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2012年3月16日 (金)

沢田研二 「3月8日の雲」

from『3月8日の雲』、2012.3.11

38


1. 3月8日の雲
2. 恨まないよ
3. F.A.P.P
4. カガヤケイノチ

----------------------

戦慄の大名盤。
あまりに素晴らしい作品への大きな感動にも関わらず、賛辞の言葉が見つからない、或いは言いあぐねて、呆然と立ち尽くすことしかできない・・・そんな人達が、僕の知るだけでもたくさんいらっしゃいます。

2012年3月11日リリース『3月8日の雲』。
身震いするようなアルバム(と、敢えて呼びますね)が、新曲を待ちわびたジュリーファンの元に届けられました。

思えば、僕がジュリーに堕ちて以来、”火傷するくらいに激しいジュリー”というのはタイムリーで経験したことがなかった・・・。ジュリーにそういう資質があることは、分かっていたのだけれど。
こんな形でそれを味わうことになるとは・・・。
ジュリーはいつだって本気だったと思うけれど、今回の「本気」は桁違いです。

「激しい」というのは語弊があるのかなぁ。「魂が直接響く」とか、色々と言い方はできるんだけど、もうね、ストレートに・・・いつもだったら「そんなチープな言い方は避けよう」と思う言葉が、この新譜にだけはピタリとくる・・・つまり
「気持ちが入っている」
という、それに尽きると思うんですよね。


それは、ジュリーだけじゃなくて、鉄人バンドにも。
震災、原発事故で統一されたコンセプトが話題になっていて、どうしてもその点が特化して語られることになるであろう4曲。しかし忘れてはならないのは、この4曲の純粋な楽曲としてのレベルの高さです。そこはまず強調しておきたい。
鉄人バンドのメンバーそれぞれの作曲能力の高さが、今回完全に証明されました。これはもう「個人的に好き」とか、「ジュリーの歌だから好き」という範疇を超えたと言って良い・・・そしてそんな素晴らしい楽曲に、当然ジュリーが詞を乗せ、歌ったというのが、とにかく最高なのです。

「本気」とか「全力」とか評するとね・・・言葉がすごく安っぽいようですけど、『3月8日の雲』というアルバムは、真にそういう作品です。
鉄人バンドの演奏やアレンジ、そしてもちろんジュリーの作詞もそうです。
しかし抜きん出て凄まじいのは、何と言ってもヴォーカルなんです。

今回、歌のメロディーを採譜確認して、本当にびっくりしました。「恨まないよ」の最高音は、高い方の「ソ#」(=「ラ♭」)。そして「F.
A.P.P」「カガヤケイノチ」の最高音は、高い「ラ」の音です。
『歌門来福』ご参加のみなさま、生で体感した「スマイル・フォー・ミー」の最高音、エンディングの「ふぉ~、み~♪」を思い起こしてください。あれが、高い「ソ」の音でした。
(註:タイガースのオリジナル音源では「ソ#」が最高音ですが、『歌門来福』での演奏ではそれが半音下の「ソ」になっていました)
ジュリー、高い音歌ってるなぁ、ちょっと苦しそうだけど、頑張って出してるなぁ・・・そう思って聴いていましたよね?
そんな「ソ」の音よりも高い「ソ#」(=「ラ♭」)や「ラ」が、今回のアルバム収録の4曲中3曲で登場するのです。しかも、凄まじいド迫力のヴォーカルで・・・。

僕の経験で言うと、男性はとにかく30代後半から40代にかけて、ガクッと高音が出なくなってくるものなのです。
昔出ていた音が出せない・・・若い頃には平気で歌えていたメロディーが、年齢とともに歌えなくなってきます。

もちろんジュリーはプロの歌手。高音域のエキスパートです。
でも、そんなジュリーですら『ZU ZU SONGS』で
「昔はAなんて普通に出てたんだけどなぁ・・・」
といった感じのボヤキMCを残しています。
これは逆に言うと、「今はもう、Aの音を出すのが困難になった」ということなんですよね。その「A」というのが、高い「ラ」の音のことなのです。
それが何と、20年近くも前の話。
近年のジュリーの新譜を遡っていくと、どうやら最高音は高い「ファ#」から「ソ」の辺りを目安にキー設定がなされているようです。地声で高い「ラ」の音なんて・・・一体いつまで遡れば見つかるのか・・・。

時は流れて2012年。
64歳を迎えようかというジュリーが、何と新譜で、高い「ソ#」「ラ」の登場するメロディーを豪快に歌いきりました。

何故、そんな高い声が出せたのでしょうか。

答はひとつ。
それが、ジュリーの気持ちだからです。

自分の限界ギリギリのところまで踏み込まないと伝えられない・・・ジュリーはそう覚悟して歌っているとしか考えられません。
僕が「本気」と言うのは、そういう意味でもあります。

『3月8日の雲』・・・この、安易に「名盤」などとは口にしてはいけないような厳粛な雰囲気を持つ作品が、いかに当たり前に名盤であるかということ・・・「いいよね」「凄いよね」と皆で語り合えるアルバムだということを、僕はこれから4回の記事に渡って書いていきたいと考えています。
本当は、この『3月8日の雲』というアルバムについて、あれこれ言葉を並べ立てて楽曲考察する、評論する、ということは邪道かもしれません。リスナーそれぞれがどんなふうに感じたか、それが全てだと思います。
しかしそれも、聴いてこそ、なのです。

実は僕は『PLEASURE PLEASURE』や『涙色の空』を聴いた時には、「このCDを広く世に知って欲しい」というふうには考えませんでした。
ファンが大事に聴いていればいいんだ・・・そう考えていました。
今回は違います。ジュリーファン以外の人に、もっともっと多くの人に聴いて欲しい、という思いが止みません。何度も繰り返し聴く度に、その思いが強くなっていきます。
『ジュリー祭り』や老虎再来ツアーが話題になり、その都度、「沢田研二」の名を覚えている人が「あぁ、ジュリーは今こういうことをやっているんだな」と思ったでしょう。しかし、そういう人達がジュリーの新譜のことまで知っているかというと、そうではありません。
今、ジュリーがどんな歌を新しくリリースして歌っているのか・・・今回ばかりはそれを知って欲しい。

もちろんその思いの根底には、アルバムのテーマのことも当然ありますよ。でも、僕が聴いて欲しいのはまず、今のジュリーの歌声。
僕はこの『3月8日の空』というアルバムを、少なくともリード・ヴォーカルについては、ジュリーのキャリア史上最高の傑作だと考えています。
ジュリーも若い頃とはずいぶん声質が変わりましたが、今のジュリーの声というのは、このアルバムのためにあったのだ・・・そんなふうに思ってしまうほどなのです。

何10枚ものアルバムをリリースしてきた歌手が、64歳を迎える年にして出した、ヴォーカリストとしての最高傑作。
そんな奇跡が今普通に起こっていることを、広く知って欲しいと思います。

幸い拙ブログは有難いことに、ジュリーの楽曲タイトル、アルバムタイトルでの検索ではかなりヒットしやすい状況になっています。
何処かでジュリーの噂を聞いて、少しでも興味を惹かれた人が検索でこの場所を訪れてくださった時に、「ふ~ん、どんなものだか一度聴いてみようかな」と思って頂ければ・・・。

折しも、音楽劇『お嬢さんお手上げだ』の公演が始まっていますね。
観劇なさったお客さんで普段ジュリーのCDを聴かない方々が、売店で目にしたこのアルバムを購入されることを願っています。

そして・・・そういった人達とは別に、ジュリーファンでありながら・・・このCDを手にしながら、辛い思いが先に立って実際に歌を聴けないでいる方もいらっしゃいます。
それは決してお一人だけのことではない、と僕は考えています。

それもそのはず・・・このアルバムの曲達に真剣に対峙しようとするのには、途方も無いエネルギーが必要です。少なくとも3曲目までは、正面から向き合うには相当な覚悟がいります。
僕ですら、「凄い、大傑作だ!」とすぐに理解しながらも、初めてこのアルバムを聴いた際には「うっ・・・!」と耳を塞ぎたくなるような瞬間があったのです。素晴らしい曲が故に、聴くのが辛い・・・そんな体験はまったく初めてのことです。
ですから、震災や原発事故で傷ついた方々が、簡単に対峙できる内容ではないという側面も、確かにあると思うのです。

でも・・・そんな方々がいつか、心平穏にこのアルバムを聴いて、僕の記事を読んでくださる時が来る。
大丈夫、このアルバムは2、3年経てば忘れられるような、そんな一時的な作品ではありません。10年先、20年先にも大きな輝きを持って世に残っている1枚です。
たとえ読んで頂ける日が、遠い遠い先のことでも構わない。僕はその日のためにも今、『3月8日の雲』の全曲考察記事をこの場所に残しておこうと思います。

あぁ、やはり前置きが長くなっています・・・。
まずは1曲目のタイトルチューン、「3月8日の雲」。
発売前から楽しみにしていた、泰輝さん(今さら「大山さん」とは書き辛くて・・・改名なさったこの先も「泰輝さん」と表記させて頂きたいと思います)の作曲作品です。
伝授!

・・・と言いながら、話はいきなり逸れるわけですが(汗)。
みなさま、無事にもうこの新譜をお聴きになられたでしょうか。特に、密林さん予約組の大勢の方々・・・。
多くのみなさまにとって、実際この手にする、という作業からして大変な苦労を伴った新譜でしたね~。
お察し申し上げます。

僕も、密林さん予約組でした。
それ以外のルートで購入なさった先輩方の感想が、早くも10日からあちこちで拝見できました。
みなさま、明らかにいつもとは違う「凄い作品が届けられた」という思いが伝わってきて。
とにかく期待が膨らむばかり・・・。

まぁ、当初密林さんでは「到着が1日遅れの12日になる」という話があったらしく、僕が発売日の11日に聴けないでいるのを某所で嘆いておりましたら、同じ密林さん予約組の某組長(いや、決して密林予約組組長、という組長ではありませんよ。別の組の組長です)から
「男の子でしょ!1日くらい待ちなさい!」
と怒られたりしました。
(この話、2日後にはその組長自身が「送られてこないよ~!」と泣き叫んでいらした、というオチがつくことになります)

しかし・・・12日朝になっても密林さんからは発送メールすら来ない。
これはヤバイ!と思いました。
僕も仕事柄、少ないロッドで制作した商品が予想外の注文を頂けた場合の流通の混乱というものには敏感です。密林さんは最大手なだけに、そうした際の対応の迷走もスケールが違います。
これは下手をすると、緊急の重版が出来上がるまで発送されないパターンなのではなかろうか・・・。
不安が募ってきました。

12日のお昼には、たまたま仕事で移動があり、池袋から電車に乗ろうとしていた僕の足は勝手に動いて、パルコ別館のタワーレコードさんへ・・・(汗汗)。
平日の昼間、お客さんもまばらな店内で、滅多に行かないJ-POPコーナーに直行。え~と、「さ」だ、「さ」・・・「さかもと」・・・「さざん」・・・おっ、佐野元春の見たことないCDがあるぞ・・・え~、「さむえる」「さりゅー」「さわ・・・」。あった、沢田研二!

は?
何、この不自然な空間。

昨日まではそこに数枚のCDがありましたよ、というスペースが、虚ろに広がっています。
『PLEASURE PLEASURE』『涙色の空』・・・そして『ロイヤル・ストレート・フラッシュ』が3枚揃い。しかし、肝心なモノが無い!
何と、売り切れです・・・。

勤務中で、もうすぐにでも電車に乗って移動しなければなりません。サンシャイン通りのHMVさんまで足を延ばす時間は、とても残っていない・・・。
ダメ元で、駅西口のメトロポリタンプラザ内のHMVさんへと駆け上がりました。このお店は数年前に大幅にフロア縮小していて、まったく期待していなかったのですが・・・。
何と、平台で並んでいました~!
並んでいた、といっても残されていたのはたったの2枚でした。明らかに、数枚がすでに売れて無くなっているのです!
僕は掴み上げるようにして1枚を確保し、購入しました。

そして、電車に飛び乗りポータブルで聴いた1曲目が、「3月8日の雲」というわけです。
カッコイイ、ロック・ナンバーでした。

ここで、CDリリース情報が明らかになった際に自分が執筆した、楽曲予想記事を振り返ってみますと・・・僕は「3月8日の雲」という曲をこんなふうに予想しています。

抒情味あふれるバラードではないでしょうか

全然違~う!
予想の段階で僕の中にイメージされていたのは、「涙色の空」や「無事でありますよう」といった感じの、ピアノ伴奏がメインとなった穏やかなバラードでした。
予想は大外れです。
意表を突かれましたね・・・泰輝さんは今回のアルバムに臨んで、「尖ったロック」という刀を抜いて作曲してきたのです。
哀しみと共に、「怒り」をも表現したかったのでしょう。

短調のハードな和音展開・・・60年代後半に覚醒した洋楽ハードロックで王道とされる「Em→G→A→B7」の進行が踏襲されています。
「3月8日の雲」ではそれがト短調となって、「Gm→B♭→C→D7」という進行が軸になり、クールに展開。
鍵盤では「レ・ソ・シ♭」→「レ・ファ・シ♭」→「ミ・ソ・ド」→「ファ#・ラ・ド・レ」と弾くと雰囲気が出ます。

最初から大音量でガ~ッ!と攻めるのではなく、まるで「何か来る!」という生々しい予感を表現するように、まずはアコースティック・ギター(左右2トラック!)がリフを奏でます。
多くのジュリーファンのみなさまが「あれっ?これは何処かで聴いたような・・・」と感じたかもしれません。
僕もすぐに思い起こした曲。

耒タルベキ素敵」・・・?

しかしやってきたのは「素敵」では無かった。

♪ 誰かの想像を超えてた罰か
     Gm     B♭       C      D7

  平穏まじめに暮らしてたのに ♪
     Gm    B♭       C      D7

早口で畳みかけるようなこのメロディー部含め、Aメロはすべて、同じコード進行による循環です。
淡々と、しかし鬼気迫る緊張感を持って繰り返されるコード・リフ。

1曲目にしていきなりの、大きく踏み込んだナンバーです。
これは果たして、電車の移動時などに聴いていて良いアルバムなのか・・・そんな思いがよぎってしまうほどの、突き刺さるジュリーのヴォーカルが脳に響いてきました。

ジュリーのヴォーカル、違う・・・これまで聴いてきたどのジュリー・ナンバーとも違う。
すぐにそう感じたのは、僕だけではないはず。

ヴォーカルで特記しておきたい箇所は(他の収録曲も含めて)多々あります。

まずは、歌詞部以外でのジュリーの表現。
例えば

♪ やり切れんです そよ風に疼きます ♪
  F       E♭                C7      D7    D7+9

この直前に、ジュリーの呻くような息遣いがかすかに聴こえています。
曲のあちらこちらに散りばめられたこのような呻き、嗚咽、叫び・・・たとえメロ部、歌詞部でなくともジュリーの発声すべてに必然性があり、それは曲の大切な構成要素となっているのではないでしょうか。
僕は6月からのツアーでのこの曲の歌唱では、CD音源通りのジュリーの呻きや叫びが再現されるのでは・・・と考えています。

それにしても、今挙げた箇所・・・「そよ風に疼く」とは何と胸に突き刺さる歌詞でしょうか。
ジュリーが「風」をこんなふうに辛い対象として表現したのは初めてでは?
アルバム『3月8日の雲』を聴き、最初に「うっ!」と僕が怯んでしまった歌詞は、まずその部分でした。。

話をジュリーのヴォーカル表現に戻しまして。
とにかく、泰輝さん作曲の時点ではおそらく普通に美しくなだらかに繋がっていたであろうメロディーを、ジュリーは歌詞に応じて言葉を切る・・・いや、もっと激しく「途切れ途切れになる」と言った方が良いですね・・・とにかく迫真の「苦しみ」を表すヴォーカル・スタイルで、ジュリーが変換しているのです。
一番凄いのは、ブレイク部。

♪ 後悔ばかりです 優しさをもっともう
     B♭                  F

  解ってくれますか 深い闇を ♪
    Cm                      B♭ F

この部分は変ロ長調に平行移調しているのですが、とても長調には聴こえません。
歯ぎしりするように、息切れして今にも倒れこんでいくように、ジュリーが絶え絶えに言葉を叩き斬っているからです。

そして。
がなり倒すような怒声。シャウトで崩すのではなくメロディーをそのまま歌っているのに、語尾が怒りに震えている凄まじい箇所があります。

♪ 情けないです こんな目にあうなんて ♪
  F       E♭             C7           D7      D7+9

この、最後の語尾「て」のロングトーンが凄まじい・・・。
情けなさ、悔しさ、憤り。それらをすべて丸ごとぶつけてくるような、聴く者をたじろがせてしまうほどの迫力。

「言葉を失くす」・・・最初にこのアルバムを聴いた多くの先輩方が一様にそう仰るのは、歌詞によるものだけではない・・・これらに象徴される、ジュリーのヴォーカルの踏み込みの強さに圧倒されたからではないでしょうか。

では、鉄人バンドのアレンジ、演奏についてはどうでしょうか。
これがまた・・・凄い。曲の良さもそうですが、このアルバムの彼等のアレンジと演奏もジュリーのヴォーカル同様、これまでの作品とは何か違う。そう感じませんか?
その「何か」を紐解いてみなければ・・・。

まず、ヴォーカル以外のレコーディング・トラックを書きだしてみましょう。おおよそ、左サイドから右サイドへと聴こえている順に列記します。

・アコースティック・ギター(たぶん下山さん)
・オルガン(泰輝さん)
・ドラムス(GRACE姉さん)
・ピアノ(泰輝さん)
・エレキ・ギター(たぶん柴山さん)
・アコースティック・ギター(たぶん柴山さん)

僕がこのアルバムを通して聴いて驚いたことのひとつに、鉄人バンドの演奏トラックが『涙色の空』よりもずっと多くなっている(一人二役の割合が多い)ことが挙げられます。
『涙色の空』で押しすすめられた、可能な限り余計な音を排除し、ジュリー+鉄人バンドのLIVEでのリアルな再現に近い音作りをしていくという方針・・・僕はこの先、それがずっと引き継がれるだろうと予想していました。
しかし今回の『3月8日の雲』では、各メンバーが積極的にオーヴァーダブ(後から重ね録りをする)に取り組んでいるようなのです。
これは一体、どういうことでしょうか。

僕の推測は、こうです。
新譜制作の話が具体化し、まずは鉄人バンドの4人が曲を仕上げる。簡単な演奏とメロディーのデモ音源がジュリーの手に渡り、ジュリーが詞を載せる。
そして、ジュリーの仮歌・・・その詞を踏まえて各メンバーが改めてアレンジを練る。
つまり、鉄人バンドそれぞれの自作曲のアレンジ段階で、ジュリーの詞を解釈する、という過程が間に入ったのではないでしょうか。
どうすれば、ジュリーの詞をより表現できるか。もしくは、ジュリーの詞に各メンバーがどういう思いを持ったか・・・そういう要素がアレンジに盛り込まれたと思うのです。

例えば、今回のお題とは別の曲の話になってしまいますが、GRACE姉さん作曲の「恨まないよ」。
僕は、「まさか!」と耳を疑いました。
2006年リリースの『俺たち最高』以降、どんなにスカスカになろうとも、ジュリー・ソロの新譜について「疑似ベース」を導入することは毅然として避けられてきました。今は、シンセサイザーで簡単にベースの代役を果たせる時代ですが、それは(おそらくジュリーの意思でしょう)頑なに拒まれてきました。

ところが今回、「恨まないよ」のサビで、泰輝さんがシンセベースを弾いているのです!
GRACE姉さんはジュリーの詞を踏まえて、本来ドラムに寄り添い一心同体となるべきベースの音が、どうしても恋しくなったのではないでしょうか。そしてそれを打診されたジュリーも、優しく「やってみたら」と言ったのでは・・・。
まぁ、このお話は次回記事でまた詳しく・・・ね。

『3月8日の雲』の鉄人バンドが何か違う!と感じるのは、このアレンジの作り込みによるところが大きいと僕は思います。
そして当然、ジュリーの詞にそれぞれが思うところがあったはずですから、演奏も渾身のテイクになります。
何度も4人で打ち合わせて、それぞれが何度も自宅リハを重ねて、レコーディングされたのでしょう。あの短期間に仕上げられたとはとても思えない、入魂の音です。何故それが為し得たかと言えば・・・これもまた気持ち、気魄でしょう。
ジュリーと共にある鉄人バンドの「本気」も、怖いほどの迫力でこのアルバムに大きな力を添えています。

しかし・・・オーヴァーダブのテイクが多くあるというのはそのまま、ギタリストの判別が難しい、ということでもあり、悩ましいですねぇ・・・。
一応僕は4曲の考察記事すべてで、自分なりに柴山さんのテイクと下山さんのテイクを推測して書いていこうと考えていますが、実際には二人の役割がまるっきり逆、という可能性もあります。
そんな中でこの「3月8日の雲」は、比較的自信あり!かな。

せっかくですから今回は、各メンバーそれぞれの演奏の見せ場を、6月から始まるツアーでの担当楽器予想と併せる感じで書いてみたいと思います。
もし柴山さんと下山さんが逆だったら、ごめんなさいね。

柴山さん・・・エレキギター
1番のラスト間際で叫ぶように切り込んでくるカッティング・リード・・・この間奏部が単音のギターソロではなく、ギリギリと重く切り刻むカッティングであることは、鉄人バンドの歌詞解釈の為せるアレンジ・アイデアだと考えられます。
柴山さんはLIVEでこの変則カッティングを、身体ばかりでなく表情を激しく歪めながら弾きまくるのではないでしょうか。
また、最後のサビ部では一転、ジュリーのヴォーカルにガンガン絡む単音リード・ギター。ここでも凄まじい演奏と表情が見られるはずです。

下山さん・・・アコースティック・ギター
LIVEでは、イントロからしばらく(1番終了まで)は、下山さんのアコギ独壇場となるでしょう。
Aメロ「D7」の部分での、細かい単音挿入や「D7+9」への瞬時のフォーム移行に注目です。
他パートの音が厚く噛んでくる2番以降は、とにかく全体の音に負けじと、首を大きく縦に振り乱しながらの渾身のストロークが見られるでしょう。

泰輝さん・・・オルガン、ピアノ
1番直後の柴山さんのカッティング・リード部は、3回し目で泰輝さんのオルガン・ソロも合わせて炸裂するという、大きなうねりを持つ箇所です。
そしてリフレインに戻って以降は・・・左手ピアノ、右手オルガンという泰輝さん必殺の”神の両手”が大いに期待されます。
エンディングの「折れないよと♪」の辺り、複音で奏でられるピアノは、ビリー・ジョエルの「グッドナイト・サイゴン」を彷彿させます。最後の最後に美しい上昇フレーズが待っている・・・これが泰輝さんの男気と見ました。

GRACE姉さん・・・ドラムス
全編気迫溢れる演奏ですが、何と言っても一番の見せ場は、ジュリーのヴォーカルとGRACE姉さんのドラムスだけが残されるブレイク部。
ピーの”鬼神ロール”とはタイプの異なる、重厚ながら美しくキッチリと3連符リズムにのっとった”鬼姫ロール”を絶対に聴き逃してはなりません!

さて、最後になりましたが・・・。
僕がこの曲に向き合って執筆を始めた時、一番「辛いなぁ・・・」と考えさせられた歌詞について。
一番最後の部分です。

♪ 心ない言葉に 折れちゃいけない君を想うと
    Cm                     B♭       F           E♭

  折れないよと 折れないで ♪
           E♭                   Gm

まずこれは、被災した方々の気持ちを代弁している・・・そう感じられます。最初はそれだけだと思っていました。
しかし、繰り返し聴くうち、これはジュリーが自分自身を奮い立たせている歌詞ではないか・・・そう思えてきました。

被災者の方々の心情の「代弁」と言えば、2度にわたり同一の箇所で登場する「元気な人はいい」「賢い人はいい」というくだりは、まさにそうでしょう。
「元気な人」というのは、被災していない人のこと。
「賢い人」というのはなかなか解釈は難しくて・・・例えば、僕などは全然賢くはないんですけど、「遠く離れた所から、たとえそれがどういう気持ちで発せられたにせよ、あれこれと言葉だけを弄している」・・・そうした人達全般を指すのでは、と思った時・・・もしそうなら、この僕も「3月8日の雲」で歌われている「賢い人」に属することになります。
被災された方々が「元気な人」「賢い人」に向ける、複雑な気持ち。
「あなたたちはいいよね。当事者じゃないから」という、辛辣とも言えるジュリーの歌詞の踏み込み。
まずはそこを考えます。

そして改めて、「心ない言葉」というフレーズを考えてみます。
それは、ジュリー自身にも返ってくるかもしれない・・・そうしたことを承知で、覚悟を決めてこのアルバムを作ったジュリー。
「賢い人」達の中には、悪意を持つ人もひょっとしたらいるかもしれない。それでも「折れちゃいけない」「折れないよ」「折れないで」と、自らを鼓舞する。

何故そこまで・・・?
それは、「君を想うと」です。

「折れちゃいけない君を想うと」・・・この歌詞で使われる「君」が、ジュリーから見た、被災された方々すべてを指していると考えられるわけです。
あくまで個人的な考察ですが・・・いかがでしょうか。

それでは・・・次回のお題は2曲目「恨まないよ」です。
実は収録曲中で一番、考察記事執筆に気力・体力・覚悟を要するのがこの「恨まないよ」なのです。
昨年の3月13日にテレビで観たある映像が、この曲を聴くとまざまざと脳裏に甦ってくる、ということもあるし・・・「怖れ」に似た感情と戦いながらの執筆になりそうです。
もしかすると、23日のNHK放送に力を貰わないと纏め上げられない状態に陥るかもしれません。
そこまで時間がかかったとしても、どうかお許し下さい。必ず書きますので・・・。

凡人の僕にとって「邪気を払う」ことはとても難しいけれど、とにかく全力でこの素晴らしいアルバムの曲達と対峙しようと思っています。

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『3月8日の雲』」カテゴリの記事

コメント

ついに、DYさんの一世一代の伝授が幕を開けましたね…今、聴けない被災地の人たちのために、カテゴリーを作ったところに、DYさんの優しさを感じます。
このタイトル曲は、まず、鉄人バンドの皆さんの熱くハイレベルな演奏に圧倒されますが、それ以上に、ジュリーの“心さらした”としか言いようのない歌唱に、ただただ圧倒されます。そして、この曲は、最もジュリーのRock魂を感じる楽曲でもあります。思い入れが空回りする半歩手前で踏みとどまりながら、激しさと力強さに昇華されている歌唱は、まさにプロです!
そして、この後の楽曲のことですが、私は「恨まないよ」と「カガヤケイノチ」を聴くと、あの日から1年以上、あちこちから拾い集め、拙ブログに書き起こした被災者にまつわる記事を一気に思い出してしまい、涙が出ます…。

投稿: 74年生まれ | 2012年3月17日 (土) 02時55分

74年生まれ様

ありがとうございます。

色々な思いがある中…やっぱり一番書きたいことは「聴いて欲しい」というひと言に尽きます。とにかく聴いて欲しい、と。

僕も74年生まれ様と同じ2曲で、涙が出ます。
しかし僕の場合だと、「恨まないよ」を聴いて出る涙と「カガヤケイノチ」を聴いて出る涙とでは、ずいぶん気持ちが違います。
この4曲のラストが「カガヤケイノチ」で本当に良かったと思いますし、ジュリーが敢えて「シングルはこの曲だよ」と提示した気持ちがそのまま伝わってくるようで。

残り3曲…お察しの通り今回は執筆にも大変なエネルギーが必要で、3月いっぱいに全曲書き終えることはできないと思いますが、とにかく全力を尽くします!

投稿: DYNAMITE | 2012年3月17日 (土) 11時16分

DY様

私はネットのHMVで注文してたお陰で当日発送のを受けとり、翌晩には聴けました。

CDをセットして、バラードを予想していた耳に飛び込んできたギターのイントロ。
「ツェッペリン…?」
これがタイトル曲の第一印象です。

どんな人のどんなアルバムでも新譜を初めて聴いた時は、私はメロディラインがしっくりこないことが多くて、耳に馴染むまで数回かかります。

それから歌詞カードをじっくり見ながら再度聴くということが多いのですが、何回聴いてもメロディが馴染まない場合は、歌詞カードもさっと読んで終わり。
その後、歌詞カードを見ながら聴くという行為はまずしません。

今回は…イントロでグッと引き寄せられ、すぐに歌詞カードに手が伸び、凝視しながら4曲を一気に聴き切りました。
間奏部でも絶対に次曲の歌詞を先に読んではいけない。そう思いながら。

本当に何回聴いても大名盤です。

約20年ぶりに新譜をタイムリーに手にして、こんな衝撃を受けるとは…。

あの時、本当に京セラドームに足を運んで良かったです。

投稿: Mr.K1968 | 2012年3月17日 (土) 11時23分

Mr.K1968様

ありがとうございます。

あぁ…なるほど!ツェッペリン、分かります。
ツェッペリンはハードな進行の楽曲でアコースティック・ギターの刺激的な活用を全面に押し出すバンドでもありましたからね。
なるほどこの曲とは大いに通じるところがありますねぇ。イントロのアコギの武骨な音が、ジミー・ペイジっぽくも聴こえます。

僕は、新譜をタイムリーで初めて聴く際には基本的に歌詞カード同時を心がけています。
今回は電車に立ち揺られながら歌詞カードを読みました。

昨年遂に老眼の兆候が現れ始めた僕にとっては、今回の新譜の歌詞カードはとても見やすくありがたいものでした。ジュリーはそんなところにも気を遣っているんだなぁ、と実感できる年齢にさしかかってきたのですね。

この先いつまでも、この名盤を大切に聴きたいと思っています…。

投稿: DYNAMITE | 2012年3月17日 (土) 11時52分

DY様 恐る恐るはじめてのコメントいたします
いつもジュリーのいろいろな曲への伝授を読ませて頂きながらため息・・・
私は何も専門的な事は判らず ただただ感覚だけで曲を聴いているので 
DYさんの解説に すごいな・・・へえ~そうなんだ・・・と感心するばかりで 
コメなど恐れ多いわと思っていました
でも今回の「3月8日の雲」のは
早く次を読みたい!という気持ちに駆り立てられてコメしてしまいました
曲のご考察ももちろんですが DYさんの被災地の方々に対する深い心遣いを感じて
記事を読みながら泣きました
ジュリーファンもそうではない方も 多くの被災者の方が 
時間がかかってもいつの日かジュリーのこの曲を聴き 
DYさんのこの記事を読むお気持ちになりますように と願わずにはいられません
次回の記事 心待ちにしています

投稿: aiju | 2012年3月17日 (土) 13時24分

瀬戸口さま

素晴らしいレポありがとうございます。
楽曲考察と同時に語られるとDYさまの興奮や思いやり、CDを手に入れるまでの顛末(笑)がテーマのリアルさにフ~と息をつく空気の流れを作ってくれています。

聴く人、ひとりひとりに、聴くたびごとに様々な思いを時には相反し思いを起こさせるアルバムです。

>しかし忘れてはならないのは、この4曲の純粋な楽曲としてのレベルの高さです

>『3月8日の雲』・・・この、安易に「名盤」などとは口にしてはいけないような厳粛な雰囲気を持つ作品が、いかに当たり前に名盤であるかということ・・・「いいよね」「凄いよね」と皆で語り合えるアルバムだということ

ここ、大同感、大拍手です!

ジュリーはこの大災害に対して、泣き言や恨み言、感傷や口先の共感、応援を述べるのではなく「音楽作品」として世に出して来た。

歌うということの驚くべき率直さ、自由さにクラクラしました。

このテーマに向かうジュリーと鉄人バンドの「強靭な健康さ」がアルバムを底辺で支えているのを感じます。
彼らはプラスのエネルギーに満ちていると感じました。
これ程の深刻なテーマで歌われ、演奏される楽曲をわたしたちが繰り返し聴きたくなるのはそのためです。

そのカギを握るものは、DYさまが最後にいみじくも洩らされたつぶやきが直感したものかも・・

>もしかすると、23日のNHK放送に力を貰わないと纏め上げられない状態に陥るかもしれません

この名盤が制作作業を開始されたのは2月初旬から中旬・・
1月24日の大満願の日から一カ月も経っていないのですわ。

投稿: momo | 2012年3月17日 (土) 14時13分

DY様 こんにちは

このCDを初めて聴いて以来今でもこればかりリピートしています。
インパクトが強すぎてほかのアルバムに手が伸びません。
しかも必ず4曲通して聴かずにいられないのです。
それぞれ個性の強いアーティストが才能をぶつけあってひとつのコンセプトに到達する、それはタイガースが「ヒューマン ルネッサンス」を創った時からジュリーの中でDNAとして受け継がれてきたやり方のような気がします。

この曲は最初これ作曲したの、ホントに泰輝(大山さんだと私も一瞬誰ソレ?になっちゃいます)さん?」と思いました。
でも泰輝さんのソロライブにも何度か足を運んでますが、穏やかだけどとても熱い方ですよね。
ジュリーと鉄人バンドの「強い思い」が凝縮したこのCD,多くの人に聴いていただきたいです。できれば変にエキセントリックにとりあげられず静かに広がればいいのですが。

投稿: nekomodoki | 2012年3月17日 (土) 15時09分

DY様、こんばんは。
いつも購入しているショップの新譜平台からひっつかんで買いました。nekomidoki様、あの時の店です(笑)

楽曲としてのレベルの高さ、その通りだと思います。
思い入れだけが先走ったような作りだと、不必要な反感を買いかねないテーマだけに、音も歌も、力の入れ具合と抜け具合がいい感じです。

しかし、つくづく思うのは、「鉄人バンド」って皆言ってるけど、彼らはグループでも何でもないってのがスゴイです。
そうした人との縁を引き寄せるジュリーの力は、それだけで私にちょっと力を分けてくれる…と勝手に分けてもらってます。

次の記事も楽しみにしております。

投稿: 白兎 | 2012年3月17日 (土) 18時48分

aiju様

ありがとうございます。
ようこそいらしてくださいました!

実は僕の方も毎日のようにaiju様のところにお邪魔させて頂いておりますのに、読み逃げばかりで申し訳ありませんでした。
初めてお伺いしたのは、「エメラルド・アイズ」の御記事の頃でした。拝見して泣きそうになったあの頃は、実は平穏だったんだなぁ…と今にして思っています。

一番届けたい方々の元へすぐには届きにくいのでは、と考えてしまうほど、向き合うのが大変な名盤。
あと3曲しっかりと対峙して、自分の言葉で語りたいと思います。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます!

momo様

ありがとうございます。

「健康な強靭さ」…なるほど仰る通りですね!
今回のアルバムのようなテーマに対峙する時、僕のような平凡な者は、やはり「当事者でない自分」に対するうしろめたさ、申し訳なさ、卑しさといった心の何処かに散らばっている感情を振り払おうと努力することから始めなければなりません。
しかし、ジュリーの自然体の素晴らしさ、それが鉄人バンドについてもそうであり、真に音楽として優れたものが当たり前に制作された…やはり音楽は心だな、と再確認する思いです。

23日の放映曲目も分かり、予告映像が流れ始めていますね。
心配していた著作権…どうやら問題なさそうで、胸をなで下ろしています!

すみません一度切ります~。

投稿: DYNAMITE | 2012年3月18日 (日) 11時51分

なぜか途中から号泣になりました。
文に感動です。
CDここ3年ぐらい買ってないです。
買います。
聞いて私も感動に震えたいです。
ありがとうございました。

投稿: ナタリー | 2012年3月18日 (日) 18時04分

nekomodoki様

ありがとうございます。

僕も同じく、「ちょっと1曲」という場合を除いて、純粋にアルバム単位で聴く、という話になると、今はまったくこの『3月8日の雲』以外のCDに手が伸びない状態です。
もう一体何度聴いたことでしょうか…。全然飽きない…いや、これは飽きるとか飽きないとかいうこととは別の次元の作品ですね。

エキセントリックな部分も、きっと世間では出てくるかもしれませんねぇ。
でも、結局それも最初だけではないでしょうか。
何年か、何十年か経って、本当に届けたい人の元にこのアルバムが届いた時、この名盤の普及、浸透を真に実感できるような気がします。

白兎様

ありがとうございます!

『JULIEⅡ』が普通に売られていた、あのお店ですか~。
地方の大きなお店は、地元のかたにとっては頼れる味方…結局今回の新譜は、ジュリーの言う通りにお店に買い求めにいらした方が一番早く実物を手にすることができ、怠けてポチ一発で済まそうとした方々の多くが入手に苦労する、という事態になりましたね…。

新規ファンの想像ですが…鉄人バンドって、おそらく『ジュリー祭り』を境に彼等自身の気持ちも劇的に変わったのではないでしょうか。
そして今回の新譜制作にあたって、今の鉄人バンド4人がジュリーの傍にいた、という意味は凄まじく大きいと思います。

僕はこの後執筆の3曲については、GRACEさん、柴山さん、下山さん、それぞれの作曲のジュリーナンバーとしては最高傑作である、ということを書くつもりでいます!

細切れすみません~。

投稿: DYNAMITE | 2012年3月19日 (月) 00時12分

ナタリー様

過分なお言葉、ありがとうございます。

本当に真剣に向き合い考えなければ執筆できない新譜です…この記事で少しでもナタリー様に伝わるものがおありだったとすれば、それはすべてジュリーと鉄人バンドの力です。

でも、読んで頂き「買います」と仰って頂けたことは本当に嬉しいです…。
是非、お聴きください!

投稿: DYNAMITE | 2012年3月19日 (月) 12時48分

DY様 こんばんは。
今日もずっと通勤中に聴いています。
横レス失礼します。
白兎様 その節はありがとうございました。
北海道も一度遠征したいなぁ。
今は時間的に無理だけど定年になったら九州~北海道縦断遠征ついでに観光&食べ歩きツアーやってみたい!(ジュリと一緒じゃん)
それまでジュリにはツアー続けてもらわないと。そちらへ行ったらぜひ件の店をご案内くださいませ。あとン年・・・。

投稿: nekomodoki | 2012年3月19日 (月) 20時54分

nekomodoki様

僕も毎日聴いていますよ。
もう100回は聴いたでしょうか。購入してすぐに、ここまで没頭するアルバム、というのは久しぶりです。

北海道ジュリー、いいですねぇ。
実現すると良いですね!

投稿: DYNAMITE | 2012年3月20日 (火) 22時07分

ジュリーの曲も昔は、美しい感じでしたが、今回はちがっていた。ジュリーの言葉でいっぱいの曲でした。ちょっとだけ、ジュリーの人柄に触れた感じがする。
鉄人バンドの作曲力の強さ、ほんと感じた。ジュリーの言葉をよく表現されていた。

投稿: hiromi | 2012年3月26日 (月) 11時06分

hiromi様

ありがとうございます。
今回の新譜のジュリー、違っていましたね。

ジュリーの生の声が直接聴けたような作品でした。そんなジュリーの詞に、鉄人バンドの4人が作った曲がどれもマッチし溶け合っていたことも、驚くべきことでした。

あとはLIVEで、生演奏と、そして生のジュリーのヴォーカルを体感するのみです!

投稿: DYNAMITE | 2012年3月28日 (水) 21時31分

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