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2009年9月15日 (火)

沢田研二 「さよならを待たせて」

from『Sur←』、1995

Sur

1. sur←
2. 緑色の部屋
3. ZA ZA ZA
4. 恋がしたいな
5. 時計/夏がいく
6. さよならを待たせて
7. あんじょうやりや
8. 君が嫁いだ景色
9. 泥棒
10. 銀の骨

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今日のお題は、アルバム「sur←」から、叙情味たっぷりに聴かせるバラード、「さよならを待たせて」です。

最近の僕は基本、普通のジュリーファンの方々とはちょっと違った視点で、何か書きたい事を思いついた楽曲を記事にするように心がけています。
今週は、残り少なくなった「Pleasure Pleasure」ツアーのセットリストから、そんな楽曲を2曲選ぼうと思い立ち、先日「明星」の記事を書きました。
そして、もう1曲の記事は「ROCK' N' ROLL MARCH」にするつもりでいました。

ところが一昨日に、書きたい曲が変わりました。
僕がよくお邪魔するブログの管理人Sさんが、今週から入院なさる事を知ったからです。
Sさんの御報告の文章は深刻なものではありませんでしたが、やっぱり入院というのはどうしても気がふさぎがち。検査までの時間がやたらと早く過ぎたり、そうかと思うとジリジリと全然進まなかったり。
入院中もネットは見られるそうですので、ひょっとしたら僕のトコにも来て下さるかも知れない。そんな時に、少しでも和やかな気持ちになって頂ければ、と。

え、それで何故「さよならを待たせて」かって?
そりゃ、プレジャーツアー・セットリスト、この曲の見どころは、何と言っても柴山さんのギターソロ。「さよならを待たせて」の記事で一番書きたいのはソコなのです。
そしてSさんは、今や全カズラーの頂点に君臨するお方ですからね。

でも、ちょっと待った。
逆の言い方をしますと、この記事は「とにかくジュリーLOVE」のお姉さま方にとっても実りのあるお題なんですよ。
何故なら本日伝授するのは、

ジュリーに見つめられたい願望・実現必勝法!

なのです。
まぁ騙されたと思って読んでみてくださいね。伝授!

実は僕、ネタバレコーナーのレポにも書きましたけど、渋谷2日目の「さよならを待たせて」演奏中に、ジュリーに見つめられました。
お隣だったXさんに、「気のせい」とか「男でもそんな勘違いするんだ?」とか散々からかわれましたけどねぇ。でも僕はジュリーのLIVEで「見つめられたい」とか「目を合わせたい」とか一切考えた事のない奴なんですよ。

ですからこれは、「勘違い」とか言う類のモノではありません。単なる、「事実」ですけん!

「さよならを待たせて」は今ツアーで、本割のトリ、という重要な位置で演奏されます。
一応クリスマスソング、切ない内容の詞なんですけど、プレジャーツアーではシンプルに「これで(一応)さよならね♪」という意味合いでのトリ配置なのでしょうか。

楽曲の特徴として、長尺の後奏を擁していることが挙げられます。
LIVEでは、もちろん柴山さん渾身のソロで締めくくられるのですね。
当たり前の話ですが、ヴォーカルと同じように、ソロパートというのはどんな楽器でも、その日その日によってニュアンスが変わっているのが伝わり易い。
「さよならを待たせて」での柴山さんのギターソロは、その最たる例でしょう。

僕がこれまでプレジャーツアーを5会場観てきた中で、この曲のソロが最も素晴らしかったのは、渋谷2日目でした。
自らの奏でる音色に触発され、徐々に気が高まってきた柴山さんは、チョーキング時に「ぬお~っ」と口を拡げ、トリル時には「あうあう(byXさん)」、ビフラート時に「い~っ(byAさん)」と、クルクルと表情を変えながら入魂の指さばき。
不肖DYNAMITE、この日の柴山さんソロの間は、ジュリーの存在を忘れましたね。

ジュリーは通常、バラードの間奏や後奏の時にはこころもち顔を上げて空を見つめます。
でも、この曲の後奏は違うんですよ(いや、気分によっては顔上げる日もあるでしょうが)。それは、ジュリーが常に歌詞の内容を意識するヴォーカリスト、ということの証明でもあるんですけど。

♪背中で送るよ Cause my love♪

ラスト、後奏直前の詞です。
さよならを告げた後、去りゆく恋人を背中で送っているのです。堂々と確信めいて顔を上げるワケにはいかないでしょう。

ちょっと、うつむき加減になるんですね。
ステージ上からだと当然、1階前方20列くらいまでのお客さんがジュリーの視界に入っているはずです。
お客さんのうっとりした視線は、流麗なバラードを歌い上げた自分に注がれて・・・・・・ん?

ちょっと7列目のそこのキミ、ワシを見ないで何処見とるん?

てな具合だったのではないでしょうか?
僕は、ジュリーLIVE生涯初神席・7列目のその日、GRACE姉さんの真ん前くらいの位置でしたから、柴山さんガン見だと、完全に顔が横を向いた状態だったでしょうね。
ソロが終わって「グ~♪」した後ジュリーに視線を移したら、その瞬間ガキッと目が合いました。
これが乙女のみなさまだったら「きゃ~!」なのでしょうが、僕の場合は「うぁ!」。
気圧されて後ずさりしましたよ。

まぁこれは1階前方のお席でのみ有効な手段ですけど、残す大阪・渋谷に参加なさるお姉さま方は、是非お試しあれ。
そしてお姉さま方は、ジュリーに見つめられるその前に、そのままカズラーへ転向、という本末転倒な結果をも覚悟しておくべきです。
ツアー終了へ向け、柴山さんがこの曲の演奏に気合を入れて臨んでいないワケがありません。自分の中で大きな見せ場だと考えていらっしゃるに違いないのです。
きっと、素敵なギターソロが聴けるでしょう。
何よりも、無防備なまでに恍惚の表情を見せる柴山さんが観られるはずですから。
で、ついでに(!)ジュリーに見つめられてきましょうね。

え~と、ここまで、全然楽曲の伝授をしていませんな。

この曲の詞で僕が一番惹かれるフレーズは「♪あばれる心がCause my love♪」という部分です。
どういう状況であれ、恋愛に関して、己の自我を通そうとする、無理矢理主張を貫こうとする、というのは男性独特の感情だと思いますが、この曲の作詞は女性・・・覚和歌子さんなのですね。
男性のそんな野蛮とも言える感情を「あばれる心」と表現。覚さん、天才です。

あと、今回のツアーでは、多くの方々が

♪さよならを夜明けに待たせて
  あ~
  もういちど抱きしめたいけど♪

の、「あ~」にヤラれていらっしゃるようですね。
確かにあの「あ~」は男の僕が聴いていてもスゴイと思いました。一番スゴかったのは横浜ですね。吐息を絞り出すような感じでしたよ。
レコーディング音源の方には、そこまでのニュアンスは無いですから、これはLIVEならではの大きな見せ場と言えます。
蛇足ながら、レコーディング音源でこのような「あ~」が聴ける曲と言えば、アルバム「愛まで待てない」収録の「嘆きの天使」でしょうか。

さて、週末は大阪遠征です。
畏れ多くも今ツアー最高の神席を頂きました。しかも、柴山さんの真ん前なんです。
僕はレポ発信者の末席であるとは言え、このタイミングで、この特殊な席で参加させて頂く事に使命感を覚えずにはいられません。

ほぼ柴山さんガン見で、ジュリーに怒られてこようと思います。
レポが、ワケの解らないギタープレイのお話ばかりになったら、ごめんなさ~い!

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コメント

DYさん、お邪魔します!私、好きなんですよ、この作品
DYさんとは違う意味で「♪あばれる心がCause my love♪」のところが好きなんです。私はボーカル中心で聴くタイプなので、この歌詞で、歌うたい沢田研二の表現力の高さがわかります。作品的には、(良い意味で)21世紀版「勝手にしやがれ」と考えていいのでは、と思っているのですが…あくまでも個人的感想です。
で、カズさんのことなんですが、ジュリーの音楽人生の中で、現在最も長く寄り添ってるプレイヤー、カズさん。私にはもはやジュリーをステージで見守る母のような存在に見えます。だから、私は心の中で「カズお母さん」と呼んでます。すいません…本当にすいません

投稿: 74年生まれ | 2009年9月16日 (水) 00時40分

ジュリーの得意技「オレを見ろ」攻撃の洗礼をうけたんですね~
でももしかしたらあれは「オレの和を見るな」攻撃かもしれないと
近頃は思っております

2日目は右端なので、普通にステージを見ればDYNAMITEさんを後ろからガン見する位置だと思いますw
(とプレッシャーをかける)

開演前にご挨拶できればいいですが。
Bサイドの似顔絵を頼りに探してみます^^

あ、ジュリーの♪ああ は歳を経てますます進化するばかりで
あれだけでケーキ5個はイケます(え

投稿: メイ | 2009年9月16日 (水) 21時28分

DYNAMITEさん お久しぶりです。
Sさんの入院を励まそうと 愛溢れる今回の伝授。素敵です~☆

Sさんもコメントによればなかなかお元気に(というのも軽々にいうことではないですが)検査をこなしていらっしゃるご様子。ちょっと安心したところで、コメントに書くのを躊躇していた、この『さよならを待たせて』に勝手に抱いていたイメージ。
でもDYNAMITEさん これはダメダメと判断なさったら即削除なさってくださいね。

私は この歌を歌詞カードみないで 聴いた時から浮かぶ光景があります。それは病室、消えようとする大切なひとの命を見つめる 慟哭の歌だ思っていました。
迷わせずに行かせてやれるのには逝かせて…
天使のベルよ せめて 鳴り響け…からの連想かもしれません。
素肌をはがした痛み…
愛する人との永遠の別れをせめて夜明けまで待たせてほしい…

この歌詞すべて あの哀切なるメロディーとも相まって、勝手に解釈していたのは ひょっとして 私だけかも~

投稿: りんだ | 2009年9月16日 (水) 22時42分

みなさま、こんばんは~。

明日から大阪、体調を整え、もうお休みになっていらっしゃる方が多いと思いますが、今日もコメントありがとうございます~。

74年生まれ様

「あばれる心は♪」のトコ、確かにヴォーカル凄いですよね。
徐々に高音に向かっていく感じが。そして、「Cause my love♪」で優しく纏める、という表現です。

カズさんがお母さんに見えますか!
僕は、DVD「爛漫甲申~」を初めて観た時、「何でメンバーに高校生が混じってるん?」と思いましたが。
御覧になった事あります~?

黒い衣裳が、学ランにしか見えません。

メイ様

確かに。
「カズは俺のモンだ!」というジュリーの主張かもしれません。
その真偽を大阪で見極めたいと思います。

僕、他ならぬメイ様には、何とかご挨拶したいですよ~!
ジュリー祭り直後のネット洪水の中からこのブログを拾って頂けた、最初の先輩ですからね!
メイ様に目をかけて頂いていなかったら、今の僕のこの状態があったかどうか…。

どうか見つけて頂けますように。

りんだ様

素晴らしい考察です!
僕の聴き方が甘かった~。断定はできませんが、それ、大アリですよ!
そして翌年、覚さんは「嘆きの天使」を書くワケです。作品のテーマが繋がりますね。

りんだ様、ご多忙との事で、地元静岡も涙の不参加でいらっしゃったようですね…。

何とか渋谷ファイナルでお会いできますよう、祈っております~。

投稿: DYNAMITE | 2009年9月16日 (水) 23時41分

爛漫甲申~をDVDで見たことはないですけどね。でもカズさんと私の年齢差で、カズさんが高校生に見えたら、それはそれでコワいなぁ

投稿: 74年生まれ | 2009年9月17日 (木) 06時48分

DYNAMITEさん 初めてコメントさせていただきます。

私、以前は「さよならを待たせて」あまり好きではありませんでした。
初めて聴いたのは「あんじょうやりや」のDVDでしたので
ジュリーの歌い方も カズさんのギターも あっさりしているし、
テンポも今よりスローで、「あ~」もさらっと歌われている。
ピンクへアーとお絵かきまつげに この歌詞は似合いません。
正直言うと、このDVDではスキップさせていました。

でも今は、ジュリーが情感たっぷりに歌うこの曲が大好きです。
「あんじょうやりや」と「ジュリー祭り」のDVDでのこの曲を続けて聴くと、
“えっ!同じ曲なの?”と思ってしまうほど感じが違うのよね。
そして、プレプレツアーの大宮で初めて生で聴いたときは、
もちろんジュリーのボーカルにメロメロでしたが、
膝折プレイでギターソロを弾くカズさんにヤラれっちゃいました。

いよいよ明日は大阪ですね。
病室のSさんには“神席カズさんレポ”が一番の励ましになると思います。
私もカズラーの一員として、男性の目から見たカズさんレポが楽しみです。

投稿: ぴょんた | 2009年9月17日 (木) 23時10分

みなさま~。

今日もコメントありがとうございます!
実は今日はPCもほどほどに早く寝よう、と思っておりましたが、目がギンギンに冴えております。困った…。

74年生まれ様

カズさんはDVD(と言うか毎年のツアー)によって年齢の見え方が全然違うんです。
「爛漫」「明日は晴れる」はヘタすると10代に見えますが、「ワイルドボア」は年相応だったり。

明日のカズさんはお幾つでしょう…楽しみ。

ぴょんた様

はじめまして~。
ようこそお越しくださいました!

本当におこがましい事ですが、ほんの少しはギターキッズの目を持っている僕が、このタイミングでカズさんの真ん前でプレジャーツアーを観る、というのは運命かも。
「たまにはカズレポを書け!」
という天の声でしょうか。

噂によりますと、大阪初日は多くの前方席の方々が昇天なさったようです。
ジュリーの「俺を見ろ!攻撃」を至近距離で食らうという僥倖を夢見て、行ってまいります!

投稿: DYNAMITE | 2009年9月17日 (木) 23時57分

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