沢田研二 「四月の雪」
from『JEWEL JULIE 追憶』、1974
1. お前は魔法使い
2. 書きかけのメロディー
3. 親父のように
4. ママとドキドキ
5. 四月の雪
6. ジュリアン
7. 衣裳
8. ヘイ・デイヴ
9. 悲しい戦い
10. バイ・バイ・バイ
11. 追憶
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『3月8日の雲』全曲記事を書き終え、ホッとひと息ついておりましたもので・・・久しぶりの更新となります。
今日のお題から、またまたジュリー・ナンバー自由課題期間として再スタートです!
ジュリー界も何かと騒がしいこの頃です。
そういえば・・・
「どうしてジュリーのブログを書くの?」
と、そんな事を改めて尋ねられたのは、僕が『ジュリー祭り』の記事を書いて少しずつジュリーファンのみなさまと交流するようになってから、初めてのこと。
今、「ジュリーを語る」ということはそんなに特殊な状況なのでしょうか。僕には正直、よくは分かりません。
でも、何故書くのかと問われれば、答えは簡単。
僕自身が幸せな気持ちになるからです。
僕はこれまで、ビートルズに始まって色々な音楽を突っ込んで深く聴いてきたつもりですが、一人のアーティストについて「考える」「語る」ということが、これほどの歓びを伴うものだとは気づかずにきてしまいました。
ですから、僕にとってジュリーは「初めての人」ということになります(変な意味ではありませんよ~)。
ジュリーを考察する場合、自分がそれまでつちかってきた僅かながらの音楽知識を一応の土台とはしながらも、逆にジュリーの本質たる部分については「ほとんど何も知ってはいない」というゼロに近いところから無心でスタートしたことが、結果この歓びを知ることへと繋がったと思っています。
それは、僕の気づかなかった「音楽の深さ」を知ることでもありました。「本物」を語る時、音楽の知識だけではとても通用はしないのです。
楽曲の分析という点だけとってみても、ある程度の年齢に達して以降の自分が、いかに音楽の勉強をサボっていたかを実感させられます。
『ジュリー祭り』のレポートを書いて、持っていなかった近年のアルバムを次々に大人買いして、初めてブログに見ず知らずのジュリーファンのかたからコメントを頂いて、それが日常になってきて、自分で考えたことを記事に書くと、先輩方がそれについて色々と教えてくださるようになって・・・僕はまるで子供が言葉を覚えていくようなスピードでジュリーを知っていきました。
ジュリーをどんどん深く知ることは、何よりの新鮮な歓びでした。
40歳を過ぎて、勉強・努力をするというのは本来楽しいことなんだ、と再び思い出しました。ジュリーを考えることから派生して、ジュリーのことだけではない、色々な知識欲が向上していったのです。
今もその途中です。
ジュリーの膨大な楽曲群、エピソードと歴史の深さを考えれば、誇張ではなくこれはライフワークを見出したと言ってもよい・・・それをして、一生かけて打ち込めるものに出逢えたとするならば、こんなに幸せなことはないでしょう。
それが、僕がジュリーの記事を書き続ける理由かなぁ。
それをしないと、「言葉を覚えるスピード」がガクンと落ちちゃいますからね~。その分ライフワークにも支障をきたします。
昨年の震災以来あらためて何度も考えることなんですけど、やっぱりブログでは楽しい記事を書いていきたい、と思います。本来ジュリーのことを語るというのは楽しいこと、明るいことなのですから。
読んでくださるみなさまにおかれましては、これまで通り厳しくも楽しく叱咤して頂ければ・・・なお嬉しいです。頼もしく思っております。
よろしくお願い申し上げます!
さて再スタート、今回のお題は・・・。
アルバム『JEWEL JULIE 追憶』から、一見美しいフォーク・タッチのナンバー、しかし実は・・・という名曲を採り上げます。
この曲についても、僕が全然知らない逸話があるんだろうなぁ、とは思いますが・・・。
「四月の雪」、畏れながら伝授です~。
このお題については前回記事「カガヤケイノチ」下書きの時から決めていました。
『3月8日の雲』という新譜を聴いて・・・ジュリーの数多い才能の中でも、やっぱり最大の魅力はヴォーカルなんだなぁ、と再確認。
是非次も、ジュリーのヴォーカルの素晴らしさについて語れる曲をお題に・・・と考えていたら、折り(季節)も良し、「四月」とタイトルにつく名曲があるではございませんか。
ただ、まさか本当に今年「四月の雪」が降るとは思ってなかったんですよねぇ・・・。
おかげで各地の先輩ブロガーさん達がこぞって「四月の雪」を語っていらっしゃったばかりか、先の僕のブログ記事「カガヤケイノチ」に頂いたコメントの中でも、この曲が旬の話題に。
すっかり遅れをとってしまったDYNAMITEなのです。
それにしても先週の”春の嵐”には驚かされました。
関東圏では、4月3日の午後に嵐がやって来ました。僕はその日会社でたまたま大きな仕事があったもので、早退などできるはずもなく・・・帰宅時刻はまさに暴風の最中。
いざ帰宅、となった際に後輩社員が「傘をさそうなどと考えてはダメです!」と言い放ち、大きなゴミ袋の底を丸く切り取ったものを用意してくれて、皆それを頭からかぶって帰路に着きました。
これが大正解で・・・傘をふんばってさそうとしてズブ濡れになっている人々を横目に、僕はまったくと言って良いほど濡れませんでした。格好は恥ずかしかったですけどね・・・。
まぁ僕はそんな程度で済んでいますけど、各地で雨風による深刻な被害も出ていますし、北海道では「四月の雪」どころか「四月の外は吹雪」くらいの天候になってしまったとか・・・。
地震のこともそうだけど・・・ここ数年の乱れた気候の変化も、やはり「地球が怒っている」ということなのでしょうか。
ジュリーは20代の頃から、そういった空気には敏感だったのでしょうね。
僕のような平凡な者は、例えば「四月の雪」というフレーズを何気なく味わった時に、”何か趣のあるもの”というイメージで安易に咀嚼してしまうわけですが、実はこの1974年の作詞の時点でジュリーはすでに、季節外れの天候に際して違和感を覚えているようです。
何か落ち着かない、何かしっくりこない。四月に降る雪を目にして、そんなふうに歌っているように感じられます。
♪ 風がやんだ夜の 時は速くすぎる
D Em D
窓をあけてみたら 雪が降ってた ♪
D Em G A D
そんな漠然たる違和感の中で、ただひとつ信頼できる「愛」に対しては、無垢なまでに身体をあずけ、相手(聴き手)が思いもかけないほどの激しい情熱をもって深く入り込んでいこうとする・・・。この主人公は、やはりジュリー自身の投影でしょう。
クールな視点と激しい感情が入り乱れる若きジュリーの危ういほどの美しさは、何も容姿に限ったことではありません。そしてその本質的な美しさは、僕が『ジュリー祭り』以降に聴く始めた、近年から最新の作品に至るまでずっと変わっていないんだなぁ、とも思えます。
さて「四月の雪」は作詞のみならず作曲もジュリー自身の作品ということで、後追いファンとしては、色々と当時ジュリーが好んで聴いていた音楽のことを想像したりして、考察も楽しいです。
レコーディングされた完成形は70年代セメント・フォークのような仕上がりになっていますけど、ジュリーの作曲の骨子となっているのは3連符のブルースのようです。リズムを分解してみると、同アルバム収録の「親父のように」や「ヘイ、デイヴ」と同じパターンになるのです。
以前の考察記事で書いたように、速水さん作曲の「親父のように」はローリング・ストーンズの「アイ・ガット・ザ・ブルース」を思わせるナンバー。
ジュリーと井上バンドの間にどっぷりとしたストーンズ・サウンドのムーヴメントがあったとするなら、この『JEWL JULIE』は格好の考察材料になると僕は思っています。
「四月の雪」同様にジュリー自身の作詞・作曲作品である1曲目「お前は魔法つかい」がモロにストーンズ風であることなどから、当時のジュリーのストーンズへの傾倒は大きかったと言えるでしょう。とすると、ジュリーの作曲段階での「四月の雪」は、そのリズムとメロディーの載せ方(言葉数に比して声を伸ばす音が多い)から、案外「Love In Vain」あたりを参考に作られたのではないかなぁ・・・。
ただ、ジュリーの作曲が面白いのは、メロディーやコード進行が一筋縄ではいかない、という点ですね。
♪ 四月だというのに 風が冷たい夜 ♪
D Em D
この部分の進行とメロディーについては、古くからあるポピュラー・ミュージックの王道。歌謡曲でも童謡でもポップスでもフォークでも、そしてもちろんロックでもイケる、万人の胸をくすぐる旋律です。
有名な曲の例を挙げると、僕が初めてこの手の進行とメロディーに出逢ったのは、「ビューティフル・サンデー」のサビ部ですかね~。テンポや雰囲気は全然違うけれど、あの有名なサビを歌ってみると「あぁ!」とお思いになるはずですよ。
「四月の雪」とは、どっちが先ですっけ・・・?
ところが一転、サビ部は王道どころか・・・ジュリー・オンリー道。
堯之さんや大野さんも大いに意表を突かれたであろう、ニ長調からホ短調という風変わりな転調が登場します。
♪ 愛は何故に君を引き止める ♪
Em C G D
使用するコードからして、ジュリーに「転調」の意識はないのかもしれません。
と言うのも「引き止める♪」の部分では
「あれっ?D(ニ長調のトニック・コード)に戻ってきたのに・・・何か落ち着かない、変な感じだな」
という、メロディーの居心地の悪さが感じられるのです。
それが、逆に斬新で素晴らしい。普通の作曲者であればここは「D→B7」とコードを載せて、ホ短調へのキレイな着地を目指すところ。
ところがジュリーはポ~ンと放り出すようなメロディーを残し、まるで歌の主人公の不安を煽るように、リフレインへと這い戻ってゆくのです。
粘り強く我慢強い、孤高のメロディーだと思います。
ちなみにジュリーが「四月の雪」で採用したニ長調からホ短調への転調アイデアは、後のアルバム『チャコール・グレイの肖像』冒頭収録の「ジョセフィーヌのために」で踏襲され、素晴らしい完成度をもって到達点を迎えることになります。
ジュリーは若い頃から「自分の言葉で作ることができれば上手く歌える」と発言していたらしいですが、それは詞のみならず曲についても言えることだったのでしょうかね・・・。
さぁ、それではいよいよ「四月の雪」最大の魅力・・・ジュリーのヴォーカルについても少し語っておきましょう。
この曲で堪能できるのは、美しい中に「静かな咆哮」を感じさせてくれる、独特のヴォーカル・スタイルです。
僕が今回、ジュリー・ヴォーカルの魅力溢れるナンバーとして「四月の雪」をピックアップしたのは、やはり昨年から今年にかけて体感した老虎ツアーの影響が大・・・つまりザ・タイガースのジュリー・ヴォーカルを見出せる曲、という理由によるものです。
まぁ、70年代のジュリー・ナンバーには特にそんな曲が多いんですけどね。
僕の個人的なイメージかもしれませんが、2つほど他の曲例を挙げてみますと・・・。
まずは老虎ツアーでまさか!のセットリスト入りを果たし、ジュリーのヴォーカル、サリーとピーのパッションに多くのタイガース・ファンが酔いしれたハードなロック・ナンバー「割れた地球」。
この曲のヴォーカルは、アルバム『JULIEⅣ~今僕は倖せです』収録の「怒りの捨て場」に引き継がれていると思います。
独特のシャウトのタイミングや、ブレスの激しさ・・・そして何よりこの2曲は曲想やアレンジ、歌詞のコンセプトにも共通するところがあり、僕などは6月からのソロ・ツアー『3月8日の雲~カガヤケイノチ』のセットリスト・サプライズとして密かに期待しているほどです。
もう1曲は、残念ながら老虎ツアーでは歌われなかった後期タイガース・珠玉のシングルB面の一角、「はだしで」。
この曲でのちょっと気だるそうな、太陽に焼かれるような息遣いのヴォーカル・スタイルは、アルバム『JULIEⅥ~ある青春』収録の「船はインドへ」後半のヴォーカルに引き継がれているように僕は感じます。
この考察については以前異論も頂戴したことがありますが・・・声の出し方や、60年代末から70年代初頭のアメリカン・ロックの流れを汲んだような抑制の効いた歌声が、そっくりだと思っているんですよね・・・。
では、お題の「四月の雪」のヴォーカルで僕が想起するタイガース・ナンバーとはどの曲なのか、と言いますと。
これは、アルバム『自由と憧れと友情』の中で僕が最も好きなナンバー、「誰れかがいるはず」なのです。
みなさま、意外に思われるかもしれませんね。「四月の雪」と「誰れかがいるはず」とでは、曲調もテンポもアレンジも全然違いますから。
しかし、ですよ。
僕は以前「誰れかがいるはず」を聴き込んで、ジュリーは”叫ぶように囁く”ことのできるヴォーカリストだと書きました。
ハスキーと単純に言うのとは違う、地声と裏声のギリギリ狭間のような発声で、男声としてはかなりの高音域を歌う「誰れかがいるはず」でのジュリー。
そのジュリーが、「四月の雪」にはさらに美しさを増した形で現れていると思うのです。
歌い出しいきなりの最高音(「ファ#」)で、そんなジュリー・ヴォーカルに引きつけられます。
この声であの容姿なわけですからね。若き日のジュリーというのはそりゃもう反則レベルだったでしょう。
カミさんが最近DVD『夜のヒットスタジオ』disc-2収録「サムライ」の、ラストシーンでジュリーが涙を流すシーンを激賞しまくっているのですが・・・まぁ確かにあれは、男性から観てグゥの音も出ません。
そのせいでしょうか・・・僕が脳内で「四月の雪」を歌うジュリーの映像を空想再生すると、そこでもジュリーは涙を落として歌っているんですよね~。そんな雰囲気を感じさせるヴォーカルだと思います。
淡々としているのに、慟哭や切なさを感じさせる歌声。
そしてこの時のジュリーは、確かに2012年の新譜にも現れている気がします。何処がどう、とハッキリとは言えないのですが・・・。
ただ、現在のジュリーの発声表現の方が、地に足がついていて優しくなっているのかなぁ。
その分、「危うい美しさ」が減っていると言えるのかもしれないし、そうではなく、すべてがそのまま残っているのかもしれない。でも、優しく温かくなっているのは確かだと思います。
そんなわけで・・・。
このところは、ようやく四月らしい気候に恵まれた暖かな日々です。
桜舞う季節に母親を亡くしてから、早いもので12年が経ちました。以来、やはり毎年この時期になるとそのことを思い出します。
ですが、前回「カガヤケイノチ」の記事に頂いた先輩のコメント・・・本当にその通りで、たとえ僕が、或いは様々な人がそこに何を見ようとも、桜はただただきれいですね。
そこで本日のオマケは・・・先週から今週にかけて僕があちこちで出逢った、今年の桜達です~。
さて次回更新では、『ジュリー祭り』セットリストからお題を採り上げる予定です。
ジュリー70越えまでに『ジュリー祭り』セットリストを拙ブログ記事で完全網羅する!という目標に向かって、今年も「1年に10曲前後執筆」のノルマを少しずつ果たしてまいります~。
せっかくだから、ジュリーの作詞作品の考察をもう少し続けてみようかな・・・。
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コメント
DYさん、お邪魔します。大好物のジュリー作曲作品の伝授をありがとうございます。この楽曲は、伝授でも、ご指摘されているサビからリフレインに這い戻る部分が醸し出す危うさが好きです。たぶん、私は、ジュリーが作曲した作品全般において、そういう部分に惹かれているのだと思います。そして、CO-CoLO期のジュリーは、成熟していながら、危うさ満載。お題とは関係ないことですが、私は、なぜ、CO-CoLO期のジュリーの存在感が、良くも悪くも異彩を放っていたのか、という点が、10代の頃からの疑問だったのですが、今回のDYさんの記事で、少し手がかりが掴めた気がします。ジュリーのクールな視点と危うい激しさは、加瀬さんや木崎さんが手がけているときは、華やかにラッピングして、バランスをとっていたんだろうなぁ…。ジュリワンでも、そうだったし。ちなみに、私が6月からのソロ・ツアーに期待しているサプライズは「STEPPIN' STONES」です。「怒りの捨て場」も、常にライブで聴きたい曲ベスト3に入っている作品なのですが、虚無の底が抜けているような歌詞であることを考えて、予想から外すことにしました。老虎ツアーの「割れた地球」をハズした私が言っても、説得力ないですが。ジュリーのボーカルに優しさと温かさが出てきたのは、ジュリー本人が、時代と自らの年齢を考慮して、危うさは必要ない、と思ったからでしょう。自らの意志で、歌唱表現の方向性を変えることができる歌手は、極めて稀な存在であり、ジュリーの幅広い表現力と凄さを感じさせます!
投稿: 74年生まれ | 2012年4月14日 (土) 01時45分
DY様
ファンの証になった曲ですよ
ただテレビだけ見てジュリーって騒いでるファンとの一線を引く曲だったように記憶してます。
テレビでは歌ってくれないけどファンの中では名曲中の名曲で四月の雪を知ってて
いいよね~って言う子は本物のファンだというなんか暗黙の認定みたいな感じがありました。
この曲はジュリーの作詞・作曲というのも重く深く心に突き刺さりました。
せつなさが溢れてこぼれ落ちてすくってもすくってもこぼれ落ちてこれ以上はもう無理なんだ わかって欲しいというメッセージしかと受け取りました。
その時が来たらおめでとうと言えるように今から心の準備しなければと覚悟を決めた記憶が蘇って来ました
好きな曲です。
ジュリーのピュアな内面が見えた気がしました。
投稿: キミちゃん | 2012年4月14日 (土) 09時21分
DY様 こんにちは
「四月の雪」本当に降っちゃいました。
ほんの短時間だったようでラッキーでした。もしあの雪をジュリーが見てたら今度のツアーで歌ってくれるかもと期待しちゃいます。
でも不思議な気分になる歌ですよね。
ジュリーの創る曲は確かにジュリーだけのコードに乗ってる気がします。
「はだしで」「船はインドへ」聴きたいなぁ。「船はインドへ」は生で聴いたことあるんですが、「はだしで」はないので、どちらかというとこっちですね。(無理?)
今回はココロの頃の曲が歌われそうな気がします。
投稿: nekomodoki | 2012年4月14日 (土) 15時26分
74年生まれ様
ありがとうございます!
CO-CoLO期のジュリーの危うさは、独特ですよね…。
例えば70年代の危うさが、少年の無垢な危うさだとしたら、CO-CoLO期のそれは、成熟した、大人になった故の危うさなのかなぁ。
どちらかと言うと精神的な不安定かとも思ったけれど、インタビューとか読むとジュリーはいたって健全でまっとうな感じですから、やはりそれはセールスの不振と関係したものなのかなぁ、と深読みしてしまいます。
ただ、ヴォーカル手法としての危うさについては、ジュリーはある時期からコントロールできるようになっていますね。
柔軟に転換するヴォーカリスト・ジュリーは仰る通り稀有な存在だと思います~。
☆
キミちゃん様
ありがとうございます!
そうですか…この曲が当時そんな役割を果たしていたのですね…。
いわゆる等身大のジュリーを強く感じた、ということでしょうか。
ジュリーという「個」からのメッセージ。
「その時が来たら」…なるほどそんなことも考えたかたが多かったのですね。
当時の若い女性ファンは心がざわつくこともあったのでしょう。
そう考えると罪な曲だなぁ…ジュリーとしては意外と単純に、「いい曲できた!」ってノリだったんじゃないかなぁ、と僕は思っていますが、やはりあの耳に直接語りかけてくるようなヴォーカルが…切実に聴こえちゃうんでしょうね…。
☆
すみません、一度切ります~。
投稿: DYNAMITE | 2012年4月15日 (日) 17時31分
nekomodoki様
ありがとうございます!
前回記事に頂いたコメントでの「四月の雪」のお話、やっぱり都内のお話だったのですか…。ひえ~、全然気がつきませんでしたよ~。
おかしな気候ですが、僕も一瞬の四月の雪には遭遇してみたかったです。
それにしてもnekomodoki様…「船はインドへ」を生でお聴きになっていらっしゃる…?
うらやましいでは済まされまいですよ~。
もう、あの頃のアルバム収録曲はLIVEでは歌ってくれないのかなぁ。
「愛に死す」とかも…。
投稿: DYNAMITE | 2012年4月15日 (日) 22時47分
ご無沙汰してます。
またまたウンチクの巻です。
この歌をつくったきっかけは、
当時本当に四月に雪が降ったのを体験したからだそうです。
そこからイメージを膨らませたのだと言う話を
ジュリーがラジオで語っていました。
ご参考までに。
投稿: ちゃちゃ | 2012年4月16日 (月) 07時55分
ダイナマイト様
ちゃちゃ様と同じジュリーのラジオ放送を私は、高校生の頃に聴いていました。かすれゆく記憶を手繰り寄せると、その日の放送が一番印象に残っています。理由はよく分かりませんが、恐らく当時まだLPレコードが買えなかったので、シングル曲以外の歌がラジオから聞けるのが嬉しかったからだと思います。
レコード店で、「KAI FIVE」のCDアルバムの中に『四月の雪』のタイトルを見つけ、もしかして?と思い買ったことがありましたが、まんまとハズレ。甲斐よしひろさんのオリジナルでした。
4、5年程前には演歌歌手の香田 晋さんが歌う『東京ではめずらしく四月の雪』を聞いたことがありました。作詞がなんと、あの阿久 悠先生ではありませんか!こころの中で“ジュリー、やったね!”と叫んでしまいました。?東京の大都会に季節はずれの雪が降るから絵になるんですね。そういえば、『なごり雪』という名曲もありましたね。
『JUWEL JULIE』けばけばしいアルバムジャケットが何故か好きなんです。
投稿: BAT OUT OF HELL LOVE | 2012年4月16日 (月) 17時59分
ちゃちゃ様
ありがとうございます!
そうですか…『女学生の友』のポエムなど読んでも思うことですが、やっぱりジュリーはある程度実体験したことを元に考えて、作詞するというスタイルなのでしょうね~。
架空の設定による自作詞というのはほとんど無いのではないでしょうか。
とすると「15の時」は…とか考えてしまうわけですが…。
☆
BAT OUT OF HELL LOVE様
ありがとうございます!
いいですねぇ…ラジオの思い出。
ラジオで耳にして「おっ!」と思って覚えた曲って、独特の思い入れができますね。
僕の場合、貧乏学生時代にエアチェックで音楽情報を仕入れていた時期に、そんな曲が多いです。
たとえば邦楽ですと…。
コメントでお話のあった甲斐さん。僕は「レイニー・ドライヴ」という曲が一番好きなのですが、それもラジオで知ったものでした。
あとはムーンライダースの「夏の日のオーガズム」、浜田省吾さんの「19のままさ」などです。
『JEWEL JULIE』のジャケット、いいですね。ジュリーのアルバムの中でもかなり好きなジャケットです。
投稿: DYNAMITE | 2012年4月17日 (火) 20時46分
ダイナムさま
四月は、新年度開始の時期。久しぶりに記入いたします。
いつぞやは辛口発言の御無礼、お許しを。
さて、この御記事の文章、謙虚で誠実な本音を最初に述べていらっしゃる。同感と共に感心いたしました。相当な数の記事を綴ってきたゆえ、綿密な構成にバージョンアップしていながらも、初心を忘れることなく向学心を絶やしていない。そこに敬服いたします。
貴殿から、ブログ開設のお誘いを頂いたこともありましたが、ゲージュー(50才)になった僕は健康面の事情もあり、閲覧者の立場でいるしかできません。
さて本題。この『四月の雪』、胸に留まる作品でした。確かにサビが異例なる独断的旋律ですね。単に歌謡曲好きの人が聴いても、ピンとこない捨て曲だと感じるでしょう。
でもジュリー特有の、地味ながらも聴けば聴くほど魅力を味わえるようになってしまうメロディーですね。
指摘なさっているこの曲での「歌唱」に関しては僕も、沢田研二の天性に驚嘆しておりました。「家のレコードプレーヤー、回転が早いってことはないはずだが…」とね。アコギで唄おうとしても、変声期男子だったから無理な高音。もちろんハタチ過ぎたって素人の僕には無理でしたょ。
この曲はキイを下げると作品の輝きが消えますしね。
詞に焦点を当てますと、とてもピュアな印象。若さに共感しておりました。
お登紀さんが提供した曲に、似通った心情を歌詞に描いた作品が、後のアルバム《いくつかの場面》内に有りますが、
『四月の雪』が放つ若さと共に在る遺瀬なさ、それが味わい深いですね。
ところで、僕は偉人やスターを全人格的に尊敬したりは致しません。好きな要素に注目しつつ、支持しています。
ダイナムさんも、バランス感覚を保ちながら、ジュリー研究なさっていらっしゃる御様子。
対象は芸能人なのですから、楽しみながら、活動や作品を音楽的に追究していく。…それが自然だなぁと感じております。
投稿: 鉛筆 | 2012年4月27日 (金) 04時33分
鉛筆様
ありがとうございます。お久しぶりです!
拙ブログではこの1、2年で、とにかく記事の文章が長くなってきてしまいました。
2009年頃の記事を読み返すと、LIVEのレポートはともかく普通の楽曲記事についてはほどほどにタイトに纏めた当時の方が読みやすいなぁ、などと考えております。
今執筆中の記事もまたまた長くなっていますが…。
「四月の雪」の魅力は仰る通り、「若さ」。あるいは良い意味での「つたなさ」が何のてらいもなく表現されていることですね…。
僕の場合は実のところジュリーを全人格的に尊敬してしまっていますが…愛情のベクトルが楽曲に向いているのかなぁ、とは思っています。
膨大なジュリー・ナンバーを何曲まで書ききれるか分かりませんが、これからも少しずつ前進していきます!
投稿: DYNAMITE | 2012年4月27日 (金) 19時40分
♪DYさま
コメントも含めて読みすすめてみましたが
ありゃ?誰も述べてませんね(・・?
4月に雪が降ったのは71年だったか72年だったか、とにかく私が高校の時でした
まさに4月だというのに…(確かこんな件がありましたよね)でしたよ。
さて当時ファンの間ではジュリー自身の作詞作曲という事もあり、この詞の内容は事実だろうと騒がれてました。
とにかくエミさんとの噂がピークだった頃なのですね。例えばエミさん以外の人と噂があってもファンが過剰に反応するのはエミさんに対してだけだったんですね。多分、ファンとしてもジュリーにとってエミさんは特別なんだと感じていたのでしょう。
うろ覚えで、、ひょっとしたら記憶違いかもしれませんが彼女達の(双子ですから)誕生日が4月はじめだったように思いますので余計にファン達はエミさんとの事だと決めつけてた子達は多かったです
実はどうだったかは知りませんが何れにしても、この翌年の4月に彼女達は引退し、その2ヵ月後にエミさんはジュリーの奥様となる訳ですね。ファンにキチンと「僕の妻です」と紹介し公表したのは彼女だけです。
考えてみたら私も大変な思いをしてでも比叡山まで、わざわざジュリコンで遠征したのは後にも先にも、この1度きりでした(翌年、結婚する親友とそのまま京都めぐりはしましたが)
たまたま熊本の祖父母や親戚の処に行ってる時にツアーの日程が合えば熊本や福岡には2~3回位、行きましたけど…
話は少しそれましたが、この歌は当時の一部ファンの微妙な複雑さもあり次の年の結婚に繋がるそんな思いもなきしにあらずの予感も感じた忘れられない歌でした(^^♪
投稿: hiko | 2013年5月10日 (金) 23時21分
♪DYさま
もう一度、読み返してみたらキミちゃんさんが、そういうニュアンスを思わせるような事を書かれてますね
スミマセン。私、ちょっとストレート過ぎたかもしれません?失礼しましたm(__)m
投稿: hiko | 2013年5月11日 (土) 00時19分
hiko様
ありがとうございます!
無論新規ファンの僕は「四月の雪」に込められたジュリーの思いなど知るはずもないのですが、記事を書いた後に何人かの先輩にジュリーファンとしての複雑な心境、それ故の名曲なのだと教わったものでした。
後追いの僕がジュリーの曲について書くブログをやっていると、時々そういう曲があります。コメントで、何かみなさんワンクッション置いて、それでも特別な思いを滾らせていらっしゃんるな、と思える、そんな曲。
「四月の雪」も、決して数多くないそんな曲のひとつでしたね…。
hiko様がストレートに書かれることができたのは、ピーファンでいらっしゃるからでしょう。ピー先生の一本気が反映されているのだと思いますよ~。
投稿: DYNAMITE | 2013年5月11日 (土) 17時58分