ザ・タイガース 「タイガースの子守唄」
from『THE TIGERS CD-BOX』
disc-5『LEGEND OF THE TIGERS』
1. タイガースのテーマ
2. スキニー・ミニー
3. 白いブーツの女の子
4. 愛するアニタ
5. 南の国のカーニバル
6. 涙のシャポー
7. 涙のシャポー(別テイク)
8. 傷だらけの心
9. 730日目の朝
10. 坊や祈っておくれ
11. Lovin' Life
12. 誰もとめはしない
13. 夢のファンタジア
14. ハーフ&ハーフ
15. 遠い旅人
16. タイガースの子守唄
17. あなたの世界
18. ヘイ・ジュード~レット・イット・ビー
19. 明治チョコレートのテーマ
20. あわて者のサンタ
21. 聖夜
22. デイ・トリッパー
23. アイム・ダウン
24. 雨のレクイエム
25. ギミー・シェルター
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お久しぶりでございます。
ずいぶん間が開いてしまいすみません・・・。月末に向けて更に忙しくなることは分かっていたのですが、10日間更新していないと、さすがにアクセス数も減ってきますね~。
本日のお題はタイガース・ナンバーです。
タイガース繋がりの別の話題から先に書いておきますと・・・先日、ビージーズのロビン・ギブが亡くなってしまいましたね・・・。
カミさんはビージーズの中ではロビンが好きだったようで、DVDを持っていました。訃報が届いた日の夜、夫婦でそれを鑑賞し哀悼を捧げました。
2005年の公演を収録した作品で、カミさんはこれを香港の旅先で購入したとか。
観ると、客層はやはり年配の方々で、特に「マサチューセツ」でお客さんが相当盛り上がっているのがよく分かります。
バンド+コーラス隊+オーケストラという豪華な構成のステージです。でも、「ニューヨーク炭鉱の悲劇」はオリジナルアレンジには勝てないなぁ、と思いながら観ていました。
まだまだ知らないことが多いけれど、僕にとっては初めての”タイガースに教わった洋楽”ビージーズ・・・ロビン・ギブの声を、これからも大切に聴いていきたいと改めて思います。
合掌・・・。
それでは本題。
今年の『3月8日の雲~カガヤケイノチ』ツアーに限らず、ジュリーは真・タイガース実現の日まで、自らのソロLIVEでタイガース・ナンバーを封印するのではないか、というのが僕の考えです。
とは言っても所詮それは僕の予想・・・本記事は”今度のツアーでは絶対聴けそうもない曲”シリーズのシメでもありますし、念には念を入れ、ファン以外にはまったく知られていない”隠れた名曲”を採り上げたいと思います。
「タイガースの子守唄」、僭越ながら伝授!
これまで交流させて頂いていたジュリーファンの先輩方を当然含めて、なのですが・・・昨年から今年にかけて、本当に多くの”タイガースファン”の先輩と出逢いました。
みなさん、ほとんどがタイムリーでタイガースを知る、僕にとっては年長の方々でいらっしゃいます。
で、女性ファンの方と男性ファンの方では、僕の中での存在イメージが微妙に違うんですよね~。
男性ファンの先輩は・・・これは正に、”将来の自分”というものをそのお姿に重ねてしまいます。
例えば、武道館のレポにコメントをくださったことがきっかけで交流させて頂くようになったYOU様には、そのご家族への愛情、音楽への愛情、タイガースへの愛情を僕自身の現在のありようと重ね、「自分はまだまだだなぁ」と感じます。
YOU様は通常の人よりも相当にシンドイ道を歩んでおられますが、これまでまったく弱音を聞いたことがありません。
その前向きな生き方が、思いもかけぬ喜びや信じられないほどの素晴らしい出逢いをもたらすのだということを、最近のある出来事で実感させて頂いたばかりです。
模範とすべき先輩としてリスペクトしています。
それが・・・男性ファンの先輩。
一方、タイガースの歴史やエピソード、メンバーの発言、貴重なお宝などについて細かく教えてくださるのは、女性ファンの先輩方です。
男性ファンとは違い、そのタイガースに対する愛情は真っ直ぐで無垢で、正に無償。
(男性の場合、ファンとして学んだことを自身の活動や主張、矜持に生かしていこう、という考えが無意識に働くのです。無論僕もその一人です)
しかも、後追いのファンに対しても、可能な限りのことを教えてくださる。
その無心無償の愛情は普段は無形であるのだけれど、それが”作品”という素晴らしい形で残されている場合もあります。
そのひとつが、「作詞公募」によるタイガース・ナンバーと考えてよいでしょう。それらはいずれも、タイガースに無垢な愛情を持つ女性ファン独特の手法、視点による作品のように思われます。
「これで世に出てやろう」などといういかにも男性的な”野心”はまるで感じられず、ただひたすら「タイガースに歌って欲しい」と願う愛の形が素晴らしい作品として昇華、成就しているのです。
有名な「花の首飾り」「白夜の騎士」はもちろん素晴らしい。
加えて、『THE TIGERS CD-BOX』に収録された、明治チョコレートとのタイアップによる5作品・・・これがまた素晴らしい名編ばかりです。
ある意味、プロの作詞家では書き得ない、ファン視線のタイガースへの愛情が根底のテーマとして作品を成立させているのは、驚くべきことです。
中でも「タイガースの子守唄」は、”「タイガースに歌って欲しい」度”の無垢な愛情のパワーが抜きんでています。
♪ 少女はいつも 忘れっぽいのさ
Em F Dm G7 C
夢見ることで忙しいから
Em F B7 E7
歌ってあげよう あなたの耳に
Am Em Am
朝には忘れる子守唄 ♪
F Dm F Am
なんという素晴らしい逆転の発想!
いや、逆転も何も、「ファンからタイガースへ」という視点であればこれは自然な直球の作詞ではあるわけですが、こうして歌詞となって美しいメロディー、ヴォーカルで歌われると、ミステリアスな雰囲気の物語になります。
「子守唄」と言えば、タイガースファンがまず思い起こすのは「忘れかけた子守唄」でしょう。
戦場から帰還する息子のために、必死で子守唄を思い出そうとする母親。そう、子守唄というものは、歌う側からすると、かつての”絶対に忘れてはいけない”もの。それが幼い子への愛情の証。
では、唄を聴く側はどうかというと・・・。
さて兵士ジョニーは、母親の子守唄を覚えていたでしょうか。
もちろん、母親が子守唄を歌ってくれていたことは生涯忘れないでしょう。しかし唄の歌詞、メロディーまでキチンと刻み込まれていたかどうか。
無償の愛を受ける幼い子は、朝になると子守唄のことなど忘れて目を覚まします。眠っている間に、素敵な夢を見ることで忙しいからです。
無償の愛をタイガースに捧げる女性ファンにとっての、これ以上ない歓びとは・・・そんな母親が子に尽くすような無償の愛を、逆にタイガースから実感すること。
その象徴としての「子守唄」。
それを
「朝には忘れてます」
と子供らしく正直に言うところがまた、何とも痛快です。このあたりの潔さこそが、優れた詞というものだと僕は考えます。
朝にはあなたの歌を忘れるくらいに、夜に見るあなた(タイガース)の夢は素晴らしい・・・ということでしょうか。
作詞の藤本泰子さんは、老虎ツアーをご覧になられたでしょうかね・・・。
僕のブログには老虎ツアー直前、「タイガースの子守唄」という検索フレーズでのアクセスが頻繁にあったので、ひょっとしたらセットリスト入り?と思っていましたが、結局それはありませんでした。
真・タイガース実現の暁には、是非この隠れた名曲にも光を当てて欲しいところです・・・。
それではここで、こちらもタイガースに無償の愛を捧げていらっしゃる先輩からお預かり中の、素晴らしいお宝をご紹介しましょう。
「タイガースの子守唄」のミニレコードです。
ちょうど今のCDと同じくらいのサイズ。紙ジャケ仕様といったところですね。このジャケ部裏面が、そのまま封筒の宛名となっておりまして、先輩のうるわしきお名前が記されております。
レコード盤面。こちらはA面です。
今ではもう当たり前のように把握していますが、こういうショットを見るたび「あぁ、タイガースの人気No.2はピーだったんだなぁ」と勉強していた日々を思い起こします・・・。
B面は今でいうところのカラオケ・ヴァージョンでございます。
そういえば、この「タイガースの子守唄」は相当ひっ迫したタイトなスケジュールでレコーディングされたと推測できます(キーがジュリーの声域よりかなり低めなのです。移調して演奏する時間の余裕が無かったのでしょう)が、演奏はタイガースなのでしょうかね?
結構怪しいんですけど、どちらとも判断がつきません。
この曲の最後の、オープン・ハイハットで「しゃしゃしゃ~ん♪」とシメる手法は、老虎ツアーでの「銀河のロマンス」のエンディングを思わせますから、ドラムスはピー本人かな?
これでバスドラの「とっ」という優しい一発があれば、「おおっピーだ!」と断言できたところなのですが・・・。
そして何と、歌詞カードの裏面には・・・出血大サービスのコード付メロディー譜がついてます!
何という素晴らしい特典でしょう・・・。
(そういえば、時を経て1998年リリース、ジュリーのソロ・シングル『永遠に』にもスコアがついていたと聞いていますが、お持ちの先輩方、いいなぁ・・・)
しかもですね。70年代前半までのタイガースやジュリー関連のスコアって、これまで色々見てきましたけど、コード採譜についてはどれも結構適当だったりするんですよ。
しかし、この譜面は完璧です。これは下手すると、作曲・村井邦彦さんの監修があったのかもしれない、とすら思えますね~。
さきほども少し触れましたが、「タイガースの子守唄」で返す返すも惜しいのはキー設定です。
イ短調のメロディーのこの曲の最低音は低い「ラ」の音で、キチンと声は出しているものの、さすがのジュリーも少し苦しそうです。
一方、最高音・・・ジュリーをもってすればまだまだ余裕があります。レコーディングに時間をかけ、1音半キーを上げてハ短調あたりで演奏すれば、ジュリーの美声がもっと際立ったはずなのですが・・・。
もしも”近い将来”にステージでこのナンバーが採り上げられるならば、おそらくキーは上げてくるでしょうね。
さて、最後にちょっとタイガース関連の別件です。
先日の夕刊フジさんにトッポのインタビュー記事が掲載されたことは、みなさまご存知かと思います。色々な見方あるようですが(ため息の先輩方も多い・・・)、僕は「トッポ、やる気満々だな~」と思いましたし、メンバーそれぞれある中で、トッポなりの譲歩の雰囲気を感じましたよ。
で、記事中では”タイガース”命名の件についての言及がありましたね。
僕はこれまで、「関西だからタイガース、と押し通され、ジャイアンツファンのメンバーから顰蹙を買っていた」という知識しかありませんでしたから、「えっ?」と思ってしまったわけです。
しかし、本日お昼にたまたま門前仲町は富岡八幡宮開催の骨董市にて発掘購入したタイガース・タイムリー時代の歌本に、トッポの発言を裏打ちするような記述を見つけましたので、この機にご紹介しておきましょう。
これは・・・連載なのでしょうか。読者の質問に『平凡ソング』が答える、というコーナーのようですね。
質問はズバリ
色々なバンド名があります。どんな意味でどんなことからつけたのでしょう。
ということで、GSを代表するバンドについて誌の答が書いてあります。当然、タイガースはイの一番に記載。
(本文抜粋)
ザ・タイガース(虎)
この名前は、ヒットパレードのナマ本番10分前に決まったもの。タイガースの曲をいってにひき受けている、作曲家すぎやまこういち氏が、アメリカのモンキーズに対抗しようというので”ザ・タイガース”が良いと言ったところ、真っ先に反対したのが、ジュリーです。しかし、サリーの「人気が出れば、かっこがつくよ」のひとことできまった。
ジュリーが真っ先に反対した、というのはともかくとして、「モンキーズからヒントを得て」ということは、実際あったのでしょうね。
ちなみにこの歌本は、昭和43年7月号『平凡』の付録です。
40年以上も前の本ですので、かなりボロボロの状態で発掘しましたが、これはなかなか貴重な号ですよ!
表紙は三田明さんと中村晃子さん。
掲載されているタイガースのスコアは、まず「花の首飾り」「銀河のロマンス」・・・ちょうどこのシングルが大ヒットしていた時だったのかな?
巻頭にはこんなデータも。
しかし、この2曲のスコア自体はさほど珍しいものではありません。実際、僕も何種類も持っていますし・・・。
貴重なのは、この曲!
「いとしのデラ」のスコアです。これは珍しい!
ちなみに、この号には橋本淳さんのインタビューも掲載されていますから、いつか機を見てご紹介したいと思っています。
といったところで・・・。
”今度のツアーでは聴けそうもない曲”シリーズは今回で終了。本当はもう1曲、「素敵な気分になってくれ」を書く予定でいましたが、時間が無くなってしまいました。こちらは夏に改めて執筆したいと考えています。
次回の更新・・・いよいよ6月を迎え、ジュリーのソロツアー『3月8日の雲~カガヤケイノチ』開幕までのカウントダウンが始まります。
まずは来週あたりチケットが届く・・・のかな?僕も含め多くの方々は、初日が当選しているかどうか、チケット到着まではまだ分からない状態なのですが・・・。
果たしてどんな曲を歌ってくれるのか。
一番の関心はそこですね。
僕の予想は、直球。
新譜のテーマとリンクするような内容のナンバーが多く採り上げられるのではないか、と考えています。
拙ブログでは次回記事から、恒例・”全然当たらないセットリスト予想”シリーズへと突入いたします!
書きたい曲は10曲くらいあるんですけど、さすがに全部の執筆は無理。5曲を目標に、予想ナンバーを楽しみながら、初日を待ちたいと思います。
みなさま、よろしくおつきあい下さいませ~。
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