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2009年11月 1日 (日)

沢田研二 正月コンサート2007「ワイルドボアの平和」

~at CCレモンホール 2007. 1. 14

今日は、「明日は晴れる」ツアーDVDレビューに続きまして、カズラーのみなさま必見の1枚をご紹介したいと思います~。

お題は、2007年正月コンサート「ワイルドボアの平和」でございます。
この作品は意外とお持ちでない方が多く、お持ちの方々の間でも評価が低いように思います。
ジュリーのヴィジュアル、柴山さんの銀髪(染めてないってことね)という要素に加え、セットリストにバラードが多め、という特徴も手伝って少し損をしているようですが。
しかし!
「最近、バックの音が聴き分けられるようになってきた」というファンの方々に是非観て頂きたいのです、このDVDは。

現在のジュリーの「鉄人バンドスタイル」。
僕はこのスタイルでの演奏については、DVDで、生のLIVEで比較的数多く観てまいりました

そんな中、”鉄人バンドの演奏の出来・ナンバーワン”の映像作品が「ワイルドボアの平和」である事は断言できます。

難しいことは解らずとも良いのです。自然に耳に入ってきた音が、限りなく心地よい・・・それが”良い演奏”なのですし、その意味でこの作品は今こそ再評価されるべき。
この機会に、鉄人バンドの凄さをあらためて満喫して頂くべく、推奨いたします。
伝授!

まずは、カズラーのみなさまを、釣ります。

Wilduncore

ハイ、これで速攻ポチりましたね?
柴山さんのこの表情、どのシーンに登場するかは、ご購入してのお楽しみということで!

”演奏の出来が良い”というのはどういう事かと言いますと、必然、歌い手がすごく気持ちいい状態になるワケです。
特にジュリーは、「歌にノメリこんでいくうちに無心になる」その瞬間が至福、と考えているはずですから、「ワイルドボアの平和」におけるヴォーカルの素晴らしさは自信を持って請け合えますね。

例えば「いくつかの場面」。

Wildikutuka

どちらかと言うとこのステージの「いくつかの場面」は慟哭系なのですが、「無心」というファクターが、ヴォーカル或いはジュリーの表情を素晴らしいものにしています。

ちなみにここではプレプレツアーのセッティングと違い、下山さんがアコギを弾きます。
間奏は泰輝さんのピアノ主旋律の間隙を縫って柴山さんが単音をカマす、というスタイル。
アップにこそなりませんが、ジュリーの斜め後ろで「ぬお~」となっている柴山さんが確認できますよ~。

さて、僕がこのLIVEでイチオシの曲は何といっても「堕天使の羽音」です。
演奏完璧、ヴォーカル完璧、カメラワーク完璧!
アルバム「彼は眠れない」の中では、割と普通に聴いていたナンバー。そういう曲がいきなり大好きな名曲へ転換するのが、LIVEの醍醐味なんですよね。

それにしても、このステージでの「堕天使の羽音」のカメラワークは本当に素晴らしい。
まずイントロでは泰輝さんの手元をアップに。

Wilddatensitaiki

右手がキラキラ・クリスタル、左手がピアノ。鋭角的なリズムの組み合わせを同時に弾いている瞬間を捕らえます。

そして、ジュリーを中心に一旦引いたカメラさんは、直後、当然GRACE姉さんの美しいコーラスパート・シーンを捕獲!

Wilddatensigrace

申し訳ないですけど、「渡辺美里さんのコーラスより全然楽曲に合ってる!」と思ってしまいました。
美里さんはご自身がヴォーカリストですから、どうしてもジュリーとのヴォーカルバトルのようになってしまいます。バラードでそのスタイルはやはりジュリーファンにとっては少し厳しい。アルバムの贅沢度に貢献するに留まっているように思います。
GRACE姉さんは、透き通ったよく通る声なのに、全くジュリーの邪魔になっていません。それは僕がプレプレツアーで、「探偵~哀しきチェイサー」のコーラスを聴いて再確認した事でもあります。

歌メロの間は当然ジュリーを舐めまわすカメラさん。
そして間奏へ。これは追いかけてるカメラさんも気合が入ったでしょうね。
柴山さん、爆裂です!

Wilddatensikazu1

↑ 「あうあう」の図。

Wilddatensikazu2

↑ 「ぬお~」の図。

Wilddatensikazu3

↑ 「くあ~っ」の図。

これ、すべて「堕天使の羽音」間奏からのキャプチャー。なんと表情豊かな!贅沢な!

やはり柴山さんはこのメンバーだとバンマスでしょうから、「おっ、今日のバンドは調子いいぞ!」と手ごたえを感じたのでしょう。
何の不安もなく恍惚へと堕ちていってますね~。

「堕天使の羽音」はバラードですが、柴山さん、アップテンポのナンバーになるとジュリーよりも前方にずずいとせり出して大暴れ。
とにかく柴山さんの「せり出し率」が高いんです、このステージ!

当然、せり出した以上、まずはカッコよくソロをカマします。
で、リードギターお休み小節に入っても、そのままステージ最前部に居残るという徹底ぶり。
ギターのヴォリュームを慣れた手つきで素早く落とし、何をするかといいますと、手拍子の煽り!

Wildgood

↑ 「Good Good Day」で煽る!

Wildgoready

↑ 「Go-Ready-Go」で煽る!

さすがにジュリーも、「カズ、今日は出過ぎやぞ!」と思ったのでしょうか。
「俺を見ろ!率」も高いんですよね(一説では「俺のカズを見るな!率」という解釈もあるようですが)。

Wildvanity

↑ 「Vanity Factory」で、「俺を見ろ!」

Wildtokio

↑ 「TOKIO」で、「俺を見ろ!」

やはりジュリーのLIVEは、柴山さんが絶好調である事で楽しさが倍増します。
みなさまも、LIVEで時々柴山さんを注意して観るようにすれば、自然とジュリーが目に入ってきますし、ギターの音もなんとなく聴きとれるようになってきますよ!
是非、お正月にはお試しくださいませ。

・・・と、ここまで書いて。
「プリンスはどうした!」という声が空から聞こえてまいりました(一応ダジャレです汗)。
ご安心ください!
「ワイルドボアの平和」では、下山さんのせり出し率も高いんです。
しかも、リードパートでない楽曲でせり出してきて、ジュリー、柴山さんと横並びになるシーンが数多くございます。

Wildasita2

↑ 「明日」で、豪快なカッティング・アクション!

Wildasita

↑ 「30th anniversary~」で、高音部弾き倒し!

でも、アップで捉えたシーンは少ないかなぁ。逆サイドでジュリーと柴山さんが暴れてるから、どうしてもカメラがそちらに・・・。
そんな中、「Everyday Joe」では一瞬イントロで柴山さんに振ったカメラが「あっ、逆だ!」、とばかりに下山さんに振り直して以降は、ド迫力でスゴイです。
動きが激しくてキャプできませんでした・・・。すびばせん。

結論。
CCレモンホールとは思えないやわらかな音があったり(←コラコラ)、激しい曲では楽しいヴィジュアルが観られたり、ジュリーだけでなく、「ジュリー&鉄人バンド」の映像作品としてオススメの1枚です。
お持ちでない方々も、「持ってるけどしばらく観てないなぁ」という方々も。
お正月へ向けて、鉄人バンド・メンバーの見せ場など、この機会におさらいしてみてはいかがでしょうか?

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伝授・番外編 激奨DVDレビュー」カテゴリの記事

コメント

DYさん、お邪魔します。私が、心の中でカズさんを『お母さん』と呼んでいる理由の1つは、「ワイルドボアの平和」の中にも表れているのですよ。そのこころは、ジュリーのLIVEの出来ばえは、カズさんのステージングに比例する!カズさんあっての平成ジュリー。だから、私の中ではカズさんは『お母さん』。
でも、今年は下山さんの成長が著しかったですからね~。2010年は、2007年よりもパワーアップした鉄人バンドが観られるはず!

投稿: 74年生まれ | 2009年11月 1日 (日) 18時45分

ありがとうございます。
とってもとっても参考になりました。
カメラワークって、とても大切な気がしています。
センスのよさがはっきり出ますよね。
今、つぎのDVDは何にしようかと考えているところだったので、
まるで、以心伝心のような記事・・・。
これからも伝授をよろしくお願いいたします。

投稿: azur | 2009年11月 1日 (日) 21時22分

ちょっとだけメアド変えました。

投稿: 74年生まれ | 2009年11月 1日 (日) 23時55分

本日も、早速のコメントどうもありがとうございます!

74年生まれ様

なるほど、「カズさん=お母さん」にはそんな意味が…。
仰る通り、ジュリーLIVEの出来が柴山さんのステージングに比例する事は、僕もプレプレツアーで実感いたしました。

・・・いや、単に柴山さんい近い位置で観たLIVEだから盛り上がっていたのかな…?
いずれにしても、柴山さんにはずっとずっとジュリーの横にいて頂きたいですよね。

メアドの件、わざわざありがとうございます。
ハイフンですね!了解いたしました~。
携帯アドですのでかえってご迷惑かと思いご挨拶が遅れておりますが、機会を見て伺いに参ります~。

azur様

もちろん、azur様の記事を拝見しながら書きましたよ!
最近は、よく遊びに伺うサイトさんやブログさんの更新に触発されて、記事を書きたくなることが多いんです。
今回は、azur様としょあ様。
お二人には、「鉄人バンド」という共通の視点がおありになる…ならばお勧めしておかないと!というわけです~。

「ワイルドボアの平和」は、鉄人バンドにカメラが向けられるシーンが多い作品です。

また、下山さんの勇姿は、2000年以降のLIVE映像作品ではいずれも堪能できます。
特に2002年から2004年のキーボードレス時代は、下山さんと柴山さんの立ち位置が今とは逆ですので、ジュリーを追いかけたカメラがそのまま下山さんを捉えるシーンが多々ありますよ~。

少しずつ楽なペースで、是非ゆっくりと、たくさんの作品を御覧になってくださいね!

投稿: DYNAMITE | 2009年11月 2日 (月) 01時33分

>「プリンスはどうした!」という声が空から聞こえてまいりました

・・・の意味が今ごろ解ったわたくしです。
どうか、お許しあれ。
スビバセン。
さっそく「ワイルドボアの平和」をポチッといたしました。

投稿: azur | 2009年11月 2日 (月) 11時29分

azur様

おぉ、ポチなさいましたか!
伝授冥利に尽きます。あとは、気に入ってくださることを願うばかりです。

「ワイルドボアの平和」の見どころのひとつに、ジュリーのMCがあります。
二大ドーム公演・大成功を目のあたりにした今だからこそ、ジュリーの言葉に感動しますよ~。
どうぞお楽しみに!

投稿: DYNAMITE | 2009年11月 2日 (月) 21時53分

割り込むようでスミマセン。

そのMC!
私もダイスキです~(・∀・)イイ!
大きく頷いてしまいます~
後追いで今聞くからこその感動ですよねぇ。
(たぶん私が思ってるので合ってる。。でしょうか

投稿: シロップ。 | 2009年11月 2日 (月) 22時06分

シロップ。様

反応早っ!
いやいやわかりますよ~。
ジュリー祭りで墜ちて、後追いで「ワイルドボア~」を鑑賞した人は、きっとこのMCに感動するはずです。
「ドームの前年に、こんなことをしゃべってたんだなぁ…」と、素直な気持ちで聞き入ってしまいますよねぇ。

そして。
シロップ。様や僕は新規組ですが、「我こそは浮動票」だった中抜け組のみなさまに、今こそ是非このDVDを観て、MCを聞いて頂きたい!
azur様も、きっと何かを感じてくださると思います。

投稿: DYNAMITE | 2009年11月 2日 (月) 22時17分

こんばんは。
私も昨夜、ポチらせていただきました。
DYNAMITEさんの伝授の力は凄いです^^
今までは何となく聴き流していたCDやDVDも
最近はギターやドラムス、キーボード、それにコーラス
(もちろんジュリーのヴォーカルも^^)を聴き分けるように
じっくりと耳を傾けています。
改めて、鉄人バンドの皆さんのコーラスの素晴らしさに感動!

正月コンサート、独身時代には大阪フェスまで遠征したことも数回ありましたが、
現在の環境では無理なので、DVDに残して下さったことが本当にありがたいです。
2010年版も何とかDVDにして欲しいです。


投稿: hayami | 2009年11月 2日 (月) 23時29分

こんばんは!
私の買い落ちている1本を解説してくださって
(しかも素敵なキャプ多数付きで!!)
カズラー冥利につきます。ありがとうございます!
私は、この年の生きシアも好きなんですよね〜

なのに、以降「前夜祭」「還暦ツアー」「奇跡元年」
「きめこん」「プレプレツアー」と、
たてつづけに残らなくて、しかも唯一のドームは
バンド無視的カメラ割り?ときては
やはりおさえておく1本でしょうかッ!?

 > 一瞬イントロで柴山さんに振ったカメラが 
 > 「あっ、逆だ!」、とばかりに下山さんに
 > 振り直して…

ドームの、オーバーチュアでもありましたね(笑)。

しかし、密林さん、ココロさんも
急にワイルドボアの受注が相次ぎ、
びっくりしてるかも、ですね。^^
DYさんの影響力ってすごいですねえ!

投稿: しょあ | 2009年11月 3日 (火) 00時51分

夜も更けてのコメント、どうもありがとうございます~!

寒くなってきましたねぇ。
あまりに寒いので、最近断っていたカップめんを久々に食べたところでございます。

hayami様

またしてもhayami様のポチのお手伝いを…。
ありがとうございます。
「伝授」なんて、先輩方に対して不遜なのでは?と思うこともありますが、こうして喜んで頂けるのは何よりのエネルギーとなります!

hayami様の仰る通りで、鉄人バンドのコーラスワークは年々パワーアップし、これからもまだまだ進化しそうです。
プレプレツアーの前半と後半ですら、全然違いましたからね(下山さんの「明星」が)~。

遠方の方にとって、お正月の映像が残らないのは本当に気の毒です。
今回は、なんとかファンの声が届くと良いのですが…。

僕としましては、hayami様はじめ参加できない方々のために、渾身のレポを書くのみです!
よろしくお願いいたします~。

しょあ様

いえいえ~、もう、責任重大でございます(汗)。

「鉄人バンドの演奏が素晴らしい」
「カズさんが大暴れ」
「メンバーにカメラが振られる率高し」

以上、間違いございませんが…隠している事もないではありません。
ジュリーの首の有無ですとか…(汗汗)。

しかし、良い演奏を映像と一緒に楽しむことは、今のジュリーがファンに望んでいるような気がします。「ワイルドボアの平和」はそういう作品ですし、カズさんは本当に絶好調ですから!

しょあ様が「髪を染めていないカズさんにメロメロになる」瞬間を信じて、オススメいたします!
近々にも、是非おさえてくださいませ~。

投稿: DYNAMITE | 2009年11月 3日 (火) 01時56分

このDVDは持ってないんですよ。で、ポチろうかと思案中。皆様方と同様、DY様の記事で経済活動に貢献することになるかも(?)

さて『歌門来福』、意を決して行くことにしました!
名古屋のなら土曜日だし何とかなる、と。非澤会なのでぴあで取りました。・・・後ろだけど、はじっこだけど、でもいい!リアルにライブ体験できる貴重な機会ですから。

DY様のレポを心にメモして、楽しんできたいと思います。なにとぞ宜しく。(って、今から頼んでるし)

投稿: 白兎 | 2009年11月 3日 (火) 22時25分

白兎様

おぉ、名古屋行かれますか!
はるばる北海道から…大変かと思いますが、一般販売があって良かったですね~。

白兎様も、ネタバレはオッケ~派でいらっしゃる…?
とすれば僕の責任は重大!
なんとか無事に初日の抽選に当たり、レポを書かねば!
頑張ります~。

投稿: DYNAMITE | 2009年11月 4日 (水) 01時22分

DY様

DVD鑑賞しました

イベンターがドーム公演に反対したことや、ジュリー祭りの成功、その後の活躍ぶりを目の当たりにしてきた今聞くと、いちファンとして、このMCは本当に感慨深いですね

男が憧れる生き方、まさに『ロックンロール・マーチ』です

投稿: Mr.K1968 | 2012年5月31日 (木) 22時38分

Mr.K1968様

ありがとうございます!

まったくその通りですね~。ジュリーがちょっと何か企んでる、という感じで話すわけですが、本当にその後の成り行きで、もう少しで話自体が無くなっていた可能性もあったのですね…。
やはりジュリーの初志貫徹の素晴らしさですね。

『ジュリー祭り』以降のこの盛り上がりに間に合った自分は幸せだと思っています。

投稿: DYNAMITE | 2012年6月 2日 (土) 19時51分

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