(註:10月20日、ようやく記事完成いたしました。LIVE当日から2週間・・・毎度のことながら、時間かかり過ぎですね(汗)。
例によって、記事更新の日付を完成日に移動させて頂きました。今回も長々とおつき合い頂きありがとうございました!)
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本題のレポに入る前にまず、現在巷を騒がせております、ジュリー来年のお正月LIVEのツアータイトルについて先に書いておきたいと思います。
これは、正に大宮公演でジュリーがMCで予告してくれていたタイトルでした。
大宮でジュリーの話を聞いた時点では、僕はこれ、完全にネタだとばかり思っていましたから・・・その後すぐに正式にオフィシャルサイトに明記されているのを見た時には、ひっくり返りましたよ~。
大宮のMCで、どういう経緯でそのタイトルの話に流れたのかと言いますと。
「いつも先々のことを考えている」
ということから繋がった話題でした。レポ本文と前後しますが、その部分だけジュリーの発言をここで紹介しておきましょう。
「例えば、来年の今日のこととかももう考えているんですよ~。でも、とりあえずすぐにやらなきゃイカンのは、お正月のツアータイトルを考えてくれ、と言われていましてね・・・。
今考えてるのは、東京公演が『燃えろ!東京ヤクルトスワローズ』(この時点では”ヤクルト”の呼称もあったような・・・)、大阪が『燃えろ!阪神タイガース』、名古屋が『燃えろ!中日ドラゴンズ』・・・(最後の方は、自分で言っておきながら吹き出していました)」
お客さんの多くが
「エ~~~~?!」
とブーイングのような反応をしますと
「いいじゃないの!ワタシが野球好きだってのはもう分かってるでしょ!どんなに嫌がられても野球の話はするんだから!
・・・まぁ、(ツアー全体で)統一してくれ、と言われたらまた考え直さにゃなりませんが・・・」
とのことでしたから・・・会場のほとんどのお客さんが(僕も含めて)、さすがにこの野球ネタのタイトルはMCサービスで、公演全体で統一されたジュリーらしいセンスのツアータイトルになるんだろうな、と考えていたはずなんです。
ところが、ジュリーは本気も本気だった。
ならば、ファンとしても本気で考察せねばなりません。ジュリーが何処に向かい、何を求めているのかを・・・(←コラコラ)
いやいや、実はこれ・・・ジュリーファン且つプロ野球好きな人が少し考えれば、「はは~ん」と思い当るフシがあるわけです。
ジュリーはまぁ阪神ファンで、アンチ巨人で・・・と表面から見ればそういうスタンスなんですけど、一歩踏み込めば純粋な”野球ファン”。
僕らにとってジュリーがスーパースターであるように、ジュリーにとっての”スーパースター”の多くがプロ野球選手であることは間違いないでしょう。
素晴らしいタレント達が、シーズン通して熱く燃え、しのぎを削り、泣き、笑う。最終的にどの球団が頂点に立つにしろ、シーズン最後の最後まで白熱する、そういうプロ野球シーズンをジュリーは求めているのだと思います。
今は日本シリーズの制度も大リーグに倣ったりして色々変わってきてはいるけど、昔からのプロ野球ファンにとっては、何といっても各リーグをどの球団が制するのか・・・それが決まるまでのスリリングな過程が一番の楽しみ。
たとえ自分の贔屓のチームが最終的に優勝を逃しても、シーズン終盤まで優勝争いに噛んでいた年って、優勝を遂げた年とはまた別物の、爽快な思い出として残るものなんですよね・・・。
(僕にとっては1992年。ヤクルトの優勝が決まった後、「来年こそは!」という思いを胸に最終戦で素晴らしいピッチングをした仲田幸司の勇姿には感動しました。こりゃ来年仲田は20勝はするぞ、と思いながら観ていましたが・・・以下自粛。でも、仲田幸司は僕の青春時代の忘れがたいヒーローの一人です)
そこで考えなければならないのが、さて今年のシーズンを振り返ってどうだったか、ということですよ!
パ・リーグの方は盛り上がりました。
優勝も、クライマックス進出チームも最後の方までもつれ、数々のドラマが生まれ、正に1シーズンかけて泣いたチームも笑ったチームもあって、ジュリーも「うんうん」と観ていたはずです。
問題はセ・リーグね。
巨人の大独走でした。
夏以降は、純粋な意味での”白熱した優勝争い”など存在しなかったと言っても良いでしょう。
いや、2位の中日なんて、実はかなりの好成績なんですよ。数字だけなら、優勝してもおかしくない戦績を残しています。それでも、1位の巨人には遠く離されてしまいました。
巨人は、超大型補強による圧倒的な戦力(ソフトバンクから特級エースクラスの投手を2人攫ってきたりとか)を誇っての大楽勝。巨人ファンにとっては痛快なシーズンだったでしょうが、他球団のファンとしては、優勝争いの醍醐味など微塵もありませんでした。
内海や阿部だけにならやられても仕方ないけど・・・という思いが、他球団のファンにはどうしても残ってしまうのです(まぁ、杉内は同郷ということもあって、個人的にはすごく好きなんですけどね)。
そう考えると
「巨人以外のセ・リーグ球団、今年は燃えてくれよ!セ・リーグが盛り上がってこそのプロ野球やないか!」
と、来年お正月早々にハッパをかけたいジュリーの気持ちが分かるってモンじゃあないですか~。
ジュリーの本心としては、横浜、広島にもツアーで出向いて行きたいくらいの気持ちだと思いますよ。
たとえ結果として優勝するのがどのチームであれ、最後まで熱い戦いで、プロ野球ファンとして熱い思いを味わいたい・・・それが、お正月のツアー・タイトルに込められた、ジュリーのセ・リーグへのエールだと僕は受け取っています・・・。
・・・と、すみません、途方もなく長い枕になってしまいました(←最初の更新が遅れた原因)。
ここまで長々と語るつもりはなかったのですが、つい・・・。
阪神ファンの方なら、僕のこの長い枕に込められた気持ちも分かってくださると思いますが(泣)。
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さぁ、それではいよいよ本題の大宮のレポです!
ジュリーLIVE初めての神席(上手ブロック3列目)、しかもセットリストをネタバレせずに臨んだYOKO君(長い読者のみなさまにはお馴染み、東京ドーム『ジュリー祭り』の相方)との参加ということで、何だか隣席の僕まで新鮮な感覚で楽しめました。
なにせ、それぞれの曲のイントロの瞬間に
「おお~~っ!」
とか
「えっ?何だっけ?」
とか
「うわ~、これは大好きだ~!」
とか、隣で絶叫するのが聞こえてくるんですから・・・。
完全にジュリーに堕とされ、終演後には歌や演奏の細部に渡って散々語りまくっていたYOKO君でしたが、彼の感想を聞いていて一番心に残ったのは、正に今ツアーのセットリストを総括したような
「やっぱり、新曲に限らず3・11というものを踏まえてすべての曲の歌詞に聴き入った。極端な話、アンコールのヒット曲2曲が無くても納得のセットリストだった。しかも全国ツアー、あちこち地方も廻るのによくぞこのセットリストで押してると思う」
という言葉。
話を聞いていた僕の方が、初心に立ち返るような思いでした。
やはり参加が1箇所の会場、そこに集中し充分に新譜を聴き込み、欲も無くまっさらな状態で臨んだYOKO君らしい、核心を突いた感想だと思いました。
大宮でのジュリーはステージの横移動が目立ったように感じました。上手側、下手側それぞれの端っこまで頻繁に進出し、中央に留まっているシーンがこれまでより少ない感じだったかなぁ。
曲の1番では下手側、2番の同じ部分で上手側、といったような動きはこれまでもありましたが、この日は格別にキチンとそれぞれのサイドのお客さんに見せ場を作ってくれているような・・・僕達二人は神席とは言え柴山さん正面くらいの上手寄りの位置でしたから、ジュリーのそんな積極的な動きはとても有り難かった~。
また、柴山さんが上手で前方にせり出してくる時にはジュリーは下手側に移動、逆に下山さんがせり出す時には上手側にと、ギタリスト二人の見せ場とのバランスをハッキリと意識しているようにも感じました。
そのため、下山さんのせり出し率が高い後半のあの怒涛なるロック・コーナーでは、ちょうどジュリーが上手サイドの僕らの目の前に留まり、おいっちに体操をやりまくるという至福の事態が勃発。
YOKO君がおいっちに体操をためらっている(シャドーボクシング・スタイルになっていた。ジュリーのLIVEではこのテの男性をよく見かけます)のをジュリーがチェックしていたかどうかはともかく、YOKO君にとってはそんなジュリーの
オマエ、しっかり体操せんかい!攻撃
を数曲連続で受けていたに等しいわけで・・・曰く
「死ぬかと思った」
のだそうです。
今回のレポートは、そんなYOKO君のビビッドな反応、そして彼が日頃から
「何か違うと思うんだよね・・・」
と躊躇、スルーしていた、正調・おいっちに体操を遂に繰り出すに至るまでのジュリーとの長いバトル(いや、妄想でそんな気になっているだけの話ですよ)をメインに執筆したいと思います。
こんな日に限っての失態・・・リストバンドを忘れての参加となったDYNAMITEではありましたが。
兎にも角にも、開演です!
1曲目「SPLEEN~六月の風にゆれて」
後にセットリスト前半が終わって休憩に入るなり「1曲目、驚いた!」とはYOKO君の弁。
YOKO君はアルバム『パノラマ』を持っていないのですが、この曲は『ジュリーマニア』で印象に残っていたらしく
「アルバムを持っていない曲の中でも、自分の中に深く入り込んでる曲というのが何曲かある。この曲は”エリナー・リグビー”との関連もあってそれが強かった」
とのことでした。
僕だって、ここまで何度も観てすっかり慣れてしまっていたけど、初日には、この曲を初っ端に配置という選曲に驚いたっけなぁ。
1番の段階では、まずジュリーの上半身に照明が当たり、キーボードの泰輝さんにもスポットが当てられます。で、コーラスが入ってくると、柴山さんとGRACE姉さんにも薄い照明が当たっていたんですね。
ただ、下山さんは2番まで完全に闇に埋もれています。この曲では下山さんだけコーラスとってない、ってことなのね・・・。
ジュリーのヴォーカルは伸びやか、心地よい!
結局この日は、ラストの「ス・ト・リ・ッ・パ・-」以外で高音に苦しむこともなく・・・。荒れた喉をうまくなだめながらも、「行ける!という手応えを確かめながら華麗に歌っている、と感じた曲がいくつかありました。
例年以上に喉を酷使する今ツアー、最後の追い込みに向けて、ジュリーの声も充分復調に向かっているのではないでしょうか。
2曲目「そのキスが欲しい」
イントロの瞬間
「おっ、おおっ!・・・ハハッ、凄ぇ・・・」
とYOKO君。
「おおっ!」というのは当然、「この名曲が来たか!」という感動の声。僕もYOKO君も初めてのジュリーLIVEが東京ドームの『ジュリー祭り』でしたから、やっぱり「そのキスが欲しい」は特別な曲です。
YOKO君は『PLEASURE PLEASURE』ツアーに続き3度目の「そのキスが欲しい」との遭遇となりましたが
「何度聴いても盛り上がるから、(参加したLIVEで)毎回当たっても構わない」
という大歓迎のナンバーのようです。
「凄ぇ・・・」というのは、イントロの瞬間に僕も含めて周囲のお客さんが揃って立ち上がり、頭上手拍子を始めた様子を見ての、驚きの声。
僕らにとっては最早当たり前のシーンも、ソロLIVEは3年ぶり参加となるYOKO君にとっては新鮮な光景なのでしょう。
間奏では
「おおっ、これ下山だったっけ?!」
と反応し下手側をガン見するYOKO君。
エンディングに至っては
「うわ~、終わり方が違う~!あのmaj7が好きなのに~!」
などとマニアックな絶叫。
LIVEに慣れてしまっているから僕などもつい忘れがちですが、この曲のレコーディング・ヴァージョンは結構オシャレな和音の突き放しで終わるのです。
でもねYOKO君、最後がmaj7だと、あのジュリーのキメポーズが合わないのだよ・・・。
3曲目「コバルトの季節の中で」
YOKO君、「お~!!」とまたしてもイントロで絶叫。
いわゆるジュリーの数あるヒット曲・・・「コバルトの季節の中で」は、その中でも彼が特に好んでいる曲のひとつです。『ジュリー祭り』で、イントロの瞬間泣き笑いになっていたYOKO君の表情が思い出されます。
セットリストのネタバレをせずに参加したYOKO君には、事前にひとつだけ、ツアー前半に「お嬢さんお手上げだ」を歌ってくれていたのが、後半では他の曲と代わってしまった、という経緯を話していました。
その際に彼は
「代わった曲はやっぱりアルバム『今度は~』から?なになに?”女はワルだ”?”ハッピーレディー”?」
などと、全然検討外れなカマかけ攻撃をしてましたけどね。
後で、3曲目の「コバルト~」の位置に「お嬢さんお手上げだ」が入っていたんだよ、と教えてあげると悔しそうにはしていましたが、とにかくLIVE中は「お嬢さん~」の代わりの曲の話もすっかり忘れるほどに集中していた、とか。
「柴山さんのアルペジオ、ハイコードだったねぇ」
「初っ端、3フレのGだよね」
などと、打ち上げで語り合いました。
僕もそうなのですが、YOKO君にとっても、どんなふうにギターを弾いているのか、どのポジションでコードを押さえているのか肉眼で見える、というのがとても嬉しかったようです。
~MC~
「お待たせしました~!
雨が降ったり曇ったり晴れたり・・・コバルト色の空になったりしている中、連休の始めに何処にも出かけず、このようなむさ苦しいところへようこそおいでくださいました!」
確かに、咲き乱れる花々に混ざって、むさ苦しいのが2人(昭和41年男と昭和42年男)、前の方でつっ立ってるよね・・・。
というワケでもないでしょうが、この日はちょっと蒸し暑い気候ではありました。
ここでのMCのシメは最早恒例。
「鉄人バンド!(と、一回言葉を切って)ともども・・・張り切って参ります!」
4曲目「1989」
イントロでYOKO君が静かだったので、「あれっ?奴はこの曲知らないんだっけな・・・」と思ってしまいましたが、後で確認すると
「知ってるよ!『忘却』だよね」
とのことで・・・どうやらイントロからGRACE姉さんに見とれていただけのようです。とにかく打上げでは
「グレース、いきなりカワイくなってんじゃん!」
と連呼してましたからね。
神席とは言え上手ブロックに寄っていたからでしょうか、僕もこの日はびわ湖最前列のようにジュリーの魔力に金縛りに合うまでには至らず、ジュリーとバンドメンバーをまんべんなく観ることができました。
Aメロで、歌詞部を泰輝さん、直後のハミング部を柴山さんとGRCE姉さん、と追いかけるような構成の鉄人バンドのコーラス・ワークに感動。
間奏では柴山さんが目の前にカッ飛んできて、「あぅあぅあぅ・・」と渾身のソロ・・・そのフレット移動のソツの無さよ!
ただこの間奏部のひと回し目では、席の関係かと思いますが、ベース音(泰輝さんの左手)のサスティンが強過ぎて、全体のアレンジが混沌としていましたね・・・。音響だけで言えば、たぶん大宮ソニックは2階席センターあたりが一番良さそうです(プレプレツアーで体験済)。
5曲目「届かない花々」
イントロで「おっ、アコギ!いい鳴りしてんね~!」と再び反応しまくるYOKO君。この曲も彼にとっては『ジュリー祭り』『PLEASURE PLEASURE』に次ぐ3度目の体感で、遭遇率は高いはずですが、YOKO君はそんな感じはしないと言います。おそらく『ジュリー祭り』参加の時点で未知の曲だった、という理由からくるものでしょう。
「良心があること♪」で左胸に掌を置き、「魂はあるということ♪」で同じく左胸に拳を置く・・・この一連の動きを、ちょうどジュリーは僕らの席の正面に進出したタイミングでやってくれました。
胸に拳を置いてトントン、と叩くのは、YOKO君の好きなプロレスラー、獣神サンダーライガー選手が「大切のはココだろ、ココ!」と若手選手を叱咤する際に繰り出す仕草でもあります。
泰輝さんがオリジナル音源には無いオルガンの音を加えているのが、この日はよく聴きとれました。
やはり、演奏者の動きを肉眼でハッキリ確認できるから、音が連動して耳に入りやすいのでしょうか。松席に感謝です。
6曲目「涙色の空」
セットリスト前半が終わり休憩に入った時、YOKO君は「(ここまで)1曲だけ分からない曲があった」と言ってきました。僕はてっきりそれが「1989」だと考えたわけですが、正解はこの「涙色の空」。
「おっかしいなぁ、2年前彼をLIVEに誘った時に、何で新譜を聴かせてなかったのかなぁ」
と首をひねりながらよく思い出してみると、あの年はジュリワンの方にYOKO君を誘ったんだった・・・。
つまり正真正銘、初めてこの曲を聴く、という人が隣にいたわけで・・・「いやぁイイ曲!」との感想がなおさら嬉しかったです。
エンディングでの柴山さんの掠れながら伸びるサスティンは、すっかりアレンジ定着したんですね~。
7曲目「3月8日の雲」
「次は新曲を」ということで、ジュリーから恒例の新譜紹介があったのですが・・・。
八王子では確かに「アルバム」と説明してくれたのに、この日は「シングル」と言ってたなぁ、ジュリー。
やっぱり「4曲入りのシングル」というのが普通の認識なのでしょうね。
さて、YOKO君は充分に新譜を聴き込んでこの日に臨んでいます。CDリリース当初、アマゾンさんの予約分発送が大幅に遅れる状況があって、我慢し切れず店頭でダブって購入した僕が、後からアマゾンさんから送られてきたものをそのままYOKO君に引き取ってもらった、という経緯。
新譜を聴いたYOKO君の感想は、僕とほぼ同じでした。
「ジュリーの本気、コンセプトが凄まじいことを感じた上で、鉄人バンドの演奏と作曲、アレンジの素晴らしさを解明せずにはいられない名盤」
だということ。
さぁ、その「名盤」を初めて生で体感して、彼があの凄過ぎるジュリーのヴォーカルにどんな思いを抱くのか・・・そこが今回の大宮公演神席で、僕が最も楽しみにしていたことでした。
結果、予想通りの
「CDももちろん凄いが、生は凄過ぎる!」
という感想。
自分以外の人からこの「当然」の言葉を聞くのが、どれほど嬉しいことか。ファン心理というのは不思議なものですね・・・。
演奏では、GRACE姉さんのドラムスのキックと下山さんのアコースティック・ギターをキッチリと合わせてアンサンブルとする構成に、斬新さを感じたそうです。
「グレースのキック(バスドラム)は相当俺好み」
という発言が象徴するように、この日のYOKO君はジュリーや柴山さんばかりか、GRACE姉さんにも完璧に堕とされて帰ったみたいですね。
8曲目「恨まないよ」
これまた当然!のYOKO君の感想。
「新譜4曲の中で、生で聴いて一番凄かったのは、これ」
・・・もう、お客さん全員がそう感じているんじゃないか、と考えてしまうほど。それほど今ツアーのこの曲でのジュリーのヴォーカルは、突き抜けていると思います。
ツアーが進むに連れて柴山さんの間奏が凄いことになってきていますが、実はその直後のAメロ部にも進化があります。
初日の段階ではこのクリシェするフレーズがちょっと忙しそうに聴こえたのに、今はどっしりとしているのです。おそらく音量設定と(初日は全体のバランスからすると音が大きかった)、触れるようなピッキングへの変化によるものではないでしょうか。
この間奏後のAメロでは、2回し目から泰輝さんがオルガンでやはりクリシェするフレーズを弾くので、ギターとキーボードの音量バランスはとても重要なのです。
ただYOKO君は、「この曲ばかりは、鉄人バンドの演奏にまったく目を向けられなかった」とのことで・・・分かる、分かるぞその気持ち!
それほど凄いジュリーのヴォーカルなんだよね・・・今ツアー初参加の彼のマッサラな感想がそれを改めて証明してくれたようで、これまた嬉しかったです。
9曲目「F.A.P.P」
YOKO君とは開演前に大宮駅で軽くお茶してたのですが、ジュリー・ナンバーの話題で一番盛り上がったのが、この「F.A.P.P」のコード進行について。
やはり歌詞が特殊ですから柴山さんの作曲についてまで語られることが少ないけど、「F.A.P.P」は相当レベルの高い、凝りに凝った進行の楽曲なのです。この緻密な和音の組み合わせ、転調の妙が、楽器を嗜まない方々にはなかなか伝え辛いのが本当にもどかしい・・・。
YOKO君も新譜を聴くやいなや、「ひゃぁ、どうなってんだこれ?」ということで、必死に自分でコードを起こしてみたそうです。
開演時間を待ちながら、YOKO君の採譜で足りないところを教えてあげたり、逆に1箇所マイナー・コードの特殊な使い方を指摘されたり・・・時間がいくらあっても足りないくらい、この曲の進行については語り甲斐があります。
で、いざLIVE・・・何とYOKO君はこの曲で下山さんをガン見してたんですって。何故かと言うと、エレキでコード・カッティングをしているから、だそうです。
下山さんのフォームで、「F.A.P.P」の複雑無双のコード進行をずっと確認し続けたようで、
「ジュリーのヴォーカルも素晴らしかったけど、この曲ばかりはコードを見ておきたかった」
と言っていました。
さて、ジュリーのヴォーカル・・・「長崎、広島」の部分は、横浜からずっと1オクターブ下で通しているようですね。
大宮では「人は何故」から元のキーに戻していたけれど・・・ジュリーの意図はなお謎のままですねぇ・・・。
10曲目「カガヤケイノチ」
YOKO君はこの曲のコード起こしはまだやっていないようでしたが、「これも転調が凄いよ」と言ったら頷いていました。新譜のレコーディング音源としてはこの「カガヤケイノチ」が一番好きな曲なのだとか。
Aメロ部では、どうやら下山さんのアコギはDメジャーを弾き続け、柴山さんのエレキが「Dmaj7→D6」の味付けをする、というギター・アンサンブルのようです。
通常、柴山さんクラスの達人になると「Dmaj7」のローコード・フォームは1本指のセーハとするのが普通ですが、この曲では、ひとさし指、中指、薬指をきれいに形良く縦に揃えての3本指のフォーム。そして、1小節ごとに中指だけをフレットからパッと持ち上げているのがハッキリ見えました。その状態が「D6」のフォームになっているのです。
「see・・・♪」の部分の柴山さんのフォーム移動もカッコ良かった。「Em→Emmaj7→Em7」の後、僕は普通にそのままクリシェで「Em6」でコードを起こしていたけれど、柴山さんはそこで「C#m7-5」だったんじゃないかな。同箇所の下山さんのフォームは確認できませんでしたが、ここもまたアコギとエレキで解釈を分けているのではないでしょうか。
一方、サビのギター兄弟はほぼ完全なユニゾン。
「B→F#→G#m→D#m」と進めば次の「E」も勢いでハイ・ポジションのまま進みがちですが、二人ともスッ、とローに戻る・・・その瞬間の左手の捌きが、やっぱり素人とはひと味違うように見えます。
ジュリーは1番の「ぶれ続けても♪」で最高音の「ラ」を凄まじい気合で歌いました。もちろんしっかりと最高点に到達して。
64歳のジュリーが高い「ラ」の音を生のLIVEでスッと出すことは容易ではありません。うまく最高音に届かないシーンも、今ツアー中何度も観てきました。しかしジュリーはキーを変えずに挑戦を続けています。キーを変えていないことは、先述した柴山さん達のコード・フォームを見れば断言できるのです。
「祈りを込めて歌う」=「手を抜かない」という思いも、ジュリーの中にはあるのかもしれませんね。
とにかく・・・「カガヤケイノチ」が、穏やかなメロディーに反して相当体力を消耗する1曲であることは間違いないと思います。
間奏部の両手を拡げるジュリーの仕草は、以前に比べて羽ばたくような動きがより大きくなったように感じました。
胸の高さで一度静止し、さらに羽ばたいて肩の高さでもう一度止まります。何を表現しているかは分かりませんが、ジュリーの立ち姿、ピタッと伸びた姿勢に圧倒される思いでしたね・・・。
あとYOKO君、最後のサビはちゃんと歌わなイカンぞ!
至近距離で指揮をとるジュリーに見とれて、固まってしまう気持ちは分かるけどね・・・。
~休憩~
ジュリワンの『僕達ほとんどいいんじゃあない』ツアー以来のジュリーLIVE参加となるYOKO君は、鉄人バンドのインスト無し、という構成も初めて。
「そりゃあそうだよね、バンドメンバーの年齢とか考えると・・・」と、そこは納得の様子です。
それよりも何よりもステージ前半を終えた瞬間から、「いやぁ素晴らしい!」を連呼していたYOKO君。新譜をはじめとするジュリーの凄まじいヴォーカルと、細部に渡って肉眼で見える鉄人バンドの演奏にすっかり酔いしれてしまったようでした・・・。
☆ ☆ ☆
さて、ここで少しLIVEレポとは離れた話題を。
YOKO君とは開演前に色々と話をしたのですが、新譜以外のジュリー・ナンバーについては突っ込んだ話をするわけにもいかず(セットリストのネタバレの危険性がありますからね)・・・もっぱらビートルズのことを話しました。
今年はアニバーサリー・イヤーということで、世間でも大層盛り上がっているビートルズ。ラジオ、テレビなどで彼等の貴重な音源や映像を大いに楽しめる年となっていますね。TBSさんが映画『マジカル・ミステリー・ツアー』を放映、というかなり大冒険な話にビックリしたり・・・。
これだけ世間が盛り上がっていると、ビートルズ好きな著名人達も、多忙な最中を縫ってでも、今年は色々と楽しんでいるはずなんですよね。
僕が期待しているのはね、タローです。
「昔、タイガースでやったなぁ・・・」と改めてビートルズ・ナンバーを懐かしんでいるんじゃないかなぁ、と。
タイガースのメンバーの中では、そんな姿が一番想像し易いのがタローなのです。タローの作る曲には、ずっと変わらぬビートルズのエッセンスを感じることができますからね。
僕は、来たる11月19日のピーとタローの中野サンプラザLIVE『Childhood Friend』に出かけようと思っています。
どんなセットリストになるかはまったく予想できないんだけど・・・タイガース時代に演奏したビートルズ・ナンバーの出番があるかも、と楽しみにしているところ。一番聴きたいのは「シー・セッド・シー・セッド」だけど、タローのヴォーカル曲ということで考えると「ザ・ナイト・ビフォア」あたりの渋いナンバーにも期待できます。
いずれにしろ、ビートルズ・ナンバーでピーのドラムスが聴けるとなると個人的にはとても盛り上がるところなのですが・・・。
そうそう、ピーと言えば・・・10月12日からオフィシャル・サイトにて、新譜『一枚の写真/楽しいときは歌おうよ』(CD&DVD)の予約が始まっていますよ!
「一枚の写真」はタローの作曲作品ということで、色々と想像を膨らませています。タローの得意な2大パターンのうち、「朝焼けのカンタータ」「Long Good-by」のような長調バラードなのか、「青い鳥」「あなたが見える」のような短調ポップス・パターンか・・・はたまた全く別の路線なのか。
発売は10月23日。これまた楽しみですね!
☆ ☆ ☆
さぁ、休憩時間には楽しい再会もあり、リラックスしたムードのお客さんの中で、セットリストを知らないYOKO君が一人ソワソワしていたり・・・。
照明が落ちてからのお客さんの着席した雰囲気で、後半1曲目、まずはバラード・ナンバーらしい、ということはYOKO君も予想できたようです。
それでは、後半レポに参ります!
11曲目「約束の地」
先述の通り、「3・11を踏まえてすべての曲の歌詞を聴いていた」と語っていたYOKO君が、その際「例えば・・・」とタイトルを挙げていたのがこの「約束の地」でした。
エンディングのジュリーの動きの中に、「カガヤケイノチ」同様ヒラヒラと羽ばたく両腕のゆったりとした仕草が加味されているような・・・。あと、以前は「抱きかかえる」ように見えていたけど、今は「引き込む」ように見えるなぁ。ジュリーの動きが変わったのか、僕の見方が変わったのか・・・。
「約束の地」は今回のセットリストで特に感動させられた曲ですから、ツアー終了後に考察記事を書こうと考えていますが、歌詞、アレンジ、ジュリーの動き等について聴き手の解釈の余地が幅広く、なかなか執筆が大変そうです。頑張ります!
12曲目「君をのせて」
最近になってようやく理論書などで和音の勉強を始めた、というYOKO君が「目からウロコ」だったというのがオーギュメント、ディミニッシュの長短3度循環コードなのだそうです。
僕が以前「下山さんは”君をのせて”のディミニッシュを2通りのポジションで使い分けてるよ」と話しても「何のこっちゃ?」といった風情でしたが、この日は下山さんの伴奏フォームをガン見だったとか。
しかし僕としてはイントロ、歌メロに入る前に下山さんが撫でるように弾いている正体不明のコード・ポジションの方が気になります。
音は
「C→Ddim→Em→E♭dim→Dm7→G7-9→Cmaj7→C6」
で間違いないと思うのですが、どうも通常とは違うフォームで弾いているような・・・。
間奏は、泰平さんのストリングス→柴山さんのリードギター→泰輝さんのピアノと繋がります。ただ、最後のピアノが終わるか終らないかのタイミングで柴山さんが最高に渋い単音を挟んでいることに気がついている方は少ないんじゃないかな?是非次回、注目してみてください。
最後のジュリーのお辞儀もすっかり定番になってきました。このお辞儀が今ツアー初日からあったのかどうかすら、最早忘却の彼方で自信がありません・・・。
13曲目「我が窮状」
打ち上げで、「涙色の空」と「我が窮状」は何故毎回ジュリーのヴォーカルがあんなにイイのか、と話題になりました。
言われてみれば、本当にその通りだと思います。
2曲の共通点は・・・まずピアノ伴奏だということ。
さらに、ジュリーの作詞作品ということ。そしてその詞の内容が、人間・沢田研二の生き方の大きな2本の柱・・・それぞれを象徴するような内容である、ということでしょうか。
特に毎回素晴らしいのは、最後の「許しあい、信じよう♪」の箇所。
「許しあい~~~~♪」と目いっぱい声を伸ばし、一瞬のブレスがあって、「信じよう♪」と続きますが、その一瞬の呼吸に気品、デリカシーを感じます。また、伸ばした声を”切る”瞬間の音というのがジュリーにはあって(微妙なサ行の発音が小さく挿入される)、その叩き斬り方には荒々しい男らしさも感じます。
至近距離の席だと、音を切る瞬間にジュリーが小さく首を振ってから「キッ」と静止する動きも、ハッキリ見ることができるんですね・・・。
14曲目「時の過ぎゆくままに」
「これだけ近いと、リードギターどうやって弾いてんのか、どうしても見ちゃうよね」とYOKO君。
熱唱するジュリーから視線を外してしまい申し訳ない、という気持ちだったそうです。そうやってギターばっかり見てたから、この後のロック・コーナーでジュリーの執拗な攻撃を食らうことになるわけですが(違)。
ともかくYOKO君の説によると、柴山さんの弾く「時の過ぎゆくままに」には、スライドさせる音に特徴があるのだとか。
僕はラストの、かなり高い位置で弾くEmが好きでいつも見てしまいますけどね。
例によってイントロでは「わぁ~っ」という、”みなさまご存知の曲”限定の場内のどよめきが起こりました。でもこの日のジュリーのMCに、「自分の歌いたい曲を選んで、有名な曲が少ないセットリストになっている」という内容の話は一度もありませんでした。
ツアーもいよいよ残すところ1ケ月を切り、そんな話をしながら各地を回る、という時期も過ぎてしまったということでしょうか。それとも、大宮がリピーター終結会場だと認識されていたとか・・・?
15曲目「ラジカル・ヒストリー」
恒例、ジュリーの「盛り上がるかな?」のひと声から始まった怒涛のロック・コーナー。
いきなり総立ちのお客さんにYOKO君もビックリ。カバンを膝の上に置いた体勢で、すっかりバラード・モードに落ち着いていましたからね。
慌てふためいた声で「え?え?」と叫びながら立ち上がります。
彼にとっては、「自分の知らない曲で会場がヒートアップする」という、『ジュリー祭り』以来の試練・・・そう、YOKO君は「ラジカル・ヒストリー」を知らないのです。
ジュリーと一緒に”おいっちに体操”を繰り出すお客さんに唖然としつつも、シャドーボクシングのスタイルで拳を突きだすYOKO君。その拳が時折僕の横腹を突いてくるのは
「この曲知らね~!」
というSOSですが、無視無視。
さて、イントロはじめ間奏部や、その他ちょっとした演奏部でも、ジュリーは何度も上手側の僕らの目の前にカッ飛んできて”おいっちに体操”を炸裂させてくれました。
問題は、YOKO君がこれまで参加したジュリーLIVEでも
「アレは何か違うような気がする」
と、”おいっちに体操”の正統な動きをスルー、というかごまかし続けていたこと。
確かに、ステージ上のヴォーカリストはともかく、ロック・コンサートの客席であの光景はあり得ない、とは僕も思う・・・でも僕の場合、ジュリー、そして多くの先輩方と合わせて動きたい、という欲望には勝てません。『ジュリー祭り』では2階席からアリーナの”おいっちに体操”を見下ろしながら「いいなぁ・・・」と思っていて、『奇跡元年』で念願叶い鎖から解放されました。
ただ、YOKO君はこの神席でもボクシング・スタイルで切り抜けようとしている模様です。
そんなYOKO君の眼前にどっしりと落ち着いて”おいっちに体操”を見せつけるジュリー。これが、この日の長い長いジュリーとYOKO君のバトルの始まりでした(違)。
「前の方の席って、ジュリーに見られるんだね。知らない曲でジュリーに見つめられると照れるよね・・・」
とは、打ち上げでサラッと言い放ったYOKO君の「ラジカル・ヒストリー」の感想。
前の方の席でも見つめられるとは限らないから・・・と、その有り難みを延々と説きましたが・・・イマイチ伝わっていないようでした。
ところで・・・今回のレポート執筆がこの曲の順番になったタイミングと、10月14日・仙台公演がちょうど重なりました。
ずっと気になっていた仙台のジュリー。
聞くところによりますと、この「ラジカル・ヒストリー」、続く「気になるお前」で、今ツアー初めて、ステージ横の出っ張った花道に進出し、大いに暴れ走り回ったとか・・・。
「盛り上がるかな?」どころではなかったみたいですね。
良かった、本当に良かった~!
16曲目「気になるお前」
ここから4曲連続、イントロでYOKO君の歓喜絶叫コーナーでした。
まずこの「気になるお前」では
「おっ?おおっ!これもよく当たるな~!」
と。
「よく当たる」・・・とは、彼にとって生LIVEでの遭遇率が高い曲だということ。『ジュリー祭り』『僕達ほとんどいいんじゃあない』に続いて3度目の「気になるお前」ということになったわけです。
大好物であるこの曲、YOKO君としては無論セットリスト入り大歓迎、「何度でも来い!」といったところでしょう。
まだジュリーLIVE未体験の時点で『ZU ZU SONGS』を観たYOKO君が、「気になるお前」について「いきなり70年代のアルバムの曲をやるってのがいいね!」と言っていたことがありました。僕もYOKO君も、「気になるお前」がジュリーLIVEの定番曲だと知らなかった頃の話ですね。
また、『ジュリー祭り』参加直前にも彼は『JULIEⅥ~ある青春』を聴きまくっていたそうで、収録曲から「気になるお前」を挙げて、「是非歌って欲しい」と言っていたものです。
躍動するジュリーを間近に、感無量のYOKO君。
ただ・・・ジュリーがいくら目の前で迫力満点のお手本を見せようとも、この段階で彼はまだ”おいっちに体操”には与せず、ボクシング・スタイルのまま通していました。
さてさて、一部で話題になっている通り、この日の間奏で柴山さんのソロ直前にジュリーが
○○カズ!!
と叫んだのですよ。
その「○○」の部分がよく聴き取れなかったのです。
一応世間の結論では
クレイジー・カズ!!
だったのではないか、ということで落ち着いているようですが・・・すみません、「ネクスト・カズ!」じゃあないの?と惚けたことを言ったのは誰あろうこの僕です。
「”鉄人”の意味をとり違えるにもホドがある」と瞬時に却下されましたけどね。結構真剣に提議したんだけどな・・・。
このシーン、何人かの先輩方の証言にもあるように、泰輝さんのオルガン・ソロの部分でキーボードに貼りつかんばかりに密着していた柴山さんが何やら怪しげな動きをしていて、それを見たジュリーが「プッ!」と吹き出していたのは、僕も確かに目撃しました。
これをして、「柴山さんがあまりにカワイかったので、プリティ・カズ!と叫んだのではないか説」も提議されたようですが、よくよく考えれば柴山さんがカワイイのは日常茶飯事ですので、慣れっこであろうジュリーがそれだけで吹き出すというのは考えにくい・・・やはり、その時の柴山さんは何やらクレイジーな表情、或いは動きをしていた、と考えるのが妥当でしょうか。
この柴山さんがキーボードに絡む動きは、引き続きその後の会場でも見られているようなのですが、いずれにしろその時の柴山さんは後ろ向きの体勢ですので、表情を窺い知ることができないのですね。
謎は深まるばかりです・・・。
17曲目「時計/夏がいく」
今回のセットリストで、YOKO君がイントロで大興奮するだろうな、と目星をつけていたのが、この曲と「マンジャーレ!カンターレ!アモーレ!」の2曲でした(前半の参加であれば「お嬢さんお手上げだ」も加わっていたのですが・・・)。
特に「時計/夏がいく」は、僕が生で聴いた『奇跡元年』の様子を自慢しまくったことがあって、YOKO君は後々までそれをうらやましがっていたほど。
ようやく巡ってきたリベンジのチャンスに、YOKO君、相当爆発するんじゃなかろうか、と。
案の定、イントロ一瞬で
「おっ?おっ、おお~っ!!」
と絶叫。
『ジュリー祭り』の再現で、興奮ついでに殴られることも覚悟していましたが(当時はまだ「シーサイド・バウンド」や「あなたへの愛」あたりで興奮しまくって殴り合っていた若輩2名でございました)・・・何を考えたかYOKO君、いきなり握手を求めてきました・・・ワケわかりません。
が、ジュリーがこの曲でも”おいっちに体操”を始めると
「いや、この曲は特に違うと思うんだけど・・・」
と呟いています。
仕方がないので僕もYOKO君に合わせ、初めてこの曲を知って二人で絶賛しまくっていた頃の自然な反応を思い出し、ゴリラ・ダンスで切り抜けました(汗)。
YOKO君曰く、初めて生で体感したこの曲では
「まぁ~、グレースがカワイイ!」
とのことでした。。
何となく分かる気がします・・・何よりこの曲のGRACE姉さんはカウベルはじめ特殊な見せ場が多く、キメのロールもオリジナル音源に忠実で素晴らしい演奏ですしね。
YOKO君、何とかGRACE姉さんと目が合わないか、と邪念バリバリでガン見していたそうですが
「さすがはグレースだよ!しっかり打点を見据えて、ヨソ見なんか絶対しないね!」
と、願い通じずとも感動しきりだったようです。
あと、大宮では特にこの曲で、柴山さんがこちらを何度も見てくれてたように感じたなぁ・・・。
とにかく柴山さん、終始ニコニコの「時計/夏がいく」でした。それに、下山さんとのツイン・リードのハーモニー部以外、ほとんどフレットを見ずに演奏しているのが凄いんですよね~。ずっと顔を上げて弾いていますから、一層笑顔の魅力が客席に伝わってくるのでしょう。
18曲目「サーモスタットな夏」
またまた
「おっ?お~っ!」
と盛り上がりまくるYOKO君。ステージから見ていても(見ていれば、ですけどね)、イントロの度に「おおっ?」と反応する彼の姿は面白かったでしょうね。
初日のレポに書いたことですが・・・僕が今回のセットリストに大満足している理由のひとつには、『ジュリー祭り』で体感した未知の楽曲、或いは付け焼刃的な浅い予習で愛情が全然足りないまま素通り状態で聴いてしまっていた名曲達を、まるで「この数年で少しは勉強したか?」とジュリーが優しくおさらいしてくれているような感じがした、というヒヨッコ新規ファンならではの思いがあります。
無論それはYOKO君にとっても条件がまったく同じ。
『ジュリー祭り』の話題になった時にこれまでよく彼と語り合ってきたのは、「とにかくdisc-2の曲達の素晴らしさがほとんど分かってなかったよな~」ということです。だからこそ僕もYOKO君も、『ジュリー祭り』以降初めて新たに鑑賞した映像作品『サーモスタットな夏』ツアーDVDには、「信じられないほど贅沢なセットリストだ!」という感動を持って観たものです。
「時計/夏がいく」「サーモスタットな夏」とくれば、改めてその頃の感動が甦ってくるのも当然のこと。次に「マンジャーレ!」が来るとはまだ知らぬYOKO君、この時点ですでにフンコーし過ぎて「そろそろバラードが来てくれないと死ぬ~」という状況だったそうです。
間奏、ジュリーと柴山さんの横揺れがピタリと揃ってキレイでした。よく考えると、柴山さんの動きそれ自体は「ス・ト・リ・ッ・パ・-」とほぼ同じなんですけどね。
19曲目「マンジャーレ!カンターレ!アモーレ!」
間髪入れず、そして容赦なくYOKO君に襲いかかるジュリー怒涛のロック・レパートリー。
「サーモスタットな夏」→「マンジャーレ!カンターレ!アモーレ!」と来れば、やはり『ジュリー祭り』のリベンジを思わずにはいられない・・・僕が初日に体験した感動を、今度はYOKO君が味わう番です。
イントロでのYOKO君のシャウトは
「お?おお~っ!これは大好きだ~!」
って・・・音楽仲間の間でも硬派で通っているYOKO君が「大好き」なんちゅうのを、長年つき合ってきてこの日初めて聞いたような・・・。
ここでもジュリーがすぐ目の前で執拗に”おいっちに体操”連発連打。抗うYOKO君を攻めまくります。
ところがYOKO君、後で聞くところによれば、この曲ではボクシングスタイルさえとれないくらいに大感動していたらしく
「とにかく歌詞が染みる・・・ジュリーのヴォーカルに聴き入ってしまって身体が動かないほどだった」
とのことでした。
これも分かる気がする・・・なにせYOKO君はこの日が生涯最接近のジュリーです。自分の思い入れの深い曲をいきなり歌われて、呆けたようになるのは充分有り得る話。特にYOKO君は自分も歌い手である、という気持ちから、覚和歌子さんの「歌い尽くしてない♪」という詞が大のお気に入りだそうですし・・・。
「そりゃ固まるよ。あのマンジャーレ!で、泣く子も黙るスーパースター、ジュリーに見られちゃってるわけだからね」
とはまた、うらやましい言葉です。
「見られてる」という発言に微塵のためらいや見栄もないというのは、やっぱり本当に見られていたのかな・・・。
とにかく打ち上げでは、「マンジャーレマンジャーレ」と連呼しながらグイグイ飲んでいたYOKO君でした。
ところで、ツアー初参加のYOKO君はともかく、ここまで数回同じセットリストを観てきている僕がビックリしたのは、間奏の下山さんです。
横浜に続いて、ドラムとキーボードの間を進んでせり出してきた下山さん・・・いきなりギターがこれまでのステージと違う!
間奏まで気づかなかったのは神席ならでは、ということで仕方ないのですが、いやぁ驚いたのなんの。音よりもまず、エメラルドブルーの年季の入ったギターに釘づけになってしまいました。
しかし・・・謎の多いギターでしたね。
打ち上げでその話をYOKO君にしてみると
「あの形ならギブソンだろうね・・・まぁでもギブソン云々よりも、あの年季の入ったボディーのキズの感じは(まぁ、キズかどうかはハッキリとは分からなかったわけですが)、間違いなくルースターズ時代に2、3人ブチのめしてるヤツでしょ」
って・・・。
ブチのめしてる、などとは人聞き、いや霊聞きが悪い!もっと他に言い方があるでしょうに・・・。
20曲目「君をいま抱かせてくれ」
ジュリー・ソロLIVEは『PLEASURE PLEASURE』ツアー以来の参加となるYOKO君、『秋の大運動会~涙色の空』でのあの怒涛のロック・ナンバー連続攻撃を体験していなかったせいか、今ツアー後半のロック・ショー・コーナーには大層驚いたようです。「いつになったら休めるのか」と。
そして、「ラジカル・ヒストリー」から数えること5曲・・・ここで遂にジュリーはYOKO君を服従させることに成功しました。
この曲の間奏は下山さんがずずい、と前方にせり出してくる関係で、ギター・ソロの間はずっとジュリーが上手寄りの僕らの目の前位置に。繰り出すは無論、これでもか!の”おいっちに体操”です。
YOKO君が屈服したのは、正にその間奏部。
曰く「油断した」と。
何故かと言うと、YOKO君はどうやらこの「君をいま抱かせてくれ」がうろ覚えだったらしく・・・「ドームでやってた曲だけど、何だっけ、何だっけ・・・?」と戸惑っている最中にジュリーに見つめられ、「ヤバイ!と焦ったら思わず両腕が・・・」という状況だったようですね~。
一般ピーポーにしては頑固一徹、どんなに攻めてもガードの固かったYOKO君の一瞬の戸惑いを突くとは、さすがジュリー!(だから違)
180センチ近い長身のYOKO君が繰り出す正調・”おいっちに体操”は、後ろのお客さんからすればとても迷惑だったと思う・・・ごめんなさい。
21曲目「明日は晴れる」
ここでようやく”おいっちに体操”コーナーは終わり。
敗北感にうちひしがれるYOKO君に語りかけるようなテーマの歌詞を擁する(だから違)「明日は晴れる」は、何度味わっても今ツアー・セットリストの本割大トリにふさわしい!
YOKO君、この曲は知っています。アルバムとしては持っていませんが、『ジュリー祭り』後に僕が、「違いのわかる男」「夢見る時間が過ぎたら」と併せ、この曲も聴かせていましたから。
ちなみにYOKO君は「夢見る時間が過ぎたら」がとてつもなく気に入って、「コード譜クレクレヨン」などというメールを寄越してきたものです。
採譜にあたって2箇所ほど迷った部分がりましたが、tomi様にご教授頂き何とか完成。確かに自宅でギター1本で弾き語るにはうってつけの曲かもしれません。
さて、話を「明日は晴れる」に戻しますと・・・いみじくも初参加のYOKO君をして
「3・11を踏まえて歌詞に聞き入った」
「アンコールの2曲が無くても納得だった」
と言わしめたセットリスト・・・やはりこの「明日は晴れる」で完結、という構成になっているのではないでしょうか。歌詞の内容を味わいながら、ジュリーの何処までも伸びるヴォーカルと、あらん限りの力を注ぐ咆哮を聴けば、そうとしか思えません。
「お馴染みの曲は”時の過ぎゆくままに”だけ」
と各地でジュリーがMCで語った後に披露されるアンコールのヒット・ナンバー2曲は、本当に「オマケ」の意味合いなのでしょう。
バンド演奏ではこの日も、オリジナル音源には無いピアノの和音にシビれました。
さすがは、オークションで6100万円の値がつく泰輝さんの”奇跡の手”ですね~(何を言っているか分かるかたも多いと思いますが、この項は10月17日放映の『相棒』を観た翌日に執筆しています。「手だけ出演」の泰輝さん、素晴らしい!)。
~MC~
現執筆時点で、いつの間にやらLIVE当日から2週間ですよ・・・さすがに細かい内容については記憶が怪しくなってきました。
とにかく、久々に(参加していなかったそれまでの会場も含めて)タイガースの話がたっぷり聞けたのが嬉しかったですね~。びわ湖に引き続き、僕は長~いタイガース・ネタのMCによく当たるようです。
ただ今回は主に、ピーとタローの話が中心でしたね。
ピーがまた本を書いてる、とのことで
「ついこの間会った時に、どういうの書いてんの?と聞いたら・・・去年からやってた(老虎)ツアーの旅日記みたいなものを書いてるらしいですよ」
ピーが本を書いていることは知っていましたが、いや~そういう内容だったとは・・・それは素晴らしい!
オフィシャルサイトでも旅と食べ物の話を書きだすと止まらなくなるピー先生、是非あの調子で僕の故郷・九州の話も書いて欲しいなぁ。熊本の『桂花』は食べたみたいだけど、鹿児島では天文館あたりでラーメン食べたんだろうか、とか。
ジュリー、やっぱりピーなら食べ物の話満載になるんだろうな、と考えたのか・・・念のためピーに確認したそうです。
「入ったお店の名前とか、どこそこにある、とか書かんやろうね?」
と。
そりゃそうだよね、万一「そこはジュリーが紹介してくれたお店で・・・」なんて書こうもんなら大変なことになりますし。ジュリー自身が行きにくくなるしね。
ピーは
「いや、そこまでは書かん」
と言っていたらしいです。
その後、ファンがどうやってメンバー行きつけのお店を知るか、という話などを踏まえてタローの話題もひとしきり。
そして、客席がこの日一番の盛り上がりを見せたのが
「何つっても、(タローは)ファンと旅行行っちゃうくらいだからね!
・・・そんなん、(心底イヤそうに意地悪く笑いながら)みなさん例えばワタシと旅行なんて、行きたい?」
というジュリーの「知ってるクセしてオマエは」的発言。
「行きた~い!!」
と、僕の右隣のお姉さまをはじめ、会場のあちこちから声が上がったのは言うまでもありません。
でもねぇみなさま、万が一、億が一にもジュリーの「ファンと行く温泉旅行」が実現したとしてもですよ?ジュリーと一緒にお風呂に入れるのは、男性ファンだけですよ?(←コラコラコラコラ)
そのほか、”ここだけの話”も含めてたっぷりと聞けたタイガース関連のMC、本当に楽しかったです。
あと、ヒヨッコ新規ファンの僕が「へぇ・・・」と思って聞いたのが、LIVEチケットのお値段の話ですね。
僕のジュリーLIVE初参加の『ジュリー祭り』はまぁ特別価格として、その後のツアーの7千円というお値段、僕はその「7千円のジュリーLIVE」しか知らないわけです。
「お客さんには、7千円というお金を払ってもらって、来て頂いているわけですから」
と、丁寧に感謝の気持ちを表したジュリー。
ところが、僕は初めて知ったのですが・・・このお値段は『ジュリー祭り』を経てようやくそこまで引き上げた、という経緯があったんですってね。
そこに至るまでも
「武道館の『ジュリーマニア』・・・あそこでようやく値上げをして、その後も節目節目で少しずつ・・・そろそろいいかな、とか気を遣ってね、長年努力し積み重ねてきてようやく今の7千円ですよ!」
ということで・・・
「なんか11月にはピーとタローがね、中野サンプラザでコンサートやるみたいなんですけど・・・いくらや思います?7千円ですよ!」
と、さりげなく『Chidhood Friend』の宣伝がてらに笑いをとっていたジュリーでした。
まぁジュリーは「7千円というのは決して安い金額ではない」という考えで、その金額を払って観にきてくれるお客さんに感謝したい、だから身体を酷使して頑張って歌っている、という話なのですが・・・。
打ち上げでYOKO君とも話したんですけどね、今のご時世、会場の大小も関係なくツアー一律7千円なんていう値段が、あのジュリーのステージ、演奏、曲数と照らし合わせた時に、どれほどお得で安い金額であろうか、と。
「今時、チケット1万円超えのコンサートなんてのは当たり前だからねぇ・・・」
というYOKO君の言葉を出すまでもなく。
例えば今年のお正月の武道館ね・・・あの公演が7千円なんてのは、普通あり得ないですよ!僕らジュリーファンは、つくづく恵まれていると思います。
MCの最後は恒例の
「みなさまも健康には充分留意して、ワタシの70越えを見届けてください!」
ということでシメでした。
鉄人バンドのメンバー紹介への大きな拍手も受け、和やかなトーク・タイムから瞬時にスイッチを切り替えるジュリーのシャウト。
「それでは、オマケです~!」
22曲目「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」
YOKO君は『PLEASURE PLEASURE』大宮の時も、「ジュリーのMCが長くてアンコール1曲目(あの時は「KI・MA・GU・RE」でしたね・・・)に向かって気持ちを切り替えるのに苦労した」と言っていましたが、やはり今回も同様だったようです。
逆に言えば、それだけジュリーのスイッチの入れ方が卓越している、ということ。「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」って、そうシンプルな曲ではないですしね。
さて、バ~ン!とアンコール・ステージが照明に包まれた瞬間、YOKO君が叫んだのは
「あれっ?ギター変わった?!」
というもの。さすがに目ざといね~。
そう、柴山さんはここまでのセットリストをずっとSGで通し、アンコールのこの曲からJAZZ MASTERにチェンジしているんですね。
無論YOKO君としては「ギター・チェンジの必然性」について暗に僕にお伺いをたてているわけなんですけど、答えるわけにはいきません。次の曲がバレちゃうから・・・。
YOKO君、実はたまたま、自分も今JAZZ MASTERが欲しいモードの真っ最中だったらしく、「やっぱり音イイよね~」と打ち上げでは感心しきりでした。
あと、「ハッ、ハッ、ハッ!」についてはYOKO君も堂々とやります。これはもう「擦り込まれてるよね」とのことで・・・たとえ当時特別ファンでなかったとしても、僕やYOKO君の世代にとっては条件反射で振付反応してしまうヒット曲のひとつが、ジュリーの「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」なのでしょうね。
23曲目「ス・ト・リ・ッ・パ・-」
「もひと~つ!!」
のジュリーのシャウトから、GRACE姉さんの3連符フィルが炸裂した瞬間にYOKO君
「あ~、なるほどね!」
と納得のつぶやき。
もちろん「柴山さんのギター・チェンジの謎が解けた」ということ。「ス・ト・リ・ッ・パ・-」の演奏のために、JAZZ MASTERに付いたアームが必要だった、ということなのです。
僕は何度も観て慣れてしまっているけど、素人とは言えバンドマンからすると、やっぱりこの曲を生で聴いた時、まずドラムスの難易度が相当なモンだ、ということに改めて気づかされます。
YOKO君もその観点から、GRACE姉さんに目が行きがちだったそうですが
「グレース、ミニスカート?オカズ入るたんびにどんどん太腿んトコがめくれて見えてくるんだよね!」
とのことで、次第に楽曲とは無関係なところに注目してしまったようです。
GRACE姉さんはミニスカートというかワンピースなわけですが、確かに「ス・ト・リ・ッ・パ・-」のあのハードな3連符連打はちょっとヤバイかもしれない、そういう意味では・・・。
ところで、横浜公演に引き続いてこの大宮公演でも、ジュリーがこの曲の高音部に苦しみ、完全に声が裏返ってしまうシーンがありました。
そんなに高いんだっけ・・・?と、帰宅してから『ストリッパー 沢田研二楽譜集』(新興楽譜出版社・刊)で確かめてみたわけですよ。
すると
こ、これはキツイ!
高い「ミ」の音から高い「ソ」の音までの音域が2小節以上にも渡って続いています。こうなると、1音だけなら軽く出せるはずの「ミ」すら発声が苦しくなりますし、ましてや「ソ」となると・・・。
ジュリーの声がひっくり返っていたのは、正に「ソ」の音の箇所で、「あさでもよるでもまひるでも♪」みたいな感じになっていました。
新譜の高音があんなにキツいのに・・・そして本割ラスト「明日は晴れる」で、すべてを出し尽くすようなヴォーカルの後だというのに、それでも最後までキーを下げずに歌うのか、ジュリー!
僕らは、このジュリーの声の裏返りを、ジュリーの覚悟を知る証として聴くべきだなぁ、と思いました。
そしてもちろん、ジュリーはツアー終盤に向けてキッチリと喉を回復させてくるはず。それで「ス・ト・リ・ッ・パ・-」のヴォーカルがキレイに出ているのを聴けば、なおさら感動するというものです。
参考までに、「ス・ト・リ・ッ・パ・-」で一番音の高い部分は実はこの箇所ではなくて
この「すべて♪」と歌われるのが、高い「ラ」の音で、これが曲中の最高音。
不思議とここでは声がひっくり返ることはないんだよね・・・。メロディーの抑揚の関係なのでしょうか。
ちなみに高い「ラ」というのは、「F.A.P.P」「カガヤケイノチ」に登場する最高音と同じ音です。
喉のことを考えると・・・本当に大変だと思いますよ、今回のセットリスト。ジュリーの覚悟いかばかりか、ということです!
☆ ☆ ☆
終演直後には、「はじめまして」のお姉さまにお声をかけて頂いたり、打ち上げ会場のお店の予約時間ギリギリになってダッシュしたり(やっぱ、いつもよりMCが長かったようですね)、その他諸々、楽しい1日でございました。最後は雨に降られたけどね・・・。
今回は、無事にYOKO君が奇跡の良席に参加できて良かった。「また再来年!」なんて冗談っぽく言ってたけど、来年のツアーもチケットは確保しておくよ、一応。まぁ、毎回神席は無理だけどね・・・。
日曜の川口公演ってのがあれば、彼の参加はほぼ確実なんですけどねぇ。
2週間にも及ぶ遅々とした執筆におつきあい頂き、ありがとうございました!
その間、ずっと気になっていた仙台公演も最高のステージを見せてくれたみたいだし、僕も今、ちょうどイイ感じでファイナルまでの日々を残している、という状況です。
いよいよ次回参加はツアー・ファイナルの東京国際フォーラム。僕にとっても特別な思い入れを後々まで持つことになるであろう『3月8日の雲~カガヤケイノチ』ツアーの締めくくり・・・暴れることはできないけれど、最後にじっくり音を楽しみ、ステージ全体の動きを目に焼きつけるには最高!なお席を頂いています。本当に楽しみです!
ファイナルまでには、2度ほど楽曲考察記事を書けるかなぁ。下書き中のお題曲の中から、「秋が似合うアルバムの曲」を1曲仕上げるつもりでいるのと、その次はもしかしたら、23日に発売されるピーの新譜から1曲書くかもしれません。
ちょっとこのところ更新頻度が落ちていますが・・・よろしくお願いいたします!
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