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2011年4月 4日 (月)

沢田研二 「Good good day」

from『新しい想い出2001』、2001

Atarasiiomoide


1. 大切な普通
2. 愛だけが世界基準
3. 心の宇宙(ソラ)
4. あの日は雨
5. 「C」
6. AZAYAKANI
7. ハートの青さなら 空にさえ負けない
8. バラード491
9. Good good day

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”アルバムで一番好きな曲を執筆していく期間”ということで、書きたい曲が鈴なり状態になってしまっているDYNAMITEです。

拙ブログを「やすらげる場所」と仰ってくださる方がいらっしゃる以上、矢継ぎ早の更新は、僕が頑張ってできる唯一のこと。
しばらくは、何とか週に2曲のペースを持続させたい。

なるべく、リリースされた時期が近い楽曲記事が2件続かないように、あっちこっちへ時代を飛び回りながら、書いていこうと思っています。

さて。
先日、『ミュージック・ステーション』にて「元気が出る120曲」という企画があり、ジュリーの「勝手にしやがれ」が流れたそうですね。
僕は観ることはできなかったのですが、比較的よくオンエアされる類の映像だったようです。

みなさま、一様に首をかしげていらっしゃいますねぇ。
果たして「勝手にしやがれ」は元気が出る歌なのだろうか、と。

僕としては、まぁそんなトコだろうな、と。
「ダーリング」でも「TOKIO」でも良かったのかもしれないけれど、要は”誰もが必ず知ってる三大スーパー・ヒット”「危険なふたり」「時の過ぎゆくままに」「勝手にしやがれ」の中から、聴くと自然に身体が動く、良き時代を回顧しつつやる気が漲る、といった感覚で選ばれたのではないでしょうか。
あくまでも、一般の方々の目線でね。
ジュリー堕ちする前の僕でしたら、素直に納得する選曲ではなかったかと思いました。

ただねぇ、ジュリーファンという立場から見てしまいますと・・・。
ジュリーナンバーって、「元気が出る」曲の宝庫なんですよね。だからどうしても「何でコレなの、他にいっぱいあるのに!」と思ってしまうのは仕方ないですか。

本当に、数え切れない・・・ジュリーの歌う、元気が出る曲。過去に記事を書いた曲で言うと、「Pleasure Pleasure」「愛しい勇気」「マンジャーレ!カンターレ!アモーレ!」「希望」・・・等々、心の底から好きな曲ばかりです。
そして今日は、そんな”元気が出るジュリー・ソング”で、まだ執筆していないナンバーをお題に採り上げたいと思います。

アルバム『新しい想い出2001』の中で一番好きな曲。
「Good good day」、伝授!

『新しい想い出2001』は大好きなアルバムで、全曲思い入れがあります。
『ジュリー祭り』以降の大人買い期では、大して期待せずに購入した感じでしたが、通勤BGMとして収録時間的にも相性が良かったせいか、このアルバムばかりを集中して聴いていた時期がありましたね~。ちょっと荒削りな作りがかえって新鮮で魅力を感じたものです。

そしてこのアルバムは、この先ジュリーのLIVEに通いつめていればいつかは収録曲すべて生で聴くことができるかもしれない、と期待している1枚でもあります。
『ジュリー祭り』セットリストではこのアルバムからの選曲はありませんでしたが、勉強が足りていなかった僕としては却ってラッキーだったのかな・・・。
その後『Pleasure Pleasure』で「AZAYAKANI」、『歌門来福』で「ハートの青さなら 空にさえ負けない」、そして『Ballad and Rock'n Roll』で「あの日は雨」。
順調だ~!

少なくとも「大切な普通」「C」「Good good day」の3曲は近いうちに実現しそうな気がしてます。
「大切な普通」はジュリーが生涯かけて歌いたいテーマだと思いますし、「C」はエロナンバー好きのジュリー、いかにも「そろそろ」と考えてそう。
そして「Good good day」。
歌も演奏も、さほどの気負いなく、それでもひたすらに楽しく、お客さんはもちろんのこと、ステージ側が無条件に盛り上がれるナンバーでもあるのです。

この曲、先輩方はもう何度も生で聴いていらっしゃいますね。LIVE率高いですものね~。
どうですか?特にギターのお二人が楽しそうに見えませんでしたか?

僕がこの先「Good good day」を生で体感することがあるとすれば、まずはベースレスの鉄人バンドスタイルで、ということになるでしょう。
ワイルドボアの平和』3曲目で歌われた時の演奏形態ですね。

この曲の演奏の肝は、柴山さんが弾いているリードギター。「長めのリフ」とも言える明快ではずむようなメロディーが、イントロからいきなり炸裂します。

バッキングの下山さん担当パートにも見せ場があって、ヴォーカル導入直前の2小節は他楽器が消え、コードをかき鳴らすギターの音だけが残ります。
この時弾いているコードは、「sus4」という変則和音。
メジャーコード(長三和音)限定の和音で、「一時的な4度」を意味する”suspended 4th”を略して”sus4”と表記します。
有名なのは、ビートルズの「A Hard Day's Night」のイントロで「ジャ~ン♪」と突き放される音が”Dsus4”。
「D」の根音と第3音の音程を、ノーマルの長3度ではなく「一時的に完全4度にする」という理屈です。
「Good good day」で登場するのは「E♭sus4」。
通常の「E♭」の音階は「ミ♭・ソ・シ♭」ですが、sus4になると「ミ♭・ラ♭・シ♭」。
ギターで「E♭susu4」を演奏する場合、1番高い音を出す1弦がsusu4独自の「ラ♭」の音になるようなフォームで弾くのが効果的で、CD音源同様に、下山さんもLIVEではそのフォームで弾いていますね。
ロックでは使用頻度の高いコードであるにもかかわらず語られることが少ないのは、細かいアレンジメント・コードとして扱われているからでしょう。「Good good day」や「Hard Day's Night」のように、sus4の和音がド~ン!とフィーチャーされた楽曲は、貴重です。


泰輝さんはCD音源には無いエレクトリック・ピアノを担当。
Aメロではピアノの低音を生かして細かい16ビートを奏で、ベースレスを見事にカバーしています。

それにしてもこの『ワイルドボアの平和』の際の「Good good day」演奏映像って、直前の挨拶シーンやら2番Aメロやら、客席が結構明るく照らされてバッチリ映ってるのね・・・。
なんだか、今にも見知ったお顔を見つけてしまいそうです。

さてさて、そんな明快なギター・アンサンブルのせいでしょうか・・・。僕は最近、この「Good good day」と、昨年リリースされた「若者よ」が表裏一体のナンバーのように思われてしまうのです。
「Good good day」の境地に辿り着いて年を重ね、老人となったジュリー(ファンからすると全然老人ではありませんけどね)が次世代に向けた歌が「若者よ」のように感じられます。
どちらの曲も、ジュリーが自然体な心構えからメッセージを発しているのが解ります。

そこで、ジュリーの歌詞です。

♪ 優しい気持ちで腹をくくって  試してみよう
     E♭       B♭    A♭      E♭  A♭         E♭

  まば ゆい  Good good day ♪
     B♭ A♭  G♭  B♭  E♭

「腹をくくる」というのは、どちらかと言うと激しい言葉なのだと僕は思っていました。
しかしジュリーは「優しい気持ちで」腹をくくる、と歌うのです。
こんなジュリーならではの素晴らしい矜持をロックを通じて伝えてもらえるのは、本当にファン冥利に尽きると思います。

このフレーズがあって初めて

♪ 温めたいんだよ こわれたハート ♪
     G          A♭     F                 B♭7

の意味が通じてくると思うのです。

また、「Good good day」は作曲もジュリー自身によるものです。
”作詞・作曲・沢田研二”のナンバーの中でも、この曲の完成度は相当高い方ではないでしょうか。

ブリッジの転調もとても面白い。変ホ長調の曲が、ガクンと1音下がって変ニ長調になります。
エメラルド・アイズ」の記事で、半音上げや1音上げはよくあるけど1音下げの転調ってのは珍しい、と書きましたが・・・何と10年前にジュリーがやってましたか!

♪ 朝陽を見に行こう 希望持ちたいだろう
     G♭              D♭    A♭             D♭

  使い果たしてない 蓄えておいた Lucky ♪
  G♭      D♭      F             A♭   B♭7

「蓄えておいた♪」のトコのFを起点にして元の変ホ長調に戻っていくのですが、ジュリーがギターで作曲しているなら、この曲はDかEで作ったんじゃないかなぁ。
そうでなければ、このコード進行の流れはなかなか出てこない。

先述した「sus4」がジュリーのアイデアで、作曲段階から存在したとすれば、この曲はDのキーで作曲されたに違いありません。
レコーディングの際に、単純に歌いやすさを優先して半音上げたのではないでしょうか。
そうすれば、最も音の高い箇所が
「君のころ意気♪」
の、「こ」で、これは「ソ」の音ですから、ジュリーが歌っていて一番突き抜けやすい音階、ということだったのでは・・・。

余談ですが、ジュリー作曲作品で言うと、「懲りないスクリプト」は作曲のキーよりも半音下げてレコーディングしたパターンなのではないか、と僕は考えています。

最後に、繰り返しになってしまいますけど・・・。

数あるジュリーの”元気ソング”にあって、ジュリー自身の作詞・作曲による「Good good day」はとりわけ意義が大きいと感じます。
ジュリーが詞を書いたり、歌を歌ったりする際に「腹をくくって」いるのは、少しでもジュリーの曲やステージに触れた人なら分かると思います。

その根底に「やさしい気持ち」があること。
それこそ、僕が今回の記事で一番書きたかったことです。

♪ 君の純粋が 不可欠    だ ♪
    A♭   E♭     B♭ A♭ B♭ E♭

こんな時だからこそ、常に心に留めておきたいフレーズ、様々な考え方を持つすべての人に伝えたいフレーズだと思っています・・・。

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瀬戸口雅資のジュリー一撃伝授!」カテゴリの記事

コメント

お久しぶりです。

元気の出る歌「Good good day」を取り上げてくださって嬉しいです。
ほんとうに元気が出ますよね。
でも一番に思い浮かべたのは「勇気凛々」でした。

ここ最近更新のスピードが上がって、これも嬉しいことです。
元気が出ます。
でも、無理のないようにしてくださいね。

投稿: 星のかけら | 2011年4月 4日 (月) 21時49分

星のかけら様

ありがとうございます!
こちらも毎日お邪魔させて頂いております。
星のかけら様が「Good good day」を挙げていらっしゃって、僕も嬉しかったですよ~。

「勇気凛々」、いいですね!
ハッピーな詞が、不思議なメロディーに載っていて・・・いかにもジュリーらしい曲です。元気になりますね~。

Mステの話絡みで、僕はまず「愛しい勇気」「マンジャーレ」を思い出しました。
ジュリーで「元気が出る曲」を考えた時、セルフプロデュースになって以降の作品が多いというのが・・・ジュリーの歴史、歩いてきた道のりがいかに折り目正しかったか、と感じてしまいます~。

記事にも書きましたが、「Good good day」の場合は作詞も作曲もジュリーというのが大きな意義を持つ”元気ソング”だと思っています!

投稿: DYNAMITE | 2011年4月 4日 (月) 23時29分

DYさん、お邪魔します。
「若者よ」と表裏一体…うーん、どうだろう。これは、歌詞の“優しさ”の土台になっているのは、逆風に立ち向かった人間が持つ“強さ”だと思うんです。♪使い果たしてない 蓄えておいた Lucky♪と歌ってはいても、実際は、まだ苦労の多かった時期(『ワイルドボアの平和』ライブも含む)に、この歌詞を歌うこと自体“腹をくくって”ます!個人的には、これは、前向きに生きる漢(おとこ)の歌だと思います。

投稿: 74年生まれ | 2011年4月 4日 (月) 23時57分

DY様こんばんは

ステージでは何度も聴いた覚えがあるんですが・・・。
「新しい想い出」CD見つからない・・。
「ワイルドボアの平和」買ってない・・。
でも「Good good day」はなぜか時々ハミングしながら聴いているような。
と思ったらDY様の「ジュリーの作詞・作曲」でハタと思いつきました。
「CoColo nooto」に入ってるじゃん!

しかし、年を重ねるほどに出てくる言葉が
直球になっていく気がするんですが、ジュリは年を食う(?)ほどいろんなことが見えるようになって、歌にして伝えたいことが次々にうかんできてまどろっこしい言葉遊びをしている時間がないと感じているのかな。
曲にしても浮かんだメロディがそのまま溢れている感じです。幸いまわりにどんな詞でもメロディでも「ほいきたか」と料理してくれる力強い仲間が完成させてくれているのでしょうね。
「終わりの始まり」を聴くとジュリーの中にはまだまだ形になっていない歌がたくさんあるのでと思います。(この曲はGRACEさんと下山さんがジュリーの想いをジュリーに代わって形にした曲だと思うのです)

投稿: nekomodoki | 2011年4月 5日 (火) 00時19分

福岡の舞台をみてきましたよ。
なんだか静かで優しそうで…。
毎年のコンサートとか、タイガースの復活とか、沢田さん、今年は震災の影響もあってたいへんそうですね。

投稿: hiromi | 2011年4月 5日 (火) 10時48分

74年生まれ様

やはり…まぁ普通に考えて、「若者よ」とは繋がらないですよねsweat01

今回は個人的に思うところもあって…。
目上の友人や年若い友人が、それぞれの立場で苦しんでいて、「ずっと味方だから」というジュリーの詞が、「信じてるぜ」と重なるように思えたりしました。

強い男は、優しい気持ちで腹をくくる…座右の銘になりそうです。

nekomodoki様

『ワイルドボア』、イイですよ~。
中盤に、先の『Ballad and Rock´n Roll』前半を思わせるようなバラード連発があって、前後のロックタイムに挟まれている感じ…。
この先、こんなスタイルのLIVEにまた出逢うことがありそうです。

伝えたい思いが溢れるほどに言葉はシンプルに…確かにジュリーはそうしているのでしょうね!

hiromi様

LIVEの予定、まだハッキリした案内がありませんねぇ…。
でも、九州のファンのみなさまが久しぶりにジュリーに逢えて良かったです!

近いうちにまたタイガースの曲の記事を書こうかな…。

投稿: DYNAMITE | 2011年4月 5日 (火) 12時42分

大好物のジュリーの前向き元気ソング来たーー(≧∇≦)

最近、ワタクシ的には試練の選曲が続いていて(イエ「夜明けに溶けても」はいいんだけどね・・ぶつぶつ・・)、コメントできなかったんですけど、久々でうれしいですわ。

セルフ以降の前向きソングはいいですよね~。まとめてアルバムにしてくれたら気分が下がったとき、聴きまくります!!

ところでアルバム『新しい想い出2001』はなぜにあんなに爆音なの?

投稿: ひいきゃん | 2011年4月 5日 (火) 13時43分

「Good good day」の伝授、ありがとうございます。

地震の次の週、体が出社拒否して引き籠もっていた時、
2000年以降のジュリーのDVD(特に「糸車のレチタティーボ」と「ワイルドボアの平和」)や、
つべ動画をひたすら聴いて、
癒され元気をもらっていました。

「Good good day」は、ジュリーのボーカルはもちろんだけど、
白い歯をチラッと見せながら 楽しそうにギターを弾くカズさんの笑顔が良いのよねぇ~。
まさにこの歌詞のように、壊れそうなハートを温めてもらっていたんです。

なぜか、若じゅりではなく、近年のジュリーばかり見ていたのは、
モフモフしたジュリーに癒しを感じていたからでしょうかね。

投稿: ぴょんた | 2011年4月 5日 (火) 22時30分

ひいきゃん様

ありがとうございます。
つかの間ではございますが・・・これから書こうと決めている楽曲の中で少なくとも1曲は、ひいきゃん様試練のアルバムからお届けすることになっております~。
まぁ、なるべく後回しにしましょう・・・。

爆音傾向は『第六感』から徐々に始まっていて、『greenboy』へと至ります。
流行りなんですよ・・・ああいうミックスが。
僕は初めて『来タルベキ』を聴いた時、その点になじめずリピートせずに勿体無いことをしてしまいました。
今は全然平気です。
一番爆音なのは『greenboy』のような気がします~。

ぴょんた様

「Good good day」の柴山さんは最高ですね!
僕が生でこの曲を聴きたいのは、ぴょんた様の仰るような、あの柴山さんを観たい、という気持ちもあります。

こわれたハートを、ジュリーは実際どうやってあたためるのでしょう?
やっぱり「ずっと味方だから」のやわらかハートを持って接するということなのでしょうか。

元気を出そう、癒されようと近年のジュリーをぴょんた様が観てしまうのは、そりゃあジュリーの元気ソングは近年の作品が多いですから!
僕もそのことに今回改めて気づかされ、本当にジュリーはすごい年の重ねかたをしているなぁ、としみじみ思いました~。

投稿: DYNAMITE | 2011年4月 5日 (火) 23時10分

DYさん、報告です。今朝(4月7日)の読売新聞朝刊“都民版”に、裕也さんのイベントで遭遇した、渋谷駅前で震災支援募金を募っている大学生が紹介されていました!慶応大「東北学生会」の人たちだそうです。間違いありません。あの時の若者たちです!募金してよかった!ガンバレ東北!

投稿: 74年生まれ | 2011年4月 7日 (木) 20時17分

74年生まれ様

おぉ!
それは良かったですね。ホッとなさったことでしょう。
加瀬さんの後輩達だったのですね!

独自のアンテナでいち早い発信、ご多忙な中にあってもazur様のお家をはじめ、各所で励ましの言葉を忘れない・・・そして僕のブログでは、記事に合わせて、楽曲についての感想をいつも聞かせて下さる・・・。
74年生まれ様には、本当に頭が下がります。
ありがとうございます。
頑張れ東北!

投稿: DYNAMITE | 2011年4月 7日 (木) 22時28分

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