沢田研二 「PinpointでLove」
from『CROQUEMADAME & HOTCAKES』、2004
1. オーガニック オーガズム
2. Whisper
3. カリスマ
4. 届かない花々
5. しあわせの悲しみ
6. G
7. 夢の日常
8. 感情ドライブ
9. 彼方の空へ
10. PinpointでLove
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まずは。
ジュリー~!!
62歳のお誕生日おめでとうございます!!
じゅり風呂のみなさまが、お寿司やらケーキやらの写真でお祝いしていらっしゃるようですので、僕は男のフルーツを。暑いからね、今日はジュリー、こういうの喜んで食べてくれると思う・・・。
去年のこの日には、「緑色のkiss kiss kiss」の記事を書いたっけ。
時間が経つのが早い?いえいえ。
ジュリーに熱をあげてると、年がら年中、色々ありますからね。特に昨年は僕にとって怒涛の1年でしたから、「まだ1年しか経ってないのか」と思えます。
ジュリーファンって、毎日が濃いんだよねぇ。
ありがたいことです。
ジュリーは、果てしなく雲の上の人。
僕などとは別世界に住む、スーパースター。それは当然のことなんですけど。
ジュリーの歌を聴いたりLIVEに行ったり、メディアでの発言を読んだりしていると、そんな遠い存在であるはずのジュリーが、とてつもなく身近に感じてしまうことがあります。
それが、お姉さま方の仰る「妄想」というヤツの正体なのかもしれません。だとすれば、その感覚は僕にもハッキリとある・・・。
僕が本格的にジュリー堕ちしてから2回目の、ジュリーの誕生日。
ヒヨッコ新規ファンが、言うようになったもんだね。
で。
吉田Qさんの夏フェス出演決定!
この朗報としめしあわせるようにして、ジュリーwithザ・ワイルドワンズが再び関東に凱旋いたしました。
ティアラ、ルネ・・・多くの関東圏ゴム紐売りの姫君方が、長い戦いの疲れをジュリワンLIVEで癒されているようですね。
遂にジュリーが「アニタ~!」を叫んだんですって?
(もう徐々にネタバレしてます。ごめんYOKO君)
僕も是非参加したいのですが・・・LIVEは7月の板橋までお預け。
聞くところによれば、明日はQさま応援シンジケートの女流作家お二人とその一派が、何故かしらん群馬で大集結なさるとか。
ワールドカップの日本16強入りを受けて、ジュリーのごきげんがうるわしいのも確実だし・・・。
いいないいな~。
まぁ、仕方ない。
何たって板橋、僕はまたしても1階最後列という立ち放題・暴れ邦題なお席をゲットいたしましたからね。
万全の体調で時を待つのみです。
さて今日は、先日のしょあ組長の御記事を拝見したのをきっかけに捻り出したお題です。
ジュリーファンでこのアルバムを褒めない人を僕は未だ知りません。
ハード、エロティック、そしてロック。
大名盤『CROQUEMADAME & HOTCAKES』から、大トリを飾る官能的なバラード「PinpointでLove」、伝授!
しょあ組長は、吉田Qさんの「雨とサンシャイン」について、レコーディング音源よりもQさま弾き語りによるエントリー映像の方がガツンと来る!と仰っておられて。
実は僕もその点、同感だったりするわけです。
これは決してレコーディング音源が良くない、という話ではなく、優れたオリジナル音源があって、生の演奏をああいった弾き語りスタイルで「曲の良さ」を表現しきったQさまの底力が僕らの心を打ったのだ、ということだと思います。
そこで考えたのが。
数あるジュリーナンバーのレコーディング音源の中で、もしもジュリーがギター1本というオリジナルとは全く違った形で名曲を甦らせた時、僕はどんな楽曲に心を打たれるだろうか、ということ。
Qさまのスタイルをヒントに考えてみますと。
・メロディアスだが冗長ではなく、コードチェンジが激しい
・刺激的な転調部があり、楽曲全体に起伏が感じられる
・意表をつく詞のフレーズが、さりげなくエロくて官能的
このような類のことが、ギター1本で聴き手を虜にする細かい要素として考えられます。
そしてこれらの条件を満たし、なおかつヴォーカルが、「絶対ジュリーでなければならない」と感じさせてくれる楽曲をジュリーナンバーから挙げるとすれば。
「PinpointでLove」。
いかがでしょう、みなさま。
CDのオリジナル音源にも、左サイドにアコースティック・ギターが入っています。
ジャジーなコード進行。これはブルースなどに影響を受けた白人の米国アーティストがよく好んで採り入れる手法です。
(どちらかと言うとCDでは、右サイドのブルーノートが美しいエレキギターの方が目立っていますね)
アコギのストロークは、難解なテンションコードが経過音として散りばめられていて、僕の実力では、楽器無しに脳内だけでコードフォームを拾うことは無理です。それだけに、アコギ1本で弾き語った時の説得力・美しさは容易に想像できるというものです。
特に「PinpointでLove」にはブルースの要素(1拍の4分音符の中に8分の3連符を感じながら弾く)が加味されていますから、尚更カッコイイでしょう。
一見突飛な詞のフレーズは、この頃になると最早ジュリー作詞楽曲のオハコとも言えます。ファンとしては、クセになるような言葉の選び方ですよね。
僕は新規ファンですから、ジュリーの新譜がリリース前にまずタイトルだけ発表されて、「一体どんな曲なんだろう」と想像しながら楽しみにして待つ、という至福の時間をまだCD2枚分しか経験していません。
長いファンの先輩方は、毎年そんな体験をしていらっしゃったのだと思いますが・・・。
実際どうでしたか?
『CROQUEMADAME & HOTCAKES』の時って。
「ピンポイントでラブ!」ですよ。
バラードと予想された方はほぼいらっしゃらなかったはず。
下手すると、じゅり風呂界で総ツッコミに遭っていたのでは、と想像してしまいます。現在の「若者よ」や、1年前の「NAPOLITAIN」のように。
ところが蓋を開けてみれば「PinpointでLove」は、あまりにも官能的なバラード。
「明るく愛に沈み込む」という当時のジュリー・ヴォーカルにピッタリのテーマだったわけですからね。これだから作詞家・ジュリーは侮れません。
この頃の楽曲はすべて曲先で、詞は後から載せるスタイルの制作だと思います(ジュリーが作詞・作曲両方を担ったナンバーについては逆の可能性もありますが)。
ですから、ジュリーが「PinpointでLove」の詞を書く際に、土屋昌巳さんの美しいメロディーに触発されていた、と考えるのが自然でしょう。
土屋さんの才能はすべてにおいて日本人離れしていて、まず、あのミック・カーンと並び立っても違和感が無いというのが、洋楽リスナーにとっては相当凄いことなのです。
ちなみに土屋さんは作曲の才能も凄いですが、プロデューサーとして日本が世界に誇れる才能の持ち主でもあります。
イカ天キング5週勝ち抜きで衝撃のデビューを果たしながらセールス的には今ひとつ停滞していたブランキー・ジェット・シティーを、トップクラスのロックバンドへと押し上げたのは、土屋さんのプロデュースに拠る所大、という話を、楽譜業界でも僕はよく耳にしてきました。
その土屋さんが『CROQUEMADAME & HOTCAKES』に楽曲提供した経緯は僕には分からないのですが、さすがに大物、提供した2曲(もう1曲は「カリスマ」はそれぞれ異なったタイプの作品ながら、いずれもそれまでのジュリーナンバーには無い新たな世界観を作り上げているように思います。
いや、ジュリーがまた新たな才能を自らの境地に引き込んだ、と言った方が良いかもしれませんね。
後追いの僕は、こうした超大物とジュリーの組み合わせ、そしてジュリーの吸収力・解釈力に驚きの連続でした。
蛇足ですが僕は「PinpointでLove」に登場する
♪ It's you くしゃくしゃ笑 顔~ ♪
F# A#m7・Am7・G#m7 Bm7 F#
(註:この曲のキーはAですが、このブリッジ部は嬰ヘ長調=F#に転調しています)
の部分のコード進行が昔から大好物で、これはビートルズの「Do You Want To Know A Secret」で学びました。
現在のJ-POPでもしばしば耳にする、胸キュン進行です。
さぁ、ジュリーの誕生日というのに、相変わらずの大したことのないウンチク記事を書いてしまいました。
これ読んで目が疲れた方、クドさのあまり頭が痛くなった方、文字数多過ぎてPCがフリーズしちゃう方(すみません汗)、ごきげん直しに、いわみ先輩のジュリー・バースデー記事に今すぐ飛んでった方が良いですよ!
太っ腹・いわみ先輩から、期間限定のプレゼントがあります。
いやぁ関西には、「男の中の男」が多いですね~。
(補註:Qさん応援するようになってから、拙ブログの検索フレーズ・ランキングの様子が何かおかしいんですよ。1位が「吉田Q 皆高さん」って・・・!あと、10位の「瀬戸口雅資 東京ドーム」ってのもパッと見、ものスゴイ語感ですね・・・)
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コメント
DYさん、お邪魔します。土屋昌巳さんに関しては、私は完全な後追いです。私にとって、土屋さんは長いこと“ゆうニャンに出ていた人”でした(汗)すいません。土屋さんがすばらしいアーティストだと知ったのは、90年代半ばぐらいです。でも「CROQUEMADAME~」に間に合って、本当によかったです。
コラボするジュリーの良いところは、相手の曲の良いところと自らのボーカルの良いところの両方が出るところだと思います。この作品しかり、ジュリワンしかり。これがあるから、ジュリーファンはやめられません。ジュリーと同時代を生きられて、幸せです!
投稿: 74年生まれ | 2010年6月25日 (金) 22時56分
74年生まれ様
毎度素早いコメント、ありがとうございます!
そうですね…74年生まれ様だと、「すみれseptember love」がベストテン1位をとった頃はまだ小学生ということになりますか・・・。
僕はちょうど、タイムリーだったんですよね。
ただその頃はジュリーも土屋さんも、そんなに意識して聴いていたわけではない、というのが逆に情けない~。
ジュリーは周囲の才能と自らの才能をかけ合わせることにかけては天才以上ですね。
これから先、どんな組み合わせを体験できるのでしょう。
ジュリーファンはやめられませんね!
投稿: DYNAMITE | 2010年6月25日 (金) 23時07分
頭痛は、
途中適宜ワープしてますので
大丈夫なんですが
「瀬〇口雅資 東京ドーム」って
おかしー。
しばし笑いました(*≧m≦*)
投稿: シロップ。 | 2010年6月25日 (金) 23時08分
シロップ。様
ほほ~う。
こんなしょうもないウンチクおじさんのブログの検索フレーズを笑う余裕が、今のシロップ。様におありになるとは、意外ですのぅ・・・。
失神の準備しといた方がいいんじゃあないですか~?
あ~。
行きたいよ~!
ジュリワンLIVE!
投稿: DYNAMITE | 2010年6月25日 (金) 23時23分
1階最後列という席に
「ぐれた」と思いましたよ
CROQUEMADAME & HOTCAKESなら、
伝授、もっと他のエロ曲がありましたでしょうに…
でも、いいんです。
誕生日過ぎたから。
いいんです。
大阪、最後列でも。しくしくしく
残念なのは、
シャララにしてもQさまの歌にしても、
今回限りなのだなあというところです。
投稿: ぬこ | 2010年6月26日 (土) 06時57分
ぬこ様
あれぇ~?「PinpointでLove」ってエロくないですか…。
確かに「クロックマダム~」ほかの曲がスゴイですからね。
やはりみなさま方にとっては1階最後列ってあまと良いお席ではないのですね・・・。
僕は大好きで、自分が1階中央付近だったら喜んで取りかえて頂きたいほどなのです~。
あ、でも大阪国際会議場は、ずいぶん縦長だと聞きました。それでか・・・。
仰る通り、ジュリワンの楽曲はツアー1度限りというのが寂しいです。
でも、ジュリーのことですから次々に新しい事に取り組み、僕等を飽きさせるなんてことはきっとないですよね!
投稿: DYNAMITE | 2010年6月26日 (土) 12時20分
お~男のフルーツ「スイカ」 ですね。
スイカといえば 音楽劇「いつかヴァスコダガマで」の中での ジュリーのスイカ早食い 見て頂きたいです。
『CROQUEMADAME & HOTCAKES』
まさに 遠征を始めたツアーでした。
当時は やっぱり
♪オーガニック・オーガズム に話題集中でしたね。
ツアーで初めてこの曲を歌うジュリーを観た衝撃?(いい意味)で
『もう一度 ♪オーガニック・オーガズム を観たい!」と言う友人の言葉で
京都へ。
前年のアルバム ツアーでは
このまま フェードアウトして行くのでは・・とちょっと頭をかすったりしたので
パワフルジュリーが とっても嬉しかったのを覚えています。
近年 インタビューで'03の時の話を読んで その時感じたことは そんなにかけ離れていなかったんだと思いました。
ブランキー・ジェット・シティー
土屋さんでしたか。(今ウィキ読んできました。)
(土屋さん インタビュー記事送りました。)
投稿: くれーぷ | 2010年6月26日 (土) 13時44分
DY様にそそのかされて(?)買ったDVD見ながら書いてます。
そーいやこの頃私も変に悟ったというか、開き直ったというか、
ジュリーは何時も「今」の自分を歌いたいんだ。だから毎年アルバムを出すしツアーもやる。そしてそれを心待ちしてる自分がいる。それはとても幸せなことなんだと。
このアルバムで一番好きなのは「しあわせの悲しみ」です。いつか伝授してください。
投稿: nekomodoki | 2010年6月26日 (土) 14時56分
ぷはは~♪
>今日はジュリー、こういうの喜んで食べてくれると思う・・・。
DYさまのジュリ愛が楽しくて、のけぞりそうになりました!
きっとスイカ♪スイカ♪と喜んで食べてくれるでしょう。。。
「PinpointでLove」久々に聴きました!
いやぁ~、やっぱエロいっすね~
♪スルリ しみ込む 君のにおいは…
(すみません、今歌詞カード見当たらず)
ジュリーのボーカルって、エロイけど清潔感があるんですよね~
投稿: チャコ | 2010年6月26日 (土) 16時03分
くれーぷ様
土屋さんの記事、拝見いたしました~。
わざわざありがとうございます!
Qさま応援も最後の最後まで頑張ってくださっていたみたいで・・・ありがとうございます~。
遠征は04年からでしたか~。
去年プレプレ大阪でお会いした際、03年のツアーについてくれーぷ様はたくさんお話してくださいましたね。
ジュリーはまったくブレていないということですよね。
でも、その瞬間瞬間ではわからない事もあって、後から「なるほど」というのも多そうですね~。
今後、心してかかりたいと思います。
☆
nekomodoki様
いや~、あれはまさしく悟るしかない映像でございます。
ジュリーがパワフルでいてくれればそれが一番ということですよね~。
「しあわせの悲しみ」、力強いナンバーですね。
イントロのギターがカッコいいです。いつか記事を書きますね。
ちなみに僕はこのアルバムでは「G」は一番好きなんですが、あまり話題にならないなぁ・・・。
☆
チャコ様
スイカに元気よくかぶりつくのが、男の本懐でございますから・・・ジュリーはきっと喜んでくれるのではないかと。
仰る通りで、ジュリーのエロさにはデリカシーがありますよね。あれは天性のものでしょう。
加えて、大胆に「刺す」感じもございます。
そのあたりにつきましては、いつか「オーガニック・オーガズム」の記事にて存分に語らせていただきます~。
投稿: DYNAMITE | 2010年6月27日 (日) 17時17分