2012.11.19 中野サンプラザ 瞳みのる×森本タローとスーパースター『Childhood Friend』セットリスト&完全レポ(後編)
(『前編』からの続きです!)
何人かの先輩方とご挨拶したり、パンフレットを買い求めたりして休憩時間を過ごし、後半のステージに備えます。
やっぱり、ジュリーのLIVEを見慣れているからでしょうか・・・前半のあのゆったりした感じ(だと思ってしまうんですね、どうしても)からすると、後半は幕が開いてすぐ、一気のスパートかな?と考えていました。
客席の照明が落とされ、再び大拍手の中、いよいよ後半の幕が開きます。
って・・・・・・あ、あら?
ステージ中央にテーブルひとつと椅子3つ。
上手側に大きな立て看板(?)が設置され、書かれている文字を見ると
「喫茶・仁和小学校」・・・?
そして看板の横に立つ女性。僕は最初その女性が誰だかまったく分からずにいたのですが(恥)、その人こそ、ピーの大学時代の同級生、阿川佐和子さんでした。
阿川さんの呼びかけがあり、ピーとタローが拍手に迎えられて登場。
どうやら、阿川さんが「喫茶・仁和小学校」に見立てたカフェのテーブルにピーとタローを招いてのトーク・コーナーという趣向のようです。
ヒヨッコの僕はピーとタローの通った小学校の名前すらこの日初めて知る、という状態で・・・「仁和」ってのはあの仁和寺にある法師、クルスノというところを過ぎてある山里にたずね入ったことはべりしに、のあの「仁和」かい?とか考えていましたね・・・。
いやいや、とにかくこの後半幕開きというタイミングでトーク・コーナーとは、まず意表を突かれました。しかしこれがまた今回のLIVEらしいというのか、コンセプトに沿っているというのか・・・何より終演後に考え直してみて、トークを挟むならここでの配置が一番良かったと思えますし・・・とても楽しい時間だったのです。
(註:以下、まったく記憶だけで執筆しています。トークのおおまかな内容に間違いは無いはずですが、話の前後や、3人の発言の細かい言い回しなどに微妙な記憶違いはあると思います。どうかご了承頂きますよう・・・)
阿川さんは前半のステージを振り返って、二人の演奏や熱唱、お客さんの盛り上がりに驚いていた様子。「いやいや」と謙遜するピーとタロー。
今回の阿川さんの”熱いファン目線”スタンスの司会は、鋭いツッコミや乙女な反応などが自然に織り交ぜられ、タイガースファンが観ていてとても心地良いものだったのではないでしょうか。
まず阿川さんは”仁和小学校”の文字を覗きこみながら
「おふたりは小学校の同級生でいらっしゃったんですよね?」
「3、4年が同じクラスだったんですよ」
と答えたのはピー。
阿川さん早速のツッコミは
「あの・・・ピーさんは小さい頃から・・・小さかったんですか?」
お客さんも爆笑です。
ピーが苦笑いしながら
「栄養が行き届いていなかったんですよ」
と言うとすかさず阿川さん、タローを指して
「でも・・・こちらはずいぶん栄養が行き届いていらっしゃったのでは」
「タローはぼんぼんだからね!」
「お二人はその頃(小学校で同じクラスだった頃)から仲良く・・・?」
という問いに
「いやいや!」と強い否定を示した(笑)のは、タローです。
「ピーは当時、有名なワルガキでね。近づかないようにしてた」
と・・・。タロー自らはそれに反して優等生であった、というアピールですね、これは。
ピーのワルガキぶりについてタローは続けて
「例えばね・・・女性のお客さんが多くいらっしゃる中でちょっと恐縮なんですけど・・・そんな小さい頃からピーはね、トイレの便器、アレにこういう(と、○描いて十字描いてと指で空にヤバイ形を描くタロー)イタズラ書きをしてたくらいの奴でね・・・」
お・・・阿川さん、これにはさすがに退いたか・・・?
ピー先生、ここは何とか弁明するんだ!というお客さんのハラハラした空気を・・・まったく読まずにピーは
「フ○テレビのマークだよね!アレって絶対そうでしょ!」
と火に油を注ぎ、しばらくフ○テレビのロゴマークについて「アレは元々ね・・・」と、本筋とは何ら関係ないウンチクを熱く語るのでありました・・・。
「はぁ・・・ヤンチャだったんですねぇ」と阿川さん。「ピーさんから見てタローさんというのは当時どういう印象だったんですか?」
「ぼんぼん。良くも悪くもぼんぼん!」
とピーは断言。タローは否定せずニコニコと聞いています。
これを要するにこの二人、幼い頃からの格別な仲良しというわけではなかった、と。
タローは「まさか一緒にバンドを組むことになるとは」とも言っていましたね。
ピーとタローは中学も(クラスは別だったけど)同じ。ピーが高校に行ってそこで知り合ったのがトッポ、と話が続きます。
この日のLIVEコンセプトである『Childhood Friend』・・・「竹馬の友」という話も出たんですが、ピーは何度も「竹馬」に引っかけて
「チクワ」
「チクワの友」
のオヤジギャグを連呼。
「チクワは酒の友・・・」
とかしつこくブツブツ唱えていると、さすがにタローが
「もうええわ!」
というツッコミのゼスチャーを入れていました。
「今日は同級生のおふたりのトークですが・・・わたしもピーさんとは同級生なんですよ」
と阿川さん。
「同い年の同級生ではなくて・・・ピーさんがタイガース解散後に改めて大学に入学した、その時の同級生。わたしが大学に入ったら、あのタイガースのピーがいるよ!と大騒ぎになってて・・・でもピーさんはとても真面目で、近寄り難かった。授業もいつも一番前で受けていらっしゃいましたよね?」
「難聴ですから」
と、変な合いの手を入れるピーに、「反応しなくていいからね」と阿川さんを気遣うタロー。なんだか、二人の話に出てくる小学生のキャラそのままですねぇ・・・。
話はタイガースの解散から時を経て、ピーと他のメンバーの再会について。
阿川さんが
「長い間メンバーと連絡も断って・・・その間、(タイガースのメンバーには)会いたくなかったんですか?」
と問いかけると、ニコニコしながらも
「会いたくなかったですね」
と正直に返すピー。
「でも、タローさん達の方は会いたかったんですよね?お店で待伏せしたりしていたとか・・・?」
「いや、待伏せの話はボクじゃなくてジュリーですね」
とタロー。
「ジュリーがピーの行きつけの店に通って”瞳みのるは来てないか”と探していた、ということみたいですね」
「で・・・実際にピーさんとみなさんが遂に再会することになって、その時大泣きしてしまったのが・・・タローさんですよね?」
という阿川さんの問いには、照れながらうなずくタローです。阿川さんは
「タローさんのそんな様子を見て、ピーさんはどう思われましたか?」
「ようやるなぁ。そこまでやるか!・・・と」
ピー先生・・・酷い・・・。
と言うより、何と正直な人なんでしょうね、ピー。これまで聞いてきた話とまったく齟齬が無いし、こういう場で無理に話を作る、ということがありません。むしろ、話を作り上げないそのままのピーでいた方が、全然面白いしお客さんも盛り上がる、というね・・・。
タロー曰く
「ピーは今はもう、完全にタイガース時代のヤンチャなピーに戻っているからね!」
とのことです。
「(今のピーに対しては)何の遠慮もなく、”何やってるんやこのヤロ~!”と言える・・・これがね、先生(のピー)にだとそんなことは言えないんですよ。ピーもはじめ(再会したての頃)はまだまだ”先生”だった。それがどんどんどんどん崩れてきて・・・その崩れ方というのがとんでもないわけ(笑)。ピーは(芸能界での)間(あいだ)ってモンが無いからね。タイガースやめていきなり先生。先生やめていきなり芸能界、でしょ?例えばこれがサリーなら、長年下積みで俳優やってきて・・・それで今がある。その点ピーは間(あいだ)が無いから、タイガースの頃にそのまま戻ってる。やりにくいったらありゃしない!(笑)」
そう言いながらも、嬉しくて仕方ない、と言った感じのタローでしたね・・・。
阿川さんも感心して
「タイガースのピーさんにそのまま戻っていらっしゃるんですか・・・先生時代の生徒さんが今のピーさんを観たら、ビックリするんじゃないですか?」
と言うとピーも
「ビックリするでしょうねぇ・・・」
と。
「今日は生徒さん達はいらっしゃってないんですか?」
「いや、教え子・・・元教え子たちが来てます。・・・来てるかな?」
とピーが客席を覗きこむようにすると、すかさずPA前のセンターブロック辺りから手が挙がりました。
「おっ、○○!来てるな!」
と苗字呼び捨ての萌え萌え先生声で指をさすピー。
阿川さんは目ざとく
「こういう時は”先生”の顔に戻るんですね~」
と、新鮮な驚きをそのままお客さんに届けるように、話を繋げてくれました。
僕の席からはその時のピーの細かい表情までは見えませんでしたが、元教え子へのピーの呼びかけは、老虎ツアー聞き慣れた口調とは違い、また別のピー”先生”の魅力を一瞬感じさせてくれたように思いました。その一瞬を見逃さず「打てば響く」といったタイミングで話を繋げた阿川さん・・・さすがの呼吸でしたね!
タイガース再結成については、ピーとタロー二人揃って「大丈夫だと思います!」と力強く宣言。
「今日はサリーが来てくれてる(開演前はお客さんの注目を浴びまくっていました)」
サリーは「救急車呼ばせるなよ!」と、今日のステージにエールを送ってくれていたのだとか・・・。
「今日はかつみも来てくれる予定だったんだけど・・・」
とタローが残念そうに話してくれました。その「来てくれる」が、ただ客席に、という雰囲気ではなく「一緒にステージに立ってくれるはずだった」みたいなニュアンスに聞こえたんですよね・・・。
前半の演奏曲目に『HAiR』の曲があったり、トッポを迎えての趣向もセットリストに組み込まれていたように感じたのですが、みなさまはいかがだったでしょうか。
トッポについては
「今流行の突発性難聴ってヤツでね・・・入院しちゃって」
とタローが言うと、お客さんの中にはその話を知らなかった方も多かったらしく、「え~っ?」というどよめきも起こっていました。
阿川さんが
「治るんでしょうか?」
と心配そうに尋ねると、タローは
「大丈夫でしょう!アイツのことやから・・・」
どういう根拠かサラリと断言。
「勝手に退院しちゃったらしいけどね」
と、トッポらしいエピソードも紹介してくれました。
トッポは老虎ツアーに一人不参加だったことに加え、演奏の要となるリード・ギター、そしてタイガース二枚看板としてのヴォーカルなど、再結成に向けて他のメンバー以上にプレッシャーがかかり、求められているものが大きく大変かと思います。なんとか体調を戻し、トッポらしさを貫いて欲しいと願っています。
楽しいトークは他にも色々な話題で盛り上がったはずですが、僕が今思い出せるのはこのくらいかな・・・。
阿川さんはいったん退場と見せかけ、ワゴンでケーキを運んで再入場。もちろん、前日66歳の誕生日を迎えたタローのための、バースデー・ケーキです。
早速、お客さんも阿川さんと一緒に歌ってお祝い・・・。ケーキを覗きこんだタローは
「おっ、ちゃんと”ルート66”になってる!」
とニコニコでした。
「去年は岡山の会場でみんなに祝ってもらって、今年もまた・・・ボクは本当に幸せ者です!」
と感慨深げなタローにピーが
「ケーキ、今ちょっと食べれば?」
と茶々を入れたりする中、ワゴンやテーブル、椅子などをスタッフさんが片づけ始め、スーパースターのメンバーもスタンバイ。
阿川さんも大きな拍手に送られて退場しました。ここから後半の演奏曲目に入るようです。
タローがピーに「はやく準備して!」とせかすとピーは「準備するのはそっちでしょ?」と。
どうやらピーがハンドマイクで、タローはギターをスタンバイしなければならないシーンだったようです・・・というこのやりとりは、事前に打ちあわせていたネタだったのかな?
「イカンイカン。どうも全部自分が仕切らなきゃ、と思ってしまってつい・・・」と頭をかきかきギターを手にしたタロー。
という流れでステージ後半、開演です!
12曲目「老虎再来」
「さきほど歌った「道」のカップリングの曲です」
という楽曲紹介から、「よっ!」という感じでピーが横っ飛びにジャンプしてのイントロ・スタート。
おおっ!前方のお客さんはここでスタンディングです。
僕のすぐ前席周辺のお姉さま方も、数人ですが立ち上がり、大きな頭上手拍子で曲を盛り上げます。
僕は、この曲はコーラスが厚いし、ピーはドラムスを叩きながら歌ってくれるんじゃないかと楽曲考察記事の段階から予想していましたが・・・外れましたね。
遠山さんのキーボードの音量バランスが、個人的には少し残念だったかなぁ。シンセ・オルガン系が強めで、ピアノ系を弱く設定していたけど、逆でも良かったんじゃないかと僕は思いました。ピーのヴォーカルに突入直前のピアノの複音連打が大好きなもので・・・。
「楽しいときは歌おうよ」同様、この曲でも最後のサビ・リフレインでピーが客席にマイクを向けるシーンがありましたね。
リフレインの最後の方ではピーが主メロの5度上くらいの謎の音程で歌っていましたけど、あれはピーなりの盛り上がりの表現だったのでしょう。そういう意味でも、ピーの”身体を歌に預ける”スタイルを再確認しましたし、何よりピーが歌うことを楽しんでいる様子がバシバシ伝わってきました。
13曲目「ジャスティン」
「老虎再来」からこの曲はすぐの移行じゃなかったかな。
ピーが「ジャスティ~ン!!」とシャウトしてのロックンロール・リフ・スタート。バンドも老虎ツアーとほぼ同じアレンジでしたね。
老虎ツアーの時もそうだったんですが、この曲になると突然ドシッと腰が入りカッコ良くツイストを踊りながらのギター・プレイとなるタローです。
ちなみにここで僕の前周辺のお客さんもほとんど立ち上がりました。
むむむ・・・これがいつかJ先輩が仰っていた”林状態”というヤツか・・・。スタンディングのお姉さま方の林立で、見事に遮られる視界。
でもね・・・僕はこの日は「立たない」と決めていました。何しろ中野サンプラザは、あの渋谷公会堂よりも1階の傾斜がなだらかで、スタンディングの状態だとモロに身長差が反映されます。
この日は身長の低いお客さんもたくさん見かけましたし・・・実はちょうど僕の数列だけ後ろに、弾丸ツアーで遠方からご参加のメイ様もいらっしゃいましたしね。171センチの僕が(まぁ、男性としてこの身長は全然高い方ではないんですが・・・)立って邪魔をするわけにはいきません。
ということで何とか人の林の隙間をかいくぐって視界を探し、ステージに注目。
お約束のかけ合いも、昨年からのツアーで聴きなれたもの。ただ、この日の公演ではピー一人ですべてを表現しようとしていたので、その分ハンデがありました。老虎ツアーではジュリーがキッチリ盛り上げ役を買って出てくれていましたからね・・・。
途中でピーはタローをご指名。てっきりタローが「ア~・ユ~・レディ?」とやるのかと思ったらいきなりピーと踊り出しちゃった・・・。しばらくそのままラブラブなダンスを披露する二人。もちろんタローが男役で、女役のピーがタローの腕の下でクルリと回転する、という分担です。
そうかと思ったら最後の最後に必殺のホウキを持ち出して大暴れのピー。そりゃ、生徒さんも驚くでしょう・・・。
曲が終わると、タローがゼ~ハ~言いながらピーのホウキを指して
「オマエはそればっかりやな!まったく・・・何処から持ってきたんだか・・・ジェフ!こんなものまで用意するな!」
とJEFFさんに当たりますが、もちろんその顔はゴキゲン、ニコニコです。
ちなみに今回のLIVEでは、ジュリーLIVEには無いパンフレット販売があり多くのファンが購入していましたが、パンフレット・デザインとしてJEFFさんのお名前がありました。老虎ツアーから引き続いての縁の下の力持ち・・・今回もJEFFさんは変わらず大活躍だったようですね!
14曲目「青い鳥」
「ジュリーが”高貴な”と言ってくれたタイガースの曲」
というタローの紹介がありましたが・・・タロー、ジュリーが言った”高貴な光を放っている曲”は「坊や祈っておくれ」ですよ!「青い鳥」については”名曲中の名曲”と言っていたんです・・・。
まぁどちらにしても、森本タロー作曲の大名曲であることには変わりありませんけどね!
ピーのカウントに続き、イントロで素っ頓狂な音を出してしまったタロー。
「あ、キー間違えた」
僕は茫然としてしまいました・・・。
さすがにこれはネタでしょう~。直後、スーパースターの誰かが「よくある!」とナイスなタイミングでツッコミを入れていましたし、そうやって場の空気を和らげようというネタに違いない!
いや、それとも今回はタローの全編リード・ヴォーカルということがあって、老虎ツアーのジュリー・ヴォーカル・ヴァージョンとスーパースター・ヴァージョンではキーが違えてあるとか?
でも例えばキーがホ短調とニ短調とじゃ、ローコードのギターの聴こえ方はもっと違うはずだよねぇ・・・。
間奏のリード・ギターなんかは、タロー、完璧に弾いていたんですよね。それを考えるとなおさら僕にとっては謎が謎を呼ぶ、という感じのこの日の「青い鳥」のイントロでした。
で、そんなこんなで微妙に動揺していたのか、ピーの”トップシンバル剣舞”をすっかり見逃してしまいました・・・(泣)。
15曲目「君だけに愛を」
タローが
「僕らはいっぱいいっぱいですが、タイガースの曲を続けますのでみなさんの力を借りて盛り上げていきます!」
みたいなことを言ったのは、この曲の直前でしたっけ・・・?
イントロ一発でファンが反応するアップ・テンポのタイガース・ナンバーが、この後怒涛に続いていくことになります。まずは「君だけに愛を」!
イントロではやっぱりピーのドラムスのオカズに注目。これこれ、タイガースはこれですよ~。
「君だけに~♪」の指差しは、今回はタローの役目です。
ジュリーはビシ~ッ!とやるんですけど、タローの場合は軽く腕を上げる感じで、柔らかな指差しです。よく見えなかったのですが、ギター弾きながらのヴォーカルだったとすれば、ピック持ちながらの指差しということになりますからね。
スーパースターのハーモニーが予想以上に素晴らしかったです。そのおかげでしょうね・・・さすがはタイガース・ナンバーの大ヒット曲、細部まで洗練されている曲なんだなぁ、と改めて思いました。
16曲目「シーサイド・バウンド」
間髪入れずにこのナンバー・・・どうやら今回のセットリスト、このあたりでいよいよスパートがかかってきましたね。
まず、村田さんのティンバレスが最高です!フレーズがオリジナルに忠実なだけでなく、全体の音量とのバランスから言っても強めの音量設定だったのが嬉しいじゃありませんか~。
ティンバレスは、この曲の重要な音のひとつですからね。再結成の暁には、是非ジュリーにも演奏してもらいたいなぁ・・・。
間奏は、林に隠れてステージ全体こそよく見えなかったのですが、前の席のお姉さまお二人が揃ってステップを踏んでいらして。その切れ味からステージの様子もたやすく想像できるというもの。
再結成のステージでは、まだ見ぬトッポのステップに大いに期待しています!
ピーの奇声は炸裂していたのかな?
その点、チェックをうっかりしていたのが残念です・・・。
17曲目「シー・シー・シー」
清水さんのイントロのベースがオリジナル音源よりも長かったですね。
老虎ツアーでは、何処の公演でしたか・・・柴山さんのギターのトラブルでサリーのイントロのベースが延々と続いてもギターが噛み込んでこない、というアクシデントが1度だけあったと聞いていましたので、一瞬「あっ!」と思ったりしましたが、この日の「シー・シー・シー」はどうやら、わざとイントロで長めに尺をとって会場の雰囲気を盛り上げよう、という打ち合わせがあっての小節数変更だったようです。
もちろん、お客さんはギターが噛んでくるのを今か今かと待ち構え、イントロから手拍子参加でした。
手拍子と言えば・・・前編のレポでも少し書いたんですけど、Aメロ部や間奏部でのこの曲の「うん・たた、ん・たた!」というリズムの手拍子は、そっくりそのままピーの新曲「楽しいときは歌おうよ」に採り入れられています。
これはタローの友情注入アレンジ、タイガース愛アレンジの中でも、特に大きなポイントだと思いますよ~。みなさま、是非CDで聴き比べてみてください。
その特徴的な手拍子を、この日は遠山さんがキーボードのハンド・クラップ音でしっかり演奏していましたね!
この曲の途中で、そっと後ろを振り返ってみました。僕の席のさらに後方は数列の座席があり、半数くらいのお客さんが立っていまいた。前方はというと・・・特にPAから前のブロックでは、ほとんどのお客さんがスタンディングだったように見えました。
2階席はどうだったのかな・・・?
18曲目「ラヴ・ラヴ・ラヴ」
間髪入れず・・・いきなりサビ部からのスタート!
最初から「L」の字で少し唐突な感じもしましたが、やはりピーがドラムを叩いてタローが歌っている以上、この曲はどうしてもセットリストに欠かせません。
ピーのドラムスは、老虎ツアーの「ラヴ・ラヴ・ラヴ」とはまったく違うものでした。
1曲通して演奏したあのツアーでは、この最後のサビ部途中から驚異の”鬼の右足288連打”を披露してくれましたが、この日はあの『フィナーレ』の演奏を再現したようなオカズ連発のスタイル!自由に、思うがままに、感情のままに手足を動かし、次々とカッコいいフレーズを繰り出します。
ただ『フィナーレ』と違うのは・・・(と言っても当時4才の僕は1971年の解散コンサートを観てはいませんが)ピーが笑顔でドラムを叩いていたこと・・・ですよね?
演奏が終わるとメンバーが手を振って退場。
照明が少し暗くなり、場内にピーの「楽しいときは歌おうよ」が流れてきました。「楽しいときは歌おうよ」・・・なるほど今日のLIVEコンセプトを象徴するような曲なのですね。
ステージ後方のスクリーンには、音源に合わせて映像も流れています。DVDの映像ではなく、この日に向けて撮影された『メイキング・オブ・Childhood Friend』といった趣の映像になっていました。
最後には、スクリーンの中でピー、タロー、スーパースターのメンバーが大きく手を上げて客席の拍手に応える、という粋な演出です。
音源が終わっても、場内は「楽しいときは歌おうよ」のテンポに合わせての手拍子が鳴りやみません。
やがて「アンコール!」の声が起こり、大きくなり・・・。
メンバー再登場!ひときわ大きな拍手が沸き起こりました。
タローの
「じゃあ、行くぞ~~~!!」
のシャウト。
タローのシャウトは珍しいですよね・・・。老虎ツアー・ファイナル武道館で、最後のアンコール曲「サティスファクション」直前にジュリーがシャウトした「行くぞ~!!」のシーンを思い出したお客さんも多かったんじゃないかな・・・?
~アンコール~
19曲目「色つきの女でいてくれよ」
ここまでタイガース・ナンバーは王道中の王道で攻めてきていましたから、僕はアンコールで「僕のマリー」か「モナリザの微笑」あたりが来るかな、と待ち構えていましたが・・・。さすがにその2曲は「行くぞ~!!」では始まらないでしょう。
炸裂するイントロ・・・何と何と始まったのは、同窓会ナンバーの代表曲。
これもまた間違いなくタロー作曲の大名曲・・・「色つきの女でいてくれよ」というアップテンポのナンバーが来たものですから、会場は一気にヒートアップ!いやぁ予想外、嬉しいサプライズでしたね~。
何と言っても、ピーが満面の笑顔でこの曲のドラムを叩いているのです。その意味は計り知れなく大きい・・・。
基本のエイト・ビートのリズムキープはツインドラムの一方の雄・村田さんに任せ、これでもか!と激しいオカズを繰り出してくるピー。感動的なシーンです。
そして、多くのお客さんがトッポのことを考えたと思います。こうして僕らはタイガース再結成を準備しているよ、もうすぐトッポも加えた全員揃ってのステージが見せられるよ、というピーとタローからのメッセージを感じましたよね。
本来はここでトッポのゲスト参加が予定されていたのかもしれないけど・・・お楽しみは”近い将来”までとっておきましょう!
こうして「色つきの女でいてくれよ」をピーが演奏してくれたことで、再結成時の同窓会ナンバーへの期待も高まってきました。
「朝焼けのカンタータ」「生きてることは素敵さ」・・・そして必殺の「十年ロマンス」を、是非生で聴いてみたいなぁ~。
さて、この日のリード・ヴォーカルはキーボードの遠山さんでしたよね?
トッポとはまた違ったハイトーンの澄んだヴォーカルです。人間の声はその人の骨格によって類別できる、という話を聞いたことがありますが、遠山さんはスマートな輪郭の美男子系で、ちょっと堀江淳さんを思わせる甘やかな歌声。曲の雰囲気に合った素敵なヴォーカルでした。
20曲目「ホンキー・トンク・ウィメン」
シンコーミュージック・刊 『ローリング・ストーンズ・ベスト曲集』より
上記スコアの通りの、カウベルのあのリズムがイントロで鳴り響けば自然に身体が反応します。
記念すべき今回のLIVEの大トリは、ローリング・ストーンズ・不朽の名曲のカバーでした。タイガースではお馴染みの曲だったんですよね?
イントロのカウベルは村田さんだったと思いますが、もちろんピーも引き続きドラムセットにいます。アンコールの2曲はいずれも、村田さんがリズムキープ担当、ピーが細かいフィル担当、というおおまかに言ってそんな感じのツイン・ドラム・スタイルとなりました。
曲が進みエンディングが近くなると、ピーは最後の大暴れとばかりに派手な長めのオカズを炸裂させた後、ドラムスを村田さんに任せてステージ前方へ進出。再びタローとのラブラブ・ダンス・コーナーが繰り広げられました。
小学校の同級生がこんなふうに60歳後半になって同じステージに立ち、40年以上前から応援してきたお客さん達の前で友情を確かめ合う・・・本当に得難い人生を歩み、これから先の良きパートナーたらんと決意した二人の老虎の、ありのままの姿です。格別なシーンでしたね・・・。
こうして『Childhood Friend』は大成功に終わりました。
メンバーは大きな歓声と拍手に送られ、にこやかに退場。老虎ツアーでお馴染みとなった、ピーが最後までお客さんの声援に応えてくれるシーンも再現されました。
本当に楽しいLIVEでした・・・。
スーパースターの演奏力、コーラスワークを洋楽カバーでステージ前半に印象づけ、タローのタイプの異なるオリジナル2曲でお客さんを引き込み、ピーの2枚のCD収録曲も完全に網羅。
タイガース・ナンバーは出し惜しみのない王道どころを次々に繰り出し、アンコールで同窓会ナンバー「色つきの女でいてくれよ」を披露して、来たるべき再結成への期待を繋ぐ・・・。
こうして振り返ると、完璧なセットリストだったと感じます。
プロデューサー、タローには本番ステージにも増して、地道で多大な準備、尽力があったことでしょう。心から拍手を贈りたいです。
しかも、「お楽しみはまだまだこれから!」というメッセージ、エネルギーも随所でヒシヒシと感じることができました。
「次」を楽しみに待ちたいですね!
開演前あれだけ寒かったのに、ホールから外に出ると、コートが不要なくらいに身体が温まっていました。
ピーやタロー、タイガースの話をしながら駅へと帰路に着くお客さんの波が、サンプラザホールから途切れることなく続いていました。集客も大成功です!
残念ながら参加できなかったみなさまに、少しでもこの日の雰囲気が伝わるレポになっていれば良いのですが・・・。
勢いでバ~ッ!と書きましたので、記憶違いや誤字脱字があるかもしれません。今後も、気がついたところから少しずつ修正していきたいと思います。
それでは次回更新から、拙ブログ本来の、ジュリー・ナンバーお題による楽曲考察記事へと戻ります。
まずは、『3月8日の雲~カガヤケイノチ』”セットリストを振り返る”シリーズへと突入。3曲採り上げる予定でいましたが、その後のスケジュールがキツイので2曲になるかも・・・。
それからすぐにお正月コンサートに向けて、”恒例・全然当たらないセットリスト予想”シリーズの執筆・・・そうこうしているうちに2012年が終わりそうです。しかし・・・なんですか、漏れ聞くところによりますと、本日『ビバリー昼ズ』に出演したジュリー、お正月コンサートで歌う予定の曲を1曲だけネタバレ・・・と言うか断言したんですって・・・?
あの曲は・・・あの曲は・・・しかるべき時(阪神優勝)が来るまで考察記事執筆を封印しようと決めていたのに・・・書きたくて仕方なくなってしまいました。
「”しかるべき時”はもう永遠に来ないから、この機に書いておけ!」というジュリーのお告げでしょうか(違)。悩みます・・・。
あ、そうか!
たとえあちらのタイガースがコケても、こちらのタイガース再結成で帳尻を合わせよう!ってことなのかな・・・?
ともあれ、次回からまたよろしくお願いいたします!
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