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2011年4月13日 (水)

沢田研二 「涙」

from『JULIE Ⅳ~今 僕は倖せです』、1972

Julie4


1. 今 僕は倖せです
2. 被害妄想
3. 不良時代
4. 湯屋さん
5. 悲しくなると
6. 古い巣
7. 
8. 怒りの捨て場
9. 一人ベッドで
10. 誕生日
11. ラヴ・ソング
12. 気がかりな奴
13. お前なら

----------------------------

あの日から、もう1ケ月が経ちました・・・。
ここ数日、大きな余震が続発しています。
都心でもかなり揺れていて「もうやめてくれ!」と叫びたくなるのに・・・震源近くのみなさまの不安、いかばかりか・・・。

できるならあの日以前に戻りたい・・・でも時は戻せない。
先輩方とそんなやりとりをしている折、よくお邪魔しているじゅり風呂さんが
「以前の日本に戻ってはいけない」
と書かれていらっしゃるのを拝見し、ハッとしました。

そうだ、僕らは変わらなければならない。

それは決して大きな事柄ばかりではなく、日常の心構えの中で・・・。
例えば節電もそうでしょう。そして何よりも、普通に働いて、普通に生活できることへの感謝。
それを常に忘れず、これからずっと心に持ち続けるようにしなければ。
そう思いました。

今はとにかく。
大変な状況の中にありながらも拙ブログの更新を楽しみにしてくださっている方が、数人でもいらっしゃる・・・それを力にして、ベストを尽くして記事を書く!
僕が頑張ってできることを、やっていくしかありません。

今回から3曲ほど、『ジュリー祭り』のセットリストからお題を選んで執筆していきたいと考えています。
本当に宝物のようなセットリスト。僕をジュリーの世界に本格的に誘ってくれた曲たち。
ジュリー70越えまでに、その80曲すべてについて記事を書こうという、これは僕が拙ブログで初めて打ち立てた大きな目標です。
今ではまだ気の遠くなるような作業に思えますが、年に10曲ずつコツコツと書いていけば必ずそれは達成されるのです。
目の前のことから一歩ずつ・・・ジュリーも、50歳を越えた頃から、還暦の自分というものを見据えてコツコツと頑張ってきたのかなぁ、とも思います。
あやかりたいですね・・・。

それでは。
今回『ジュリー祭り』のセットリストから選んだのは、とても短い曲。だからこそ清清しくいとおしい、小さくとも美しい・・・ジュリーの魂の結晶のような曲。
これもまた、最近よくお邪魔しているじゅり風呂さんで
「人は一生のうちにどのくらいの量の涙を流すのだろう」
という言葉を目にした瞬間、すかさず脳裏に甦ってきた曲です。

アルバム『JULIEⅣ~今僕は倖せです』から。
「涙」、伝授!

もちろん僕はこの曲が大好きです。
でも、個人的に”やわらかな後悔”を抱えている曲だったりも、します。
というのはね・・・。

まず僕がアルバム『JULIEⅣ~今僕は倖せです』の中で「大好きな曲」を数えあげていくと。
まずはタイトルチューン、「今僕は倖せです」。そして「不良時代」「一人ベッドで」「湯屋さん」「お前なら」・・・と続いていきます。
「涙」はその次くらいでしょうか。
(余談ですが、『ジュリー祭り』参加の相方・YOKO君のこのアルバムのフェイバリットは、「古い巣」!これは珍しいんじゃあない?僕もドーム以降たくさんのジュリーファンの方々とお話させて頂いてきていますが、「古い巣」を熱く語りまくる人、というのはYOKO君以外出逢ったことがありません)

何度も書いているように、『ジュリー祭り』参加時の僕は、決定的にCO-CoLO期以降の楽曲知識が足りない状態でした。
かたよっていたなぁ、と今さらながら思うわけですが、ポリドール時代の楽曲については相当聴き込んでいて・・・ヒヨッコの僕はあの東京ドームで

ポリドール期のアルバム収録曲連発!

という、今考えるとちょっとあり得ないセットリストを期待していたのです。

第一部が終わり、休憩タイムになって。
YOKO君と二人で
「どうやら俺らはヒヨッコだったようだ」
と観念し、ポリドール期ナンバーのビッグサプライズはあきらめかけていました。
長蛇の列に長い時間かけて並び、ハンバーガーを買い求め、むさぼり食べていると「間もなく第二部開演」のアナウンス。
慌ててハンバーガーを流し込み、二人してトイレに向かおうとした時・・・耳なじみの深い、ペダルギターのイントロが場内から聴こえてきました。

「不良時代だ!」

それまで敢行されてきた2008年ツアーのセットリストもまったく知らなかった僕は、「ついにポリドール期のサプライズ楽曲が来た!」と大興奮。
トイレへダッシュするYOKO君を尻目に、尿意を堪えてくるりとユーターンした僕は、こちらもダッシュで会場内の席へと舞い戻っていったのでした。
だって・・・「不良時代」を見逃せますかいな!

そして。
次の「Long Good-bye」ではなんとか尿意を抑えた。
そのせいか、結構長い曲だな~、とか考えたりしてました・・・馬鹿馬鹿!

で、第二部の3曲目。
再び耳馴染みのあるイントロが・・・。

「涙」・・・?

へぇ、「涙」かぁ、渋いなぁ。
こりゃあこの後、「朝焼けへの道」とか来そうだな!(←どういう根拠なのかまったく不明)

「涙」・・・そうか、ここで演奏時間1分少々の曲が来た・・・これは、ちょうどトイレに入って戻ってこれるピッタリの時間を神様が俺に用意してくれたんだな!

・・・馬鹿馬鹿馬鹿!

そう、僕はここでトイレに立ってしまったのです。
つまり・・・僕は『ジュリー祭り』セットリストの中で、唯一「涙」だけ観ていないんですよ!
これを”後悔”と言わずして・・・。
参加していない過去のLIVEなら、あきらめもつきます。でも、僕はあの日、あの場にいた・・・それなのに「涙」を見逃しているのです~。

ただ救いなのは、どうやらジュリーは「涙」を気に入っていて、LIVEのセットリストとしてはさほど珍しくはないらしい、と後に知ったことですかね。
この先に、リベンジの機会は必ずあると思っています。

さて、アルバム『JULIEⅣ~今僕は倖せです』は、「許されない愛」の大ヒットのご褒美として、セルフプロデュースの許可を得たジュリーが、気の合う仲間・井上バンドと一緒に(この時期だとPYGと言った方がいいのかな?)自由に制作した作品だ、とYOKO君に聞いたことがあります。
今考えると、ジュリーはこの頃からすでに、身の回りのこと、日常のささいな歓びや戸惑いなどを歌にしたい、と志していたことが分かりますよね。
当時のジュリーにとって、それは「仲間」「歌」「家族」。中でも「仲間」に大きな比重を置いて”日常”としていたことが伺えます。

「涙」は、誰のことを歌ったものなのかなぁ・・・。

この1ケ月で、ジュリーの色々な曲が以前とは違ったように聴こえることが多くなりました。
例えばこの「涙」などは

♪ 悲しいなみ     だは 流しちゃだめ ♪
    G       Cmaj7  Bm7   Am7        D7

と歌うわけなんですけど、その「だめ」のニュアンスに改めて感動したりするのです。
これは、悲しみの涙を否定するものではなく、悲しみの涙を流している人(「友」なのでしょうか)に対峙したジュリーが、その人をなぐさめている、励ましている・・・そんなふうに僕には聴こえます。
だって、こんなに優しい曲がついているじゃないですか。
作詞も作曲もジュリー、という楽曲を紐解く魅力は、こんな解釈が素直にできるところにあるんですよね。

短い曲ながら、作曲構成はなかなか凝っています。と言うより、作曲を始めて間もないジュリーが、思いついたアイデアを天賦の才で自由に表現しているので、自然に斬新な構想になっているのでしょう。
いわゆるAメロ→Bメロ→サビという感じがしない・・・3つの異なる曲想を合体させたような印象。本当に自由な作風なんです。

堯之さんが「ジュリーは通常では考えられないようなコード進行をする」と言っていたのはこの時期でしょうか。
「涙」にはコード進行についてはそこまで変化球なアイデアは無く、最後の

♪ きっと甘い 味    がする ♪
    Cm     G     Am7 D7  G

に登場する「Cm」への移行部分が若干風変わりな感じかな、といった程度ではありますが、それでも全体的に、良い意味で変テコな曲ではあります。

それはコード進行に限らず、譜割りにも表れています。
最後の「味がする♪」の箇所。
ここでは譜面表記した際に、一瞬2拍子が挿入されるのです。
一番最後の「する♪」に辿り着くまでに若干タメを作って歌いたい、というヴォーカリストの立場からのジュリーのアイデアに違いありません。
普通に
「あじが~する~♪」
と続けるようにして歌えば4拍子は崩れないわけですが、ジュリーは
「あじが~、うん、うん
(←みなさまも、心の中でこう数えて歌ってみよう!)、する~♪」
と、タメて歌いたいのですね~。

さらに、素晴らしいのは、ジュリーの詞曲ばかりではありません。
独創的な小曲であればこそ、井上バンドの演奏も渋みを増します。
当時彼等はキング・クリムゾンなどプログレッシブ・ロックを聴き、バンドの音に反映させていたことは確かだと思うのですが、プログレバンドのアルバムには、超大作の間隙を縫うような短いナンバーで、しっとりとした渋い演奏を聴かせる優れた小曲が多くありました。
「涙」や、『JEWEL JULIE~追憶』収録の「衣装」などの演奏・アレンジには、そんな狙いを感じます。

まず、イントロとエンディングに登場する

ラソファ#レ、ミシ、ラ、レ、ファ#~♪

という音階が、すごくイイですね~。
ちょっとミステリアスでオリエンタルな感じが、逆に洋楽的というか・・・これは大野さんの考えたメロディーなのかな?

そして僕は、このアルバムを通してミックスバランスも大好きなのですが、「涙」は左サイドに配置されたストリングスがメチャメチャ効いていますよね!
これ、バイオリンだろうか、チェロだろうか?
オーケストラ弦楽器の素養の無い僕には、それが分からないのです。
バイオリンにしては低音のように思えますし、チェロにしては動きが激しいように感じますし・・・。
こういう時は箱さん(復活めでたや~!)、と思いまして、ずいぶん前の『JULIEⅣ~今僕は倖せです』のアルバムレビュー記事にお邪魔してみましたら、
「低音のストリングス」
とお書きになっていらっしゃいました~(まさに涙)。

右サイドにミックスされたギターも、渋いなぁ。
一番最後の「ぽろり~ん♪」と突き放す和音は、「G6」。1弦を開放で弾いて「ミ」の音を強調しています。
ちょっとフワッとした感じで曲が終わるのは、このギター和音による効果なんですよ~。
この「G6」というコード、『深夜放送ファン別冊・沢田研二のすばらしい世界』収載の「涙」の譜面には登場しませんから、是非この場で語っておきたかったのです。

あとは、毎度のことながら・・・ジュリーのこの声ですよね。
最近ジュリーの優しさを語りまくっている僕ですけど、この「涙」は誰が聴いても優しさの極みのようなヴォーカルなのではないでしょうか。
そう考えても、やっぱりこれは、涙を流している身近な人に向けて作った曲に違いないですよね・・・。

美しい結晶の甘い味を、あの若さで表現できるジュリーの才能。
その才能が、”日常”というヒントから溢れ出したものであったことを、1972年リリースの『JULIEⅣ~今僕は倖せです』というアルバムは教えてくれます。
「涙」が『ジュリー祭り』セットリストに選ばれたのは、必然だったかもしれませんね。

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瀬戸口雅資のジュリー一撃伝授!」カテゴリの記事

コメント

DY様
私もあなたのブログ更新楽しみにしています。
文章に沿って曲を聴きながら勉強させてもらってます。なかなかついていけてませんが、でも、楽しいです。
この曲、ジュリーが自分のために歌っているような気がしてました。

投稿: もじもじそわそわ | 2011年4月13日 (水) 16時47分

DYさま

え゛っ!

確か、ラジオのジュリー三昧で、
「80曲いうたかて、短い曲もあるやん。それやればええやん」
的な発言の曲が、これだと思ってました。

>美しい結晶の甘い味を、あの若さで表現できるジュリーの才能
「アダモレベルなら、わし、作れるで~」

投稿: ぬこ | 2011年4月13日 (水) 17時54分

記憶違いだったらごめんね。

これってさ、ジュリーが作ったポエムに初めて自分で曲をつけたもの…

本当に初心忘れず…というか。

この曲を持ってくるか…と感心しちゃったもの。

普通まだ未熟なころの作品って出さないでしょ。

ジュリーらしいというか。

投稿: まめっち | 2011年4月13日 (水) 19時16分

まいど。ご存知ですわな~・・・と思いつつの勝手なフォロー。
LPでは13曲目のあとに”?”曲目があり
「くわえ煙草にて」というタイトルが書かれ、
実際は遠い音で、煙草をくわえつつ歌ったと思しき
鼻歌っぽいギター弾き語りの「今僕は倖せです」が収録されていました・・・と。

音源お持ちでしょうか???

それはそれとしまして、「涙」、ナツイですわ・・・。
歌自体は短いですが、思いがいっぱい詰まった歌って感じですよね。
23歳(くらいでしたな)という若いジュリーならでは、かしら。

あと、同アルバム収録の「古い巣」ってどういう意味だろうと、いまだ謎に思ってます。
大部分がシンガーズスリーさんの歌ってのも、異色ですよね。印象的です。
しょーがくせいだったちゃちゃめ、ナマイキにも面白い演出だと思いましたね~。

投稿: ちゃちゃ | 2011年4月13日 (水) 21時36分

こんばんは DY様

伝授 毎回楽しく読ませていただいています。

この歌は、というより、この詩は、ジュリーの朗読で、耳に残っています。
’68年春ごろ(だと思いますが。。。)某製菓会社の景品のソノシート「あなたにささやくジュリー」で聴きました。
当時は 自分が小学生だったので、ジュリーは大人にみえましたが、今思えば、この時20歳になるかならないかです。
悲しい涙を流すことが多かったのかな、なんて思うと、ちょっと切なくなります。
もじもじそわそわ様と同じように、私もジュリー自身に向って歌っているのか、とおもっていました。
今だったら、友に寄り添う歌にもなっていると感じます。

投稿: keikoj | 2011年4月13日 (水) 21時53分

DY様様  こんばんは

イントロが聴こえた瞬間にちょっとくすぐったくなりました。
「今僕は倖せです」はプロモーション的にもっていかれそうになっていた、「ジュリー」のイメージに対する抵抗も入ってるかな、と。

まめっち様

記憶違いじゃないと思います。確かあの頃ジュリーは少女雑誌に詩を連載してましたし。自分の想いを自分の言葉で表現したいと望むようになってんでしょうね。

P・S 
今アメリカのTVドラマ「BONES」を見てたんですが、殺人事件の凶器がギターらしいということで、登場人物たちが
「これはソリッドギターに近い」
「ストラトとは違う」
「いや弦の幅から57年のレスポールだ!」
思わずカズさんやプリンスの顔が頭の中でウロウロ・・・。

投稿: nekomodoki | 2011年4月13日 (水) 22時09分

DYさん、お邪魔します。
「今僕は倖せです」は、大好きなアルバムです。この作品でジュリー自身が書いた歌詞の中には、私の心の支えになっている作品もありますが「涙」は支えと言うより、目標です。私は、悲しいときに、すぐ無駄な涙を流してしまいます。未熟者です。ザ・タイガースの頃から、このようなことを心がけていたジュリーの芯の強さには、感服します。
ドームでのジュリーの歌唱は、アルバムよりも大人の声で、アルバムよりも優しい心にあふれていました。

追伸:箱さんの再開を、この記事で知りました f^_^; 書いてくださって、ありがとうございます。

投稿: 74年生まれ | 2011年4月14日 (木) 01時14分

もじもじそわそわ様

ありがとうございます!
とてもとても、力になるお言葉です。
頑張って書きまくろう、という気合が湧いてまいります~。

ジュリーが自身に向けて歌っている…なるほど、長いファンのみなさまにはそういう感じに聴こえるのですね~。

僕はずいぶん遅れてファンになりましたから、若い頃のジュリーが「泣く」というイメージが持てなくて
今のジュリーならこうなんじゃないか、という考察になってしまう傾向があるのかな…。

若いジュリーの涙は、それは美しい結晶だったのでしょうね!

ぬこ様

まぁ、それは「涙」のことで間違いないでしょう。
でもそれはジュリー一流の、ちょっとぼかした、照れ隠しのような謙虚なような、そんな発言だったと思いますよ~。

短い曲で数かせごうと思ったら、メドレーとか導入したはずですしね…
それをやらないのがジュリーですよね!

まめっち様

いやぁ勉強になります!
そうでしたか…
まさに「初心」。
ジュリーがドームのセットリストに「涙」を選んだ理由がわかりました。
ありがとうございます!

一度切ります~。

投稿: DYNAMITE | 2011年4月14日 (木) 09時53分

ちゃちゃ様

ありがとうございます!
そのお話、僕はジュリー堕ちからずっと後になって知りました。
昨年、いわみ先輩からも詳しく教えて頂きました。

僕は、どんな曲でもいい、一度でいいからジュリーのギター弾き語りを生で味わってみたいと思っていますが…叶わぬ夢でしょうかねぇ…。

keikoj様

ありがとうございます!
またまた力になるお言葉…。
これからも頑張って、どんどん更新していきたいです~。

「ささやく」のお話、そういえば聞いたことあります。
ジュリーが自作の詞を朗読…イイですね~。

先輩方が揃って仰るということは、やはり当時ジュリーは自分に向けて「涙」を書いたのでしょうね。

♪何か悲しいことあったのでしょうか~♪

またまた切ります~
こま切れですみません

投稿: DYNAMITE | 2011年4月14日 (木) 12時07分

nekomodoki様

詞の連載とは…やはり若い頃から創作意欲盛んなジュリーだったのですね。

楽器が凶器、というミステリーは意外と多いですよ~
特に島田荘司が送り出した新本格系の京都大学出身の若手はロック好きが揃っていましたから…良い意味でハチャメチャなことをやってます。

74年生まれ様

「涙」がジュリー自身の心がけを歌ったものだというみなさまの解釈を知り、最近のジュリー作詞作品に登場する「涙」や「泣く」のフレーズに敏感になっているところです!

今執筆下書き途中のお題でも、少しその点に触れる予定でいますよ~。
本当に名曲の宝庫です、ジュリーナンバー…。

投稿: DYNAMITE | 2011年4月15日 (金) 12時02分

DYNAMITEさん
お久しぶりです。

4月の頭は、福岡の探偵に通っておりました。
ジュリーの歌声をすぐそこで聴き
一昨年よりもっともっとバージョンアップした舞台を九州で観られた倖せを感じていました。

さて♪涙 ですが
最初にこの詩を知ったのは1968年
keikoj さんの仰るように
チョコをたくさん食べて貰ったソノシート「あなたにささやくジュリー」です

http://www.youtube.com/watch?v=6G741r5nPCA

2002年発売ザ・タイガース
レア&モア・コレクションⅢ~ノベルティレコード編

7曲目に収録されてます。
http://listen.jp/store/cddetail_4988005298638.htm

♪涙 はジュリーが初めてメロディをつけた曲で
2008年のセットリスト ジュリー祭りの2部は
ジュリー史にそったもので、この曲は、とても大切な曲だと私は思っていました。

ジュリーの曲で最初に世に出たのは
はっきりわからないのですが、たぶん
TG時代の
「あなたとジュリー」
(1970年7/2~9/24日TBS系木曜21:00~
21:30音楽バラエティ13回)
主題歌

♪思い出はやって来る ではないでしょうか。

♪恋をする人にも
愛し合う人にも
思い出はやって来る~♪

そして
nekomodoki さんの仰るように
'72頃 「女学生の友」 という雑誌にフォトポエムの連載がありました。
(この雑誌ではいつも人気投票ジュリーが一位でした。)

1回目は 写真だけで ジュリーを思わせる女性の詩が載ってます。
2回目からはジュリーが書いて
3回目からはジュリーの直筆です。

この連載は1年以上続きました。

後年ジュリーは毎月詩を書くことは大変だったけど 随分鍛えられたと話しています。

その頃の詩はほとんどと言っていいほど
ジュリー自身のこと 自身に向けてのような気がします。

ラジオ番組でも
'73 「沢田研二・愛を求めて」
藤公之介さんの愛の詩を朗読(詩集も発売された。)

'77~'78 「ラブコレクション」第1弾24回
ワインにたゆとうラブソング(マンズワイン提供)
詩(藤公之介さん)を朗読

'79~「ラブコレクション」第2弾50回

'82にはTV朝日 熱闘甲子園の中で
「甲子園の詩」 岩谷時子さんや阿久悠さんの詩を朗読

藤さんは、ジュリーの声の魅力を生かせるような声質に合う詩を書かれたそうです。

たくさんの詩を朗読し詩を連載したことが
今のジュリーの詞へと繋がっているのではないでしょうか・・

メロディには触れず
♪涙の詩だけでこんなに長くなってしまい申し訳ありません。

投稿: くれーぷ | 2011年4月15日 (金) 23時24分

DYさま
おはようございます!
「涙」は聴くとうれしはずかしって感じで、若いTGジュリーの甘い声にひたれますね♪
>全体的に、良い意味で変テコな曲
さすがDYさま、ツボを押さえてますわん♪
ドームでトイレに立ってしまったとは、惜しい!!

くれーぷさま
すごいです!!!ありがとうございます!
ドキドキしながら読ませて頂きました!
いろんな記憶、思い出しました
「あなたとジュリー」ありましたね!

考えてみればまだタイガースだったのに「ジュリー」の名前がついたTV番組が毎週あったんですよね。
どんだけ人気者だったかおそろしい~。

投稿: チャコ | 2011年4月16日 (土) 07時47分

くれーぷ様、ありがとうございます。
私も、ドキドキしてます。
あの頃から太り始めた私、ジュリーが主食でチョコが副食だったような

投稿: もじもじそわそわ | 2011年4月16日 (土) 08時30分

DYNAMITEさん チャコさん みなさま。

申し訳けありません。補足、訂正です。

当時TVからカセットに録音した音源で確認しました。

♪思い出はついてくる。(だったようです。)

この歌は最初
「あなたとジュリー」の前番組
「虹のお祭り広場」の主題歌でした。
'70 4/2~6/25
音楽バラエティーでありながら
父藤岡琢也 長女ちあきなおみ 長男ジュリー 
ホームドラマ的なものでした。

「虹のお祭り広場」
タイトルコールの後 歌われてました。

恋をする人にも
愛し合う人にも
思い出はやって来る~

手を上げてみよう 遠い夢
目を上げてみよう 遠い空

二人歩く その後を
ついてくるよ 思い出が~

恋をする人にも
愛し合う人にも
思い出はついて来る~


「あなたとジュリー」タイトルコールの後

恋をする君にも
愛し合う君にも
思い出はやって来る~

手を差し伸べて 幸せを
目を上げ探す遠い夢

二人歩く その後を
ついて来るよ 思い出が~

恋をする君にも
愛し合う人にも(たぶんここは君?)
思い出はついて来る~

「あなたとジュリー」と再びタイトルコール!

ジュリー独特のメロディラインもあり
'73 JULIEⅦ  THE 3rd 沢田研二リサイタル
オープニング曲♪悲しみも歓びも
ラララの部分にちょっと似ている(くれトモさん談)

歌詞も同じ言葉(遠い)が続けて使われていたりしているのに
「あなたとジュリー」では
2番として作られたのか
言葉も変わっていますね。

♪涙 から随分離れたところにたどり着き
朝からTHE 3rd 沢田研二リサイタル
LPステレオで聴いています。

レコードの音は暖かい。

投稿: くれーぷ | 2011年4月16日 (土) 09時48分

くれーぷ様

ありがとうございます!

さすがでございます~。
みなさまは「あぁ、そうだった!」と記憶を呼び起こしてドキドキ、そして僕は初めての情報ばかりで追いつくのに必死です~。

この頃のジュリーの詞作・・・その言葉の選び方や方向性を思えば、ちょっと後に阿久さんの詞をメインに歌うことになった時、やはり違和感はあったでしょう。
そう思うと、色々な時代にジュリーがしていることに合点がいきます。
本当にぶれないんですね、ジュリーは・・・。

チャコ様

ありがとうございます~。

しかし本当に・・・僕に先輩方ほどの知識があの時あれば、「涙」でトイレに立つなどということはなかったでしょう。

じゃあその後どの曲で・・・と言われるともう漏らすしかないわけなのですが・・・。

もじもじそわそわ様

くれーぷ様にはいつも色々と教えて頂いています。
僕のような後追いに1から色々と教授なさるというのは大変なことかと思いますが・・・ジュリーへの愛情がそのご苦労を上回ってしまっているという、頼れる先輩です。

しかし・・・あちこちでよくお話を伺いますが、当時みなさま本当にチョコを食べまくっていらっしゃったのですね~。

投稿: DYNAMITE | 2011年4月16日 (土) 10時42分

昔のラジオで
LP「今僕は倖せです。」
をジュリーがギターをポロポロ爪弾きながら
曲紹介しているのです。

♪涙 もありましたよ。
http://www.youtube.com/watch?v=aoGqvDrTSHU&NR=1&feature=fvwp

ギターは間違っているのに
音程は狂ってないです。

ラジオのレギュラー番組の中だったと
思います。
確か テープもどこかにあるはずです。

投稿: くれーぷ | 2011年4月16日 (土) 15時42分

DY様 くれーぷ様
今回は、えらく嵌ってしまいました。
で、すみませんが、若ジュリーをうちにも連れて帰らせてくださいませ。
主食の量を増やそうかと思いまして

投稿: もじもじそわそわ | 2011年4月16日 (土) 19時26分

くれーぷ様

いやぁ・・・貴重な音声を堪能させて頂きました。
ありがとうございます。
全然テープがのびていない・・・持ち主様が、とても大切に保管なさっていたことが分かりますねぇ・・・。

ギター作曲の処女作は「悲しくなると」なのですね!

もじもじそわそわ様

どうか主食をたんとおとりになってくださいませ~。

それにしても、「涙」という曲がここまで広がりを見せるとは。
記事執筆時には思いもよりませんでしたよ・・・。

投稿: DYNAMITE | 2011年4月17日 (日) 11時35分

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