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2011年9月25日 (日)

『GSパニック ~グループ・サウンズ最終楽章~』

シンコー・ミュージック 刊、2011

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僕にとりましては。
ひとことで言って、とってもうらやまし~い本でございます。

この『GSパニック』の発行元であるシンコー・ミュージックさんは、長年僕の憧れの出版社さんでした。
10代のDYNAMITE少年にとって、出版社と言えば第一にシンコー・ミュージック、第二に早川書房であったわけです。
つまり、僕の青春を大きく彩った出版社さんだと言えるのですね。

僕はスコア(楽譜)を独学で勉強しましたが、その礎となったのが、シンコー・ミュージックさんから発行されていた『ザ・ビートルス・ベスト曲集』。
『Vol.1』から『Vol.3』の全3巻・・・これは当時ギター初心者のビートルズ・フリークにとってはバイブルとも言えるスコアで、掲載写真、選曲構成ともに素晴らしい内容でした。
残念ながら現在は絶版状態で、神保町の古書街では相当の値段がついています。

当時は自分が将来同じ楽譜業界に飛び込むことなど想像だにしていませんでしたから当然分からなかったのですが・・・この中でも”掲載写真”という要素。
これが、楽譜出版社のステイタス、或いは得意分野とおおむね比例するわけです。

ビートルズについてそうであったように。
シンコー・ミュージックさん発刊の『GSパニック』は、まず、タイガース・ファン垂涎の写真が満載の豪華本でありました。
各方面で言われております「中身はほとんどタイガース」という評は、まったく間違いありません。最も力を注いでいるのがピーとタローのインタビューであることは明白ですが、その他のページで、多くの貴重なタイガース・グッズの紹介をカラーで割いているのが、この本の魅力、ひいては編集に関わったスタッフさん達の底力です。

写真の多くは、僕のような後追いファンにとって目を見張るものばかり。
カッコいいもの、変テコなもの、色々あるんですが・・・僕はどちらかというと「ほぇ~っ!」という変テコなグッズに惹かれるなぁ。

当時はタイガース人気にあやかって、ずいぶん風変わりなアイテムも多くあったようですねぇ。
まず、「ぷっ!」と吹いてしまったのがこれ。

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タイガース傘!

いやいや、「吹いてしまった」というのはね、僕が無知だったからですよ。
僕は、当時の小中学生、女子高生の乙女達が、雨の日に実際にこのタイガース傘をさして登校している図を思い浮かべたわけですよ。なんだか凄い光景だよなぁ、なんて考えてしまって。

そうしたら、J先輩のAKI様が
「直径20センチくらいの可愛い傘でしたよ」
と、教えてくださいました。
な~んだ、オブジェだったのですね。実際にさすわけじゃないんだ・・・と、ホッとしたようなガッカリしたような。
まぁ、注意して読むと「ミニミニ傘」とは書いてあるんですけどね。

もうひとつ僕のツボに入ったのは、タイガース傘と同じページに掲載されている、これ。

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「あなたとジュリー」Tシャツ!

これも、例えば今だったら結構シュールですよねぇ。でも、1970年当時の女の子達が着ていたんだと考えると微笑ましい・・・テレビ番組のタイトル・ロゴなのですね。
これは拙ブログの読者の先輩方の中に実際「着てました~!」と仰る方がいらっしゃるかも・・・。

グッズの中でも代表格と言えば、当時の芸能雑誌。
『明星』『平凡』のタイガース、或いはジュリー、ピーの表紙の号がズラズラ~っと紹介された数ページはやはり圧巻です。
そんな中、J先輩のミカン@様が「気になる~!」と身悶えていらっしゃるのが、これ。

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みだしに注目。
『特別手記 沢田研二の赤裸々な愛の告白!!


ビックリマーク2つですからねぇ。
お姉さま方ばかりでなくとも気になるところではありますが・・・かつてこの号をお持ちで、どんな内容の記述があったか覚えていらっしゃる先輩はおられませんかねぇ・・・。

さて、こんなに貴重な写真の数々があれば、スコアはかえって邪魔なのかな・・・。僕が期待していた、タイガース・ナンバーの貴重でマニアックなスコアの収載はありませんでした。有名ドコのシングル曲のコード譜が少し載っているだけです。
仕方ないですよね・・・タイガース・ファンの多くが求めているのは、スコアではありませんから。
ファンのニーズに的確に応えることのできるシンコー・ミュージックさんは、やはり大きな大きな、僕の憧れの出版社さんです。

またこれが、ツアー幕開けとほぼ同時の発売というのが素晴らしかったですね・・・。
国際フォーラム初日にお会いした、遠征参加の先輩が、八重洲ブックセンターに平台で置かれているのを見たそうです。
中身がほぼタイガース、という以前に、この時点で弱小出版社とはスケールが違うのです。

そんな、永久保存版とも言うべき『GSパニック』・・・僕は発売日の前日に購入することができ、ツアー初日を待つドキドキ感と共に熟読しました。
巻頭の目玉であるピーとタローのインタビューは、それぞれのキャラクターが滲み出る素晴らしい記事ですが、ここでは敢えてご紹介しません。多くの方に実際購入して読んで欲しいからです。

タイガース・ファンならば、一家に一冊。
2011年のジュリーのツアーが生み出した最初の大きな副産物を、是非今からでもご堪能ください!

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瀬戸口雅資の乱れ撃ち一発伝授!」カテゴリの記事

コメント

DYさん、こんばんは。
驚きました。わたくしの名前が本文に〜
いやー、でも気になる気になる気になりすぎです。
当時、読んでいたかたがいらっしゃったら是非、教えていただきたいです。

とにかく、GSパニックは、私のツボにはまりまくり。
毎晩、この本のジュリーを眺めてから眠りについております

投稿: ミカン@ | 2011年9月25日 (日) 22時14分

DY様、100万ヒット、初日レポ完結など日々楽しみに読んでいます。今回のキャラクターグッズで思い出したのが、ジュリーのベルトです。写真のネガの様な配列でカラーのジュリーがベルトを一周してました。30数年前の小学生高学年の頃だったと思います。確かピンクレディーやライダー等と一緒に陳列されていたので、間違いなく子供向けですよね…。
2日のフォーラム行かれるのですね。70歳を迎える母と叔母を連れて行くのでその日が無事に迎えられたらと思っています。

投稿: クリングル | 2011年9月25日 (日) 22時16分

DY様 こんばんは。
「GSパニック」は先に買った姉から入手しましたが、いつもの本屋で普通に売ってました。懐かしい写真がてんこ盛り。どこで保管してたんでしょうね。
この明星の表紙も見覚えありますが、記事の中身までは・・・。でも、この当時の女の子雑誌の記事ってアオリのワリには中身はどってことなかったような気がします。
10月2日は一階チュウフクーノ・又ハジッコーノです。ダンナや友達と一緒です。
その後のチケットが・・・一般発売が全敗でまだ1枚も確保できてません。(泣)

投稿: | 2011年9月25日 (日) 23時16分


すみません、名前忘れました。

投稿: nekomodoki | 2011年9月25日 (日) 23時20分

DY様

懐かしい雑誌の表紙がいくつもあります。
当時確かに持ってたのに今はない・・・記憶が蘇って来て胸がキュンキュンしました。

青春が手に取るように蘇って来ます。

ホントにね 不思議な感覚です。
それもこれもジュリー達のお蔭
ありがたい事です。 なんちゃって~

投稿: キミちゃん | 2011年9月25日 (日) 23時41分

DYさま、肩のほうは少しは楽になられましたか?
私は肩を毎晩ストレッチするのが日課となっています。
で、この雑誌、スクラップしてありますよ~。
「無口な沢田研二。彼はいままで自分からマスコミに心の秘密を告白したことはかってなかった。これはそのジュリーがついに沈黙を破り、本誌を通じて初めて1000万(注・100万じゃないですよ)ファンに公開する、赤裸々な愛の告白記事である。」
と、記事の扉では煽っておきながら、最後には(この手記は特別インタビューにもとづき本誌編集部でまとめたものです)と書いてある、まぁどうでもよい、インタビューにしては上手すぎる恋愛小説のような内容です。
さらに次号では「沢田研二の赤裸々な愛の告白!!をめぐる読者の反響に応えて」という記事がまたしても載ってるという。
ジュリーに群がって部数伸ばそうという魂胆みえみえな・・あっ、言いすぎかなぁ。
雑誌右下の黄色部分「ジュリーがあなたにおくる愛のストーリー 枯葉よなぜ散る」もどなたが書いたかわからない小説8Pにジュリーの写真が全ページ載っております。
ピーがいうところの「商業イズムに巻きこまれちゃって」な時代ですよね。

投稿: 黄身 | 2011年9月26日 (月) 14時43分

黄身さま、詳しく教えてくださいましてありがとうございます。

悪い大人達ですね〜(笑)
ジュリーをエサに十代の乙女たちをだまくらかして、金儲けをするなんて(笑)

表紙を見ると、週刊、月刊、別冊、増刊となんでもありですね。
きっと、タイガースならなんでも売れたんでしょうね。

投稿: ミカン@ | 2011年9月26日 (月) 15時35分

ミカン@様

やはり、黄身様のように大切に保管なさっている先輩がいらっしゃいましたねぇ。
そして…やはり釣りでしたか…。
そういう時代だったんですね…。

そんな時代の空気も合わせて楽しむことができる『GSパニック』は永久保存版ですね!

クリングル様

ありがとうございます~。
レポ完成までにずいぶん時間をかけてしまいました…

ジュリーベルトですか~。それもまた珍しい!
ベルトって基本、男の子向けかと思いますが、売れたのでしょうか…。お母さんに買わせようと狙ったのかな?

2日フォーラム、どうぞお気をつけてお越しください。
タイガースで孝行なんて、本当にうらやましいです!

投稿: DYNAMITE | 2011年9月27日 (火) 17時12分

nekomodoki様

いやぁ、nekomodoki様のお家を発掘すれば、もっと貴重なお宝がありそうではないですか~。
商売気ムンムンと言えばそうですが、今こういうピンポイントな雑誌ってなかなかないですからね…やっぱり良い時代だったんだと思います。

それと、すみません…。カミさんから「コメントをハンドルネーム必須の設定にしたら?」と度々言われているのですが、設定方法がいまだに分からないアナログ人間です。毎度ご面倒をおかけしております…。

キミちゃん様

僕のような新規ファンにとっては何もかも初めて目にするものばかりで…「懐かしい」というキミちゃん様のような感想がうらやましく感じられます。

それにしてもすごい量ですよね…。タイガースだけでこんなに。しかも、「明星」「平凡」だけではないわけですからね~。
親教師の反対あっても、支えた少女の力があればこそですよ!
そこが現代の雑誌のスタイルとは違う重みを感じさせるところなのではないでしょうか。

投稿: DYNAMITE | 2011年9月27日 (火) 19時59分

黄身様

黄身様には、昨年板橋で驚くほどたくさんのお宝写真を見せて頂きましたから、きっとこの『GSパニック』掲載のお宝グッズもかなりお持ちなのでは?と思っておりましたよ~。
貴重なコメントをありがとうございます!

しかし…「枯葉よなぜ散る」とは興味深いタイトルもあったのですねぇ。
いわゆるゴーストライターが健在の時代…タイガース、そしてジュリーにはそんな歴史もあるのですね…。

ミカン@様

ということで、黄身様のおかげで概要は掴めましたね~。
それでも怖いもの見たさで読んでみたいものですが…。

久しぶりに古書街めぐりでもしようかな…。
ただ、ジュリー関連は高い!
古書スコア専門店のお兄ちゃんも「なんといってもジュリーですから…値段は納得して頂くしかないです」と言っていました…。

投稿: DYNAMITE | 2011年9月28日 (水) 12時39分

DY様こんばんは
この本、勿論僕も発売日に購入し、むさぼるように読みました。実は翌9月8日の国際フォーラムにも持参しておりましたが、ギターコレクションの記事でインタビューされていた兼子さんと終演後飲みに行き、この本をお見せしました。実は兼子さんまだ発売された本をご覧になっていなかったとのこと。それにしても大好きなGSの本に知り合いが載っていることに気づいた時はホントにビックリしました。

投稿: 27年ロマンス | 2011年9月30日 (金) 01時07分

27年ロマンス様

そうでしたか!
それは素晴らしい…凄いですねぇ。
是非ご一緒してお話を伺いたかったです~。

兼子様がその時点でまだ実物をご覧になっていなかった、というのは自然かもしれません。
出版社は、制作に深く関わった外部のスタッフさんには、基本的にサンプルとして献本をお送りするのです。
発売直後で、まだ届いていなかったのでしょうね…。

それにしても、ここまで充実した内容のムック本はなかなかありません。
これこそが将来のお宝…大切にしたいと思います!

投稿: DYNAMITE | 2011年9月30日 (金) 09時27分

こんにちはツアーが始まり順調に進んでいますが、お元気でしょうか?GSパニックは、発売前に近所の本屋さんにて予約して買いました自分にとってはバイブル(資料)として大事にしていきます!貴重ですし、主にザ・タイガースのムックといってもいいでしょう。

投稿: ヤス | 2011年10月 1日 (土) 08時57分

DYさま、ミカン@様
>それでも怖いもの見たさで読んでみたいものですが…
なのでしたら明日フォーラムにこのスクラップ帳を持参しましょうか。
渋谷とちがってフォーラムで偶然お会いするのは困難かと思いますので2階に伺いましょうか。
あっ、でも女性にとり囲まれているところにDY様すぐわかりますね~。

投稿: 黄身 | 2011年10月 1日 (土) 11時29分

ヤス様

ありがとうございます。
相変わらずの四十肩ですが、元気にやっております。

これは完全にタイガース本と言って良いでしょうね。
逆に言うと、購入しているのはほぼタイガースファンとも言えるでしょう。
売れ行きは好調と聞きます。素晴らしいですね。
僕もこの先、何度もこの本を開くことがあるでしょう。長いつきあいにありそうです!

黄身様

ありがとうございます~。
嬉しいお言葉ですが、どうかご無理なさらず…フォーラムは1階から2階に回ってくるだけでも大変ですから…。
ジュリーが「別の国」と言うくらいですからね~。

ちなみに、女性に囲まれているわけではありませんよ~。女性の中に男性が身を小さくして加わっているという感じです。

ただ、初日に参加して、今回の老虎ツアー、ジュリーのソロよりも男性率が高いなぁ、とも思いました。
さぁ、今日はどうでしょうか…。

投稿: DYNAMITE | 2011年10月 2日 (日) 08時55分

黄身様、お会いできなくて残念でした。また、機会がありましたら、いろいろ教えてくださいませ。

投稿: ミカン@ | 2011年10月 3日 (月) 01時08分

DYさま、ミカン@様
開演30分前くらいから2階1列~最後尾列までウロウロしていましたが、やはり私のよみが甘かったでした。
お会いできなくて残念です。ちなみにアフターでこの「告白」記事をお見せしたちこ様は「やはりこの記事の要約は不可能」とおっしゃっていました^^
私の次回は大宮です。お会いできたらうれしいです。

投稿: 黄身 | 2011年10月 3日 (月) 01時33分

ミカン様
黄身様

「赤裸々な愛の告白」「枯葉よなぜ散る」…拝見できず僕も残念でした…。

ミカン様
昨日は慌ただしくしてゆっくりお話できずすみませんでした。
次にお会いできるのは横浜でしょうか。

黄身様

ピーのファンサイトのみなさまとご挨拶させて頂いたり、あちこちウロウロしておりました~。
僕も次は大宮です!
フォーラムよりは見つけやすいかと思いますが…僕はまたまた2階席です

投稿: DYNAMITE | 2011年10月 3日 (月) 08時51分

DY様
書店3軒目しにして昨日やっと入手出来ました。やはり何といっても、Peeさんのインタビューが圧巻で、自伝本執筆後から今回のジュリーライブ参加までの間の気持ちも伝わり、企画に感謝したいですほぼタイガースのメンバーとツアーをしていく中で、Peeさんの気持ちはどう変化して行くのでしょうか…
見覚えある懐かしいお宝グッズの写真も楽しめました。

投稿: yurachan | 2011年10月 6日 (木) 11時16分

yurachan様

3軒の書店さんを回られましたか!
売れ行き好調なんですねぇ…素晴らしいことです。続編を出しても良いくらいですよね!

僕はもう、初めて目にするお宝グッズばかりでしたが、40年待ちに待ったピーのドラムスを体感したyurachan様には、新規ファンの僕には分からない、格別の懐かしさがあるのでしょうね…。
うらやましいです!

投稿: DYNAMITE | 2011年10月 6日 (木) 16時33分

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