DY様 こんばんは。
清志郎といえば、「い・け・な・い・ルージュマジック」のイメージが強くて坂本さんとの強烈な絡みが頭に・・・。
「タイマーズ」だの「ゼリー」だの、当時は
「おちょくっとるんかい!」でしたが。
プリンスの6月7日のブログを読むとプリンスってたぶん清志郎が何となくちょっかい出したくなるキャラなのかなー、という気がしたんですよね。愛あるおちょくり、で。(オイ)
一度でいいからジュリー&キヨシローの生デュエットを聴きたかったです。
投稿: nekomodoki | 2015年12月15日 (火) 21時10分
DYさん、こんばんは
私が初めてKIMAGUREを聴いたのは、91年のDVD、ジュリーマニアでした。
86年から17年間、ジュリーから離れていた私は、2004年に復活して初めて買ったDVDでした。
彼は眠れない、ポラロイドガールも、私には衝撃的でした。
何が衝撃的かって、離れていた間にジュリーはとんでもなくロッカーになっていたからです(笑)
あの甘いジュリーの声しか知らなかった私は、離れていた間に、こんな歌も歌えるような人になっていたのかと軽いショックを覚えました。
特にKIMAGUREは、ジュリーマニアでの映像でしか分かりませんが、パフォーマンスがすごいですね。
私も彼は眠れないのCDが手に入らなくて困っていたときに、譲ってくれる方がいて大感謝です。
ジュリーにしか出来ない、あの振り、あのパフォーマンス、大好きなアルバムです。
ところで、ワンズのコンサートに13日に行ってきましたよ。
加瀬さん追悼コンサート&ワンズ50周年コンサートの幕開けでした。
ワンズらしく、明るくて楽しいコンサートでした。
加瀬さんが亡くなってから初めて三人の姿を見て、あぁ〜四人じゃないんだ、加瀬さんはやっぱりいないんだと、実感しました。
ジュリーの歌も何曲かうたってくれて、TOKIOでは思わず振りをしてしまいました。
ジュリーファンもたくさん来ていて、加瀬さんを偲びながら思い出に浸って来ました。
ワンズはこれからも加瀬さんの意志を継いで音楽で元気を!と前向きな発言があり、とても嬉しかったです。
二階後方席でしたが、すぐそばにジュリーがいたなんて思いもよらず、ただただワンズのステージに酔いしれた夜でした。
投稿: のりぴー | 2015年12月15日 (火) 23時41分
nekomodoki様
ありがとうございます!
あっ、そう言えば「い・け・な・い・ルージュマジック」…って僕も『ザ・ベストテン』で観ました。
お2人別々の場所からの2元中継でしたっけ。バックでPVが流れて、キスシーンに「男同士なのに何やってんだ?」と。何も分からない田舎の少年でした…。
僕の清志郎さん初体感は、たぶんそれですね。YMOを聴いていましたから、坂本さんはよく知っていました。
ジュリー&キヨシローの生デュエットは、こちらの世界ではもう実現しませんが、ジュリーはこの先あと数回、「KI・MA・GU・RE」を歌ってくれるような気がするんですよね…。
☆
のりぴー様
ありがとうございます!
いやいやうっかりしていました~。
僕は『ジュリー祭り』の前に、YOKO君に『ジュリーマニア』を借りて何度か観ているんですよ。ですから僕の「KI・MA・GU・RE」初聴きはその時なんです。でも、情けないことにまったく印象に残っていません。
当時僕はポリドール期のCDばかりを全作品聴いていただけの時期で、『彼は眠れない』『単純な永遠』『パノラマ』から歌われている曲は、「知らない曲」でした。
それにしても、あの強烈な曲の印象が無い、というのは我ながら信じられません。「月の刃」とかはハッキリ覚えているのに…ダメですねぇ。
ワンズ中野公演のご感想、ありがとうございます。
3人がメインのステージ、そこにいない加瀬さん…お客さんは淋しい思いをされたでしょうが、楽しい、元気なライヴだったのですね。
加瀬さんの志を継ぎこれからも頑張る、という3人のメッセージ…応援したいです。
いやしかし、ジュリーの近くの席にいあわせたお客さんは、緊張で大汗かいたでしょうね…。
投稿: DYNAMITE | 2015年12月16日 (水) 18時12分