沢田研二 「G」
from『CROQUEMADAME & HOTCAKES』、2004
1. オーガニック オーガズム
2. whisper
3. カリスマ
4. 届かない花々
5. しあわせの悲しみ
6. G
7. 夢の日常
8. 感情ドライブ
9. 彼方の空へ
10. PinpointでLove
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6月も終わろうとしています。
以前宣言いたしました通り、拙ブログでは、7月に入りましたら完全タイガース・モードに切り替えます。
秋からのツアー、セットリスト予想(中にはそんな無茶な、という予想とは言えない曲も組み込まれるとは思いますが)として、タイガース・ナンバーのお題を20曲書いていくのです。
当初は、予想的中確率が低いと考えられる曲から順番に書いて・・・とか考えていましたが、どうにも昂ぶる感情は抑えられない・・・「書きたい」と思った曲をドカンドカン!とランダムに書いていこうと決めました。
このあらゆる意味で特別で、大変な夏を乗り切ろうと再スタートするにあたり、誰もが知る元気なお題から始めたい、という気持ちもあります。
そして先日のビバリー昼ズでの、トークショーに引き続いての「やるのは全曲タイガース」というジュリーの発言。
ここまで断言されますと、ピーの新曲も、そして密かに劇的な抱擁シーンを期待していた「Long Good-By」も、どうやらツアー・セットリストには無さそうですね。
セットリスト予想としてピーの新曲2曲もお題に組み込むつもりでいましたが、こちらの記事は9月に延期します。
どのみち拙ブログは、ツアー開始と同時に長いネタバレ禁止体制に突入しますからね。その間のネタとして、とっておこうというわけ。
(もし9月に入っても僕がなかなかピーの曲について書かなかったら、「あ、LIVEでやったんだ」と思ってください汗)
ピーの新曲は、ツアーとは別にとても楽しみにしているのですが・・・発売情報がなかなか届きませんねぇ。ピーのサイトはそういったことは早めにキッチリ更新されると思いますので、マメにチェックしませんとね!
ということで7月からは、純粋にタイガース・ナンバーを20曲立て続けに執筆することになります。
何故20曲なのか。
それは、ここのところ定着している「3日に1曲伝授」という執筆ペース。
このペースになる以前は特に更新日は決めず、思いついた時に書くというスタイルでしたので、楽曲考察記事についてはだいたい月に5、6曲の更新で経緯していました。
そんな時に、あの震災、そして原発事故。
何を書いてよいか気持ちの整理がつかず更新を滞らせている中で、被災地の方々に頂いた「いつものように書いてください。更新を楽しみにしています」というお言葉・・・被災していない僕が、逆にどれほど勇気づけられたことか・・・。
本当に有り難いことです。これで僕の腹は決まりました。
ジュリーはよく「日常」の大切さを伝えてくれます。
『哀しきチェイサー』についてのインタビューで語った「変わらず舞台を続けること」も、ジュリーにとっての大切な日常。
結局、日常を粛々と歩んでいく姿で、一人一人は小さいながらも、元気な人が元気のエネルギーを出し続けていくことが大事なのではないか、と今回ジュリーに教えられたように感じます。
僕もそれをやろう、と思った・・・。
ただ、いくら”日常を粛々と”とは言っても、僕のような平凡な者が単純にいつものように、ダラダラと普通にしているだけでは何にもならないですから。
だから、これまでよりもいつもより少し頑張る、そのいつもよりも少し頑張っているという状態を日常に転換させる・・・そういう努力を継続しよう、と思ったのです。
もちろんそんなことが誰の役に立つというわけでもありません。
ただ、更新を待ってくださっている方が、3日おきに僕のブログを訪ねてくだされば、必ず新しい記事がupされている・・・その状態を「日常」にまで引き上げるんだ、というささやかな志があるのみです。
未熟な僕は、それで自らを逆に励まされているのですね・・・。
このペースを続けるならば・・・単純に、1ケ月に10曲。
秋からのツアー・セットリスト予想でタイガースの曲を7月に10曲、8月も10曲。
そうして僕がタイガース・ナンバーを20曲書き上げたら、夏が終わります。
その頃はまだ暑さが残っているかもしれませんが、暦は9月になります。ツアー初日まであと少し!というところまでは来るのです。
ツアーが始まってしまえば、ジュリー達が日本全国を元気にしてくれるはず。
とにかく、セットリスト予想シリーズの8月いっぱいまでは、今の執筆、更新ペースを続ける・・・この大変な夏を乗り切るんだ!元気な人が元気なところを見せなきゃダメだ!絶対20曲書くぞ・・・そんな気持ちです。
全曲タイガースのお題でのカウントダウン更新、必ずやり遂げます。万が一くじけそうになったら、リストバンドを見て気合を入れ直すよ~。
有言実行・・・いつもジュリーが教えてくれていることです。肝に銘じます!
今日は、個人的にそんな気合を注入されるナンバー・・・僕の座右の銘と言ってもよい覚和歌子さんのフレーズが登場する、とてつもなく好きなジュリー・ナンバーのお題にて、ここ数ヶ月続けてまいりましたジュリーソロ・モードにひとまず区切りをつけさせて頂きたいと思います。
2000年代前半の武骨でパワフルな作品群の中でも、とりわけロックな大名盤『CROQUEMADAME & HOTCAKES』から。
「G」、伝授~!
この、一見地味なミディアム・テンポのサラッとした曲が、何故こうまで僕の琴線に触れるのでしょうか。
やっぱり、覚和歌子さんの詞なのかな・・・。
”大地に根ざしている”というのは”生きている”ということでしょう。大地を踏みしめているということは、誰もが実感できる”身体”の感覚。この世につながれている=生きている、という感覚。
時には、途方も無いことも考えてしまう。異世界への渇望も襲ってくる。
♪ 時々 喉の渇きのように
Bm7 A
空の青さに抱かれたくなる ♪
Bm7 E A
いつしか”飛べる気持ちを疑う”までに成長し、生きていることが苦しみのように感じられることもある・・・。
こじつけかもしれませんが、今僕はこの「G」という曲に、震災で苦しむことになった人達の思いを重ねて聴いてしまいます。
そんな、青空に抱かれたい、という思いが悲しみの方向に向かわないように、ジュリーが歌ってくれているように感じます。
♪ 君が笑えば こんな時代も
A Bm7 E A
そこだけ晴れた 青空になる ♪
A Bm7 E A
青空は、遠く離れたところだけにあるのではないのです。
すぐ近くに、いや近くでなくても・・・今生きている人同士が触れ合っていく中に、きっとあるのでしょう。
それは、”寄り添う”という感覚の中にあるのかもしれません。僕は今回の震災で、被災地のJ先輩に”寄り添う”という言葉を教えられたと思っています。
ジュリー・ナンバーにはそんな、寄り添ってくれるような穏やかでいて力強い曲がたくさんあって、「G」は正にそんな曲だと思います。
覚和歌子さんの詞、ジュリーの凛としたヴォーカル・・・それ以外にも、「G」には僕を惹きつける要素がたくさんあります。
まずは、アレンジです。
この頃のジュリーのアルバムは、キーボードを排した武骨なギター・サウンド。2001年から2005年までそのスタイルが続き、制約された楽器編成の中でも白井良明さんのアイデアは枯れることなく、あの手この手で斬新なアレンジが繰り出されるわけなのですが・・・。
例えば、「G」のアレンジには、リズムギター・・・つまり、コード弾きという概念が無いんです。
単音で動き回る左右2トラックのエレキギター。
片方がアルペジオ、とも言えません。完全に歌メロとは別のメロディーがもう2つあって、それをギターで奏でているという感じです。
特に右サイドのギターは、要所要所でベースとハモります。その絶妙のタイミングが素晴らしい!
かと言って、「忘却の天才」(アルバム『忘却の天才』のタイトルチューン)のように、複数のリード・ギターが入れ替わり立ち替わり縦横無尽に交錯する、という類のものでもなくて。
これは、2本の単音を奏でるエレキギターのいずれかを、そのままの音階でオルガン系のキーボードで弾いても成立しそうな表現なんですよね。
さすがは「永遠に」でギター・オーケストラ・アレンジを手がけた白井さんらしい、小気味の良いアレンジではないでしょうか。
もうひとつの魅力的な要素は、コーラス。
この頃はジュリーのアルバムに必ず伊豆田洋之さんのクレジットがあり、その甘やかなコーラスが、武骨なサウンドの中に不思議なくらい溶けこんでいました。
中でも、これもアルバム『忘却の天才』収録の「不死鳥の調べ」と双璧の出来映えではないかと個人的に思っているのが、この「G」のコーラスです。
「Ooo・・・la,la,la・・・」
という60年代ロック王道のポップなコーラス。
ビートルズの「ひとりぼっちのあいつ」や、キンクスの「ウォータールー・サンセット」などのコーラス・ワークが大好物の僕にとっては、無条件に入れ込んでしまうパターンなんですよねぇ。伊豆田さんはこの手のコーラスが本当に上手いですし、ジュリー・ヴォーカルとの相性も抜群です。
アルバム『CROQUEMADAME & HOTCAKES』は、ロック色を前面に押し出した2000年代前半の作品群の中でも到達点といった完成度ですし、「やっぱりジュリー、これがジュリーだ!」と、長年のファンのみなさまが溜飲を下げた大名盤なのではないかと考えています。
僕のような新しいファンや、中抜けの方々も、「後追いで聴いたけどこのアルバムは大好き」という人が多いようです。
でも、「G」という楽曲についてはあまり語られることが多くないみたい・・・。
みなさまがこのナンバーをお好きなのかどうか、是非この機に感想を伺ってみたいです~。
♪ スーツケースは 夢の重さだ
A C#m7 D A
不自由選ぶ それも それも自由だ ♪
D A D E A
節電ということだけではなく・・・日本全国の人達が、自ら率先して「不自由を選ぶ」大変な夏がこれからやってこようとしています。
でも、元気の出ない人は、無理に元気になろうとしないで・・・元気な僕らが、無理をしますから!
僕は汗だくで働いて、汗だくで更新もするよ~。
♪ からだがあれば きみと踊れる ♪
D A
そうだ、そうなんだよな・・・。
7月からのタイガース・モードでブログ執筆する最初の1曲は、やっぱりみんながジュリーやピー、サリー、タロー達と元気に踊れる曲で、明るく景気よく行こう。
ということで、セットリスト予想シリーズの1曲目は
♪タイガース・ナンバーを踊りにいこうよ♪
という記事を書きますね!
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