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2013年5月10日 (金)

沢田研二 「バイ・バイ・バイ」

from『Jewel Julie -追憶-』、1974

Jeweljulie_3

1. お前は魔法使い
2. 書きかけのメロディー
3. 親父のように
4. ママとドキドキ
5. 四月の雪
6. ジュリアン
7. 衣裳
8. ヘイ・デイヴ
9. 悲しい戦い
10. バイ・バイ・バイ
11. 追憶

--------------------

いきなり暑くなりましたね~。

ジュリー界は今、音楽劇ラスト名古屋公演の真っただ中でございますが・・・今日の拙ブログではまず本題の前に、2つのタイムリーな情報について少し書いておきたいと思います。

ひとつ目・・・6月28日の『Pray』ツアー初日が待ち遠しい今日この頃ですが、さらにその先に待っているのがザ・タイガース再結成。遂に先行チケット申し込みのインフォメーションが来ましたね!
「近い将来、です!」と2012年1月24日武道館公演で宣言してくれたジュリー。
いよいよその時か・・・と実感が沸いてきます。

インフォで僕が真っ先に確認したのは、12・27大トリ東京ドーム公演の開演時間。
サラリーマンやOLのみなさまはほとんどそうかと思いますが、この27日って確実に仕事納めの日じゃないですか。これで例えば開演が午後4時、とかだったら・・・僕は完全にアウト。悔し涙に暮れながら参加をあきらめるしかありませんでした。
確定した開演時間は午後6時半ということで・・・これなら何とかなるかもしれない、いや、何とかしなければいけない。
席は何処でもいい・・・とにかく参加して、ザ・タイガースであの広い東京ドームをフルハウスにするんだ!

もう1箇所の参加を初日の武道館にするか長崎遠征に踏み切るかで悩みましたが、12月3日は『ジュリー祭り』記念日であると同時に私事ながら結婚記念日でもあるので、その日は有給をとりカミさんと一緒に過ごして、ザ・タイガースで1日を締めくくろうと決めました。
でも武道館は競争率も激しいようで・・・無事にチケットがとれますかどうか。

さて、僕は『澤會』『オフィス二十二世紀』共に会員ですから、ジュリーとピーの事務所さん2種類の、それぞれのインフォを同時に受け取りました。


130508_01

44年の歳月を経て、ついにオリジナル・メンバー全員が揃ってのLIVEが本年12月に実現します。
・・・・・・夢にまで見たことが現実になったのです。

「インフォにはこういう文面を載せようね」とメンバーで話し合ったのでしょうね。一字一句、「・・・・・・夢にまで見た」の「・・・・・・」の数までキッチリ同じ。
きっとタローの『青い鳥クラブ』のインフォも同様の構成でしょう。
トッポ、サリー、ジュリー、ピー、タローというメンバー表記順については、ぴょんた様が素早く「五十音順なんだね」と気づかれました。

謳い文句を打ち合わせたり、全員の気遣いでメンバーを五十音順表記にしたり・・・これは正に、高校生男子の文化祭バンドのノリじゃないですか~。なんだかこちらも青春時代を思い出して楽しくなってきます。

ジュリーもピーも、ファンクラブの会費もとっていないのに、こんなに嬉しいお知らせを丁寧にいち早く会員に届けてくださる・・・その志、ファンとしてはどちらの事務所さんにも応えたい、という気持ちになります。


(註:以下、74年生まれ様に頂いたコメントでのご指摘に従い、チケットはすべて澤會さんへの申し込みとすることにしましたが、最初に書いた文章はそのまま残しておきます)

ですから僕は2箇所の参加会場をひとつずつ、それぞれのファンクラブで申し込もうと思います。

武道館はいつも通り『澤會』さんに申し込みます。
これはちょっとだけ下心があります。きっと、ステージ裏の北西スタンド、北スタンド、北東スタンドの多くが澤會さんの枠なんじゃないかなぁ、と考えるからです。
ステージ裏というのは正面からメンバーの姿を観られない席ですが、老虎ツアー・ファイナルのレポートでも書いたように、ステージ裏1階席で聴こえる音はスバリ、ステージ上のメンバーが確認しているモニター返しの音と同じなのです。そして今回はオリジナル・メンバー5人だけの演奏・・・ステージ裏1階席で聴こえてくるのはおそらく、僕の知らないあの伝説の新宿ACBで彼等が出していた音と近いものになるんじゃないか・・・そんなふうに想像しているのです。

まぁそれはあくまで贅沢な願望、と言うか下心です(汗)。大事なのは何とか抽選を通過し武道館の中に入ること、ですね。

ファイナルの東京ドームは『オフィス二十二世紀』さんに申し込もうと思います。
会場が会場ですから、ピー先生の受け持つチケットも枚数が相当多いでしょう。
僕はその末席中の末席で構いません。
『ジュリー祭り』の時、僕は一般販売のS席購入で2階前方席・・・それ自体は良かったのですが、周囲のお客さんは最後までほとんど着席のままでした。
今回のドーム、僕は席の良し悪しは問いませんが、やっぱり皆でスタンディングしてガ~ッと盛り上がりたい。
その点、周りがピーファンの方々だったら凄いと思うんですよ。みなさんが44年貯めていたエネルギーが、きっとすべて解放され出しきれると思う・・・僕はそんな雰囲気を一緒に味わってみたいです。

(ここまで、ジュリーとピーの事務所さんへ参加会場別に申し込むつもりで書いてきましたが、インフォの特記事項は、「チケットの申し込みはすべて1箇所の事務所で」という意味にもとれます。考えてみますとその方が不正の取り締まりもしやすいですしね。
結局、僕は武道館、東京ドームとも澤會さんに申し込むことに致しました)

激戦となる武道館公演の抽選は抽選としても、ジュリーファンのみなさまはまぁその辺りは慣れたもので、申し込み締め切りまでゆっくりあれこれ考えて・・・といったいつもの感じですけど、僕の周囲のピーファンのみなさまの多くは「一刻も早く申し込みを!ひと時の遅れが一大事に・・・!」と、インフォ到着後すぐさま往復ハガキを買いに走り、翌朝には投函していらっしゃる。その行動の素早さ、漲る気合。
この若輩が大変失礼ながら、そんなみなさまのご様子を微笑ましく思い過ごしているという状況です(汗)。

でも・・・そのお気持ち、いかばかりか。と、そう考えるだけで胸に来るものがあります。
12月が本当に楽しみですね!

で、2つ目のタイムリーな話題というのは。
みなさま、ジュリーwithザ・ワイルドワンズに「
涙がこぼれちゃう」「いつかの”熱視線ギャル”」の2曲を提供した若きシンガーソングライター・吉田Qさんを覚えていらっしゃいますか?
僕はその後地道に活動を続けるQさんをずっと応援していますが、つい先日リリースされた鈴木雅之さんのニュー・アルバム『オープン・セサミ』に、Qさん作詞・作曲のナンバーが1曲収録されています。

ソニーのショップさんに予約していた『オープン・セサミ』の豪華CDは、先日8日に我が家に無事到着(タイガースのインフォ到着と同日)。
アルバムとしても相当な力作で、さだまさしさんや槇原敬之さんなど錚々たるビッグネームが楽曲を提供・・・そんな中、8曲目

「恋はくじけず~You can't worry love~」


この曲が、我らが吉田Qさんの作品です。
いやぁ、ポップかつ胸キュンな、素晴らしい曲ですよ~。

そして曲自体の素晴らしさもさることながら・・・ちょっと見てください、この楽曲クレジット。


Img650

まず先頭に、ジュリーファンにとってもお馴染みの木崎賢治さんのお名前。
さらに、僕のようなザ・ベストテン世代にとっては凄まじく豪華絢爛な演奏陣。ヴォーカルのマーチン(鈴木雅之さん)を加えますと、シャネルズから3名、チェッカーズから3名というね。
その若さからは考えられないほどに、常に昭和のエッセンス溢れる吉田Qさんの個性的な作曲作品と合わせての、このメンバー。マーチン自らラジオで語っていたように、これは正にバック・トゥ・ザ80'sです!

この曲については、ジュリーのツアーが始まりセットリスト・ネタバレ禁止期間に入りましたら、拙ブログのお題として採り上げ詳しい楽曲考察記事を執筆する予定です。
「恋はくじけず~You can't worry love」・・・みなさまも、機会がありましたら是非聴いてみてくださいませ。

さて、それでは本題です。
今日もいつもの同じような感じの楽曲考察記事ではあるのですが、ダブル・トラックというヴォーカル・レコーディング手法について触れますので、本当に久々に『ジュリー・ヴォーカル徹底分析!』のカテゴリーでの更新とさせて頂きます。
せっかく過去に「
影-ルーマニアン・ナイト」「人待ち顔」と2曲の記事に渡り、ダブル・トラック・ヴォーカルについてこのカテゴリーで掘り下げて書いてきた経緯がありますからね。

今回は
「同じ人が同じヴォーカル・パートを2度歌ったテイクを同時に流してミックスダウンする」
という「人待ち顔」パターンではなく
「ただ1つのヴォーカル・トラックをエンジニアが複製してコンマ数秒ずらしたテイクを作成し、ミックスダウンする」
というパターンのダブル・トラックです。

現在、タローのバンドで活躍中の速水清司さん作詞・作曲のナンバー。僕のような後追いのファンが昨年、あの井上バンドの速水さんのギターを生で聴く機会を得たのも、ピーの復活あればこそでしたね・・・。

アルバム『Jewel Julie -追憶-』から。
「バイ・バイ・バイ」、伝授!

このアルバムはラスト収録の「追憶」以外、歌詞カードに編曲者のクレジットが無く、作詞・作曲もジュリーを含めたバンド・メンバーで固められています。
少なくとも編曲者クレジット無しの1曲目から10曲目までは井上バンドのメンバーが力を合わせて演奏、アレンジを作り上げていったことが容易に推測されます。これは、今年のジュリーの新譜『Pray』に編曲者のクレジットが無かったことと同じ意味合いになるでしょう。純粋にジュリーとバンドの作品、ということです。
バンドとしてのアルバム・・・その最後の10曲目が「バイ・バイ・バイ」です。

タイムリーなジュリーファンの先輩方の中で、このアルバムを新譜でレコード購入し最初に聴いた時、1曲目から通して井上バンドの音とジュリーの美しいヴォーカルに身を委ねてきて・・・この10曲目へ来て「ん?何か雰囲気変わった?」と当時漠然と感じた方はいらっしゃいませんでしたか?

♪ 長い間つきあってきた
  A7            D7

  可愛いあの娘にバイ・バイ・バイ
  E7                   A7

  お前の想い出忘れよう
  A7                D7

  倖せになれよバイ・バイ・バイ ♪
  E7               A7

それまでの9曲の流れから、「バイ・バイ・バイ」でほんの微妙な変化を感じた方がいらっしゃったとすれば、その方はジュリーのヴォーカルをよく注意して聴かれていたのだと思います。
このアルバムでは唯一、ダブルトラック・ヴォーカルが採用されている曲なのですね。

一般的に、ダブルトラック・ヴォーカルの採用理由はいくつかあって、ビートルズ初期にジョージ・マーティン達レコーディング・スタッフが採り入れたのは、「全体の音に厚みを持たせる」という意味合いが大きかったようです。まだ4トラック・レコーディングの時代、限られたトラック数の中でいかに迫力のある音にするか、と工夫していたわけです。
ただ、ジョン・レノンなどはあれほどの素晴らしい声を持ちながら、このダブルトラック処理によって自分の声が変化するのをとても面白がっていたようで、一時期この処理を好んでリクエストしていたようですね。

その後ポピュラー・ミュージックの世界で、ダブルトラック・ヴォーカル処理には様々な意義や必要性が見出されます。
線の細いヴォーカル・テイクを助ける意味で使用されたり、或いはダブルトラックの独特の声がそのまま楽曲のコンセプトとして求められる場合もあります。「バイ・バイ・バイ」はその後者のパターンではないか、と僕は推測します。

ジュリー・ナンバーには全時代通して、ダブルトラック・ヴォーカルの曲は極めて少ないです。まぁ当然ですよね。あれだけのヴォーカル・・・基本的には素が一番良いに決まっていますから。
それでも、曲のコンセプトやアルバム制作背景によっては、稀にダブルトラック処理が採り入れられている曲がいくつかあります。アルバムとして抜きんでて採用率が高いのは『愛の逃亡者/THE FUGITIVE』。これは、ロンドンに打って出るという世界戦略において、ミックスやエンジニアリングにも期するところがありその結果でしょう。

では、「バイ・バイ・バイ」の場合はどうでしょうか。
先述の通り、「線の細さをカバーする」という理由はジュリーには当然当てはまりませんから、これは楽曲コンセプトが求めた処理かと思われます。
「バイ・バイ・バイ」は歌詞の流れだけで考えると、結構悲しいテーマの歌ですよね。慣れ親しんだ街を去ることに「未練はないさ♪」としつつも、恋人(?)や友人の冷たさに打ちひしがれ、無理に元気を出して旅立とう、というものです。
しかしその中にあって、タイトル・フレーズの「バイ・バイ・バイ」は、爽快に「あばよ!」といった感じのいかにも青年っぽいニュアンス。加えて速水さんの作曲はカラッと潔いブルース進行になっています。
ジュリーのヴォーカル・インパクトで寂寥感が強まるよりも、軽い爽やかな印象を聴き手に与える意図があったのではないでしょうか。ダブルトラックの意図としては、「人待ち顔」とよく似た狙いなんだろうなぁと僕は感じます。
その効果で「バイ・バイ・バイ」はブルースと言うよりむしろ優しげなフォーク・ソングのように聴こえたりもするのです。日本の70年代フォークは、ダブルトラック・ヴォーカルの手法が最も輝いていた時代でもありますからね。

ただ、速水さんの作曲段階でブルース以外に具体的なオマージュ元があったとすれば、それはアメリカン・ロックではないかと僕は推測します。
バンド演奏においても、細い音色のリード・ギターと明るいタッチのピアノ・・・この絡み方は60年代末から70年代初頭のアメリカン・ロック独特の雰囲気を踏襲しているのではないでしょうか。CSN&Y或いはザ・バンドあたりが頭にあったんじゃないかなぁ。
考えてみますとアルバム『JEWEL JULIE -追憶-』は、守備範囲の広さと言うかセンスの良さと言うか・・・作曲家としての速水さんの魅力満載なんですよね。
ストーンズ・バラードの真骨頂を3連符に見出したような「親父のように」、キング・クリムゾンの難解にして絢爛な和音展開を思わせる「ジュリアン」。洋楽好きの一般リスナーをもうならせたであろう名曲揃いです。

ともあれ、「バイ・バイ・バイ」をアメリカン・ロックへのオマージュとするのは僕の個人的な推測に過ぎないとしても、速水さんの作曲がブルース・コードを基調としたものであることは間違いありません。
しかしその進行は渋み走ったブルース一辺倒ではなく、平行移調で短調となる展開部では、胸キュンなメロディーも用意されています。

♪ 街を出て行く俺を 友達だった奴さえ
  F#m          C#7     F#m      C#7

  見送っちゃあくれない 誰一人として
  D7              F               A       C#7

  可愛いあの娘の姿さえもない ♪
  D7      F            A        C#7  E7

この辺りは歌詞のテーマ通りのメロディー、といった感じなのかな。
ここではサリーのベースが表拍になり、2拍目と4拍目で「ぎゅ~ん」と指をすべらせているのが効果的。
そう、井上バンドの(他収録曲との比較としては)控え目ながらも、純粋でけれん味のない演奏も「バイ・バイ・バイ」の爽やかな印象に大きく貢献しています。
井上バンドの演奏トラックは


(Left to Right)
・エレキ・ギター(サイドギター)
・ピアノ
・ベース
・エレキギター(リードギター)

というシンプルなもの。
もちろん、シンプルであるが故にそれぞれのトラックの噛み合わせがアレンジ段階でじっくり練られていて・・・例えばこの曲は、1番と2番の間、エンディング、と2箇所で印象的なコーラス・パートがありますよね。
コーラスのメロディーとコード進行(歌メロには登場しない「A7→B7→E7」という進行。井上バンドのアレンジ段階で生まれた進行なのかもしれません)は同じなのに、2箇所がそれぞれ違ったように聴こえませんか?
これは、演奏が違うのです。

1’36”からのコーラス・パートでは大野さんのピアノが高音連打。大野さんのピアノはヴォーカル部でも鳴っているのですが、ここではそれまでよりも明らかに高音位置での演奏にとって変わります。
対して2’33”からのエンディング・コーラス・パートでは、大野さんのピアノはヴォーカル部と同じノーマルな音域での演奏。そこへ今度は右サイドのリード・ギターが渋く噛んできます。先のパートではこのギターが無いんです。
フェイド・アウトが近くなるとコーラスにジュリーも加わり、大野さんも再び高音部の演奏に切り替え、ギターも一層細かく弾きまくります。やっぱり「ジュリーと井上バンド」のアルバムとしては、この「バイ・バイ・バイ」で締めくくり、ということなんだと思います。

後追いファンの僕は、アルバム『JEWEL JULIE -追憶-』の当時の制作コンセプトについて想像でしか語れません。そんな僕には、ラスト収録のシングル・ナンバー「追憶」がボーナスと言うかアンコールと言うか、そんな感じのアルバム作りに聴こえるのです。
もちろんここでの「追憶」はシングルとはヴァージョン違いで、グルーヴ感溢れる素晴らしいテイクなんですけど、純粋にジュリーと井上バンドのアルバムとしては「バイ・バイ・バイ」までの全10曲、という印象です。

それを強く感じさせるのが、「バイ・バイ・バイ」のフェイド・アウトのミキシング。
この曲、3’35”あたりでもう完全に無音になっているんですよ。それでもミックスダウン作業は継続され、約10秒間の無音状態があり、曲のトータルタイムが3”45”。
これは、アルバムの流れとして「追憶」の前に一旦ひと呼吸置く、という狙いがあるんじゃないかなぁ。みなさまはどうお考えでしょうか。

ところで「バイ・バイ・バイ」での左右2つのギター・トラック・・・僕にはどちらが堯之さんでどちらが速水さんなのかが判別できません。

ヒヨッコ新規ファンの僕も、昨年のピーとタローのジョイント・ライヴ『Childhood Friend』に参加し、遂に速水さんのギターを生で聴く機会を得ました。「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」のソロを聴いて、「お前は魔法使い」や「影絵」のリード・ギターが速水さんの演奏であったのだ、ということを今さらながら実感したのですが、「バイ・バイ・バイ」のギターの音色や設定は、ちょっと毛色が違いますからねぇ。
作曲者の速水さんがリードを弾く、というのが普通の考え方なんでしょうけど、この曲の場合はいわゆる”ソロを弾きまくるリード・ギター”ではないのです。アレンジメント・リードなんですよね。
ですから、速水さんが作曲時そのままにサイド・ギターのカッティングを担当し、味付けとして堯之さんが単音を担当した、という線も充分考えられます。いずれにしても、僕には断定はできないです・・・残念。

さて次回更新ですが・・・これまた70年代のナンバーを予定しております。「絶対にこの先のLIVEでは聴けなさそう・・・」という渋いお題が続きますよ~。

記事の枕で蟹江敬三さんのことなど書こうかなぁ、と考えています(本題より枕の方が長くなる予感汗)。
このヒントだけでお題のジュリー・ナンバーが分かる人がいらしゃったら、神!

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ジュリー・ヴォーカル徹底分析!」カテゴリの記事

コメント

♪DYさま

このLPホントに大好きで何度、聞いたか…
サリーの作詞もたくさんありましたし今は亡き元カップスのディヴ平尾さんへの歌も懐かしいです。

既に過去記事で「四月の雪」はレクチャー済みですね。そちらを覗いてからにすれば良かったかな…後で改めてお邪魔いたしますね

速水クンの作詞作曲は他に「ジュリアン」もあって、後サリーの作詞による「親父のように」という名曲もあります。
どれも雰囲気が違いますが全体的に楽しい感じだったような気がします。

井上バンドの皆と一緒につくった最初のオリジナルLPという感じでしたね(CDでは持ってないので細かい事は確認できませんが)ジュリーのお気に入りLPの中でも上位に入る1枚です(^^♪


投稿: hiko | 2013年5月10日 (金) 19時07分

hiko様

ありがとうございます!

このアルバムは先輩方の人気高いですね!

僕はポリドール期のアルバム大人買い期間に『Ⅱ』や『Ⅵ』の世界に憧れたこともあり、ずいぶん長い間この『JEWEL』の魅力を深く分からずにいました。単純に、聴き込みが足りなかったのです。

なんとかその素晴らしさが分かってくるようになると、『ジュリー祭り』直後の2009年お正月の『奇跡元年』で体感した「ヘイ・デイヴ」が、どれほど貴重でどれほどみなさまにとってサプライズなセットリスト入りだったのか、がじわじわと感じられてきます。

「ジュリアン」は僕がこのアルバム中最も好きな曲なのですが、キング・クリムゾンとの比較考察、それに伴う細かい採譜作業に手こずり、未だ記事に書けないでいます…。
手持ちの『ビッグヒットコレクション』のスコアが何の参考にもならないレベルの採譜状態…それだけ難解な曲だということなんですけどね~。

投稿: DYNAMITE | 2013年5月10日 (金) 22時55分

♪え~(;O;)

唄ったんですか「ヘイ・デイヴ」を!もしかして追悼の意味も兼ねて?
それは貴重でしたね(^^♪

投稿: hiko | 2013年5月10日 (金) 23時37分

DYさん、お邪魔します。
私は、幸か不幸か、アルバム『Jewel Julie -追憶-』をLPではなく、CDで聴いたので、すぐ、ダブルトラック・ヴォーカルに気づきました…。今回の伝授記事を読み、アルバムを聴き返して気づいたことは「ヘイ・デイヴ」で作品の段落が変わっていることです。オリジナル音源の「ヘイ・デイヴ」は大半が、ジュリーのセクシーなヴォーカルを聞かせてくれる楽曲ですが、締めの♪ねぇ 乾杯!♪でジュリーと井上バンドのメンバーがユニゾンで歌っていて、次の「悲しい戦い」でも♪この河の水は にごって何も見えない♪の部分と、なぜか歌詞カードに書いてない♪今すぐ そこから 立ち上がってみよう 今すぐ そこから飛び出して行こう♪も、ジュリーと井上バンドのユニゾンです。それらに続く「バイ・バイ・バイ」がダブルトラック・ヴォーカルであることは、ごく自然な流れだと思います。アルバム『Jewel Julie -追憶-』が、バンドとしての作品であることを再確認しました。自分が生まれた年に制作されたアルバムが、このような素晴らしい作品であることは、とてもうれしいです。
『Open Sesame』買いましたよ~。基本的にはマーチンのヴォーカルメインなのですが(当たり前)、思わずニンマリしてしまうところがありました。その辺は、予定されている「恋はくじけず~You can't worry love~」伝授記事で…。

追伸:インフォの注意書きにある“一カ所”は会場のことではないと思います…。大半のJファン、虎ファンは、1つのファンクラブのみで申し込む、と受け取っているはずです。再考を強くお勧めします。

投稿: 74年生まれ | 2013年5月11日 (土) 09時39分

DY様 バイ・バイ・バイ

>井上バンドのメンバーが力を合わせて演奏、アレンジを作り上げていった

そこがこのアルバムの素晴らしさだと思っています!
「Pray」ではそれにより生まれた音に衝撃と感動を覚えましたが、こちらは「仲間同士アレコレ言いながら作って、楽しそうでいいなあ〜」という感じ。
楽器が単に歌の伴奏をしているのではなく、クールに主張しあうのとも違い、信頼しあい身を預け、目を合わせお互いを引き立てるような演奏が大好きです。
そしてとても繊細で凝っているので、何回聞いても飽きることがありません(ジュリーの歌声がまた素晴らしいというのも大)。
「炎の肖像」にスタジオで練習しているところが出てきますが、あんな感じで作ったのかなあ…。

バイ・バイ・バイは、そんなダブルトラックになっているのですねえ。聞いただけで手法まで判別できるなんて、すごい!
若者らしいくだけた雰囲気のリズムと、最後のコーラスにジュリーが加わるとき、半拍遅れて混ざってくるところが好きです。

投稿: A.F | 2013年5月11日 (土) 11時27分

あれ? DY様にお別れを言っているような宛名になってしまいました。コピペしたとき何か間違ったみたい。
お別れしたくありません〜。失礼しました!

投稿: A.F | 2013年5月11日 (土) 11時41分

瀬戸口様

Jewel Julie ♪♪♪
いいなぁ~
若いなぁ~
楽しそうだなぁ~
大大好きなアルバムです。
「バイバイバイ」も大好き、全曲歌詞が口を衝いて出てきます。

このころのジュリーは井上バンドと一緒に音楽まみれだったと思います。
TVでヒット曲歌ったり♪野音でロック歌ったり♪
周りのみんながジュリーを大好き!
ファンもモチロン大っ好き!
キラッキラッのJewel Julie でした!

その頃のいろいろがぎっしり詰まった語り尽くせないアルバムです。

投稿: momo | 2013年5月11日 (土) 13時52分

hiko様

ありがとうございます!

もちろん追悼だったはずです。
体調の不調から引退を決意された堯之さん、そして亡くなられたデイヴさんのことをアンコール時の長いMCの最後に語ってから、この曲を歌ってくれたのです。

当時僕はジュリーの膨大な作品群に対峙するのに必死で、タイガースやGSのことを」まったく知りませんでした。文字通り、まったく、です。ピーの本名も知らなかったんですよ。
ですからその時のジュリーのMC、「ヘイ・デイヴ」のセットリスト入りというサプライズを実感できたのは、ずっと後になってからのことなのでした…。

74年生まれ様

ありがとうございます!

僕も当然このアルバムはCDでしか知りません。
LPならばA面、B面のハッキリした線引きがあるはずですが、CDにはそれが無い…そして僕の場合はこのアルバムの流れについて、「衣裳」がクッションになっているように感じています。幕間、というのは名曲過ぎますけど、そんな雰囲気を感じるのです。

「追憶」だけ演奏のイメージが全然違うなぁ、というのは最初に聴いた時に感じましたが、それも「バイ・バイ・バイ」のフェイド・アウト後の10秒の無音状態の効果だったのかなぁ、と今にして思っています。

チケ申し込みのアドバイス、ありがとうございます。
やはり澤会さんに絞ろうと思います。記事も修正加筆いたしました。

毎回すみません、一度切ります~。

投稿: DYNAMITE | 2013年5月11日 (土) 18時08分

DY様こんばんは。
出たぁ~!身もフタもない完全無欠の失恋ソング(笑)
わかりやす過ぎて一番最初に覚えちゃった。

LPヴァージョンA面の最後は「四月の雪」です。これが結構長いからかなと。
井上バンドのメンバーと全力でバンドしてた頃でしたね。懐かしいなぁ。

投稿: nekomodoki | 2013年5月11日 (土) 19時53分

DY様

「哀しきチェイサー2 雨だれの挽歌」最終公演行ってきましたぁ。
素晴らしかった、雨だれの挽歌。ジュリー泣いてましたよ。こっちもグッときました。
最初の「哀しきチェイサー」から、歌の後に少し間はありましたがちゃんと拍手もあって。遠慮深い名古屋の皆さんは、「お嬢さん…」のときは拍手なしで、「あれ?」だったんですが、今日はさすがに最終公演、全国からファンのみなさんが来て下さっていたんでしょうね。
カーテンコールも3度答えてくれて、ジュリー元気でノリノリでした。ホットもしたのかな?何しろ今年はギッシリとした予定がありますものね。私も今年はあっちこっちにジュリーに会いに行く予定です。次は私の予定は刈谷。今日も刈谷と名古屋のチケットの案内をしてました。満席になること祈ってます。私も会社の友達誘いました。

すみません、お題に関係なくて。1974年、まだまだ未成年だった私はこのころのLPは持っていません。「Jewel Julie -追憶-」大人買いでも買い逃していました。さっそく、Amazonさんにお願いしま~す。

投稿: izumi | 2013年5月11日 (土) 23時53分

DY様へ

 昨日、「探偵さんⅡ.『雨だれの挽歌』」を聴いて泣いてしまいました。          
 漸く? ジュリーの公演で、夫も妹&友も同伴せずに行けるようになり…(笑)      
 一人だったから? 近年になく、集中して観劇できたからかな?
 今回は、歌も“台詞の声”も、しっかり心に残せそうです。 
 個々の役者さんとの信頼関係の厚さもアップして“台詞回しに活きている”雰囲気が、舞台から遠い席でも感じられ、心地よかったです。       
 昨年の「お嬢さんお手上げだ」や、一昨年の「探偵さんⅠ.」は、“台詞の声”の出し方に年齢的なダミ声(笑)、若しくは、お酒の飲みすぎの様な(爆)…“野太すぎる声”を無闇に吐き出す? 場面が多く、私共には耳に障り?少々“ゲンナリ”していました。
 音楽劇には、いつも一緒に行っていた妹(*私より回数は多いかな?)が「もう、音楽劇はいいよ(*行かない)」と…    
 今回は歌も秀逸…嗚呼、妹たちに聴いて貰いたかったです!
 「Jewel Julie」 …LP&CD、どちらも所有していますが、CD化した70年代のアルバムを現在も激リピすることはあっても、このアルバムは、何度も飛ばして? いました〜(笑)     
 御伝授により、新たな気持ち?でCDを聴いて…『バイ・バイ・バイ』の仕掛けに? 納得しました…遅すぎですよね!?(爆) 
 このアルバムでは、私がタイガースの次に好きだったGS、ゴールデン・カップス(*『銀色のグラス』の頃からのファン) のデイヴ平尾さんのことを歌ってくれたのは嬉しかったのですが、どうしても『追憶』をここに?“捩じ込む”のは違和感(*派手なジャケットも変?)があって…
 DY様、この次の御伝授も楽しみにしてます。       
 有り難うございました。

投稿: えいこはん | 2013年5月12日 (日) 10時20分

DY様

前回の初期ジュリーご伝授の『ラム酒…』同様、今回のご伝授曲も初聴で気に入りましてよく聴いてますよ

たまたまとはいえ、ご伝授で取り上げられる初期ジュリーの楽曲は私好みのものが多くて楽しませてもらってま〜す♪

このアルバムではダントツに『悲しい戦い』が大好物で、お題の楽曲、『魔法使い』『ジュリアン』が続くという感じですね

あと、実は私はジュリーに限らず「バージョン違いフェチ」ですので『追憶』もお気に入りです。

オリジナルを大切にする、ジュリーのポリシーと反するので難しいでしょうが、LIVEバージョンやセルフカバーとかバージョン違いを集めた企画物CD出してくれないですかね〜?

そういう意味ではCD版『ジュリー祭り』と『ジュリーマニア』(特に『TOKIO』と『自由に…』)は貴重です。

追伸
インフォ来ました
当選すれば、会社同僚他男4人+実姉&その友人の6人で京セラドームに乗り込みます♪

あと東京ドームをどうするか激しく思案中です(苦笑)

投稿: Mr.K1968 | 2013年5月12日 (日) 12時50分

お返事遅れて申し訳ありません

A.F様

ありがとうございます!

このアルバムには、当時の井上バンドの楽しげな空気が充満していますね。

恥ずかしながら『炎の肖像』のお話は「親父のように」の記事コメントで先輩に教えて頂くまでずっと知りませんでした。このアルバムの頃だったんですね…。

最後のジュリーのコーラス、仰るように少し遅れて入ってくるのがいいですね!
あっ、ジュリーも加わった!と、すぐ分かる艶やかな声ですね~。

細切れのお返事ですみません
また一度切ります。

投稿: DYNAMITE | 2013年5月13日 (月) 13時05分

momo様

ありがとうございます!

momo様がこのアルバムをお好きなことはもうずいぶん以前から承知しておりましたが、やはり長いジュリーファンのほとんどの先輩方にとって、このアルバムは特別な作品のようですね。収録曲の記事を書くたびに、それを実感します。

それは、井上バンドとの一番良い頃、つまり正に「音楽まみれ」であり、バンドメンバーからジュリーLOVEオーラが出まくっていた…ということに尽きますね。それは間違いなく(僕の知らない)井上バンド時代のジュリー独自の魅力であると考えています!

nekomodoki様

ありがとうございます!

A面が「四月の雪」で終わりB面が「ジュリアン」から始まる、というのが、想像するととてもイイ感じです。A面で言いますと、冒頭の「お前は魔法使い」も印象より長い演奏時間なんですよね。

身も蓋もない、と言えば現在下書き中の次のお題もなかなか身も蓋もないですよ。僕はそこが大好きなんですけどね。
あまりにもみなさまの話題に上ることのない曲なので、黙っていますと数年ぶりのコメント・ゼロの可能性もあります。
nekomodoki様の優しさにお縋りしたい、とこの場で前もって申し上げておきます~。

すみません、また一度切ります。

投稿: DYNAMITE | 2013年5月13日 (月) 22時37分

izumi様

ありがとうございます!

名古屋も大盛況だったようですね。
今回の音楽劇は、お正月コンサート初日でのジュリーのMCの言葉を借りれば「尾張名古屋で千秋楽」ということで、名古屋近辺の方々は大きな喜びを感じるとともに、観劇までの時間をじっと耐えて待っていらしたのかなぁ、と想像します。

『Jewel Julie』イイですよ~。
みなさま仰るように、バンドメンバーとの楽しげな空気が染み込んでいるようなアルバムです!

えいこはん様

ありがとうございます!

> 70年代のアルバムを現在も激リピすることはあっても、このアルバムは、何度も飛ばしていました

僕も、今でこそ『Jewel Julie』を名盤と認識していますが、実は『ジュリー祭り』に参加した頃(ポリドールの再発CDだけはすべて聴いていました)は、積極的に聴いていなかったんです。
『JULIEⅡ』や『ある青春』『いくつかの場面』のように、いわゆる「作り上げられたもの」の方に偏って惹かれていた気がします。えいこはん様もそれに近い感じなのかなぁ、と思ったりします。

ジャケットについては…僕はとにかく裏ジャケにびっくりしました…。

Mr.K1968様

ありがとうございます!

「悲しい戦い」イイですね!このアルバム収録曲の中で、今のジュリーが歌っても(ジュリー自身の)違和感が無さそうな曲だと思います。
僕は「ジュリアン」を歌って欲しいですけど無理でしょうね。「お前は魔法つかい」は今後も可能性はありそう…。

Mr.K様も、別ヴァージョンフェチですか!僕もそうですよ~。
シングルとアルバムでヴァージョン違い、というパターンはゾクゾクします。
いつか「追憶」の記事を書く際には、その辺りを深く考察したいですね…。

投稿: DYNAMITE | 2013年5月14日 (火) 21時01分

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