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2014年6月 4日 (水)

吉田Q 『幸せの黄色いジャケット』

Yellowjacket

1. QQQQ
2. 夜桜デート
3. 焼肉食べちゃうよ
4. 雨とサンシャイン
5. 女は女でつらいのよ
6. 黄昏の僕ら
7. 夕陽のエレジー
8. 横浜ブギ
9. 涙がこぼれちゃう

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さぁ今日は満を持して、2014年4月、遂にリリースされた吉田Qさんのファースト・アルバム『幸せの黄色いジャケット』をご紹介いたします。ジュリーwithザ・ワイルドワンズの「涙がこぼれちゃう」「いつかの”熱視線ギャル”」作詞作曲者としてお馴染み、あの吉田Qさんのデビュー・アルバムですよ~。
ジュリーファンのみなさまにも是非聴いて頂きたい、素晴らしい作品です。

全9曲。正直、多作なQさんのデビュー・アルバムとしては収録曲が少ないかなぁとも思いましたが、そのぶん一気に聴けますし、今回収録が見送られた名曲の数々が今後に控えていると考えれば、先の楽しみもあろうというもの。
まずはこの選りすぐりの9曲について語れば、記事としても許容範囲の長さに纏められるでしょう。

さて、どんなスタイルで書いていこうか・・・発売当時から色々考えていたのですが、ここは一発「ライナーノーツ」風で行こう、と決めました。
というのは・・・。

今回のQさんのデビュー・アルバム、とても豪華なんです。まずプロデューサーが、あの木崎賢治さんですよ!
鈴木雅之さんの推薦文も掲載されています。ご存知のかたも多いでしょうが、鈴木さんはこれまでに、Qさん作詞作曲の「ラスト・ラヴ」(「はなまるマーケット」エンディング・テーマ)、「プロポーズ・アゲイン」(イオングループ『ハッピー・バレンタイン』タイアップ)、「恋はくじけず~You can't worry love」(アブラ×ラッツのバック・トゥ・80's・コラボレーション)の3曲をリリースしています。

広告的には、カラオケ大手の『JOY SOUND』とのコラボにより配信も実現。
あとは、何と言ってもブツの形状がね・・・通常のCDプラケースではなく紙ジャケで、しかも巨大!
何処にどうやって収納したものか迷うほどですが、そこはほら、ジュリーファンならそんなサイズの作品にも慣れていますでしょ?
みなさまに本作のだいたいの大きさを知って頂くには、このように並べてみれば分かり易いはず。


Qq01


こうして見ると、かわいいモンではないですか!

歌詞カードも、大きな紙に全曲分がドド~ン!と記載され、折りたたんであります。
(ジュリーで言うと『BEAUTIFUL WORLD』の歌詞カードに近い感じでしょうか)
プロフィールあり、アホみたいにデッカイQさんの写真あり・・・と贅沢極まりない中、敢えて今回足りないコンテンツを挙げるとするなら、第3者執筆による「ライナーノーツ」だと思ったんです。

いや、ライナーノーツっておそらくアーティスト本人にとっては無用の長物なんだろうとは思います。あくまでリスナーの立場からの解説文ですから、どんなに名のある評論家が書いたとしても、アーティスト自身やプロデューサー、レコーディング・スタッフさんしか知りえない真実とは乖離が生じることもあるのかなぁとも考えます。
ただ、ライナーを読みながら音楽を聴いていると、そこからそれぞれの曲を好きになる「ヒント」を得ることがあります。これは、ライナーが絶対的に正しいことを書いているからということではなくて、聴き手が個人的に曲の魅力の「気づき」に至るきっかけとなる・・・そういう意味での「ヒント」です。例えば僕にも、渋谷陽一さんのライナーが無かったら好きになるのがかなり遅れただろうな、と思えるビートルズ・ナンバーがたくさんあります。

まぁ僕の場合は一般人のド素人ですから、大したことは書けません。しかしささやかながらではありますが2010年にLIVEでお会いして以来、Qさんとの交流も続いていますし、作曲段階の構想や過去のデモ・レコーディング作品の逸話をチラホラと個人的に伺ったこともあります。そんなエピソードを僕の知る限り文章に練りこんでいけば、みなさまの「気づき」のきっかけくらいは作れるかもしれません。
元来音楽について深読みが過ぎるタイプの僕なので、邪推妄想の類が大半を占めることは平にご容赦頂くとしまして・・・「ちょっとワケ分からんぞ」とお感じの際には、Qさんご本人による真の曲目解説をご参照くださいませ。さらにワケ分からなくなること請け合いです。

それでは、いざ・・・伝授です!


☆    ☆    ☆

1.「QQQQ」

アルバム『幸せの黄色いジャケット』は、全9曲トータルで1本のコンサート・セットリストを体感できるような収録曲配置となっている。実際、この「QQQQ」は、最近のQさんのLIVEオープニング・ナンバーとして定着しているようだ。

古き良き時代の歌謡曲、ポップスへのQさんのリスペクトと愛情が集約されたこのオープニング・イントロダクション・・・「ようこそここへ・・・QQQQ♪」と始まる歌い出しの歌詞は、言うまでもなく桜田淳子さんの名曲「わたしの青い鳥」へのオマージュである。
リズミカルなラップ調(でもしっかりとメロディーに載っているのがQさんならでは)でQさんが身の上話を歌い始め、聴き手はいきなりエキセントリックな独特の世界に引き込まれる。かと思いきや、サビでは「いつか何処かで聴いたような」と誰しもが胸をくすぐられる王道メロディーが炸裂。それぞれのヴァースによってQさんの歌い方が変化しているのが凄い。

Qさんは基本的にオーヴァーダブでコーラス・パートも自ら担当する。が、この「QQQQ」には加えて収録曲中唯一のゲスト・コーラス・クレジットがある。どの部分での参加だろうか。「QQQQ」はコーラス・ワークもとても素敵な曲なのだ。
サビの追っかけコーラスはその中でも秀逸。特に「きっと誰もが・・・Ah~Ah~♪」のパートは、そのメロディー自体からして歌メロにも匹敵する素晴らしさだ。また、強烈な歌詞を耳で追っていて購入当初は聴き逃していたが、2番Aメロの1回し目にはドゥ・ワップ風のバス・コーラスが登場し、陽気にひとはしゃぎしている。

サビの最後に登場する3連符の歌メロは、かつてQさんが作曲しそのままお蔵入りとなっていた「ため息でちゃう」というナンバーのサビのキメ部を踏襲、進化させたものである。
「ため息でちゃう」は熱心なQさんのフォロワーでなければ知り得ない曲だが、知っている人達の間ではとても人気があった(ビートルズの「涙の乗車券」を思わせるギター・リフ・アレンジに「イエスタデイ」のコード進行によるメロディーが載っていて、ビートルズ・ファンの僕としても大好きな曲だった)。
しかしQさんは思うところあってかこの曲を一旦封印、こうして新たな曲のパーツとして組み込む道を選んだようだ。Qさんは大変な多作家だが、それぞれの曲をこうして極限にまで突き詰める形で、今回のデビューアルバムのラインナップに取り組んだのだろう。

近いうちに、この「QQQQ」で始まるLIVEを是非生で観たいものだ。Qさんが関東で歌ってくれるのは、いつの日だろうか。
そもそもQさんは来年1月でいよいよ三十路。「30手前の半人前だもの♪」と歌うこの曲をLIVEのオープニングとして採り上げる期間はもう残り少なくなってきているのかもしれない。1日も早い関東圏でのステージ実現を望むばかりである。

2.「夜桜デート」

問答無用、完璧な名曲。
最高にポップなメロディーと胸キュンな歌詞、抜群に抜けの良いヴォーカルを擁したこの名曲は、当然アルバムの目玉と位置づけられ、『JOY SOUND』とのタイアップによるMVも制作された。

Qさん自身が主人公を演じるこのMVで展開するストーリーは、曲の歌詞で綴られる「最高にウマくいっている若い恋人同士」の物語とは少しばかり時間差がある。二人が運命的に出逢った当初の状況をモチーフとしているようだ。
Qさんと彼女以外のMV登場人物では、会社のスケベ上司役のオッサンが素晴らしくイイ味を出している。スケベカクテルを飲んだオッサンと、Qカクテルを飲んだQさんの対決は、オッサンの秒殺圧勝。Qビーム、発射のアクションが派手な割にはビックリするほど弱い。
しかし一度は地に伏したQさん、”JOY SOUNDマイク”を手に「夜桜デート」を歌うことで遂に彼女を口説くことに成功。Qカクテルを飲んで衣装を派手に変身しただけでは、ビクともオトせなかった彼女である。真に力を発揮する男の心意気というのは格好や見てくれではない、という世の真理がここにあろう。
あと、ダンスが得意な会社同僚役の男子が、いかにも女の子にウケそうな感じのルックスだ。QさんがJOY SOUNDで歌を歌わなければ、最終的に彼女のハートを射止めていたのは彼だったのではないか。
「JOY SOUNDは、モテない男の味方です」というメッセージが、このMVには込められているに違いない。

さて、曲想は軽快なモータウン・ビートだ。
イントロのギターとキーボードのユニゾン、入れ替わり立ち代わりでヴォーカルをサポートする裏メロのバッキング・アレンジ、躍動する打ち込みのフィル、ハンドクラップ・・・ミックスは徹底的に練られ、一切の妥協も無い。
またこの曲も、練り上げられたコーラス・ワークが重要な聴かせどころだ。その美しいメロディーばかりでなく、狙いすました合いの手のシャウトもQさん自身がこなす。世の若いシンガー・ソングライターやヴォーカリスト・・・新たな才能は数多く現れてはいるが、自作曲のコーラス・セルフ・プロデュース能力をも併せ持つヴォーカリストは本当に稀。Qさんにはそれがあるのだ。

完全無欠にポップな歌メロは開放的で伸びやか。一度聴けばスッと頭に入ってくる。しかしBメロやピアノ・ソロ間奏のコード進行には一瞬雰囲気を変えるフックがあったり、アコースティック・ギターは弦も切れよとばかりの凄まじいテンションのストローク。決して安全パイを振ってなどいない。これこそ良質なポップ・ソングというものだ。
よく聴き込むと、2番左サイドでホイッスルのような不思議な音色が跳ね回っている。2番の歌詞は「つき合い始めた二人」の距離がグッと接近するシーンを描いていて、否応なく幸せな気持ちにさせられるのだが、このさりげない音色がそんな楽しげな歌詞を盛り上げるのに一役買っている。聴き手がたとえ意識していなくとも、必ずその耳には飛び込んでいる・・・そんな音だ。素晴らしいアレンジである。

Qさんの曲には、時に底抜けにハッピーでハートウォームな歌詞が見られる(「いつかの”熱視線ギャル”」や「プロポーズ・アゲイン」などが挙げられる)。「夜桜デート」は現時点でその最高峰か。
歌詞中登場する「山手通り」から、僕は渋谷の旧山手通りをどうしても連想してしまう。Qさんがここで歌う「山手通り」が果たして渋谷或いは東京のそれなのか、或いは神戸なのか群馬なのか(いや、さすがにそれはナイか)は定かではないにせよ(註:更新直前、Qさんに教えて頂きました。中目黒だそうです。好きだった女優さんの熱愛夜桜デートが報じられた現場なんですって・・・。学生時代に1人で桑田佳祐さんの家を見に行った時の風景を思い出しながら詞を作ったんだとか)、関西人のQさんの歌詞に東京や横浜の風景が多く登場するのは、関東で過ごした大学生時代(桑田さんの後輩だそうだ。Qさんはサザンオールスターズの大ファン)によほど素敵な恋をしたのだろう。
ただ、7曲目「夕陽のエレジー」や大トリ「涙がこぼれちゃう」などの曲を聴くと、その後の切ない別れもあったのかな、と勘ぐってしまうのだが・・・持って生まれた才能で想像の世界を描いているのかもしれない。

それにしても、MVの冒頭でQさんが彼女にひと目惚れするシーンでは、凄まじい強風が吹いている。偶然なのか演出で風を吹かせたのかは不明だが(あんなに桜がカメラの前を偶然舞い飛ぶとは考えにくいので、「たぶん吹かせている」に1票)、強い風に髪を流麗にかき上げられる可愛らしい彼女と、バッサバッサと髪を乱されメガネをかけ直しながら起きぬけの目をゴシゴシとこすり、彼女に見とれる冴えないサラリーマン役のQさんとの対比が神がかり。個人的に「夜桜デート」のMVで一番好きなのは、最初のこのシーンである。
(もっと細かいところまで言うと、酔い潰れてダウンしたオッサンを見て、同僚男子二人が「あ~あ」と顔を見合わせているシーンも、何故だかとても好きである)

こうして花吹雪の中出逢った二人は、やがて「過ぎる電車を眺めながら話しこむ」ことで遂に結ばれる夜を迎える(朝まで見つめていたいけど、明日も仕事で早い、嫌になるね♪)。
最初にこの曲を聴いた時、僕はそんなストーリー展開にふと、浜田省吾さんの「君に会うまでは」の歌詞を重ねた。最終電車を初めてやり過ごした夜の恋人同士の歌だ。これは聴き手の勝手な連想なのだが、そういえばQさんは確か浜田さんのファンだったはず、と思ったりしたものだ。

3.「焼肉食べちゃうよ」

大阪のLIVEで初めてこの曲が披露された夜、参加していたケンケンジ姐さんからの現地速報で曲タイトルを聞いた時には、一体どんな内容の曲なのかサッパリ想像がつかなかった。
ひと言で表すと、「高嶺の花に恋した凡人が、ちょっと調子に乗って夢を見る」歌だろうか。「たまには豪勢に焼肉食べちゃうよ」という、慎ましき貧乏男子が一瞬の夢に昂ぶる姿を描いているのだと思う。一見オフザケで人を食ったようなフレーズの中に、淡い恋心の奇跡的な高揚が優しく注入されているのは、Qさんの得意技のひとつでありQミュージックの真髄なのだ。
とにかく、ポップなメロディーに載るフレーズひとつひとつの語感が素晴らしい。ファンキーに叩き込んでくるQさんのヴォーカルを追いかけながら、夢中になって本のページをめくっていくような感覚で聴ける曲である。

アレンジの肝はシンセ・ホーンのアンサンブルとエレキ・ギターのカッティング。特にBメロからサビにかけてのカッティングはヴァースの移行に応じパターンも複雑で、素晴らしく渋い。
ホーンは、鍵盤の高いキーで奏でられたトランペットがソロ・パートで大活躍だが、ここぞという箇所ではガツン!複数のホーン・セクションで攻めてくる。凝った旋律を奏でる重厚な低音担当パートが右サイドに振られているミックスも効果的だ。

ところで、Qさんをして「本気で惚れた」と歌わせしめた人気女優とは、複数の女優さんの集合体のイメージなのだそうだ。「お酒のCMやってる人さ♪」とは壇れいさんのことらしい。
Qさんが「惚れた」と公言する女優さん、女性アナウンサーはあまりにその数が多すぎるので把握することも大変だが、「美しいのに面白い性格(キャラ)♪」というのが最も重要なキーワードなのかもしれない。

4.「雨とサンシャイン」
(以前執筆した楽曲考察記事はこちら

僕だけでなく、Qさんをデビュー前から応援してきたファンにとっては特に思い出深いナンバーだろう。
ジュリーwithザ・ワイルドワンズへの楽曲提供で一躍その名を広めた2010年、Qさんは『ASAHI SUPER DRY THE LIVE』(千葉ポートパークで開催された夏の音楽フェス)の一般公募枠にエントリーした。公募枠には8組が名を連ねており、ネットで配信された演奏映像を対象に視聴者投票が行われ、獲得票数の上位4組が名だたるプロのバンド、アーティストと共に1万人の前でステージに立てる、という仕組みだった。そこでQさんが勇躍エントリー映像に抜擢した曲こそ、この「雨とサンシャイン」だ。
ジュリーファンが一丸となり応援したこともあって、Qさんは見事一般公募枠を得票第2位で通過、千葉ポートパークのステージに立った。「雨とサンシャイン」はもちろんそこでセットリスト入りを果たしている。

ちなみにその時の一般公募枠で得票1位通過したバンド、Sissyはその後間もなくメジャー・デビューを飾っている。「次こそQさんの番だ!」と期待してから今年のCDデビューまでには意外と待たされた感があるが、その時間は無駄ではなかった。Qさんの”代表作”と言ってもいい「雨とサンシャイン」は、時を経て現在の30才手前のQさんの作品として伝えられる方がしっくりくる。
レコーディング作品のリメイクとしても、かつての非売品CDヴァージョンと比較して最も受ける印象が変化しているのがQさんのヴォーカルだ。巧みな語呂合わせも、単にトリッキーなだけではない・・・「雨とサンシャイン」を作った当時のQさんの思いや拘りそれ自体が進化しているように思う。歌詞に登場する、Qさんが大学時代を過ごした神奈川の地名ひとつひとつに、時が経つほど愛着が沸いてきているのではないだろうか。

演奏では、左サイドのエレキ・ギターのバッキングが出色。美しいヴォーカル・メロディーの隙間隙間を繋ぎ合わせるような単音を駆使してのバッキングで、アレンジの要となっている。歌詞カード・クレジットにある通り、プロの達人ギタリストが招聘されているようだ。

5.「女は女でつらいのよ」

前述の『ASAHI SUPER DRY THE LIVE』でオープニングを飾ったナンバーとして、こちらもファンにとっては思い出深い1曲。軽く35度は超えているか、という酷暑の野外ステージで、見るからに暑そうな黒のスーツを身に纏ったQさんがいきなりのトップギアで汗を飛ばしながら熱唱したシーンは、「初めて生でQさんを観た」記憶と直結し今でも脳裏に焼きついている。

『ASAHI SUPER DRY THE LIVE』でのオープニング曲について、Qさんは「さよならラヴ」(非売品CD『さよならラヴ』のタイトルチューン。カップリングは「二人の胸にも」「雨とサンシャイン」)とこの「女は女でつらいのよ」のどちらを採り上げるか最後まで悩んだそうだ。
「さよならラヴ」も素晴らしいナンバーだが、結果として「女は女でつらいのよ」を選んだのは大正解だったと思う。「歌謡曲復権」の雰囲気を強く持つこの曲は、この日Qさんのそんな個性を広く訴え知らしめることに成功した。このフェスで共演したプロのバンド”GOING UNDER GROUND”のメンバーが、閉演後に一般公募枠出演者の印象を尋ねられた際にQさんの名前を挙げ、「昭和な魅力を感じる」と語っていたのは、「女は女でつらいのよ」のインパクトを受けての言葉だったと考えられる。

さて、実はQさんは、メロディーやアレンジの細かい部分を絶賛するとものすごく喜んでくれるのだが、歌詞については手放しで褒めてもイマイチ反応が薄いことが多い。照れているのだろうか・・・それとも邪推が過ぎるのか、はたまたQさん自身にとってあまりにリアルな世界なので、他者の感想が入り込む余地が無いのか。
確かにQさんの曲はまず「良いメロディー」が作られることが前提、絶対条件として生まれると聞く。どの曲も、キャッチーなAメロ、胸躍る展開部、明確なサビがあり、時にはそれが入れ替わり配置される。その組み立てこそがQさんの曲作りの肝であり、最も心砕かれている作業だ(ほとんどの作品が「メロ先」なのだそうである)。しかし僕も含め多くのQさんのファンは、その詞の素晴らしさにシビれ、Qさんの大きな魅力として捉えている・・・それもまた事実。

そしてQさんの歌詞には、自身の体験をトコトンまで追い込んで、なおかつ客観的に描くパターンもあれば、独特のイマジネーションから生み出される物語形式の作品もある。例えば、この「女は女でつらいのよ」の歌詞は完全に女性視点。しかも「帰る家のある」男性に恋してしまった女性の独白スタイルである。
ところが
「名前さえも知らない街中のすべての人達に あなたとのこと言いふらしたい♪」
「違う人になりすましたい そしてもう一度逢いたい♪」
など、その語り口は徹底的にリアル。
何故若い男性のQさんにこうした特殊なシチュエーションの女性の心境が描けるのか。もちろん才能もあるだろうが、やはり普段からQさんが愛聴する古き良き昭和の歌謡曲や演歌の名曲群から自然に学び、身につけたのではないだろうか。

加えて親しみ易いメロディーとアレンジ。「女は女でつらいのよ」での「テーマ」とも言うべきイントロのシンセ・ブラスのメロディーは、デモ・テイク当時から変わっていない。
今回のレコーディングで新たに工夫されている点としては、まず間奏が挙げられる。トランペット、サックス、トロンボーンの3種の音色が短い間に代わる代わるソロをとるのだが、それぞれアドリヴ感を狙ったフレージングになっているのだ。3番手のトロンボーンなどはとにかく「陽気」の極みで、よくこんな際どい音階のフレーズをうまいことはめ込めたものだなぁ、と驚くばかりだ。
また、2番の終わり、間奏への繋ぎの部分では「テケテケ」ギターが聴ける。ちょっとしたアレンジの味つけではあるが、聴いていてなんだか嬉しくなる。「いざ間奏!」へと繰り出されるQさんのシャウトもイカしている。

短調の、しかも主人公の女性のドロドロの状況を描いた作品がこうも楽しげであることもまたQさんの個性であり、優れたポップス解釈。これまたQさんの代表曲のひとつと言えよう。
ちなみに曲タイトルは「寅さんの女性版があったら面白いだろうな」という着想から導かれたものだという。「女もつらいよ」ということだ。凡人にはなかなか思いつかない発想で、やはり天才的と言う他ない。

6.「黄昏の僕ら」

Qさんには数年間、大手プロダクションの育成アーティストとして修行していた時期があるのだそうだ。
ジュリーwithザ・ワイルドワンズへの楽曲提供もその頃のことだったようだが、もちろん楽曲提供にしても、ジュリワンのように見事採用され世に出された例ばかり、というわけではない。惜しくも提供選考から漏れた楽曲も当然あったわけだ。
この「黄昏の僕ら」は元々「Radio」というタイトルで、国民的な某アイドル・グループへの提供曲としてデモ・テイクも作られている曲だ。残念ながら選考からは漏れたが曲の良さは確かで、今回のデビュー・アルバムで晴れてQさん自身のナンバーとしてリメイク収録されることとなった。
デモ・テイクの段階では、16ビートを強調しJ-POP寄りの仕上がりとなっていたものが、今回は落ち着いた雰囲気の、メロディーの良さを前面に押し出したソウルフルなヴォーカル・ナンバーへと変貌した。Qさん自身の好みであると同時に、今のQさんの趣味性、志にグッと引き寄せたヴォーカル・テイクと見て良いだろう。サビにさりげなく「Ah~♪」とコーラスを加えたアイデアも成功している。

アコースティック・ギターのストローク・パターンやイントロのオルガンのフレーズなど、アレンジはデモ・テイクをほぼ引き継いでおり、ベースのファンキーなフレーズが歌メロのグルーヴ感をさらに増している。
Qさんの声域は広く、しかも高音、低音とも音のブレがまったく無い。「黄昏の僕ら」Aメロで登場する艶っぽい低音の素晴らしさ・・・このメロディー音域の広さは、他アーティストへの楽曲提供という点で皮肉にも仇となってしまった可能性すら考えてしまうほどだ。

「B→D#m→G#m→F#m7→B7」のコード進行、「F#m7→B7」の部分や、サビに登場する「Em」に最高の”ねじれポップ感”がある。聴けば明解、演ずれば難解・・・「黄昏の僕ら」は、「飽きのこないポップ・ソング」の条件を満たして余りある。
詞も「黄昏の僕ら」→「真夜中の僕ら」→「あの頃の僕ら」のフレーズ展開が心地よい。次曲「夕陽のエレジー」と併せ、「実際にお会いしてみると真面目で礼儀正しいQさん」の本質がよく表れた名曲で、Qさんがキャリアを重ねた将来にベスト盤をリリースすることになったら、最後の最後にファン投票で収録を勝ち取る・・・そんな1曲ではないだろうか。

7.「夕陽のエレジー」

個人的には今回のデビュー・アルバムで、アレンジやヴォーカルの完成度としては「夜桜デート」と並ぶ二大看板作品だと思っている。Qさん入魂の傑作バラードだ。
この曲はQさんの最初の非売品CD『涙の京都駅』に収録されていた(3曲入りのCDで、「涙の京都駅」「夕陽のエレジー」「口唇慕情」を収録)。2009年頃のLIVEでは「涙がこぼれちゃう」と共にセットリストの定番だったようだが、最近しばらくは歌われない時期が続いていた。それがここへきてLIVEのセットリストに再度採り上げられるようになり、『幸せの黄色いジャケット』での再レコーディングも実現。「遅れてきたQファン」にとっては嬉しい限りである。

アレンジも新たな「夕陽のエレジー」は、期待に違わぬ名テイクとして甦った。
スネアの音色選択がまずドンピシャ。イントロのライド・シンバルはもしかすると後録りの手打ちかもしれない、と思わせるほど魂が込められていて、グッとくる。と言うより「これ本当に打ち込みか?」と疑ってかかりたくなるほどグルーヴ感のあるドラムス・トラックなのだ。要所要所で16分音符に跳ねるキックも素晴らしい。「何を歌っているか」も含めた楽曲解釈がしっかりできていなければこうはならないはず。ひょっとすると、Qさん自身のプログラミングなのだろうか。
ベースには2番Aメロに叙情的な仕掛けがある。サビで優しく刻まれるキラキラ系のキーボード、優しく曲を包み込むピアノ・コードの突き放し、トラックの長さを感じさせない完璧な曲展開とアレンジ・・・すべてが素晴らしい中で、やはり最大の聴きどころはQさんのヴォーカルだろう。淡々と歌っているようでいて、込められた情感は収録曲中MAXだと思わずにはいられない。
エキセントリックな言動が魅力のQさんだが、ここにあるのは真剣の直球で歌に対峙する若きシンガー・ソングライターの、てらいのない素ッ裸の姿である。生真面目かつ普遍的なバラードも、紛れもなく「吉田Q」の真髄だ。

そしてこの曲も歌詞がたまらなく良いのだ。
別れた恋人への未練を断ち切れないまま、ひょんなことでその人と再会した時、そして彼女にはもう新しい恋の相手がいると分かっている時、自分へ向けられる冷めた顔さえ素敵に思えてしまった時・・・男はどういう態度で彼女に接するべきなのか。
「そっと涙こらえたなら、思い出はあなたと寄り添える♪」とQさんは歌う。これは男女が逆のシチュエーションでも同じだろう。このQさんの切なくも優しい朴訥な詞は、性別年齢を問わず聴き手の共感を広く呼ぶものと確信する。
愛を以っていさぎよく身を退く、とする、歌い手ならではのQさんの凛々しい決意がここにある。間違っても、いつまでも未練タラタラに彼女に電話をかけたりなどしてはいけないのだ。って、あれ?

「道ゆく男女達(ひとたち)が、やけに楽しそうに映る♪」
そんな寂しい心境は誰しも経験があるだろう。僕は、どうしても仕事の都合がつかず参加できなかった2011年のジュリーの正月コンサートの初日、夕刻ひとりで渋谷の街を彷徨っている時に、この歌詞部が頭を流れた。
ただ、Qさん自身はその歌詞部について、「今は楽しそうなその人も、同じように淋しく歩いている場面があるんだろうな」と語っている。深い。こういう卓越した感性が無ければ、こんな傑作を生み出すことはできないのだろう。
恋愛に限ったことではない・・・人が生きていく中でまま訪れる「寂しさ」「切なさ」をまったくの他人同士が自然に共有し得る名バラード、それが「夕陽のエレジー」である。

8.「横浜ブギ」

これは「QQQQ」ほどではないにせよ、比較的最近になって作られた曲なのだが、まるで「夕陽のエレジー」と「涙がこぼれちゃう」の2曲を収録順に時系列で繋ぐような内容の重要なナンバーとなっている。
ひょんなことで再会した彼女の前では「そっと涙こらえた」はずのQさんが(「夕陽のエレジー」)、一人の夜に涙をこぼし枕を濡らし、とうとう彼女に電話をかけてしまう(「涙がこぼれちゃう」)までの心の動きを描いているかのようだ。
それは
「あくまで現実(ほんとう)のことは下世話になりがちで だけど歌の中じゃ素敵な思い出と共に♪」
「せつなくてBoogie また涙がこぼれちゃう♪」
の部分を聴いていて僕が勝手に発想してしまったことなのだが。

詞も曲も全体的に明るく破天荒に突き抜けているのが逆に「せつなさ」のポイント。酔っ払っていたのかどうかはともかく、まずはハイな気分に自分を持っていくこと、そこから始まる彼女への再アタックなのだろうと解釈できる。たとえその先に待っているのが哀しい現実だったとしても。

曲想は楽しいスカ・ビートだ。Qさんの曲ではこういったリズム解釈でのアレンジが意外と目立ち、アルバム中「女は女でつらいのよ」にも同様の後ノリのグルーヴ(ピアノやギターの裏打ちカッティング)が見られる。
スカ・ビートとQさんのヴォーカルの相性は抜群で、字ハモの登場箇所が多いだけに、ふと単独のリード・ヴォーカル部になった時のQさんの声の艶、ドキドキ感もこの曲の魅力のひとつ。

2番Aメロだけに登場する、ひらひらと下降するようなキーボード・アレンジのアイデアが素晴らしい。Qさん自身が語っている「チャイナ歌謡のイメージ」を象徴する箇所だ。
僕としてはそのメロディー・フレーズから「琴」の音色を連想するが、実際はエレクトリック・ピアノだろうか。或いは「ガムラン」あたりの音色を高い方で弾いているのか。
間奏のエフェクトを効かせた2トラック・アンサンブルのリード・ギターも、Qさん自身の演奏と思われる。歌メロのハーモニー・パートを旋律に採用したフレージングと凝ったエフェクト設定が斬新。あくまで楽しげに開放的に、良い意味で軽く、気どらないギター・ソロを狙っているようだ。

こうした明るく人を食ったようなポップスのそのひとつ奥に切ない恋物語が隠れていることもまた、Qさんの「お調子」系ナンバーの特性であり、健全な毒性でもあろう。収録曲中「横浜ブギ」を最も好むタイプの聴き手は、もう「吉田Q」というアーティストの魅力から逃れることはできない。

9.「涙がこぼれちゃう」

ジュリーファンにとってはお馴染みのナンバー。待望のQヴァージョン公式リリースが遂に実現した。
歌詞カードには、エーベックス・エンターテイメントの(C)が付記されている。そして、『KUNIHIKO KASE MUSIC OFFICE』の文字もある(老眼進行のせいか、今回この記事を書くまで気づけずにいた)。
ジュリーとワイルドワンズのコラボに際し加瀬さんがQさんの作品採用を決断した瞬間から、今回のQさんのアルバム・デビューまで・・・確実に1本の線で繋がっているわけだ。

ジュリーwithザ・ワイルドワンズがきっかけでQさんを知った頃、Qさんのブログを遡り、「やむにやまれぬ事情で『涙がこぼれちゃう』をLIVEで歌うことができなくなった」と書かれてある過去記事を読んだことがあった。その頃のセットリストを見ると、「涙がこぼれちゃう」はよくセットリストの大トリで歌われていて、「いい感じ」だとQさん自身もこの曲を歌うことがとても楽しかったようだ。
ジュリーwithザ・ワイルドワンズへの提供が実現し、もちろんそれはQさんにとっては良いことではあったが、しばしQさんはこの曲と離れなければならなくなった。どんな気持ちだったのだろうか。
Qさんは、天下のジュリーが全編に渡りリード・ヴォーカルをとった「涙がこぼれちゃう」のジュリワンのレコーディングに立ち合った時のことを、「心を込めて歌う、ということがどんなことなのか思い知らされた」と回想していた。また、楽曲提供者としていち早く正規完成音源を手にした際には「大汗かきながら何度も何度も聴いた」とも。
「涙がこぼれちゃう」が自分の手を離れ大きくなってゆくのを、頼もしく感じていたに違いない。

数年が経ち、昨年のLIVE活動再開時から、いよいよQさん自身が歌う「涙がこぼれちゃう」が解禁された。もちろん今でも引き続き歌われている。
LIVEセットリストとしてだけではなく、デビュー・アルバムの大トリを飾る「代表曲」として、「涙がこぼれちゃう」はすっかり大きくなってQさんの元に帰ってきた。

巷では普通、他アーティストへの提供曲を遅れて自身がリリースする場合、アレンジや楽曲構成を大胆に変えたり練り直したりして差別化を狙うことが多い。しかしQさんは純粋にこの名曲のありのままの姿を最小限の伴奏でセルフカバーする方法を選んだ。演奏はアルバム収録曲中最もシンプルに仕上げられている。「曲の良さ」を信じて真っ直ぐに「歌」に臨んだのだ。
何と言ってもジュリーが歌った「涙がこぼれちゃう」があまりに素晴らし過ぎる。自作曲であるにも関わらず、Qさんとしてはリスペクトするアーティストが作った大好きな曲をカバーするような感覚すらあったのではないだろうか。
丁寧に、大切に歌わなきゃ、ということだろう。

ジュリーのヴォーカル・ヴァージョンとQさん自身のヴァージョン・・・聴き手からするとその比較はすこぶる楽しい。
ジュリーが歌うと、色気が凄い一方で、元々この曲が含んでいた「下心」の部分が消え去ってしまう。主人公の年齢がグッと時空を飛び、良い意味で完全に還暦世代の歌だ。青春時代に恋した相手との逢瀬、会話にはぎこちなさも無く、「落ち込むことがあったら電話しなよ」とサラリと言える・・・達観の境地にある、心通じ合う大人の男女2人の姿が頭に浮かぶ。
一方Qさんが歌う「涙がこぼれちゃう」は、いかにも若い青年らしい恋の歌である。ジュリワンのヴァージョンがリリースされた頃には考えもしなかったが、ひょっとしたら「電話しなよ」というのは、彼女への未練を断ち切れない自分自身の背中を押しているフレーズではないか、とすら今は思えてしまう。
Qさんの曲は本当に不思議だ。どちらの側の歌としても成立し、解釈の幅が広い。これはジュリーwithザ・ワイルドワンズに限らず、鈴木雅之さんへの提供曲でも同じ現象が起こっている。

また、2010年の千葉フェスのステージ後に少しだけお話した際、Qさんは転調ブリッジ部の「Come on baby♪」の部分について、「メロディーを変えて歌ってくれているんですよ!」と嬉しそうに語ってくれた。ジュリワン・ヴァージョンの「涙がこぼれちゃう」では、Qさん提供のデモを聴いたジュリーが、ジュリーなりのメロディー・アレンジを施しヴォーカル・テイクを完成させたようだ。

そんなこんながあって、再びQさん自身で歌われることになった「涙がこぼれちゃう」。
先に、電話をかけるのは是か非か、といったことを面白おかしく書いたのだが、実際のところそんな話はもうナンセンスなのである。「涙がこぼれちゃう」は普遍的なラヴ・ソングとなった。
もしQさんの中に具体的にこの歌詞に沿うような体験があっても、そんなことは全然無くても、昔なつかしい人達に向かって「CD出したよ。寂しくてやりきれない夜には聴いてみなよ」と今は言えるのではないか。

たまに優しい言葉をかけてくれたなら
それだけで人はきっと生きてゆけるのさ
だから寂しくてやりきれぬ夜は
ためらわず電話しなよ 涙がこぼれちゃう ♪

初めてジュリーwithザ・ワイルドワンズでこの曲を聴いた時、「冒頭からいきなり、なんて説得力のある、泣かせる詞とメロディーなんだ」と思った。聴き始めの一瞬で、冒頭のこのヴァースがサビなんだ、とすぐに分かった。
そう言えば、ジュリワンがNHK『SONGS』に出演しこの曲が歌われた夜、ファンではない一般の視聴者がたまたまテレビを見ていて気持ちを抑えきれなくなり、別れた彼女に電話をかけた、なんて話もネット上であったっけ・・・。

ジュリワン・ヴァージョンを聴いた時の衝撃、その後の逸話も含め、これぞ真に名曲である。これから先も変わらず、ジュリーの声でもQさんの声でも、僕らはこの曲に癒され続けていくだろう。

☆    ☆    ☆

といったところで・・・いかがでしょうか?
ちょっと聴きたくなってきたなぁ、というかたがいらっしゃったら、今すぐこちらをポチ!

完全にリスナー目線で書いておりますので、御本人にとって事実無根の深読み記述が多々あるかと思います。それらの点については、ほどなくダメ出しが入るでしょう。

Qさんには、他にまだまだ多くの名曲があります。
個人的には、「ゆきずりの女(ひと)」はファーストに収録されると思ったんだけどなぁ、とか、あんな曲、こんな曲・・・今回収録のどの曲ともタイプの異なる曲、いっぱいあるんです。
そもそも、2010年の時点ではありますが、Qさん自身が「自分の中での自信度第1位と第2位」に挙げていた曲が2曲とも収録から外れています。まだまだこの次、またその次がある、ということですね。
これからも拙ブログでは、吉田Qを応援し続けます。
みなさまも、是非!


では次回更新は、再度ジュリー・ナンバーのお題に戻る予定ですが、ピー先生のツアー初日に向けて仕事の移動BGMをタイガース・モードにしようと思っているので、ひょっとしたらそこからタイガース・ナンバーの記事構想が浮かぶかもしれません。

早くも猛暑が襲ってきたりして、気候の変化についていくのが大変な季節ですね。
みなさま、どうかお身体に気をつけてお過ごしください。

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優しき恋の伝道師・吉田Q!」カテゴリの記事

コメント

お疲れ様です。

Qちゃん進化し続けてますよね。

初めて大阪城(城天)で見たときは
「礼儀正しい男の子」って感じでした。
それはブログ読んでて「アホ」って
思ってたからね・・笑
ふざけてるんか真面目なんかようわからん男の子でしたっけね・・

デビューアルバムが出てほんとに嬉しかった。
親のような感じですよ(DY兄も一緒かな?)

「涙・・」は兄ぃが書いてるように
じゅりの「涙・・」はセクシーで大人で
Qちゃんの「涙・・」は若くて活きが好くて・・

でも、Qちゃんの「涙・・」聴いたときは
「これはこの子の歌やん・・」と感じました。

素人の私ですけど、初めてライブ見てから
本日この日までのQちゃんの進化は半端やない。

見続けてこれた私は幸せ者です。

早く関東の皆にも生ライブ見てほしい。
そして「夜桜デート」で爆発してほしい。

大阪では少し寂しいけど(私ら頑張ってるけど)振付つけて一緒に「夜桜・・」歌いたいですよ・・(*^_^*)

関東進出にどうぞお力を・・・!(^^)!

投稿: ケンケンジ | 2014年6月 4日 (水) 16時06分

あたしが言うのもナニやけど‥…‥スパシーバ。

投稿: garoooo | 2014年6月 4日 (水) 17時03分

ライナーノーツが台無しになるとアレなんですが、
洗濯が滞っていて今夜は2日連続同じパンツを履きます。

投稿: Qちゃん | 2014年6月 4日 (水) 20時12分

DYさま
いつもの伝授に増して絶好調で、いやもう、瀧に打たれるような爽快な気分で一気に読みました。
(瀧に入ったことはないです、はい。)

ジュリワンから4年。長かったですねー。
でも、一番長く思っていたのはQさんご本人かなとも思います。

前にも言ったことがあるかもしれませんが、
いま一度しつこく語っちゃいます。
4年前の5月、ジュリワン初日の渋谷のステージで
「涙がこぼれちゃう」のイントロが響いてきたときのこと。
「うぉー」っと渦巻くような歓声が会場全体から湧き上がったんですよね。
私は震えましたね。みんながCDを聴いていて、それぞれの思いでこの曲に魅せられていたことがはっきりとわかった瞬間でした。

ジュリーが歌う向こうの作詞作曲者に興味を惹かれるほど素晴らしい曲だったわけで、そんなこんなでJQファンになっちまった私。
とにかく皆さま、問答無用で(←DYワード!)Qバージョンの「涙がこぼれちゃう」聴いた?聴いた?聴いた?
ジュリーとQの両方を聴けるなんて、ありがたい日がやってきた。でも長かった(まだ、言う)。

そして、DYさんの解説のこのくだり。
 →→収録曲中「横浜ブギ」を最も好むタイプの聴き手は、もう「吉田Q」というアーティストの魅力から逃れることはできない。

そこまで言いますか。不治の病を宣告された気分ですよ。
最もというより、「横浜ブギ」は私の中では「別格その2」みたいな不思議な曲です。

しかし、こんな魅力的な曲をつくるアーティストが、
同じパンツを2日続けて履くなんて(T_T)

投稿: ジュース | 2014年6月 4日 (水) 22時28分

ケンケンジ様

ありがとうございます!

地元大阪でずっとQさんのLIVEを観てこられたケンケンジ様はじめ関西チームのみなさまにとって、今回のCDデビューは本当に感激だったことでしょう。ケンケンジ様は毎回映像も撮ってこられたわけですからね。

僕はまだ、Qさんの生LIVEは千葉しか経験していないんですよね…。早くQさんの「半端やない」進化を体感したいです。
でも、Qさんはいつか言ってましたよ。「私の進化はともかく、ケン姉さんのビデオ撮影の進化が凄まじい」と。
これからも、応援していきましょう!

garoooo様

ありがとうございます!

「スパシーバ」…懐かしい言葉です。昔、ブルーム・オブ・ユースというユニットのアルバムタイトルで意味を覚えました。
いやいや、こちらこそありがとうございます。
僕が言うのもナニですが、これからもQさん応援よろしくお願いいたします!

Qちゃん

ありがとうございます!

幾多のQ曲を紐解いてきた僕には分かりますよ…本当に重要なのは「2日続けて同じパンツを履いている」というくだりではなく、「洗濯が滞っている」切ない状況を訴える心の叫びである、ということが。

何はともあれ、本当に良かった…改めまして、ファースト・アルバム・リリースおめでとうございます!

ジュース様

ありがとうございます!

いち早くQさんの本質的な魅力に気づかれていたジュース様。そう、あの日でしたね、初めてご挨拶させて頂いたのは…。
僕もジュリワン初日の「涙がこぼれちゃう」イントロの会場の雰囲気、今でも鮮明に覚えています。

「横浜ブギ」は、Qカクテルの度数がメチャクチャ高い曲なんですよね。Q度が圧倒的に濃いのです。ジュース様がこの曲に惹かれるのは当然かと思います。
ジュース様にとってそれは決して不治の病などではありません。「運命の糸」ですよ!

投稿: DYNAMITE | 2014年6月 5日 (木) 09時12分

待ちに待ったかいのあるご機嫌極上な9曲でしたね~。
Q様の魅力を出し惜しみなく詰め込んだ珠玉のアルバム、わたくしの力ではその素晴らしさを伝えきれないところですが、
このライナーノーツがあれば大丈夫ですね! 
 
ところでわたくしの一押し曲「ため息でちゃう」。このままお蔵入りは悲しすぎます
次の機会、ありますよね?

投稿: ひいきゃん | 2014年6月 5日 (木) 09時33分

ひいきゃん様

ありがとうございます!

しみじみ、いいアルバム…ファーストから名作ですよね。仰る通り、珠玉の9曲=Q曲です。

ひいきゃん様もビートルズファンでいらっしゃいますから…「ため息でちゃう」で「お~」という感覚、たぶん同じです。またQさんの声が、ああいう曲にとても合っていますからねぇ…。

本当に、まだまだ名曲がたくさん控えてるんですよね。次回作にも期待が高まります。

投稿: DYNAMITE | 2014年6月 5日 (木) 19時03分

甘いです。
「と言いながら、古いトランクスを出してきて履く」
これが正解です。

投稿: Qちゃん | 2014年6月 5日 (木) 20時41分

DY様 こんばんは。

さっきダンナに頼んでアマゾンでポチしてもらいました。
明日届く予定です。♪♪
とにかく早く聴きたーい!

Q様・・・

「古いトランクス」・・・・・・
目の前に男おいどんさんの顔が・・・。
頭の中にサルマタケが・・・。


投稿: nekomodoki | 2014年6月 5日 (木) 22時01分

DYさん、こんばんは。
「涙がこぼれちゃう」「夜桜デート」は
別格ですが、今は「QQQQ」がお気に入り
です。
甘くて苦くて、爽やかで酸っぱくて、
軽くて重くて、呑気で苛立ってる。いい曲です。たくさんの人に聴いてほしいです。

投稿: ミカン@ | 2014年6月 5日 (木) 22時28分

愛がいっぱい溢れたライナーノーツ素晴らしいわ~
読みながらCDを聴いていると、おぉーなるほど! と気付くことが沢山ありました。
コーラスも良く聴くとQちゃんだったのね。
ファルセットヴォイスなコーラスに町支さんのニホイを感じました。

投稿: ぴょんた | 2014年6月 5日 (木) 22時50分

毎日聴いてます。
DY様のような深い聴き方が出来ない凡人の私ですが,私は詞曲も好きですが,Qちゃんの声が素敵だと思います。

本当にCD出て嬉しい
ASAHI SUPER DRYのゴムひも活動が懐かしい〜

これからの活躍が楽しみです。

それから,
「モテない男の味方」って,
‥Qちゃんはイケてますから。
才能豊かで,エロくて,礼儀正しく,可愛い。

因みに,私は乙女&母です。

投稿: かずぴ | 2014年6月 5日 (木) 23時59分

Qちゃん

ありがとうございます!

なるほど…結局同じパンツはさすがに履かなかった、と…。
「古いいトランクス」って…ユーミンの「安いサンダル」みたいで良いですね!

nekomodoki様

ありがとうございます!

最高に怪しく、最高にポップなスリリングな全Q曲ですよ。
是非感想もお聞かせくださいませ。

ミカン@様

ありがとうございます!

正に仰る通りです。「QQQQ」には確かに「いらだち」もあるんですよね。ですから「攻撃型の1番バッター」的な打順(曲順)の作品とも言えます。
もちろん9番はエースの「涙」君!

すみません、お返事一度切ります~。

投稿: DYNAMITE | 2014年6月 6日 (金) 10時00分

ぴょんた様

ありがとうございます!

Qさんのコーラスは本当に素晴らしいです。しかも、元から素晴らしかったのがこの数年でさらに進化しているんですよね~。

「夜桜デート」のサビの最後「幸せすぎて♪」を追いかけるコーラスなんて、確かに町支さんを彷彿させシビれますね。

かずぴ様

ありがとうございます!

そう、まずはQさんのあの声ですね。歌声が聴いていて心地よい…それが最大の魅力です。

もちろんQさんはイケてます。どうやらイケてないライナーノーツ執筆者が、強引に自分自身のレベルにまで引き下げて解説しているようですね

投稿: DYNAMITE | 2014年6月 7日 (土) 13時07分

DY様 こんばんは。

何回も聴いてます。
私達の年代には不思議な既視感のあるシチュエーションにいざなわれるんですよね。

そっと見守っていたいアーチストがまた現れました。(どうしても母目線になってしまうのですが・・・なんせムスメと同い年)

それにしても
EP<LPな、CDショップにケンカ売ってるようなジャケ、普通のCDスペース探した私がバカでした。
でも、そういうのって店ではどこに置くんでしょう?
J&Qしかそーゆー掟破りはやらないってわけじゃないと思うんですが。

投稿: nekomodoki | 2014年6月 7日 (土) 22時33分

DY様 こんにちは

ダイナマイトさんの解説とQさんのセルフライナーノーツを読んだら、Qさんのアルバムが欲しくなりました。でも残念ながら私は、ネット通販は一切しないため手に入れる術がありません。レコード店での販売が望まれます。

ジュリワンでのQさん作品を聴いた時、まさか20代の方とは思いませんでした。今回の解説を読んでも、信じられないくらい親近感がありました。

コメントで町支寛二さんの名前が挙がってゾクゾクしました。町支さんのコーラスアレンジは、浜田省吾さんや80年代の歌謡曲、ポップスで知らず知らずの内に耳にするほど活躍されていて、音楽の聞き方が変わるほど好きでした。(尾崎豊、とみたゆう子など)

それと、Qさん自身『ハッスル』で有名なヴァン・マッコイの名前を出されていて、ブラバン出身の私は即反応しました。甲子園名物曲『アフリカン・シンフォニー』の作者だ!

QさんのCDを手にすることは出来ませんが、私の頭の中では歌声が想像出来そうです。

投稿: BAT | 2014年6月 8日 (日) 17時10分

nekomodoki様

ありがとうございます!

おぉ、頼もしいお言葉!
そう…20代のQさんですが、その曲は驚くほど懐かしい昭和のエッセンスに満ちていますね。

しかもご本人、色々な昭和の名曲を知っておられます。
今回収録はなりませんでしたが、平野愛子さんの「港が見える丘」をモチーフとした曲など、本当にたくさんの名曲がまだまだひかえています。今後もとても楽しみなんですよ!
セカンド・アルバムの話が早く具体化して欲しいです…。

BAT様

ありがとうございます!

そうですか…今回の作品は現時点ではCDショップで買えないみたいですからね…。何とか広く世に出て欲しいのですが。

今やブラバンの代名詞となった「アフリカン・シンフォニー」…懐かしいですね。もちろん僕も演奏経験あり。大名曲です。
『ニュー・サウンズ・スペシャル』でCD持っています。ホルン14本のヴァージョンです!

邦楽ロックにおいて、町支さんの功績は素晴らしいですね。誰しもが、名前は知らなくともその声を聴いたことがある…偉大な方だと思います。

投稿: DYNAMITE | 2014年6月 9日 (月) 20時19分

DY様 こんばんは

YouTubeにて、Qさんのライブ映像を拝見しました。なんとも楽しげなステージではありませんか。おどけてお茶目なところは、桑田さん似でしょうか。でも歌の聞きやすさ、昭和歌謡ムードのある不思議なキャラクターに、スター性を感じました。「涙がこぼれちゃう」が好みでした。

ライブハウスのようでしたので、Qさんのノリを楽しませていただきましたが、サウンドはやはりCDで聞きたいですね。

ジュリーライブ、第二希望の大宮へ行きます。(遠いけど)。DYさんの3列後になります。中央通路から一列目?やや左寄りのようです。至近距離の遭遇となりますか?サングラスをした50男性が一人でいたらきっと私です。

投稿: BAT | 2014年7月 4日 (金) 20時22分

BAT様

ありがとうございます!

僕はQさんのLIVEは2010年千葉の1度しか観ていませんが、楽しいですよ~。あと、これは当たり前のようでいてなかなかそういうLIVEには出逢えないのですが…全力です。極端に言えば「ここで終わってもいい」くらいの全力感がQさんのLIVEにはあると思いました。
最近は、大阪でのLIVEを積み重ねて、ステージもかなり進化しているようです。なんとか関東圏でのLIVE実現を願っていますが…。

大宮では僕らは柴山さんの前くらいの位置です。
BAT様は通路を挟んですぐのお席なのですね。探してみます!

投稿: DYNAMITE | 2014年7月 5日 (土) 12時26分

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