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2009年9月

2009年9月29日 (火)

ザ・タイガース 「イエロー・キャッツ」

from『世界はボクらを待っている』(サウンドトラック)、1968

Sekaihabokura

1. 君だけに愛を
2. 銀河のロマンス(インストゥルメンタル)
3. モナリザの微笑
4. 花の首飾り
5. 僕のマリー
6. 落葉の物語
7. 真赤なジャケット
8. イエロー・キャッツ
9. 星のプリンス
10. こっちを向いて
11. シーサイド・バウンド
12. 銀河のロマンス

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プレジャーツアーも終わってしまい、春団治不参加の僕は「秋・冬・くぐり抜けるぞ~♪」期間に突入です。
お正月コンサートまで生ジュリーはお預け。
その間は、まぁ色々と忙しい時期ながら、未視聴の映像作品に費やす予定なのですが。

先日、観ましたよ。
「U・F・O」・・・じゃなかった、「世界はボクらを待っている」!

微力ながら拙ブログも、右上にリンクバナーを貼っておりますように、[ ジュリー映画特集 in 大阪 ] を応援しております。
”いてまえジュリー”のみなさまが、地元映画館との数ヶ月に及ぶ交渉の末に決定した上映だそうですが、広報手段が基本的にクチコミだけ、との事で。
せっかくの上映決定ですからね。関西の方々には是非足を運んで頂きたいと思います。

で、上映される数本のうち、タイガース映画から選ばれたのが、この「世界はボクらを待っている」でございます。
映画で使用されたタイガースの楽曲は有名なシングル曲ばかりなのですが、そんな中、ココでしか聴けない、異彩を放つプリティロッケンなナンバーが1曲。

こういう曲が、実は彼等の醍醐味・真骨頂なのではないかと思います。
「イエロー・キャッツ」、伝授!

映画での演奏シーンは、それぞれ楽曲のプロモクリップと言っても差し支えありませんね。
特に、「落葉の物語」のエンディングにはビビったわ~。

東京では最近、山手線に明治チョコレート仕様の車両をよく見かけますけど、コッチの黄色いヤツで攻めた方が良かったんじゃないの~。

あ、話が逸れました。
映画の中で、最もプロモクリップとして観た場合に映える楽曲が、「イエロー・キャッツ」だと思うんですよね。
先の「落葉の物語」や、室内演奏シーンをフィーチャーした「僕のマリー」、ビートルズの「マジカル・ミステリー・ツアー」ばりのバス内合唱が楽しい「真っ赤なジャケット」も捨てがたいですが、「イエロー・キャッツ」の映像が、一番メンバーの表情が生き生きとしていると思いました。

僕はまず、時計塔ってシチュエーションに弱い。何でだろ?
時計塔の中腹でメンバーが楽器持って踊っていたかと思えば、ジュリーだけ別の高っかい位置にいる映像に切り替わったり。
あと、エンディング近くでは5人が自ら芝生を転げ落ちていきますが、それが楽しげな曲調にすごく合っていましてね。
強風の中の撮影だったらしく、全員髪のセットが乱れまくっているのも、逆に良いです。

で、何と言っても曲がイイのよ!
基本は60年代ロックの王道。ブリッジやサビで和風の泣きメロがきますが、2番、3番と進むに連れてホーンセクション、ストリングスも大活躍。単なる映画の挿入歌だからと言って手抜きは一切ナシ!のアレンジなんです。むしろ冒険心や遊び心が満載なぶん、似たタイプの楽曲「真っ赤なジャケット」をも凌駕しているアレンジかもしれません。

ロックの音階スケールというのは、普通の長調とはちょっと違って、7番目の音がフラットするんですよ。
この曲は変ホ長調ですから、譜面で言うと、シの音とミの音には最初からフラット記号が付いてます。が、タイガースの演奏はロック音階を意識し(特にトッポのリードギターが顕著)、シとミに加えて、ラの音をフラットさせています。これにより、Aメロがとてもハードに渋く聴こえるのですね。
にも関わらず、Bメロとかは普通にペンタトニック・スケール。
このギャップが、古き良き60年代ロックの醍醐味なのです!

イントロや、トッポのリードギター部が、歌メロ部とすごくギャップがあるでしょう?カワイイ→ハード→カワイイ、の連鎖。これは、すぎやま先生、狙ってやっていますよ~。
「ねこふんじゃった」という曲は、カワイイ曲ですよね。それを導入部に持ってきて、「きゃ~♪」と思わせる。そうしておいて、本割のイントロではラの音をフラットさせてハードに演奏が展開。このギャップで、猫と人間、という異質な種の交わりを象徴するワケです(だから、深読みし過ぎだって、このブログは)。

更に余計な深読みをするなら、この頃のトッポは間違いなくザ・バーズを聴いていますね。ギターの無茶弾き部がジム・マッギンそっくり!

最後に、映画そのものにも触れておきますか。

結ばれぬ運命の恋・・・シルビィ、いつか必ずキミの星にも演奏に行くよ!

く~っ、泣ける!
・・・というのは大嘘で、終始、唖然→爆笑の展開。ツッコミどころ満載の、まぁ楽しい作品ですわ。

個人的にはヘラクレスの衣裳がツボでして。
先輩方とはツボが違うのでしょうが、僕が一番笑ったのは、病室での乱闘シーンでした。
来いこの野郎!とばかりにファイティングポーズをキメる、ピー。
これはこれでカッコイイのですが、次の瞬間トッポがヘラクレスを指差し

よせピー!相手が悪いぞ!

素晴らしい・・・。
是非みなさまも、この秋には映画館でゴー・バウン!

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2009年9月27日 (日)

お宝ですか?①

みなさま~。
足腰は大丈夫ですか~!
終わってしまいましたね、「Pleasure Pleasure」ツアー。

実は、ツアーが終わったらすぐに記事を書こう、と思っていたタイガースの曲があるのですが・・・か、書けん!

いえ、決して書きたくないという事ではなく、むしろ早く書きたいんですけど、頭の中がプレジャーツアーのセットリストで満タン状態でして。
ジュリーの長期ツアーの後、日常に戻るのがこんなに難しいのか、と痛感しています。
多くの先輩方は、これまで毎年こんな感覚を味わってきたんですねぇ。

日常復帰までには、あと数日かかりそうです。

ということで本日は、「たまにはウチも、みなさまに目の保養を」ということで。
字ばっかり読んで疲れたでしょ~?
バンドの友人(非ジュリーファン)にも、「オマエのブログは字ばっかりだな」と言われております~。

さてさて。
大阪に行く少し前なんですが、ちょっと仕事絡みで、いわゆる”TG世代”のお姉さま方と飲む機会があったのです。
今の僕が飲むとですね、どんな席であろうとジュリーのお話をしてしまいます。特に、こりゃTGタイムリーの人かな、と思われるお姉さま方にはね。

やはり、というか。
「日生に行ったことがる」とか「今のジュリーは太・・・もとい、大きいってホント?」とか、色々と楽しいお話が。
そんな中、一人のお姉さまが
「あたし、ジュリーの生写真持ってるわよ。探せばどこかにあると思う」
と、仰るではありませんか。
僕は基本、ジュリーの外見に興味があるワケではありませんが、先輩方の嗜好はもう把握してますし、ブログの良いネタになるかも、と思い「是非見せてください」とお願いしました。

で、先日わざわざ探し出していただきまして、数日お借りすることに。

う~ん、どのくらい貴重なモノなのか、さっぱり分からない・・・。
有名な、よく出回ってるショットなんでしょうか?
それとも、貴重なお宝写真?

普通のサイズの生写真2枚です。
先輩方のご鑑定を、お待ちしております!

Juliepic2

Juliepic1

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2009年9月25日 (金)

[ 伝授・特別編 ] 沢田研二 9.24渋谷CCレモンホール「Pleasure Pleasure」ツアー千秋楽・セットリスト完全レポ

良かった。本当に良かった~、ラストプレジャー。

灼熱の日本列島、61歳でこれだけのツアーを無事にこなしてきたジュリーと鉄人バンドに、今は感謝の思いしかありません。
そして、僕は今日2階席後方からCCレモンホールを見渡したわけですが、立錐の余地もなく会場を埋め尽くした多くのジュリーファンの先輩方にも、本当に感謝。

ドーム以降、色々な方との出逢いの中で、僕は間違いなく成長させて頂いたし、自分の道をも変えて頂いた。「前途ある青年(いや、だから自分で言うなって)の道を誤らせた」、なんてとんでもない。
「道を逸れるか、まっすぐ行くか♪」と問われれば、今の僕はまっすぐですから!今後もまっすぐに、ジュリーを応援し続けます。

いやしかし、今日はお客さんの雰囲気が凄かった。
ノッケから地鳴りがしてるっていうのかな・・・僕は参加できなかったけど、「奇跡元年」の最終日もこんな感じだったんでしょうか。
とにかくブザーが鳴って、照明が落ちて、それまでざわついていた会場が一瞬にして息を飲むような静寂に包まれて。漆黒のステージに鉄人バンドの4人の影が登場するやいなや、雷鳴のような拍手が沸き起こりました。
本当に、これが最後のプレジャー×プレジャーです。

開演!

1曲目「ROCK' N' ROLL MARCH」

万雷の拍手の中、劇的にライトが灯り、いつものようにGRACE姉さんのドラムソロでスタート。ツアー最後だという思いからか、会場の雰囲気のせいなのか、この時点で既に鳥肌が~。
柴山さんの武骨なギターが絡み、ジュリーが拳を突き上げながら登場するや、悲鳴のような歓声。今年何度も見てきたシーンのはずだけど、こんなに感動的だったんだなぁ。
「ヘイ、ヘイ、ヘイ!」のお客さんの拳突き上げがね、2階から見るとスゴイのよ。会場全体に右手のジャングルが出現!

みなさまそうだと思いますが、まずはこのポーズをやる事で、気持ちを開放できるんだよなぁ。
例によって「ヘイ、ヘイ、ヘイ!」だけは絶叫参加のDYNAMITE。周囲のみなさま、びっくりさせてゴメンナサイ。
ラスト「ろっくんろ~る、ま~~~~~~~ち♪」のトコの会場の拍手も、凄まじかったです。

2曲目「AZAYAKANI」

大阪で、この曲の柴山さんが大忙しであることを確認したので、これまでと違って聴こえました。
2・1ハンドクラップ、みなさま揃い過ぎ!
ジュリー、2番Aメロの歌詞が飛びます。早口Bメロは完璧でしたが。
ツアー中盤の大宮あたりでは、かすれ声になってたジュリーですが、今日は全く問題ナシ!大阪での好調な喉を持続していましたよ~。

3曲目「銀の骨」

泰輝さんが地味ながら大活躍のナンバー。3つの音色を瞬時に切り替え、使い分けるというキーボードが、やっぱり素晴らしい!
どんどん好きになるなぁ、この曲。
ツアー初日、「う~ん、微妙な選曲だなぁ」とか思ってた自分が情けない・・・。

~MC(順不動)~。
(筆注:当日参加なされた色々な方の情報を拝見しますと、僕はココのMCとアンコール時のMCをゴッチャに記憶しているみたいです。演奏はともかく、MCの完全記憶は難しい・・・)

「今日はなんか身体がだるぅございます。歳のせいでしょうか」

「6月5日に始まったプレジャープレジャーツアーも、無事に千秋楽を迎えました(拍手)。
ツアーに合わせて、「Pleasure Pleasure」というシングルを発売しました。これは6曲入りの満タンシングルでございます。同時に、東京ドーム「ジュリー祭り」のDVDも発売しました。追いかけて、CDも発売しました。って、そんなことはここにいらっしゃる皆様はとっくに御存知でしょうが(笑)。どのくらい売れるか、楽しみです。まぁ千秋楽の今日になって買う人はほとんどいないと思いますが(笑)、お持ちでない方は是非買って帰って。レコード会社を通しておりませんので、売り上げは直でワタシのトコにやって来ます(笑)。・・・ワタシに直、というのは嘘でした。事務所を通して、ワタシのトコに来ます」

* ここで、2階後方下山さんサイドに”頑張ってお姉さん”出現!

「頑張って、は、やめて下さい!61歳ですよ!61に頑張って、は虐待です」

「なんか今日ね、お客さんの感じがヘンなんですよ。これが最後や!みたいな気合がビシビシ伝わりよる。千秋楽、言うてもね、別に大したことナイんですよ。まぁ、無事にツアーが最後まで来れた、というのはめでたいですけどね(拍手)」

「今日も変わらず、みなさまよく御存知の曲、あまり御存知でない曲、ぜんっぜん御存知でない曲、多くの曲を歌ってまいります。たくさんお越し頂きまして本当にありがとうございました。ありがとう、ありがとう、プレジャ~プレジャ~!」

4曲目「Pleasure Pleasure

僕は、発売直後から一貫してこの曲が大好きなのですが、LIVEに行く度に、加速度をつけて更にどんどん好きになっていきます。特別な曲です。この詞を説得力抜群に歌える、という今のジュリーを、心底リスペクトできます。
思い起こせば、ツアー初日に新譜を買って、帰宅してまずやった事は、この曲の手拍子の練習。その成果もあり、2日目僕は完璧に合わせる事ができましたが、その時は会場の5分の1程度しか手拍子参加してなかったんですよね。
今宵の手拍子は胸に染みる!一糸乱れぬ全員参加や~!
それにしてもジュリー、安城以降すべて「ルート」を「ケース」って歌ってるなぁ。
ラストも大幅に歌詞間違えてたし(平然と正しい歌詞でコーラスをとる泰輝さん、慣れたモンだね)、1番でも「ありがとうね、いつもそばに、いてくれ、君がさ♪」とか、細かいマチガイが・・・。

5曲目「Smash the Rock

柴山さん、気合入ってます。ライトはジュリー、柴山さん、下山さん、の3人にピンポイントで3つ当たってるんですね。この辺りは2階でしか解らないことです。
いや~ジュリーも渾身。でも今日は渾身が過ぎて、歌詞のトビ率高し!この曲でも何度も遅れて出てきて早口ヴォーカル。
昨日あんなに早口言葉の練習やってたもんねぇ(違うって)。

6曲目「強いハート」

昔のDVD(と言っても結構最近)観ると、この曲のサビで最高音部のフラットが目立ってたんですが、今ツアーは完璧に歌っています。今の声と相性がイイんでしょうね。以前に比べると野太くて潤いのある声。
今日お知り合いになった隣りのお席のお姉さまは、今のジュリーの声が好きなんですって。そういう方々が増えていらっしゃるようですね。同じ事を仰る方々に、この夏は本当にたくさん出逢ってきました。
って、それはイイけどここでも早口言葉が・・・。
オッケ~オッケ~。こういうドキドキも、今年はこれが最後!

7曲目「すべてはこの夜に」

今日一番良かったのは何とコレ!
何がどう違ったのか・・・ハッキリとは分からないんです。ただ、「Smash the Rock」とか、柴山さんはものすごく気合が入っていて、ギターは凄かったんですが、そのぶん笑顔が封印されてました。
そのスタイルが、クールなカッコ良さが特徴のこのナンバーに合っていたのでしょうか。
ソロ部では柴山さんにライトが当たり、いや~渋かった。この日はネックに近い箇所で弾く際にフレットに目を落としていました。
おそらく「今日は1音たりとも間違えるものか!」って感じだったのかなぁ。

8曲目「勝手にしやがれ」

拍手が凄すぎて、「恐縮です!」が聞こえなかったよ~。
壁塗り手旗信号は大宮や神奈川に比べると地味でしたが、「鞄につめこむ」量がハンパじゃなかった!エッサホイサと、大量の思い出をつめこんでおりました。

9曲目「明星

柴山さんのフォームは大阪で大体解ったし、今日はジュリーに熱視線。
ここで、今宵の会場CCレモンホールのスゴイ点をひとつだけ、挙げておきましょう。
マイクのノイズが、全く無いんです!
例えばこの「明星」。他の会場だと、ヴォーカルに入る直前に「ザ~ッ」ってノイズが入る事にみなさまお気づきでしたでしょうか?
バンドスタイルだと全く聞こえないノイズですが、今ツアーのセットリストで言いますと「明星」「我が窮状」「いくつかの場面」「探偵」の4曲は、いずれもギターかピアノの弾き語りで導入しますから、そういったノイズが目立ってたんです。
CCレモンホールには、それが無い。
強弱のバランスが命!というロック・ミュージックにおいて、それはすごく重要な事だと思います。
音響は大阪厚生に、バランスは大宮ソニックに敵わない。でも、「ロックの殿堂」と言われる渋谷公会堂(CCレモンホール)には、ジュリーが拘るヴォーカルの純度、という点に特性があるんですよ~。
それにしても下山さん、初っ端の渋谷2Daysではほとんど聴き取れなかったコーラスが、ツアー中盤からビシビシ聴こえるようになりましたね。素晴らしかったです。

10曲目「我が窮状」
(泰輝さんへのお手紙)

泰輝さま。
プレジャーツアー、お疲れさまでした。
酷暑の8月、泰輝さんのブログを拝見し、神奈川以降キーボードの演奏の聴こえ方が変わりました。
昨年末から今年にかけてのジュリーの再人気沸騰は、鉄人バンドの皆様の注目度が急速に増した時期でもあったことでしょう。泰輝さんのブログも凄まじいアクセス数になっていらっしゃるかと想像いたします。
そんな中、他ならぬメンバーの泰輝さんの発信は、とても勇気のある行動だったと思います。
お茶目なキャラクターでありながら、演奏や作曲では剣士のような態度で臨まれる・・・そんな泰輝さんのお人柄を、この半年で僕は知りました。
これからも、歌心のあるプレイヤーとして、多くの人を酔わせてください。
また素敵な新曲も、期待しております。

11曲目「届かない花々

歌の途中で「ゲホッ」ってジュリー。ダルいってのは、風邪をひいてるってことだったのでしょうか。ちょっと心配です。声自体はすごく出てるんですけどね。
ラスト、大阪での大ポカの記憶が残っているもんですからハラハラと。しかしココは無事に乗り切りました。

12曲目「オーバーチェア」
(柴山さんへのお手紙)

柴山和彦さま。
プレジャーツアー、お疲れさまでした。
素敵な笑顔もさることながら、僕としては、鉄人バンドを束ねるバンドマスターとしての柴山さんの姿に酔いしれた夏でした。
柴山さんが作曲し、ドームでも演奏されたこの「オーバーチェア」という楽曲も、今ツアー中に大きく姿を変えていきましたね。
ジュリー着替えタイム、なんていう休憩感覚は、ほとんどの人が持てなくなっていると思います。今日のお客さんのノリが、それを証明しているでしょう。
ツアー前半、各パートのソロをその都度柴山さんが盛り上げていらっしゃったことで、お客さんがこの曲をどういう風に聴けば良いか、という事が解ってきたのでしょうか。ソロパート時のメンバーのみなさまが、明らかに「今、自分は見られてる!」という感覚をお持ちになってきて。どんどんフレーズが進歩していきました。
今日の泰輝さんのソロ、柴山さんもびっくりなさったんじゃないでしょうか。一歩間違えば不協しかねないほどの、かなり高レベルな音階でしたよね。あの演奏を最後の最後に引き出したのは、間違いなくここ数ヶ月の柴山さんの努力によるものだと思います。
大阪での僕のガン見には絶対お気づきだったかと思います。その節は大変失礼いたしました。そして、ありがとうございました。
お身体に気をつけて、来年も元気な演奏と笑顔を見せてください。

13曲目「そのキスが欲しい」

初日・2日目に引き続き、結局渋谷での白酋長はナシ。ちょっと残念です。
実は僕、「き~れいだぁぁ~♪」のトコの指差しがうまくマネできないんです(だったらやるな)。上半身を、グッと突き出すあの感じが・・・難しい。先輩方はみなさま結構できてるんですが。
この日もお姉さま方の「フギャァ~!」が炸裂してましたが、ジュリーは割りとクールにスカしました。
う~ん、大阪の方がサービス良かったぞ。やっぱりオーケストラスペースがあった分、ソコは大阪に軍配が。

14曲目「単純な永遠」

先日とあるサイトで(バレバレ)、柴山さんがこの曲で「ホラ、鐘!」ってポーズをやってると聞きまして注目しておりましたが分からず。2階だったからかなぁ。
しかしこの曲も今ツアーで相当好きになりました。多くの先輩方が「名曲」として挙げていらっしゃるし、ジュリー自身も気に入ってる、という事でしたが、僕はそれほどでもなかったんです。それはドームや奇跡元年の僕のレポを読んで頂ければ解っちゃうんですけどね。
今は、「あぁ、この曲はライブなんだ」と心底思えます。頭上手拍子は、後方の方に気遣って遠慮しました。男性の僕は、立席時にはただでさえ頭半分高いですからね。
決して、手抜きしていたワケではございません!

15曲目「いくつかの場面

この曲も今ツアー中、今日が一番良かったかな~。
イントロで泰輝さんが一瞬タメを作ったのが印象的でした。
僕は今日のように、ジュリー自身が感極まっている歌い方よりも、聴き手に向かって切々と語りかけるようなスタイルの歌唱の方が好きなんです。
それにしても、渋谷初日・2日目のあのギャグは一体何だったんでしょうか。その後完全に封印されてしまいました~。さすがにやり過ぎか、とジュリーが襟を正した・・・のかなぁ。

16曲目「時の過ぎゆくままに」

ジュリーの言う「みなさまよく御存知の曲」3曲については、今ツアーでもさすがに全く歌詞飛びが無いです。安心して聴けます。
先日の大阪で、ラストのEmハイコード突き放しに7th音が入ってる、と書きましたが、ありゃりゃ、今日は普通に純Em。
日によって違うのか、大阪で勢い余ったのか。問題は小指の動きなんですけど、2階からそこまで見るのは無理~。

17曲目「僕は歌うよ

大阪レポでも書いたように、とにかく下山さんがカッコいいのよ、これは。
ジュリーにとって、この曲はどういう位置づけなのでしょうかねぇ。今ツアー集中の楽曲なのか、今後もちょくちょく歌い続けていく曲なのか・・・。
無事に来年もお正月コンサートがあるとすれば(あるに決まってるけど、ね?)、満タンシングルからは何曲演奏するんだろう、と気も早く考えてしまいますが、3ケ月の禁断症状を経て、この曲を生で聴きたいファンの方々は多いことでしょう。僕もその仲間入りをさせて頂きます~。

18曲目「睡蓮」

みなさま、見ましたか?柴山さんのヘドバン!
今日は下山さんもGRACE姉さんの近くまで行ってゴキゲンでしたね。
2番と3番の直前にジュリーの静止ポーズがありますけど、僕の斜め前のお姉さまがキレイにマネしてました。いや、そのお姉さまはなかなか強者でして、「そのキスが欲しい」の指差しや、「あなたに今夜はワインをふりかけ」の3連符握り拳(愛の言葉を~♪の直後)も完璧に出来ていらっしゃって。
ジュリーファンに歴史あり、ですね。

19曲目「BAMBINO EXCUSE

今日初めてご挨拶させて頂いた方々の中に、僕と全く同い年の男性がお一人いらっしゃいました。その方とは早速帰宅後にメール交換させて頂いたんですけど、本当に僕の知らない事を色々と知っていらっしゃって、何ですか、エキゾチックスの西平さんは当時仲間内で「バンビーノ」と呼ばれていたというじゃあないですか!
知らなかった~。これって有名なお話ですか?
当然ジュリーもそう呼んでいた可能性もあるワケで、するってぇとこの曲、「アキラくんのいいわけ」って事かもしれないじゃないですか!ひぇ~。
西平さんの私生活を全く知りませんので、その辺は今後の研究課題ということで。
あ、初めて気づきましたが、柴山さんと下山さんがスキップしてるんですね、この曲。
突き上げポーズも会場一糸乱れず。確かにちょっと異常なノリだ、千秋楽のお客さん。

20曲目「NAPOLITAIN

例のラジオ番組オンエア以来、どうもジュリー、この曲の歌詞を再度頭に叩きこんだっぽいですね。危なっかしいながらも乗り切りましたよ。
そして、大阪の事故が再現!大阪では「BAMBINO~」でずり落ちたハイハットシンバルが、今日はこの曲で、ずず~ん、と垂れ下がってしまいました。
これは見てて焦った。だってこの曲、「仕事に夢に♪」の部分で、ドラムスのハイハットソロがありますから!まさかココでフロアタムを代用するワケにはいかないでしょう。
スタッフさんもさすがに焦ったか、なかなかセット直しができません。すると上手からもう一人のスタッフさんが応援に駆けつけてきました。二人がかりで、何とか間に合った~。
GRACE姉さん、今夜このシーンを夢に見てうなされなきゃいいけど。

21曲目「緑色のkiss kiss kiss

大阪では「あれ~、みんなやらないの~?」と思い、打ち上げにてくれトモ様に「アレはさずかるモノです」と伝授され、「仕方ない、渋谷では孤独に一人でやろ~!」と張り切って臨んだ「kiss kiss kiss」ポーズですが。
渋谷ファイナル、ほぼ全員参加って・・・!
そりゃジュリーも「みんな、変。気持ち悪い」と言いたくもなるわな~。
でも、みなさん気持ち良さそうにやってらっしゃいました。きっと、ジュリーにツアーのお礼をしてるんでしょうね。

22曲目「あなたに今夜はワインをふりかけ」

2階のため寄り目が見えず無念。てか、「見せておくれよ~♪」の直後、1階でジュリーと一緒に1回転してる方がいらっしゃいました!
ソコまでやるのか渋谷組!
なんか自分が小物のような気がして参りまして、今までのツアーでずっとやっていた、ギターソロ部のエアギターを自重。
あそこは事実、エアじゃなくても弾けるんですけどね・・・あぁ、最後なんだし、やっときゃ良かった、来年この曲を演るとは限らないじゃん!と今になって思う~。

23曲目「さよならを待たせて

例の後奏部、ジュリー上向いてた・・・。なんかトンチンカンな伝授をしてしまったっぽいです(泣)。
柴山さんは、大阪の方が良かったなぁ・・・残念。僕のブログにそこまでの影響力はないでしょうけど、柴山さんのソロを楽しみに観ていた人も多かったのではないかと・・・。あんなモンじゃなかったんですよ、大阪。あと、渋谷2日目とか。
それでも、最後の最後、鼻に皺を寄せて「くぅ~っ!」みたいな表情は見せてくれましたけどね。
ところで、ジュリー。この日は歌詞が・・・危なっかしいね~。
2番で、「あふれないこの手がcause my love♪」って!
一瞬、1番の「あばれる」って歌詞が出そうになったんですね。
噂の「あぁ~♪」は、神奈川と同じくらいの吐息ヴァージョンでした。
ここまで来ると「あぁ~♪」と言うより「あは~♪」と表記したくなりますよ~。

~アンコール~

まずはMCから。

「ここまで24曲、楽しんでいただけましたか~!」(って、「オーヴァーチェア」入れても23曲なんだけど、ジュリー)

「お客さんも慣れたモンで、どうせそのうち出てくるやろ~、みたいに適当に拍手して」

「疲れました。今日はココまでタクシーで来て。この会場は楽屋が2階にあるんですよ。外から入ると、いったん地下に下がる感じになってて、そこからまた登ってね。で、このステージはちょうど1階みたいな感じになるのかな?またコレが、エレベーターが無いのよ!」

「さいぜん、今日は身体がダルい、言いましたけど、今、何でダルいのか分かった!ツアー中ずっと伸ばしてた爪を、昨日切ったんですよ。プライヴェートな話でごめんね。いや、昨日たまたまギターなんか弾いててね。そしたら、エエ曲が浮かんだんですよ!(大拍手)・・・で、ギター弾くのに爪が当たって弾きにくいから片方だけ切った。(註:左手=コードを押さえる方の手です。爪が伸びてると、爪先がギターフレットに当たってしまって、指先が弦まで届きにくくなるのです)・・・ずっと伸ばしてたから、マイク持つのも妙に違和感があって。(右手に持ち替えて)こっちで持つと、しっくりくる」

「散髪もずっとしてないんです。今切ったらね、脱色したトコが全部無くなってしまう。ツアーが終わったら切って、春団治になる、と(拍手)」

「あとどのくらい歌っていられるか・・・まぁ、少なく見積もって19年!(大拍手)。いや、あと9年は惰性で行けますよ!問題は70になった時。その時に耳がちゃんと聞こえてるかどうか・・・。耳が聞こえなくなる、いうことは、音程がとれなくなる、いうことで。・・・でもね、年とってきたら、演奏に合わせてね、音程なんかなくても歌詞さえ吐き出していれば、フラットにイイ感じで。だって、みなさんもワタシと同じようにそうなる(耳がきこえなくなってくる)んですから!(笑)・・・まぁそんなワケにもいかないでしょうが」

「あと4年で年金が貰える・・・ワタシらの商売は保証が無いんでね・・・誰も何もそういう事、教えてくれないし、途中ちょっと抜けてるけど、その後はまぁまぁ収めてる。軽く計算したら、年金だけで生活していけないこともないんですよ。でもね、年金というのは、ある一定の収入があると貰えないんです。ワタシの場合は・・・まぁ貰えないでしょうね(拍手)」

「ワタシの会社も、ワタシの代で終わり!コレはもう決まってるんですよ。ワタシのことしかやらない会社ですから。そんなあなた、何処からか若いモン連れてきて面倒見てプロデュースして・・・そんな事がワタシに出来ると思う?出来るワケがない!」

「最後の最後はデナーショーやるんや。でも、アレ70分やで。1時間10分。70分でワタシのすべてが語れると思う?(拍手)」

「年とってひどい仕打ち受けたらね、やめたるわ!そして年金生活」

「韓国で歌う、とか。逆韓流(笑)!あと、ワタシは香港じゃ有名人ですよ!香港から、また来てくれ~いう話がナイでもない・・・って、どういうことだかわかります?・・・(タメにタメて)「来てくれ」言われてんのよ!」

「年とっても、やりたい事をやる、っていうのがね。ワタシの場合は「歌いたい!」いう事ですよ(大拍手)!みなさまも健康には気をつけて頂いて。とにかく、歩けさえすれば!歩けなくなったらココ(会場)まで来れませんよ。足腰だけは気をつけてください」

「(メンバー紹介。下山さん今日は間に合った・・・)さぁみなさん、ようございますか!ようございますね!忌野清志郎くんが僕に作ってくれた唯一の曲です。KI・MA・GU・RE~!」

24曲目「KI・MA・GU・RE」
(下山さんへのお手紙)

下山淳さま。
プレジャーツアー、お疲れさまでした。
真夏の全国ツアー、ステージ上でジュリーやメンバーのみなさまが暑い、暑い、オーラを出している中で、下山さんだけは涼しげに見えていました。ご自身のブログでは「アチぃ~」と仰ってましたけど。
渋谷初日は、僕のよく知っている、昔のままの下山さんでしたね。
もう20年以上も前のことです。LOSERとして泉谷しげるさんとの初ツアー、観にいきました。初日でした。体育館にテント張ってのLIVEでしたね。あの時、泉谷さんのMCの最中、「早く演れ!」との野次に、泉谷さんが「うるせぇこの野郎!」と怒鳴り返したこと、覚えていらっしゃいますか?あの野次、20歳の僕ですよ。僕もずいぶん変わりました。
その頃の下山さんは、ニコリともせず、常にストイックに演奏していらっしゃいました。今回のプレジャーツアー、渋谷初日も、そんな感じを受けたんです。
本当は、清志郎さんのことで、悲しみを抑えてのステージだったのですね。
そして2日目、「KI・MA・GU・RE」直前のMCで、ジュリーが下山さんをイジリ倒しました。「ちゃんと食べないと!」とか言われて。徐々に下山さんの表情が崩れ、最後には、照れながらも背中を逸らせて爆笑なさいましたね。
その直後の「KI・MA・GU・RE」が、初日とは全然違ったんです。下山さんも、他のメンバーも、思いきりこのロック・ナンバーを楽しんでいらして。ジュリーのMCが、そんな空気を誘ったのだと僕は思っています。
2日目が終わってすぐに、下山さんはご自身のブログで清志郎さんの事を初めて書いていらっしゃいました。
その文章の中にある
「俺は今でも沢田さんと一緒に「KI・MA・GU・RE」をヤッっているよ」
という言葉。
それは僕の中で、渋谷2日目の演奏風景の記憶と重なり、とても感動しました。
下山さんはそのまま、プレジャーツアーが終わる頃までずっと笑顔の下山さんに変わりました。明らかに、今までと違う新しいファンがついていますよ!
どうか来年も、スピリットはそのままに、ジュリーの横で、変幻自在の下山さんを見せてください。

25曲目「探偵(哀しきチェイサー)
(GRACEさんへのお手紙)

GRACEさま。
プレジャーツアー、お疲れさまでした。
思えばジュリー祭りで東京ドームに行った時の僕は、鉄人バンドがこんなにも長い期間、固定のツアーメンバーとしてジュリーの傍にいた事も知りませんでしたし、何よりGRACEさんと泰輝さんは、お名前すら分からないまま、あの伝説の12月3日を過ごしていました。
何故ドラマーに女性を起用したんだろう・・・でも、すごく歌の内容を噛み砕いた演奏をするドラマーさんだな・・・その程度の認識しかなかったのです。
その後すぐに、GRACEさんがジュリーナンバー作詞・作曲・・・特に作詞について重要な役割を果たされている事を知りました。
最近のジュリーがアルバム制作で目指しているコンセプトを次第に知っていくに連れ、ドラマーがGRACEさんでなければならない理由がいくつも見つかりました。今ではすっかり虜にされてしまっています。
GRACEさんの作詞・作曲やドラムス演奏についての素晴らしさは早い時期に勉強しましたが、今ツアー最も目を見張ったのは、コーラスなのです。
あのジュリーに、専属の女声コーラスがいる・・・この事が多くのジュリーファンの先輩方に自然に受け入れられている、ということ自体がまず凄いと思います。
ファイナルでの「探偵~哀しきチェイサー」、ジュリーが「胸の奥の傷を~♪」と歌う部分での美しいコーラス、聴き惚れてしまいました。よく通る女声で、しかも全くジュリーの邪魔をしていない、自然なコーラス。今やGRACEさんのコーラス抜きにジュリーのセットリストは成り立たない・・・そんな域にまで達していますね。
僕は今ツアーで、「探偵~」のドラムスが一番好きでした。タムとクラッシュシンバルの組み合わせが、とても歌に合っていました。
来年のGRACEさんは、どんな意外な曲でコーラスをとってくれるのか・・・今からそれが楽しみでなりません。紅一点は色々と心労も多かったことと思います。お正月まで鋭気を養い、また素晴らしいステージを見せてください。

26曲目「いい風よ吹け

下山さんのアコギから柴山さんのサスティンリードへ。いつものように、極上のアンサンブルなのですが、どうしたことかこの日は笑顔の比率が下山さん>柴山さん、という。
まぁ柴山さんのはたまたまでしょうが、今ツアー、下山さんはすごく笑うようになりましたねぇ。
あ、でも柴山さんは、エンディングでGRACE姉さんと目を合わせて「じゃ~ん♪」と終わる時には満面の笑みでした~。
ジュリーは「KI・MA・GU・RE」を歌うと喉が一度洗われたような状態になるんですかね(絶叫しながら痰を出してるような気が・・・)。今ツアー、「探偵~哀しきチェイサー」「いい風よ吹け」・・・このバラード2曲の繋がりは、どの会場でも素晴らしいヴォーカルが聴けました。
ラスト部、柴山さんを観てたら、ジュリーの「ふ~」を見逃した~。

27曲目「TOKIO

他の皆様もそうかと思いますが、いよいよラスト!と思うと、盛り上がる前に寂しさが・・・。それを、強引にハジけてたんですよね。
ここまで、最終日という特別なステージで、バンマスの重圧からか堅い表情が多かった柴山さんも、ひょっとしたら同様の気持ち?・・・これでジュリーと一緒のステージもしばらく無い、という思いからか、むやみにステップ!そして後方蹴り上げその場飛びを連発!あ、危ない・・・転ぶ~!と思ったカズラーの方々が多かった事と思います。
渋谷は例の袖ステージが無いから、端っこのお客さんはガッカリ?
しかしジュリー、たった1回だけ聖水サービス!
最前列・ちょうど下山さんの正面くらいの位置でした。パパ~ッと客席に水しぶきが散っていくのが、2階から見下ろすと非常に美しい図でありました。
あの聖水を授かった方は、お一人で余韻に浸っていないで是非名乗り出てくださ~い!
で、エンディングの指差しは当然の全員参加じゃ~。

メンバー紹介、お約束の「ジジィでした~!」で老人ポーズ。退場までに立ち止まったのは3回。その都度大歓声です。
場内に照明が灯り、「本日の公演はすべて終了しました」のアナウンス。しかし誰もそんなアナウンスなぞ真に受けちゃいません。ジュリーの言う「余裕の拍手」などではない、割れんばかりの喝采。

5分後くらいかな・・・ジュリーと鉄人バンドが揃って出てきてくれました。
中央に1列に並んで声援に応えます。

「そんなに嬉しいの~?」
で、大拍手。

「じゃ、やらせて頂きましょ~かね!」
で、凄まじい轟音大拍手。

「誰も、歌う、なんて言うてないでしょ!アマノジャクなワタシの言う事なんだから、ちゃんと最後まで聞かないと!」
「それではみなさん、ご唱和ください!」

28曲目・・・と思わせておいて、「関東1本締め」
(ジュリーへのお手紙)

沢田研二さま。
「Pleasure Pleasure」ツアーも終わり、今は感謝しかありません。「ありがとう」としか、言えません。
いかなロック好きとは言え、40を過ぎ、いい年になった普通の男性を、突然ここまで夢中にさせ、人生観まで変えてしまうアーティストは、沢田さんくらいなものです。

過剰な反応は、沢田さんはお嫌いかもしれません。せめて自分で、自分が過剰であることを自覚したい、と思うこの頃です。

満タンシングルのタイトル曲「Pleasure Pleasure」はGRACEさんの作詞ですけど、初めてこの曲を聴いた時、沢田さんのヴォーカルが何と言う説得力・・・そして、自分がこれからまさに、歌われている内容の通りの気持ちを、この夏ツアーで体験していくのだ、と思い身震いがしました。

沢田さんの歌やLIVEと真剣に向き合うためには、自分自身の基本的なことからまずしっかりさせないと、と真面目に思ってしまいました。
それで、散らかしっぱなしだった部屋の掃除をしてみたら、数年前に購入したまま紛失していた「
耒タルベキ素敵」のCDが出てきましたよ。名盤です。今ツアーのセットリストは、このアルバムからの選曲がありませんでしたね。
来年の楽しみにとっておきます。

夏の全国ツアー、おそらく体調が万全でない時もあったかと思います。
しかし、それぞれの会場で、それぞれのお客さんが違った思い出を作って、今ツアーも終えたのではないでしょうか。

昨年までの僕からすると考えられない事ですが、今は沢田さんのLIVEに出かけると、多くの沢田さんのファンの方々が、僕を激励してくださいます。
沢田さんと共に長い道のりを歩いてこられた先輩方が、僕のような突然湧いて出たような者を、同じファンとして認めてくださるのは、ちょっと信じられないような気持ちです。
ファイナルでは、新たにご挨拶させて頂いた方が9人も。みなさん一様に、ずっと沢田さんと歩いてこられた方ばかりです。
そのうちの2人の方から、「ツアーが終わってもブログを続けてください」とのお言葉を頂いたのです。
いつも沢田さんの音楽について、至らぬ過大解釈ばかりを書いているようなブログですが、もちろんこれからも続けたいと思っています。

沢田さんが「あと19年」と仰るなら、僕もあと19年を、とりあえずの目標にやってみたいと思います。
もちろん、それで終わりでない可能性にも、期待しております。「少なく見積もっても」という気持ちでいます。

お正月までLIVEが無いかと思うと寂しいですが、プレジャーな余韻にひたりながら、また日常に戻りたいと思います。

素敵なプレジャー×プレジャーをありがとうございました!

65cc_2

↑ 6.5渋谷・・・ドキドキした!

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↑ 6.6渋谷・・・興奮した!

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↑ 7.25大宮・・・待ち遠しかった!

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↑ 8.1安城・・・楽しかった!

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↑ 8.29横浜・・・感動した!

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↑ 9.18大阪・・・我を忘れた!

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↑ 9.24渋谷・・・ありがとうね!

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2009年9月20日 (日)

沢田研二(というか柴山和彦) 9.18大阪「Pleasure Pleasure」直球入魂のセットリスト完全レポ

はじめに。
すみませ~ん!
今回は厳密にはジュリーのレポと言うより、カズさんのレポです~。

ハイ、行ってまいりました、初関西ジュリー。
大阪厚生年金は17、18と連チャンで、僕の周囲にも両日参加された方々が多く、「昨日は良かった」というお話をあちこちで聞いていました。
何と言っても翌18日、僕は前から4列目という神席の恩恵に預かっております。
前日の声の調子が良かったなら今日も良いだろうし、同じ箱で連日のLIVEなら、演奏に関しては2日目の方が良いに決まっています。
いやがうえにも高まる期待感。

開場前にはいてまえ映画部門PR志願隊のみなさまと初めてご挨拶をさせて頂いたり(てか、みなさんの神席率が異様に高い)、開演直前には、拙ブログがまだ閑散としていた頃から目をかけて下さった大先輩、メイ様と待望の邂逅(大ゲサ)を果たしたり。

で、お席ですけどね。
予想通り、柴山さん用のスタンドマイクが真ん前に見えとります。エフェクターも丸見えです(種類までは判別できず)。
セッティングのお兄ちゃんが「僕は歌うよ」の音色を確認して、暗転。何故この曲のセッティングが一番最後なのか謎でしたが、とにかくここでブザーが鳴ります。
前日もそうだったようですが、鉄人バンドがスタンバイする時の拍手が凄くて。で、拍手が全く鳴りやまないまま、「ROCK' N' ROLL MARCH」のドラムスイントロへ。
開演!

「ROCK' N' ROLL MARCH」
柴山さんはダークグレイのスーツに黒T。
この曲「ちゅ、ちゅ、ちゅっ、ちゅるっ、ちゅっ♪」の部分が大きく分けて3パターンあるんですけど、内2回は柴山さんのギターがヴォーカルとユニゾンだったのね!
残る1回は、下山さんがソロを弾くので柴山さんはバッキングに徹し、イントロと同じコードリフを弾きます。
いずれも、ギターをチラとも見ず!やや上方を向き、早くもイキそうな表情の柴山さんであります。

「AZAYAKANI」
ジュリーが2・1のハンドクラップを煽る部分。
柴山さんは割とシンプルなソロを弾くんですが、2回目だけは、GRACE姉さんと一緒に「ダバダ~♪」とかコーラスやってるんですね。その際はソロではなくコード弾き。Bメロ突入直前に1小節だけ単音をカマします。
で、そのBメロに例の早口コーラスが待ってますんで、ダバダコーラス→一瞬ソロ→早口コーラスという大忙しの柴山さんなのです。
この時の真剣さは決してタダ事ではない♪

「銀の骨」
ソロ以外の部分で何かのエフェクターを踏んでいるんですが、種類判別までは無理。もちろんソロ部でもエフェクターは踏んでまして、そちらは普通にコンプレッサーだとは思うんだけど・・・。

ここでのMCは非常に短め。サラッと終わりました。
ジュリーの口から「Pleasure Pleasure」ツアーも、今日が終わると残すは渋谷だけ、とのお言葉。淋しいですなぁ。

Pleasure Pleasure
これは柴山さんではなくずっとジュリー見てた~。
やっぱり今ツアー、一番ワクワクするのはこの曲の手拍子参加の瞬間だな~。
ジュリー、ラストの歌詞が飛び、「ごにょごにょ♪」と歌っておりましたが。

Smash the Rock
ずずい、と前に出てきてイントロのリフをカマす柴山さん。妙にリキ入れて弾く(フリ)するギタリストが多い中、柴山さんはピックを撫でるように当てるんだよね。
アップストローク後の右手の跳ね上げ方とか、カッコをつけてるんじゃなくて、イッてしまっている、というのが大きな特徴と言えます。
あ、ずずいと前に出て、と書きましたが、この時点ではジュリー含めメンバー誰もオーケストラスペースまで降りてきてはいません。

「強いハート」
この曲の柴山さんはバッキングのコードに徹し、ギターの見せ場は下山さんに集中します。
イントロの尺がCDより短めだったことに、この日初めて気づきました。

「すべてはこの夜に」
イントロ、間奏、いずれも柴山さん渾身のソロなのですが、全くフレットを見ないで弾くんですわ~。
ラスト「お~まい、ら~あぁぁ♪」のコーラスはレコーディングヴァージョンの完コピで。
これはねぇ、作曲者としてレコーディングにゲスト参加した佐野元春さんの、非常に気まぐれな音程なんです。特に4回目、ハモっているというより、いきなり低音の別メロになる感じで意表を突きます。柴山さんはそんなトコまで再現しているんですね。

「勝手にしやがれ」
ジュリー見てました。壁塗り変則は2番から。ドリルヴァージョンがありました。

明星
この日一番の柴山さんガン見です。
まずAメロのコード進行を明記しておきますと

F→Em→Dm→Am

1回し目は通常のコードフォームによるアルペジオです(ただしFは1弦1フレ、2弦1フレ、3弦2フレ、4弦3フレのローポジション)。
2回し目は、Emが1弦3フレ、2弦5フレ、3弦4フレ、親指が6弦開放のルート弾き。Dmが1弦5フレ、2弦6フレ、3弦7フレ、親指が4弦開放という変則フォームでのアルペジオ演奏です。

何をそんな細かいワケのわからん事を・・・とお思いでしょうが、僕にとってはこれで、「明星」のLIVEヴァージョン、オイシイ部分をアコギ1本で再現できるようになったという事なんですよ。

「我が窮状」
「明星」の入魂プレイで汗ダクになったのでしょうか、泰輝さんのイントロの間にスタッフさんからギターを受け取った後、上着をポ~ンと投げて渡した柴山さん。
今日もいつもの耳あてコーラスでございました。

届かない花々
以前にも書いた事がありますが、僕は柴山さんエレキ&下山さんアコギ、というスタイルの演奏が好きで。この日も主にお二人のアンサンブルを楽しんでおりましたところ、エンディングでジュリーの大ポカが~!歌と演奏の尺が半小節ズレた状態で終了。ジュリー、照れ笑いしながら引っ込んでいきました~。

「オーバーチェア」
この曲で柴山さんがイケイケ番長になるのか陶酔ナルシストになるか、というのはどうやら前方のお客さんの立席具合によるのではないでしょうか。
18日は立ってましたよ~。特に下山さん側はほぼ総立ち。
柴山さん側は若干座ったりトイレに立ったりする方もいらっしゃいましたが、お客さんのノリは最高潮(りい様&youko様、頑張った!)。
それは柴山さんにも伝わってます。何故って、柴山さんの視線直進の真ん前4列目に、自分ガン見のお兄ちゃんがいますから!
ということでこの日は終始ナルシスト状態の柴山さんでした。「ぬお~」も「あうあうあ」も「い~っ」も全部出ましたよ!

「そのキスが欲しい」
この日初の露骨な「俺を見ろ!攻撃」がこの曲で来ました。途中からはジュリーばかり見てました。そのくらいの吸引力はありました。この曲は文句なく、今まで観た中で一番良かったです。
例の「そのキスが欲しい~♪」突き放し部で、この日初めてオーケストラスペースに降りてきまして客席大接近。
ちちち近い!
最前列センター最
右のお席に、結構年季が入っていらっしゃると思われる男性ファンの方がいらっしゃいましたが、その方も一瞬固まってました。
女性陣の騒ぎっぷりは言わずもがな。
だって、ステージから客席に覆いかぶさるようにして歌ったんですよ、ジュリー。汗とか最前列に飛び散っていくのがハッキリ見えたし。
あ、ソロ部では下山さんもオケスペースまで降りていらっしゃいました。

「単純な永遠」
ジュリー見てました。
「そのキス」に引き続き、ジュリーはオケスペースをうろつき回って歌います。

いくつかの場面
間奏では、柴山さんが主旋律、下山さんが3度上を弾いているようで、ユニゾンではありません。
柴山さんのセッティングの方が、サスティンが長いですね。

「時の過ぎゆくままに」
これも、リードギターの最中にフレットをチラとも見ない柴山さん。
ラストのEm突き放しはハイコードで、7thの音が混ざってます。

僕は歌うよ
この曲で僕は下山さんを見てしまいます。
間奏の進行が「桜舞う」に似ている曲で、「桜舞う」の作曲者が下山さんですので、かなり近い感じのソロを弾くなぁ、という感想が早い段階からあったのです。
最後の最後の一音、転調部にまでまたがるビフラートが見事です。

「睡蓮」
いつからなんでしょう。泰輝さんからソロを受け取るのが、柴山さんから下山さんに変わりました。
下山さんソロ直後の歌メロの柴山さんに是非注目して頂きたいです。ソコはGRACE姉さんが大暴れの箇所で、柴山さんはドラムセットの傍らでヘドバンするんですよ。この事は驚くほどカズラーのみなさまにも知られていません。
この曲で僕は、横浜で覚えた手拍子を試してみました。「うん、たん!うん、たん!」というスカ系のアクセントなのですが、ピッタリでしたわ~。

BAMBINO EXCUSE
ジュリーも柴山さんも、鉄人バンドもカッコ良かったけど、歌詞が…。
しかしまぁ飛ばす飛ばす!オケスペースに出てきて汗飛ばしサービスのジュリーにみなさまが気をとられていた時に…私は見た!GRACE姉さんのハイハットシンバルが「ずろ~ん」とずりさがっていく瞬間を。
すぐにスタッフのお兄さんが出てきまして、エッサホイサと直しておりましたが、その間ずっとハイハットの代わりにフロアタム連打で乗り切ったGRACE姉さんは凄かったです。

NAPOLITAIN
前曲「BANBINO」と比較すると随分歌詞を覚えてまいりました、ジュリー(って、自分の作詞なんですけどね)。
この曲でも汗飛ばし闊歩がありましたので、ジュリーばかりを見てました。当然最前列の方々のハッチャケぶりは自然に目に入りましたよ。

緑色のkiss kiss kiss
ここまできて思いましたが、ジュリーはもとより、鉄人バンドのノリが初っ端の渋谷2Daysとは全然違ってきています。
イントロでボトルネックを構えながらギターボディーでリズムをとる下山さんの姿ひとつとっても、そう。明らかにアクションがツアー初期より大きい!
この曲での柴山さんは渋いバッキングと、大胆なコーラス。そして間奏にて泰輝さんへの「行けオラ~!」という攻めキャラでございます。
さて、一部で話題になっております「kiss kiss kiss」ポーズですが、大阪の方々はほぼ、やらはりまへん。
「アレはジュリーから授かるもの。自分がやっちゃいけません」とは、打ち上げにて大御所・くれトモ様から頂いた有り難いお言葉。はは~っ!
でも渋谷では絶対やるDYNAMITE(たぶん)。

「あなたに今夜はワインをふりかけ」
本日2度目の「俺を見ろ!攻撃」。Aメロ直前の単音で、柴山さんのフレットポジションを見たかったんですけどね~。
最前列のyoukoさん、りいさんの眼前数十センチの位置で「仮面を脱いで~♪」の寄り目を披露するジュリー。コレについては、うらやましいかどうかと問われれば、ちょっと微妙ですね。

さよならを待たせて
直前に記事を書いた甲斐がありまして、柴山さんのプレイは今までで最高のものでした。
間奏も良かったけど、やはり後奏です。渾身の指さばきと、恍惚の表情。
柴山さんがカッコ良いのは、無駄なカッコつけの動きが無いから!ネックを上下に揺らしたりとか、そういうギタリストは良く見るけどさ、あんなの演奏と何の関連性も無いですもん。柴山さんの動きには、そういった無駄なものが何ひとつない。
ただひたすら、自らがたどり着く恍惚の境地へと繋がっていくアクションしか繰り出さない柴山さん。

それが「ぬお~」であり、「あうあう」であるのですね。
あ、先日書いた記事ですが・・・すみません、この日は何の効力も無かったようです。柴山さんのソロの間、ジュリーはずっと上を向いてたんですって。

~MC~
前17日に比べると短めだったようですね。

「人気が出てきたのが何故だか解らない・・・だって、この体型ですよ!全盛期に比べると倍近い(笑)。でも、おかげでよう声が出る!(拍手)」
「あとどれくらい歌えるのか・・・長く見積もっても20年でしょうね(拍手)。いや、あと10年は惰性で行けるよ!今まで散々やってきたんやから、これから10年なんて何て事ない!別に無理して新しいアルバムかて作る必要ないんやし(「え~っ!」との声に)・・・歌う曲なんてたっくさんある!心をこめて作ったのに、1回しか歌ってない曲とかありますから(「1回」というのはツアー1回分、という意味でしょう)、そういう曲を歌っていけばエエことですから!(拍手)」

こんな感じのMCでした。
アルバムが出ないと寂しいとは思うけど、末席ながら僕もホント、歌ってほしい曲はたくさんあります。
先輩の皆様方と共に、まずはジュリーの70超えを見届けたい、と決意を新たにいたしました~。

で、いつものメンバー紹介。
MCがシメにかかっても下山さんがなかなか出てこず、GRACE姉さんが袖を覗いたりしてましたが、遂に現れないまま「ギター、下山淳!」
無人のステージにスポットが当たり、ジュリーが「なんや、おらん!」と言った後、下山さんが慌てて駆け込んで来ました~。

「KI・MA・GU・RE」
みなさまと一緒に交互腕突き上げをカマしながらも、この日ばかりは柴山さんしか観てないDYNAMITE。
気がついたら下山さんがひたひたと柴山さんの横までやってきまして、お二人はアイコンタクトでニッコリと。あの下山さんがこんな笑顔を見せるなんてねぇ・・・。この辺も渋谷初日とはエライ違いです。
と思ったら、3番を熱唱するジュリーにおかまいなく、ギター兄弟もとうとう、オケスペース最前部まで足並み揃えてやってまいりました!
ぐわ~正に眼前!
ただでさえ大阪厚生年金はステージが低いんです。僕の身長だと、目を合わせるな、と言う方が無理!
この曲のヴォーカル部では、下山さんが頭拍強調のストロークで、柴山さんは小刻みなカッティング、というスタイル。
2小節に1回、下山さんが「いち、に、さん、し、ご、ろく」までストロークした直後に、柴山さんはフレットに目もくれず(神技)2拍分の単音を入れるんですが、それがもう、バッシバッシ!とカッコ良くキマるので・・・。何度目かの単音部で思わず「グ~!」サインを出したら、柴山さんが僕に向かってうなずいてくれました!!!
で、僕は全く気づかなかったのですが、斜め後方から一部始終を見ていたくれトモ様の御報告によりますと、ジュリーがその様子を見ていて、そのせいかしらん、歌詞が一瞬飛んじゃったそうです・・・。すみませんすみません。

探偵~哀しきチェイサー
今ツアー、この曲でのGRACE姉さんのフィルインが大好きなので、泰輝さんとGRACE姉さんを中心に観てました。
観るたびにテンポが速くなっていくなぁ・・・。逆に「いくつかの場面」は、観るたびに遅くなっていってます。
ツアーを重ねていく課程で、ジュリーから泰輝さんへのテンポ指示があったのかも知れませんね。

いい風よ吹け
さぁ、この曲こそ柴山さんガン見です!
トレモロアームのみであの音色が出ているとは思えません。エフェクターの踏み具合は?ペダルの有無は?
と思ったら。
渋谷とは音が違う~(泣)。
大宮・安城・神奈川では注意して聴いてなかった(主に下山さんアコギのスケールポジションとかを観てた)けど・・・いつから変わったの~!
設定は、ごく普通のディストコンプでございました。それでも、とっても良かったけどね!

TOKIO
イントロで柴山さんは1回だけやたらと大きくジャンプ!当然僕も一緒にジャンプ!
あとは・・・ジュリー観てた~。そりゃそうなりますよ、スゴかったもん。
例の袖ステージサービスは、どうやら町田以降、柴山さん側を先に攻めるようになったようですね。
オケスペース前方で水しぶき!あの距離だったら最前列でしぶきがかかった人、いたでしょうね。

と、まぁ神席だったからかもしれないけど、今までで一番良かった!!
ジュリーの凄さは言う間でもなく、やっぱり柴山さんはスーパーギタリストです。あの演奏を間近で観られたことは一生の思い出ですし、計り知れないくらいの勇気を貰いました。

柴山さんから学んだこと、それは直球入魂。
「飾らない、余計なカッコをつけない、自分のエッセンスを素直にぶつける、そして笑顔」、そんなスタイルなんですね。だから愛される。

ついでに・・・大阪で学んだこと。
お好み焼はすぐに食べられる状態で出てきます。いや、打ち上げで本場お好み焼を初めて頂いたんですけど。これ、関東者としてはちょっとしたショックでした。
焼きたてのモノが運ばれてきて、熱々の鉄板にじゅう~、と置かれます。
間髪入れずザックザックと手際良く4つ切りにする、いてまえ隊のいっけん姐さんが素敵でございました。

ツアーも残すは渋谷のみとなってしまいましたが、不肖DYNAMITEもファイナル参戦いたします。
席は・・・2階のね、ず~っと後ろの方。いや、僕のラストプレジャーにふさわしいじゃないですか!
ジュリーと鉄人バンド全体の熱演を、まとめて目に焼き付けておけ、って事ですね。
そして、ステージの5人のみならず、会場の先輩方全員にお礼を言っておきなさい、と。
そういう風にとらえています。
大阪では、「はじめまして!」よりも、「お久しぶりです!」という方々の方が多くなっていました。ドームの頃を思うと、考えられない事態です。
気さくに再会して頂けた方々、そして新たにご挨拶させて頂いた、メイ様、ニーナ様、toko様、youko様、りい様、ありがとうございました。
残念ながらご挨拶できなかった方々、またの機会を楽しみにしております。
有り難いことに、みなさまから「腰が低い」と言われております。また何処かで見つけたら、遠慮なくお声をかけてくださいね。

それではまた、渋谷で!

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2009年9月18日 (金)

眠れん・・・

張り切って11時過ぎに寝る体勢に入ったというのに、目が冴えまくって全然眠れん!
たった今、日付も変わりました。

大阪初日に参加された方の情報によりますと、なんですか
「ジュリーがオーケストラスペースまで走ってきて、ライブハウス並みの客席接近」
ですと!

今回の大阪、僕の大きな目的は、柴山さんガン見&ジュリーの「俺を見ろ攻撃」浴びまくり、なんですけどね。
ジュリーがどの曲でオケスペースにカッ飛んでくるのか、は聞かなかったですが、おそらく「TOKIO」でしょう。

最前列でない、とは言え、ちょっとまいったなぁ。
「TOKIO」は色々とカズ・チェックしたい事があったんです。
「♪スイッチひとつで♪」の部分は全部ダウンストロークなんだろうか、とか、その直後の「ソ・ソ#・ラ、レ・レ#・ミ、ラ・ソ・ファ#♪」は何処のポジションで弾いてるのか、とか。

それどころではない、と。

とりあえず、周りの方々の迷惑にだけは、ならないようにしよう。
平常心平常心。

では、再び寝る努力してみます。

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2009年9月15日 (火)

沢田研二 「さよならを待たせて」

from『Sur←』、1995

Sur

1. sur←
2. 緑色の部屋
3. ZA ZA ZA
4. 恋がしたいな
5. 時計/夏がいく
6. さよならを待たせて
7. あんじょうやりや
8. 君が嫁いだ景色
9. 泥棒
10. 銀の骨

--------------------

今日のお題は、アルバム「sur←」から、叙情味たっぷりに聴かせるバラード、「さよならを待たせて」です。

最近の僕は基本、普通のジュリーファンの方々とはちょっと違った視点で、何か書きたい事を思いついた楽曲を記事にするように心がけています。
今週は、残り少なくなった「Pleasure Pleasure」ツアーのセットリストから、そんな楽曲を2曲選ぼうと思い立ち、先日「明星」の記事を書きました。
そして、もう1曲の記事は「ROCK' N' ROLL MARCH」にするつもりでいました。

ところが一昨日に、書きたい曲が変わりました。
僕がよくお邪魔するブログの管理人Sさんが、今週から入院なさる事を知ったからです。
Sさんの御報告の文章は深刻なものではありませんでしたが、やっぱり入院というのはどうしても気がふさぎがち。検査までの時間がやたらと早く過ぎたり、そうかと思うとジリジリと全然進まなかったり。
入院中もネットは見られるそうですので、ひょっとしたら僕のトコにも来て下さるかも知れない。そんな時に、少しでも和やかな気持ちになって頂ければ、と。

え、それで何故「さよならを待たせて」かって?
そりゃ、プレジャーツアー・セットリスト、この曲の見どころは、何と言っても柴山さんのギターソロ。「さよならを待たせて」の記事で一番書きたいのはソコなのです。
そしてSさんは、今や全カズラーの頂点に君臨するお方ですからね。

でも、ちょっと待った。
逆の言い方をしますと、この記事は「とにかくジュリーLOVE」のお姉さま方にとっても実りのあるお題なんですよ。
何故なら本日伝授するのは、

ジュリーに見つめられたい願望・実現必勝法!

なのです。
まぁ騙されたと思って読んでみてくださいね。伝授!

実は僕、ネタバレコーナーのレポにも書きましたけど、渋谷2日目の「さよならを待たせて」演奏中に、ジュリーに見つめられました。
お隣だったXさんに、「気のせい」とか「男でもそんな勘違いするんだ?」とか散々からかわれましたけどねぇ。でも僕はジュリーのLIVEで「見つめられたい」とか「目を合わせたい」とか一切考えた事のない奴なんですよ。

ですからこれは、「勘違い」とか言う類のモノではありません。単なる、「事実」ですけん!

「さよならを待たせて」は今ツアーで、本割のトリ、という重要な位置で演奏されます。
一応クリスマスソング、切ない内容の詞なんですけど、プレジャーツアーではシンプルに「これで(一応)さよならね♪」という意味合いでのトリ配置なのでしょうか。

楽曲の特徴として、長尺の後奏を擁していることが挙げられます。
LIVEでは、もちろん柴山さん渾身のソロで締めくくられるのですね。
当たり前の話ですが、ヴォーカルと同じように、ソロパートというのはどんな楽器でも、その日その日によってニュアンスが変わっているのが伝わり易い。
「さよならを待たせて」での柴山さんのギターソロは、その最たる例でしょう。

僕がこれまでプレジャーツアーを5会場観てきた中で、この曲のソロが最も素晴らしかったのは、渋谷2日目でした。
自らの奏でる音色に触発され、徐々に気が高まってきた柴山さんは、チョーキング時に「ぬお~っ」と口を拡げ、トリル時には「あうあう(byXさん)」、ビフラート時に「い~っ(byAさん)」と、クルクルと表情を変えながら入魂の指さばき。
不肖DYNAMITE、この日の柴山さんソロの間は、ジュリーの存在を忘れましたね。

ジュリーは通常、バラードの間奏や後奏の時にはこころもち顔を上げて空を見つめます。
でも、この曲の後奏は違うんですよ(いや、気分によっては顔上げる日もあるでしょうが)。それは、ジュリーが常に歌詞の内容を意識するヴォーカリスト、ということの証明でもあるんですけど。

♪背中で送るよ Cause my love♪

ラスト、後奏直前の詞です。
さよならを告げた後、去りゆく恋人を背中で送っているのです。堂々と確信めいて顔を上げるワケにはいかないでしょう。

ちょっと、うつむき加減になるんですね。
ステージ上からだと当然、1階前方20列くらいまでのお客さんがジュリーの視界に入っているはずです。
お客さんのうっとりした視線は、流麗なバラードを歌い上げた自分に注がれて・・・・・・ん?

ちょっと7列目のそこのキミ、ワシを見ないで何処見とるん?

てな具合だったのではないでしょうか?
僕は、ジュリーLIVE生涯初神席・7列目のその日、GRACE姉さんの真ん前くらいの位置でしたから、柴山さんガン見だと、完全に顔が横を向いた状態だったでしょうね。
ソロが終わって「グ~♪」した後ジュリーに視線を移したら、その瞬間ガキッと目が合いました。
これが乙女のみなさまだったら「きゃ~!」なのでしょうが、僕の場合は「うぁ!」。
気圧されて後ずさりしましたよ。

まぁこれは1階前方のお席でのみ有効な手段ですけど、残す大阪・渋谷に参加なさるお姉さま方は、是非お試しあれ。
そしてお姉さま方は、ジュリーに見つめられるその前に、そのままカズラーへ転向、という本末転倒な結果をも覚悟しておくべきです。
ツアー終了へ向け、柴山さんがこの曲の演奏に気合を入れて臨んでいないワケがありません。自分の中で大きな見せ場だと考えていらっしゃるに違いないのです。
きっと、素敵なギターソロが聴けるでしょう。
何よりも、無防備なまでに恍惚の表情を見せる柴山さんが観られるはずですから。
で、ついでに(!)ジュリーに見つめられてきましょうね。

え~と、ここまで、全然楽曲の伝授をしていませんな。

この曲の詞で僕が一番惹かれるフレーズは「♪あばれる心がCause my love♪」という部分です。
どういう状況であれ、恋愛に関して、己の自我を通そうとする、無理矢理主張を貫こうとする、というのは男性独特の感情だと思いますが、この曲の作詞は女性・・・覚和歌子さんなのですね。
男性のそんな野蛮とも言える感情を「あばれる心」と表現。覚さん、天才です。

あと、今回のツアーでは、多くの方々が

♪さよならを夜明けに待たせて
  あ~
  もういちど抱きしめたいけど♪

の、「あ~」にヤラれていらっしゃるようですね。
確かにあの「あ~」は男の僕が聴いていてもスゴイと思いました。一番スゴかったのは横浜ですね。吐息を絞り出すような感じでしたよ。
レコーディング音源の方には、そこまでのニュアンスは無いですから、これはLIVEならではの大きな見せ場と言えます。
蛇足ながら、レコーディング音源でこのような「あ~」が聴ける曲と言えば、アルバム「愛まで待てない」収録の「嘆きの天使」でしょうか。

さて、週末は大阪遠征です。
畏れ多くも今ツアー最高の神席を頂きました。しかも、柴山さんの真ん前なんです。
僕はレポ発信者の末席であるとは言え、このタイミングで、この特殊な席で参加させて頂く事に使命感を覚えずにはいられません。

ほぼ柴山さんガン見で、ジュリーに怒られてこようと思います。
レポが、ワケの解らないギタープレイのお話ばかりになったら、ごめんなさ~い!

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2009年9月12日 (土)

沢田研二 「明星-Venus-」

from『告白-CONFESSION-』、1987

Kokuhaku


1. 女びいき
2. 般若湯
3. FADE IN
4. STEPPIN' STONES
5. 明星 -Venus-
6. DEAR MY FATHER
7. 青春藪ん中
8. 晴れた日
9. 透明な孔雀
10. 護り給え

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今日は千葉ですね~。
参加される皆様、あいにくの空模様ですがどうか楽しんできてくださいませ。

 

聞くところによりますとジュリー、一昨日の町田では「TOKIO」の演奏中、そでステージに駆け込んだ時にフロアに落下したとか。
ドキッとしますよね。
多くの方が「大丈夫みたい」と書いてくださっていたのでひとまず安心はしましたが、考えてみたら安城の時も一瞬「危ねっ!」と思ったりはしたのです。
今のジュリーは、病気よりもケガの方が心配かも。どうか無事でありますよう・・・。

 

本日の千葉が終わりますと、残すはいよいよ来週の大阪、渋谷。
来週ですよ来週。
本当にもう少しで、プレジャーツアーが終わってしまいます。
初めて体験した夏のツアー。渋谷→渋谷→大宮→安城→横浜→大阪→渋谷・・・7会場参戦かぁ。今年は贅沢をしました。僕はもう立派なリピーターかもしれません。

 

残す大阪・渋谷への期待と、過ぎゆく夏への思いを込めて、来週までに「Pleasure Pleasure」ツアー・セットリストから2曲を採り上げ、記事を書きたいと思います。
まず今日は、柴山さんのアコギ1本&混声3部コーラス、というスタイルでLIVE演奏されております至高のバラード、「明星-VENUS-」。
アルバム「告白-CONFESSION-」から、伝授!

 

ジュリーは基本、レコーディング音源とLIVE演奏のアレンジに極端な違いはないのですが、「ジュリー祭り→Pleasure Pleasure」で演奏された「明星-VENUS-」は、オリジナルとは相当に異なるヴァージョンと言えます。

 

それについては、まずこの曲のキーがイ短調である事が大きなポイントとして挙げられると思います。
イ短調(近親=ハ長調)とホ短調(近親=ト長調)の楽曲は、ギターのアルペジオ奏法において最もスケールやポジション、指使いの自在性が高いキーなのです。ルートの音を移動させながらも、他の和音を開放弦で表現しやすく、ネックに近い高いポジションで弾く際にも、開放弦を上手く利用すれば、激しいフレット移動が可能なのですね。
有名な曲で例を挙げますと、「禁じられた遊び」や「鉄道員」がホ短調、さらに洋楽ロックで言うと、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」がイ短調、ビートルズの「ブラックバード」がト長調、といった具合です。

 

アルバム「告白-CONFESSION-」でのオリジナル・ヴァージョンは、ニューヨーク録音という要素もありAOR的な演奏でオシャレに纏められていますから、アコースティック・ギターはストロークのコード弾きになっています。
CO-CoLOの演奏は、そのギター・ストロークを土台に、多様なキーボード、パーカッションが噛みこんでくる、これもまた素晴らしいスリリングなものです。

 

一見、ベースレスの鉄人バンドにとってこのオリジナルアレンジは、LIVEで再現しやすい音作りに思えます。
ところがここに「コーラス」という要素が入ってきますと、そう簡単にもいかないのです。

 

何種類もの音色で変則的に投入されるキーボードとパーカッションは、それ故に最初の1音から神経を使います。
GRACE姉さんは根性で何とかなるかもしれませんが、このアレンジだと必然的にパッチチェンジの作業などが演奏に付随するキーボードの泰輝さんは、コーラスどころではないでしょう。

 

この「明星-VENUS-」という楽曲をドームのセットリストに挙げた時点で、演奏を採るか、コーラスワークを採るか、という二者択一が検討されたものと想像できます。
ジュリーと鉄人バンドは、コーラスワークを重要視したワケですね。
その結論の瞬間、下山さんが「俺、コーラスのみかよ~」と若干ビビったのでは、とか余計な心配をしてしまいますが、「Pleasure Pleasure」ツアーを観る限りそれは杞憂。
腕を真後ろで組んで、直立コーラスに専念する下山さんのバリトンは、今ツアー見どころのひとつですよ。

 

その分演奏はアコギ1本!という最少の編成となったのですが、柴山さんは、
「キーがAm(イ短調)ならコッチのモンだ!」
とばかりに怒涛のポジション移動で優美に聴かせてくれます。さすがは世界最強・最小ギタリスト!

 

LIVEヴァージョンについてばかり語りましたが、オリジナル音源を知らない方々には、是非CO-CoLOヴァージョンも聴いて頂きたいと思います。
間奏のサックスが一番端的に言えるんですけど、良い意味であの時代のニューヨーク・サウンドなんですよねぇ。全体にコーラス(声じゃなくてエフェクトの方ね)がかかってるミックスの感じとか。
エンディングの「ヴィ~ナ~ス♪」を遠くから聴こえるように処理したり、間奏以外はサックスパートを左チャンネルに振ってヴォーカルを際立たせたりとか、細かいミックスの工夫を凝らした、アルバムの看板と言える名曲です。

 

そして、ここでもやはりジュリーのヴォーカルなんですよ。
僕が尊敬するJ先輩のおひとりでいらっしゃるMママさん(M表記の意味が・・・バレバレでは?)と安城でお話した際、どの時代のジュリーのヴォーカルが一番好きか、という話題になったんですけどね。
Mママさん、まず間髪入れず「そりゃやっぱり、”勝手にしやがれ”の頃が一番伸びやかでイイでしょ~!」と仰った後、ボソッと「でも実は○倫してた頃が一番イイ声出してんのよね・・・」と、悔しそうにつけ加えていらっしゃいました~。

 

♪人の世からはみ出したら♪

 

とは、「倫理を外れる」という意味だと思いますが、そうすると真(まこと)や未来が見えてくるという・・・実は揺るぎない入魂の歌唱が一番見えてしまっていたモノだとか?

 

確かにCO-CoLO時代の作品は地味で、多くの先輩方が中抜け突入なさった時期のようです。
ジュリーも「あまり多くの人に覚えてもらっていない」という思いがあったのでしょうか、ジュリー祭りでは演奏前に「CO-CoLOの頃の曲を・・・」と紹介していましたよね。
ポリドール期以降の楽曲知識不足のままドームに行った僕は、ジュリーのそんなMCを聞き取れなかったがために、「明星-VENUS-」がどのアルバムに収録されているかを調べ切れないまま、レポ記事を書いてしまいました。

 

今こうしてCO-CoLO時代のアルバムを聴くと、ジュリーの内から湧き出る創作意欲がヒシヒシと伝わり、他のどの時代にもない独立した魅力を感じます。
ジュリーのヴォーカル、そして本格化した自作詞という観点もさることながら、石間秀機さんが類稀なるメロディーメイカーであり、ジュリーに多くの隠れた名曲を提供していらっしゃる事は、もっと多くの人に評価されてしかるべきなのでは、と思います。

 

そのためにも、是非リマスター再版の英断を!
ちょうどこの時代・80年代中盤こそ、純粋に音に関して最もリマスターの価値がある音源の居並ぶ時代なのですから。

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2009年9月 7日 (月)

沢田研二 「U・F・O」

from『いくつかの場面』、1975

Ikutuka


1. 時の過ぎゆくままに
2. 外は吹雪
3. 燃えつきた二人
4. 人待ち顔
5. 遥かなるラグタイム
6. U・F・O
7. めぐり逢う日のために
8. 黄昏の中で
9. あの娘に御用心
10. 流転
11. いくつかの場面

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こんばんは。
先日伝授しました「コバルトの季節の中で」。
日頃よりお世話になっているJ先輩からの記事感想メールを拝見しているうち、

♪髪型が変わりましたね♪

の髪型が、時期的にあのカーリーヘアの事なのでないか、という可能性にブチ当たり、オロオロしているDYNAMITEです。

気をとり直しまして。
さぁ今日は、「もう書くしかない!」という雰囲気を勝手に感じて渾身の伝授をさせて頂きますよ、「U・F・O」!

先輩方の多くが「ちょっと・・・」と尻込みなさっているナンバーの記事を書くのは初めてじゃないかなぁ。
これが本来、伝授の醍醐味かもしれません。

アルバム「いくつかの場面」から、A面の大トリですよ!(と言うか、コレの後にどの曲を続けて収録しても違和感があるから、この位置・・・って事なんでしょうか。ビートルズの「I WANT YOU」でそんな話があったっけ)
70年代和製サイケデリック・ロックの最高峰だと思います。
見よ!飛べ!どか~ん!の「U・F・O」伝授!

まず、このナンバーが何故に多くの先輩方から「苦手」と言われているのか、考えました。
で、見当ハズレかもしれませんが、ちょっと思いついた事があるんですよ。
それはこの「U・F・O」という楽曲タイトルから受けるイメージについて。

何でそんな事を思い立ったかと言いますと、拙ブログ右上にドド~ンとバナーリンクされております通り、最近大阪でのジュリー映画特集が決定し、協賛のいてまえ隊の皆様をはじめ、関西方面はたいそう盛り上がっていらっしゃいます。

それで、タイガースの映画ってのを、おさらいしてみたんですけどね。
ひょっとして、タイガースをタイムリーで追いかけていらっしゃった先輩方って、「U.F.O.」というフレーズから連想する具体的なイメージがあるんじゃなかろうか、って。

ズバリ、シルビィの円盤ですね。

「世界はボクらを待っている」・・・この映画は、ジュリーファンの間でも、かなりトホホな内容だと言われているようです。それ故に、愛されてもいるんでしょうけど。
登場するシルビィの円盤は、某有名SF映画で「X星人」が乗っていた円盤のセットを使い回しているそうですね。
そのSF映画自体が、「ナンセンス傑作」という微妙な評価で熱烈支持されている事は知っていますから、シルビィの円盤のトホホ具合は想像できる(いや、僕「世界は~」観てないんですよ←コラコラ)というもの。

つまり、先輩方にとっては、「U・F・O」というタイトルの時点で、なんだかトホホなんじゃないかと。
最初に「どか~ん!」と来た瞬間、先輩方としては、「やっぱりこんな曲かよ~」って感じ?考え過ぎですか?

僕は幸いなことにそういった下地が無いですから、純粋に70年代の進化形サイケデリック・ロックとしてこの曲を聴く事ができました。

では、何故「U・F・O」なのか。何を持ってして「U・F・O」なのか。
これについては、僕がアルバム「いくつかの場面」について(思いこみかもしれませんが)抱いているトータルコンセプトを、説明しなければなりません。
アルバム全体に俯瞰されているイメージ・・・それは「学生運動」です。

おトキさんの2曲から、そんなイメージを拡げているのかもしれませんね。
でも、他の作詞家さんのナンバー、例えば松本隆さんの「燃えつきた二人」に登場する恋人達の挫折にも、10代の学生の姿が見えてしまうんです。
そして、及川恒平さんの3篇。これは、モロだと思うんですよ。

僕は無論、タイムリーな学生運動世代ではないので、想像でしか語れないのですが、彼等の間にも当然恋愛沙汰ってのは内在していて、成就した恋もあれば、破綻した恋もたくさんあるだろう、と。
若い感性を持ってすれば特にそうだと思いますが、同じ志を持つ者が惹かれあった時の恋愛は、結果はどうあれ相当激しいものだったでしょう。
だから、絶望の淵にある物語であっても、美しい。そんな詞を及川さんは書いているような気がします。

まず「外は吹雪」。
これは、吹雪の山荘=アジトのイメージを喚起させます。

恋人が、得意の料理の腕をふるえないのは、それが保存食しか置いていないような場所である、ということではないでしょうか。買出しにも行けない状況下にある、という。

さらに「人待ち顔」。
これは、大学の部室(の近くの喫茶店)。冬の木漏れ陽の中、やって来ない同志を待つシチュエーション。
何故やってこないのか・・・何か緊急の事態が起こったのか・・・そんな心配をしつつ人待ち顔でいる「君」に反して、主人公は同志の身の心配よりも、「君」と二人きりで部室にいる、という今この瞬間の状況の方が気になるようです。

「誰もやってはきませんよ」って事でソッチ系へ・・・行くのかなぁこの詞の続きは。

そして、「U・F・O」。
これは、シュプレヒコールを暗示するフレーズなのではないでしょうか。
スローガンを叫び、隊列を為す無数の学生達。確固たる意思を持たない者すら、その隊列に加わると、血が逆流し、精神は遥か高みへと飛び立つ・・・そんな催眠作用のある物語。

3編どのナンバーも、詞にバッチリと嵌った秀逸な曲がついていますが、一番難産なのが「U・F・O」であった事は確実です。
詞が先であろうと、曲先であったにしろ、これほど強烈な詞曲が一体となった楽曲は、そうそう生まれるものではありません。

ミッキー吉野さんは当時から、他を圧倒する才能を発揮していた作曲家でしたが、僕は「U・F・O」が彼の最高傑作ではないかと考えています。
確かに、ゴダイゴの「ポートピア」「カトマンズ」あたりもかなりスゴいです。しかし、情念の反映度の高さ、入魂度では「U・F・O」が勝っていると思います。
Aメロ、ブリッジ・・・すべてが完璧ですが、やはりサビですね

「ゆ~えふお~の、たいれつ~♪」
サビなのに、トニックにもドミナントにも着地しない。スコ~ン!と空中へ舞い上がるメロディーは、まさにシュプレヒコール・クライマックスです。
70年代のデヴィッド・ボウイの名言に「脳天をつんざくメロディーを作るよう心がけている」という言葉がありますが、それを日本で最も具現化したのは、ミッキー吉野さんであると言えます。

ジュリーのヴォーカルも、格段にスゴい。
このようなアジテーション色の強い楽曲は、ややもすると吐き出すヴォーカルに頼りがちですが、ジュリーは、美しく歌うんですね。
「その下で、僕は誰かと、巡り逢う♪」
最も美しいのは、1番のこの部分だと思います。先輩方、是非是非、聴き直してみてください。

では、いよいよ問題の「見よ!飛べ!どか~ん!」問題を語ってまいりましょう。(ごめんね、虐げられてる大好きな曲だから、いつも以上に長文で)

編曲もミッキー吉野さんなのですが、とにかくメロディーはスゴいのが出来た、楽器の噛みこみ具合もバッチリ決まった・・・でも、何かが足りない!
そう考えたのでしょうねぇ。
足りないもの・・・それは、逆流する血のたぎりが沸騰点を超える、その瞬間の表現だったのでしょう。
おハコの浮遊キーボードはエンディングで使うと決めた。ならばここは・・・楽曲を爆破するしかない!

いえ、これは決してフザけて言っているのではありませんよ。
それどころか、同じレベルで語るのは大変失礼ながら、僕もミッキーさんと同じ立場に直面した経験があるのです。

僕は楽器はヘタですが、アレンジとエンジニアリングが出来るので、昔から音楽仲間に重宝されていました。
色んな友人の曲をアレンジ、プロデュースしてきた中で、特に苦労した思い出の曲がありまして、これまたYOKO君ネタなんですけど。

YOKO君が書いた、「何が伝えられる」という強烈なアジテーションを擁した曲のアレンジ作業にて。
サビで
「なにがっ!つたえられる!」
と歌う曲なんですが、なんとかこの血のたぎりを表現したい、と考えた僕は
「なにがっ!(どか~ん!)」
という、爆破音を施しました。
無茶な試みでしたが、その頃はまだ20代で、若かったしねぇ。

無論、当時「U・F・O」なんて曲は知りませんでした。偶然、ミッキーさんと同じ事をやったのです。
完成テイクを聴かせた時のYOKO君の複雑な表情は、今でも忘れませんよ・・・。

↓ちょこっとだけ抜粋サンプル
「nanigatutaerareru.wma」をダウンロード

つまり、「U・F・O」の「どか~ん!」は、沸騰する血流を表現しているんです。同じ事をやらかした経験から、ミッキー吉野さんの爆破音に対するアプローチ考察については、確信があります。

ただ、はからずも「U・F・O」がそうであったように、僕も多くの音楽仲間たちから「何コレ?」と誹謗中傷を受けましたわ。
まぁ、今となってはいい思い出ですけどね。

僕は、”一番好きなジュリーナンバー”というのは日替わりで固定していないんですけど、「U・F・O」が一番好き!という日が年に4、5日はあります。
今日もそんな日でした。

全く関係ないかもしれないけど、「世界はボクらを待っている」、観てみようかなぁ。
「U・F・O」に対するイメージが、変わっちゃったりして。

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2009年9月 5日 (土)

沢田研二 「コバルトの季節の中で」

from『チャコールグレイの肖像』、1976

Tyakoruglay

1. ジョセフィーヌのために
2. 夜の河を渡る前に
3. 何を失くしてもかまわない
4. コバルトの季節の中で
5. 桃いろの旅行者
6. 片腕の賭博師
7. ヘヴィーだね
8. ロ・メロメロ
9. 影絵
10. あのままだよ

--------------------

この数ヶ月、本当に色々なジュリーファンの方々と出会い、LIVE会場でお話させて頂いたり、ブログにてコメントを頂いたりする中で、数多くの方々から
「ブログの文章にジュリーへの愛情を感じる」
と、過分なお言葉を頂いたりしています。

実はこれは僕にとって、すごく意外な、あまりに畏れ多い評価なのです。
自分としては、いわゆる「愛情」という点について、ジュリーファンの先輩方には全く太刀打ちできない、かなわない、という思いがあるんですよ。
僕のジュリーへの愛情の中には、「LOVE」という観念が無いのです。「リスペクト」や「憧れ」は充満しているんですけど。
特に女性の先輩方が持つ「LOVE」パワーには、とても勝てる気がいたしません。

まぁそれは、僕が男性である以上当然、と思っていましたが、どうも世間的にはそうでもないらしい・・・。
普通に男性がジュリーに「LOVE」な感情を持つ可能性を考えているファンの方々が多いんですね。
実際にはどうだか分からないですけど、久世光彦さんなどは、そんな観点からファンの間で語られる事が多い、という状況を僕はつい最近まで知らなかったのです。

今日は、その久世さんが”小谷夏”名義で作詞、ジュリーが作曲した超メジャーなナンバーを。
実は昨年末に、東京ドーム参戦の相方であるYOKO君からリクエストされていたのですが、ずっと放置していた曲。
さらに言えば、有名な曲であるにも関わらず、アルバムで聴くまではほとんどメロすら覚えていなかった、という・・・。

先日、幸せソナタ様から新たにリクエストを頂きましたので、このナンバーにぴったりの秋風の中(東京は明日からまた暑いらしいですが)、お題に採り上げてみたいと思います。
アルバム「チャコール・グレイの肖像」4曲目、無論ジュリー祭りでも歌われ、多くの観客を感動させました。
アルバムからは唯一のシングル曲でもある「コバルトの季節の中で」、僭越ながら伝授!

最初に断っておかなければならないのですが、僕は長い間、久世光彦さんをかろうじて名前だけ知っているという状態でした。
「悪魔のようなあいつ」も未だにキチンと観る事ができていません。
ですから、ジュリーと久世さんの関係(いや、いわゆる普通に言うトコロの「関係」よ)についても認識が甘い。
トンチンカンな事を書いていたら、遠慮なく叱咤してくださいね。

まずは、初めてアルバム「チャコール・グレイの肖像」を聴いた時、純粋に「コバルトの季節の中で」という楽曲に抱いた印象から語るのが、僕にとっては一番自然かなぁ。

このアルバム、1曲目が「ジョセフィーヌのために」じゃないですか。
僕は基本、初めての音源は歌詞カードを熟読しながら聴きます。当然、作曲クレジットや演奏者をチェックしながら。

作詞・小谷夏?知らんなぁ・・・。

ヒヨッコの僕は、まずそう思ったワケですね。
「ジョセフィーヌのために」の退廃・耽美紙一重の詞の世界は一発で気に入りました。そしてヒヨッコは、こうも思ったのです。

やはり、ジュリーナンバーの女性作詞陣にハズレなし!

そう、僕は完全に”小谷夏”という作詞家を、女性と勘違いしてしまいました。
いやね、みなさまも一度知識をリセットして、「ジョセフィーヌ~」の歌詞だけ読み返してみて下さいよ。
この視点が男性とはとても思えない。と言うより、歌詞中の「あなた」が男性にしか見えないから、当然それを見つめている主人公は女性である、と認識するしかなかったんです。

アルバムは進んで、いよいよ「コバルトの季節の中で」。
へぇ、この曲も小谷さんって女の人が書いてるのか・・・と思いながら、噛みしめるように聴きました。大名曲だ・・・ジュリーの曲もイイけど、歌詞最高!

で、ここでも歌詞中の「あなた」を男性=ジュリーと認識するに至ったワケですね。
それにしても

♪だから今朝は何も話しかけません♪

このフレーズなんて特に、相手(あなた)を全肯定している究極の愛情表現だと思うんですよ。
「あなた」の行動はすべて肯定する、受け入れる、それ以上は望まない・・・そんな視点です。ただ、見つめさせていてほしい、という。

この詞は、”小谷さん”からジュリーへのラブレターなんだろうなぁ、と思いました。
髪型を変えたのも、風の日が嫌いなのも、ジュリーの事なんじゃないか・・・。

♪あなたを見失いたくないのです♪

いい詞だなぁ・・・。
ラブレター出した相手が、それに曲つけて、しかも歌ってくれてるんだから、幸せな作詞家さんだよなぁ、と。

で、後日YOKO君が小谷夏=久世さんについて教えてくれました。

へぇ~。
男だったのか!
あんな視点で詞が書けるなんて、どんだけ才能ある人なんだよ!

と、その時点ではまぁそのくらいの感想だったんですけど、ドーム後に色々と調べていくうちに、どうも久世さんとジュリーの間に妖美な空気が漂っている(らしい)事が分かってきました。そうしますと

「コバルト~」の詞は才気あふれる男性(久世さん)が敢えて女性視点を狙って書いた作品ではなくて、実は本気も本気、大本気なんじゃないか?

という結論に、勝手に至ってしまいました。
自分の無知から二転三転した末での都合の良い解釈ではありますが、そんなに的はずれな考察でもないんじゃないか、と僕は思っているのですが。どうなんでしょうかねぇ。

もちろん比較するのも畏れ多い事ですが、僕が久世さんのような愛情をジュリーに持てるかと言ったら、それは無理。
人格、才能の桁外れな差・・・それ以上に、もっと何か深いところで、僕は劣っているのだと思えてきます。

ちょっとヤバい話になってきましたので、楽曲考察を普通の方向に転換(おいおい)。
「コバルトの季節の中で」は、メロディーとコード進行も実に華麗で、作曲家・ジュリーの実力を、初めてお堅い評論家の方々にも知らしめたナンバーであった事が想像できます。
この曲以前のジュリーの作るコード進行は、良くも悪くも、洋楽を手本に色々な工夫を凝らしたものでしたが、「コバルト~」で言うと

♪足早に 過ぎていく この秋の中で♪

の部分。
オリジナルキーは変ホ長調ですが、便宜上ハ長調に移調して表記しますと

(最初にCを鳴らしてから歌ってね)
F(ファ・ラ・ド)→B(シ・レ#・ファ#)→C(ド・ミ・ソ)→D(レ・ファ#・ラ)

この進行は世界初、ジュリー・オリジナルでしょう。
サブ・ドミナントのFから、Bなんていうトコへ一見素っ頓狂な移行をしたかと思うと、さらにトニックのCから1音上がってDへの浮遊。この見たこともない和音展開がこれほど美しいとは!
これは、ある程度ギターやピアノの弾き語り経験がある人なら「うぉ~!」と唸るに違いない、驚愕のコード進行なんですよ~。

さて最後に蛇足ですが。

女性だと思ってたら実は男性だった!と世間が徐々に認識し始めている人物と言えば、YOKO君もその一人ですね(どれだけ狭い世間だよ)。
「ようこ君」、ではなく「よこ君」です。

色んな人から
「え~と・・・YOKO君とはどういう関係?」
と聞かれる・・・(泣)。

「そういう面白そうな話は、拾っとけ!」
と、肝の据わったYOKO君は言ってますけどね。

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2009年9月 1日 (火)

「桂春団治」のインフォ来ました

澤会さんから「桂春団治」のインフォが届きました。
僕は(今のところ)ジュリーへの興味は音に留まっておりまして、さすがに今回京都・名古屋への遠征までは考えていません。

しかしですね。
僕も今や澤会会員の末席に名を連ねている身。
早速本日、非会員のJ友さんから連絡を頂きまして、チケット予約を代行させて頂くことになりました。

本格的にジュリーファンになって初めて分かったことですが、J友さんに色々とジュリーがらみのお世話をするのがこの上なく歓びなのは、一体どういうワケか。
ドーム以降お知り合いになった先輩方が、僕に親切にして下さったのは、こういう気持ちだったのかなぁ、とそんな事を感じています。

しかしまぁ、よく働く・・・と言うか働き過ぎですよ、ジュリー。
「桂春団治」のスケジュールは、まず京都四條・南座が10月31日から。
これが11月24日まで25日間ブッ続け!
1週間お休みの後、名古屋・御園座が12月1日から始まり、これがまた12月25日のクリスマスまで、容赦なし25日間ブッ続け!
しかもそのうち3分の2の公演日が、ガッツリ昼夜2回公演です。

で、おそらくその後1週間休んで、正月コンサートのリハ開始!ひえ~。
さすがは鉄人バンドを束ねる、男盛りの超鉄人・ジュリー61歳。

ファンとしては、本当に感謝しかありませんよね・・・。

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