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2015年9月 8日 (火)

2015.8.29大宮ソニックシティー 沢田研二『こっちの水苦いぞ』セットリスト&完全レポ

それでは、満を持して!
多くのみなさまにとりましては、もう完全に「夏の思い出」状態でありましょうが・・・8月29日大宮公演のレポートをお届けいたします~。

今回は、恒例の「執筆途中でupしてから日々ネチネチと加筆していく」スタイルではなく、全文書き終えてからの一気更新としました。
これを下書きしている間に、ジュリーと鉄人バンドのツアーは西へ西へと・・・大阪フェス、広島、長崎と、それぞれの会場参加までネタバレ我慢、と仰る先輩方を何人か知っておりましたので、頃合や良し、でしょうか(長崎ご参加のみなさま、おかえりなさいませ~)。
中には名古屋公演までネタバレ我慢!という猛者のかたもいらっしゃるのでしょうが、拙ブログでは今日の大宮レポートをもちまして、『こっちの水苦いぞ』ツアー・セットリストのネタバレ解禁とさせて頂きます。

いやぁ、一気更新という書き方は久々(ほとんど初めてか?)だったんですが、いつもの書き方と比べそれぞれの曲やMCについて思い出すことが多かったです。
執筆途中の更新だと、セットリストの進行順に書いていきますでしょ?そうすると、基本書き終えた曲についてはその後振り返ることはしないんですよ。
ところが今回は最初から「全部書き終えた後にupする」と決めていたので、曲をランダムに書いていったのね(一番最初に書いたのは「きわどい季節」)。
で、曲順をあちこちさまよいながら書いているうちに、すでに書いた曲でのジュリーや鉄人バンドの様子を後から思い出すんです。それはMCも然り。
結果、いつもよりしっかりした内容のレポになったかも。

side-Bの方に書く「ツアー初日」のレポは速報的な意味合いもあるので、あのスタイルで良いとは思うけど、今後はこういうやり方でレポを書いた方がいいのかなぁ、と思いました。タイムリーなツアーの流れに乗り遅れた感じにはなりますけどね。

さて、今年の大宮も例年通り、この日まで鋼鉄の意志でセットリストのネタバレを我慢していた盟友・YOKO君と並んでの参加となりました。
彼は毎回、自分の大好きな曲や想定外のレア曲などのイントロが始まるとエキサイトして隣の僕を殴ってくるんですけど、例年であれば完全に「無」の状態で、事前にジュリーの曲を改めて聴き返すということも特別せずにその日を迎える彼が、今年はどうやら世間の「今年のセトリは特別」という雰囲気を察したのでしょうね・・・1週間くらい前から妙にソワソワしていて。
いきなり「無になれ俺!」とメールを寄越してきた(笑)かと思えば、2日前には
「ジュリーのDVD見ながら袈裟斬りチョップの練習中!」
などという、(僕にとっては)脅迫メールが。

「袈裟斬りチョップ」というのは、若くして亡くなってしまったトップ・プロレスラー、故・橋本真也選手の代名詞でもある痛め技です。
橋本選手は僕らにとっては同世代のスーパースターだった人で(ちなみに、橋本選手はジュリーファンとしても有名でした。 そのあたりについては以前、「
勝手にしやがれ」の記事で書いています)、YOKO君は加瀬さんのあまりに早過ぎる旅立ちを、橋本選手の思い出と重ねてしまったみたいですね。
当日大宮で会うなりYOKO君は
「俺、今日は橋本で行くから!」
と宣言。どうやら今年の僕は、グーではなく手刀で殴られる運命らしい・・・。

開演前、そごうの山野楽器さんに寄った後お茶したんですけど、聞けばYOKO君は2日前からずっとジュリワンのDVDを観まくって過ごしていたそうです。
と言うのは・・・。

さすがの彼も今年のツアーではまず加瀬さんのことを考えて、加瀬さんへの個人的な心残りとして
「俺・・・ジュリワンのツアー(彼とは川口公演に共に参加)で”渚でシャララ”をやった時、みんな踊ってんのに1人だけポケットに手を突っ込んでスカし気味で観てたんだよね。今さらながら加瀬さんに申し訳なくてさ・・・」
ということで、何とYOKO君、「2日がかりでシャララ・ダンスの練習をしていた」ことを告白!
でね。
最初、鳥のかぶりものしてるあのPVを観て練習、完全にマスターしたみたいで「さて、おさらいするか」とジュリワンのDVD観たら
踊り、違うじゃね~か?!
と(笑)。

結果、彼は2パターンのシャララ・ダンスを覚えてこの日に臨んでいたという・・・。
結局セトリにYOKO君期待の「渚でシャララ」は無かったわけだけど(その代わり、ダンスは打ち上げで披露してくれました笑)、曰く
「あのYOKOがダンスまで覚えてきやがったんだな、と加瀬さんも思ってくれたと思う」
とのことで、「加瀬さんを送るLIVE」と臨んだ彼の気持ちは、終演後も変わりはなかったようです。

入場後、2人ともテンションが上がり過ぎていたせいか、座席番号を10コ間違えて座るという大変恥ずかしい失態もありましたが、そのおかげで記事にコメントを頂いていた先輩との「はじめまして」もできましたから、まぁ結果オーライということにしましょう(汗)。
で、仕切り直して着席した正しい席が、何とコンソールの真後ろだったのです。
ミックス&音量設定丸見え、ついでにセットリストも何処かにメモがあるはず・・・ということで、YOKO君は興味深々ながらも薄目状態です。
この席に恵まれたおかげで、「ねじれた祈り」では大いに得をしましたが、それはまた後ほど詳しく。

橋本選手モードのYOKO君、セットリストへの期待が一気に膨らんできたようで
「今日(のセトリは)、雪崩式まで行く?」
と。
これは、橋本選手最大の決め技である「雪崩式ブレーンバスター」のこと。「袈裟斬りチョップ」「重爆キック」「DDT」で相手を痛めつけた後の、勝負を決する大技として有名で、つまりYOKO君は
「俺がそこまで大技を繰り出さなきゃならないほどの素晴らしいセットリストなのか?」
と聞いているわけです。
僕は「たぶん行くんじゃない?」と炊きつけておきました。実際は「それ以上」まで行っちゃうんですが・・・。

開演前のBGMは「FRIENDSHIP」でした。
初日にかかった「僕達ほとんどいいんじゃあない」と同じく、新しく短めにミックスし直されたテイクで、曲が進むにに連れて場内の灯りが暗くなってゆく、という演出。
フェスのMC情報によれば、ジュリーは今ツアーのBGMとしてこの2曲を用意し、会場、日程によって使い分けているようです。
僕は早くも2パターンを体験できたことになるけど、いやぁ改めての感激・・・「FRIENDSHIP」はヤバいですよ。初日以上に泣けてきます。
加瀬さんの旅立ちを知った時、2010年のジュリワン八王子公演でのこの曲の加瀬さんの笑顔を何度思い出したことか・・・あの日の「FRIENDSHIP」はこれまで僕の体感してきたジュリーLIVE、それぞれの会場、それぞれの楽曲の中で一番強く思い出に残っています。
1曲だけのLIVEレポートを本編とは別に書いちゃったくらいですからね(こちら)。

でも、「僕達ほとんどいいんじゃあない」が流れた時のYOKO君の反応も見たかったな~。
何と言っても彼はジュリワンのアルバムの中であの曲が一番好き!という珍しい(?)ジュリーファンですから(この件についての詳しい記事がこちら)。
ジュリワン川口公演の打ち上げで、「ジュリワンは紅白に出るんじゃないか?」みたいな話になった時、「渚でシャララ」で出るのか、いや「涙がこぼれちゃう」で出て欲しい、などと皆が話していたらYOKO君が

「僕達ほとんどいいんじゃあない、で出て欲しい」
と言い出して、「ええ~~っ?」とその場にいる全員に退かれていたっけ・・・。

場内に流れる「FRIENDSHIP」を聴きながらYOKO君は
「この曲がかかる、ってことは1曲目はシャララだね?」
とワケの分からないことを言いながら、張り切ってダンス・スタンバイです(笑)。
開演!

1曲目「危険なふたり

Royal

イントロ、早くもYOKO君から激しいアタック。練習してきたシャララ・ダンスこそ叶わなかったものの、いきなり
イエ~!
とか叫んでます。
彼曰く「試合開始早々に袈裟斬りチョップの連打」となった1曲目・・・これは「レアな曲が来てエキサイトした」のでは当然なく(さすがのYOKO君もこの曲は何度も生で聴いてます)、「初っ端からコレかよ!」という喜びの表現だったのですな~。
オープニングBGMが流れた時点で「加瀬さんを送るステージになる」ということはファンなら誰しも分かりますから、1曲目が「危険なふたり」と来れば説得力抜群。
「始まったぞ!」感が凄いですものね。

YOKO君とは常々、「柴山さんは「危険なふたり」のリフの1音目をチョーキングしているかどうか」で議論することがあるんですけど、音だけ聴けば僕には完全にチョーキングに聴こえます。
でもYOKO君は、実際に映像を観たりして「それがどうもチョーキングじゃないみたいなんだよ」と(DVDを観る、と言っても、このリフ部で柴山さんの手元のアップを抜いている映像は現時点では2人とも見つけられていないので、画面の端の小さな1点を凝視する、という粘り強い集中力が必要になります)。
で、ジュリワンのDVDで確認した時もそう見えた、ということで・・・彼はこの日まず柴山さんの手元を注意して見ていたんだって。
「やっぱりチョーキングじゃないよ」
だそうです。
じゃあ、あの「きゃっ、きゃら、きゃらら、きゃらら~♪」というあのリフの最初の「きゃっ♪」はスライド或いはビフラートだけの表現ってこと?
一体どれほどの指圧なんだ、柴山さん・・・。

最後のリフ部でYOKO君が興奮した様子で下手側を指差すので何かと思ったら、下山さんが完全にベースのパートを弾いてる!
この「鉄人バンドがギターでベースラインを弾く」パターンについては、先程少し触れた「コンソールの真後ろ」という今回の座席でしか確認できなかったであろう手法を19曲目「ねじれた祈り」で目の当たりにしましたので、そちらで詳しく書きたいと思います。
いずれにしても、ジュリーに「無理してベースやらなくてもいいよ」と言われたこともあるという鉄人バンドですが、今でも曲によっては「擬似ベース」の手法を泰輝さんのキーボードのみならず柴山さん、下山さんいずれかが受け持つことがあるのだ、ということが今ツアーでハッキリ分かりました。

お馴染み、ジュリーの「年上のひと・物色ヴァージョン」は大宮でも激しく炸裂。
「今日のお客さんは特にアカンわ~」
といった感じで「美し過ぎる♪」と歌いつつ大きなゼスチャーで歌詞を完全否定するジュリー(笑)。
ああいう時、実際にジュリーに物色された前方席のお姉さん達って、「何よ!」と怒っちゃうものですか?
それとも、「それでも愛している」?

2曲目「恋は邪魔もの

Acollection

イントロでは案の定、YOKO君の袈裟斬りチョップが来ました。小声で「そういうことね?」と。
「加瀬さんの曲ばかりをやるってことね」と早くも確信した、と言うのでしょう。鈍感で飲み込みの遅い僕とは、さすがに感性が違います。

さて、この日僕はこの曲でエンディングの「あっはぁ~ん♪」に注目しました。
え、今さら何言ってるのかって?
恥ずかしながらDYNAMITE、「恋は邪魔もの」でのジュリー・ヴォーカル最大の魅力が「あっはぁ~ん♪」にあり!というおそらく全ジュリーファン共通の認識に、つい先日までまったく気づけていなかったというたわけ者なのです(その証拠に、楽曲考察記事ではあれほどの大長文にもかかわらず、「あっはぁ~ん♪」にはひと言も触れていない恥)。

いや、きっかけはね・・・saba様が「この曲をカラオケで歌おうなんて考える男性がいるのかな?」みたいな感じのことを書いていらして、「へ?」と。
僕、これまでに何回も歌ってます。
「あっはぁ~ん♪」も普通にハミング・メロディーとして歌っていて、何の意識もしていませんでした。これがどれほどたわけたことであったか、saba様のお言葉でようやく気づかされたという次第・・・。

「ジュリーほど、雰囲気で歌っているように見えて”歌”を歌っている人はいない」というのは尊敬するJ先輩の名言なんですけど、プロの歌自慢の歌手ですらジュリーの曲をカバーすると「あら?」みたいな感じになるのは、どうもその辺りに起因するんじゃないかと。
ましてや素人のカラオケなんてねぇ・・・(汗)。自分がどんなふうに「あっはぁ~ん♪」を歌っていたのかと思うと、今さらながら青ざめるばかりです。

よくよく考えると、「恋は邪魔もの」がシングル・リリースされるやいなや、目利きの女性ファンや由緒正しいアイドル・メディアが瞬時に「あっはぁ~ん♪」に着目し「この曲はこのジュリーの声がなければ!」と共通の認識を持ったことは、多くの先輩方が残していらっしゃるであろうお宝資料が証明してくれているんですよね。

まずシングル盤の歌詞・・・僕はレコードは持っていませんが、『シングル・コレクション・ボックス』で当時のレイアウトを確認できます。


Koihajamamono1

ハミング部に歌詞表記はありませんね。
これはまぁ当然です。普通に考えればこの「あっはぁ~ん♪」は「歌のノリ」の手管としてハミングであり、特に安井さんの歌詞として書かれてはいないのですから。
明記しようと誰かが考えたとしても、せいぜい英文字で「Ah...Ah...」とする程度に留まったでしょう。

ところが、テレビやラジオで実際に多くの人がこの曲を聴いた後では、ジュリーへの愛が深ければ深いほど、そうはいかなくなってきた・・・らしいのですよ。


Koihajamamono2

↑ 『YOUNG SONG』76年6月号

Koihajamamono4


↑ こちらは出典不明の切り抜き

このように、「あっはぁ~ん」とまでは書かないにせよ、「これはちゃんと明記しないとダメ!」というジュリーファンの念の為せるところでしょうか、いずれの資料も

ああー ああー あはー あはー

という明確な表記があります。

ジュリーは当時このエンディングで、最初の2回を「あっあ~♪」、次の2回を「あっはぁ~ん♪」と歌っていたパターンが多かった・・・ということなのかな?
いずれにせよこれは、ジュリーの魅力を正当に評価できていたメディアやファンの「当然」のジュリー・ヴォーカルへの敬意として、「あっはぁ~ん♪」が市民権を得た、ということだったのではないでしょうか。

ということで、これまでは「何となく」という曲の流れの感じで聴いていた「あっはぁ~ん♪」を大宮では改めて生のジュリー・ヴォーカルで堪能。
やっぱり凄いね~。
初日は気づきませんでしたが、ジュリーが「あっはぁ~ん♪」をキメるごとに、「きゃあ~」と喚声も起こっていました。勉強になります(←ホント気づくの遅過ぎ)。

~MC~

アンコール前のMCは結構色々と思い出せたんですが、この最初のMCの記憶があやふやです。
「少し涼しくなると聞いていたのに・・・蒸し暑い!」と言っていたのはこの時だったのかなぁ。

(ツアーの日程変更を受けて)「この大宮は、なんとか予定通りに行うことができました」と。
大阪フェスの情報なども合わせ考えるとジュリーはどうやら、当初の予定通りに行われた会場と指定振替公演となった会場とで、最初のMCの内容を丁寧に変えているようです。
几帳面で律儀なジュリーらしいですね。

「GRACEも無事復活しました」には会場も大拍手。
僕が覚えてるのはこのくらい(汗)。
他にも何か面白いことを少し喋ってくれていたはずなんですけど・・・すみません~。

3曲目「許されない愛

Julie2

ひょっとしたら3曲連続で袈裟斬りチョップ来るかな?と身構えていましたが、YOKO君はこの曲のイントロで地蔵のように固まっています。
ここから7曲目「あなたへの愛」まで、YOKO君からの激しいアタックはありませんでした。
確か6曲目「追憶」のイントロだったと思うけど
「瀬戸口さんごめん、殴ってる余裕無いわ・・・」
と、ため息みたいな声で彼が言ったんですよ。
いや、分かるなぁ・・・思えば僕も初日はそうでした。
加瀬さん作曲のシングルA面ナンバーが次々に繰り出され、ただただ圧倒されるしかない、という状態。彼もそんな感じだったんじゃないかな。

いやぁ、それにしてもこの曲の下山さんの粘っこいリードギターは良い!正にゴリゴリ系!
一方の柴山さんはルートで低音をカバーしつつ
「じゃ~つく、じゃ~つく♪」
とコードを弾いています。
この「つく♪」が「ブラッシング」というギター弾きにとって基本中の基本テクニックなんですけど、柴山さんがやると味わいが違うと言うのか、金属の擦れるような音までもが何か語りかけているような感じで、これまた素晴らしいですね~。

サビのジュリーの躍動を見ていると(掌をバッ!と前方に突き出す動きとか)、僕は世代的に(「許されない愛」のタイムリーな記憶が無い世代です)西城さんの「ロ~ラ!」のアクションを思い出すのです。
「許されない愛」が無ければこの世に誕生しなかった、ジュリーのこの曲を踏襲した70年代の名曲・名演というのは、本当にたくさんの例があるのでしょう。
そう言えば、西城さんはデビュー当時、「広島のジュリー」と呼ばれていたそうですね。

4曲目「死んでもいい

Acollection_2

終演後のYOKO君曰く、「このあたりはもう、立ち尽くすしかなかったよね」と。
やはりツアー初参加の彼にとって、「初めて生で聴く曲」が降臨した時の感動、戦慄は凄いということなんですね。この曲は特に歌詞も演奏も強烈ですし。
ただしYOKO君
「一瞬、”愛に死す”ってタイトルが頭をよぎった」
とも告白。全然違う曲じゃん・・・と言いたいところだけど何となく分かる気はするなぁ。

初日にはチェックできなかった下山さんの演奏は、割とスタンダードなコード弾きだったなぁ。ということは泰輝さんが左手でベースを弾いているんだろうか・・・。
「死んでもいい」のオリジナル音源にはサイド・ギターのトラックはありませんから、下山さんが「僕のパート」を新しく作っていることは確実。ならばコード・ストローク以外にもっと色々と細かいことをひっそりとやっているかもしれません。次回再度チェックします。

柴山さんのリード・ギターも初日に劣らず凄まじかったです。ただ「凄い」というだけでなく、井上バンド演奏による初のジュリー・シングルであるこの曲のオリジナル音源への、並々ならぬリスペクトを感じました。
今回のこの曲での柴山さんのギターは、60年代後半から70年代前半にかけて確立された、ファズ・ギターを意識した音作りになっていると思うんです。それは井上バンドの時代の音、とも言えますよね。
そのせいか、時々『太陽にほえろ!』のサントラっぽい雰囲気も感じさせたり。

また、オリジナル音源へのリスペクトということで言えばGRACE姉さんのドラムスも。
YOKO君も「とても病み上がりとは思えない」と言っていたように、バシバシと「打つ」ドラムスです。
今回のセットリストで「70年代ロック」を最も感じさせるのは、この曲の演奏ではないでしょうか。

エンディングのリード・ギター部は柴山さんにピンスポットが当たって、その狂おしい表情や腰振りのアクションもバッチリ観てきました。
最後の「じゃっ、じゃ~ん♪」でパッ!と照明がジュリーメインに切り替わる演出も素晴らしい!

ジュリーの「んはぁあいの、はぁあいの、はぁあいの!」は、初日ほど激しくはありませんでしたが、声自体は大宮の方が艶っぽかったですね~。

5曲目「白い部屋

Acollection_3

前日の鎌倉公演でもそうだった、と後になって知りましたが・・・。この日はラストの「海にむけて」でも涙を見せることなく、全体を通して爽やかに明るく加瀬さんの曲を歌い続けていたジュリーが、ただ1曲途中で嗚咽し涙声になってしまったのが、この「白い部屋」。
2番、Aメロの歌いだし部分でした。
ジュリーが歌詞から加瀬さんを思い出してしまったことは明らかですよね・・・。

ジュリーはこの日アンコール前のMCで、加瀬さんの家に遊びにいった思い出話をしてくれたんですけど・・・たぶん「白い部屋」2番の歌詞はジュリーにとって「思い出そのまま」だったのではないでしょうか。
きっと2人で(加瀬さんは椅子に座って)、買ったばかりのレコードを聴きながら、楽しい時間を過ごしていたのでは・・・。そんなふうに想像すると、やっぱりジュリーの歌を聴いていてこちらも泣けてくるんです。
仕方ないよね、加瀬さん。
ただ、加瀬さんの曲はどんなに切ない短調のバラードでも、清潔で爽やかな感じがします。この曲などは正にそうですよね。

僕は今回のセットリストの中で、「生で体感してそれまでとは比べものにならないほど好きになった曲」を挙げるなら、まずこの「白い部屋」です。
下山さんのアコギも素敵でしたから、初日が終わってからよくこの曲を自分でもアコギで弾いています。決して派手ではありませんが、しみじみ名曲です!

6曲目「追憶

Jeweljulie

本当に、何なんでしょうね・・・この曲でのジュリーの神々しいヴォーカルは。
間奏で囁かれる「ニーナ・・・!」も、エンディングのロングトーンによる「ニ~~ナ~~~♪」も・・・どの「ニーナ」も、どうしようもなく「歌」なんですよね。

これもまたジュリーにとっては加瀬さんの思い出と強く結びついている曲に違いありませんが、ここではジュリーは何かが降りてきたように、良い意味で「加瀬さんが作ってくれた大切なヒット曲」を披露する、という感じで無心に歌います。
ツアー前に書いた考察記事で僕は「もしこの曲がツアーで歌われたら、ジュリーもお客さんも泣いてしまうのでは?」と書きましたが、どうやら少し違うようですね。
ジュリーにも長いファンの先輩方にも、「偉大な曲」へのリスペクトがまず大きくあるのでしょう。もちろんそこに加瀬さんへの感謝があることは前提として。
きっと、加瀬さんへの感謝の気持ちがジュリーの悲しみをくるんでくれているんじゃないかなぁ。
それが「誰もが知る大ヒット曲」の醍醐味であり、ある意味宿命なのかもしれません。

YOKO君は「白い部屋」と「追憶」が続いている曲順が興味深かった、と言っていました。
彼も僕ほどではありませんがスコア好きで、よく似た短調の曲想でありながら、「白い部屋」は最後まで短調で通し、「追憶」はサビで長調に転調する、という比較の面白さを堪能したようです。

恥ずかしながらこの日初めて気がついたのが、泰輝さんのキーボード(右手のパート)が完全に「ストリングス」の音色で統一されていたんだなぁ、と。
オリジナル音源で登場するホーン・セクションの音や全体の厚みは、柴山さんか下山さんのギターが複音でフォローしているみたい。これは次回参加の川越公演(渋谷は残念ながら不参加となりました涙)でのチェック・ポイントとなりました。

あと、間奏の「じゃっ、じゃっ♪」では、コード進行に合わせて照明も切り替わっているんですね。

7曲目「あなたへの愛

Royal3

僕が『ROYAL STRAIGHT FLUSH』3枚のリマスター盤を聴いたのを機にジュリーに嵌り(いわゆる、第1次ジュリー堕ち期)、長年の友人であるYOKO君も実はジュリーが好きだった、と初めて知り・・・すっかりジュリー談義が日常となっていった最初の頃に、彼が「イチオシ」と言っていたのがこの「あなたへの愛」。

当時、YOKO君が「『ロイヤル~』に入ってないシングルもイイ曲たくさんあるよ!」と言ってくれて、僕は彼が持っていた『A面コレクション』を借りることになるんですが、受け渡し前にこの「あなたへの愛」だけはメールに添付して先に送ってきてくれて。
僕が、「いや、これロイヤルの『3』に入ってるから知ってるよ」と電話をかけたら、「えっ、なんでこれが『3』なの?」みたいな話になったっけ・・・。

当時僕はヒヨッコもヒヨッコですから、『ロイヤル』の歌詞カードの作曲者クレジットのとんでもない誤植をそのまま鵜呑みにしていて、「あなたへの愛」をジュリーの作曲作品として喋っていて、YOKO君と全然話が噛みあわなかったりしたこともあったなぁ・・・。
あの誤植は、今は(再版などで)修正されているのでしょうか。非常に気になります。

File0507


↑ これです。ちょっと酷いよねぇ・・・加瀬さん?

さて、YOKO君もやはりこの曲での柴山さんの演奏に加瀬さんを感じたそうです。
ちなみに彼は僕と違ってギターモデルにはすぐ目が行くようで、開演前のセッティング段階から「おっ、柴山さんSGじゃないね!暗くてよく見えね~けど、あれ何?」と目ざとく尋ねてきて。
彼がSGVから加瀬さんを連想できることは確信していたので、「始まってのお楽しみ」とその時は言うにとどめました。予想通り、開演早々に「加瀬さんのためのギターだ!」と感激したみたい。

で、打ち上げで僕がしきりに
「作曲家・加瀬邦彦への世間の評価は低過ぎる!」
と力説していたら
「もちろんそれもあるけど、ギタリストとしての加瀬さんの凄さを世間は分かってない。ジュリワンのDVD観ててつくづくそう思った」
のだそうです。
「柴山さんは今回SGVで、まず偉大な先輩ギタリストへの敬意を表したかったんじゃないのかね・・・」
と、しんみり顔のYOKO君なのでした。

またYOKO君は「キー下げてた?この曲(あなたへの愛)はいくらジュリーでももうオリジナル・キーで歌うのは厳しいんじゃない?」とも尋ねてきました。
僕は最近そういうことはなるべく気にしないように心がけてLIVEを楽しむようにしてるんだけど、「あなたへの愛」は下山さんがアコギのコード・ストロークですからね・・・どうしてもフォームが目に入っちゃう。

結論から言えば、下山さんは転調後のサビをGで弾いていましたから、1音ぶん下げての演奏です。
ただね、1音下げただけではメロディーの最高音は高い「ソ」の音なので、67才の男声でこれが楽々歌えるジュリーはそれでもとんでもなく凄いんですよ。
全然無理してる感じを受けません。同じ「ソ」の最高音の曲でも、例えば最近の「カサブランカ・ダンディー」あたりでは苦しげに聴こえる時もあるし、要は「あなたへの愛」のメロディーの流れが、ジュリーの声にピタリと合っているということなのでしょうね。

1番Aメロでの柴山さんのフレット・スクラッチは大宮でも健在。あと、意外とここ、細かい単音の演奏が歌メロの裏で挿し込まれていました。
初日はほとんど気づかずスクラッチにばかり気をとられていましたが、これは今回柴山さんの編み出した新たなアレンジじゃないですか?
そっと、決して出すぎずジュリーのヴォーカルを縫うように弾いているところに、柴山さんの人格を感じさせた、名曲中の名曲での隠れた名演でした。

8曲目「胸いっぱいの悲しみ

Julie6

「あなたへの愛」まではひたすら圧倒されて立ちつくしている状態が続いていたYOKO君、この曲のイントロで反撃の袈裟斬りチョップ復活!
僕は『歌門来福』で体感していたけど、彼は初めて生で聴く曲。大興奮したそうですよ。

ただ初日のレポにも書いたように、『A面コレクション』を借りた頃、彼はこの曲について「俺はこの曲イマイチ・・・演歌みたいでさ」と言っていたんですよね。
打ち上げでそのあたりを突っ込むと
「いや、もちろん(そう言っていたことは)覚えてるよ。でもその後アンタと一緒になってアルバム聴き始めて、『JULIEⅥ』聴いた瞬間にこの曲も大好きになったんだよね・・・「朝焼けへの道」の次にあのイントロが来ると「素晴らしい!」ってなってさ」
だそうです。
その感覚は分かる!それは僕にとっての「許されない愛」のパターンだな~。
『ロイヤル~』や『Aコレ』で聴いてた時には特別な衝撃は無かったのが、『JULIEⅡ』というコンセプト・アルバム・ストーリーの中の1曲として聴いているうちに「凄い!」と思って大好きになったというね。

参考までにご紹介しておきますと、YOKO君のジュリー・アルバムの好みは『Ⅱ』はさほどでもなく、『Ⅵ』『いくつかの場面』『チャコール・グレイの肖像』『LOVE~愛とは不幸をおそれないこと』『BAD TUNING』といったあたりがフェイバリットです。
そうそう、アルバム『ジュリーⅥ ある青春』と言えば・・・打ち上げでは
「”船はインドへ”はこの先歌うことはないのかねぇ、今回無かったからもう無理だよね~」
と語り合いました。これはその場にご一緒したメンバー全員が同じように思っているようでした。

この日の「胸いっぱいの悲しみ」では、ジュリーのしなやか?なめらか?なAメロ冒頭の腕のアクションも一層冴え渡り、ただ見とれるばかりでした。
このアクション、73年当時からやってたんですか?
これは曲中で合計4回も見られますからね~。間違いなく今ツアーでのジュリーのアクションの中、ひときわ目を奪われる大きな見どころのひとつです。
腕を上げる瞬間の仕草もヴォーカルと連動していてカッコイイけど、直後に「スッ」と振り下ろす動きが、なんとも言えず豪快かつ気品がありますね。
ヴォーカルも、この先どんどん凄くなると思う!

9曲目「おまえがパラダイス

Gsiloveyou

ガンガン!と肩にアタックしてくるYOKO君。
橋本選手になり代わった攻撃は、この彼の大好物ナンバーの降臨により「袈裟斬りチョップ」から「重爆キック」へと移行していた、のだそうです。知るか!

いや~、2人で参加した『ジュリー祭り』の東京ドーム2階バルコニー席で殴り合いしてから早7年目・・・ようやくもう一度この曲を生で聴くツアーが来たよね~。
まぁこの曲はこの先LIVEに参加し続けていればいつかはまた聴ける、とは2人とも確信していたけど、今回の加瀬さんを送る特別なセットリストで体感できるというのがまた、格別嬉しいのです。

ジュリーのヴォーカル、圧倒的です。ジュリーが歌うために生まれたようなロッカ・バラード。どんな上手い歌手がカバーしても、ジュリーのようには歌えない曲。
きっと他の人が歌うと余計な力が入っちゃうんだよね。
この曲を歌うジュリーは、無の境地でリズムに入り込んでいて相当情熱的に見えますが、実は凄まじく自然体です。自らの資質を正直に晒しています。
その持って生まれた声とロッカ・バラードへの適性で、一見凄く力んで熱唱しているように感じるんだけど、実は違って・・・それがあの素晴らしいヴォーカルになって、加瀬さんのメロディーに魔法がかかります。

アルバム『G.S.I LOVE YOU』が完成した時、加瀬さんは「シングルはこの曲で間違いない!」と自作曲の「おまえがパラダイス」を推したのだそうですね。
ジュリーの歌で、完全に手応えを得たのでしょう。
こんなジュリーの凄味をすぐ近くで、しかも自作曲でまざまざと体感するってどんな感覚なのかなぁ。

サビの盛り上がりも素晴らしかったですが、「千里を~飛んだ♪」の自然な情感・・・これぞ男・ジュリーのカッコ良さ。メロディーへサラリと同化する声も素敵だなぁ、と思いながら聴いていました。
気がつくと、ジュリーの歌の後ろで鳴っている泰輝さんのオルガンがすごく効いていて。目立たないですが完璧なバックアップです。さすがは音の料理人!

10曲目「夕なぎ

Singlecollection1

YOKO君としては、前曲とこの「夕なぎ」までが「重爆キック」タイムだったみたい。
イントロのコーラスの瞬間、「うわ!」と素早く反応し、バシバシと横腹を突いてきました。

初日のレポで「この曲はYOKO君は即座に反応できないだろう」と失礼なことを書きましたが、直前にジュリワンのDVD観てればねぇ・・・あの時の「セシリア」は柴山さんのソロなどかなり魅力的な演奏を堪能できますから印象は強いですし、当然「ジュリーのソロだと、これ”夕なぎ”なんだよな~」と考え、音源をおさらいしたりもするでしょう。
あと、彼は小学生の頃によく遊びに行っていた叔母さんの部屋で『コバルトの季節の中で』のシングルレコードを何度も聴かせてもらった思い出があり(叔母さんは”みつこ”さんっていう名前らしいですよ)、それで「コバルトの季節の中で」が今でも大好きな曲なのだそうですが、終演後にしみじみと
「よく覚えてないんだけどさ、絶対B面の「夕なぎ」も聴かせてもらったことはあるはずなんだよね・・・」
と。

鎌倉ではこの曲でジュリーが歌い終わった後に、まるで「加瀬さん、どこにいるの?」といった感じで会場を隅々まで見渡すシーンがあった、と聞きました。
ある意味、今回のセットリストの中で一番「加瀬さんのメロディー」のイメージを象徴している(とジュリーが考えている)曲は、この「夕なぎ」かもしれません。

初日、イントロで下山さんがアコギに持ち替えたのを見た記憶があるのに肝心の演奏している姿の記憶が無くて・・・「あれえっ、エレキだったかなぁ」とレポを書きながら自信が無くなっていたんですが、この日はしっかりチェック。やはりアコギでした。
やわらかなストロークで、爽やかモードの下山さんでしたね。でも下山さんって、怪しげモードの曲の演奏の方が記憶には残りやすいですよね・・・。

~MC~

「ちょっと待ってね」
と言ってペットボトルの水を飲むジュリー。

「本当は水分だけでなく塩分もとらなきゃいけない」ということで、色々な人が「あれがいいよ」「これがいいよ」と教えてくれるんだけど、結局
「ワタシは水が一番いい」
とのことです。
「こういうホールではお客さんは飲食禁止ということになってますが・・・みなさんよく我慢できますね?」
と。
いえいえ、ステージ上のジュリー達に比べれば楽過ぎて申し訳ないくらいなのです・・・。

ちゃんとキャップをはめておかないと、ライトに当てられたりとかして化学反応が起こって(?)不純物が混じる、など結構長々と水分の話をしてくれたんですが、最後いつの間にかマイクの左手ではなくペットボトルを持つ右手でしゃべっていたという(笑)。
気づいたジュリーは
「今・・・水に向かって喋っとった!」
とかなり本気の自分ツッコミがあって、場内は大爆笑でございました。その後、この「ペットボトルで喋る」ネタは定番化(?)した模様です(大阪フェス情報)。

いつものように「次は新曲を歌います」と制作経緯を紹介してくれて、「被災地すべてに祈りを込めて歌います!」・・・これ、毎回言ってくれていますが、決して「型通りの挨拶」ではありませんよね。
本気も本気、大本気ですものね。
「祈り」「怒り」「悲しみ」もすべて本気で歌うジュリー。

で、水分の話が面白かったのでついうっかり「新曲前のMCで一瞬姿を消す」と言われている下山さんの動向をチェックし忘れました。気がついたら普通に立っていらっしゃいましたが・・・どうだったのでしょう?
姿を消してる雰囲気は感じなかったんだけどなぁ・・・。

11曲目「泣きべそなブラッド・ムーン

Kottinomizunigaizo

新曲4曲については、YOKO君のネタバレに気を遣うことなく開演前に話ができました(鉄人バンドの具体的な演奏分担についてはさすがに黙っていたけど)。

YOKO君曰く、とにかく「泣きべそなブラッド・ムーン」の採譜は大変だった、と。
僕は右サイドのギターのテンション・コードを教えて欲しくて彼に採譜を頼ったわけなんですが、鍵盤をやらないYOKO君としては、「ピアノだけの箇所はお手上げなんだよね・・・」だそうで、最後に「AonG#」なんて分数コードをひねり出したりしてて。
残念ながら今回も泰輝さんの鍵盤についてはまったく見えず、確認はできませんでした。鍵盤だけは、2階から双眼鏡で見るしかないものね~。

初日の僕はジュリーの歌に圧倒されていたぶん、大宮ではじっくり鉄人バンドの音を聴きました。
この曲、CDではエレキギターだけで4つのトラックがあるんです(おそらく柴山さんと下山さんが2トラックずつを録ったのではないでしょうか)。
考察記事では
「右サイドから聴こえる空間系のエフェクトのサイドギターが、ステージの立ち位置とは逆で下山さんの演奏に聴こえる」
と書いたのですが、LIVEでの再現を踏まえるとどうやらそれは合っていたようです。
Aメロの「優しさじゃ違うから」の箇所でハッキリするのが、柴山さんはパワー・コード、下山さんはテンション・コードという分担。これはどちらもCDで右サイドに振られているトラックの音なのです。
ステージでは、ハーフ・ディミニッシュもシャープ・ナインスも下山さんの演奏でした。きっとCDでもその通りだったのでしょう。

ラストの泰輝さんのピアノの和音は、YOKO君の採譜だと「G#m7(11)」。
最初に見せてもらった時は「ええっ?」と思いましたが、これは音源を聴き直して、合っていると思いました。ギターで弾こうとするととても人間の指では押さえられないようなフォームになりますが、ピアノだと自然に出せる音なんですね。

ジュリーのヴォーカルから受けた印象は、初日と同じでした。確かにジュリーは怒りを歌っている・・・被災地の苦痛を軽んじる人達に、実際に自分の見た南相馬の全部を花束にし手渡したい、と。
それでも僕はジュリーの声に癒される・・・その優しい声に、ジュリーの花束を受け取りたい、と思う。
CDで最初に聴いた時には正体の分からなかった感覚が、生のジュリーの歌声を聴いたことで、徐々に僕のこの鈍感な胸にも降りてきてくれたようです。

12曲目「涙まみれFIRE FIGHTER

Kottinomizunigaizo_2

下山さんがいぶし銀の捌きで一瞬を斬り裂く「振り飛車」とすれば、柴山さんは大局感で厚みを築き押し出す重厚な「本格居飛車」。
・・・って、将棋の戦型に例えてもほとんどのみなさまにはよく分からないかと思いますが、鉄人バンドのギタリスト2人はかなりスタイルが違うんですよね。
そんな2人が同じバンド内で、しかもジュリーのバックバンドとしてここまで磐石にキャリアを継続している不思議な奇跡。でも、タイプが違うからこそお互いの演奏へのリスペクトが、長く続ければ続けるほど強まっていくものなのかな。

「涙まみれFIRE FIGHTER」の柴山さんのリード・ギターでは、もちろん顔を歪めて弾きまくる間奏も素晴らしいけど、僕はイントロなどに登場する「レ#~ド#~シ~ソ#~、レ#~ド#~シ~ソ#~♪」のスローハンドが特にグッときます。
これは譜面表記すると1小節に4分音符が均等に4つ並ぶだけ。でも実際に柴山さんが弾いている4分音符はすべて同じ長さではないわけです。
微妙にシンコペしていたり、遅れて鳴らしたり。
1小節の中に、譜面では表せない起承転結がある感じで、当然ビフラートも1音1音違います。

「最も機械音による再現が困難な楽器」と言われていたギターも、最近はリアルな音色と装飾で打ち込むことができるようになっているけど、今ツアーの「涙まみれFIRE FIGHTER」でのこの4音のリフレインに象徴されるように、打ち込みでは絶対に表現できない、「人の演奏」に限る感動的な演奏というのは断固あるのです。
それと同様に僕は、どんなにコンピューターが強くなろうと、「人間が指す将棋」が見たいよ!・・・ということで先程強引に将棋に例えたわけなんですけど。

柴山さんはこの曲で最後の最後に、「ジェット・サウンド」も披露してくれます。
これこそが、ジュリーの歌う「襲い来る風化」をフランジャーで表現した演奏。ジュリーの歌声だけではない・・・柴山さんのギターも叫んでいます。

あと、この曲は今年の新譜4曲の中で最もヘヴィーな曲想だと思いますが、「涙まみれFIRE FIGHTER~♪」とタイトル・フレーズを歌う箇所でほんの一瞬だけ、明るいブルースのニュアンスが登場します。
この時のジュリーの声が良い!
語尾の「たぁあ~♪」の揺るぎなさは天性です。メロディーにコーラスがかぶってくることで、余計にジュリーの表現が際立っているように感じました。

エンディングでは、この世のすべての欺瞞を切り裂くようなジュリーの咆哮。これもまた正に「人間の声」でしかあり得ない歌であり、感動ではないでしょうか。

13曲目「こっちの水苦いぞ

Kottinomizunigaizo_3

さぁこの曲です。開演前にお茶していた時にこの曲の話になり、YOKO君は
「最後、下山さんはエフェクター踏むと俺は思ってる!」
と言っていました。
もちろん僕はそれ以上話を深めずスルーしましたが、「コイツもこの曲の演奏についてはエンディングが見せ場だと思ってるようだな・・・よしよし」と。

つまりYOKO君は(初日前の僕と同様に)「下山さんは最後までエレキで通す」と当然のように予想していて、コーダ部に入る瞬間にアコギ系のエフェクトをかけるんだろう、と考えているのです。
今ではエレキギターでアコギっぽい音を出すエフェクターは数多くあります。さすがにアコギそのものの音にはなりませんが、結構それっぽい音は出せます。
ですからYOKO君の予想は至極当たり前かつ(それでも)演奏者として難易度の高いもの。
「下山さんならそのくらいやってくれる」
というYOKO君の期待、分かります。
ただ、さすがの彼もそれを凌ぐ神技が用意されているとは夢想だにしていなかったようです。

こりゃ楽しみだ!というので、すみません・・・大宮でも僕は”おいっちに体操”には参加せず、じっとYOKO君の反応を窺っておりました(あ、確かにこれ、「TOKIO」「気になるお前」のような正調の”おいっちに体操”ではなかったですね。ジュリーの気持ちとしてはファイティング・スタイルなのかな、と思いました)。
途中、アコギスタンドのセッティングに気がつくや、案の定激しく僕の肩を揺さぶり、ステージ下手のローディーさんを必死に指差すYOKO君。いや、僕は初日に見てるんだから・・・知ってるって。

で、エンディング。
打ち上げで聞くところによると、下山さんがリフを弾きながらゆっくりとスタンドに向かうのを見てYOKO君は、初日の僕とまったく同じく
「いや・・・それは無理でしょ!」
と思ったんだって。

この曲のリフは4小節でひと塊になっています。
その最後の1小節(塊の中の4分の1)だけを柴山さんが弾くわけですが、その間僅か3秒(YOKO君も「3秒だよね」と後で言ってました)の間隙を縫って、下山さんはアコギをスタンバイ・・・リフのひと塊ぶんならともかく、繋がっているフレーズの途中でいつの間にか演奏者が変わっている、という超絶の手法。
とは言え、みなさまも気をつけてさえいれば、この”慕ってますフォーメーション”は絶対に聴きとることはできます。下山さんと柴山さんのギターの音色設定は、まったく同じではないのですから。
柴山さんとしては最後の2小節を
「がっがっがっがっ、ちゃ~ららら~ら~、らら~♪」
と弾くことになるわけで(「がっ」の箇所は「G7」のダウン・ストローク)、単音に移行した後も音色の設定はそのまま。下山さんの音と比べると空間系のエフェクトが強めで、やや細い鳴りになっていますよ~。

YOKO君は、とにかく唖然としてこのエンディングの一部始終を見ていまして・・・下山さんの美しいアコギのコーダが終わると熱烈な拍手と共に、ひと言。
「まいりました・・・」

ただ、打ち上げではその時の僕の様子について
「俺は下山さんと柴山さんに参っただけで、その場でなんでアンタに”どや顔”されなきゃいけないのかが分かんないよね・・・」
と言ってました。
彼の中ではその時点で、僕はもう重爆キックでヨレヨレになってる設定だったみたいです・・・。

14曲目「限 界 臨 界

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いつもお世話になっている長野の先輩から有難いお申し出を頂き、日程変更により初日に参加できなかったカミさんも、この日急遽別席で参加していました。
その感想がね・・・。
「とにかく新曲を歌うジュリーが怖いくらいだった、特に「限界臨界」は怖かった」
と。
確かに大宮でのこの曲の最後のシャウトは、初日とは比較にならないほど凄かったんです。YOKO君も「強烈過ぎて言葉にならない」と言っていたくらいで。
終演後カミさんは
「新曲を聴いた後の”光り輝いていた頃”の曲達に気持ちが入っていけなかった。日本もいつか戦争するんやろな、ジュリーがこんな楽しい曲(「ウィンクでさよなら」や「バイバイジェラシー」)を歌ってた平和な時代は二度と来んのかな・・・」
と考えて気が沈んでしまった、と泣きそうになってて。
ちょっとビックリしたけど、その感性は「誠」だと僕は思う・・・あまりに浮かれてLIVE中にそういうことは僕自身は忘れてしまっていたんだけど。

今回のセットリストは、真ん中の新曲4曲が「現実」で、あとは加瀬さんとの思い出、なんですよね。
加瀬さんの曲を乱暴に「過去」「夢」とは言えないけど、そうした構成であることは真実。
でも、帰宅してから色々と話しました。
「ひどい時代にならないように、戦争なんかしないように、と気合を入れてジュリーは今年も新曲を歌ってくれてるんだから」
と。

それに、今はジュリーの歌だけじゃない・・・正直僕は今年の新曲の考察記事を書いていた頃には「どのみち、もう止められない」という諦めの気持ちもありました。
実際止まらないかもしれない。でも「何度でも作り直せばいいんだ」というポジティヴで粘り強い、頼もしい若者達が登場して、今は凄く励まされています。
「馬鹿にした」上から目線の物言いを怖れない彼等の「未熟」こそ、大きな魅力。ジュリー、凄いよ・・・「未熟」は褒め言葉なんですね。
「未熟でも若い者」だからこそ、未来があり可能性があり希望がある、と今は思えます。

2010年(ジュリワンの年なんだよね・・・)にジュリーが歌っていたことが予言であったかのように、2015年、若者は目覚めました。
「君達がボスを選べよ!」
「見護り支えて行くのが、俺達老人!」
・・・って、さすがに僕はまだ老人ではないけど、最近ジュリーの「若者よ」の歌詞が沁みています。
ジュリーも今、「限界臨界」の歌詞を書いていた頃よりずっと前向きな気持ちになっていると思う・・・来年のお正月コンサートでは、「限界臨界」「若者よ」の2曲を続けて聴きたいな~。

15曲目「ウィンクでさよなら

Royal2

初日はここで「新曲から間髪入れずKASESONGSへ」という流れに戸惑いましたが、ツアー2度目の参加で僕は早くも慣れたようです。ステージ上のジュリー達の切り替えが見事過ぎる、というのもあるでしょう。

ただ、ツアー初参加のYOKO君はやっぱり「ええっ?」と思ったみたい。イントロでは暴れることなく一瞬困ったように薄く笑っていましたね。
「新曲の後にすぐにコレ?マジですかジュリー!」
みたいな感覚だったのではないでしょうか。
今までのツアーでは、新曲と続けて歌っても違和感のないテーマであったり、内容の曲が配されてきましたから・・・「溢れる涙」とか「F.A.P.P」とかね。

やっぱりこの「限界臨界」→「ウィンクでさよなら」の流れには、最初は誰でも驚きますか・・・YOKO君、手拍子参加までには少し時間がかかっていたようでした。

さてサビの「求愛ポーズ」ですが、ステージを小走りに駆けて前方に進出し、その場で手を差し出し片膝を立てる、というスタイルに変わっていました。
いや、片膝立ての最終形は変わらないんですけど、初日は完全に「ズズ~」と膝でスライディングしていたんですよ。衣装が痛んじゃったのでやめたのかなぁ?
いずれにせよ今回の「ウィンクでさよなら」は、神席のみなさまにとっては至福の1曲でしょうね・・・。

前日にセットリストのおさらいをしながらチェック・ポイントを頭に入れていた時には覚えていたのに、鉄人バンドがどんな演奏をしているのか確認するのをすっかり忘れていました。泰輝さんがどんなアレンジで臨んでいるのか、リフは誰が弾いているのか・・・。
『ジュリー祭り』と同じである、とは言えないのが鉄人バンドの醍醐味なのでね~。
でも、ピアノの音が鳴っていたのは覚えています。Aメロ直前のグリッサンドが強く印象に残りました。

16曲目「バイバイジェラシー

Stripper

やはりイントロでは隣から激しいアタックが(笑)。
この曲と次の「甘いたわむれ」で僕は「DDT」という大技を食らっている設定だったようです。橋本選手になりきったYOKO君、予想外のレア曲の降臨に興奮し、いよいよ仕上げにかかりました。

初日からそうでしたが、やっぱりジュリーがダメ押しで大暴れする曲後半の盛り上がりが凄いです。会場全体が「きゃあ~っ!」となります。
「バイバイ、ジェラシ~♪」のトコでは、ジュリーに合わせてステージに向かって「バイバイ」のアクションを繰り出すお姉さん達も多数。
で、しょあ様も書いていらしたけど、正にジュリーが大暴れしている時の柴山さんのギターが、とんでもなくカッコイイんですよ~。かなり難易度の高いピッキング&運指をしているはずなんですけど、ほっとんどフレット見ないで笑いながら弾いてますからね。
柴山さんはきっと、モータウン・ビートの演奏が大好きなんだと思います。いつか「Tell Me...blue」も鉄人バンドの演奏で生で聴いてみたいなぁ。
一方で間奏ソロでの柴山さんの動きはね、あれはすごく理に適ってるんですよ。
ネックを胸くらいまで持ち上げる動きとか。これは、「A・C・B」で似た感じのアクションが見られます。
ちなみにビリー・ブレムナー(ロックパイル)もまったく同じ動きしますよ~。

あと、この曲はGRACE姉さんのドラムスも素晴らしい!
みんなが「きゃあ~っ!」と言っている中、タムでドッカンドッカン音量上げる箇所が特に好きです。

17曲目「甘いたわむれ

Singlecollection1_2

YOKO君(=橋本選手)の「おお~~っ!」という雄叫びと共に、「DDT」曲が続きます。これは、まだツアー初日まで日数があった頃に加瀬さんのことを色々と2人で話していた時よく話題に上がっていた曲。
「こんな完璧な曲がシングルのB面なんだもんなぁ」と。
YOKO君も「ひょっとしたら歌ってくれるのでは?」くらいの小さな期待はあったようですが、いざ実現!となれば彼の興奮状態もMAXに。

イントロのGRACE姉さんのエイトの刻みは、やっぱりカウベルではなくウッドブロックの音色のようでした(初日のレポ・・・「ウッドストック」って書いてある汗。そのうちこっそり修正します・・・恥)。

ジュリーはノッケから指笛を鳴らそうとしますが、「ス~」とか「ほぴ~」みたいな抜けた音が多くて、「ありゃっ?」みたいな顔をしながら何度も何度もトライ。
この指笛、最新の広島情報では最後の最後に「やるぞ、やるぞ」とスタンバイしておいて、見事にスカッ!とやらかしてしまい、地団太を踏んでいたとか?
そう考えると、『ワイルドボアの平和』の「俺たち最高」あたりはとんでもない神技が炸裂していたんですねぇ。ちなみに僕は指笛はまったくできません。確かYOKO君は何とか鳴らすくらいはできたはず。この日はそれどころじゃなかったみたいで、やってませんでしたが・・・。

リードギターは柴山さんだったはずだけど、下山さんがどんな演奏をしていたのか初日に引き続きまたしてもチェックし損ねています。
この曲も「死んでもいい」同様に下山さんは「僕のパート」を新たに作っているはずですから、次回はしっかり確認しないと・・・。
ただ、ホーンセクションのパートがキーボードではなくギターだったような記憶があるんですよ。もしかすると柴山さんと下山さんの2人がコード・プレイでバリバリにリフを弾いていたのかもしれないなぁ。

18曲目「恋のバッド・チューニング

Badtuning

YOKO君が橋本選手になりきっているならば、この曲で僕は垂直落下式ブレーン・バスターを食らう覚悟でいたわけですが・・・YOKO君、イントロでいきなりにこやかに握手を求めてきた!(笑)。
後で聴いたら、「期待はしていたけど本当に聴けた」という感動が大きかったとのこと。
もちろん『ジュリー祭り』がLIVEデビューの彼はこの日が初体感となる大ヒット・ナンバーです。

いつもお世話になっている先輩は、初日「はじめから♪」の箇所で無意識に指立て腕上げしちゃって焦ったらしいですが、ステージを見たらジュリーも「あの頃と変わらず」やっていたので嬉しかったと。
そこから「ちょっとずれてる周波数♪」へのあの流れるような掌アクションは、やっぱりカッコイイのひと言です。ジュリーは本当に自然にこういうハッチャけた動きができるんですよね~。

柴山さんがバッキングで、オブリガートの単音は下山さんが担当していたことを確認しました。
初日はそこまで見る余裕が無かったので、すっかり逆だと思い込んでたなぁ・・・。あの単音を弾くがために、下山さんのアクションが激しくなっているようです。
今ツアーは例年にもまして下山さんがゴキゲンに見えるんですけど、「さもありなん」なニュースが飛び込んできました。下山さんもかな~り好きそうな伝説のバンド、テレヴィジョンが来年1月20日の来日公演決定!
その日付、ジュリーのお正月コンサートとバッティングしそうじゃない?とみなさま思われるでしょ?ところがジュリーとのバッティングはあり得ません。
何と何と、日本を代表して彼等と対バン張るのが、あのルースターズですよ!
もちろん下山さんも出演します。下山さん、今から大いに張り切っていると思います。
僕も参加したいけどなぁ・・・ど真ん中の平日か~。

「バッド・チューニング」の話に戻りまして・・・どうやら今ツアーのジュリーはあくまで「ばっ、ちゅにん!ばっ、ちゅにん!」のコーラス部を歌うことに決めてるみたい。
「ばっ、ちゅ~に~~ん♪」の主旋律は、次にこの曲が採り上げられるツアーまでお預けかな~。
この曲は今後これっきり、ということは無いと個人的には思います。いきなり来年のお正月でもう一度聴けるかも、その時には・・・と期待してみます。

19曲目「ねじれた祈り

Kitarubeki

そしてこれです!
何気なくミキシング・コンソールを見ていたら、「恋のバッド・チューニング」が終わった後、ミキサーさんがパッとひとつのトラック出力を切り替えたんですよ。
音量レベル表示から、切り替えられたそのトラックが柴山さんのギターであることは分かりました。それを、まったく別の設定のトラックに切り替えたということは・・・そうか!と。

初日のレポートを書いた後、頂いたコメントをはじめ何人かの先輩方が「”ねじれた祈り”のベース音は柴山さんが弾いてましたよ」と教えてくださったのですが、僕は「それはちょっとあり得ないなぁ」と決めてかかっていたんです。
どんなエフェクターを使ったって、あそこまで「擬似ウッドベース」みたいな音はギターだけでは出せない・・・だから、おそらくイントロなどに登場するベースは泰輝さんのシンセで(お正月からずっと、この曲のレポートではウッドベースは泰輝さんの演奏、と何の疑いもなく書いていました恥)、柴山さんはウッドベース独特のスラップ音をギターで再現していたんだろう、と考えたのでした。
とんでもなかった!

ステージ上の5人以外に、目の前にもう1人のプロフェッショナルがいるんだ、と悟った大宮。

柴山さんのベース(今ツアー・セットリストで今のところ確実に分かっているのは、「ねじれた祈り」の一部と「きわどい季節」全編です)演奏は、ステージ上で鳴っている音を、ミキサーを通して再構築されたものだったのです。
あらかじめベースに近い音色になるようミキサーさんが設定したトラックに、瞬時に柴山さんのギターの出力を切り替えているんですね。

ミキシングによる「音作り」は、ステージ上のエフェクターによるそれとは異なります。
例えば、エコーをどのくらいかけるか、とか、お正月に披露された「僕がせめぎあう」でのジュリー・ヴォーカルの出力を左右に振り分ける(「PAN設定」と言います)等々の役割があります。
そして「ねじれた祈り」の場合は、「音質」の設定。「イコライジング」という作業で、基本的に「HIGH」「MID」「LOW」の3種のEQ(イコライザー)を使って音質のバランスを決定し、ミックス出力します。
ここでは、「HIGH」をほぼ最低まで絞って「LOW」を最大限まで上げる、という設定のトラックを用意していた、ということでしょうね。

加えて、柴山さんのSGVが威力を発揮します。
SGが「ズンズン」な音とすればSGVは「パンパン」な音。SGVを弾くことで、ベース用にミックス設定されたトラックに「パンパンパン!」という反響音が強調され、それがウッドベースさながらのスラップ音に聴こえるという・・・YOKO君の「こっちの水苦いぞ」での感想ではありませんが、本当に参りました。驚きました。

大宮ソニックシティーのミキサーさん(ジュリーのスタッフさん?)は最初から最後までキビキビとした動きで真剣に立ち回っていらして、正しくプロだなぁ、と。
基本右側のモニターで周波数をチェックしつつ、時にはフェーダーを手動で微調整、素早いマーキング。
僕も自分でミキシングやる人ではあるんだけど(そういうことができるのでYOKO君のようなアーティスト肌の男がなついてくれてる)、とてもマネできない・・・。

翌日、YOKO君に出したメールの返信で彼曰く
「ミキサーってさ、どんなに見た目が地味でも瞳の奥に鬼が宿ってるんだよね」
まぁ僕も彼に昔「ミックスの鬼」と呼ばれたことがありますが、当然ながらプロはレベルが違います。
ジュリーのヴォーカルも素晴らしかったし初日に増してお客さんも盛り上がっていましたが、僕はとにかく柴山さんとミキサーさんの連携に感動させられっ放しの大宮の「ねじれた祈り」でした。

あ、イントロではこの日一番の激しいアタックをYOKO君に食らいました(彼もミキサーさんのトラック切り替え作業には気づいていて、「おっ?」と思ったそうですが、それ以上に「ねじれた祈り」の初体感でエキサイトしまくっていたようです)。
打ち上げで彼が言うには
「ここで垂直落下式ブレーンバスターが決まったよね」
と。
まぁ確かにあのベース音の驚愕の手法には、垂直落下級の衝撃を受けたけどね~。

20曲目「きわどい季節

Royal80

コンソールのあたりの席って、やっぱり「ステージ全体を見渡せる」位置みたいで、「ねじれた祈り」が終わってから柴山さんと下山さんが2人ともギターをチェンジする様子が、自然に目に入ってきました。
初日、下山さんがアコギに替えたことは覚えてる・・・でも、ここで柴山さんがギターを替えていたことにはまったく気づいていませんでした。
「万が一記憶違いだったら」と思って、終演後にぴょんた姉さんに「きわどい季節で柴山さん、ギター替えてますよね?」と念のためお尋ねしましたら、さすがですね~「SGに替えてるよ」と即答でございました。

ということで、ここでは前曲に引き続いて柴山さんの演奏を中心に語らなければなりません。
ズバリ言いますと、この曲で柴山さんはベース弾いてます!ええ、ハッキリとベースラインです。

ただし、「ねじれた祈り」とは響きが違います。
これがSGを使った理由でしょう。
音質については、「ねじれた祈り」同様にベース音に限りなく近い設定にイコライジングされたトラックがあり、ミキサーさんがそこから出力しているはずです。
そこで、サスティンが深いため、ロングトーンを多用するバラードのベースラインに適したSGに切り替えた・・・これが僕の辿り着いた結論。
こうなってくると、じゃあお正月の「ねじれた祈り」はどうだったのか、スラップ音があったとしても今回とはずいぶん聴こえ方も違ったんじゃないか?(SGVではなかった・・・ですよね?)という疑問も沸いてきますが、残念ながら映像も音源も残されていませんから、確認の術はありません。
ホント、特に今ツアーなどは何らかの形で作品に残して欲しいんだけどな・・・。

とにかく、今回の「きわどい季節」での柴山さんの演奏は、完全にベースそのものの音とまでは言えませんが、アレンジ・パートとしては普通にベースなんですよ。
初日はまったく気づいていませんでしたし、そもそも柴山さんがこんな役割をしていることがあるなんて、僕は今まで考えたこともありませんでした。驚きました。
楽曲に応じて色々と役割分担のヴァリエーションや進化があるんだなぁ、と改めて鉄人バンドのストイックかつ自然な取り組みに感激します。

今の鉄人バンドのメンバーによるベースレス・スタイル最初期のツアーである『greenboy』(2005年)のDVDでこの曲をおさらいしますと、下山さんのアコギ・ストロークに対して、柴山さんはアルペジオで新たな(原曲とは違う)アレンジを施しているんですよね。
10年後、同じメンバーで、さらに新たなアレンジに練り直された「きわどい季節」・・・本当に新鮮でした。

僕が見逃しているだけで、最近のLIVEでも柴山さんがベースを演奏する曲はあったのでしょう。
例えば、2013年お正月の「静かなまぼろし」は?
あの時、柴山さんがどんな音を出していたのか僕は結局分からずじまいでした。「静かなまぼろし」のオリジナル音源にはエレキギターのパートがありませんから、今回の「きわどい季節」と同じ手法で柴山さんがベース・パートを弾いていた可能性は大きいのです。
これまた、振り返って確認することは叶いませんが・・・。

さて、「きわどい季節」はYOKO君の大好物です。
さすがに泰輝さんの華麗なストリングスの最中に暴れることはありませんでしたが、イントロのほんの一瞬で「ハハッ」と小さく笑ったYOKO君。
これは、『ジュリー祭り』で「コバルトの季節の中で」が始まった時とまったく同じ反応。「嬉しい」時のそれなんですよ。後で聞いたら
「ねじれた祈りの垂直落下式ブレーンバスターでスリーカウントはとれてたけど、きわどい季節がきちゃったら、三角絞めまでいってギブアップとるしかないよね」
と。
この日のYOKO×DYNAMITEの大宮対決は、東京ドームの「橋本-中野戦」(名勝負!)にそっくりだった、とのこと。分かる人、どのくらいいらっしゃるかな(汗)。
でも、この日がセットリスト初体感、ジュリーのヴォーカル、鉄人バンドの演奏に「参った」したのはYOKO君の方なわけで、何故僕が三角絞めでギブアップしたことに話が落ち着いているのかが分からん・・・。

大宮のジュリーのヴォーカルは、この「きわどい季節」が一番素晴らしかったように思いました。
この曲と「胸いっぱいの悲しみ」の「3連バラードの隠れた名曲」(いや、ファンにとっては全然隠れてはいないんだけど)2曲は、ツアー後半には神レベルにまで進化したヴォーカルが聴けるような予感がします。

あと、最後の転調部からGRACE姉さんがハイハットでとても繊細な8分の6の刻みを入れていることに気がつきました。1番、2番のサビでは聴こえていなかった音のように思うのですが、次回要チェックです。


~MC~

アンコールの拍手に応えてジュリーが着替えて登場。
2着目の衣装、1着目と比べて足が長く見えませんか?

ジュリーは、座ってアンコールをしていたお客さんが多かったのを「見てたで~」と言わんばかりに、再登場と同時にお客さんが一斉に立ち上がろうとするのを
「あぁいや、そのまま、そのまま!」
と(笑)。
楽屋でアンコールの拍手を聞きながら衣装替えをしていると、揃ったアンコールの拍手のリズムと着替えの動作が合ってきちゃったんだとか。
「サッ、サッ、サッ」と声を出しながら拍手のリズムでボタンをはめる仕草に続いて、最後に
「サッ!」
と言いながらチャックを上げる仕草を披露した時には、お姉さん達の悲鳴も起こったりして(笑)。

ところどころ寄り道しながらも、やはり加瀬さんの思い出話がメインのMCでした。
「本当はもっと別のもの(セットリスト)を考えていたんですが、今回は新曲4曲以外は全部加瀬さんの曲で行こう!と・・・みなさまには押しつけがましいようですが、なにとぞご容赦頂きたいと思います」
と頭を下げるジュリーに大きな拍手。
みんな同じ気持ちですよね。こんな素敵なセットリストにしてくれて、みんなで加瀬さんを思い出しながらの今ツアー、決して忘れられないものになるでしょう。

「加瀬さんには本当にお世話になってね・・・ワイルドワンズの活動を夏限定にしてまでワタシについてくださって、色々と新しいやり方を考えてくれて、面白いと思ったことは、やっちゃえやっちゃえ!と。まぁワタシも他の人とは違うことをやりたい、という思いは持っていましたから、そういう意味で加瀬さんとは気が合ったんでしょうね」と・・・細かい言い回しなどは違うと思いますが、そんな感じのお話をしてくれました。
加瀬さんのお母さんが食堂(だったかな?)をやっていて、食べにいくと
「今日は邦彦ウチにいるよ!おいでよ!」
と言ってくれて、加瀬さんの家に行くと加瀬さんがいて、「明日は仕事なの?」と聞いてくる。「休みです」と言うと「俺も休み~♪」と。
「じゃあ、どっか遊びに行こうか!ということで釣りに連れていってくれたりしてね・・・」

「ワタシは昔から誰かについていくということが多くて、例えば親父が「研二行くか?」と言ったら「行く~!」と、バイクの後ろにチョコンと座って待ってたりして。
この時「出張り」だか「出べり」だか覚えていないんですけど、地元の方言っぽい言葉で「研二は”出たがり”やな」という意味のことを言われた、と話してくれて、その方言の語感からオヤジギャグを展開。
「出べそ、じゃないですよ。いや、昔はワタシも出べそみたいなモンでした。細かったから!(笑)」
「今は(おへそは)地中深くに埋もれて・・・地中ってことはないか、脂質に埋もれております(笑)」
みたいな感じで脱線もしながら・・・他にもまだまだ加瀬さんのことを話してくれました。

年賀状が来たので返事に「今度飲みましょう!」と書いて送ったんだけど、ずっと連絡が無く(ジュリーは基本、年賀状は”後出し”なんですって)・・・。
「ベッドで横になっている姿を見られたくなかったのか・・・それともワタシのことが嫌いだったのか・・・いや、好きだったと思いますけど!」
と、ユーモラスに話してくれたのが逆に切なかったなぁ。
家族以外で、「この人は自分のことが好きだ!」と躊躇なく言える知人を、みなさまどのくらいお持ちですか?
そうそういないですよね。そう考えると、ジュリーと加瀬さんの関係というのはね・・・本当に特別で、兄と弟のようであり、同志のようでもあり・・・。

訃報は鳥塚さんの電話で。
「その場で2人とも泣いてしまった」
と・・・このことは他の会場でもお話してくれているみたいですね。母親が亡くなった時も泣かなかったのに、年齢のせいでしょうか、と。
例年の大宮と同じくかなり長めのMCではあったのですが、後で前日の鎌倉公演の様子を聞いたりすると、この日は比較的真面目と言うか淡々とした感じの話しっぷりだったのでは、と思われます。

あとどのくらい歌っていられるかな・・・という話も。
残り少ない時間、キチンと計画を立ててやっていかなきゃいけない。でも、計画を立ててもその通りにはいかなくなってくるのが、ワタシの年齢なんですよ、と。
加瀬さんが亡くなった年齢を数えて
「そのトシにはまだ自分、生きてるよな?」「10年後は?今67やから、10年後は喜寿や!」
と、指折り確認。

最後はお客さんの健康も祈ってくれて、いつものように鉄人バンドのメンバー紹介へ。
それぞれ大きな拍手があり
「それではみなさま、よろしゅうございますか?」
「オマケでっす~!」

~アンコール~

21曲目「TOKIO

Tokio

YOKO君が今年の大宮公演で例年よりはるかに盛り上がり、我を忘れるほどのテンションが爆発していたことを具体的に証明したのが、この「TOKIO」でした。

ジュリーの「オマケです~!」に続いて柴山さんのリフが始まり、5小節目の頭でジュリーがジャンプ(一緒にジャンプするお姉さん達も多くて、会場の床が「どん!」と言いました)、さらに4小節経つと・・・おぉ、隣でYOKO君の”おいっちに体操”が炸裂しています。
去年までのYOKO君は、この動きをとても恥ずかしがっていたんですよね。「みんながやってるからしょうがない、一応」という感じでやることはやるんですけど、僕に見られているのを意識しちゃうのか、正調の”おいっちに体操”ではなく、ボクサーのワンツー・ストレートみたいなアクションになってることが多くて(で、照れ隠しにそのまま僕を殴る、というパターンもしばしば)。
ところがこの日は僕の存在などお構いなしに腕を上げ下げするわ、「そ~らを飛ぶ♪」が来たら躊躇なく「チャ、チャ!」とやってましたね。

一方僕はと言うと・・・ブレイク部直前のリフの箇所だったと思いますが、ステージからパ~ッと何やら光がちょうど僕らの席くらいに向かってきて、通り過ぎた、と思ったら光はそのまま2階に駆け登り、左右2つの幾何学模様に形を変えて天井に張りついたのね。
「へぇ~、TOKIOでこんな照明やってたのか~」と見上げていました。最初に光がこちらに真っ直ぐ向かってくる感覚は、傾斜が大きい大宮ソニックど真ん中センター1階後方席ならではだったんじゃないかな~。

ブレイク部ではジュリーがず~~っと左足1本で立ち続けて、時々よろめきながら(わざとかな?)再びリフが来るまでその姿勢を保っていました。
で、そこのリフでもまた先程と同じ光がやってくるという。
コンソールのこともあるし、どんな会場のどんな席でも、それぞれの楽しみ方というのはきっとあるんだろうなぁ、と改めて感じたのでした。

22曲目「気になるお前

Julie6_2

開演前に寄った山野楽器さんでは、YOKO君がギター弦を購入したのを良いことに、図々しく店頭販売用のアコギを試奏させてもらいました(←楽器店あるある)。
そこでYOKO君、いきなり
「じゃっ(A)、じゃっ(Asus4)、じゃ~(A)、じゃっ、ちゃっちゃ(G)、ら~(E)♪」
と、「気になるお前」のコード・リフを弾いてみせ
「これは(今日)やるよね?」
と。
いやまぁ、やるけど・・・答えていいんかい?
で、黙っていると、「何なのその薄ら笑いは?」。

経験あり、のかたも大勢いらっしゃるでしょうけど、みなさまも一度「自分はもうセトリを知ってる、相方はネタバレ我慢してる」という状況で連れ立ってジュリーのLIVEに行ってみましょう。ビフォーとアフター、それぞれに違った楽しい会話ができますよ~。

ジュリワンのDVDでギターを完コピした、というYOKO君、「A」「Asus4」を5フレット、「G」を3フレット、そして「E」を6弦開放のローコードで弾いて得意顔です。
この「E」だけローで弾くコード・リフは、柴山さんだけでなく下山さんも同じフレットで弾くんですよね。

それにしても・・・昨年のツアーまではあれほど”おいっちに体操”を可能な限り拒否っていたYOKO君が、この日は「TOKIO」に引き続いて躊躇することなく腕を上げ下げしているというのは・・・よほど、ですよ。
「想像以上のステージとセットリストだった」と翌日のメールにも書いていましたが、もう無心だったのでしょう。最後の「じゃらっ、ちゃ、ちゃ、どぅるるん!」までジュリーと一緒にやってましたからね。

間奏・・・今のところ下山さんの動きは普通です(笑)。
ただ、オルガン・ソロでジュリーと柴山さんが泰輝さんのキーボードの前に出張している間、自身のソロ時に前方にせり出していた位置にそのまま陣どって、首を激しく振りながらリフを弾き続けていました(その箇所で、下山さんのリフのフォームが柴山さんとまったく同じであることを確認しました)。

あとね、柴山さんのソロ部では、ジュリーと柴山さんが差し向かいになり、ジュリーはヘドバン&エアギター、柴山さんはジュリーを見つめてニッコニコしながらの演奏でした。これは初日には無かったシーンです!

23曲目「海にむけて

Rocknrollmarch

「ジュリーはね、1番で間違って2番の歌詞を歌ってしまった時、2番で律儀に1番の歌詞を入れ替えて歌ってくれることが多いのよ」・・・以前、そんなお話を先輩から伺ったことがあります。
完全に入れ替えてはいなかったけど、大宮の「海にむけて」がそうでした。

この詞は1番では旅立つ人の側から、2番で見送る人の側から、という形になっていて、それが一部入れ替わったことで、セットリスト締めくくりの曲の最後の最後に、加瀬さんが僕らに語りかけてきているような感覚がありました。「僕が満足するまで泣いて欲しい」・・・今、加瀬さんはそう思っているのかなぁ?
でも、この日この曲を歌うジュリーに涙は無くて(表情は席が遠くてハッキリ見えませんから歌声だけでの判断ですが)、初日と同じように爽やかに美しいメロディーを歌ってくれました。

初日の後、いくつかの会場ではジュリーもこの曲を泣きながら歌っていたみたいだけど、何処かで気持ちがまた切り替わったのか・・・ひょっとしたら前日の鎌倉で会場のどこかに加瀬さんの存在を感じたのかもしれない、それで安心しちゃったとか?
・・・などと、ファンとしては勝手にそんなことを考えるわけですが、大宮も初日と変わらぬ素晴らしい歌声、素晴らしい演奏の「海にむけて」でした。
下山さんのアコギは音色は柔らかいんだけど、2拍目の裏に強いアクセントがあって、それで全体のリズムに芯が通る感じがします。

つくづく、不思議な曲だと思います。今自分が立っている場所が曖昧になって、広い野にひとり立ちどまっているような、そうかと思えば海を泳いでいるような。
今はすっかり歌詞に加瀬さんを重ねてこの曲を聴くようになってしまっているけど、詞曲とも普遍性の高い名曲と言えるのではないでしょうか。
喜寿のジュリーが歌っても、しっくりくるんじゃないかな。

「すぐに会おう」・・・ジュリーは加瀬さんに向かって歌っていたと思います。
MCで「残り少ない時間」とジュリーは何度か言ったんですけど、同時に「まだまだ歌う」とも言ってくれました。加瀬さんは今「大きな時間が巡る」世界にいますから、ジュリーが加瀬さんと再会するのがたとえ50年後であっても、それは加瀬さんからすれば「すぐに」なのではないでしょうか・・・。

☆    ☆    ☆

初日以上に素晴らしいステージでした。

YOKO君も大満足の様子で・・・翌日のメールでは
「予想をはるかに超えた素晴らしいLIVEだった。加瀬さんを笑顔で送ることもできたし、ジュリーはもちろん、鉄人バンドは相変わらず凄かった。グレースも元気そうだったし、というか病み上がりとは思えないパフォーマンス!あと、下山さんのエレキからアコギへのチェンジは猿之助の早変わりのようだった
と。
「異常に忙しくしかもアツ~い8月だったけど、最高の夏のシメがジュリーLIVEで言うことなしだね!と夏休みの絵日記に書いておくよ」・・・だそうです。
さらに、「あらためて、音楽やってる男連中に観てもらいたい」と思ったそうで、スケジュールさえ合えば音楽仲間でルースターズ好きの友人(ドラムとベースをやってる奴)を誘って今ツアー2度目の参加も視野に入れてるみたい(その友人の地元である松戸公演が有力とか。僕は前日の川越に行くので一緒には行けないけど)。

つくづく、こういう構成のセットリストはもう二度と無いと思いますし、多くの一般ピープルの方々にも観て欲しいツアーです。YOKO君も言っていました。「半ズボンの俺に最初にジュリーを伝授してくれた叔母さんに是非体感して欲しいLIVE」だと。
ジュリーの現役の凄さは初めてLIVEを観た人にも必ず伝わるでしょうし、楽器をやる人は、鉄人バンドの凄まじさにも驚くと思うしね~。

とにかく、大宮もやっぱりこのひと言。
加瀬さん、ありがとう!


さて、僕は諸事情により残念ながら渋谷公演への参加を断念し、次回の参加は川越です。
かなり間が空くことになりましたが、たっぷり余韻に浸るため、週一でやっているYOKO君とのスコア研究の課題曲を、しばらく今ツアーのセットリストから選ぼうと思っています。先週は「おまえがパラダイス」のスコア(『ス・ト・リ・ッ・パ・-楽譜集』)を採り上げました。「柴山さんのコーラス・パートの高音が出せるものなら出してみろ!」と(原キーだととても無理)。

澤會さんから頂いていた10月3日の渋谷チケットはあまり良い席ではなかったので、代わりに行ってくださるかたが見つかるか不安だったんですけど、SNSで呼びかけてみましたら、あっという間に決まりました。
3日を落選されていた先輩で、本当に喜んで頂けました。良い人に行って頂けることになった、と安心すると同時に、先輩方の今年の渋谷公演への特別な思いというものを強く感じた次第です。
渋谷、きっと素晴らしいステージになるでしょう。参加されるみなさまのご感想が楽しみです。

また、渋谷不参加となった僕はそのぶん、同じ週の火曜日に幕を開けるピー先生のツアー・レポート(初日に参加します)にじっくり取り組むことができそうです。
昨年はポール・マッカートニーの来日公演中止、今年はジュリーの渋谷公演参加断念、というちょっと落ち込んでしまった時期の前後に手元にやってきたピー先生のチケット・・・2年連続で「元気出せよ!」とピー先生が励ましてくれているかのような素晴らしい良席に恵まれてしまいました。
長いピーファン、タイガースファンの先輩方には本当に申し訳ないくらいなのですが、気合の入ったレポートをお届けするお約束はできそうです。

ピー先生については9月22日に発売となる新譜『三日月/時よ行かないで』の予約も完了しました。
ツアーが始まって以降になるとは思いますが、こちら2曲の考察記事ももちろん書くつもりです。
頑張りたいと思います!

それでは次回更新は・・・すみません、おそらくゆる~い旅日記になります(汗)。
かねてより夫婦で話し合っていた東北旅行の第1弾・・・今週末、1泊2日で盛岡近辺を旅してきます~。

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伝授・特別編 灼熱ライヴレポート」カテゴリの記事

コメント

はじめて書き込みさせていただきます。
もう何年も読ませていただいているのですが、ご挨拶するのは初めてだったと思います。すみません。

今日はちょっと質問があります。
9月4日の四日市公演に行きました。ですが、質問はそのことではなくてですね…その翌日、華原朋美さんのコンサートにも行ったのです。小学生の娘が好きなので、初めてライブに連れて行きました。
会場は違いますが、ホールの規模は同じくらいです。

そこで感じたのは、前日に見たジュリーのライブとの「音」の違いです。
朋ちゃんの歌はとても良かったし、ダンサーが何人も出てきて華やかな舞台で素敵でした。が、いかんせん、音が・・・。

スピーカーのせいなのでしょうか。シャリシャリした安っぽい音で・・・大学の学園祭みたいな・・・(朋ちゃんごめん、朋ちゃんのせいじゃないからね)。楽器の音がすべてダンゴになってる。いや、ダンゴならまだしも球体としての立体感がありますが、それすらなく、のしもちのように音がつぶれているように感じました。すごく耳がつらかったです。朋ちゃんの歌があまり感じられなくて、残念に思いました。

前日のジュリーのライブでの「音」とのあまりの違いにびっくりしてしまって。ジュリーの場合、どんなに大音量でも、楽器の音が一音一音聴き取れますし、ヴォーカルも、かすかな息遣いにこめられたニュアンスまで感じ取れます。

ここ何年も、ロック・コンサートはジュリーしか行ったことがなく、それで普通だと思っていたのですが。ジュリーのライブは音が特別良いということなんでしょうか? それとも朋ちゃんのがちょっと…なのか? 

ジュリー以外でもたくさんライブを経験されているDYNAMITEさんに、お聞きしたいと思ったのです。

知らないうちにすっかりジュリーが作って提供してくれているものに慣れてしまっていて、それが普通だと思っていたのかもしれません。あらためて、ジュリーってすごい人だと、そんなところでも感じた次第です。

投稿: なおざうるす | 2015年9月 9日 (水) 05時54分

なおざうるす様

はじめまして~。
コメントどうもありがとうございます!

歌については有名な曲しか知りませんが、華原さんは僕も応援しているかたです。
僕は将棋が好きなんですけど、華原さんは少女時代に正式にジュニア級位をとっておられるほどの将棋通で、『大逆転将棋』という将棋ファンなら必ず見る新春恒例の特番で司会をされるなど、将棋の普及に貢献されています。
歌の世界でも華麗に復活され、今後一層の活躍が楽しみですね。

さて、お尋ねの件…実際にステージを観たことがありませんので想像になりますが、おそらく「打ち込み音」を多用されていたのではないでしょうか。あらかじめ用意されていた音源を場内に流し、いくつかの楽器がそれに合わせるという手法です。そうすると、ステージのノリでテンポをその場で自在に変えていく、などのことが不可能となり、どうしても「伴奏」の域を出ません。結果、ジュリーのLIVEと比べると迫ってくる感覚が薄くなるのは仕方ないでしょう。

僕は今年のお正月に嘉門達夫さんのLIVEに参加しました。
曲に応じて、生演奏と打ち込み伴奏の2パターンがありましたが、やはり生演奏の方が良いですよ。

でも、ロックバンドの生演奏だからすべてジュリーLIVEのように聴こえるかというとそうではなく、一番ありがちなのは、演奏音が爆音過ぎてヴォーカルがよく聴きとれない、というパターンです。
ジュリーファンが「歌詞を間違ってたね」とLIVE後に楽しそうにお話できるのは、実はとても素晴らしいことです。あれほどのロック・コンサートでありながら、ジュリーの歌は会場のどの席でも一次一句聴き取れますからね。凄いことなんですよ~。

逆に、アイドル歌手だからLIVEは「伴奏」とも限りません。渋谷公会堂でもステージをされている堂○剛さんのように、ロックバンド編成にこだわってLIVE活動に力を入れているかたもいらっしゃいます。
それぞれ多種多様ということですね…。

ただ、ジュリーのコンサートがロックバンドのLIVEとして超一級であることは、間違いありません。
ジュリーファンは本当に毎回、素晴らしいものを魅せてもらっていると思います。
これからも、長く長く観続けていきたいですね。

お返事、長くなってしまいました(汗)。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます!

投稿: DYNAMITE | 2015年9月 9日 (水) 08時57分

新参者のOkaです。詳細かつ愛情溢れるレポートをありがとうございます。笑ったり涙ぐんだりしながら拝読させていただいております。
ひとつお教えいただきたいことがございます。私も「音」に関してです。
初日のフォーラムで、ハウリング一歩手前というようなキーンという雑音が時々聞こえてきて、それが少しだけ、ほんの少しだけ気になりました。それで思い出したのは、5、6年前に生まれて始めて行ったロックコンサート(洋楽)のことです。総スタンディングと雑音の混じる大音響に仰天し、CDを繰り返し聴くほど好きなアーティストだったにも関わらず、「コンサートはもういいかな」という心境になりました。

ジュリーが「バリバリの現役」であることを知ったのはその1、2年前です。一枚のCDをきっかけにどんどん惹き込まれていきました。でもコンサートには足が向きませんでした。スタンディングと大音響がトラウマになっていたのです。ようやく初参加したのは去年の夏(渋谷公会堂)。スタンディングは難なくクリア、雑音も一切聞こえず、「こんなことならもっと早く参加すればよかった」と後悔すること頻りでした。お正月のコンサート(渋谷公会堂、フォーラム)も快適で、キーンという音のことは忘れておりました。

今回のフォーラムも、卒倒するんじゃないかと思うほど素晴らしく、微かな雑音なんて、全体的にはどうということはなかったのです。ジュリーのコンサートの音響が特別であるというのは、先のコメントの回答でわかりました。ただ、あのキーンという音についてどなたもコメントされていないので、もしかしたら私の席(2階やや後方、中央)あたりにだけに響いたのか、或いは雑音ではなく音響の一部だったのか、それとも多少のキーンはロック系のコンサートでは平常のことなのか、それが頭に引っかかっております。risuruホール(1階後方、中央)でも鎌倉芸術館(1階やや前方、中央)でもまったく聞こえませんでした。些細なことで恐縮ですが、内外のコンサートに通じておられるDYさんにご教示いただければ幸いです。

投稿: Oka | 2015年9月 9日 (水) 09時45分

くわしいお返事、どうもありがとうございます! 音楽的なことにはどうもうとくて…。勉強になりました。

(それと、私の書き込みのせいで不快に思われた朋ちゃんファンの方がいられたら、申し訳ありません)

打ち込み音・・・よくわかりませんが、確かに、朋ちゃんの音楽性を考えると、そうだったのかもしれません。どちらが良い・悪いではなく、音楽性の相違ですね。

私は、子どももまだ小さいのでジュリー・ライブは今回、一番地元に近い四日市の一度きりと決めていましたが、やはりどうしてももう一度行きたくなって、ぴあで名古屋での公演も購入してしまいました。

これからもこちらで勉強させてくださいね。あらためてよろしくお願いします。

投稿: なおざうるす | 2015年9月 9日 (水) 09時58分

お初に参加させていただきます。8月17日のフォーラム、私の一列斜め後ろにいらしたのがDYさんではなかろうか、と思っております。 ステージ全体の構成が見られていいと、盛んにおっしゃっていました。違っていたらごめんなさいm(_ _;)m 私は13年振りのステージでした。 慣れない状況の中でしたが、最高〜に楽しんで参りました。 こっちの水苦いぞは、あとは伊勢崎を予定しておりますが、 出来ればティアラこうとうに行きたいのです。 しかし、チケットがSOLD OUT と表示されておリます 入手する方法は無いのでしょうか? 渋谷や11月のフォーラムは日程の加減で参加するのは難しいので、 10月の伊勢崎までもう一度目と耳に焼きつけておきたい。 とそんな風に思っております。 さて、あっはぁ~んを歌っている、と書かれておりましたが、それって 以前にどなたか著名な方が 沢田研二は音符と音符の音の無い間を歌う と言ってましたが、それと関係あるのでしょうか? 音楽についてはど素人の私です、見当違いでしたらごめんなさい。 これからも楽しいリポート読ませて戴きます。

投稿: ぷー | 2015年9月 9日 (水) 12時50分

Oka様

ありがとうございます!

フォーラムでそんな音がありましたか。僕はまったく気づかなかったので、席の関係でしょうか。
きっと返しモニターがハウりそうになっていたのかもしれませんね。

僕は過去に、例えば2011年のお正月、渋谷を落選して名古屋に参加したことがあり、その時は2列目という素晴らしい席でしたが、一番端っこで、スピーカーの真ん前でした。
その位置ですと、「1989」などの曲では低音がモロに耳に当たってくるのか、「ブ~ン」という音が気になった、ということがあります。
でも、ジュリーのLIVEで「ちょっとこれは…」というほどの音響の悪い公演は経験がありません。

でも、ずいぶん昔に後楽園ホールで観たイアン・デューリーのLIVEなどで、終わった後で耳が聞こえなくなっているほどの音響を体験したこともあり、ロック・コンサートではしばしば起こり得ることです。

その点ジュリーのLIVEでは、かつてOka様が洋楽アーティストのLIVEで体験されたほどの音響の状態は今後も無い、と断言してよいかと思います。
マイクにかすかな雑音が入っていた時、歌う前にステージからPAに指示を出したこともあるジュリーです。信用できますよ!

あと、「キーン」というハウリングのような音については、「フィードバック」と言ってわざとそんな音を出して曲のコンセプトを表現するギター・テクニックもあります。昨年の「三年想いよ」などの柴山さんのギターがそうです。
僕も今後参加の川越、フォーラムで気がつく点があれば、またレポートで書かせて頂きますね~。

なおざうるす様

ありがとうございます!

仰る通りで、良い悪いではなく、それぞれの音楽に合ったステージがある、ということなのですね。
打ち込みは打ち込みで大変なんですよ…合わせている楽器の誰かがうっかり間違った時、バンド全体で進行を変えて修正する、ということができないのですから。緊張感は凄いと思います。

名古屋に緊急参加ですか!
良いですね~。僕は10月末の川越までお預けです。
今、お昼のニュースを見ていましたが、台風は大丈夫でしょうか?
こちら関東ですら凄い雨風ですので、近畿、東海にお住まいのみなさまが心配です。
被害のないことを祈ります…。

投稿: DYNAMITE | 2015年9月 9日 (水) 12時58分

ぷー様

はじめまして~。
コメントどうもありがとうございます!

「沢田研二は音符と音符の音の無い間を歌う」…まさにジュリーはそうですね!
「恋は邪魔もの」の「あっは~ん♪」はそのこととは違って、あれは伴奏部でヴォーカリストが「合いの手」のようなアドリブっぽいハミングを入れて曲を盛り上げる、昇華させる、というパターンですが、その言葉の分かりやすい例として、「胸いっぱいの悲しみ」の出だしなどはいかがでしょうか。
音符通りなら「これでもーお♪」で、「も」の音を少しだけ同じ音で長く伸ばすことになりますが、ジュリーは「これでもうお~♪」と歌いますよね?その時の「も」と「う」は違う音階なのです。音符には無い音を歌っているのですね。
これは本当に分かり易い例で、他にもっと細かい、ジュリーならではの歌い方は数え切れないくらいありますよ~。

チケットは、『ジュリーがパラダイス』さんのBBSなどネットで探してもどうしても見つからなかった時には、前々日くらいに会場に直接お電話して「当日券が出ているか」をお尋ねしてみるのが良いのではないでしょうか。
もしあればそこで引き取りをお約束した上で、LIVE当日早めに会場に行き受け取ることができます。
「Sold Out」と言われていた大宮でも、いつもお世話になっている先輩がその方法で急遽参加が叶いました。
ぷー様もご参加が叶うと良いですね…。
本当に、何度でも見たいですよね。13年ぶりのジュリーLIVEとあらば、なおさらでしょうね!

これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます~。

投稿: DYNAMITE | 2015年9月 9日 (水) 13時26分

DYさま
なるほど、 『あっはぁ〜ん』は バンドに呼応しているんですね。 そして『もうお』の『う』 やられますよね。 音符にない音を歌うんですね、よく分かりました。
当日券 試してみます。 ありがとうございました。 

投稿: ぷー | 2015年9月 9日 (水) 22時43分

こんばんは。
「ねじれた祈り」イントロベース音の詳細な解説ありがとうございます。ご伝授をものすごく大雑把に要約すると、
① あの音は柴山さんがギターで弾いている。そのギターの音色をミキサーさんの操作でベースの音色に変換している。
② あのイントロのベースパートを演奏しているのは柴山さんだけで、泰輝さんは弾いていない。
という理解でよろしいでしょうか?
生演奏でギターにああいったエフェクトをかけるのに、ギタリスト自身のペダル操作以外に、ミキサーさんが役割を担うこともあるということがよくわかりました。ありがとうございました。

話は変わりますが、
「あなたへの愛」は、2013年ツアーでは、最後の♪ああああ~~~~~のところを、ひと続きに伸ばして歌っていましたが(ジュリー祭りの時と同じ歌い方)、
今年のツアーではジュリー、
♪ああああ~~~~ ♪ああああ~~~~と2回に分けて歌っていますね。
初日から毎回ですが、これはジュリワンの時と同じアレンジ(このラスト部分のみ)だなあと、感慨深く聴いています。

レコード(CD)のスタジオ録音盤オリジナルVer.は、
この最後の♪ああああ~~~~が無くて、
♪どこまでゆきたい~~~で終わっていますけども、やっぱりやっぱり、
ラストの♪ああああ~~~があってこその「あなたへの愛」、
この曲もまた“あ~あのジュリー”の面目躍如、魅力全開ですよね!

投稿: ちこ | 2015年9月 9日 (水) 22時55分

DY様 こんばんは。

ご挨拶できて良かったです。
ミキサーの役目って私が思ってたよりもずっと重要だったんですね。
YOKO様とお二人の時にミキシング・コンソールを覗ける席というのは、正に神の采配ですよね!(私が覗いたって???ですもん)
「こっちの水苦いぞ」の最後の一小節、カズさんの指の動きの変化、確認できました。
プリンスのアコギとエレキの二人羽織、私の席からはしっかりナナメ二段に見えました。
最後のアコギがやっぱりすごくいいなぁ。

投稿: nekomodoki | 2015年9月 9日 (水) 23時50分

関東は、猛烈な雨が降っています。
みなさまお住まいの地の無事をただただ祈ります…。

ぷー様

ありがとうございます!

「胸いっぱいの悲しみ」は、ジュリーのあのアクションとも連動して、特に今回グッとくるヴォーカルですね。
他の曲でも、歌詞の無いちょっとした隙間にト吐息のような表現があったり…それもまた「音符の無いところを歌う」ジュリーの真骨頂ではないでしょうか。

ティアラ、参加が叶うと良いですね!

ちこ様

ありがとうございます!

はい、その通りで合っているはずです。
柴山さんの単独演奏であること、音色はミキサーさんがあらかじめ用意したベース設定のトラックに切り替えて作られていること…そういう手法があるのは知識としては持っていたはずなのに、いざ目の当たりにするまでまったく思いつけていませんでした。
ちこ様が最初に「柴山さんが弾いているのでは?」とコメントをくださって、色々と考えていなかったら、もしかすると今回の席でもそこまで気づけたかどうかは分かりません。ありがとうございました!

そうそう、「あなたへの愛」、「ああああ~♪」が2回ありますね。
2013年は違いましたか。そして、ジュリワンでは2回でしたか…忘却の彼方でした。勉強になります~。

すみません、ここで一度お返事切ります。

投稿: DYNAMITE | 2015年9月10日 (木) 09時17分

DY様 こんにちは

YOKO君さんとの大宮ライヴを満喫された状況が、目に映るようでした。橋本選手の試合になぞられて、その興奮ぶりがよく伝わって来ました。

ジュリーのライヴも以前(恐らく、独立するまでかな?)は、大音量でしたよ。ステージ上に組まれたスピーカーは、天井に届きそうなくらい高く、一個一個が大きかった印象があります。今はその時の半分くらいではないでしょうか。終演後、一時間位は耳鳴りが止まなくて、ロックコンサートってこういうものかと思っていた時期がありました。いつしかそんな事もなくなり、あれ〜と思ったことを思い出しました。
今はとても心地よい音が聴けていると思います。

投稿: BAT | 2015年9月10日 (木) 11時35分

DY様 渾身のレポートありがとうございました。
ハードスケジュールを心配する私たちを笑い飛ばすように、日々進化するジュリーと鉄人バンドの演奏。
特に新曲のジュリーの怒りの歌は、もし加瀬さんの事が無かったらどんな曲を選んでいたんだろうと、聞いて見たかったような怖いような。
昨年ファイナルからの緊張感を思うと、今回はこれで良かったなあとつくづく加瀬さんに感謝です。亡くなった後もジュリーを明るく変えてくれました。

技術的な事は全く解らないのですが、YOKO様とDY様の掛け合い漫才と皆様のコメントを読んで、ジュリーって凄いのね、鉄人バンドって素晴らしいのねって改めて思いました。勿論どれだけ素晴らしいか分かっておりますが、ほとんどの感覚的な受け取り方しか出来ないもので。
それで思い出したのですが、1~2年前にジュリーが、最近の音響システムの進化とミキサーさん達の技量のお陰で歌の寿命が伸びた。いかに自分のとこのミキサーさんの技術が凄いか他の人にも教えてあげたいくらいだと言うような事をはなされました。(メモなど取っておりませんのでうろ覚えです。)
それを聞いて、えっ、ジュリーとこだけ知ってる技術があるの?ミキサーさん達はジュリー専属なの?莫大な予算を使っていそうな人気者たちも使ってないの?と???だらけになりました。
見当外れの疑問でしたらごめんなさい。
これからも色々指南ください。

投稿: マール | 2015年9月10日 (木) 12時08分

DY様 仕事先でこんな大変な事になっているとも知らず、随分呑気な事書いてしまいました。
被災された方、心からお見舞い申し上げます。
皆様ご無事で救出されますように。

投稿: マール | 2015年9月10日 (木) 19時10分

DY様

大変、ご無沙汰しております。

今回も長いネタバレ我慢貫徹のうえ、大阪フェス参加してまいりました。

しかし今回は、スケジュール変更もあり関西地区は9~10月に集中するという
変則的な日程になりましたので、ネタバレ我慢期間中、何回か心が折れそうになりました(笑)

ただ、待った甲斐があったという言葉では言い表せないほど、本当に素晴らしい内容でした!!

私もDY様と同様に、事前のセトリ予想では、今回は『KASE SONGS』は数曲だけで、
新曲以外にも近年のプロテスト・ソングも相当数歌うだろうと思ってました。

もっと言えば、全国ツアー終了後の12月に東京と大阪の大会場で『KASE SONGS』だけを集めた
DVD発売を前提とした単発ライブを演るのではないかとまで妄想してました(笑)

ただ大阪フェスに参加してみると、この時期にジュリーが『KASE SONGS』を中途半端な形で
歌う訳はありませんし、ましてや先延ばしにする訳もないですね。我ながらつくづく予想が甘い(苦笑)

さてライブの方ですが、最初の数曲の間はレア曲連打に圧倒されつつ
「全曲『KASE SONGS』かな?」
と感激しながらも、
「でも、どうやって新曲につなげるのかな?」
という思いが輻輳して、私は全く感傷的な気分にはなっていなかったのですが、5曲目の『白い部屋』の
「あなたが消えて~」
のワンフレーズが、破壊王の左の重爆ミドルキックのように(笑)、一撃で私の胸を射抜いて、
突然、涙腺が全開になり涙が溢れ出しました。こんなことはジュリー祭り以来のことです。

そして、『夕なぎ』!!
下山さんがアコギを持ったので、『海に向けて』のイントロを待ち構えていると、
「こっ、これは何だったっけ?」
とまず狼狽。これもジュリー祭り以来です。
まるでニールキックの受け身を準備していた時に、水面蹴りで足をすくわれたような感じでした(笑)
「でも、聴いたことあるぞ?」
で最後までタイトルは思い出せず、終演後、まっさきにこちらで曲名を確認しました(笑)

続いて新曲。1曲前の『夕なぎ』効果(?)で自然に聴けました。

下山さんの『こっちの水苦いぞ』での超絶プレイに釘付けになり、
『限界臨界』でのジュリーのシャウトで一瞬にして終わりました。

ここまでのセトリで感激しまくっていたせいか、他のセトリのレア度が高すぎたせいか、
新曲を聴きこんできた安心感か何か分かりませんが、ちょっと私の集中力が落ちていたかもしれません。

非常にもったいないことをしましたので、次回の参加では、
新曲も、もっと集中して聴きたいと思ってます。

新曲が終わり、間髪入れず怒涛のロック・コーナーへ。
ジュリーは今回は新曲から力技で切り替えましたね。

ユーミンの歌詞を擁したメロディや『限界臨界』とのテンポの違いなど、総合力では
『KASE SONGS』の中でも上位に入るであろう『ウィンクでさよなら』の圧倒的な存在感で
一瞬にして会場は『KASE SONGS』の世界に戻り、次に聞こえてきたイントロで私は
「うおおぉぉぉ!!」と絶叫!!

まさかの『バイバイ・ジェラシー』降臨!!
一生、生で聴く機会はないと勝手に思い込んでいたので狂喜乱舞!!

更にセトリは続き、
ベースレスの鉄人バンド編成では初(?)の『バッドチューニング』
これも、なぜか
「もうライブで演ることはないだろう」
と諦めていましたので、あまりの喜びで、このあたりの記憶はほとんどありません(爆)
何とか今ツアー中に「バッチュニン」の主旋律復活をと願っております。

そして本割ラストはもう完全に予想がつきました。
『きわどい季節』
リアルタイムでレンタルレコード屋になかったので、音源をなかなか手に入れられなかったことや、
初めてCMでジュリーの新曲を知ったことなど、当時のいろいろな記憶が蘇ります。

この曲もそうですが、ライブを通して、これだけ生で初めて聴く楽曲が
並んだにもかかわらず、ほとんどの楽曲でイントロを聞いた瞬間に無意識に
歌詞が口をついて出てくるという不思議かつ至福の時間でした。

ココロ期までの楽曲、特にシングルは、私の中抜け前、もっと言えば少年の頃から
何度も何度も繰り返し聴いてきた楽曲ばかりです。
そのせいか、中抜けからの復活後、デジタルでもココロ期までのオリジナル音源を
揃えましたが、もっぱら、-特にここ数年は-、聴くのはDVDなどのライブ音源が中心で、
マニアックにオリジナル音源からのジュリーの声やアレンジの変化を楽しんでいました。

毎回、私はライブ後にセトリのCDを、原則ライブ音源で編集するのですが、
今回はそういう意味でオリジナル音源だけで作って聴き返してみました。

すると・・・、昔、あれだけ激リピしていた楽曲ばかりなのに、まるで印象が変わりました。

特に70年代のシングルは、時代的にヴォーカルの音が前に出て、各楽器の音が小さめに
ミックスされているので、少年時代には全く気がつかなかったですが、今の私の耳で聴くと、
リマスター効果も相まって、その音の厚さ、アレンジ面での楽曲のグレードの高さ、ジュリーの
歌声の魅力を最大限に引き出す『KASE SONGS』に、今更ながらに驚くばかりです。
近年のライブ音源だけでなく、この時代のオリジナル音源から当然のようにROCKです!!

時代的には歌謡曲としてカテゴライズされるしかなかったのでしょうが、逆に当時の
歌謡曲の幅広さ・奥深さを痛感するとともに、大幅にアレンジを変えることもなく、そのまま2015年の
ROCKライブで普通に通用する『KASE SONGS』の普遍性、偉大さを思い知りました!!

次のライブが楽しみで楽しみでなりません。

私は残り河内長野、神戸、奈良、大阪フェス、岡山(ファイナルだと思い込んでました!!)です。

追伸
あまりにも夢のようなライブだったので、更に夢想しますと、ツアー後半でセトリの一部入れ替えがあって、
『NOISE』『みんないい娘』が歌われたら、多分、私は感激のあまり、ライブ会場で卒倒すると思います(爆)

投稿: Mr.K1968 | 2015年9月10日 (木) 19時45分

nekomodoki様

ありがとうございます!

お会いできて良かったです。大宮って基本、終演後あのあたりに行けばたくさんにかたを会えますね~。

いやいや神の配剤なんてことありませんが、今回の席は本当に得をしました。あと、やっぱりコンソール近辺ってステージ見やすいんだなぁ、と。大宮はちょおと傾斜が強いので特にそうなのかもしれませんが。

「こっちの水苦いぞ」の下山さん、近くで見たらどんな感じなのかな~。
と書いていて突然、「そう言えば最初のMCでジュリー確か”こっちの水苦いよ”って言ってたなぁ、とかなりどうでもいいことを思い出しました~。

BAT様

ありがとうございます!

そうですか…昔はジュリーのライヴでもそんな音響の時があったんですね。
70年代はどのライヴでもそうだったのかな…僕が初めてロック・ライヴと言えるものを見たのはイアン・デューリーですが、終わってからしばらく耳が…。でも、そのすぐ後に観ているエルヴィス・コステロや泉谷さんのライヴはそんなことはなかったんですけどね。

いずれにしましても、今のジュリーライヴの音は本当に心地よいです。

バタバタしてすみません~。
またまたお返事一度切ります。

あ、取り急ぎ…僕の家や職場は大雨の被害はありません。大丈夫です!

投稿: DYNAMITE | 2015年9月10日 (木) 20時49分

DY様 
すみません。間違えてましたね。
「ハイザイ?ハイサイ?サイハイ?なんだっけ?」良く確認せずに打ってしまいました。配剤でしたね。采配って監督かい!(恥)
上手側から見上げるようにすると、ギターが二段上下に重なって見えてシュールな光景でした。

投稿: nekomodoki | 2015年9月10日 (木) 21時29分

マール様

ありがとうございます!

こちらこそご心配をおかけしてすみません。
僕の家や職場は、集中的に降っていた地域からは少し西に位置していたので事なきを得ました。
少し電車で東に行ったあたりでは線路の冠水などあったようですが…ご存知の通り被害が大きかったのはさらに北西で、これ以上の被害が出ないことを祈るばかりです。

音響の進化は、ジュリーに限らずどの現場でもそうかと思いますが、ジュリーの場合は必要最小限のバンドメンバーでLIVEをやっていますからなおさらその効果が際立つ、ということなのでしょう。鉄人バンドそれぞれの技量は当然として、ミキサーさんの貢献というのも忘れてはならないんだなぁ、と実感した大宮公演でした。

加瀬さん…本当に、亡くなられた後にジュリーを明るくしてくださり、感謝しかありません。
一生忘れることはできませんね。

Mr.K1968様

ありがとうございます!

いやぁ、よくぞネタバレ我慢を遂げられましたね。フェスまではさぞ長かったことでしょう。僕だったらとても無理です。

橋本選手のネタに乗って頂き嬉しいです。
確かに「夕なぎ」は「意表をつく」という点で絶大な威力を誇る橋本選手の水面蹴りで表すのがピッタリですね。

「きわどい季節」…僕もそうでした。何故か「本割のトリはこの曲だ」と直前に予想できたんですよ。このヒヨッコが、不思議なことです。
ツアーが始まる前は、今年ほど「どんな選曲になるのかまるで予想がつかない」ツアーは無いと考えていましたが、いざ初日、曲が進むに連れて「こうなるしかないよね!」と次々に予想ができました。
ほとんどのジュリーファンは、セトリを知らずに参加しても、アンコール3曲もその場で完璧に予想できたでしょうから。

「みんないい娘」は難しそうですが、「NOISE」は歌ってくれても不思議はないんですけどね…スケジュールが詰まっていますから厳しいのかな…どうなるでしょうか。
僕が川越参加までの間の各会場のご感想も楽しみにしております。セトリ変更のネタバレはコメントOKですからね~。

僕は、12月のワイルドワンズのコンサート(参加はできませんが)にゲストでジュリーが登場し、シャララダンスが披露されるのではないかなぁ、と予想しています。

nekomodoki様

ありがとうございます!

いえいえ、僕も全然自信の無い言葉だったんですが、たまたま自分の書いたジュリワン八王子の「FRIENDSHIP」のレポを読み返していて、コメントで書いてくださっていたかたがいらっしゃったのです(汗)。
いずれにしても、勿体無いお言葉です。恐縮です。

確かに上から観ているとあの時の下山さんはなかなかシュールな光景なのかな、と想像します。
オーラスのフォーラムは、僕も2階席前方が良いな~。

投稿: DYNAMITE | 2015年9月11日 (金) 09時39分

DY様
ほんとは記事を拝見した後、ひっそりと立ち去ろうとしたのですが、「恋は邪魔もの」を何度も歌っていたというのを知って、我慢できずにコメントさせていただきます。
じつはじつは、あの記事を書きながら、何事も実践しなければ気のすまない私、脳内でためしに、思いつく歌手に片っ端から歌わせてみたのです、フルで。
もちろん「あっはぁ~ん」はハートつき。
結論は、やっぱり難しいだろうなと・・・。
すみません、その中にDY様もいれておりました。すみません、すみません。
でも、ちゃんと白状しなければと思いつつ、記事を読みながら笑いが止まりませんでした。
そうですか、男性にとっては「普通のハミング・メロディー」という認識なんですね~。
私はつい邪まな聴き方をしてしまいますが、この頃の加瀬さんのジュリーへの歌唱指導は「もっとスケベに歌え」だったから(笑)
ぜひDY様も今度この歌を歌うときは「もっとスケベ」に歌ってみてくださいませ。

それにしても好きなことで繋がっている男同士の付き合いっていいですね~。YOKOさんとのじゃれあい羨ましいです、いいな~。


投稿: saba | 2015年9月12日 (土) 00時42分

saba様

ありがとうございます

な、なぜそこで僕に歌わせるのです…?
素人代表ですか…いやいや光栄でございます。

カラオケでは「あ~は~」とか「あっは~」と歌っていましたね…つまり、ジュリー本人が「あっは~ん♪」と歌っていることにすら気づいていなかったのです。そのあたりはやはりファン歴、ライブ参加歴の浅さですよ…。

加瀬さんに「スケベに」と言われてジュリーもその気で下世話を心がけたかもしれませんが、結果、猥雑さよりも色気が際立つのは生まれ持ったもの、でしょうね~。

投稿: DYNAMITE | 2015年9月12日 (土) 10時21分

DYさま、こんにちは。
大宮のレポ、楽しく拝読致しました。

YOKO君とのやり取り最高ですね! 「バッド・チューニング」の「イントロでいきなりにこやかに握手を求めてきた!」には吹き出してしまいました。YOKO君の気持ち良くわかりますし、またYOKO君の人柄を良く表す彼なりの表現方法なのでしょうね。こうやってジュリーLIVEの興奮・感動を分かち合える仲間がいること、羨ましく思ったりもしました。
YOKO君が松戸公演に行くようなら、その様子、このブログを通じて少しでも窺い知りたいなぁなどと思います。

さて、僕の残す公演は、名古屋、渋谷最終日、フォーラムの3公演です。

DYさまのレポを読み返して復習を行うとともに、自分なりのテーマを設けてそれぞれの公演に臨みたいと思っています。甲府公演では、「死んでもいい」と「白い部屋」にヤラれてしまいました。この2曲、A面コレクションを買って繰り返し聴いていた時期もけっこう飛ばしていましたし、ジュリーのCDをテーマ別やその時の気分で編集したりする際も選曲から漏れることがほとんどでした。…でも、甲府でのこの2曲には「l心を撃ち抜かれた!」というか、「度肝を抜かれた!」というか、その曲の持つ熱量に圧倒されました。これこそジュリーLIVEの醍醐味ですね。今では今回のセトリを並べたCDを聴く際にはこの2曲のみをリピートして聴く時もあるほど大好きな曲になりました。

もちろん、新曲を含めその他すべての曲がCDとはまた違った輝きを放つジュリーと鉄人バンドです。名古屋公演はまだ先ですが、待ちわびる気持ちはメーターを振り切りそうです。

この完璧なセトリを前に、また過酷なツアースケジュールを考慮するに、セトリの入れ替えはまず考えられませんが、それでも聴きたい曲をあえて挙げるなら、僕にとっては「薔薇の真心」「夜の翼」「青い恋人たち」です。

でも、来年の正月LIVE以降も、加瀬さんがジュリーのために作ってくれた名曲の数々、まだまだ聴けそうな、そんな気がしています。

投稿: goma | 2015年9月12日 (土) 16時49分

DY様

携帯でチェックしたら私の前のコメが途中で切れているので続きを書きに来ましたが、PCではちゃんと最後まで入ってました。携帯では字数制限があるみたいですね。

せっかくなので、コメントさせていただきますが、LIVE後、セトリを編集したCDを激リピしていると、今更ながらですが、オリジナル音源の『許されない愛』のブラスロックぶりにすっかり嵌ってしまいました。

あと、『TOKIO』は、アルバムVERSIONのジュリーのヴォーカルと、ジュリワンLIVE VERSIONのアレンジが今のお気にいりです。

今月の東芝EMI時代のCD再発では、音源しか持っていない「架空のオペラ」から「告白」の3枚を既に注文したのですが、既に持っているジャズマスター期のリマスター後の音が聴きたい誘惑に苦しんでます(笑)

投稿: Mr.K1968 | 2015年9月13日 (日) 18時21分

大変お返事が遅れまして申し訳ありませんでした。
先の土日に東北旅行に行きまして、旅先では元気だったんですけど帰宅してから体調を崩し、ダウンしておりました(恥)。

goma様

ありがとうございます!

「笑顔で握手を求めてくる」というのはプロレス界では劣勢に立たされたヒールがフェイクで使う手段(相手を油断させておいて逆襲する)なんですけど、橋本選手はそんなことはしないので、YOKO君心からの喜びの表現だったのかなぁ、と。
8月のはじめにカラオケに行った時、セトリ入り祈願を兼ねて彼が僕が強引に歌わせ曲でもありましたので…。

僕は今ツアーを体感した後、それまでとは比べ物にならないほど聴いているのは、goma様も挙げていらしゃる「白い部屋」ですね~。
なんて素晴らしい曲だったのか、と。

セトリの入れ替えがもしあるとすれば、今日のティアラあたりから要注意なのでしょうが、さてどうなりますか。
goma様の名古屋のご感想もお待ちしていますよ!

Mr.K1968様

ありがとうございます!

「許されない愛」、ロックですよね~。
あと、「TOKIO」アルバムヴァージョンのジュリーのヴォーカル、フェイドアウト間際の声が良いですね!

さて、先日澤会さんに直接注文していた再発CDが届きました。初めてこの手にするCO-CoLO期の4枚…感無量です。
そして、Mr.K様同様に、ジャズマスター期のリマスター盤も欲しくてたまらなくなりました。どのくらい音質の向上があるのか…。
聞くところによれば、『単純な永遠』のキラキラデザインまでは再現ならず、とのことです~。

投稿: DYNAMITE | 2015年9月16日 (水) 18時24分

DYさま

ティアラこうとうに行ってまいりました。
セトリの入れ替えはありませんでした。
・・・と思います。
うん、きっとないはず・・。

オープニングを「FRIENDSHIP」にすると「終わった後に加瀬さんが悪戯するのよ。
わたしに分からないようにメンバーにいたずらするの。
廊下の電気が消えていたりね。」
とかで
「僕立ほとんどいいじゃあない」がかかっていました。


新曲の前に「ちょっと休憩」と言って
熱中症と水分摂取についてひとしきりお喋り。
ここでこのところお気に入りの
右手に持ったペットボトルに語りかける芸を披露。
「居酒屋でしゃべるような話題でごめんね」

アンコール前のMCは加瀬さんのこと。
各地でのお話と変わらないと思います。

ロビーでは再発CDが販売されてました。


あと、「追憶」のギターの音がやはり今までと違うのかな。
違和感を覚えて改めてこちらの記事を読んでそうかと思いました。
是非確かめていただきたいです。

思い出した順に書いたのでとりとめがなくて申し訳ないです。

最後になりましたが体調大丈夫ですか?
涼しくなってきましたのでご自愛くださいませ。

投稿: mimina | 2015年9月16日 (水) 20時33分

mimina様

ティアラ速報ありがとうございます!

いや、「加瀬さんがいたずらする」というお話の情報は仕入れておりましたが…ジュリーの歌詞の間違いとかならともかく、「廊下の電気が消えていたり」って…それ「本物」じゃないですか!
いやいや、嬉しいことですよ。全っ然怖くないです!
加瀬さん、ついてきてくれているんですね。

「追憶」は、ひょっとしたらキーボードとギターの役割が以前とは変わっているかもしれません。
川越で確認したいと思います!

投稿: DYNAMITE | 2015年9月16日 (水) 20時49分

DYさま
おかげ様で、私めも ティアラこうとう 当日券で行って参りました。 ありがとうございます。
ウイークデーの4時からだったので、会場は有閑マダムで埋め尽くされてばかりいるもの と思っておりました。
しかし、60代とおぼしき男性の方も 結構いらっしゃいました。
私の隣のお席の方もアラ60 ご夫婦で、今日が初参戦と仰っていました
  
会場のキャパは 1200程ですが、 ホントsold out  いいですね
一番盛り上がったのは バイバイジェラシーの間奏部分で ジュリーが踏む華麗なステップ 
会場の後ろの方から ウォ〜〜〜ッ と 地鳴りような歓声が、
初日のフォーラムでは 経験しなかったと思います。
個人的には おまえがパラダイスのジュリーも 弾けてると思うのですが、 

それからMCですが、
アメリカで 鉄砲水で十数人の方が亡くなられた事に触れ
『ここで(江東区)水が溢れたら どうするの? 逃げ場無いでしょ?』なんて言ってました。
あゝ そうだよねぇなんて 呑気に思ってちゃイケないんでしょうね、、、

いずれにしても、ありがとうございました。 おかげ様で、行って来られました。 

投稿: ぷー | 2015年9月16日 (水) 22時30分

DYさま

まずは訂正

「僕立ほとんどいいんじゃあない」

「僕達ほとんどいいんじゃあない」

うわ、恥ずかしい。


ジュリー曰く
「加瀬さん、一緒に舞台に上がってますからねえ」
悪戯し放題?

投稿: mimina | 2015年9月17日 (木) 09時07分

ぷー様

ありがとうございます!

当日券があったのですね。いやぁ良かったです。
ティアラは僕はジュリーLIVEの参加の経験はありませんが、栗コーダーカルテットさんを観に行ったことがあり、会場の造りは知っていました。
ジュリーとしてはキャパの小さな会場だと思っていましたから、当日券の件も心配しておりました。ぷー様の無事のご参加、何よりです!

素晴らしいステージだった、とみなさまから伺っております。ティアラのジュリーLIVEは毎回すごく雰囲気が良いみたいですよ。
僕も来年のツアーは申し込んでみようかなぁと思っています!

mimina様

ありがとうございます!

加瀬さんの悪戯、いいですねぇ。
ジュリーと鉄人バンドのツアー中の進化に合わせて、加瀬さんの悪戯もエスカレートしてくるのでしょうか。
これからますます楽しみです。

川越でまたお会いしましょう!

投稿: DYNAMITE | 2015年9月18日 (金) 09時17分

DY様、ティアラで私、ついに、やっと、確認いたしました!「慕ってますフォーメーション」。拙ブログで、解説用にこちらの記事、リンクさせていただきました。音がちょっと軽くなるんですよね。わかった〜〜〜☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆凄いわやっぱり鉄人バンドの「愛とこだわり」。職人ですね・・・

投稿: しょあ | 2015年9月18日 (金) 09時28分

しょあ様

ありがとうございます!
リンクもありがとうございます。
さらに「慕ってますフォーメーション」という素敵な命名もありがとうございます。今後も使わせて頂きます~。

ティアラ、最高だったみたいですね。
しょあ様があの神技を確認できてよかったです。
ツアー初日の直後SNSで「あんな手法は鉄人バンドじゃなきゃできん!」と騒いでいたのに、どなたも乗ってきてくれなくて寂しい思いをしていたんですよ~(笑)。

しょあ様のティアラレポを拝見して改めて思ったのですが、僕は大宮の「きわどい季節」で、GRACE姉さんの美しいハイハットの刻みに気がついたんですけど、それは最後の転調後のサビだけだったような気がするんですよ。
もしかしたら、GRACE姉さんの3連の刻みと入れ替わりに、柴山さんはそれまでのベースから、通常のギター音でのアルペジオに切り替えていたのかもしれません。

本当に素晴らしいバンドです。超一流の職人アンサンブルですね!

投稿: DYNAMITE | 2015年9月18日 (金) 10時15分

DY様 こんばんは。

ティアラは一階7列目という松席、声も演奏もパフォーマンスも最高でした。

入場前、「あれ、泰輝さん?」という声で振り向くと泰輝さんが例の赤いトレーラーの方へ歩いていくのが見えました。
何か取りに行ったのかな?
 
全員でお辞儀をする時、時々誰かが頭を上げるタイミングを外すんですが、(プリンスが多い、ティアラもそうでした)ジュリー、絶対わざと外させて遊んでる・・・。いや、加瀬さんがイタズラでやらせている気がしちゃうんですが。カズさんは絶対外さなのはさすがです。

投稿: nekomodoki | 2015年9月18日 (金) 18時43分

nekomodoki様

ありがとうございます!
なかなか体調が戻らず、お返事遅れて申し訳ありません…。

ティアラは良いお席だったのですね。
僕は川越が久々の松席となり、色々と細かい演奏面の確認ができそうです。

大宮では、柴山さん、泰輝さん、GRACE姉さんがジュリーに倣って三方にお辞儀を繰り返している間、下山さんがず~~~~っと正面に向かって頭を下げたままだったのが印象に残りました。
このシーン、各会場でジュリーとメンバーの間に色々と楽しいせめぎあいがあるようですね~。

投稿: DYNAMITE | 2015年9月20日 (日) 12時12分

DY様、ご無沙汰してました。
河内長野、3列目センターから帰りました!

やっぱり前方席は細かい音やジュリーの仕草がよく見えていいですねー
土下座のつむじ、最後のお辞儀の前屈、キラキラ胸元の汗..いっぱい堪能しましたです!

なのに慕ってますフォーメーションがよく判らず..次回フェスは耳を頼りに確認します。

MC他、へぇ~と思ったこと
*河内長野は「僕たちほとんどいいんじゃあない」バージョンでしたが、ふざけてると取られる..真面目に捉えられる?地域性も考えて選ばれてるみたいですね。あと、同じ会場複数回ある場所は替えるとのこと。
*「居酒屋でしゃべってるみたい」のくだり、南大阪だからか「お好み焼き屋」になってました!
*「危険なふたり」はやっぱり?「美し..」で言葉濁しバージョン。そして喜ぶ観客~♪

早い時間からのほぼ地元でしたので、じゅり友さんとのアフター飲み会&カラオケも堪能でき、大満足でした!

投稿: wine | 2015年9月22日 (火) 01時08分

wine様

ラブリーホール速報ありがとうございます!
地元神席うらやましいです!
それに、休日早い時間からの公演だと、LIVE以外も色々と盛りだくさんになって楽しいですよね~。

土下座…あったらしいですね。「ブラッドムーン」の歌詞がごっそり飛んじゃったんですって?

なんとなくですが、濃いファンの多そうな地域の会場で「僕達ほとんど~」の方をかけているのかなぁ、と思っていました。
10月の九州シリーズの鹿児島あたりは無難(?)に「FRIENDSHIP」なんじゃないかな~。

「慕ってますフォーメーション」は、遠方の席でもセンターならば音だけで聴き取れますよ。リードギターが最後の1小節だけ、右から聴こえてきますから。
フェスでのご健闘をお祈りいたします!

投稿: DYNAMITE | 2015年9月22日 (火) 10時54分

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