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2011年6月26日 (日)

沢田研二 「誕生日」

from『JULIEⅣ~今 僕は倖せです』、1972

Julie4

1. 今 僕は倖せです
2. 被害妄想
3. 不良時代
4. 湯屋さん
5. 悲しくなると
6. 古い巣
7. 
8. 怒りの捨て場
9. 一人ベッドで
10. 誕生日
11. ラヴ・ソング
12. 気がかりな奴
13. お前なら

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6月もあとわずか。
ジュリーのソロ・ナンバーをあと2曲お題に採り上げたら、いよいよ7月・・・拙ブログも怒涛のタイガース・モードへと突入いたします。

さて前回、「カミさんのご両親が遊びにくるので、次の記事は短めになります~」って予告したんですけど、どうも台風が来る、ってんでご両親の上京は延期。
じゃあ時間が余ったのかというとそうでもなくて、結局ジュリーの誕生日にジュリーのレア・アイテムを求めて神保町古書街へ遊びに出かけることに。
今まで見たこともなかった『ヒット・ポップス』という雑誌(ジュリーが表紙)が8000円で売られているのを指をくわえて眺め手を出せずにいながらも、恒例の歌本漁りは店内に座り込んでの厳密チェック。

おかげさまで、以前「正しい歌詞がわからね~!」などと記事に書きました曲の『YOUNG SONG』掲載号をこの度めでたく発掘いたしましたことを、この場を借りましてご報告申し上げます~。
(全部載せるとヤバいので一部画像ではございますが)

File0639

本当に「おとめ子よ」で合ってたんだね・・・。
他にも、ちゃんとジュリーの写真やメロディー譜まで網羅したジュリー・ナンバーが掲載された歌本を何冊かゲットしてきました。

File06412

↑ コレとか、結構珍しいと思う・・・。
いずれそれらのナンバーを記事に採り上げる際に、ご紹介していきたいと思っております!

では・・・1日遅れながら、ジュリーの誕生日にちなんだ今回のお題は、ズバリ「誕生日」。

お題が初期のジュリー作詞・作曲ナンバーということで、「15の時」の記事に引き続き、先輩から頂いた『女学生の友』のデータをまた少しご紹介したいと思います。
「誕生日」も、”フォト&ポエム”に収載されていたとしても不思議ではない、かわいらしい作品。
アルバム『JULIEⅣ~今僕は倖せです』に収録された、気楽でアットホームな曲です。伝授~!

とは言っても、なんてことはない曲なんですよね。
特に斬新なアイデアがあるでもなく、等身大の詞曲。アルバム『JULIEⅣ~今僕は倖せです』には、”仲間達とワイワイやりたい”というのがレコーディングの主眼となっているようなナンバーが多いですが、「誕生日」はその最たるものでしょう。

でも、ジュリー自作らしい変テコなコード進行も一部にあって

♪ 今日は僕の 誕生 日 ♪
     D       B7 B♭7 A7

「ぼくのたんじょうび~♪」のトコが「シ・レ#・ファ#・ラ」→「シ♭→レ・ファ」ラ♭」→「ラ・ド#・ミ・ソ」と半音ずつおどけるように下降していくのです。
いかにも、ギターのコードフォーム移動で作曲した、という感じがします。

演奏でひとつ書いておきたいのは、”カズー”という楽器について。
楽しげで素朴で、ちょっとマヌケな音色で

レ~ファ#~ファ#~ソファミレファ~レ~♪

と鳴っているのがカズーです。
これはね、誰にでも演奏できる楽器なんですよ!
口でメロディーを「ぷ~♪」と吹くだけ。指も使いませんし、口笛より簡単に音が出ます。
口笛を吹けない人はたまにいるようですが(例・うちのカミさん。昨日たまたま判明した)、そんな人でもカズーは吹けます。

「誕生日」では、数人が同時にカズーを吹いているようですが、思いつくままにハモったりしてるパートを吹いているのがジュリーなんじゃないかなぁ。
自分の作ったコード進行に、歌メロとは別のメロディーを載せる感覚でね。

さてさてそれでは、楽曲解説の少なさをフォローすべく、”ジュリー自作曲鍛錬期を探る”という名目のもと、『女学生の友』小出し紹介コーナーへと参りますよ~。
まずは、前回中途半端に1ページ分だけ紹介してしまった、「時計」をテーマとした連載回。

 

Poem5

Poem6

愛らしいながらも身に染む導入部から、痛烈なオヤジギャグで締めくくられる・・・これもなかなかジュリーらしい詩ですね~。

そして、連載第14回掲載の、僕の好きな一篇。


Poem14

Poem15


この「太陽をあおいで」という詩は、痛烈とも言えるクールな視点の中に、人間らしい決意をスッと浮き上がらせた名篇だと思います。
比較的近年のジュリーの作詞スタイルに近いかな・・・。

『女学生の友』はまだまだデータがありますが・・・また次回ね。
先日のみなさまのビビッド反応が嬉しかったので、いっぺんに載せるのがもったいなくなってしまいました。
このやり方、ジュリーの「焦らしセトリ」にあやかっていますね。やってる方はひどく楽しいことが分かりました~。

そうそう、「誕生日」は確か譜面もあるはず・・・ゴソゴソ。
ありました。

Tanjoubi1

こちらは拙ブログにはたびたび登場いたします、深夜放送ファン・別冊の『沢田研二のすばらしい世界』(昨日神保町古書街にて、1万5千円で売られているのを確認いたしました)から。
この本には、『JULIEⅣ~今僕は倖せです』収録曲はすべて掲載されています。

もうひとつのお宝本、『沢田研二のすべて』はどうだったかな・・・。
ありゃ、こちらは「誕生日」は割愛されていました。アルバム全曲載ってたんじゃなかったのね・・・。

でね。
「誕生日」が載っていないか探してパラパラとページをめくっておりましたら、『JULIEⅣ~今僕は倖せです』の他の収録曲に、凄まじい誤植を発見してしまいました~。
コードが違う!とかそういう専門的なことじゃないんです。ジュリーファンなら誰しもが一発で分かる、誤植・・・(いや、ジュリーファンでなくとも分かるか)。

Tanjoubi2

いくらなんでも、これはヒドい!
まぁ、この大らかさが古き良き時代を感じさせ、かえって貴重とも言えますか・・・。

さぁ、次回更新でいよいよ6月も最後。
冒頭に書きました通り、7月になったら完全にタイガース・モードへと切り替える予定。しばらくジュリーのソロ音源から離れます。
区切りのジュリー・ソロ・ナンバーは・・・まったく有名でもなく、先輩方やJ友さんからもめったに感想を聞くことのない、多くのジュリーファンにとってはおそらく相当に地味な曲。

でもその曲、僕は個人的にとても勇気の沸く、何か事を始めるにあたって指針を与えてくれ、大きな力となってくれる、とてもとても大好きな曲なのです。

7月、8月もこの執筆ペースを守れるよう、ジュリーの曲に改めて力を貰おうと思っています! 

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瀬戸口雅資のジュリー一撃伝授!」カテゴリの記事

コメント

時計の詩のおやじギャグ(@Д@;


大爆笑ーー~~~!
超シリアスな「いい風よ吹け」で
♪あそこに吹け~~
とやってしまう作詞力の原点を
かいまみた気がします

投稿: ぬこ | 2011年6月26日 (日) 16時13分

思い出しました~。懐かしい!
オヤジギャグならライブのみで歌われたもっと強烈な歌があったな。「電話」って歌ですけど〆が「電話にゃもうデンワ!」でした。
このアルバムの歌詞カード、自筆なんですが、タイトルと時々歌詞の中のいくつかの文字に赤ペンでマーキングしてあるんですよね。この曲では「千両役者」だけが赤でした。何か意味があるのかな・・・。

投稿: nekomodoki | 2011年6月26日 (日) 17時24分

ぬこ様

早速のコメント、ありがとうございます~。

何と言いましても、20代のあの美貌ジュリーの詩ですからね・・・。
そのギャップゆえに、オヤジギャグの破壊力も並ではありません。

でも「いい風よ吹け」の「あそこに吹け」は真面目に良いと僕は思うのですが・・・。

nekomodoki様

「電話」ありましたねぇ・・・。
音源だけですが持っています。そういえばあの詞などは『女学生の友』っぽい小作品の佳作ですね。

赤のマーキングは僕も気になっていました。
一種のデザイン感覚なのかな・・・。
マーキングに選んでいるフレーズは、パワフルな響きのものが多いような気もしますね。

投稿: DYNAMITE | 2011年6月26日 (日) 17時43分

♪ 今日は僕の 誕生 日 ♪ ならぬ
♪ 今日は私の 誕生 日 ♪ なんです^^
何故もう一日早く生んでくれなかったのだろうと思った事もありましたが、ジュリーと同じ日では恐れ多いですね^^;
一日遅れくらいでちょうどいいのかも。
久しぶりに『JULIEⅣ~今僕は倖せです』のLPを引っ張り出して、ケーキを食べながら(昨日も一人ケーキでお祝いしました^^)聴こうと思います。

投稿: hayami | 2011年6月26日 (日) 19時00分

hayami様

お誕生日おめでとうございます!

いやぁ、そうでしたか~。
僕も1日遅れで記事更新した甲斐があったというものです~。

ジュリーと同じ日がいい、というのは当然ですが…「1日遅れ」というのは何事においても、なんだかつつましい感じがして、僕も好きな感覚です。

2日お祝いが続くわけですから、ケーキもついつい買い過ぎてしまわれたりとか・・・?
めでたきことかな~。

投稿: DYNAMITE | 2011年6月26日 (日) 19時20分

出た~、ジュリーのオヤジギャグ!ある意味、体型の変化より、慣れないなぁ(汗)。でも、♪あそこに吹け♪は、私も真面目なフレーズとして、好きですよ。「太陽をあおいで」は、1人の人間としてのジュリーの生き方が書かれている詞ですね。私は、ジュリーのこういう姿勢が大好きです。
ヨコですが、hayamiさん、お誕生日おめでとうございます。

投稿: 74年生まれ | 2011年6月26日 (日) 19時34分

DY様

このアルバムは『不良時代』が聴きたくて、先日、購入しました〜
これから伝授曲を聴き直してみま〜す

追伸1
ジャストフィット追記です、スイマセン
アルバム『9.5カラット』には陽水さんヴァージョンの『A.B.C.D』も収録されてますよ〜

追伸2
CD化なんてできるんですか?
ありがとうございますm(__)m
音質は保証できませんが、カセットテープは残ってますよ〜\(^O^)/

なおカセットを漁っていたら『タイガース1982』を録音したテープが出てきました。『十年ロマンス』他のシングル以外全く聴いた記憶がなかったんですが、レンタルで借りてたんですね〜(苦笑)

ちなみにカセットだけで発売された『我が名は、ジュリー〜スーパー・ライブ・シーン〜』はお持ちですか?
これには79年の渋谷公会堂ライブ等から、『Brown Sugar』の日本語ヴァージョン等が収録されてますよ〜

投稿: Mr.K1968 | 2011年6月26日 (日) 21時49分

74年生まれ様

はは・・・体型よりも・・・ですか~。
でもジュリーのギャグは無邪気と言いますか微笑ましいと言いますか。
プレプレツアーでは、「Pleasure Pleasure」を歌う前に「ブラジャ~、ブラジャ~」なんて曲紹介をしてましたね・・・。

「太陽をあおいで」はまったく仰る通りですね。「生き方」を感じさせる詞で・・・近年の作詞に近いように感じますが、ジュリーにはずっと以前から、こういう詞を書く志があったということなんですね・・・。

Mr.K1968様

> 『我が名は、ジュリー〜スーパー・ライブ・シーン〜』
こちらは、ツアータイトルには自信がありませんが、音源は持っています。
「ブラウン・シュガー」カッコ良すぎですよね!
ストーンズとか、洋楽は最高だけど、日本語だって負けちゃいないぜ!というのを日本で最初にここまで明確に伝えたのはジュリーだったのかも・・・。
単なるアイドルのように考えていた当時の自分を恥じるばかりです。

CD化、できますよ~。
バンドの録音などで使用している、テープ→CDの機材があります。
タイガース熱が落ち着いた頃に、改めてご連絡さしあげますね!

投稿: DYNAMITE | 2011年6月27日 (月) 21時37分

DYさま
お久しぶりです。
日参させていただいていますが
なんだかコメントし損ねておりまして
ご無沙汰してしまいました。

で、今日は私の誕生日。
無事半世紀生きました。
この年になると
めでたいというよりも、ありがたいとかんじます。
三日遅れの間抜けさ加減も気に入ってます。
急いで生まれてきたみたいなんですが。

秋のツアーですがビギナーズラックなのか
第二希望を書いていないのを哀れんでか
澤会からのかもめーるはやってきませんでした。
関東近県に出没予定です。
ザ・タイガースのお勉強もがんばらねば。

投稿: mimina | 2011年6月28日 (火) 20時08分

mimina様

おぉ、お誕生日おめでとうございます~。
キリの良い御年、大変おめでたい!

3日後ですか・・・ジュリーと同じ誕生月というだけでうらやましかったりしますけどね・・・僕は真冬に生まれていますから。
ジュリーと僕は、何から何まで違います・・・(泣)。
しいて言えばタイガース時代の公式プロフィールと身長・体重が同じというくらいでしたが・・・。
最近ちょっと太ってそれもなくなりました~。

ご希望通りの会場にご参加ということで、そちらもおめでとうございます!
7月になったら拙ブログもタイガース一色になる予定です!

投稿: DYNAMITE | 2011年6月28日 (火) 20時57分

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