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2010年6月

2010年6月29日 (火)

ザ・タイガース 「出発のほかに何がある」

from『自由と憧れと友情』、1970

Jiyuutoakogaretoyuujou

1. 出発のほかに何がある
2. 友情
3. 処女航海
4. もっと人生を
5. つみ木の城
6. 青春
7. 世界はまわる
8. 誰れかがいるはず
9. 脱走列車
10. 人は・・・
11. 海の広さを知った時
12. 誓いの明日

 

-----------------------------------

 

それでは、今回はタイガースです。
昨年に引き続き、いてまえ映画部門さんが大阪・シネ・ヌーヴォさんに持ち込んだ企画、「ジュリー映画特集in大阪」が今年も開催決定!

 

2010julies_movies

本日のジュリワン大阪LIVEから、本格的に有志により広報活動も展開されるみたいです。
今年は映画上映の初日が何とジュリーのソロツアー『秋の大運動会~涙色の空』大阪公演の翌日ということでございまして・・・大阪遠征のみなさまは、こりゃもう1泊していくしかありませんよ~。
ちなみに初日はタイガース3本立ての上映でございます。

 

今度のソロツアーでタイガースの楽曲はどのくらい歌ってくれますかね~。
『歌門来福』並みのサプライズ選曲があると良いのですが・・・。

 

そのタイガースですが、ここへ来て再結成の噂が現実味を帯びてきました。
具体的な正式発表こそありませんが、タローの発言、ドーム以降の最近のジュリーの活動指針、ピーの定年などいくつもの要素がとても良い感じで絡み合っているのではないでしょうか。

 

ただ一人、心配なのがシローです
もちろん御自身のブログで語っておられるように、シローもタイガース再結成には大賛成。「沢田さんが言っているんだから現実味はあるんじゃないかな」と書いていらっしゃいます。でも、自分が出られるかどうかが問題・・・なのだそうです。
なにせ、身体のことですからね。

でも、ここまで来たらやっぱりフルメンバーのタイガースが見たい。
僕がまったくタイムリーで知ることのなかった伝説のバンドを、今の自分のアンテナで、すべてのメンバーについて感じてみたいのです。

今日は、闘病中のシローにエールを送る意味もこめて、記事を書きます。
美しく、押しつけのないピュアーなシローのリードヴォーカルがピッタリの野心作です。
「出発のほかに何がある」、伝授!

 

トッポの後を受けてタイガースに加入したシロー。その当時はギターも弾けず、「高音域のヴォーカル」というトッポの役割をそのまま引き継ぐ、というただそれだけの存在意義を与えられ、とまどいながらのスターダム参入だったことでしょう。

同じ「高音域のヴォーカル」担当とは言え、トッポとシローではかなりスタンスが違います。
トッポの声には主張があり、世界観があります。
しかしシローには逆に何の主張も世界観も無いがゆえ、「虚無」の魅力を追求したサイケデリック・ムーブメントにはズバリ嵌ったのでした。これはまったくの偶然ながら、アルバム『自由と憧れと友情』を語る上で欠かせない最も重要な要素にまでなっているのです。

 

例えば、それまでエモーショナルなヴォーカルで「Girl」などを歌い女性を虜にしてきたジョン・レノンが、突如次作で「I'm Only Sleeping」のような無機質な声で、まったく新たなファンの獲得に成功した・・・それがサイケデリック・ムーブメントのロック界の好例とすれば、タイガースはメンバー交代によって偶然にもそれを為し得ていたのですね。

それが出来たのはもちろん、シローの声質そのものが、美しいだけでなくどこか醒めていて、誤解を怖れずに言えば若干変態的であったことが、「ロック」の枠組にすんなり入ってこれた要因でしょう。
いやいや、ちょうどこの時代は、変態=ロックだったのですよ。みなさま。

 

「出発のほかに何がある」では冒頭にジュリーのセリフがあり、それがまたシローの声の「美しさ」とは異質の対比を見せますが、ジュリーがそのままリードヴォーカルをとっていたら、この曲はもっと明るい、希望に満ちたイメージを持ったはずなのです。
ところがシローがヴォーカルを担当することにより、「出発」=「別れ」であることが強調され、「希望」は「過去の否定」を意味し、「何がある(いや、ない)」という反語表現に、せっぱつまった選択の余地のない運命=「解散」をも喚起させる切ない楽曲となってしまったのです。
しかも、アルバムの1曲目。

 

初めてアルバムを聴いたYOKO君が
「これが1曲目かよ!」
と仰け反ってしまったことが、『自由と憧れと友情』の素晴らしさを僕に再確認させてくれました。
本当に、何と言う刺激的な構成でしょうか。「出発のほかに何がある」が冒頭に収録されているというのは・・・。

 

解散間際のタイガースというのは、個々の主張が違うベクトルを向いているような雰囲気が漂っていることも確かです。
特にサリーのベース。
スキルアップしたこの頃のサリーは、高いレベルのスーパーバンド志向を持っているように感じられます。

そしてもうひとつ。
タロー、ジュリーの作曲スタンス。

素晴しい旅行」「処女航海」などに見受けられるジュリーの作曲は、どこまでもタイガースを自分達の大切なバンドとして見つめ、LIVEでメンバーが「ロックできる」よう配慮されて作られています。
それはちょうど、解散直前のビートルズでポール・マッカートニーが「バンドスタイル回帰」のコンセプトを打ち出し、再度メンバーの結束を模索していた手法と重なります。
「タイガースは永遠に続いていくと思っていた」
そんな発言を裏打ちするようなジュリーの曲作りに対して、一方の
タローの作曲についてはどうでしょうか。

 

こちらはジョージ・ハリスンのスタンスに近いです。
それまでメンバーの中でさほど目立っていなかった才能が一気に開花し、バンドの内情やセールスの問題とは一切関係なく
「とにかく良い曲を書き、形にする」
という非常にストイックな創作であるように思います。

 

お題の「出発のほかに何がある」も、タローの作曲作品。
志が高く、細かい部分まで丁寧に練りこまれた名曲です。

♪ 許してほしい ぼくは行くんだ ♪
        G         D        Em      Bm

 

この導入部から始まるAメロはト長調(=G)バラードの黄金進行で、素直な美しさを持つ和音構成になっているのですが

♪ こころの涙ふき 笑ってさよならするんだ ♪
     Bm      F#m      Bm         C         A7     D7

 

このBメロ部冒頭、Bm→F#mの部分は、ひそかに嬰ヘ短調(F#m)に転調しています。
「ひそかに」と書いたのは、Bmを起点として異なった着地点へと繰り返される和音移動が自然過ぎて、転調しているとは気づきにくいためです。

おそらくタローは転調の意識は持たず、純粋にメロディーの変化を求めて「涙ふき♪」の部分をF#mに着地させて作曲したのだと思います。
この一瞬転調の手法は「青い鳥」のサビにも見られ、”タロー・オリジナル”とも言うべき独特のコード進行。
無論、後に作曲された「出発のほかに何がある」の方がより洗練されていることは言うまでもありません。

そんな不思議な進行の楽曲と、シローの起伏の無い、感情を制御したようなリードヴォーカルがマッチし、『自由と憧れと友情』は実にサイケデリックな幕開きを楽しませてくれます。

この「出発のほかに何がある」、僕は『The Tigers Single Collection』で聴いた際にはさほど引っかからなかったのですが、アルバムで聴くとこうもイメージが違うものか、と驚いたものです。
自分自身が、タイガースというバンドの音源制作背景に詳しくなってきていたことも、影響しているのだとは思いますが・・・。

 

ただ、これだけは言えます。
アルバム『自由と憧れと友情』に収録されているシローのリード・ヴォーカル3曲は、いずれもレベルの高い前衛的な野心作だということ。
この3曲が無ければ、僕がここまで『自由と憧れと友情』に惹かれたかどうかは分かりません。
変テコな楽曲になればなるほど威力を発揮するシローのハイトーン・ヴォーカルは、タイガースファンの間で、もっともっと評価されても良いはずだと思っています。

 

もしも・・・もしもタイガースの歴史が”狂乱の70年代”(世界的に変テコな楽曲がノシていた時代)中盤まで継続していたとすれば。
シローには更に輝かしい光が当たっていたのかもしれません。
メガネに切れ長の目、という風貌も、実は70年代ロックにはドンピシャだったはずなんですよね・・・。

 

とりあえず今、それを言っても仕方がありません。
タイガース解散後のそれぞれのメンバーが辿った道筋は、新規ファンにとってはあまりに重厚で時に難解ですらありますが、新しいファンだからこそ自然に受け止められる部分というのも、ひょっとしたらあるのかもしれない。
すべてのメンバーが揃っての再結成を、夢物語でなく、楽しみに待っていたいと思います。

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2010年6月25日 (金)

沢田研二 「PinpointでLove」

from『CROQUEMADAME & HOTCAKES』、2004

Croquemadame

1. オーガニック オーガズム
2. Whisper
3. カリスマ
4. 届かない花々
5. しあわせの悲しみ
6. 
7. 夢の日常
8. 感情ドライブ
9. 彼方の空へ
10. PinpointでLove

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まずは。
ジュリー~!!
62歳のお誕生日おめでとうございます!!

じゅり風呂のみなさまが、お寿司やらケーキやらの写真でお祝いしていらっしゃるようですので、僕は男のフルーツを。暑いからね、今日はジュリー、こういうの喜んで食べてくれると思う・・・。

Suika


去年のこの日には、「緑色のkiss kiss kiss」の記事を書いたっけ。
時間が経つのが早い?いえいえ。
ジュリーに熱をあげてると、年がら年中、色々ありますからね。特に昨年は僕にとって怒涛の1年でしたから、「まだ1年しか経ってないのか」と思えます。
ジュリーファンって、毎日が濃いんだよねぇ。
ありがたいことです。

ジュリーは、果てしなく雲の上の人。
僕などとは別世界に住む、スーパースター。それは当然のことなんですけど。
ジュリーの歌を聴いたりLIVEに行ったり、メディアでの発言を読んだりしていると、そんな遠い存在であるはずのジュリーが、とてつもなく身近に感じてしまうことがあります。
それが、お姉さま方の仰る「妄想」というヤツの正体なのかもしれません。だとすれば、その感覚は僕にもハッキリとある・・・。

僕が本格的にジュリー堕ちしてから2回目の、ジュリーの誕生日。
ヒヨッコ新規ファンが、言うようになったもんだね。

で。
吉田Qさんの夏フェス出演決定!
この朗報としめしあわせるようにして、ジュリーwithザ・ワイルドワンズが再び関東に凱旋いたしました。
ティアラ、ルネ・・・多くの関東圏ゴム紐売りの姫君方が、長い戦いの疲れをジュリワンLIVEで癒されているようですね。
遂にジュリーが「アニタ~!」を叫んだんですって?
(もう徐々にネタバレしてます。ごめんYOKO君)

僕も是非参加したいのですが・・・LIVEは7月の板橋までお預け。
聞くところによれば、明日はQさま応援シンジケートの女流作家お二人とその一派が、何故かしらん群馬で大集結なさるとか。
ワールドカップの日本16強入りを受けて、ジュリーのごきげんがうるわしいのも確実だし・・・。
いいないいな~。

まぁ、仕方ない。
何たって板橋、僕はまたしても1階最後列という立ち放題・暴れ邦題なお席をゲットいたしましたからね。
万全の体調で時を待つのみです。

さて今日は、先日のしょあ組長の御記事を拝見したのをきっかけに捻り出したお題です。

ジュリーファンでこのアルバムを褒めない人を僕は未だ知りません。
ハード、エロティック、そしてロック。
大名盤『CROQUEMADAME & HOTCAKES』から、大トリを飾る官能的なバラード「PinpointでLove」、伝授!

しょあ組長は、吉田Qさんの「雨とサンシャイン」について、レコーディング音源よりもQさま弾き語りによるエントリー映像の方がガツンと来る!と仰っておられて。
実は僕もその点、同感だったりするわけです。
これは決してレコーディング音源が良くない、という話ではなく、優れたオリジナル音源があって、生の演奏をああいった弾き語りスタイルで「曲の良さ」を表現しきったQさまの底力が僕らの心を打ったのだ、ということだと思います。

そこで考えたのが。
数あるジュリーナンバーのレコーディング音源の中で、もしもジュリーがギター1本というオリジナルとは全く違った形で名曲を甦らせた時、僕はどんな楽曲に心を打たれるだろうか、ということ。

Qさまのスタイルをヒントに考えてみますと。

・メロディアスだが冗長ではなく、コードチェンジが激しい
・刺激的な転調部があり、楽曲全体に起伏が感じられる
・意表をつく詞のフレーズが、さりげなくエロくて官能的

このような類のことが、ギター1本で聴き手を虜にする細かい要素として考えられます。
そしてこれらの条件を満たし、なおかつヴォーカルが、「絶対ジュリーでなければならない」と感じさせてくれる楽曲をジュリーナンバーから挙げるとすれば。
「PinpointでLove」。
いかがでしょう、みなさま。

CDのオリジナル音源にも、左サイドにアコースティック・ギターが入っています。
ジャジーなコード進行。これはブルースなどに影響を受けた白人の米国アーティストがよく好んで採り入れる手法です。
(どちらかと言うとCDでは、右サイドのブルーノートが美しいエレキギターの方が目立っていますね)
アコギのストロークは、難解なテンションコードが経過音として散りばめられていて、僕の実力では、楽器無しに脳内だけでコードフォームを拾うことは無理です。それだけに、アコギ1本で弾き語った時の説得力・美しさは容易に想像できるというものです。
特に「PinpointでLove」にはブルースの要素(1拍の4分音符の中に8分の3連符を感じながら弾く)が加味されていますから、尚更カッコイイでしょう。

一見突飛な詞のフレーズは、この頃になると最早ジュリー作詞楽曲のオハコとも言えます。ファンとしては、クセになるような言葉の選び方ですよね。

僕は新規ファンですから、ジュリーの新譜がリリース前にまずタイトルだけ発表されて、「一体どんな曲なんだろう」と想像しながら楽しみにして待つ、という至福の時間をまだCD2枚分しか経験していません。
長いファンの先輩方は、毎年そんな体験をしていらっしゃったのだと思いますが・・・。

実際どうでしたか?
『CROQUEMADAME & HOTCAKES』の時って。
「ピンポイントでラブ!」ですよ。

バラードと予想された方はほぼいらっしゃらなかったはず。
下手すると、じゅり風呂界で総ツッコミに遭っていたのでは、と想像してしまいます。現在の「若者よ」や、1年前の「NAPOLITAIN」のように。

ところが蓋を開けてみれば「PinpointでLove」は、あまりにも官能的なバラード。
「明るく愛に沈み込む」という当時のジュリー・ヴォーカルにピッタリのテーマだったわけですからね。これだから作詞家・ジュリーは侮れません。

この頃の楽曲はすべて曲先で、詞は後から載せるスタイルの制作だと思います(ジュリーが作詞・作曲両方を担ったナンバーについては逆の可能性もありますが)。
ですから、ジュリーが「PinpointでLove」の詞を書く際に、土屋昌巳さんの美しいメロディーに触発されていた、と考えるのが自然でしょう。
土屋さんの才能はすべてにおいて日本人離れしていて、まず、あのミック・カーンと並び立っても違和感が無いというのが、洋楽リスナーにとっては相当凄いことなのです。

ちなみに土屋さんは作曲の才能も凄いですが、プロデューサーとして日本が世界に誇れる才能の持ち主でもあります。
イカ天キング5週勝ち抜きで衝撃のデビューを果たしながらセールス的には今ひとつ停滞していたブランキー・ジェット・シティーを、トップクラスのロックバンドへと押し上げたのは、土屋さんのプロデュースに拠る所大、という話を、楽譜業界でも僕はよく耳にしてきました。

その土屋さんが『CROQUEMADAME & HOTCAKES』に楽曲提供した経緯は僕には分からないのですが、さすがに大物、提供した2曲(もう1曲は「カリスマ」はそれぞれ異なったタイプの作品ながら、いずれもそれまでのジュリーナンバーには無い新たな世界観を作り上げているように思います。
いや、ジュリーがまた新たな才能を自らの境地に引き込んだ、と言った方が良いかもしれませんね。
後追いの僕は、こうした超大物とジュリーの組み合わせ、そしてジュリーの吸収力・解釈力に驚きの連続でした。

蛇足ですが僕は「PinpointでLove」に登場する

♪ It's you                    くしゃくしゃ笑  顔~ ♪
    F#  A#m7・Am7・G#m7  Bm7    F#
(註:この曲のキーはAですが、このブリッジ部は嬰ヘ長調=F#
に転調しています)

の部分のコード進行が昔から大好物で、これはビートルズの「Do You Want To Know A Secret」で学びました。
現在のJ-POPでもしばしば耳にする、胸キュン進行です。

さぁ、ジュリーの誕生日というのに、相変わらずの大したことのないウンチク記事を書いてしまいました。
これ読んで目が疲れた方、クドさのあまり頭が痛くなった方、文字数多過ぎてPCがフリーズしちゃう方
(すみません汗)、ごきげん直しに、いわみ先輩のジュリー・バースデー記事に今すぐ飛んでった方が良いですよ!
太っ腹・いわみ先輩から、期間限定のプレゼントがあります。

いやぁ関西には、「男の中の男」が多いですね~。

(補註:Qさん応援するようになってから、拙ブログの検索フレーズ・ランキングの様子が何かおかしいんですよ。1位が「吉田Q 皆高さん」って・・・!あと、10位の「瀬戸口雅資 東京ドーム」ってのもパッと見、ものスゴイ語感ですね・・・)

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2010年6月22日 (火)

吉田Q 「雨とサンシャイン」

もう、嬉しくて嬉しくて。
速記状態で書きます。

みなさま。
大丈夫、安心して!僕が一人代表でぶっとばされてきますから!
そして。
2位で下を向かないで!最終日の追い込み、確かに結果に現れました。

僕らシンジケートが
「もう少し!1位に届け!」
とさかんに言っていた推定1位のバンドさんは、センチレンタルさんだったんです。
抜きました!
コメ無し票が300票以上あったということに他なりません。
僕らが計算できていない票がSissyさんに積み重ねられていたのは見抜けませんでしたが、2位というこの結果・・・みなさまの力でこのような逆転劇が生まれたのです!
感動で、涙がこぼれちゃう!枕を濡らしちゃう!

ふ~。
少し落ち着こう。
まずは一応じゅり風呂らしく、時事ネタから。
各地のジュリーwithザ・ワイルドワンズ・レポをあちらこちらで拝見しまして、ひとつ驚いたことがございます。
それは、たつの公演。
何と

「TOKIO」で加瀬さんが♪そ~らを飛ぶ(チャ、チャ!)の手拍子を煽った!

というではありませんか。

ひえ~!
次回板橋、川口が楽しみになってまいりました。無論加瀬さんにそんなことをやられたら、普段その手拍子はスルーのカミさんやYOKO君も従わざるを得ないでしょう。

あと、昨日のラジオ。
僕は聞いていないのですが、箱さんが早速記事を上げてくださって。
ジュリー曰く
「僕は左へ行きたいのに加瀬さんが動き過ぎるので邪魔になって行けない」
だ、そうですよ。加瀬ラー神席のみなさま。
いやぁ加瀬さん、本当に嬉しいんですね。

てなことで、いよいよ本題です。

おめでとう、吉田Qさん!

ASAHI SUPER DRY THE LIVE  出場決定!
シンジケートのデータから考えて、当選することはほぼ確実でしたから、気がかりなのは順位だけだったのですが・・・2位!
何度も言いますが、1位のSissyさんは我々の手元のデータですと3位で・・・。
僕らが「追い越せ~!」と頑張っていた対象バンドさんは、センチレンタルさんでした。つまり、みなさまは見事に目的を遂行したのです!

それが一番嬉しくて。
みなさま、本当にお疲れさまでした。あざます!

さて、投票締切のため、エントリーのQさまの動画が観られなくなるのでは、と思っておりましたが、ちゃんと残っていますね。
あの映像からは、本当に色々なことが分かります。
でも今回一番お伝えしたいことは、Qさまがああ見えて(←どう見えてる)相当な「練習の鬼」であること。
今日は、夏フェス出場を賭けてエントリーしたQさまが勝負曲として選んだ「雨とサンシャイン」の楽曲構成などを紐解きながら、その辺りを語ってまいりたいと思います。
伝授!

と言いながら、まずは”Qさま応援シンジケート”の労をねぎらったりしたいのですが。
本当に、投票締切直前の流れはスゴかったなぁ。
こともあろうに僕が物語書かされた、というのもそうですけど、あちらこちら、各地で「あっ」と思う先輩ブロガーさんやコメンテイターさんの「Qさんに投票しよう!」という文字を見かけるようになって。
最終日の得票は、コメント付だけで211票以上。コメント無しの票も3桁は確実にあったと思われているのです。

今回のこの大きなQさま応援の流れ。
その一翼を担わせて頂きましたいわゆる”シンジケート”ですが、仕掛け人は実のところ僕などではありません(僕はただ勝手にシンジケート結成を宣言し既成事実にしただけ)。
ご本人は恐縮なさるでしょうから匿名にいたしますが(バレバレのような気もしますけど)、僕はまず、あるお方の深いQ愛を讃え、お礼を申しあげたいのです。

その方が突然僕に直接コンタクトをとってきてくださったのは、ジュリワン初日の前日でした。
ずっと以前から、Qさまだけでなく他エントリーのバンドさん、すべてのコメント数をカウントなさっていたその方は、Qさまの順位が長期間6位に停滞している状況を危惧し、ご自身の持つデータが何か役に立たないかと考えたそうです。
そして、ブログなどでQさま応援の発信源を持つ人に情報を託して、世間に広く現況をアピールしていけば何かの流れが生まれるのではないか・・・ということで、光栄にも僕を選んでくださったのですね。

そこで、初めてその方とお会いしたのがジュリワン初日の開演前。
畏れ多くも僕一人で何ができるだろう、と普通なら考えてしまうところです。が、本当にタイミングが良かったんですよね。
初日LIVEの打ち上げで、あいら様や箱ラーのみなさまに、その方から頂いたばかりの詳しい得票数や推移などをお話することができたのです。
あいら様はああ見えて(←どう見えてるPART2)聡明なブロガーさんですから、当時Qさまと圏内4位との差がわずか数10票、という現況に、
「そのくらいの差なら、自分達の微々たる行動でも何かが起きるかもしれない」
と判断なさったようでした。

発信者が複数となると、やっぱり気持ちが全然違います。
とりあえずあいら様と僕のブログ、いずれかのTOPにQさまの応援記事が上がるようにしました。
あいら様は「毎週月曜」と宣言してくださったので、その点非常にやりやすかったです。

あいら様の御記事には明らかな得票連動がありました。
しかも、第2回の中間発表を狙いすましたかのような仕掛けも見事でした。あのランキング表に一度でも「吉田Q」という文字が掲載されたことは、みなさまの機運を大いに高めたのではないかと思います。

その直後、それまでノーマークだったセンチレンタルさんがものすごい勢いで票を伸ばし、Qさまは一時推定5位に後退しました。
センチレンタルさんの伸び率は凄まじく、コメント数ではあっという間に他エントリーを引き離し、単独トップに。ところが、みなさまの熱い応援に支えられ、最後の2日間でQさまはセンチレンタルさんを抜きました。
こんなに嬉しい2位はありませんよ!

僕が今回、どの程度得票に貢献できたかは分かりません。
でも、僕やあいらさんをその気にさせたのは、ジュリワン初日という絶妙のタイミングで僕らにデータを提供してくださったジュー高さん(あ、言っちゃった)のおかげなのです。これだけはどうしても書いておきたいです。
本当に、ありがとうございました。
すべてのコメント票をカウントするなどという、彼女の献身的なQ愛の成果を祝しまして

0622

乾杯~!
(註:え~と、わかりにくくて申し訳ない・・・。
実はこれは、アサヒスーパードライジュースのおめでたいツーショットなのでございます。
カミさんに「何かジュースない?」と聞いたら黒酢ジュースしか無くてこのような状況に・・・。
いかにDYNAMITEが衣食住ノーセンスの男でも、さすがにビールに氷は入れませんよ組長~)

さて、そんなわけで出演が決まったQさま。
千葉のステージは大いに期待できそうです。

実はDYNAMITE、今のQさまと同じ年齢の頃に、月1回ペースでアコースティック・ギター弾き語りのLIVEを行っていました。
基本的にはギター弾き語り専門のお店、荻窪グッドマン(競演者としてYOKO君と出会ったのもこのお店。現在は高円寺に移転)でやってました。有名な人ですと、現在ピン芸人の寒空はだかさんと競演したこともありましたね~。

いやいやそんな僕のスケールの小さな自慢話はさておき、何が言いたいのかと申しますと、そんな僕レベルでも時にはいくつかのバンド出演者の中に混じって、自分だけアコギ1本!という状況で他のライブハウスで演る場合も数回ほど体験したわけです。
そんな時最も重要なのが、出演順ですよ。

一番キツイのは、初っ端ですね。
なにせ客席があったまっていません。そんな中アコギ1本で懸命にガシャガシャやっても、お客さんが集中してない分、話し声とかがステージまで聞こえてきたりするのね。これは歌っていてかなり辛いです。
やはり出演1組目は賑やかなバンドさんに煽って頂き、お客さんの雰囲気を作ってもらうのが一番です。

ですから、2番目以降の出演順で弾き語りスタイルというのは、とてもやりやすいのです。
ギター1本抱えて出ていっただけで「おっ、次はちょっと雰囲気違うぞ」とお客さんに興味を持って頂ける、という利点もあります。

で、トリの場合は。
これも結構キツイ。やはり音数の多いバンドさんの方がトリとして幕をシメやすい、というのはあると思います。

今回のイベント、第1部はおそらく投票結果を踏まえて4位→1位の順に演奏するでしょうから、Qさまの出番は3番目。
こりゃ、Qさまのステージングとしては最高の形になったんじゃないですか~。

当日僕らがしなければならないことは、しっかり最初のバンドさんから鑑賞して、客席の空気に馴染んでおくことです。Qさまの出番で、気持ちがMAXになるようにね。
これも、一人の力ではできないことです。
みなさま、よろしくお願いいたします!


さて、「雨とサンシャイン」はじめ、吉田Qさんのオリジナル曲は詞・曲・ヴォーカルそれぞれに大きな魅力がありその才は「本物」と断言できますが、やはり最も秀でているのは作詞でしょう。
拙ブログからリンクさせて頂いております、かの様のブログに、Qさんへの投票コメント画像がひとつ保存されています。
「Qさんの言葉は生きている」というそのコメントをなさった方のHNが「coba」さんなんですよね。
もしかすると・・・非常に気になります。

「coba」さん仰る通り、「雨とサンシャイン」で言うと冒頭から

♪ あなたを泣かせたのは誰? ♪
  Amaj7                    C#7

この強力なフレーズでまず聴き手を惹きつけるわけです。その後どういった物語がこの曲で展開されていくのか、聴き手はそこを追いかけながら曲の内容を求め始めます。

80年代後半から始まったバンドブームで、イカ天審査員だった伊藤銀次さんがさかんに拘っていたのが「詞」でした。
「音」だけなら、アマチュアの水準は素晴らしいものがある。しかし「詞」についてはそうではない。だから審査にあたって「詞」の優劣というものが重要な判断基準になる・・・銀次兄さんはそう考えていたのです。
吉田Qさんが日本ポップス界に必要なアーティストであると僕が考えるのは、Qさんのそういった要素を支持するからです。これは、今回Qさんに投票なさった多くのみなさまにもご賛同頂けるのではないかと思っています。

先程、Qさまは「練習の鬼」であろう、と書きました。
練習が足りていると、どのような場合にそれが反映されるのか。一番成果が表れるのは、演奏や歌をトチってしまった際の対処です。
練習、経験を積んでいればいるほど、ミスを上手くスルーできるのですが、Qさまのスルーぶりは果てしなくカッコイイです!

エントリー映像で、Qさまは1箇所だけトチってます。

♪ 間違ってる 恥じらってたら 枯れちゃう~ ♪
  B7             D                    Dm        E7

のDをね、ほんの一瞬だけ4フレットに引っかけちゃって。
この箇所、本当は無理してハイコードで弾かなくてもいいのですが、そこはQさまのこだわりでしょう。それは

♪ 雨とサンシャイン 恋の犯罪 きっとあるある~ ♪
    Dmaj7                C#m7      Bm7  E7      Amaj7

のサビ部。
ここは絶対ハイポジションのフォームから低い方へと下がるようにしてコードを弾かねばならない!
というQさんの意思を感じます。
ローポジションで弾いていれば避けられるミスタッチを恐れず、楽曲にとって適性なフォームで弾くのです。

映像を観ていますと、Qさまは4フレットのC#7、5フレットのDやDmaj7、Dmなどをほとんどブラインドタッチで押さえている事が解ります。アコギ1本、しかも大事な大事なエントリー用の撮影でこの大胆さ。男の中の男です!

先述したトチり箇所も、不敵なまでに平然とスルーします。
僕は何度もあの映像を観ているからその点に気づいただけで、例えばあの演奏を生で聴いただけだとしたら、トチった箇所は記憶に残らなかったでしょう。

練習や場数が不足していますと、「あっ、やべっ!」というのが顔に出るものですが、Qさまにはまったくそれがありませんでした。
ただ、直後に
「このくらい屁でもねえよ」
という感じで首を左右に振る仕草が。これがカッコイイんですよねぇ。

あの映像でカッコイイ!シーンは他にもたくさんありますが、僕が1番シビれるのは、コーダ部の前に1小節演奏が止まるところ。
カメラには映っていませんが、Qさまは左足で4拍分床を鳴らして音を出しているのですね。その時の表情がイイですよ~。
カメラさんも、「おっ、コイツ何か足でカッコイイことやってる!」と気がつき、直後に下半身から舐めて撮っていましたね。
みなさま、是非再度のチェックを。

「雨とサンシャイン」は、QさまのMY SPACEでバンド演奏の音源も聴くことができます。
これがまた弾き語りとは違った魅力に満ち溢れています。
アレンジはQさま自身なのか、それともスゴ腕のお方が身近にいらっしゃるのか分かりませんが、「雨とサンシャイン」のアレンジは最高のセンスですね!
キーボードの音色、噛みこみ方。
パーカッションの鋭さ。
サイケデリックなベースのフレーズ。
そのどれもが素晴らしく、そしていずれもQさまのヴォーカルやギターの邪魔に全くなっていないのです。

初めてQさまのMY SPACEで「涙の京都駅」を拝聴した際は「鍵盤楽器は苦手なのに強引に入れてるのかな?」と思ってしまいましたが、それは大変な間違いでした。
Qさまのバンド演奏楽曲は、非常に繊細な音作りだと今は思っています。


まだまだ未知の楽曲、そしてフェスのために書き下ろした新曲があるかと思うと、今からワクワクしますね~。

真夏の千葉。
例の映像作品シリーズの出演については箱さんが名乗りを上げてくださいましたし、僕は何の心配もせずにカミさんを連れて観に行けます。

そして。
無理にとは申しませんが、ここでさりげなく「口唇慕情」をリクエストしておきたいなぁ。
この曲がなければ、僕のあの怒涛の物語は生まれていません。
あのような流れを作ってくださった(「口唇慕情」を聴きまくるきっかけを作ってくれた)、しょあ様、あいら様にも、とても感謝しています。

Qさま。
気味悪がられている事は重々承知しておりますが、僕は千葉までQさまに会いに行きます。

そして、早くメジャーデビューしてくださいね。
楽しい仕事のお話を、きっとさせてください。
てか、もはや引くに引けません。
必ず脱いで頂きます!

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2010年6月19日 (土)

ありがとうございます~

みなさま。
長い戦いが終わりました。

Qさまへの怒涛の追い込み投票、ありがとうございます。
まだ風邪が治っていないうえに、みなさまのコメントへのレスもまだ・・・しかも今日はこれからバンドのレコーディングにも行かなきゃならないのですが、とにかくお礼が申しあげたくて、書いてます。

最終2日の追い込みは凄かったです。特に最終日はね。
あまりに凄くてシンジケート首領も正確に集計とれなかったみたい。

前日までの数字上(相手の日計平均得票数なども考慮して)可能性はかなり低いけど、ひょっとしたら1位に届いたかも・・・。

元々”吉田Qさま応援シンジケート”というのは

なんとかQさまを4位に!

というのが合言葉だったのですよ。

箱さんも僕も景気良く「1位だ1位だ!」とまくしたてておりましたが、そのくらい景気良くいかないと当選は無理だろう、という考え。
ある時期までは、ず~っと、6位。毎日ソコソコの得票はあって健闘しているんだけど、上位もソコソコに得票するので、さっぱり差が詰まらない。

「おっ!」という変化があったのは、箱さんの最初の応援記事が上がってからでした。
数10票というまとまった得票が入りはじめたのです。
それが数日続いた頃合にちょうど第二回の中間発表があり、Qさまは4位躍進。
ここでみなさまちょっと油断したでしょ?

実はその後すぐにQさまは抜かれているんですよ。それまでまったくノーマークだったバンドにね。
ジュー高さんが泣きそうになってたもんね。
そのバンドはそれ以降も、考えられないくらいの末脚を見せて。あれよあれよという間に他8候補を引き離しました。
だから、僕が「1位とは今このくらいの差」と書いていたのも、途中から対象バンドが変わっていたんですよ。

でも、結局最後はそのバンドとQさまの一騎打ちになってたんじゃないかなぁ。

第二回までの中間発表とはまったく異なった順位になってることは確かです。

たとえQさまが1位でなくても、当選できただけで僕はやっぱり嬉しいですよ。
スコアの件はね、Qさまがメジャーデビューしたら、あらためて土下座しに行きます。
僕とQさまの愛は、決して接吻などという世俗的な形ではなく、もっとアカデミックな書物として表されるべきものだと、勝手に思っていますから。

でも、ひょっとしたらトップに届いたんじゃないか、と思わせてくれるのは、本当にみなさまのおかげ。
22日が楽しみです。

最後に。
組長、ごめんなさい。
「最後の一票お願い!メール」見たの、今朝起きてからでした・・・。

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2010年6月16日 (水)

吉田Qさんに、最後の追い込み投票をお願いいたします!

はい、吉田Qさま応援、最後のお願い記事です。
いよいよ投票の締切りが迫っているのです!

で。
大体の人はこのところのQさま応援シンジケートの活動推移は把握していらっしゃると思いますけど、とにかくアタシゃ、このような前代未聞のプレッシャーを食らったのは生まれて初めてでございますよ~。

予定ですと今回は、ごくごく当たり前に、Qさまへの追い込み投票を声高に訴える記事を、でっかいフォントで上げるつもりだったんです。

しかし・・・。
何ですかこの流れ?!
まさかこんな形でバトンを渡されるとは夢想だにせず。

しょあ様が笑わせて。
あいら様が泣かせて。
後を受けた僕は一体どうすれば・・・。

いっそ、怒らせてみる、というのはどうだろう
そのくらいの思い切りが無ければ、何も書けそうにありません。

いずれにせよ、女性陣お二方が決死のダイブを敢行しているのです。
万が一Qさまが落選、なんてことになったら、とてつもなく恥ずかしい思いをなさる・・・それを承知で覚悟を決めて、素晴らしい応援記事を捨身で書いてくださいました。
ここは僕も、腹をくくるしかないです。

みなさま。
僕らに、物語執筆以上の恥ずかしい思いは、させないでね。
今からでも、吉田Qさんに追い込みの1票を、少しでも多くの投票呼びかけを、切にお願いいたしまして。

ダイブ!

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超近未来SF大河小説
「千葉野外オデッセイ」

☆   ☆   ☆

まだまだ夏は終わらない。
誰もがそんな熱い思いに打ち震える、灼熱の千葉・ポートパーク。

2010年8月28日。
待ちに待ったこの日がやって来たのだ。
僕は高鳴る胸をどうにかこうにか宥めながら、特設ステージのエリアへと足を踏み入れた。

すでに1組目のバンド演奏が始まっている。

今日僕は、ある若いアーティストとの対面を果たすためにここまでやって来た。彼はこの”SUPER DRY THE LIVE”と銘打ったイベントの一般公募枠・第1部のステージで、これからたった一人でトリを務めることになっている。
皆高さんも、とうにご存知であろう・・・。
彼の名は、吉田Q。

本日開催されている一大イベント、目の前で既に進行しているステージ第1部の出場アーティストは、公募枠にエントリーした9組のバンド、アーティストによる一般web投票によって選出された。
それは最終的に、圧倒的な票差で、彼・・・吉田Qさんの独壇場と化したのだ。

少し話を遡ると。
加瀬邦彦さん率いるザ・ワイルドワンズが、沢田研二=ジュリーという伝説のスーパースターをフロントマンに迎えて今年結成された超大物バンド、ジュリーwithザ・ワイルドワンズ。
吉田Qさんはアマチュアながら、彼等のリリースしたアルバムに2曲もの楽曲を提供し、その才を多くの人に知られるようになった。

そんな中、吉田Qさんはこの”SUPER DRY THE LIVE”の公募枠にギター1本で単身殴り込みをかけ、エントリーに名を連ねた。
僕は、志を同じくする仲間と結託し、ジュリーwithザ・ワイルドワンズの多くのファンにQさんへの投票を呼びかけ続けた。
反響は思いのほか大きく、ジュリーwithザ・ワイルドワンズが全国ツアーへと打って出たタイミングとも重なって、Qさんの得票は日に日に伸びていった。

そして彼は、トップ当選という勲章と共に、遂に夢を掴んだのだ。

・・・ステージは、早くも2組目のバンド演奏へと移っていた。
Qさんの出番は次の次だ。web投票1位の結果を受けて、怖いもの知らずのキャラで知られる彼も、さすがに緊張していることだろう。
何とか演奏前に彼に会って、一言激励してあげたかった。

実は僕には、ある目論見がある。
今回のステージを足がかりとして、吉田Qさんがさらに広く名を売ることは間違いない。その才能を目の当たりにすれば、当然、メジャーレーベルからスカウトの声がかかるだろう。
とすれば近い将来、Qさんの記念すべきファーストアルバムが発売される、ということになる。
是非とも、アルバム・マッチングのスコアを制作したい。

通常こういった仕事は、編集部の若手が足しげくアーティストの所属事務所さんに通いつめ、粘り強く交渉して話を纏めてくるもので、基本的に僕のようなロートルの出る幕は無い。
が、アーティスト本人の口添えが得られるとなると、話は違ってくる。トントン拍子に企画は進行するし、採譜の監修をアーティスト自身にチェックして貰えることは、スコアにとって大きなステイタスとなる。
写真掲載の承諾が取れ、さらにはインタビューに応じてくれようものなら、楽器を弾かないファンも、それだけでスコアを購入してくれる。
今日は、その布石を打ちに来た。僕は公的な使者でもあるわけだ。

普通なら
「お願いしますお願いします」
と連呼して協力を仰ぐようなシンドイ役割の仕事なのだが、何と言っても僕はQさんの恩人だ。こう見えても”吉田Qさま応援シンジケート”の幹部格である。
そして今回、シンジケートは最高の結果を出したのだ。

Qさんは僕にすさまじく感謝しているはずだ。もしかするとその感謝の心が、愛に変わっているかもしれない。
思いっきり上から目線で

Qくん、こんな企画があるんだけど、どうかね?

と、たった一言持ちかけるだけで話がつくだろう。
こんな楽な仕事はそうそう無い。

歩を進めると、特設ステージから少し離れた場所にテントが見えた。そこが公募枠アーティストの控え室となっているらしい。
目を凝らしてみる。

いた!
折りたたみ式の金属椅子にふんぞりかえるようにして、大勢の女性に囲まれハイライトを吸っているガニ股の美男子が。
間違いない、あれが吉田Qさんだ。

よく見ると、取り巻きの女性達の中に知った顔が見える。箱高さんもジュー高さんもいる。Qさんのすぐ横に寄り添い、根野菜のタトゥーに指をすべらせているのは、しょあ組長。他にも多くの同志の姿があった。
皆、web投票開催中に、心をひとつにしてQさんを応援し続けた戦友だ。
だが今は、そういった戦友達も含め、女性の皆高さんは一様に、Qさんの気を惹こうとただそれだけにご熱心な状況のようだ。

悪いが。
僕が加わった瞬間に、そのパワーバランスは崩れ去る。

Qさんに最初にかける言葉は、もう決めてある。

「Q君、奇遇だね」


これだ。
渋い。渋過ぎる。
昨夜一晩、寝ないで考えた。
僕のこの荘厳なセンスと貫禄の言葉に、吉田Qさんはメロメロになるだろう。
スックと立ち上がり、周りを取り囲む女性の皆高さんを蹴散らしながら僕に向かって突進し、ハグしてくるに違いない。
彼は僕の腕の中で、あでやかな夢を見るだろう。余計な雑念は振り払われ、ステージの成功は約束されたも同然だ。

いや、待てよ。
彼のキャラからすると、ハグだけでなく、接吻を求めてくるのではないか。
まずい。それは上手に避けねばならない。
彼の愛に応えてあげたいのはヤマヤマだが、今は僕も新妻と二人で暮らす身だ。今日も、方向音痴が酷い僕のために、妻は連れ添って来てくれているのだ。あらぬ心配をかけたくない。
第一、そんな行為が元カレのYOKO君にバレたら、僕は明日にも川口の工事現場に埋められてしまうだろう。せっかく続けてきたブログも、来週からスタートする沢田さんのソロツアーを前に、永遠に断たれてしまう。

口唇5秒、あと2センチ。
その瞬間に、寸止めするのだ。
Qさんはとても悲しむだろう。
しかし止むをえない。男は男でつらいのよ。その悲しみを、これから歌う歌にぶつけてくれればいい。

僕はゆっくりとテントに近づいていく。
しょあ組長が僕に気づいた。それを見て、Qさんが「うん?」といった感じで顔を上げ、鋭い目つきで僕を見据える。

今だ!
僕は可能な限り重々しく慇懃な態度で、言った。

「Q君、奇遇だね」


あ、しまった・・・ちょっと声がひっくり返った。まぁでも、この程度で大丈夫だろう。

・・・・・・・・。
おかしい。何も起こらない。
Qさんは椅子にふんぞり返ったままだ。

やはり少し声が高かったか!

気まずい空気に耐えかね、慌ててもう一度繰り返そうとした時、Qさんが一層足を大きく広げ、椅子に沈みこむようにしながら言葉を発した。

「誰だお前?」

・・・ししししまった!
よく考えたら僕とQさんは初対面なのだ。彼が僕の顔など知っているはずがないじゃないか。
もう取り返しがつかない。
こうなったら褒め殺しだ。徹底的に下手に出るしかない。愚かな俺のこと、少しは気にしてよ

「あいや、これは御無礼つかまつりました。拙者、日本が誇るスーパーロックシンガーであらせられます沢田研二様と、GS界に燦然と輝く偉大なる巨匠・加瀬邦彦御大率いるザ・ワイルドワンズが40年の時空を超えて奇跡的合体を果たしましたところの夢のスーパーバンド、ジュリーwithザ・ワイルドワンズに他でもないQ殿がご提供なされた、日本ポップス界においてこの先未来永劫語り継がれ豊穣の遺産となりあそばすであろう2つの楽曲の素晴らしさに心より感動共鳴絶賛の意を持ちました結果、こたびのQ殿の豪華絢爛たる晴れ舞台をひと目でもおこぼれにあずかりたく東武東上線と国鉄いやJR線を乗り継ぎまして参上いたしましたる道すがら、なにぶん柔肌の分際なれば、このままいっそ博多まで、などとあらぬ思案を繰り返しましたるゆえ思いもよらぬ遅参と相成ったという次第でございましてハッハッハ!いやいや面目ござりませ・・・」

「・・・・・・帰れ」

「は?」

男は帰れ!俺のステージに男の客は要らん!」

僕はビビった。ビビりまくった
「あいやしばし待たれよQ殿。これは重ねて大変な御無礼をつかまつった。いささか名乗り遅れましたが拙者の名はダイナマイトと申し、実は今回の一大イベント出場権を賭けたQ殿の戦いぶりを影ながら応援いたしたるシンジケートの一応仕掛け人と申しますかその・・・ハッハッハ!こたびのQ殿のめでたき筆頭当選大得票にも少なからず関わりを持たせて頂いた者でござる。拙者も末席ながらそこにおわす同志の姫君達とは、強い強いゴム紐の絆で結ばれていたわけでござるよ。いやいやこたびはまことにもって祝着至極。帰れなどとはQ殿、戯れ言がお好きでございますな・・・知ってたけど・・・ハッハッハ!いやいやそのような事を申せられては拙者、どうしてよいものやら皆目解らず、涙がこぼれちゃう枕を濡らしちゃう!」

「その態度と風体で、一体どのへんがダイナマイトやねん!
(註:実際良く言われる)
いや、こっちも知ってるけどさ。男は男だろ?男の客は、要らん。
てか、お前、いつもいつも俺の歌詞を勝手にパクるのはやめてくれないか?」

「あいやQ殿、三たびご無礼つかまつりしはじゅり風呂末席ながら伝授者を標榜しておる身といたしましては大いなる恥。どうかお許しくだされ、どうも年重ねてもグレそうになるのが拙者の性分ゆえ何卒平に平に。おそれながら拙者、Q殿の歌詞のあまりの素晴らしさに心酔いたしましたるところ、日々Q殿の流麗なる御フレーズを自らの教訓・自戒のようにして暮らしておりましてな・・・ハッハッハ!いやぁQ殿の描かれる御フレーズは拙者にとってどんな宝石よりも輝いておりますぞ。これぞまさしく今でいうところの末代までの宝・・・いやいやこれはちと話題が古ぅございましたな・・・ハッハッハ!ちなみに拙者、あの時までフラゲなる現代用語を知り申さなんだというお恥ずかしい次第でQ殿のお言葉にはいつも勉強させて頂いております所存、こりゃまた絵に描いたような暮らしでございますれば・・・ハッハッハ!」

「だから、パクるなって!
だいたい、ただの歌詞じゃねぇか、こんなもん!」

「おぉ!さすがQ殿!ここでQ殿にとりましては大先輩にあらせられます桑田殿の著作からお言葉を引用なさるとは、いやいやさすがに格が違いますな!あぁいや、これは決して桑田殿とQ殿の格が違うというような不届き千万な物言いをしておるのではなく、あくまで拙者のパクりとQ殿の気品溢れる教養からいざなわれた引用との格の違いをことさらに申し立てておるのでございますれば平に平に。あぁいやいや、と申しましても拙者のパクリ元であるところのQ殿の御フレーズそれ自体の品格にはまったく揺るぎはござらず、あくまでもパクる拙者の方に多々問題があるなどということは、言う迄もござりませんでしたかな・・・いやいや何を申しておるのか分からなくなって参り申したハッハッハ!」

「ホントわかんねぇよ!
ふむ・・・しかし、桑田先輩の著書を知ってるからには、男の客とはいえほんの少しは見所がありそうだな」

Qさんは理知的な瞳をほんの一瞬だけ思案げに閉じ、すぐに落書き好きの少年のような屈託のない表情を浮かべて、こう言った。

「よし、お前にひとつだけ条件をやろう。それがクリアーなら、今日の俺の歌を好きなだけ聴いていくがいい。
条件とは他でもない・・・お前の横にいるのは嫁さんだろう?ここはひとつ彼女に、俺のライフワークである映像作品への出演を承知させてみてくれないか?どうだ、たやすいことだろう」

は・・・?
映像作品って・・・もしかして。
アレか・・・?!

とんでもない話だ。
そんな事を頼もうものなら、帰宅早々「バカ」と罵られまくるに決まっている。
が、僕には最早、選択の余地はないのだった。

大丈夫だ。夫が心から懇願している事を、妻は無碍にはしないだろう・・・。
僕は無理矢理自分にそう言い聞かせると、妻に向き直り、クドクドと哀願を始めた。

「・・・って、ことだから、頼むよ。
いやいや大丈夫、映像作品と言ってもね、ほんの1分かそこらのショート・ストーリーなんだよ。演技もいらない。ただ、Qさんと少しばかり普通に会話をしてくれればいいんだ。
これはQさんが今最も力を注いでいる命題、崇高な創作シリーズでね。タイトルは、あなたのパンツ高く買い取りま・・・」

突如、魚雷のような爆発的衝撃が、僕の左側頭部を襲った。

何があった・・・。

殴られ・・・た・・・?
意識が・・・遠のいていく・・・・・・。

(暗転)

☆   ☆   ☆

・・・静寂。
気がつくと、あれだけ詰めかけていた聴衆は、すっかりかき消えていた。晩夏の太陽はとうに傾き、漆黒の闇が四方を取り囲みつつある。
夢の中で、レミ○ロメンの名曲「南風」が鳴っていたような気がする。いや、夢ではあるまい。気を失っていた時間、ステージで最後に演奏された曲が「南風」だったのだろう。それが、断片的な記憶として脳裏に残っているのだ。
何たることか、Qさんのステージの記憶が一切無い。
最近ヘビロテの名曲「口唇慕情」は歌ってくれたのだろうか。そして、大名曲「涙がこぼれちゃう」、この日限りの解禁というサプライズはあったのか。新曲「恋の○○○○」のタイトルは・・・?

何も覚えていない。
妻の姿も、皆高さんの姿も無い。
Qさんは?・・・・・・いない。

「若者よ・・・俺を置いていかないでくれ・・・」

不意にそんな言葉が口をついた。
そうだ、思い出した。
今夜あたり、ジュリーの新しいCDが届くはずなのだ。「若者よ」というナンバーが、Qさんのキャラクターに喚起された歌詞かもしれない、という予想をしていたんだっけ・・・。

帰らなきゃ。

人っ子ひとりいない。
特設ステージは撤去され、街灯すらないだだっ広い会場は、今や寒さすら覚える、闇に包まれたコンクリート・ジャングルだ。
路面には、Qさん応援の同志が落としていったと思われる無数のゴム紐が散乱している。

「駅は・・・駅はどっちだ・・・?」

しきりに襲い来るひどい頭痛を堪えながら、僕はノロノロと立ち上がった。ヤバイぞ・・・方向がまったく分からない。
いや。
迷ってなんかいられない。男は自分の信じた道を行くのみさ。

足を引きずり、重い身体を鞭打って、僕は少しずつ歩きはじめた。
時間の感覚すら無い。ひたすらに、歩く。どこまでも。

どのくらい歩いただろう。眼前に鬱蒼とした森林が見えてきた。
「やはり道が違ったのか」
そう思ったが、もはや「引き返す」という観念すら脳から取り除かれてしまったようだ。

腹が減った。
朦朧とする意識の中、ポケットをまさぐってみる。・・・と、不精な僕にしては珍しく、丁寧に折りたたまれた一枚の紙切れが出てきた。
先日届いたばかりの、ジュリーのソロLIVE『秋の大運動会~涙色の空』、初日のチケットだ。
生まれて初めての、本神席。

そうだ、僕にはまだやらなければいけないことがある。
こんな所でくたばってたまるか。
ソロツアー初日までに、新しいCD収録曲の記事を書くのだ。1週間ほどしか時間が無いが、全4曲ならなんとか間に合うだろう・・・。

クマ出没注意

月の光の中、黒々としたそんな文字が忽然と浮かびあがる。
立て木札だ。
なるほど、僕の方向音痴も相当なモンだな。

「Qさん、ビッグになれよ・・・」
自嘲しながらそう呟いたつもりが、自分の耳には嗚咽にしか聞こえない。
立て木札を弱々しく押しのけ、僕は本当の闇の中に歩を進める。野獣の咆哮が闇を切り裂く・・・。



DYNAMITEの行方は、誰も知らない。

---------------------------------------

ごめんなさいね、ベタなオチで。
どうにか、箱さんの記事が下がる前に書き終えた・・・。

というわけで、今週金曜まで、拙ブログのトップページはずっとコレです。申し訳ない!

実際に僕を見知ってるお姉さま方の中には、途中のQさまとのハグのくだりで吐いちゃった方がいらっしゃるかもしれません。
育ちの良いQさまも、さすがに怒ったと思う・・・。
それに(そういう人はあまりいらっしゃらないと思うけど)、じゅり風呂はDYNAMITEのトコしか来ない、という方にとっては、何故今回僕がこのような下手くそな物語を書かなければならなかったのか、皆目見当もつかないでしょう。

つまりね。
この物語は今のところ完全なフィクションなのですが、みなさま方のご尽力次第では、来る8月28日の千葉ポートパーク・特設ステージにて、少なくとも半分くらいはノンフィクションへと昇華する可能性があるのです

さぁさぁ、さぁ!
Qさま、あと100票ちょっとでトップなんだけどな~。

でも、その100票をサボったら一気に圏外へ落ちちゃうから。あくまで推定ながら吉田Qさんは今2位か3位につけているんだけど、当然、4位、5位、6位、それぞれのバンドも、猛然とチャージをかけてきていますからね。

気は抜かない。
けれど上を見て行こう。

投票締切りは今週の金曜日
ジュリーが久しぶりの四国で「涙がこぼれちゃう」を歌うその日まで、ラストスパーク!じゃなくてラストスパート!

ASAHI SUPER DRY THE LIVE

吉田Qさま応援シンジケートから、最後のお願いです。
みなさまのご協力のおかげで、今、Qさまは非常に良い戦いをしております。
ですが・・・ここは、あともう一歩の上乗せを
夢のトップ通過を
みなさまの最後の本気を、是非是非お願いいたします。

千葉にQさま観に行ったら、絶対、暑苦し過ぎるレポ書きますから!
男に言い寄られるのなんか大嫌いなQさまに、「会ったとたんにアイ・ラブ・ユー」してきますから!
それだけでも結構なミモノでしょう?

よろしくお願い申しあげます~。

(今回は疲れたよ本当に・・・)

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2010年6月14日 (月)

沢田研二 「Beloved」

from『ROCK'N ROLL MARCH』、2008

Rocknrollmarch

1. ROCK'N ROLL MARCH
2. 風に押されぼくは
3. 神々たちよ護れ
4. 海にむけて
5. Beloved
6. ロマンスブルー
7. やわらかな後悔
8. TOMO=DACHI
9. 我が窮状
10. Long Goog-by
11. 護られているI love you

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世はジュリワン一色。
そして、吉田Qさま絶賛応援期間、最後の追い込みの一週間でもあるわけですが・・・。
昨日は京都帰りのみなさまがたくさんのゴム紐をお売りになられた様子ですし、少し安心したところで。
先週はひとつ嬉しいニュースがありましたので、それに絡めて、1曲伝授を挟みます。
Qさま応援記事は、また「最後のお願い」としてすぐに上げますからね!

それでは。
ほとんどの方がもう御存知でしょう・・・鉄人バンドの下山淳さんが早くもLIVE復帰を果たされました!
いくつかの情報を辿る限りでは、すっかりお元気そうで。まずは良かったです。
僕等ジュリーファンとしましては、無理をせず、9月の『秋の大運動会~涙色の空』に万全を期して備えてほしい、というところですが、ジュリーファン以外にも本当に多くの方々が下山さんの音を待っていらっしゃったのですね・・・。

今日は、その下山さんが作曲したジュリーナンバーを1曲、採り上げたいと思います。
前回のお題「ルナ」に引き続くようですが、これもまた美し過ぎるアルペジオ奏法によるバラード。
アルバム『ROCK'N ROLL MARCH』から、「Beloved」伝授!

2008年、『ジュリー祭り』のチケットを手にした僕がまず考えた事は、「最新アルバムくらいは聴いて行こう」という当然の発想でした。
で、購入したCD『ROCK'N ROLL MARCH』を聴いた直後の僕とYOKO君との会話を、この際包み隠さず暴露し懺悔いたしますと・・・。

YOKO君 「ニューアルバム、どうだった?」
DYNAMITE 「駄目だな・・・アレンジの体を為していないよ。ベースが入っていないんだ」
YOKO君 「ベースなし?まさか!ウソでしょ?」
DYNAMITE 「いや、本当に入ってない。入れないなら入れないで、シンセで代用すればいいのに、それすら無い。こりゃ、手抜きだな・・・」

申し訳ございません・・・。
当時は何の事情も知らなかったものですから・・・(汗)。
もちろん、今はそんな風にはこれっぽっちも考えておりません!

でも、今後も含めて、新規ファンの認識って多分こんなものです。
特に、ロック畑の男性が最近のCD音源だけでそのままジュリー堕ちするとは考えにくい。ベースレスってのは、そのくらい常軌から外れている音作りなのです。LIVEに行って初めて分かることの方が、数100倍も重いんですよ、ジュリーの場合は・・・。

僕もYOKO君も『ジュリー祭り』でそんな先入観を見事に打ち砕いて頂き、無事に(?)ジュリー堕ちいたしましたが、この先も他人にジュリーを勧める時にはまずLIVE、というスタンスは外せません。

で。
そんな『ROCK'N ROLL MARCH』、ヒヨッコなリスニングながらも、僕の琴線に最初から触れていた楽曲が、お題の「Beloved」。
この曲はアルペジオ主体の演奏構成上、ベースレスでも充分音の噛みが成立していますから、安心して聴けたんだと思います。

下山さんの作曲では

A→Em→D→A→E7

と始まる導入部、ここではEmへの移行がかなりの変化球です。いわゆる「ポップ」というのとは少しズレていて、サイケデリックなコード進行なのです。
ジュリーナンバーでこの手のコード進行が使われている楽曲としては、「愛の嵐」「明日は晴れる」が挙げられます。
そして、現在ツアー真っ最中のジュリーwithザ・ワイルドワンズでは、超有名なあの曲が、このコード進行を擁したアコースティック・アレンジに練り直されていました。
意外な組み合わせで驚きました。

基本的には、ちょっと涼やかな感じのするストイックな楽曲に似合うコード進行だと思っています。

日本は狭い国ですが、それでも北と南では気候も違い、生活も季節感も違います。
僕にとって、「Beloved」のメロディーは「北」「涼しい」といった感じがします。
英国ロックの中で、アイルランド出身のバンドが作る楽曲に独特の魅力を感じるのと同じ感覚かもしれません。

僕は九州育ちで、大学入学で上京するまでは、日本国内で訪れた最北が静岡県清水市という。
上京して最北端経験が東京となり、元々北国に対して未知の憧れを抱いていた僕は、「北国の景色が見たい」というただそれだけの理由で、すぐに東北新幹線の売り子のアルバイトを始めました。
上野から盛岡を1日2往復だったり、盛岡行き最終に乗って1泊→4時間仮眠して上野行き始発で戻ってくる・・・そんな日々を過ごしました。
初めて見る東北の山並みは、山陽道をズームで倍にしたような迫力があり、とても新鮮でしたね・・・。

その頃、まだ山形新幹線は無かったかなぁ。
同じ東北でもずいぶん違うのかも知れませんが、とにかく下山さんの「Beloved」のメロディーから浮かび上がる大地は、標高がずいぶん高いような気がするんです。
GRACE姉さんの詞が、彼女にしては珍しい淡々とした情景描写(もちろんその中に閉塞した胸中を打破せんとする意思があるのですが)であるのも、下山さんの書いた楽曲から喚起した風景が、広く、大きかったためだと思います。
・・・そういえば『ROCK'N ROLL MARCH』を購入した頃は、作詞クレジットのGRACEという人が女性、しかもジュリーのバックバンドのドラマーだなんてまったく想像もしていませんでした。
「Beloved」「ロマンスブルー」「やわらかな航海」と、GRACE姉さんの素晴らしい作品が続けて収録されているんですよね、このアルバム。
何も知らずに聴いたら、この3曲の並び、普通にプロの作詞家さんだと思ってしまいますって!

「Beloved」の詞・・・季節は晩夏でしょうね。
新幹線から見た東北の夏は、足が速いです。この点も九州とは全然違います。
ちょうど甲子園大会の決勝(準決勝だったかも)に仙台育英高校が残っていた夏の終わりの日、トラブルで新幹線が数時間ほど遅れたことがあるんです。
徐行する車中でお客さんに「試合経過どうなってるか知らない?」と、あちらこちらで尋ねられたりしている中、時は過ぎ、あっという間に陽が落ちました。

東北のお客さんはねばり強くて、電車の遅れに出くわしても肝が座っていると言いますか・・・「今までそうは思っていなかったけど、南国の人は意外とせっかちなのかな」と思ったのを覚えています。
北国の方は、逆境に対して自然体と言いますか。

きっと下山さんもそうだ、と、今思います。

ところで「Beloved」の美しいギター・アルペジオ。
CD音源でギターを弾いているのは白井良明さんですが、これはいわゆるアコギではなく、エレガットという種類のギターを使用しての演奏です。
クラシックギターの音なのですね。
ルートを同時弾きしてコードの構成和音を展開していくアコギのアルペジオよりも自由度(ソロ度)が高く(ナイロン1-3弦の指弾きのアタックがアコギよりも強いのです)、白井さんの華麗な指さばきが味わえます。

僕の大好きなアイリッシュ・バンド、ザ・メン・ゼイ・クドゥント・ハングも、時折エレガットを効かせていましたっけ。
僕はどうやらエレガットのアルペジオに、「ちょっとヒンヤリ」な魅力を感じてしまうみたいです。

「下山さん不在の影響は大きい。皆でギターの音を補い合っている」
と、島さんがご自身のLIVEでつい先日語ってくださったそうです。
僕も実際にLIVEを観て、いくつかの曲では下山さん不在を痛感しましたけど、ツアーではジュリーwithザ・ワイルドワンズ皆が力を合わせ、最高のバンドサウンドを聴かせてくれています。
下山さんには、安心して養生してほしい。ゆっくりと、身体と相談しながら復活していってほしい。

そして9月、ジュリーファンは必ず下山さんのギターで昇天いたします。
それは変態ギターソロでも良いけれど、
「帰ってきたよ」
という感じで、「Beloved」なんていかがでしょう?

やっぱり、鉄人バンドに下山さんがいないのはとても寂しい。
それは、下山さんが放つ「涼しさ」が、ジュリーをはじめとする他の4人の「熱さ」を反射して、ひときわ輝いていたからじゃないか・・・僕にとってはそんなことを気づかされる、ジュリーwithザ・ワイルドワンズのツアーでもあるわけです。

「Beloved」、『ジュリー祭り』では柴山さんのエレキ・アルペジオだったけど、今度は下山さんのアコギで演奏してもいいんじゃあない?

P. S.
加瀬さんのブログが更新されていました。
睡眠時間3時間半ですか・・・。
69な超人!あやかりたし・・・。

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2010年6月 9日 (水)

離れてても、Qさま応援の心はつながっているものね♪

箱さんの記事が下がる前に、こっちが上げる!

というのが、僕が自分に課した吉田Qさん応援シンジケートの掟。
それに従い
ASAHI SUPER DRY THE LIVE
真夏の野外フェス・公募アーティスト枠を賭けての一般web投票・・・今、激戦のただ中にいらっしゃいます、Qさまの応援記事です。

投票締切までは、あと10日。
必ずやり遂げる!

つい最近のことですが、Qさんのブログに応援投稿なさっていらっしゃる方々のURL添付に今さらながら気がつきまして、これまで知らなかったじゅり風呂さん達に出逢えたわけですが・・・。
みなさま、本気です。
Qさんを本気で応援してくださっている方が、こんなにいらっしゃったとは!
心強い限りです・・・。
同じ目標に向かって、僕も頑張らねば。

たとえ顔見知りではなくとも、これだけ同じように強い志を持って応援している人があちらこちらにいる、というのは他のエントリーのバンドさん達には無い、確かな強味ではないでしょうか。

こうなったら!もうね、今から下書き始めちゃうよ。
「雨とサンシャイン」の記事。

せっかくですから今日は、小さなネタをひとつだけ先んじて書いておきましょうか・・・。

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エントリーのQさまの動画、もう100回くらいは観てると思うんですけど、回数重ねてるうちに、色々細かいところに気がついて参ります。
そんな中、最近とても気になっているのが

Qさまの「E」(またはE7)コードのフォーム!

4弦が中指で、5弦が薬指のように見えるのですが・・・(「E7」の場合は4弦は開放)。
これ、通常のフォームですと中指と薬指が逆なんです。

「G」を小指使わないで押さえるギタリストはプロでもたくさん見かけますが(下山さんとか)、「E」「E7」をこんなふうに押さえる人、まだ見たことないなぁ。僕が知らないだけかなぁ・・・。
見間違いかと思って、何度も注意して見直したけど、やっぱり薬指が5弦まで伸びてるんですよねぇ。Qさまの指が異様に長くてそう見えるだけ、という可能性もありますが。

何故このフォームなんだろう・・・と考えましてね。

そうか!
このフォームで常に弾いていると、楽曲によっては、Emaj7に移行しやすいというメリットがあるんだ!
・・・と気がつきました。

吉田Qさんの楽曲の大きな魅力のひとつは、maj7コードの多用にあると思うのです。「涙がこぼれちゃう」も「いつかの”熱視線ギャル”」もそう。
そして、「雨とサンシャイン」も。
これはイ長調の曲で、キーとしては「A」なのですが、Qさんはトニックコードを全部「Amaj7」で弾くんだなぁ。
maj7独特の愁いのある響きが、お好きなのでしょうね。
サブ・ドミナントの「D」がルートの箇所も、Qさんはハイコードの「Dmaj7」で弾いていて、メロディーもそれに呼応したものになっています。最初から、maj7コードを使って作曲なさっているということですね。
動画で1箇所だけ普通に「A」を弾いてるトコは、おそらく勢いでたまたまそうなったのではないか、と推測いたしますが・・・。

え、あまり先走って書くなって?
大丈夫、「雨とサンシャイン」・・・まだまだ語ることはたくさんございます。
勘違いな部分は遠慮なく叱って頂きたいと思ってます(今振り返ると、「いつかの”熱視線ギャル”」については、かなり無茶な深読みが・・・)。

とにかく!
出場を賭けたweb投票、現在は僅差の大激戦ですが、最後はジュリーファンの力がモノを言うはず。
僕はそう信じます。

こうしている今も、本気で吉田Qさんを応援していらっしゃる多くのみなさま。
是非、灼熱の千葉でお会いしたいです!

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2010年6月 7日 (月)

沢田研二 「ルナ」

from『彼は眠れない』、1989

Karehanemurenai

1. ポラロイドGIRL
2. 彼は眠れない
3. 噂のモニター
4. KI・MA・GU・RE
5. 僕は泣く
6. 堕天使の羽音
7. 静かなまぼろし
8. むくわれない水曜日
9. 君がいる窓
10. Tell Me Blue
11. DOWN
12. DAYS
13. ルナ

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世は、ジュリワン一色ではございますが。
で、吉田Qさん応援週間まっさかりでもございますが。
箱さんの応援記事が下がるまで、ちょっとの間、久しぶりに本来のジュリー・ナンバー伝授記事をはさみます~。

ネタバレ禁止期間ということで、ここは吉田建さんプロデュース期から何か書くか~、と考え色々検討しておりまして、「えっ?」と気がついたことがありました。
拙ブログ、既に120曲を超えるジュリーナンバーを採り上げてきたのですが、何と、世紀の大名盤『彼は眠れない』から、まだ1曲も書いていなかったのですね。
これは我がことながら意外でした。大好きな曲がたくさん入っているアルバムなのに・・・。

 

そうだ、思い出した。
忌野清志郎さんが亡くなった時、気持ちが落ち着いたら、「KI・MA・GU・RE」の記事を書こう、と思いながら、ずっと書けないでいたのでした。

実は、当初書こうとしていたネタがですね。

「このミックスから判断して、ジュリーと清志郎さんのヴォーカルは別録りだろう。だとすれば、間違いなくジュリーの方が後録り!」

という内容だったのです。
ところが『Pleasure Pleasure』ツアーにてジュリーがMCで正にその通りのことを話してしまいまして・・・。
一番大きなネタが無くなり、そのままに練り直し状態になっていたのでした。
いつか気合を入れて書かなければ。

 

で、本日のお題。
アルバム『彼は眠れない』から、「Tell Me Blue」「噂のモニター」と並んで、格別に好きな楽曲を採り上げようと思います。
美し過ぎるアコースティック・バラード。「ルナ」、伝授!

 

何故「ルナ」について書きたくなったのか。
それは、ジュリーwithザ・ワイルドワンズのLIVEを観たからなんです。
「ルナ」最大の魅せ所である、アコースティックギターの変化球アレンジ。短調の進行でありながら、トニックに戻る瞬間に並行移動して2番目の構成和音をシャープさせる美しさ。
これを模したアレンジが、先日スタートしたジュリーwithザ・ワイルドワンズのツアー・セットリストで、加瀬さん作曲のある超有名曲に施されていたんですよ~。
解るかなぁ?
イントロ、5人のコーラスから始まるアレンジでみなさまの意表をついた、あの曲ね。

 

この「短調曲の一瞬・同トニック長調」というアレンジ、おそらく元々は、チィイコフスキーの『くるみわり人形』(クラシックは門外漢の僕ですが、これは実家にレコードがあったので軽く50回以上は聴いてます)第五楽章「コーヒーの精の踊り」からポップミュージックに降りてきた手法で、楽曲の一番最後の和音のみで使用されるパターンが多く見られます。
ジュリーナンバーで言えば、「幻の恋」や「涙と微笑み」が挙げられますね。最後の最後の1和音だけ長調になり、しかもジュリーのヴォーカルがその部分にまでまたいで残っている、というのがこれらの楽曲の大きな特徴です。

 

その”一瞬転調”がエンディングだけでなく、進行途中に幾度となく登場するのが「ルナ」アレンジの醍醐味。
”アコースティックな小品”と言うには素晴らしすぎる、贅沢に名盤のラストを飾るバラードだと思います。

転調のアイデアは吉田建かもしれません
が、メロディーの美しさがアレンジの基盤になっていることは言う間でもありません。
作曲は、徳永英明さんです。

 

徳永さんはこの大名盤に2曲もの作品を提供しています。しかも、「DAYS」「ルナ」と、アルバムの最終トラックに連続して収録されていて、その印象は鮮烈なものがあります。
僕はこの『彼は眠れない』を聴くまで、徳永さんには「ヴォーカリスト」という認識しかなく、まぁ自分には縁の無いアーティストかと思っておりましたが、素晴らしい作曲の才をお持ちだったのですね。

 

徳永さんについては、ちょっとした思い出がございます。
遥か昔の、いわゆる「夢見た若き日々♪」の頃。

大学入学で上京したその年、僕の永遠のロック・ヒーローの一人であるニック・ロウが初来日を果たしました。
エルヴィス・コステロのオープニング・アクトがメインの来日でしたが、ソロの弾き語りLIVEのツアーも東京・大阪・札幌とありまして、僕は初日の九段会館のチケットを購入しました。
二度と無いような神席でございました。

 

僕は、今や一部ジュリーファンの間でも超有名な方向音痴でして、しかも九州の片田舎から上京したばかり。「九段会館」と言われても何処のことやらサッパリです。
その頃はネット検索なんて便利なモノもなく、出がけに本屋さんで地図を立ち読みするも、センスの無いDYNAMITE、よく理解できず。
最寄の駅が九段下ということは把握したので、当時住んでいた高田馬場からは地下鉄1本。とりあえず九段下駅に着けば何とかなるだろう、と考えました。

 

駅に着きますと、すぐに案内版で「九段会館」の文字を発見。
出口さえ分かれば、あとは人の流れに従って歩けば良い・・・ホッと胸を撫でおろしたわけですが・・・。
なんだか様子がおかしい。

ニック・ロウって、こんなに女性ファンがいたのかなぁ。
しかも、みなさん若いし・・・。

 

で、それでもコソコソとついていった先にデカデカと見えた横断幕が
「徳永英明」

 

うあ!
ここは、かの爆風スランプが歌ったところの「大きな玉ねぎの下」=日本武道館ではないのか!
おぉぉ~ビートルズが演奏した聖地だ!
(ごめん当時はタイガースのことなんて、名前しか知らなかったのよ)
道理で人が多いと思った~!

などと感心している余裕もなく、警備員さんに道を尋ね、走って駆け込んだ九段会館は、閑散としていましたね・・・。それでも、間近で観るニック・ロウのステージは最高でしたけどね。

 

それが1987年のこと。
これすなわち徳永英明さんは当時から、日本武道館をフルハウスにするような大物若手アーティストだったわけです。
『彼は眠れない』への楽曲提供は、まさに徳永さんがノリにノっていた頃のことだったのですね。

 

そんな中、ジュリーと徳永さんのコンビが実現したのは、ジュリーにとっては特殊な時期で、興味深いところです。
徳永さんの魅力は、澄みわたる高音ヴォーカル。
ではジュリーはというと、やはり素晴らしい高音の持ち主。
しかし、『彼は眠れない』以降のジュリーの高音表現には、それまでとは異なる魅力が加わります。特殊な時期とは、そのことです。
すなわち

 

声自体の濃度が濃く、高い音を出しているようには聴こえない

 

という、ヴォーカリストとしての大きな転換が見られるのです。
これは、イカ天などのバンドブームを受けて、「本物のロックシンガー」がロックバンドをバックに歌う、という吉田建さんプロデュース初期のコンセプトに合致した、ジュリーの新たな挑戦だと思います。
また年齢的にも、そういった方向転換は必要なことだったとも考えられます。

 

「ルナ」は全体的に高い音域ですが、例えばCO-CoLO期の「Bサイドガール」のような喘ぐような高音ではなく、太く声そのものをぶつけていくようなヴォーカルに仕上がっています。
敢えて感情を押し殺しているようにも感じます。とてつもなくクールなのです。
それは作曲者の徳永さんのヴォーカルスタイルとも全く異なるもので、徳永さんのオリジナル音源が存在するなら、是非比較してみたいところですね。

 

「ルナ」ではアコースティック・ギター以外でも、シンセサイザーの木管系と和楽器系をかけ合わせたような、荘厳な音色が印象に残りますよね。
みなさま、記憶に新しい、ある曲の演奏を思い出しませんか?
『歌門来福』で採り上げられた名曲「砂漠のバレリーナ」で、泰輝さんがヴァイオリン・パートの代わりに選んだシンセサイザーの音色が、まさしくこの音だったのです。
素晴らしい演奏でしたね・・・。「ルナ」を聴けばみなさまも、「あぁ、こんな感じの音だった!」とお分かりになると思いますよ。

 

で、これからジュリーwithザ・ワイルドワンズのLIVEに参加なさるみなさまは、「ルナ」のアコースティックギターの響きを、何となく覚えていってくださいませ。
あの曲で、柴山さんがそれっぽいアコギを弾きますから。

 

それにしても、『彼は眠れない』を筆頭に、吉田建さんプロデュース期の5枚が市場にまったく無い、という現況はどうにかなりませんかねぇ・・・(僕は、『彼は眠れない』を中古5000円で購入しましたが)。

 

加瀬さんは、ジュリワン結成時に
「大人がCDを買って、LIVEに来る・・・そういう時を待っていた!」
と仰ったそうですね。
さすがのお言葉です。

 

ならばジュリーのソロだって。
5枚とも、”懐かしのアルバム”では決してない。ジュリーが今も現役で、ガンガンLIVEで歌っているナンバーが、いっぱい収録されているのですから。
それぞれ、シングルの別ヴァージョンですとか、ボーナストラック付けてくれたら、改めて買い直すファンも多いと思うのですが・・・。
当然僕もそうしますし。

再発を、切に希望いたします!

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2010年6月 3日 (木)

吉田Qさん、現在4位です!

こちら本館の更新がなかなかできなくて・・・。
ネタバレ我慢中のみなさま、ごめんなさいね。

実は今、「ルナ」の記事を下書き中だったりするのですが、やっぱりツアーが始まると、そちらに気持ちをつぎこんでしまって。
なかなか通常記事の筆が進みません。
それだけ、今回のジュリーwithザ・ワイルドワンズのステージが素晴らしかったということなのです。

現在ネタバレコーナーに執筆途中のレポートが終りましたら、何とか・・・。

さて今日は。

♪ まだわかんない だけど圏内 ♪

ということで。
本日、ASAHI SUPER DRY THE LIVE公募アーティストweb投票、2度目の中間ランキング発表がございました~。
4位までにランクインすれば出演が決定するという中、我らが吉田Qさんは、あくまで途中経過ですが暫定4位につけています!
あの、「涙がこぼれちゃう」「いつかの”熱視線ギャル”」という大名曲を作詞・作曲した吉田Qさんの大勝負・・・それが今、感動的な逆転劇へと向かって突き進んでいるのですよ~。

まず、何故4位がこんなに嬉しいかと申しますれば。
5月27日の第一回中間ランキングでは、Qさんは圏内に30票差をつけられて6位に低迷していたと思われるからです。
たった1週間で、大きくジャンプアップ。待ちに待ったジュリーwithザ・ワイルドワンズのツアーが始まったことと無関係とは、思えませんよね。
もちろん、LIVEでジュリーwithザ・ワイルドワンズが歌うQさまの2曲は最高!

有志統計によれば、この3日間は、すべてのエントリー・アーティストの中での日算最高得票を叩き出しているそうです。
完全に、伸び率では他を圧倒する勢いなのです。

今回協力してQさまを応援していくことになりました有志によるデータは、すべての候補アーティストが獲得したコメント付の得票を日々カウントする、という大変な労力と情熱によるもので(ジュー高さま、一体いつ寝てらっしゃるんですか~!)、大いに信頼が置けるのですが、コメント無しの投票数については実数が闇の中なのですね。

例えば、昨夜の時点で頂いていた手元のデータでは、今回の発表で3位につけております39×69さんは、6位に後退していたのです。
コメント無しの投票数が多いのでしょうね。
ライバルもさるもの、わざとそうしていたのかもしれません。

また、前回中間ランキング4位から今回圏外に下がってしまったLISTEN UPさんは、開催地元、千葉のバンドさんです。
今回の発表を受けて、猛烈に巻き返しを図ってくるでしょう。

しかしながら。
コメント付であろうがなかろうが、ライバルが巻き返してこようが、結果は純粋に得票の数です!
あいらさま、しろねこさまをはじめ、多くのジュリーファンのブロガーさん達も、本気でQさま応援、頑張っています。とても心強いです。

週末から始まる地方遠征・ジュリワンツアー。生でそれを体験し、「涙がこぼれちゃう」で涙をこぼしたみなさま。
どんどんQさまへ応援メッセージをつけて、どんどん投票しようではありませんか!
「もうカウントする必要ないんじゃない?」と思ってしまうくらいに。

データとして今回1位・2位のバンドの得票数(かなりのデッドヒートです)については相当信頼がおけると思いますが、Qさまとトップとの差は、現在55票と算出されています。
誤差を少し上乗せしたとしても、ジュリーファンがその気になれば、追いつける数なのです。
当然、3位との差はもっと近い。

ここは気を抜かず、この勢いを最終締め切りまで継続させ、トップを狙う気持ちで行きたいものです。
加瀬さんが仰った「一等賞」を、ここで実現するのです!

みなさま。
僕が以前お約束した

Qさま当選記念に「雨とサンシャイン」の記事を書く!

という厚顔きわまりない使命を、どうか実現させてください。
真夏の千葉で、Qさまとの初対面を果たさせてください。

あと2週間。
よろしくお願い申しあげます!

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