沢田研二 「CAFE ビアンカ」
from『G. S. I LOVE YOU』、1980
1. HEY!MR.MONKEY
2. NOISE
3. 彼女はデリケート
4. 午前3時のエレベーター
5. MAYBE TONIGHT
6. CAFE ビアンカ
7. おまえがパラダイス
8. I'M IN BLUE
9. I'LL BE ON MY WAY
10. SHE SAID・・・・・・
11. THE VANITY FACTORY
12. G. S. I LOVE YOU
---------------------
今日は、つい先日J先輩からリクエストを頂いた曲をお題に採り上げます。
アレンジについて暑苦しく掘り下げる大長文となることが予想されますので、枕もそこそこにいきなり本題に入りますよ~。
アルバム『G. S. I LOVE YOU』から。
「CAFE ビアンカ」、伝授!
とにかく僕は、ビートルズネタが絡むと途端に物凄い勢いで書いてしまうんですよね・・・。
まずは、前回記事で少し触れましたが・・・今回このお題を採り上げるきっかけとなった、ジュリーと中村雅俊さんのデュエットによるビートルズ「恋におちたら」のカバー映像をもう一度おさらいしておきましょう。
https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=pLF3FEIPBEg
本当に素晴らしい歌声だと何度も聴き惚れてしまいます。
ジュリーは、ソロ部でジョン・レノンのパート、ハモリ部でポール・マッカートニーのパートを歌っていますね。
僕にこの映像を教えてくださったJ先輩はビートルズにも詳しい方で、同じことを仰っていたのですが・・・ビートルズのオリジナル音源の「恋におちたら」では、ポールがちょっと歌に苦労している箇所があるんです。
これは60年代前半のレコーディングではある程度は仕方のないことで、今ならコーラス・パートのトラックは後録りが基本ですが、当時はリード・ヴォーカルと同時の一発録りですからね・・・。しかもこの曲の場合は歌メロのほとんどが緻密に練りこまれたハーモニーから成っていますから、なおさらです。
このようにビートルズ初期作品では、音程や歌詞や発声タイミングなど、誰かが上手く歌えても他の誰かがいまひとつ、という状態のままオッケーテイクとして採用されることもしばしば(初期ビートルズはレコーディングにじっくりと打ち込める時間も少なかったのです)。
そのパターンで一番有名なのは、「プリーズ・プリーズ・ミー」の3番。リード・ヴォーカルのジョンが豪快に歌詞を間違いますが、ポールとジョージは何事もなかったように正しい歌詞でコーラスを(←どこかで聞いたような話ですが)・・・。「しまった間違った!」ということでジョンはすぐ後に続く「カモン、カモン・・・♪」の最初の「カモン」を笑いながら歌っています。このテイクが現在も正規音源として世界中で聴かれているのです。
僕のようなビートルズ・フリークはそういった箇所も含め「完成テイク」として曲が頭に叩きこまれています。
ただ、今回ジュリーが歌った「恋におちたら」を聴き、「あぁ、そうかそうか」と、ジュリーの歌う完璧なメロディーで改めてこのビートルズ・ナンバーの名曲を噛みしめる機会を得ました。新鮮な感覚でしたね~。
ポールってメチャクチャ音域の広いヴォーカリストで、高い「ラ」とか「シ」とか平気で出しちゃう人なんですけど、上の映像を観るとメロディーが高く跳ね上がる箇所でさすがのジュリーも「ちょっと高いな~!」と顎を動かして上向きになる恍惚っぽい表情(←やわらかい表現にしてみました汗)で歌っているのがイイですね~。
さて、それではこの「恋におちたら」という曲のどの辺りが今回のお題「CAFE ビアンカ」と繋がると僕が考えているのかと言いますと。
この曲のオマージュ元などアレンジ作業仕上げの過程についてまず参考にしなければならないのは、伊藤銀次さんがかつて”『G. S. I LOVE YOU』制作秘話”としてブログに連載してくださっていた記事。ファンが立ち入れない音源制作過程のエピソードが満載で、本当に貴重なお話を堪能できます。
アルバム全曲をすべてについてではありませんが、いくつかの収録曲については銀次さんが当時を振り返りながらとても細やかにアレンジ解説してくれていて、その中には「CAFE ビアンカ」についての記事もありました。
「恋におちたら」についての言及までには少し時間がかかりますが、銀次さんの解説を参考にしながら「CAFE ビアンカ」のアレンジとそのオマージュ元を順を追って考察していきましょう。
「CAFE ビアンカ」のアレンジについて銀次さんは、「かまやつひろしさんの曲を聴いた瞬間に、ビートルズのティル・ゼア・ウォズ・ユーみたいな仕上がりにしたいと思った」と語っています。
シンコー・ミュージック刊 バンドスコア
『ウィズ・ザ・ビートルズ』より
元々はブロードウェイ・ミュージカルのナンバーだったものを、ポール・マッカートニーのヴォーカルでビートルズがカバーした曲。R&B色が強い彼等のセカンド・アルバムの中で唯一「バラード寄り」のナンバーです。
(リリース当時としても)古き良き時代の洒落た雰囲気を持つこの曲は、かまやつさん作曲段階のコード進行やメロディーの時点である程度は連想できたのかもしれませんが、アルバム全体のバランス、そしてかまやつさん作の2曲(もう1曲は「午前3時のエレベーター」)にそれぞれ違った味付けをしようとした銀次さんの切り口は、やはり素晴らしいと思います。
『ス・ト・リ・ッ・パ・- 沢田研二楽譜集』より
余談になりますが、このスコアで『CAFE ビアンカ』は見開き左ページに「NOISE」と抱き合わせで収載されておりまして、じゃあその見開きの右ページの方はどうなっているかというと
こうなっているわけです。
いやぁ、素晴らしい本が出版されていたものだなぁ、と改めて思う次第です・・・。
さて、ビートルズ・ヴァージョンの「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」と言えばアレンジの肝はガット・ギター(リード・ギター担当)とアコースティック・ギター(サイド・ギター担当)のアンサンブルと、静かに曲の抑揚を強調するボンゴですから、当然銀次さんは「CAFE ビアンカ」のアレンジでそれらの楽器を採り入れています。
で、たぶん銀次さんとしては普通に「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」のポールのようなシンプルなエレキベースを考えていたかと思いますが、アレンジを詰めていく段階で吉田建さんが「自分はウッド・ベースを弾こうかな」と申し出てくれた、と銀次さんはとても嬉しそうにブログで書いてくれています。
自分の身体に染みついているビートルズやストーンズなどの洋楽ロック・エッセンスを惜しみなく注ぎ込むことで、ジュリー・アルバムのアレンジャーという大役(銀次さんの文章からは、まぁ謙遜もありましょうが「若造が凄い仕事をやらせて頂いた」という大きな喜びと心地よいプレッシャーがあったことが窺えます)に立ち向かっていった銀次さん。
自分が提示した60年代洋楽ロックへのオマージュに、建さんのウッド・ベースがジャズの要素を加味し、一層のオシャレな雰囲気が「CAFE ビアンカ」に注入され・・・それがまたジュリーの声に凄まじく合っていた、という”魔法”が銀次さんの中で今も強く印象に残っているのではないでしょうか。
ちなみに、ストーンズの「アンダー・マイ・サム」をアレンジ・オマージュ元とした「THE VANITY FACTORY」でも、まったく同じ魔法がかかっているんですよ~。
僕がタイムリーで観ていた『イカ天』の審査員として、キチンとした音楽観をそれぞれが違った形で持ちつつ絶妙なコンビぶりを発揮していた銀次さんと建さんには、かつてこんな共同作業の経験があったんだなぁ、と・・・後追いジュリーファンの僕は今さらのようにしみじみとしてしまいます。
名前は忘れましたけど、『イカ天』に登場したあるバンドに対して、銀次さんがちょっと専門的な注文をした回があって、その時バンドのメンバーが「いや、僕らはジュリーとか好きなんで・・・」と、「分かりにくいのかなぁ」みたいな感じで言葉を返したんです。
僕はそのバンドはとても良いと思ったし、銀次さんもおそらく同様で、僅かに足りない部分のサジェスチョンとしての注文だったかと思うのですが・・・メンバーの返答を聴いて、あの温厚な銀次さんの顔色が変わりました。
「俺だってジュリー好きだよ!一緒にしないでよ!」
銀次さんが語気荒くそう言い放ったことを、当時まだまだジュリーファンではなかった僕がとても印象深く覚えていて、こうして記事中で書いているというのもね・・・何かの巡り合わせなのでしょうか。
あ、そのバンドメンバーは銀次さんの一喝に大変恐縮していましたよ。ジュリーへの愛情を示した銀次さんへのリスペクトでしょう。
今僕がそのバンドの曲を聴けたら、ジュリーファンとして何か新しく発見できることがあるかもしれないなぁ。どなたかバンド名を覚えていらっしゃらないでしょうかねぇ・・・。
と、すでに話が長くなっていますが(汗)。
銀次さんのブログには「CAFE ビアンカ」のオマージュ元の話について「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」1曲しか明記がありませんが、当然それだけではないはずなんですよ。
ビートルズへの愛情故か、若さ溢れるバイタリティー故か、ジュリーの仕事で気合に満ちていたのか・・・とにかく銀次さんはとんでもなく細かいところにまでオマージュを散りばめ、もうご本人も何処から何処まで、と、とてもすべてを語り切れなくなっていると思うんです。
その細かさについて、アルバム他収録曲で銀次さんの言及があるものを挙げると、「HEY!MR. MONKEY」のイントロが「今日の誓い」であったり(曲全体が「タックスマン」なのはすぐ分かりますが、これは細かい!)、「I'M IN BLUE」のイントロが「エニータイム・アット・オール」であったり(これは銀次さんのブログを拝見するまで僕はまったく気づけませんでした)・・・。
ならば、「CAFE ビアンカ」にもまだまだ銀次さんのビートルズ・ネタが詰まっているに違いない!と考え、今回記事を書くにあたって、この曲に秘められたビートルズ・ナンバーを僕なりに推測してみました。
そこでようやく「恋におちたら」のお話。
シンコー・ミュージック刊 バンドスコア
『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』より
「CAFE ビアンカ」の0’24”と1’15”に登場する、僅か1小節の和音進行がズバリ「恋におちたら」へのオマージュではないか、と。
♪ 最後の灯をつけた キャンドルライトに
G B7 Em C E7 Am Am7
ほほえんでいた You will be shinning ♪
D7 Daug G E♭ D7
の、「E♭→D7」の箇所ですね。
この進行に載せてガット・ギターがアルペジオで絡みます。これが「恋におちたら」の
♪ from the very start that you would
D Em F#m Fdim Em7
love me more than her ♪
A7 D Gm7 A7
「Gm7→A7」・・・分かりやすく「CAFE ビアンカ」と同じト長調に移調した時「Cm7→D」となる部分をオマージュとしたものではないでしょうか。
「E♭→D7」と「Cm7→D7」では違うコード進行じゃん、と思われるかもしれませんが、「E♭」の構成音は「ミ♭・ソ・シ♭」、「Cm7」の構成音は「ド・ミ♭・ソ・シ♭」。これはもう双子みたいなものです。
かまやつさんの配した「E♭」のコードから、「恋におちたら」の僅か1小節の印象的なキメ部を連想することは、銀次さんの実力からすればたやすいことだったかもしれません。
また、そこにガット・ギター8分音符の単音アルペジオを持ってくることで、「恋におちたら」と同じアルバムに収録され、似た感じの曲想を持つビートルズ・ナンバー「アンド・アイ・ラヴ・ハー」の雰囲気までをも採り入れているように僕には思えます。
シンコー・ミュージック刊 バンドスコア
『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』より
「アンド・アイ・ラヴ・ハー」のアレンジの肝は、間奏のみならず歌メロ部でもアルペジオで活躍するガット・ギターと、ボサノバっぽいタイミングのリズムを刻むクラベス(日本の拍子木みたいな音が出るラテン・パーカッション)で、何とこのクラベスの音が、「CAFE ビアンカ」の中でたった1打だけ・・・0’04”に登場するのです!
全体の演奏の中で、「1箇所」ではなく「1打」ですよ。たったの1打、それだけのためにクラベスをこの曲に導入しているという・・・銀次さんの狙い、おそるべしです。ビートルズ・フリークのリスナーが無意識にこの1打音だけで右脳を刺激される、ということを銀次さんは心得ているのですね。
さらに、「シャ~イニ~ン♪」というメロディー部と和音の組み合わせに僕は「ミズリー」というビートルズ・ナンバーをも連想してしまいますが、これはかまやつさん作曲の時点で完成していたのかな・・・。
あとは、間奏のピアノです。
いかに楽曲全体を「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」のイメージに統一したとしても、ビートルズの「ティル・ゼア~」と同じように間奏をガット・ギターで・・・という選択は銀次さんには考えられなかったはずです。『イカ天』審査員時代に一番拘ったのは「歌詞が安易ではないかどうか」という姿勢。そう、ポップ・ミュージックにおける歌詞の存在は銀次さんが構築する楽曲の仕上がり上、最も重要なパーツなのです。
♪ 誰もすわる人 の いないピアノ
G B7 Em C E7 Am Am7
奏でていたよ You will be shinning ♪
D7 Daug G E♭ D7
この詞の直後に間奏が来るなら、それはピアノ・ソロでなければならない・・・銀次さんにとっては当然の発想だったでしょう。
ビートルズ・ナンバーのピアノ・ソロと言えば、有名なのは「イン・マイ・ライフ」(演奏・ジョージ・マーティン)や「ドント・レット・ミー・ダウン」「ゲット・バック」(演奏・ビリー・プレストン)といった中後期の作品なのでしょうが、歌詞からのインスピレーションで「CAFE ビアンカ」に採用されたピアノ・ソロは、いわゆる「歌メロをそのままなぞる」というシンプルなもの。
ここで銀次さんの頭にビートルズ的な着想があったとすれば、たぶんこれです。
シンコー・ミュージック刊 バンドスコア
『ウィズ・ザ・ビートルズ』より
「ナット・ア・セカンド・タイム」。間奏ではサビのメロディーをそのままピアノの単音低音部で弾いています。
技術的には何てことない演奏ですが、逆にそれがいかにも50~60年代のオールディーズ、といった感じで独特の味わいがあるのです。
誰にでも弾けそうな、シンプルに歌メロをなぞるだけの演奏は、「CAFE ビアンカ」の”誰もすわる人のいないピアノ”という詞の世界に合うパターンではないでしょうか。
銀次さんのブログによれば、このピアノ・ソロはジュリーが「自分が弾く」と申し出て演奏したそうですね!
こうした逸話は僕のような新規ファンにとっては本当に貴重。不注意な僕は銀次さんのブログで知るまで、CDの演奏クレジットを完全に見逃していましたよ・・・。
歌入れを待つジュリー、作曲者のかまやつさん等アルバムに関わるメンバーがレコーディング現場に集まり、アイデアを出し合いながら楽しげに曲を仕上げていく様子が伝わってきます。
銀次さんは『G. S. I LOVE YOU』制作秘話を書き終えた後、「いずれは次作『S/T/R/I/P/P/E/R』制作秘話も」と予告してくれたのですが、忙しいのでしょうね・・・まだその記事にはとりかかれないようです。ジュリー・アルバムのアレンジには思い入れが強く、おいそれと気軽に書くことは出来ないのでしょうね。
でも、ジュリーファンは首を長くして待っていますよ!
(と、いくらこんなところに書いても銀次さんには届かないのですが泣)
さて、そのレコーディング現場で「エンディングにマージーなコードを鳴らしたい」と思いつき、銀次さんと二人でギターを抱えて(その際銀次さんは急遽柴山さんのギターを借りたとか)しっくりする和音を探した、というかまやつさん。
そのアイデアは結局かまやつさん自身の判断でお蔵入りとなったそうですが、「CAFE ビアンカ」のコード進行は、かまやつさん作曲の時点で非常に練り込まれています。
例えばこの曲には、ト長調からロ短調という珍しいパターンの転調が登場します。
調が変わる繋ぎ目の部分にどんなコードを当てているか、というのは転調曲を聴く際の醍醐味です。その点、かまやつさんはさすがですよ!
まずト長調からロ短調へと移行する箇所は
♪ もて遊んでた You will be shinning
D7 G G F#7
時は過ぎ去って すべて消えても ♪
Bm Em Bm F#7
「F#7」はロ短調のドミナントですからこれはごく一般的なコードを採用している、とは言えるんですけど、この曲の場合は調の変化それ自体が特殊なので、「G→F#7」と半音下がりの進行で「F#7」が登場する、というのがポイントです。雰囲気がガラリと変わりますね。
凄いのは、ロ短調から再びト長調へと戻る箇所。
♪ あの日のほほえみ フロアに残る・・・ ♪
Bm Em A7 D7 Daug
「A7→D7→Daug」が渋過ぎます!
この「D7→Daug」の進行はAメロひと回し目でも登場しますが、メロディーへの切り込み方は全然違います。かまやつさん、冴えまくりです。
最後になりますが・・・このところ書いているお題曲同様にやはりこの「CAFE ビアンカ」もこの先のLIVEで聴ける機会は無さそうだ、と思います(泣)。
リリース当時は、ステージでこの曲が歌われたこともあったのでしょうね・・・。
目を閉じて、今のジュリーが「CAFE ビアンカ」を歌う様子を想像してみますと・・・脳内には、冒頭で書いた「恋におちたら」の高音部で恍惚の表情(←いや、そう見えるだけなんですけど)で歌うジュリーが登場してしまいます。
「ほほ~えんで~いた♪」の辺りで、「お、ちょっと高いな!」と軽く顎を上げるようにして歌うジュリーです。
生で観てみたいですけどね・・・。
それでは次回更新ですが、せっかくですのでみなさまからリクエストを頂いていたナンバー(溜まりまくってる汗)の中で、採譜など考察がすぐにできそうな曲を見繕っていくつか続けて書きていきたいと思います。
『ジュリー祭り』参加の相方・YOKO君からも2曲ほど頼まれているんだけど、もう3年以上も書く機会を逸しています。近いうちにどちらか1曲だけでも書いておかなければ・・・。
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コメント
DYさま、
「CAFE ビアンカ」の伝授、ありがとうございました~。
予想はしておりましたが、イヤハヤ語りましたね~
でもまだまだ語り尽くせてないのでは?と推察いたしますわ。
「CAFE ビアンカ」に限らず、このアルバムを聴くと必ずおそわれるなんとも言えない気持ち、
ドキっとしてきゅんとして、懐かしいような泣きたいような甘酸っぱいような・・・
そんな気持ちになるのはなぜなんだろう?
そんな疑問に答えて、解き明かして、長文にするとご伝授になるのですね(;´▽`A``
本当に、青春期に刷り込まれたものって消えないものです。
ほんのひとかけらのオマージュであの頃がよみがえる、
音楽って素晴らしいです、ってか銀次さんすごい
大好きなアルバム、『G. S. I LOVE YOU』の全曲制覇も見えてきましたね。
楽しみにお待ちしてま~す。
投稿: Jに関しては先輩とはおこがましくて言えないひいきゃん | 2013年5月18日 (土) 14時49分
DYさん、お邪魔します。
相変わらず、コード進行等、音楽用語に関することは分からないのですが、お題の曲がビートルズ愛にあふれている作品であることは伝わってきました。ビートルズを愛するDYさんが、ビートルズ愛にあふれた作品を伝授する、ということは、とても素晴らしい繋がりだと思います。銀次さんに一喝されたバンドの名前、私も知りたいなぁ…イカ天は深夜番組だったから、我が家では、ジュリーがゲスト審査員で出演した回を親に気づかれないように、音量を絞って視聴するだけで精いっぱいでした(泣)
歌唱の面で言えば「G.S. I LOVE YOU」に並ぶジュリーの歌声の“美味しいところ”が堪能できるバラードです!でも、高音域メインで、今後、生で聴くことは、まず無いであろう「G.S. I LOVE YOU」と違って「CAFE ビアンカ」は、中低音をメインにしている曲だから、キーを下げれば、今でも歌えるかも。もし、今のジュリーが歌ったら、今年の新年ライブで披露された「静かなまぼろし」のようなオリジナルとは違う深みのある歌唱になるかもしれません。それは、リリース時のツアーも含め、過去に何回かライブで歌っていれば、の話ですが…どうなんでしょうね?私も、リアルタイムで、ご存知の先輩方の証言、お待ちしています!
投稿: 74年生まれ | 2013年5月18日 (土) 15時45分
嬉しい楽しいご伝授、ありがとうございます。
いつもに増して熟読させていただきました。
CAFEビアンカでしたね(^_^.)
私は楽譜も読めずコードもわからないのですが、
♪You will be shinningの後の音は、「IF I FELL」のご指摘の箇所だよね、とは思っておりました。
また「ガット・ギター8分音符の単音アルペジオ」が「And I Love Her」の雰囲気というのも、うんうん、と頷いていましたが、
お題曲のイントロにたった1打だけ登場するクラベスの音もまた、「And~」のオマージュでは?というご指摘は、もう全く目からウロコでした!!(クラベスという楽器の正式名も初めて知りました)。そう言われて改めて聴き比べてみると、確かにそう思えてきますね!や~楽しいです。ありがとうございます。
『G.S.I LOVE YOU』のアルバムに、デビューの頃のまさにGS時代、裕也さんから献上されそうになったKen Sawanoi(澤ノ井謙)の名前をクレジットしたジュリーの遊び心、同時に義理堅さに、微笑ましい思いがしますね。
さらに、クレジットによれば、Ken Sawanoiさんは「午前3時のエレベーター」でLT Percussionを担当しているようですが、これって…ラテン・パーカッションの意味でしょうか?具体的には何の楽器でどのパートをやっているのか、いずれの機会にご伝授いただけましたら嬉しいです。
投稿: ちこ | 2013年5月18日 (土) 22時49分
DY様〜
いやぁ、語り倒されましたね〜(笑)
しかし、このアルバムのように60年代R&R、ビートルズがコンセプトとして明確に打ち出されると、今聴いても古く感じず、確立した一つのアレンジ手法を活用したと感じられるのは、あらためて冷静に考えると凄い影響力ですね。
また今考えると、このアルバムは佐野さんと銀次さんがメジャーシーンのセンターに踊り出るきっかけのひとつになったということで、日本のロック史においても重要な意味を持つ1枚のはずなんですがね〜。
もちろん、私が佐野さんを聴くきっかけとなったのは、ジュリー版『彼女はデリケート』を、このアルバムで聴いていたからです。
レコードをレンタルして、初めて『NOISE』〜『彼女はデリケート』の流れを聴いて、カッコ良すぎて感動した中学時代のことは今でも昨日のことのように覚えてます。
カセットテープが擦り切れるほど聴いて、すぐに全曲、空で歌えるようになりましたね〜
時が流れて2013年になってからも、既に私はジュリーと佐野さんのLIVEに足を運んでます。
全てはこのアルバムから始まってるんですね〜
お題の楽曲、短いですが、このアルバムでは重要な位置を占めてますね。
このアルバムは全曲、大好物です(^^)v
投稿: Mr.K1968 | 2013年5月18日 (土) 22時53分
「CAFEビアンカ」の伝授、ありがとうございマッスル
ビートルズは代表曲しか知らないので、
オマージュの部分はよく分からないのですが、
洋楽好きな人にとって、このアルバムにはたくさんの宝物が隠れていて、
それ宝物を発見できる楽しさが伝わってきました~
A面はこの「CAFEビアンカ」、B面は「G. S. I LOVE YOU」、
それぞれレコードの最終曲がアコースティックなアレンジで〆られている曲順にも、
アルバムのコンセプトを感じちゃいます。
ご自身のブログでも紹介されてましたが、
銀次さんは先月から インタネットラジオを始められていて、
その中の5月10日に更新された番組で、
銀次さんがりりぃさんのバイバイ・セッションバンドに参加された時、
年上(1歳上)の吉田建はそのバンドの牢名主的存在で、
ライブバンドとしての見せ方などを 建さんに鍛えられたと語ってました。
そんな関係があったから、建さんと銀次さんの間には、
多くは語らなくても通じ合うものがあって、
「ウッドベースを弾こうかな」の申し出につながったのかしら?
イカ天での「俺だってジュリー好きだよ!」発言に きゅんきゅん
投稿: ぴょんた | 2013年5月19日 (日) 00時49分
DY様 こんばんは
この曲の間奏、ビアノ演奏についてジュリーは、「指一本で弾いている」と恥ずかしそうに語っていましたが、果たして真相は?
このアルバムについては、その制作秘話をたくさんラジオで話していましたね。中でも印象に残っている話を二つ紹介します。
まず銀次さんについてジュリーは、「(60年代R&Bの)インストゥルメンタル(???)のイロハを知っている人」と大賛辞を贈っていました。※カッコ内は聴き取れませんでした。
当時まだ銀次さんを知らなかった私は、銀次さんって音楽業界では相当有名なんだろうなあと思いました。
もう一つは佐野さんについて。「佐野君が自身のコンサートで、このアルバムが素晴らしく良いと宣伝してくれているそうなんです。嬉しいね、佐野君って良い人だね。」って、本当に嬉しそうに話していて、佐野さんの「ガラスのジェネレーション」を掛けてくれたんです。そして私の音楽生活は、その日を境にロック志向へと大きく変わりました。だから、このアルバムはとても大事な一枚です。
ただ残念ながら、せっかく「TOKIO」で華々しく80年代が明けた(正しく除夜の鐘と共に民放テレビ画面に登場した)のに、何故GS時代に戻ってしまったのかは、私には理解できないことでした。
最後に話題が反れますが、『組曲・勝手にしやがれ』のご伝授を密か希望しております。
投稿: BAT OUT OF HELL LOVE | 2013年5月19日 (日) 03時32分
Jに関しては先輩とはおこがましくて言えないひいきゃん様
このたびは、素晴らしい映像を教えてくださりリクエストまで頂きありがとうございました。
とりあえず、Bに関しては堂々と先輩宣言なされたものと、しかと受け止めさせて頂きます。
まずこのアルバムタイトルから「P.S. I LOVE YOU」ひいてはビートルズを連想してしまうのが、「掴みはOK」という感じでビートルズファンにとっては楽しみが多く、特別なジュリー・アルバムですね。
銀次さんあってこそ実現した名盤だと思います!
☆
74年生まれ様
ありがとうございます!
「CAFE ビアンカ」は収録曲の中でも銀次さんのビートルズ愛がひときわ強く感じられる作品のひとつで、やはりビートルズネタ抜きに語ることはできませんでした。
この曲、74年生まれ様としては今後のLIVEで可能性あり、と見ていらっしゃるのですね。
鉄人バンドが演奏したら…と少し妄想してみました。脳内には「我が心のラ・セーヌ」での柴山さんと下山さんのダブルアコギが浮かんできましたが…。
実現したら嬉しいです!
☆
ちこ様
ありがとうございます!
クラベスの件は、本当にたったの一打で…銀次さんとしては「たとえ音に気づいていなくても、ビートルズファンには必ず効果がある」と狙ったものだと思いますから、ある意味僕のような者が得意げに暴き立てて(笑)書くのはいかがなものか、とも思いましたが…。
ただ、ちこ様のような反応を頂けるとやっぱり嬉しいですよ!
これはビートルズファンでないと分からない楽しみですから、同志の方々とはせっかくならば共有したいですからね~。
このアルバムでジュリーは『チャコールグレイ』以来のパーカッションになるのでしょうか。
どちらのアルバムも、要は歌入れ前の段階から、バンドの作業にジュリーが一緒にスタジオ参加していた、ということなんですよね。
「午前3時のエレベーター」は、以前かまやつさんの元ネタのスパイダース・ナンバーの存在を先輩に教えて頂きましたので、そちらを勉強した後に書く予定です!
☆
すみません、一度切ります。
投稿: DYNAMITE | 2013年5月19日 (日) 18時07分
Mr.K1968様
ありがとうございます!
そうなんですよね…当時佐野さんも銀次さんもまだまだ「知る人ぞ知る」といった感じで超メジャーではなかったんですよね。
佐野さんがこのアルバムに3曲も提供した意義はとてつもなく大きいです。しかも佐野さんの場合は詞曲合わせて、というライティング・スタイルですから。
僕はジュリーファンになるのは遅れましたが、中高生時代に佐野さんを聴いていた経験は、後のジュリー堕ちへの布石になったことは確かだと思っています。
☆
ぴょんた様
ひいきゃん姉さんと合わせてのリクエスト、ありがとうございました。
ジュリー風に言うなら「この二人に言われたらそんなん命令ですよ!」…ということで早速書かせて頂きました。
銀次さん、新たなことに挑戦されて忙しいようですねぇ…。『ストリッパー制作秘話』もきっといつかは書いてくださると信じていますが…。
『イカ天』でのあのシーンは何故だか鮮烈に覚えているんですよね。
考えてみると、「カブキロックス」が銀次さんからも建さんからも認められた、ってのは凄いことだったんですね…。
☆
すみません、またまた一度切ります~。
投稿: DYNAMITE | 2013年5月19日 (日) 21時29分
DY様 こんばんは。
「沢乃井建」(笑)
これだけはジュリーが裕也さんに「NO」と言ってくれて良かったです。
昔、そんな話があったらしい、と聞いた時はどん引きしましたもん。
でもちゃっかりその名でピアノ弾いてたとは・・・。ジュリーの生ギターは聴いたことあるんですが、生ピアノは覚えがないなぁ。
このアルバムもよく聴いてます。
このアルバムで一番のお気に入りは「THE VANITY FACTORY」
「CAFE ビアンカ」はその次です。
投稿: nekomodoki | 2013年5月19日 (日) 22時18分
瀬戸口様、こんばんは。
Caféビアンカ、ご伝授ありがとうございます。
短くて、すうっと甘く歌い過ぎて行く感じがステキ。
ジュリーはなんとも言えない気配を歌いますね。
このツアーだったと思うんですが、上手の最前列の席だったのに、ジュリーが建さんに隠れてよく見えない!端でしたw
今までそんなことなかったのに、あのベースの人は背が高いんだわ、これからは上手前方端はダメだわと思ってプンプンした記憶があります(笑)
バンドが変わったのをこれで認識したのでした。あきれます?
建さんが王子さまみたいな羽根のついた帽子をかぶっていたのはこのツアーだったかな~イケてました(笑)
記事を読んでいて、DY様のはずんだ様子にビートルズ愛を感じて、わからないながらも楽しくなってしまいます。銀次さんの記事もあらためて読むとはずんでいます。音楽をよく知っているからなお嬉しさや発見や工夫が楽しいんですね、いいなぁ~
ミーハー丸出しでステージを見ていただけで恥ずかしいけどわたしもはずんでましたよ♪
「GS I LOVE YOU」がいちばん好きです。
「CAFEビアンカ」「SHE SAID」
ジュリーとムッシュと加瀬さん。
わたしは根っからGS育ち♪
投稿: momo | 2013年5月20日 (月) 00時18分
BAT OUT OF HELL LOVE様
ありがとうございます!
「組曲勝手にしやがれ」…恥ずかしながら詳しく知らず慌てて調べましたが、J先輩が以前紹介してくださっていたYOU TUBEの映像は、今は観ることができなくなっていました…。改めて今後の勉強が必要です…
いつも、貴重な当時のラジオのお話、ありがとうございます!
あと、つい昨日ある先輩から教えて頂いたのですが、「CAFE ビアンカ」は、ジュリーが間奏のピアノを中指1本で弾いている映像があるのだそうですよ~。
☆
nekomodoki様
ありがとうございます!
さわのい・けん…なんだかちょっとフーテンっぽいというか…確かにジュリーのイメージとは違いますね
それでも人気が出たことには変わりなかったのでは、とは思いますが…。
僕の場合当然ながら、ジュリーが楽器を演奏しているのを生で体感したことがありません。
どうやらそれが年末、いきなりドラムスで実現しそうです~!
☆
またまた一度切ります~
投稿: DYNAMITE | 2013年5月20日 (月) 12時28分
momo様
ありがとうございます!
いえいえ、呆れるなんてとんでもありません。当時のステージの様子がヒシヒシと伝わってきますよ~。
建さんはその頃、結構ステージ前方にせり出している感じだったのでしょうか。それとも単純に席の加減だったのでしょうか。
そう言えば僕も『BALLAD AND ROCK'N ROLL』の名古屋で2列最端席の時に、対角線の下山さんが完全にジュリーの影に隠れて見えなかったことがありました。
もしジュリーが隠れたら…やっぱりmomo様と同じ気持ちになるはずです。
建さんの羽根帽子は何かの映像で観た記憶があります。似合ってましたよね!
投稿: DYNAMITE | 2013年5月21日 (火) 19時59分