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2011年1月

2011年1月22日 (土)

沢田研二 「太陽」

from『生きてたらシアワセ』、2007

Ikitetarasiawase


1. 生きてたらシアワセ
2. そっとくちづけを
3. ひかり
4. GOD BLESS YOU
5. 太陽
6. 天使に涙は似合わない
7. 明日
8. 希望
9. 黒いピエロと黒いマリア

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まだ名古屋のレポート途中なのに、ごめんなさい。
これからセットリスト大団円を書こうとして、何とか気持ちを奮い立たせ自分に鞭打ってきたけれど・・・やっぱり1度この曲の記事を書いてリセットさせなきゃ、ダメだ・・・。

覚えておられる方がいらっしゃるでしょうか・・・。
僕は『秋の大運動会~涙色の空』ツアー、セットリストのおさらいシリーズでいくつかの記事を執筆した際、この「太陽」については、是非書きたかったんだけど、楽曲解釈(主に詞について)がまとまらずと言うか理解できず執筆を先延ばしにして、「またいつかの機会に」と言っていたこと。

昨日。

突然「太陽」の歌詞がストンと落ちたような気がしました。
何故LIVEで、ジュリーがこの曲を歌う時にあんなに悲しそうだったのか、その心情が僕なりに解ったような気がしました。

僕はどうしても「ジュリー=太陽」のイメージから離れられませんでした。
だから、歌詞の肝心な部分が解らなかったのだと思います。

だってジュリーはあんなに熱くて眩しいんだから、当然「太陽」に決まっている。
「太陽のようになれない」という詞が「太陽になってみせる」という意味に僕には聴こえてしまっていたのです。
でも、ジュリーは自分のことを「太陽」だなんて考えた事もないのかもしれません。
たとえ多くの人にとって、あんなに眩しい存在だとしても・・・。

「太陽」というフレーズが「人」を表していることは明らか。
とすれば、「太陽のような人」とはどういう人を指すのか・・・。それは「弱虫が頭出す、口を出す♪」の反対を考えれば良かったんだ。
この「口を出す」という詞については、僕は初めてこの曲を聴いた時からすごく引っかかっていて、要は「弁が立ってしまう」「言葉で防衛網を張る」、そんな「ヤワさ」を表しているんだろうとは思っていました。

ちょうど僕のブログのようにね・・・。

では、それに対して「太陽」とはどういう人でしょうか。
おそらく、ピュアってことなんだ・・・。


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ジュリーや、柴山さんや、下山さんや、鉄人バンドや、ジュリーをとりまく様々な人達のことが好きで好きで、その「好き」という気持ちを感性のままに発信する人達が大勢いて、その人達の天真爛漫なまばゆい光に、反射されてついでに光らせてもらっているのが、僕のブログだ。

そんな人達=底抜けに明るい光を放つ太陽が存在して初めて、僕のブログは生かされている。

ジュリーファンの世界には、古いファンの方、新しいファンの方、たくさんのそんな「太陽」のようなブログやサイトがたくさんある。
わかりにくい例えかもしれないけど、僕のブログはゲームで言えば攻略本のようなものだ。ゲームソフト本体が無いのに攻略本を読む人は、いないだろう。
(まぁ、読んでも攻略できないような、ふがいない内容かもしれませんが)

今回のお正月ツアーが終わったら、少しずつインストの記事を書いていこう。
鉄人バンドのインスト復活を祈りながら、微力ではあるけれど声を上げてみよう。
そう決めた途端に。

鉄人バンドのファンで、僕にとっては「太陽」のようだった先輩がお二人、同時に筆を休めてしまった…。

僕だけでは・・・。

僕は自分からは、光を放てない。
太陽にはなれないんだ…。

でも・・・。
ゆっくり休んでください。

今は雲の陰に隠れているけれど、きっと太陽は以前よりも輝きを増して、戻ってきてくれると信じています。
それまで、僕にやれそうなことを少しずつコツコツやってみよう。

僕は自分で輝く力は無いけれど、太陽を隠している雲をどけることくらいは・・・ひょっとしたらできるかもしれない。

お待ちしています・・・。

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2011年1月18日 (火)

[ 伝授・特別編 ] 沢田研二 1.16愛知芸術劇場大ホール『Ballad and Rock'n Roll』 セットリスト&完全レポ

大感動の名古屋でした・・・。

後追いファンの僕が、初めてタイムリーで体験した、”こうと決めた途端に変化するジュリー”、そして”未踏の地を行き時代を先導するジュリー”。

キーワードは、耒タルベキ素敵。
その「素敵」は、この先行きの見えない時代にあって、万人のジュリーファンの元に訪れる、ジュリーがこれからコツコツと積み上げ粛々と用意された、耒タルベキ未来へと繋がっていく・・・。

やっぱりジュリーは凄い。
僕などの思いもよらない、先の先を考えて・・・時代を先導している。
そんなふうに思ったのです。

いえね。
今回の名古屋レポート、書きたいことが多すぎるから・・・。何から書けば良いのかな、と考えた時に、やっぱりここから始めようと思いました。
今回のセットリストやステージ構成について、ヒヨッコの僕がジュリー堕ち後に初めてガツンとお見舞いされた、”変化するジュリー”への思いを、先に書いておきたいのです。

それは、今回僕が10日間のネタバレ我慢期間を過ごしたことと、無関係ではなかったから。

渋谷初日や8日の大阪に参加なさったたくさんの先輩が「我慢は報われるよ」と仰ってくださった・・・それは、セットリストの良さだけではなかったのです。
偶然なのですが、今回のジュリーLIVEについて「自分が決めてかかっているジュリーとは違うものを見せられるかもしれない」という”覚悟”を決める時間があったということ。
今回僕は、初日に参加できなかったことに特別の意味を感じてしまいました・・・。

☆    ☆    ☆

僕は、絶対に初日に行きたい派です。
会場の誰もが、セットリストも、全体の構成も知らない状況で、タイムリーに盛り上がりたい、といつもツアー前に考えています。
でも今回は・・・。
初日の1月6日、大事な仕事が2件も予定に入っていました。
5日や7日だったら無理して早退もできるのに・・・何故6日なんだ!とツアースケジュールを恨めしく思ったりしました。
泣く泣く初日参加をあきらめ、中日15日の渋谷も落選して、僕は今回の『Ballad and Rock'n Roll』は名古屋芸術劇場が初参加という日程になり、10日間のネタバレ禁止を敢行することとなりました。

ひょんなことで「PEARL HARBOR LOVE STORY」「若者よ」の2曲をネタバレするも(いや、責めてませんよケンケンジ姉さん&カミさん)、鋼鉄の意志でその他のセットリスト楽曲についてはネタバレせず、長い長い10日間を過ごせました。
多くの先輩方も、僕に気を遣ってくださいました。
今回は特に、話したいことがたくさんおありだったでしょうに・・・。

ただ僕は、完全な意味でのネタバレシャットアウトはしませんでした。
どうにも我慢できず、「知りたくないけど、ヒントは欲しい」と考え、自分のブログのアクセス解析に躍起になったのです。
初日以降、どんな楽曲を含んだフレーズで自分のブログが検索されているか。
どんな楽曲の記事が多く閲覧されているか。
それを調べまくりました。

偶然かもしれないし、必然かもしれない・・・そんなドキドキ感で調査した中には「ロンリー・ウルフ」「遠い旅」といったウルトラCも含まれていて、やきもきしましたよ~。
もちろん、他のやきもきナンバーの多くが、実際にセットリストに組み込まれていたというわけなのですが・・・。

ただ、色々と調べたり、諸先輩方からさりげない様子を伝えるメールなどを賜ったりしていくうちに
「セットリストとは別に、どうやら今回は何か特殊な状況が起こっているぞ・・・」
という事も解ってきました。
まず1点。
「大阪では、前半お客さんがほとんど全員座っていた」
という情報。
そして何より
「ジュリーではなく、鉄人バンドに関することで予期せぬ事が起こった」
という想像。これは、
「セットリストは間違いなくDYNAMITE好み。ただ、あの件は・・・」
という先輩方の意味深な情報が多かったのと、普段親しくさせて頂いている鉄人バンドファンのみなさまの様子が少しおかしいな、と感じたことによるものでした。

そこで僕はLIVE直前の15日に、そうした情報や調査結果を元に、何人かの先輩方やJ友さんに向けて、某所で以下のようなステージ完全予想を書きしたためたのです。
まずはそちらをご紹介いたしますと・・・。

☆    ☆    ☆    


1. 涙色の空
(「大阪では前半全員着席していたみたい」…ってことは、「ジュリー登場→フンコースタンディング」というパターンではあり得ない。やはりいきなりバラードでスタートし、その後もバラードが連発するんだろうね)

2. 美しい予感
(記事閲覧数多し)

MC

3. ロンリー・ウルフ
(検索あり)

4. あの日は雨
(検索数、記事閲覧数多し)

5. ミネラル・ランチ
(検索数、記事閲覧数多し。「あの日は雨」と繋がっているので、この2曲はリードギター下山さん、アコギが柴山さんという爛漫ヴァージョンと見た)

6. バラード491
(「ひとりぼっちのバラード」は全く検索されていないので今回は無しだろう。代わりに浮上したのが、ぴょんたさまが直前予想していたこの曲。検索数、記事閲覧数共に多し)

7. a long good-bye
(ピーに捧ぐ方じゃなくて、ビューティフル・ワールドの方ね)

8. 嘆きの天使
(検索あり)

9. ロマンスブルー
(検索あり)

10. PEARL HARBOR LOVE STORY
(ケンケンジ姉さま、ネタバレあざます泣!)

鉄人バンドによるインスト
(アップテンポの16ビート。前半座りっぱなしだったお客さんがここで一気に立ち上がりヒートアップ、という新たな風景)

11. 不死鳥の調べ
(検索数、記事閲覧数多し。たぶんDYはこの辺りで意識飛んでる)

12. 感じすぎビンビン
(「伝授 ビンビン」という検索あり。昨ツアーで「生きシア」が核となったように、今回はアルバム「忘却」が核のセトリと見る)

13. SMASH THE ROCK
「柴山和彦 作曲」という検索あり。まぁ「若者よ」もそうなんだけど、プレプレCDから1曲は歌うと思うので、願望も込めて)

14. 若者よ
(カミさん、ネタバレあざます泣!)

15. まほろばの地球
(最新CDから「エメラルド」以外3曲は歌うと見ました)

16. 忘却の天才
(「アルバム 忘却の天才」という検索あり。ひょっとしたらこの曲の代わりに「つづくシアワセ」や「糸車」あたりを歌ったのかもしれない)

17. ス・ト・リ・ッ・パ・ー
(検索、記事閲覧数多し)

18. マッサラ
「瀬戸口 マッサラ 解説 正月」というズバリ過ぎる検索あり。まだこの曲の記事書いてなくてゴメンナサイとしか言いようがない・・・。これはほぼ間違いなくやるでしょう)

19. 君にだけの感情
(検索数大量!)

20. a・b・c…i love you
(検索、記事閲覧数多し。ちこさまのテンションの高さはこの曲故と見る)

MC
(ジュリーから衝撃の発言あり。
「このメンバーとは、このツアーが終わりましたらしばらく離れることになります。これが最後かもしれませんし・・・ひょっとしたら、いつになるかは解りませんが、またこのメンバーと一緒にやる事があるかもしれません。それは分かりませんが、またその時は温かく迎えて頂きたいと思います」

多くの方々の意味深な雰囲気は、こういう事が起こっているからじゃないかな…。
タイガースについてはMCでは触れず、そちらはファイナル翌日の1.24発表と見ました)

アンコール

21. あなたに今夜はワインをふりかけ
(検索は無いけど、定番系はこの曲で)

22. 耒タルベキ素敵
(検索多し。アンコールが2曲だけに変化。「えっ、これで終わり?」というイケズ~な構成)

以上、全22+1曲と見ました。
なかなかイイ線の予想だと思っているのですが果たして…?

☆    ☆    ☆

なかなか当たっていますね、一番肝心な部分以外は・・・。
そう、鉄人バンドに関して、僕は最悪のシナリオを想像してしまっていたのです。

あと、「イケズ~な構成」というのも、ある先輩から頂いたヒントでして、僕はアンコールの曲数が減っているものと解釈したのでした。
実際は、本割の曲数が1曲ずつ減ったのですね。まぁ、「本割」という言葉自体が通用しなくなりましたか・・・。型通りのアンコールを無くした構成というのも、今にして思うとジュリーらしいのですが。

これが、良いこともそうでないことも最大限に想像を膨らませて臨んだ、僕の「覚悟」でもあったわけです。
では、こういった覚悟を全く持たずに、真っ白な状態で渋谷初日に参加していたとすれば、僕は一体どうなっていたのか。
ポイントはそこなのです。

「え~っ!そんな~、殺生だよジュリー!」
と、慌てふためいていたに違いありません。

僕のジュリーLIVEに臨むに当たっての、最近の決まり事は・・・。

開演前のブザーが鳴ったら、真冬だろうがとにかくTシャツ1枚になる。
そして、鉄人バンドが入場するやいなや、立つ!
『奇跡元年』で厚着のまま暴れて汗まみれになって風邪ひいて以来、ずっとそうしてきたのです。

何も知らずに初日に行ってたら、立ったは良いけど「あれ~?」みたいな雰囲気になって・・・。
たぶん「君が嫁いだ景色」あたりで座って、「君にだけの感情」あたりで脱いだ服をもう一度着て・・・。
ゾッとします。名古屋であれだけ感激したこの2曲の印象が、まったく違うものになっていたかもしれませんからね。

さらに、前半着席のままで、ジュリーが一度退場。「立つならここだ!」と待ち構えていた鉄人バンドのインストが無い・・・。
そんな戸惑い、やるせなさの中始まる後半1曲目の「PEARL HABOR LOVE STORY」に、僕はついていくことができたでしょうか。
名古屋のあの大感動は、おそらく味わえなかったでしょう。

ひとりよがりな思いなのですが、僕はこれまで、「あぁ、この日程で自分がLIVEに参加したのは運命だったのかも」と、後になってから感じてしまったことが3度あります。
1度目は、まったくの僥倖で突然参加できることになった『奇跡元年』。
2度目は、初日の抽選を外して、代わりに神席で臨むことになった『僕達ほとんどいいんじゃあない』の八王子公演。
そして3度目が今回の、10日間のネタバレ我慢期間がありながら、何となくですが、良い事もそうでない事も最大限に想像を膨らませた状態で臨んだ『Ballad and Rock'n Roll』名古屋公演です。
いずれも、「これで参加した意義が解っただろう。お前、しっかりブログ書けよ」とジュリーやジュリーファンの先輩方に仰って頂いているような感覚。
勘違いも甚だしい思いなのですが・・・要は、そんな事を僕のような者にすら思わせる大きな力が、ジュリーにはあるという事なのでしょう。

「何が起こっても不思議ではない」と覚悟を決めて臨んだ名古屋で、初めて体感した”こうと決めた途端に変化するジュリー”。

僕は、休憩時間のある構成を支持します。

確かに、2時間のロック・コンサートに「途中休憩」という概念はまったく似合わない。聞いたこともない。
しかし、それは今、現時点での概念だと思うのです・・・。
いわゆる”既成概念”を節目節目で打ち破って、時代を先導してきたのがジュリーなのだ、と僕はこの数年で勉強してきました。

今ジュリーは、「70越え」ということを言っています。
でもそれは、「そこまでなら有言実行できる」というギリギリの線で発言している目安であって、たとえ70を越えても、健康であり、「歌いたい」という気持ちがある限り、ジュリーはその先もLIVEを続けるでしょう。

そうして、ジュリー80歳のLIVEが実現したとします。
その時僕は、62歳。
2時間ずっと立っていられる?
頻尿になっているかもしれない。1時間おきに薬を飲まなければいけなくなっているかもしれない。
何より、ジュリー堕ち以降仲良くさせて頂くようになったり、ブログのコメントで応援してくださったりしている方々の多くが、70歳以上になっているわけです。
今と同じスタイルで、できっこないですよ・・・。

その時の若いファンの体力に合わせることも、ジュリー自身は頑張ってできてしまうかもしれません。でも、他の多くのお客さんがついてこれなかったら・・・悲しいことです。
ついていけずに、LIVEに行く気力が無くなってしまうかもしれません。
ジュリーのLIVEは行ける。安心して大丈夫・・・そう考えてずっとずっとこの先も参加できるなら、こんなに幸せなことはないでしょう。
ジュリーは「1年でも長くLIVEを続ける」ことを選んでくれたのだと思います。

それに、今年はタイガースがあるかもしれない。
先輩方の多くはとっくに考えていらっしゃることですが、タイガースのメンバーにとっても、途中休憩は必要かもしれません。
むしろ観る側としても、2部構成で、よりドラマティックでスリリングなステージになりそうな気がしませんか?

そして、ジュリー80越えのソロLIVEが実現したら、その時は休憩時間ももっと長くなっていますよね、きっと。
それで良いと思うんです。

この先の超高齢社会。憂うことばかりじゃないと思いたい。
還暦なんてまだ若い!という風潮になるかもしれませんし、元気な60代、70代の方々が増えて・・・。
もちろん、還暦過ぎて健在のロッカー達もたくさん。そんなロッカー達もお客さんに気を遣い、何よりも「お互いのために」ステージングを変えていく。

ジュリーが先導し切り開いた道を、これから多くの熟練した日本人ロッカーが行くのです。

それはやがて、日本が世界に発信する新時代のロック・コンサートのあり方になるかもしれない。
・・・安易かもしれませんが、そう考えるのは僕だけでしょうか?

ただ、ひとつだけ。
名古屋を終えて、僕は中盤の休憩や前半着席のスタイルには賛成という感想ですが、インストを完全に無くすことはやはり残念ですし、何としても復活して欲しい・・・そこは譲れません。

名古屋では言及がなかったのですが、渋谷や大阪では、インストを無くした理由がジュリーのMCで語られたそうですね・・・。

実は僕は全然偉そうなことは言えないのです。
鉄人バンドのインストに夢中になったのは、『Pleasure Pleasure』以降なのですから。
その証拠に、『奇跡元年』のレポで僕は、第1部終了直後の描写で、”休憩”という表現を使っています。ドームのレポに至っては、インストに触れてすらいません。
自分を戒めるために、そのままにしてありますけど・・・当然『奇跡元年』のステージに”休憩”なんて無かったのです。

レベルがまったく比較にはなりませんけど、僕は10数年前までは毎月のようにアマチュアLIVEをやっていました。
いくつかのバンドと競合するわけなのですが、いわゆる「お客さんの入れ替え」というのがあるわけです。
前のバンドを観た人が、そのまま席に残ってくれたは良いけれど、演奏が始まったとたん「な~んだ」とばかりに席を立って喫煙スペースに行ったり・・・日常茶飯事でしたね。もちろん、それは実力が無かったからなんですけど。

でも、演奏中に席を立たれるステージ側のプレイヤーの気持ちは、ある程度は解ります。
悔しいのです。
怒ったりはしません。とにかく、寂しくて、悔しいんだなぁ・・・。

鉄人バンドはプロ中のプロですし、プロというのはその辺りは割り切っていたかもしれません。
でも、割り切れていない人が、すぐそばにいた・・・。
他でもない、ジュリーです。
今回の決断、そういう要因もあったのでは、とは思うんですよね。

ジュリーがどれほど鉄人バンドを大切にしているかなんて、僕が今さら言うまでもないことなのですが・・・その点については別の記事でとことん語りたいと思っています。
しょあ様のリクエストで、ツアーが終わったらジュリワンのインストをお題に採り上げるつもりですから、その時に・・・。
僕が昨年春に考えていたことを書こう、と思っているところです。

話を戻します。
確かにお客さんに出ていかれることは、寂しい。悔しい。
でも、祈るような気持ちで書きますが、演奏途中にお客さんが入ってきて席に着く・・・これについては、さほど嫌じゃないはずなんです。
アマチュアの感覚だとむしろ、「観る人が増えた」と、気合が入ります。
プロはどうなのでしょう。

きっと同じだ、と思いたい・・・。
だから、鉄人バンドのインストは、休憩明けの後半1曲目に配すればどうでしょうか。
ブザーが鳴って、休憩していたお客さんがそれを合図にダダッと帰ってくる。
インストが始まって、ちょっとだけ遅れて席に着いたお客さんを、例えば下山さんがチラ見して、ガツンと気合を込めてソロを弾く・・・そんな状況が、無理もなくて一番良いような気がしています。

そこで、ですよ。
できるだけインストにすべてのお客さんが間に合って席に着けるように、という考えもあるし、元々これはここ2年ずっと思い続けてきたことなのですが・・・。
各会場で、男子トイレ1箇所を除いて、残りはすべて女性に開放するべきだと思うのです。
僕は開演前に必ずトイレに行きますが、今まで一度たりとも並んだことはありません。
どう考えても、男子トイレは会場に1箇所で充分ですよ~。
例えばCCレモンホールだったら、2階に上がってすぐのトコね。あそこだけでいい。
この先も、ジュリーファンの男女比はそうは変わらないでしょう。

ここまで書いてきた事は、僕が初日に参加していたら浮かんでこなかった考えかもしれない・・・そう思っています。
今回、ツアースタートから10日空いて、漠然と心の準備をして臨んだ『Ballad and Rock'n Roll』。
僕はひょっとしたら、多くの方が味わったであろう鉄人バンドのファン故の苦しみを通り過ぎて、楽をしてしまったかもしれません。
でも、正直に思うところを書いてみました。

あぁ、もう随分長いこと枕の文章が続いています。
それではみなさま、ようございますか?
おまけ・・・じゃなくて、ここからがいつも通りのLIVEレポートの本番です!

(いったい何分割にする気だよ・・・)

☆    ☆    ☆

さて、今回は遠征ということで旅情レポもございますが、あまりに長い枕に飽き飽きする方々もいらしゃるでしょうから、それは末尾に執筆することといたしまして。
DYNAMITEお初の愛知芸術劇場。開演前の様子などから書いていきます。

とにかく大雪でしてね・・・。
交通機関のトラブルで、参加できなかった方もいらっしゃったほど。

Nagoya1

↑ 開場直前、3F大ホール横のバルコニー

開場直前には早速、「はじめまして」がございました。
ネットはやらないけど、友人がFAXで送ってくれる僕の記事を読んでいる、と仰る先輩からお声をかけて頂いたのです。
何という光栄・・・FAXしてくださるというそのお友達共々、感謝の言葉もありません。ありがとうございます。

入場しますと、あの独特の造りのホールに圧倒されました。
素敵な会場ですねぇ。
5階席まであるのですか・・・。他会場でいわゆる1階後方に当たる部分がせりあがって、2階席になっているのですね。
3階から5階までの両サイドのバルコニー席も素敵ですが・・・一番前だとちょっと怖いのかな?

さて、僕のお席は・・・。
座席表を調べたところだと、表記は3列ながら、実質2列目のはずだけど・・・。
ん?

ありゃりゃ、上手の大スピーカー真ん前ではないですか~!
2列目だけど、本当に端っこだ・・・こんなトコに座席あるのか普通~。

あ、きっと普段はクラシックコンサートとかやってて、このスピーカー自体が無いのか・・・。すいぶん強引に設置してあるけど。
これ、柴山さんが隠れて見えないんじゃあ・・・と少し心配ながらも、いやいや贅沢は言うまい。2列目なんてそうそう恵まれるお席ではないですからね~。
並びのカミさんが気をきかせて、僕を内側にしてくれました。

にしても、近くに顔馴染みの先輩方が多い。
僕は端ですから、すぐ前の1列目のお姉さま方のエキサイトぶりは自然に目に入ってくるでしょう。楽しみ楽しみ。
自分の席の近くで、かずぴ様とも「はじめまして」のご挨拶ができましたが・・・お席はどの辺りだったのでしょうか。
遠征組の僕がこんなに前で・・・畏れ多いことです・・・。

ブザーが鳴り、ぎっしりとお客さんが席を埋めていきます。
いつもならTシャツ1枚になって臨戦態勢をとるDYNAMITEですが、バラード連発に備え、セーター着たままで至福の時を待ちます。
さぁ、1曲目は・・・?

開演!

1曲目「いくつかの場面

Ikutuka

ドラムスの力強いフィル・インに続いて、耳慣れたギターフレーズが炸裂。
こ、これで来たか~っ!

そうか!
これは・・・タイガースのメンバーを思っての選曲に違いない・・・。
ジュリーはこの曲を歌う時、いつも誰かのことを思っているのでしょう。その多くが、もう「僕の周りに集まって」これなくなった人達のことだったのかもしれない・・・。
タイガースのことを思って歌ったことも、過去にあったのかもしれません。でもそれは、「もう叶わない」という思いを込めたものだったでしょう。

今回は違います・・・よねきっと。
そう言えば、渋谷初日にサリー、タロー、ピーの3人が並んで来ていた、という話を聞いていたっけなぁ・・・。

ジュリーの横顔を、美しいと感じました。
スロースターターのジュリーが、1曲目からいきなり「離れ~ない♪」の高音・・・少し苦しそうだったけど、しっかり出していました。
そして間奏。

え?

柴山さんの身体が半分しか見えん!!
そ、そんな~!
ギターもボディしか見えないじゃないのよ~(泣)。

気を取り直して・・・。
あぁ、GRACE姉さんは良く見える。赤紫のカラフルなおみ足が躍動しています
(いや決して変な意味では)
泰輝さん・・・バッチリ見える。上体をゆったりと動かしながら、ピアノを弾いています。
で、下山さんは、と・・・。

あれ?
いない!

いや、いないはずはありません。ギターの音が聴こえていますから。
つまり・・・。
1ミリも見えません、下山さ~ん!

その・・・すっぽりと・・・ですね。
え~と、何故見えないかを説明するにあたって、なんとか差し障りの無い表現は・・・。
そう・・・まばゆい、熱い大きな大きな
(2回繰り返すなよ汗)太陽の背後に、クールで渋~い月が隠れている感じ・・・。
僕の席からだと、そんな角度だったわけです~。

てことは、バラード連発のセトリとすれば、前半まったく下山さんの姿を確認できないという事態も考えられるぞ、これは・・・。

エンディング、ジュリーは空を抱きしめるいつもの動きではなく、クルリと背中を見せたところで演奏を終えます。
渋谷でも大阪でもそうだったみたい。
このアクションの意味は・・・いきなりの考察課題を授かってしまいました。

2曲目「風に押されぼく


Rocknrollmarch

うわっ、渋い!
いいなぁ、こういう選曲。

僕はジュリワンツアーのレポで、「僕達ほとんどいいんじゃあない」の演奏、鈴を振るGRACE姉さんに魅せられた、と書きました。
また観られるのか!
そう、この「風に押されぼくは」のアレンジの肝は、Aメロ部の鈴!
ワルツだもんね~。

さてAメロ、GRACE姉さんは・・・。
あれ?普通に足でハイハットを踏んでるだけ・・・。

鈴わぁ~~~~っ?!

と、思ったら、泰輝さんがキーボードの上段右部で鳴らしていました。
さすが~!やっぱりこの曲に鈴の音色は外せません。
『ジュリー祭り』でもそうだったんだっけ・・・?復習しませんとね。

ジュリー、裏声もかなりキレイに歌いました。
それにしても、ノッケから難易度の高いヴォーカル・ナンバーを連発です。
楽をしよう、というセットリストではありえませんよ!

~MC~

名古屋のみなさま、あけましておめでとうございます!
本日は・・・雪の中、寒い中、たくさんのご来場ありがとうございます。

外があまりにも寒くて、会場に入った途端に(あったかくて)眠くなった方もいらっしゃるかと思いますが・・・どぞ(「どうぞ」ではなく、「どぞ」でした)、おやすみ頂いて結構でございます(笑)。
前半は静かな曲を集めましたので、どうかほっこりとお過ごしください。

本当にたくさんお越しくださいまして、ありがとうございます。
ありがとう、ありがとう、名古屋~!

3曲目「君が嫁いだ景色

Sur

来た-------------!
可能性はあるけどまさか、とは思っていた曲が本当に来た。
昨年夏に歌詞を見つめ直すきっかけがあって、秋には記事を書いて・・・昨年を機にとてつもなく好きになった名曲!

先述したセットリスト予想の中の2曲目に「美しい予感」があったでしょ?
あれは、「遠い旅」にしても「君が嫁いだ景色」にしても良かったんです。
堯之さん作曲のこれら3曲が、ちょうど大阪直後くらいにブログで多くの記事閲覧を数えていましてね・・・。
「こりゃ、LIVEとは関係無く、堯之さんの活動にリンクした閲覧数なのかな」
と思っていました。
大して期待はせずに、「美しい予感」だけを予想に書き出したのですが・・・この3曲は万が一どの曲をやっても感動でチビるかもなぁ、くらいの事を考えていたのです。

その中から「君が嫁いだ景色」とは・・・これまた渋い!
さすがお正月コンサートのセトリです。

チビりはしなかったけど・・・泣いた~。
だって・・・「し~あわせ~♪」と伸び上がるジュリーのヴォーカルが凄過ぎるんです。僕が『JULIEⅡ』収録曲を語る時によく使う言葉・・・”無垢なまでに伸び上がる高音”。それを、1995年リリースのこのナンバーで、2011年のジュリーが歌って甦らせてくれたのです!
最高だ・・・。

演奏ももちろん素晴らしかったです。
泰輝さんは2色の自在術。柴山さんの、1番と2番の間のたった2小節で見せてくれた渾身のソロ(もちろんエンディングのソロも良かった)。

そして何より、CD音源よりもさらに胸に響くアコースティック・スライドは、もちろん下山さん・・・シビれます。
が、この時点ではまだ1ミリもお姿を拝見できていませ~ん!

4曲目「君にだけの感情」

Dairokkan

来た来たっ!
初日以降、「君にだけの感情」という検索フレーズで僕のブログにお越しくださる方々が、どれほど多かったか。
頼りない予想の中で、この曲は絶対歌ってくれる、と確信していました。
セトリ後半に配置されるかと考えていましたが、早くも来ましたね~。

アルバム『第六感』から、僕が初めて生のLIVEで体感するナンバーは、正にツアータイトル『Ballad and Rock'n Roll』の冠にふさわしい、完璧な「バラード」。副題がアルバムのタイトルチューンになっていることから、ジュリーの中では特別な1曲に違いありません。

それに、この曲は「涙色の空」に繋がるテーマを持っていると僕は思っています。
ジュリー自身の言葉でしか表現できない”困難を乗り越える”という歌。それは特別な才能を持つ人間にしかできないのではなく、日常の粛々とした積み重ねによるものなのだということを教えられます。
「何度も話し合った、もう大丈夫だ♪」・・・これは、「険しい山は遠回りして♪」という10数年後のジュリーの確固たる指針へと繋がっていったフレーズではないでしょうか。

泰輝さんの、ストロベリー・フィールズっぽいオルガン・アルペジオを軸にしつつ徐々にテンションを高めていく演奏。
最大の見せ場は柴山さんのワウペダル奏法なのですが・・・ギター本体が見えな~い!
ペダルを踏む柴山さんの右足だけガン見、という変な状況になってしまいました・・・。

ちなみに僕は天性の不器用にて、ワウペダルを上手く踏みこなせません。
やはりオートフィルターは邪道ですかそうですか・・・。

5曲目「ミネラル・ランチ

Samosutatto

凄い。また来ました。
ジュリー堕ち直後の大人買い期間に知った、90年代以降の名曲群・・・矢継ぎ早に繰り出される「いつか生で聴けたらな・・・」とあの頃考えていたナンバー達に、もはやノックアウト寸前です。

この曲も、「やるんじゃないか」とは思っていました。
ツアー初日の翌日、このタイトルで検索がありまして・・・。

20100108

まぁ検索フレーズランキングがこのような状態になっていたわけで。
やっぱり、多くのファンの方々がLIVE後にはこうしてセットリストのおさらいをしようと、ネット検索するんですね。
僕の記事が何かのお役に立てたなら良いのですが・・・。


ギターの配置は柴山さんがアコギで下山さんがエレキ。『サーモスタットな夏』ツアーだとまだ下山さんはいなくて、柴山さんがエレキでしたよね。

この曲ではジュリーが最初から手拍子を煽ったんで一瞬立ちかけてしまいましたが自重。
ジュリーも手拍子は煽ったもののセンター仁王立ちのままです。
おかげで、ま~だ下山さんの姿が全く見えません・・・。流麗なギターフレーズは心地よく聴こえてくるのに。
泰輝さんが軽く横を向いて、肩口のあたりでタンバリンを16分音符刻みで振っているのは、バッチリ見えましたけどね!

ジュリーのヴォーカル、セクシーでしたよ。
ファイナルにて74年生まれ様の悶絶、確定です。

6曲目「愛は痛い」

Samosutatto_2

おお~っ!
アルバム『サーモスタットな夏』から収録曲を逆に遡って来たか~!
って、「PEARL HARBOR LOVE STORY」を歌うことは解っているから・・・『サーモスタットな夏』がセトリの核になってるのかな?
と、この時点では思いました。

ちょっとね、特別な思いがある曲なんで僕は盛り上がりまくったんですけど、いやいやこの曲は初日以降の僕のブログでも、まったく検索されていなかったなぁ。
多くの方々が、この曲はあまり好きではないみたいですね・・・。
もったいない!
樋口了一さんなのか白井良明さんなのかは解らないけれど、ジョージ・ハリスンへのリクペクトが見える、素晴らしくタイトでポップな名曲ですよ、これは!

「マイ・スウィート・ロード」みたいなスライドギターの使い方・・・このパターンは「夜明けに溶けても」でこの曲以前にもジュリーは歌っているんですけど、良質なポップ・ロックのお手本のようなフレージングです。
しかも今回のツアーでは、柴山さんと下山さんのダブルスライド炸裂!
エンディングでしか使われていない珠玉のコード進行「F→A♭→Gm7→C」の時の柴山さん、少し前に出てきてくれたので良く見えた・・・カッコイイ!

ちなみに、この曲からようやくジュリーがステージ両サイドへの闊歩を開始。
僕のお席の方にもチラホラ来てくれましたが、僕は待望の御姿確認ができた下山さんばかり観てしまいました・・・すみません~。

そうそう、1箇所だけ
「僕を喜ばすことって、とても気持ちいい♪」
と歌ってしまったように記憶しているのですが・・・勘違いかなぁ。

7曲目「あの日は雨

Atarasiiomoide

この曲も予想してた!
もう、狂喜の極みです・・・やっぱりお正月のセットリストは素晴らしい。生で聴いたことのなかった曲が次々と・・・。

僕はこれまで、多くの楽曲を生で体感しないままあれこれと記事を書いてきていますが、こうして目の前でジュリーに歌われると
「いくら言葉を積み重ねても足りない、そもそも躍起になって語ることより、ジュリーのヴォーカルがあればそれでいいんだ」
という思いに駆られてしまいます。

本当に、何てヴォーカルなんだ・・・。
ファルセット部の力強さ。普通ファルセットのヴォーカルって地声よりはかなり声量が落ちるものだけど、ジュリーのファルセットは考えられないくらい太いんだ・・・。
美しいだけでなく、力強いのです。

柴山さんのアコギ・アルペジオのフォームは見えませんでした。
この曲やるなら泰輝さんはベース音かな、と想像していましたが、違いましたね。CD音源のイントロで印象的な「ラド#ラ~♪」ってベースパートがスパンと抜けていたアレンジで一瞬戸惑いましたが、素晴らしいアンサンブルだったと思います。
下山さんのギター、最初は音量が小さかったかな?ソロの途中から大きくなったように感じましたが・・・。

ところで、僕の位置からだと柴山さんは身体半分が見え隠れする状態だったのですが、いざコーラス!の時はマイクの正面に移動してくるので、全身見えるようになるわけです。
突然、「ぬおっ!」と全身を晒しての柴山さんのコーラス姿、新鮮でした。
そして、この曲のエンディング
「あ~、あ~あ~、あ~♪」
の柴山さんのコーラスは、凄まじい爆音でございました~。しかも、超高音なんですよね・・・。

8曲目「涙色の空

Namidairo_2

この曲は、「お正月にもう一度聴きたい!」と思っていました。
やっぱり歌うよね、これは!

ここまで3曲目からずっと続けて”初めて生で聴く曲”が続き呼吸すらままならない状態でしたが、ようやく少しリラックスして聴いたような・・・。
贅沢なことですね。

アコギが残る箇所では、ジュリーの背後でクールな月が躍動し揺れているのが見え隠れしました。
下山さん、きっと相当激しく動いていたのでしょうね。

9曲目「耒タルベキ素敵」

Kitarubeki

懺悔します。
僕はこれまで、2枚組アルバム『耒タルベキ素敵』の中では、タイトルチューンにも関わらず、さほどこのナンバーのリピート率が高くなかったのです。
ブログの検索フレーズが多かったので、今ツアーで歌われるかもしれないな、とは予想していましたけど、特に盛り上がる気持ちは無かった・・・。

それがどうでしょう。
名古屋で最も感動した曲は、前半部のトリを飾った「耒タルベキ素敵」。
今のジュリーが”耒タルベキ素敵”をどういう言葉として、どんな未来を考えているのか・・・「みんな年をとっていくんだよ」というメッセージも受け取りましたし、何より、メリハリもエッジもある演奏に載せたヴォーカルの圧倒的な説得力。
僕には、この曲が今回のセットリストの核だと思えました。

帰宅してから真っ先にCDで聴いたナンバーも、これ。
何という大名曲を見逃していたんだ!
ドーム堕ち以降、ジュリーのLIVEに参加する度に、「こんなにイイ曲に気がつかずにいたのか!」とうち震えることがこれまで必ずありました。
今回も、桁外れにヤラれてしまいましたよ・・・。

演奏では、初めて柴山さんがステージ前方までせり出してきて、オラオラ系の熱演。
GRACE姉さんの16ビートで渋く跳ねるドラムスも、とてもいい感じです。

そしてこの曲は泰輝さんの”神の両手”が素晴らしい!
基本、ベース音なんです。そこに加えて時折繰り出すのが、「ぴよ~ん♪」という怪しげなキーボード。
「耒タルベキ素敵」は良い意味でかなり変態チックな楽曲でありアレンジが魅力だと思いますが、それだけに欠かせないのが、この奇妙なキーボードの音色です。
僕の手持ちのキーボードで言うと、「○○○リード」といういくつかある内臓パッチのひとつを使用しているのでは、と思いました。
今度確かめてみよう!

~休憩~

そりゃあね、ビックリしましたよ。
ジュリーの退場とは時間差があったとはいえ、鉄人バンドのメンバーまでもが手を振りながらステージから下がってしまった時は・・・。

開演前に食事をご一緒した前列の先輩に、「ひょっとしてインスト無しですか?」と聞きました。
その先輩も、他にご一緒した方々も、開演前は僕に気を遣ってステージングについて一切お話されなかったのです。
「後半はインスト無しでいきなり始まるんですか?」
「驚いたでしょ?」
「驚きました・・・」

「このことだったのか!」と思いました。
でも・・・ショックは小さかった・・・そんな自分にも驚きました。
先に書いたように、僕はもっと悲しいことを覚悟して来ていましたから。

「あぁ、そういうことにしたんだね、ジュリー」
残念と思いつつも、そんな穏やかな反応しかなかったのです。
でも、初日に参加していたら、自分は絶対に穏やかでなんていられなかった・・・それも解っています。
それだけに、渋谷初日や翌々日の大阪に参加してショックを受けた鉄人バンドのファンの方々に後ろめたい、申し訳ない気持ちがあります。

先に書きました通り、僕は休憩時間はあって良いと思っています。でも、インストは聴きたい、復活して欲しいと思っているのです。

ショックが小さかった分、色々と考えることもあります。

単にインスト復活を願ったところで、僕にできることなど無いのですが・・・このツアーが終わったらまず、ジュリーLIVEのインストをお題に採り上げる新たなカテゴリーを作ろうと考えています。
インストの素晴らしさ、曲の良さや演奏、アレンジの凄さを語っていく・・・そのくらいのことでも、僅かではありましょうが、これまでインストを意識していなかった方々に興味を持って頂けるかもしれません。
これは、ジュリワンツアーのインスト記事をしょあ様からリクエストを頂いた瞬間、思いついたことです。
今の鉄人バンドのみならず、依知川さんがいた時の「サン・キング」や「クリムゾン・キングの宮殿」の素晴らしい楽曲解釈などは是非記事にしたいですし、井上バンド時代(映像が残っていないので、音源のみを下地に考察することにはなりますが)の「跳べ!スニーカー」なんてメチャクチャにカッコイイですから、そういったものを少しずつでも採り上げて書いていきたい・・・。

みなさま、その時はどうぞ読んでくださいね。

さて、「せっかくだから」とトイレに行くことにしました。
そうしましたら、3人の先輩方との「はじめまして」に恵まれました。
行きがけには、昨年の安城でお会いできなかった、あられ様と。
その後、女性トイレの方に並ばれていた(お名前は伺えなかったのですが)方に「いつも読んでます」とありがたいお声をかけて頂きました。
席に戻る途中では、同じく遠征のmimina様と。

今後もLIVEで休憩時間が設けられるとすれば、それは僕に限らず、短い時間ながらジュリーファン同士のささやかな交流の時間になっていくのかもしれませんね。

さぁ、後半1曲目は何だろう、いきなり立つのかな、服脱いだ方がいいのかな?と思いながらスタンバイしておりますと。
「次の曲はこれ!」と言わんばかりの、あまりに解り易いS. E. がスピーカーから流れてきて・・・。

遂に、遂に。
あの曲を生のLIVEで聴ける時が来ました!

10曲目「
PEARL HARBOR LOVE STORY

Samosutatto

ドーム堕ち直後の大人買い期間、ジュリーは過去にこの曲をLIVEで歌ったことなんてあるのかなぁ、世間的にはアルバムの1収録曲なんだろうからなぁ、などと何も知らずに失礼極まりない事を考えていたあの頃の自分に
「2年後に生で観られるよ」
と教えてあげたい・・・。

決して大げさではなく、いつかLIVEで体験するのを夢にまで見た曲ですよ!
ちょっと、バンドを見る余裕すらないんです。本当にジュリーが、「PEARL HARBOR~」を目の前で歌っている・・・。
まるで物語の中にいるかのようです。
ただ、それはやっぱりね、この名古屋は歌詞完璧でしたから!
(前日の渋谷は相当だったらしいですね。「12月8日」がループしたとか・・・)

僕は、「神にすべて~ゆだねると覚悟♪」のトコの「神」の発音がね、どうしようもなく好きなんです。初めてCD聴いた時からずっと。
「か」が、ちょっとシャウトみたいな感じになるでしょ?あれが、たまらん・・・。
そして、名古屋ではかなりそこをCDに近い雰囲気で歌ってくれて・・・もうダメだ、泣く~!みたいな乙女モードになってしまいました。

「PEARL HARBOR LOVE STORY」、実は初日翌日という早々にネタバレしてしまいました。自分の不注意で・・・。
その時は、「随分な大物をネタバレしちゃったなぁ・・・」と、ドルフィンになって海深く潜ってしまいたい気持ちになりましたが、実はそれ、逆にすごく良かったんです。
ちょうどその頃風邪気味で、カミさんにも心配かけていたりしたのですが
「パールハーバー歌うLIVE、何があろうと、絶対に病欠などでき~ん!」
と宣言(いや実話ですよこれは)、肉体的にも精神的にも、さらにはその後のネタバレ我慢に向けても、異常に気合が入りまくったのです。
僕にとっては、それほどの威力を持ったナンバーなんですよ・・・。

「端正な胸♪」の箇所で目をうるませたジュリー。
何か意味があったのでしょうか。何か思い出すことがあったのでしょうか。
僕には解りませんが、とにかくこの曲ではジュリーの立ち姿だけを追いながら・・・それでも鉄人バンドの音はビンビンに胸に飛び込んできました。
ドラムス、良かった・・・。
やっぱりGRACE姉さんのドラムスには、歌心があります。

11曲目「
エメラルド・アイズ

Namidairo

「PEARL HARBOR~」の豪快なエンディングに酔いしれるDYNAMITE。
この日初めてでしょうか・・・「次の曲は?」と身構えるタイミングを逸したのは。

「ダン!」とスネアが鳴って、ものの2秒くらいで四方のお客さんが全員スックと立ちあがるではありませんか!
「えっ、何だっけこの曲?」と僕が考えたのが3秒目くらいまでかかったのかな。「あぁ、エメラルド・アイズじゃん!」

て言うか。
「エメラルド・アイズ」で総員スタンディングって・・・!

思わず後ろを振り返って確認してしまいましたよ。
ホントに立つトコなのか、ここは?ってね。

いや、全然いいんですよ。
僕も大好きな曲ですからね。
ただ・・・ついこの間の『秋の大運動会~涙色の空』ツアーで多くの先輩方が、「この曲はどうやってノるべきか、よく解らない」って仰ってませんでしたか・・・。

それがいきなりのスタンディング、のみならず一糸乱れぬ手拍子ってのは。
おそるべしジュリーファン!
どうやら、「今回はここで立つ!」というポイント・ナンバーとして、この「エメラルド・アイズ」がジュリーファンの間で浸透していたようですね。
何も知らない僕は、びっくりしたじゃないのさ~。

下山さん、間奏ではいつものように、外側に円を描くような歩みで前方にせり出してきました。この日初めて?

12曲目「
まほろばの地球

Namidairo_3

ありゃ、これはもしかして・・・と、初日参加のみなさまもこの曲が来た瞬間には思ったでしょうね。分かりますよ、みなさまの思ったこと。
それは

ひょっとして次は「若者よ」ですか?

って、早くも次の曲のこと考えたでしょ~?もちろん名古屋での僕も同じです。
で、その通りになるわけですけど。

歌にしろ楽器にしろ、ディレイの深さって(回数ではなくて、深さね)単独ソロ部でしかなかなか気づけないのですが、この曲はイントロが柴山さんのリフから始まりますよね。そこで解りました。
名古屋のエフェクト設定、『秋の大運動会~涙色の空』ツアー時を比較すると相当深かったです。
リフのワンフレーズからワンフレーズへの移動の隙間に、残響音がかなり遅れて鳴っていましたからね。

ジュリーの「がっ、が!」(この日は「がった」ではなかった)も聴けたし、相変わらずミック・ジャガーばりの色気あるヴォーカルでした。

13曲目「
若者よ

Namidairo_4

いや、この曲もネタバレしてたんです。カミさんがうっかり喋ってしまいましてね・・・。
ただ、「PEARL HARBOR~」ネタバレの時と比べてまったく取り乱さなかったというのは、若手ジュリーファン(一応ね)として、いかがなものか。
反省する次第です。

で、この曲を歌うことは解っていましたから、あとはセットリストのどの辺りに配置されるのか、という事を考えているワケでね。僕の場合は2曲しか知らないですから、「PEARL HARBOR」が終わったらあとはその点だけを待ち構える状況だったのです。
そんな中、「エメラルド・アイズ」→「まほろばの地球」と続いたら、そりゃもうココしかなかろうて!

という事で、レアなナンバーについては全く予測不可能なジュリーは、そういうベタなポイントは忠実に期待に応えてくれる・・・その辺が面白いんだなぁ。

柴山さん、ソロ部で張り切ってせり出してきますが、3回し目くらいでクルッと背を向けスタスタと戻っていきます。
これは『秋の大運動会~涙色の空』ツアーの時から、そう。
何故って・・・”爆音コーラス”という重要なお仕事があるのです!

14曲目「1989」

Boukyaku

しし渋いっ!
ブログで、アルバム『忘却の天才』の情報をお探しと思われる検索が多かったので、この作品から多くの曲がセットリストに選ばれているだろうと予想はしていましたけど、これは渋い!

もちろん、文句なくカッコイイ曲です。
パワーポップ×サイケデリックの融合したようなナンバー。アレンジの肝は、フロアタムを連打する地鳴りのようなドラムスと、XTCのアンディ・パートリッジを彷彿させる変態ギターです。
あとは、呪文のような響きのコーラスですよね~。これは是非とも全員でやりたいところです。

しかし不思議なものです。
この曲が例えばこの間のツアーに組み込まれていたら、ここまでお客さんが熱くなったでしょうか。
熱い会場の雰囲気が伝わったのか・・・演奏が終わったとたんにジュリーは大声で
「ロッケンロ~~~ル!!」
と叫びました。

セットリストの妙・・・ジュリーはそれを知りつくしていますね。

15曲目「砂丘でダイヤ

Boukyaku_2

ジュリーの「ロッケンロ~!」に続いて始まったイントロ。
うわ、来た~~~!!
「砂丘でダイヤ」、検索されてたのかなぁ・・・気がつかなかった。この曲は全くノーマークでした。とてつもなく嬉しい誤算です!
すぐに、チャコ様&nekomodoki様ご姉妹のお顔を思い出しました。さぞ初日はエキサイトなさったことでしょう。

そして、これは後になって思い出したのですが、ある先輩から「レポの時は、セットリスト15曲目の鉄人バンドの演奏についてレクチャーお願い!」と仰せつかっておりましたのです。
「砂丘でダイヤ」でしたか!お目が高い。確かにこの曲の演奏は独特なんですよ。

これはブルース・ナンバーなのですが、一般的なブルースとはちょっと違った点もあります。
通常ブルースは、例えばブルース・ピアノの教材では


左手は正確なリズムにのって進行し、右手で歌う。右手のメロディーは多少崩れても感情表現として成立するが、左手は必ず正確なリズムにのっとらなければならない。
バンドで言うと、ドラムス、ベースが左手であり、ギターやヴォーカルが右手だと言える。
いわば、左を制する者は、ブルース・ピアノを制するのだ。
(村松充昭編著、ドレミ楽譜出版社刊、「ブルース・ピアノ・マスター」より)

といったように、土台となるリズムセクションの正確性に重きが置かれています。

しかし、「砂丘でダイヤ」はブルースから派生した、いわば”ハード・ロック・ブルース”と言えるでしょう。
レッド・ツェッペリンのファースト・アルバムで、一躍脚光を浴びた新しいロックのひとつの形。
それまでのブルースと何処が最も大きく違うのか・・・もちろんハードロックが融合されたということなのですが、それは、ドラムスが「引き摺る」という感覚。いわゆる「アトノリ」の概念です。
それ以前の概念だと「非常識」とすらも言える、”ドラムスがすべての楽器の後を追うように、ジャストのタイミングをずらして遅れて出てくる”という荒業。それがハード・ロック・ブルースの醍醐味なのですね。

しかも、鉄人バンドにはベースがいません。
ベースがあれば、3連符のニュアンスはベーシストに任せられますが、キックだけで「タッカ、タッカ♪」のニュアンスを表現したGRACE姉さん、見事です。
ハイハットが4分音符連打(ジョン・ボーナム流のハードロック・ブルースは大抵そうなのです)なので、ベースレスは相当なハンデだったかと思います。脱帽ですよ!

そして、そんな「遅れてくる」「引き摺る」感覚を、「もどかしい、もどかしい」と言わんばかりに粘っこくしぼり出すヴォーカルが、とても重要。その点、ジュリーは天賦の才があり、得意中の得意なのだと僕は思っています。

しかもジュリーは、身体でもそれを表現します。
演奏が一時停止する「お、お~う、お~う、お~う♪」の箇所の身悶えなどは、まさにそう。じらして、じらして歌い、身体をひねって会場を魅了していました。
あのアクションは『歌門来福』で、同じ3連符ナンバーの「ハートの強さなら 空にさえ負けない」でも披露していましたね。

さてこの日の「砂丘でダイヤ」では
「煤けたジャケ~ット♪」
のトコでジュリーは、僕のいる上手方面で立ち止まり(僕からは少し離れていましたけどね)、いきなりガバッ!とジャケットを半脱ぎしました。
その瞬間、最前列ジュリー眼前にいらっしゃったちこ様が、「ガックン」と腰砕けになるのがハッキリ見えましたが・・・無事だったのでしょうか・・・。

16曲目「感じすぎビンビン」

Boukyaku_3

やはり!
あの「伝授 ビンビン」という検索フレーズは今ツアーのセットリストによるものだったのですね。
お求めの楽曲自体の記事がまだ無くて、ごめんなさい。
でも、フレーズの組み合わせが「瀬戸口 ビンビン」でなくてホッとしました。

しかし『忘却の天才』から3連発かぁ~。それは予想通りだったけど、これでもう「不死鳥の調べ」は無いな、とこの時点で考えていました。それがあったら、失神してたかもしれませんがね。

いやでも、「感じすぎビンビン」が悪いわけでは無論ないですよ!どちらかというとアルバムの中ではリピート率は低いものの、LIVEで聴いたら凄いだろうなぁ、とは思っていました。
その点、間違いはありませんでしたね。

「感~じすぎ~♪」のトコで、ジュリーはちょっとだけ上を向いて、額に手を当てて歌う時がありましたよね?
あれがジュリーのイク瞬・・・いえ何でもありません。

エンディングで「ばばば、ばばば♪」で上手、「びびび、びびび♪」で下手(もしかしたら逆だったかも)と闊歩するジュリー・・・そんな状況が何故こうもカッコイイのか。
普通の人がやったら、笑えるだけのような気が・・・。

17曲目「マッサラ」

Kitarubeki

うん、やっぱり来た~!
これはもう「今回歌ってますよ。過去に楽曲記事ありませんか?」と言わんばかりの検索を頂いていましたからね。何となく、終盤に配置されているような予感もしてたし。
嬉しいなぁ、大好きな曲です。

しかし、ですよ。
大好きな曲と言いつつ、僕はこのナンバーで妙なループに陥りました。
まずは1番。

「と~きを、咀嚼した~~♪」
(ジャラッ!)

に続いて何故か頭の中で
「かあぁ~~~っ♪」
と歌ってしまい、
「いや違う違う、鳩が飛ぶ鳩が飛ぶ」
と言い聞かせ・・・2番。

「あ~いを疎通する~~♪」
(ジャラッ!)

と次の瞬間にはまた頭の中で
「かあぁ~~~っ♪」

って歌ってる。

何だ何だ、どうした俺?
「かあぁ~~~っ♪」
って、一体何だっけ?
・・・と、その場ではまるっきりの謎だったのですが、後でよくよく考えてみると、「無邪気な酔っ払い」のサビでございました(汗)。
この2曲、似てる・・・よね?ね?

僕だけですかそうですか・・・。

CD音源ではアコギの単音がメチャクチャに痺れる僕ですが、今回のようにエレキ2本でガンガン攻め立てられるのも、イイですね~。

18曲目「a・b・c・・・i love you


Sinpurunaeienn

おぉ~っ!
苦節2年
(←大したことない)・・・ソロコンでは初めて”全然当たらないセットリスト予想”が当たった~。

いや、でもこれは自分の力で当てたわけではないなぁ。
そもそもtoko様から「XTC」のお話を頂いて書こうと決めた記事ですし、ちょうどタイミング良く、メイ様とちこ様から偶然にも考察ヒントを授かりましたので、「それならセトリ予想に組みこんじゃえ!」と急遽お題を変更して書いたのでした。

で。
まぁ名古屋もそりゃあもう熱狂の渦、大盛り上がりだったワケですが・・・ちょっとね。
ファイナルの渋谷で克服しなきゃいけないことが。

実はDYNAMITE、この「a・b・c・・・i love you」に合わせて”おいっちに体操”ができません!
何故だ・・・何が僕の反射神経を邪魔してる?
これまで「奇跡」「TOKIO」「KI・MA・GU・RE・「明日」「世紀の片恋」・・・数々のナンバーで嬉々として”おいっちに体操”に率先して参加してきた僕が、何故・・・?

16ビートだからかなぁ。
身体が素直に反応してくれないんですよ。
ヤケクソで踊ってごまかしましたけどね。

エンディングの会場全員による「アイ、ラ~ビュ!」のお返しポーズは凄かった。
ファイナルは2階ですから、会場を上から見下ろせます。
壮観だろうなぁ・・・。

ちなみに名古屋では「XTC」ではなく「etc...」だったように聴こえましたが、参加なさったみなさま、いかがでしょう。

~MC~

休憩時に先輩が「もうひとつ、びっくりすることがあるよ」と仰っていました。
アンコール抜きの構成のことだったのですね。
これは、いかにもジュリーらしい・・・予定調和がイヤだったのでしょう。休憩のことも含めて、今回のステージングの変化はこの”アンコール無し”という観点からを出発して再構築されたものではないか、と今は考えています。

でも当日の僕は
「えっ、変なトコでMC入れるなぁ・・・まさか、ここで鉄人バンドについての悲しい報告が・・・いやいやタイガースの話か?」
と、色めきたちましたよ。
そんなことを考えながらでしたから、MCの細かい内容は覚えておりません。
ただただ、短かった・・・。

「頭がボ~、足もボ~」
と言った後に、外が寒いから会場は暖房が入ってて、前から焼かれ後ろから焼かれ、イワシ状態です、と言って笑わせてくれました。

そしてメンバー紹介があり、
「オマケです~!!」
と、ジュリーの突き出した指は3本。
残すところ、あと3曲のようです!

19曲目「時の過ぎゆくままに」

Ikutuka

あぁ、やっぱり最後にはシングル曲も歌ってくれるのね、ジュリー
(いや、「あの日は雨」はシングルじゃ!というツッコミはどうかナシで)

僕に限らず、多くのジュリーファンの中には、「ヒット曲は一切無くても構わない」と考えておる人が多いとは思うのですが・・・この曲のイントロが流れた瞬間の「うわ~っ!」っていう会場の雰囲気を直に感じますとね、やっぱりヒット曲の持つ力って大きいんだなぁ、と。

ジュリーはツアー前にはセットリストの歌詞復習とか根をつめてやっているんだろうなぁ、と思う一方で、「時の過ぎゆくままに」くらいになるとその必要はなく、イントロが流れただけでスラスラと自然に歌えるものなのでしょうね。
自然に、優雅に歌っている・・・そんな印象を受けました。

ちなみに僕のお席からだと、この曲で再び柴山さんの半身が隠れ、下山さんは何処かに行ってしまわれました・・・(泣)。

20曲目「彼女はデリケート」

Gsiloveyou

会場のみなさま、今回のセットリスト、構成ですとこの時点でも体力が充分残されているご様子。
ステージも凄かったし会場も凄かった~。
「彼女はデリケート」・・・「I'M IN BLUE」もそうなのですが、作曲者の佐野元春さんのヴァージョンと比較しますと、ジュリーのヴァージョンは、速い!
僕は佐野さんのヴァージョンを先に知り、かなりの年月を空けてジュリーに辿り着いたという経緯がありますから、余計にそう感じるワケです。

『奇跡元年』以来かぁ。
・・・ん?
ここまで、『奇跡元年』『歌門来福』という僕が生で観てきたLIVE・・・”お正月コンサート”に限って言えば、重複して聴くことになったのはこの曲が初めてなんじゃ・・・(註:「アリフ・ライラ・ウィ・ライラ」がございました)。
一体どれだけ「まだまだ歌う曲」があるのでしょうか、ジュリー。

柴山さんも下山さんも、駆け足駆け足!の状態で前方にせり出してきます。特に柴山さんは目の前でしたから・・・足の上がりが尋常ではなかったですね~。ギターのボディが顔にくっつきそうでしたもん。

一方のジュリーは駆け足しながら腕をビシッ!と交互に振るのがもう、”永遠のロック小僧”に見えます。これは『奇跡元年』の時にも思いましたが、年齢と身体のキレが合ってない!

大阪ではエンディングの”やり直し”があったんですって?
観る側からしますと、嬉しいオマケですねぇ・・・。
しかしジュリーにとっては、その後の会場はすべてリベンジってことになるのかな?
躍動的に飛び跳ね、走り回ってからしっかり最後のワンフレーズでステージ中央に戻ってきて
「デリケイ!」
バッチリとキメました!

21曲目「ヤマトより愛をこめて」

Konndohakareina

イントロのピアノの3音目くらいまででしょうか、僕はこの超メジャーなナンバーを別の曲と聴き間違え、「うわお~~~っ!」と果てしなくエキサイトしました。
何だと思います?

『いくつかの場面』収録の「燃えつきた二人」。
いくらなんでも、最後の最後にそれは無いっすね。
それに「燃えつきた二人」だったらピアノじゃなくてあの独特の音色にキーボードを作ってくるはずですし。
でも、最初の音階移動は似てるよ!ほんの一瞬・・・だけど。

てなことがありつつ、「あぁ、最後は(さっきジュリーが指3本立てましたからね)これか・・・」と耳ダンボにして聴き入りました。

そういえば『ジュリー祭り』では、この曲のドラムスに感動したんっだったよなぁ。これみよがしにパワフルに叩くのではなく、歌の世界を邪魔しない、ジュリーのヴォーカルを引き立てる、それでいて力強さも兼ね備えたドラムスなんだ・・・。
その時の僕は「あの女性ドラマー、誰だろう?」というレベルでしたが・・・。

ステージが進むに連れてジュリーの声がどんどん出てくるのはいつものこととは言え、ラストにふさわしいヴォーカル。
ジュリーもまだまだ体力余りまくってるんじゃないだろうか・・・。

エンディングで柴山さん、ヴォリュームペダル踏んでました?
明らかにそんな感じの音だったけど・・・よく見えなかったんですよ。
とてつもなく素晴らしいステージでしたが、席の視界に少し残念な気持ちが残りました。贅沢過ぎることなんですけどね。

ジュリーはいつものように、「ぷい!」と横を向きスタスタと引き上げかけた後、一度立ち止まって、にこやかに手を振ってくれました。

---------------------------------

時計は午後7時を少しだけ回ったところ。
しか~し!
遠征組の僕とカミさんはここからが大変。
なんせ外は大雪です。新幹線は遅れまくっているに決まっていますから。

とにかく大急ぎで駅へ向かい、岐阜研人会の方々やakichanご夫妻(日本中何処へ行っても遭遇する気が)に見送られつつ、一番先に出発するという「ひかり」自由席に突進。
何とか座ることができました。
この日初めてお会いしたばかりのかずぴ様が、後から飛び乗ってきて驚きました~。お座りになられましたか?

新幹線は「どの辺が”ひかり”なんだ?」という速度でノロノロと進み、浜松駅で長時間の雪降ろし作業、挙句に静岡駅で後続の「のぞみ」に抜かれたりしましたが、そこから先はカッ飛ばして進み、日が変わらないうちに自宅に辿り着くことができました。
僕等を追い抜いていった「のぞみ」にジュリーか鉄人バンドのメンバーが乗っていたかもしれないなぁ、とそんなことを考えました・・・。
MCが短かったのは、やっぱりこれから雪の中を遠いところへ帰らなければならないお客さんを思ってのことだったのかな?

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話が前後しますが僕等はこの日、早めに名古屋入りして、開場までの時間を何人かの先輩方とご一緒させて頂きました。
関西組、愛知組、岐阜組・・・面白過ぎる先輩方が揃い、大変楽しい時間を過ごすことができました。
しかもみなさま、僕に気を遣って「セットリストに触れてはならんから」と、主にジュリーの体型のお話をメインになさってくださいました(汗)。

無論僕は先輩方の何の役に立つでもなく、おちあってからはとにかくみなさまの後をついていっただけです。
名古屋駅から地下鉄で栄駅へ。
そして雪が降りしきる栄の街を、フードかぶって松阪屋までダッシュ!

Nagoya3


↑ 栄周辺の中ではどちらかというと閑静な辺り?
何処をどう進んでいるのか・・・ここではぐれたら僕は自力で芸術劇場には辿り着けません。必死で先輩方についていきます。

で、お昼をご一緒させて頂きました。
人生初の、ひつまぶしでございます。

Nagoya2


↑ 衣食住センスゼロのDYNAMITEが、割り箸の文字を「ひまつぶし」と読んでしまったことは言うまでもありません・・・。

大変おいしゅうございました。
僕的には、最初の1杯目(3杯に分けて食べるのです)の状態で一気食いしたいところでしたが、作法にしたがってしまいました・・・。

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・・・と、何とか楽しいことを思い出しつつ、名古屋のレポを書き終えることができました。
LIVEは日曜でしたのに、今日はもう土曜日。明日が早くもツアー・ファイナルという、言わば締切ギリギリの状況ですか。
お待たせして申し訳ありません。
たくさん頂いておりますコメントのお返事は、まずside-Bの方からレスさせて頂きますね。こちらも本当にお待たせしてしまいました。

明後日からはまたレポに取り組まなければなりません。
ファイナルで果たしてこれまでの会場と違った仕掛けが待っているのか・・・こちらも気合を入れて書かせて頂きます。

それが終わったらインスト記事の1発目。
お題は、ジュリワンツアーの曲(仮題・「情熱の渚」~「マーメイド・ドリーム」)です。

続いて『Ballad and Rock'n Roll』のセットリスト・おさらいシリーズ。「君にだけの感情」「愛は痛い」「耒タルベキ素敵」「マッサラ」「彼女はデリケート」・・・記事に採り上げたい曲はいっぱいあります。
そうそう、今回のセットリストは既に執筆済みの曲も多くて、なんだか嬉しかったなぁ。

毎度の大長文レポ、おつき合いくださいまして、ありがとうございます。
さ~て、何分割ですか?

(24分割を超えたところまでは自分で確認してる爆)

File0593

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2011年1月13日 (木)

[ ネタバレ我慢期間企画 ] 2010年ジュリーLIVE、想い出の楽曲・ベストテン!

辛い。
辛いです・・・ネタバレ我慢。

本当はこの期間中に、ジュリー以外のアーティストの記事を書こうと考えていたのですが・・・。
無理!
頭の中は、まだ知らぬセットリストのことでいっぱい。


実は、多くの先輩方が「DYNAMITEは絶対喜ぶ選曲」と仰ってくださっていて・・・もう、どうにかなりそうです。
でも、その後に「ただ、ね・・・」と思わせぶりな注釈がついてくるのが、またもどかしい~!

解ってますよ!
バラード中心なんでしょ?
そうでしょ?立てないんでしょ?

(いや、お返事はいりません汗)

てことは、1曲目は「ひとりぼっちのバラード」で予想当たり?
いやいや、「涙色の空」かな?
・・・と、悶々と想像しながら過ごす日々なのです。

あまりにも苦しいので、少しでも気を紛らすために、強引にネタバレ我慢期間企画を考えました。
昨2010年に参加したジュリーLIVEで、個人的に想い出に残った楽曲を、懐かしい『ザ・ベストテン』形式で列挙しようというものです。
これは昨年末にしょあ組長が、”今年1年を振り返る”ということでブログに書いていらっしゃいましたから、遅まきながらの便乗ですね。


それでは、DYNAMITEの独断・偏見による”想い出の楽曲”、ザ・ベストテン形式で行ってみましょう!

2010年の第10位
「懐かしきラブ・ソング」

from 8・1 川口リリア『僕達ほとんどいいんじゃあない』

ジュリワン初日のレポを執筆開始時点では、タイトルすら解らなかった曲。コメントにて先輩に教えて頂いてから、ようやくベスト盤CDに収録されていることに気がつくという情けなさ。
それが・・・LIVEを重ねるごとに演奏も歌唱もどんどん良くなってきて。
「川口ではこの曲が一番良かった!」と思うまでになりました。

右腕を突き上げて歌唱を終える鳥塚さんと、腕を腰にあてて気合を込めてコーラスをとる加瀬さんの姿が強く印象に残っています。

2010年の第9
砂漠のバレリ-ナ

from 1・24 渋谷CCレモンホール『歌門来福』

世紀の(と言うか僕は後追いファンなので初めての経験だったということですが)イントロ当てクイズ状態となった『歌門来福』初日。
中でもこの「砂漠のバレリーナ」に瞬時に反応できた自分自身に感動しました。『架空のオペラ』収録曲を生で聴く日がこんなに早く来るとは・・・。

神々しささえ感じられたジュリーのヴォーカル、恍惚の客席。
「まだまだ歌う曲がいっぱいある」と言うジュリーですから、この先のLIVEで、同じような感動をずっと味わっていけるのでしょう。

ということで、『BALLAD AND ROCK'N ROLL』にも大いに期待しちゃってます!

2010年の第8
「太陽」

from 9・17大阪グランキューブ 『秋の大運動会~涙色の空』

柴山さんの「もうカンベンしてください~」と言わんばかりの泣きぬお顔が炸裂しまくったのが、この大阪グランキューブでの「太陽」。
多くのファンが『秋の大運動会~涙色の空』ツアー、セットリストの目玉として挙げたナンバーが「太陽」でしたが、僕が参加した中で最も熱演だったのがこの大阪でした。
もちろん柴山さんばかりでなく、泰輝さんの自在な音色チェンジ、そしてジュリーの悲しいまでの熱唱も心に残ります。

何故ジュリーは「太陽」を歌う時にあんなに悲しそうなのか・・・僕にとってはこれからの考察課題を授かった想い出の1曲ともなりました。

2010年の第7
涙がこぼれちゃう

from 5・28渋谷CCレモンホール 『僕達ほとんどいいんじゃあない』

昨年は、ジュリーwithザ・ワイルドワンズをきっかけに吉田Qさんという素晴らしい才能との出逢いがあり、これからも応援していこう、と決めた年でもありました。
彼が多くのジュリーファンを虜にした楽曲、それが「涙がこぼれちゃう」。
ジュリーwithザ・ワイルドワンズの本当に楽しかったツアー、その幕開けの初日、9曲目にこの曲のイントロが流れた時、「うわあぁ~っ」という吐息とも喝采とも言えない温かい空気が会場を充満しました。

その頃ちょうど吉田Qさんは、夏フェス出場をかけたweb投票レース6番手に甘んじていて、4位以内という当選圏内に届くかどうか危ぶまれている状況でした。
ジュリワンツアーが始まったタイミングで、急激に票を伸ばし始めたQさん。
最終結果第2位というのは、このツアー初日の「涙がこぼれちゃう」演奏時の会場の空気が予言していたのかもしれませんね。

2010年の第6
涙色の空

from 9・3渋谷CCレモンホール 『秋の大運動会~涙色の空』

『秋の大運動会~涙色の空』ツアー初日。
その時僕はまだマキシシングル『涙色の空』を購入
できていませんでした。やむを得ず音源のみのフラゲ状態。

基本的に歌詞カードを読んだ後でなければ楽曲記事を書きたくないタイプの僕が、この「涙色の空」というナンバーだけは、どうしてもツアー開始前に自分なりの解説をしておきたいという気持ちに駆られ、鉄人バンドの1人1音、ジュリーただ一人のヴォーカル・・・その最小限のトラック数によるレコーディングの意義を暑苦しく語り倒してしまいました。
初日のLIVEでは、鉄人バンド全員がCDと同じ音を、CD以上の熱演で再現。
僕はそれを聴きながら、ブログ執筆以来初めてと言ってもよい「楽曲考察の記事を書いて良かった・・・」という不思議な思いを体感しました。

その後、付随して生まれた擬音・・・柴山さんの「ちゅくぎゅ~ん♪」は、おかげさまで某方面での流行語大賞上位入賞を果たしたようです。
ありがとうございますありがとうございます。

2010年の第5
「愛まで待てない」

from 11・27渋谷CCレモンホール 『秋の大運動会~涙色の空』

”「愛まで待てない」が加速している!”

これは、頼れるJ先輩のお一人、ちこ様が『秋の大運動会~涙色の空』ツアー終盤にさしかかった頃に仰っていた名言です。
そしてツアー・ファイナル。
そのお言葉に魂が宿ったかのような熱狂を呼んだ「愛まで待てない」の熱唱、熱演はやはり忘れられませんね~。
「ダーリン・ユー!」とジュリーが客席を指差す度に沸き起こる悲鳴、絶叫・・・僕にとってそれは、初めて体感する「これがジュリーか!」という雰囲気だったのです。

当日打ち上げ時に
「タイガース時代の”君だけに愛を”の指差しってあんな感じだったんですか?」
と先輩に聞いてみますと
あんなもんじゃないわよ
とのことで・・・。
今年はそれが再現され、体感できるのかもしれない・・・そんな思いにワクワクしているところなのです。

2010年の第4
鉄人バンドのインスト

from 7・10長野ホクト文化ホール 『僕達ほとんどいいんじゃあない』

「情熱の渚~マーメイド・ドリーム」・・・しょあ様がつけた仮題、本当に曲の雰囲気にピッタリでとても気に入っています。
下山さん不在の中、ギター、キーボード、ドラムスたった3人の編成であれだけのクオリティー。しかも親しみやすくて明解なナンバー、というのが重ねて素晴らしかったと思います。
DVDで確認したところ、キーはやっぱりイ短調でしたね~。

で。
長野でのこの曲、他会場と比較して圧倒的に凄かったんですが・・・明らかにこの日の柴山さんはどうかしていました
メンバー紹介時のアイドルポーズ(”チ○太ポーズ”という表現はさる筋からの懇願(てか圧力)により永遠に封印されました)は一体何だったのか・・・未だに謎に包まれたままです。
とにかく、柴山さんのハッチャケぶりが随所に見られたステージだったのです。それがこのインストの熱演にも反映されたのでしょうね。
GRACE姉さんのドラムソロ
「だん・だん・だだだ!」
での、柴山さんの頭上手拍子煽り。
まぁこれだけなら他会場でもやってましたが、ソロ3回し目で
ラストォ!
とオフマイクで絶叫しお客さんを誘導したのは、僕の調べた限り長野オンリーの出来事だったようです。
このシーンを是非見たかった、と仰る方が、僕の周囲だけでもたくさんいらっしゃいます・・・。

(番外編)
2010年のスポットライト
吉田Q「恋のひとこと」

from 8・28千葉ポートパーク特設ステージ
『ASAHI SUPER DRY THE LIVE』

『ザ・ベストテン』では、ベスト3発表の前に”今週のスポットライト”というコーナーがあって、ランキング外ながら話題になっているアーティストの楽曲を紹介していましたね。
僕は昨年、ジュリー以外のLIVEに1本だけ足を運びました。それが吉田Qさんの野外フェスの晴れ舞台。僕にとって、”2010年のスポットライト”と呼ぶにふさわしい想い出のステージになりました。


え~と。
「鈴木雅之」或いは「ラスト・ラヴ」の検索フレーズで拙ブログにお越しのみなさま、こんにちは。
マーチンパパの新曲「ラスト・ラヴ」の作詞・作曲者でいらっしゃいます吉田Qさんの勇姿は、こちらです!
ジュリーファンの多くが、今年も引き続いて吉田Qさんを応援しています。
今年は、Qさん絡みでマーチンファンのみなさまと力を合わせることがあるやもしれません。よろしくお願い申しあげます。

それではベスト3の発表です~!

2010年の第3
”おまえにチェック・イン”
from 11・7千葉文化会館 『秋の大運動会~涙色の空』

DYNAMITE、嬉し恥ずかし初妄想。
前週の渋谷神席を病欠するという大失態の痛手を一瞬で払拭した、”セクシー・イヴ”指差し攻撃・・・その前後のジュリーの表情を、未だに鮮明に覚えています。
あれはやっぱり僕を狙って撃った・・・と思う!
(でも、それがいわゆる妄想族への入り口となる勘違いだった説も各方面では有力)

それを機に(かどうか分かりませんが)、”トチリ席”伝説が始まった・・・かもしれない(汗)。
僕はどうも、ジュリー堕ちしてからここまで席運にはかなり恵まれているようで(抽選外れ会場でのサイド寄り良席のパターンが多いですが・・・今回の名古屋もそう。)、しかもトチリ席率が高いのです。
本当に畏れ多く、ありがたいことです。

それにしても、生で観ただけのLIVEの映像がいつまでも頭に焼きつけられていることって、本当にあるのですね・・・。
余談ながら、この日の僕の「ほみたい、うん!」は、後ろから見ているといつにも増して尋常ではなかったと思います(恥)。

2010年の第2
TOKIO

from 2・6渋谷CCレモンホール 『歌門来福』

『歌門来福』ファイナルにて、新規ファンの僕が初めて体験した「オマケのオマケ」という至福。
あまりに興奮したため、不参加だった何人もの先輩方に終演直後の絶叫メールを送るなどという失礼な事をやらかしてしまいました。申し訳ありませんでした・・・。

僕はこれまで色々な会場で、邦洋含め色々なアーティストのLIVEを観てきましたけど、”ホールが揺れている”感覚はそうそう味わえるものではありません。
「ロータスの子守歌」が終わっても鳴りやまない拍手。会場を後にしようとする方々もチラホラ見受けられる中、ジュリーと鉄人バンドが再び登場。
もう一度だけ最後の挨拶に出てきてくれた、と思って見ていたら、下山さんがスッ、とギターを手にしたのです。
ジュリーの雄叫び
「じゃあ、行くで~!」
の瞬間は、本当にCCレモンホールが揺れました。

この先、味わうことはないかもしれない・・・大切な想い出の「TOKIO」です。

2010年の第1
FRIENDSHIP

from 5・30八王子市民会館  『僕達ほとんどいいんじゃあない』

意外に思われる方々も多いでしょうけど・・・僕は昨年観たすべてのLIVEの中で、八王子でのこの曲が一番想い出に残っています。
特に、植田さんが歯を食いしばってアコギを弾き続けている姿を思い出しただけで、涙がこぼれちゃいそうになるんですよね・・・。
(その割にはキー設定を勘違いしたりしてる恥汗)

どれだけ僕がこの日の「FRIENDSHIP」に感動したかと言いますと・・・何と、LIVE本編とは別に、この1曲だけで大長文のレポート記事を執筆してしまったほどなのです。

その時点までで一番の神席・・・島さん&柴山さん寄りブロックのセンターに近い、3列目。
そのため、ジュリー→植田さん→島さんの順に土下座、のシーンも良く見えました。
このシーンにどんな意味があったか・・・僕がレポで一番書きたかったことはそれです。この日のステージ後、”土下座”という言葉がネット界で一人歩きしているような気がして、「近くで観てたらこうだったんだ!」という事をどうしても書いておきたかった・・・。
どこまでみなさまにそれが伝えられたかは分かりませんが、おそらくこれまでの僕のブログ記事の中で最も暑苦しい文章になっていることは、自覚しています。
読んでくださったみなさまに、感謝でいっぱい・・・そんな気持ちも、僕がこの日の「FRIENDSHIP」を”第一位”に選んだ大きな要因のひとつかもしれません。

☆   ☆   ☆

さて。
おかげさまで少し落ち着きました・・・。何とかネタバレしないまま名古屋を迎えることができそうです。

名古屋のレポートは、こちら本館に執筆いたします。
我慢した分、豪快にネタバレさせて頂きたいと思っておりますので、よろしくお願い申しあげます!

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2011年1月 6日 (木)

恒例・ネタバレ専用リンクご活用のお願い

いよいよ始まります。
ジュリーのお正月LIVE、『BALLAD AND ROCK' N ROLL』。

果たしてどのようなナンバーが飛び出すのか・・・。
準備万端の方、新年の慌しさに追われて深呼吸していらっしゃる方・・・様々かと思いますが、拙ブログではいつものように、”セットリスト・ネタバレ禁止期間”へと突入いたします。

解禁日は、1月16日の深夜。
そう、これまでと若干異なるのは、今回はブログ管理人であるDYNAMITEも、その日までネタバレ我慢の日々を過ごすという点です。
何卒この不肖・DYNAMITEに、ツアー初参加となる名古屋でビビッドな反応をさせて頂きたく、ご協力をお願いする次第です。

例によりまして、ネタバレ専用の別館side-Bの方に簡単な記事をご用意させて頂きましたので、初日渋谷、大阪、15日渋谷参加のみなさま、熱いコメントをそちらでお待ちしております。
僕がみなさまから頂いたコメントを拝見するのは、16日名古屋のステージが終わってからということになりますけど・・・。
あんな曲歌った~!というみなさまからの悲鳴を、10日分楽しませて頂くつもりです。

今回も、どうぞよろしくお願い申しあげます!

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2011年1月 4日 (火)

沢田研二 「揺れるこころ」

from『JULIEⅡ』、1971

Julie2


1. 霧笛
2. 港の日々
3. おれたちは船乗りだ
4. 男の友情
5. 美しい予感
6. 揺れるこころ
7. 純白の夜明け
8. 二人の生活
9. 愛に死す
10. 許されない愛
11. 嘆きの人生
12. 船出の朝

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今日から仕事、そして明後日6日も当然仕事(泣)という、哀しみのDYNAMITEです。

お正月コンサート『BALLAD AND ROCK'N ROLL』、ジュリーファン待望の初日まであと2日となってしまいました。
多くのみなさまが「もうすぐ!」と期待に胸を震わせていらっしゃる中、僕はと言いますと、「まだまだあと10日以上も・・・」としょんぼりしているところでございます・・・。
6日のツアー初日は不参加。仕事で取引先さんに出向いて行って、おそらくそのまま飲み・・・帰宅する頃にはジュリーのステージも終わっているでしょう。
15日渋谷の抽選にも外れてしまい、第2希望だった翌16日名古屋まで生ジュリーはお預けです。

スケジュールを見ると、初日から中1日で大阪。
LIVEは日が詰まった時のツアー2会場目が素晴らしいステージになることが多いですから、初日ももちろんのこと、8日大阪に参加なさるみなさまが本当にうらやましいです。

僕は事前にセットリストを絶対知りたくない派ですから、6日以降はじゅり風呂さん巡りも控えなければなりません。実はこれが一番辛いかも。
もはやジュリー絡みのネット散策は、日常生活の一部となっていますからねぇ。

今日は、そんな溢れ出る思いを必死に押し留め平常を装いながら、ネタバレ我慢の日々を過ごすであろう僕の心中とシンクロするナンバーについて、記事を書かせて頂きたいと思います。
加えて、”忍耐の10日間”の個人的な予定なども取り混ぜつつ。

DYNAMITEの圧倒的フェイバリット・アルバム『JULIEⅡ』から。
「揺れるこころ」、伝授!

まずこの曲については、昨年度末に集中して執筆してきた”セットリスト予想”というわけではありません。
この先LIVEで聴くことは残念ながら無いだろう、と思っています。”全然当たらない”どころではないのですよ~。
と言うより、アルバム『JULIEⅡ』の半分以上の曲がおそらくそうなんですけどね・・・(でも、「美しい予感」や「愛に死す」はあきらめていません!)。

「揺れるこころ」・・・シチュエーションとしては、年上の船乗り夫人への恋情を(お互いに)胸に滾らせつつも、平静を装い、過ごす日々を描いたものです。
熱い思いを隠し自ら制御しながらも、「いつ爆発してしまうかわからない」というスリリングな状況が、セットリストのネタバレを我慢しつつ10日間を過ごそうという、僕の心境とシンクロするわけです。

山上路夫さんの詞にピッタリとマッチした、大野さんの気だるいメロディーを擁した作曲、そして東海林修さんの緊迫感に満ちたサイケデリックなアレンジが本当に素晴らしい。
大野さんの作曲はPYGっぽいですね。ハッキリした和音を避け、maj7や6th、add9などのぼんやりしたコードを多用。正に「揺れるこころ」です!

『JULIEⅡ』というアルバムは全編通してストリングスやホーンセクションの装飾がそれぞれの楽曲の大きな肝になっているのですが、「揺れるこころ」のアレンジは収録曲中で異彩を放っていて、演奏楽器構成はいたってシンプルなのです。
ミックス左から、ピアノ、ドラムス、アコースティック・ギター(リズムカッティング)、ベース、アコースティックギター(リード)。
ドラムスは、クラッシュシンバルのみ右サイドに振られています。

最右のアコースティック・ギターについては、クラシックギターのようなミュート奏法がしばしば登場し楽器の特定は実は曖昧なのですが、音だけ聴く限りではアコギだと思う・・・。
ピックではなく、指で弾いている可能性があるように感じます。
”弾く(はじく)”ように強弱自在に奏でられる単音が、「いつ溢れ出てしまうかもしれない感情」を表しているのでしょうか。

曲を聴いていて目立つのはそのリードギター、或いは高音を行き来するベースの熱演なのですが・・・でも僕としては、この曲のアレンジだとピアノとドラムスに相当惹かれるんだなぁ。
ピアノはドアーズみたい。「クリスタル・シップ」みたいな雰囲気があります。ちょっと”危うい”感じなんです。
まず「詞ありき」だった当時ならではのアレンジ・アプローチだと思います。

ドラムスは後半、妙なタイミングでフロアタムを刻んでくるのがいかにも70年代初頭のサイケデリック・ロック。
『JULIEⅡ』収録曲のドラムスは本当に名演揃いですよ。一番凄いのは「港の日々」でしょうか。

そしてここでもやはり、ジュリーのヴォーカルです。
ある意味”歌わされている”状態の『JULIEⅡ』のヴォーカルが、偶然なのか必然であるのかは分からないけれど「歌の神が降りてきている」と僕が感じていることを、これまでブログで何度か書いてきました。

「揺れるこころ」も同様です。
しかもこの曲は、二人のジュリー(別録りってことですね。ジュリーの別録りコーラスが炸裂するナンバーは、このアルバム収録曲に限らず、どれも素晴らしいです)のハーモニーが堪能できます。この危うい感じが最高なのです。
一番好きな箇所は

♪ ひそかに求め合う 二人         ならば ♪
           Fmaj7    Em       Fadd7  Cmaj7  Fadd9

の、「ひそかぁ~に♪」の高音パートですね~。
これまで何度も書いてきたような、”無垢なまでに伸び上がる高音”。背筋に電気が走りまくります。

余談ですがこの部分、お宝楽譜本『沢田研二のすべて』の採譜だと

File0594

さすがにこれは、省略し過ぎのような・・・。

という事で、果たして僕が自らの”揺れるこころ”を制御して、16日の名古屋までネタバレ我慢できるのかどうか・・・。
やり遂げることができたら、きっとご褒美曲が待っているはずだ!と、勝手に信じて頑張ります。
名古屋で”ビビッドな反応”ができますように。

初日から10日間は、ジュリー断ちしようと思っています。ジュリーの音源聴いてると、「ネタバレの扉がひら~くよ~♪」てなことにならないとも限りませんから。
久しぶりに好きな洋楽を聴くこともありますが、拙ブログに関連したところで、2枚の邦楽CDも購入しました。

『ナイアガラ・トライアングルVol.2』
『BACK TO THE BASIC』(ラッツ・アンド・スター)

この2枚です。

『ナイアガラ・トライアングルVol.2』の方は、ネタバレ我慢期間に記事を書く予定でいます。
僕が高校時代に同級生と組んでいたバンド”ロードフリーク”で初めて演奏した曲が、この作品のトップに収録されている「A面で恋をして」というナンバーでした。

実は、週刊現代のピーの記事を読んで、僕は無性に高校時代のバンドメンバーに会いたくなってしまいました。
内、一人のメンバーは大学も一緒で、今も東京都内にいることは分かっていたのですが、十数年前から互いの連絡先も分からなくなっていたのです。
ピーの記事をきっかけにネットで探しまくり、幸運なことにmixiで彼を見つけることができました。
「おうっ!」ってメッセージを送ったんですけど(笑)。
そしたらつい先日、「おう、ご無沙汰です」って返事がきました。
「っ!」が抜けていたけど、嬉しかったですよ・・・。
来週、本当に久しぶりに会う約束をしています。

で、懐かしさもあって購入したのが『ナイアガラ・トライアングルVol.2』。
これは、大瀧詠一、佐野元春、杉真理というビッグネーム3人によるコンピレーション企画盤で、ジュリーファンのみなさまもお馴染みのナンバーである、佐野さんの「彼女はデリケート」も収録されています。
「彼女はデリケート」は、佐野さんのソロ作品『NO DAMEGE
』でも聴くことができるのですが、こちらはヴァージョン違いで、僕はこのナイアガラ・ヴァージョンの方が断然好きなのです。

そしてもう1枚の、『BACK TO THE BASIC』。
こちらはシャネルズ=ラッツ・アンド・スターの再結成盤のようです。
ベストテン世代の僕にとって、彼等の楽曲は”ジャスト青春”です。しかし、これまでCD音源を真剣に聴いたことはありませんでした。

既にご存知の方も多いでしょうが、あのジュリーwithザ・ワイルドワンズに「涙がこぼれちゃう」「いつかの”熱視線ギャル”」の2曲を提供した吉田Qさんが、昨年後半に精力を注いでいたのが、シャネルズ=ラッツ・アンド・スターのヴォーカリストであり、今や”キング・オブ・ラヴソング”と呼ばれる鈴木雅之さんへの楽曲提供だったようなのです。
(先日、Qさま御本人のブログで情報解禁となっています)

吉田Qさん作詞・作曲の「ラスト・ラヴ」という鈴木さんの新曲は、TBSの人気番組『はなまるマーケット』において1月~3月のエンディングテーマとなり、本日1月4日からお茶の間に流れています。
この曲についての拙ブログでの考察記事はCDリリースを待ってからの執筆となりますので、時期は未定なのですが、それまでに鈴木雅之さん関連の過去音源を勉強しておこうと考え、まず『BACK TO THE BASIC』を購入したというわけです。
こちらの方も、よろしくお願い申しあげます。

最後に。
本日のお題「揺れるこころ」を収録した世紀の大名盤『JULIEⅡ』は、現在廃盤扱いとなっていて、非常に入手困難な状況のようですね・・・。
これほどの名作が・・・もったいないことです。

重箱の隅をつつくようですが、僕の所有するポリドール・リマスター再発CD盤には、歌詞カードの「揺れるこころ」ストーリー部に細かい誤植がございます。

File0595

(「なぐさめ」が「なぐさせ」になってます・・・)

是非修正の上、今一度の再発を~!

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2011年1月 1日 (土)

謹賀新年

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あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。

画像は、1972年『明星』7月号付録の歌本『YOUNG SONG』です。
高円寺の古本屋さんで購入しました。
同じ中古の『YOUNG SONG』の中でこの号だけズバ抜けて高かった(1500円)のは、やはり表紙によるものなのでしょうかね。

ジュリーの収録曲は「許されない愛」だけなんですけど。
巻頭特集で、何故かしらん何人かのアーティストをピックアップして、”ボウリング”についてインタビューしているんです。
この頃、流行ったんですっけ、ボウリング?
優等生的な回答が居並ぶ中、やはりジュリーは当時から自然体と言いますか。さすがですね。

自分でもまるで意味解りませんが、1972年のジュリーが、ボウリングについて語ったくだりを書き起こしまして、僕の新年のご挨拶に代えさせて頂きます。

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「ボウリング?あかん!あんなもの、カッコようもなし、へたくそやし、腕が疲れるからイヤや」
(編註:彼の苦手はボウリングと女の子とのデート?ちっとも話にのってこない。アベは100、ハイゲームが148。)
「投げるボールが10ポンドやろ?女の子用じゃ指が入らんし、結局、アレはあかんわ!」

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