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2009年9月12日 (土)

沢田研二 「明星-Venus-」

from『告白-CONFESSION-』、1987

Kokuhaku


1. 女びいき
2. 般若湯
3. FADE IN
4. STEPPIN' STONES
5. 明星 -Venus-
6. DEAR MY FATHER
7. 青春藪ん中
8. 晴れた日
9. 透明な孔雀
10. 護り給え

---------------------

 

今日は千葉ですね~。
参加される皆様、あいにくの空模様ですがどうか楽しんできてくださいませ。

 

聞くところによりますとジュリー、一昨日の町田では「TOKIO」の演奏中、そでステージに駆け込んだ時にフロアに落下したとか。
ドキッとしますよね。
多くの方が「大丈夫みたい」と書いてくださっていたのでひとまず安心はしましたが、考えてみたら安城の時も一瞬「危ねっ!」と思ったりはしたのです。
今のジュリーは、病気よりもケガの方が心配かも。どうか無事でありますよう・・・。

 

本日の千葉が終わりますと、残すはいよいよ来週の大阪、渋谷。
来週ですよ来週。
本当にもう少しで、プレジャーツアーが終わってしまいます。
初めて体験した夏のツアー。渋谷→渋谷→大宮→安城→横浜→大阪→渋谷・・・7会場参戦かぁ。今年は贅沢をしました。僕はもう立派なリピーターかもしれません。

 

残す大阪・渋谷への期待と、過ぎゆく夏への思いを込めて、来週までに「Pleasure Pleasure」ツアー・セットリストから2曲を採り上げ、記事を書きたいと思います。
まず今日は、柴山さんのアコギ1本&混声3部コーラス、というスタイルでLIVE演奏されております至高のバラード、「明星-VENUS-」。
アルバム「告白-CONFESSION-」から、伝授!

 

ジュリーは基本、レコーディング音源とLIVE演奏のアレンジに極端な違いはないのですが、「ジュリー祭り→Pleasure Pleasure」で演奏された「明星-VENUS-」は、オリジナルとは相当に異なるヴァージョンと言えます。

 

それについては、まずこの曲のキーがイ短調である事が大きなポイントとして挙げられると思います。
イ短調(近親=ハ長調)とホ短調(近親=ト長調)の楽曲は、ギターのアルペジオ奏法において最もスケールやポジション、指使いの自在性が高いキーなのです。ルートの音を移動させながらも、他の和音を開放弦で表現しやすく、ネックに近い高いポジションで弾く際にも、開放弦を上手く利用すれば、激しいフレット移動が可能なのですね。
有名な曲で例を挙げますと、「禁じられた遊び」や「鉄道員」がホ短調、さらに洋楽ロックで言うと、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」がイ短調、ビートルズの「ブラックバード」がト長調、といった具合です。

 

アルバム「告白-CONFESSION-」でのオリジナル・ヴァージョンは、ニューヨーク録音という要素もありAOR的な演奏でオシャレに纏められていますから、アコースティック・ギターはストロークのコード弾きになっています。
CO-CoLOの演奏は、そのギター・ストロークを土台に、多様なキーボード、パーカッションが噛みこんでくる、これもまた素晴らしいスリリングなものです。

 

一見、ベースレスの鉄人バンドにとってこのオリジナルアレンジは、LIVEで再現しやすい音作りに思えます。
ところがここに「コーラス」という要素が入ってきますと、そう簡単にもいかないのです。

 

何種類もの音色で変則的に投入されるキーボードとパーカッションは、それ故に最初の1音から神経を使います。
GRACE姉さんは根性で何とかなるかもしれませんが、このアレンジだと必然的にパッチチェンジの作業などが演奏に付随するキーボードの泰輝さんは、コーラスどころではないでしょう。

 

この「明星-VENUS-」という楽曲をドームのセットリストに挙げた時点で、演奏を採るか、コーラスワークを採るか、という二者択一が検討されたものと想像できます。
ジュリーと鉄人バンドは、コーラスワークを重要視したワケですね。
その結論の瞬間、下山さんが「俺、コーラスのみかよ~」と若干ビビったのでは、とか余計な心配をしてしまいますが、「Pleasure Pleasure」ツアーを観る限りそれは杞憂。
腕を真後ろで組んで、直立コーラスに専念する下山さんのバリトンは、今ツアー見どころのひとつですよ。

 

その分演奏はアコギ1本!という最少の編成となったのですが、柴山さんは、
「キーがAm(イ短調)ならコッチのモンだ!」
とばかりに怒涛のポジション移動で優美に聴かせてくれます。さすがは世界最強・最小ギタリスト!

 

LIVEヴァージョンについてばかり語りましたが、オリジナル音源を知らない方々には、是非CO-CoLOヴァージョンも聴いて頂きたいと思います。
間奏のサックスが一番端的に言えるんですけど、良い意味であの時代のニューヨーク・サウンドなんですよねぇ。全体にコーラス(声じゃなくてエフェクトの方ね)がかかってるミックスの感じとか。
エンディングの「ヴィ~ナ~ス♪」を遠くから聴こえるように処理したり、間奏以外はサックスパートを左チャンネルに振ってヴォーカルを際立たせたりとか、細かいミックスの工夫を凝らした、アルバムの看板と言える名曲です。

 

そして、ここでもやはりジュリーのヴォーカルなんですよ。
僕が尊敬するJ先輩のおひとりでいらっしゃるMママさん(M表記の意味が・・・バレバレでは?)と安城でお話した際、どの時代のジュリーのヴォーカルが一番好きか、という話題になったんですけどね。
Mママさん、まず間髪入れず「そりゃやっぱり、”勝手にしやがれ”の頃が一番伸びやかでイイでしょ~!」と仰った後、ボソッと「でも実は○倫してた頃が一番イイ声出してんのよね・・・」と、悔しそうにつけ加えていらっしゃいました~。

 

♪人の世からはみ出したら♪

 

とは、「倫理を外れる」という意味だと思いますが、そうすると真(まこと)や未来が見えてくるという・・・実は揺るぎない入魂の歌唱が一番見えてしまっていたモノだとか?

 

確かにCO-CoLO時代の作品は地味で、多くの先輩方が中抜け突入なさった時期のようです。
ジュリーも「あまり多くの人に覚えてもらっていない」という思いがあったのでしょうか、ジュリー祭りでは演奏前に「CO-CoLOの頃の曲を・・・」と紹介していましたよね。
ポリドール期以降の楽曲知識不足のままドームに行った僕は、ジュリーのそんなMCを聞き取れなかったがために、「明星-VENUS-」がどのアルバムに収録されているかを調べ切れないまま、レポ記事を書いてしまいました。

 

今こうしてCO-CoLO時代のアルバムを聴くと、ジュリーの内から湧き出る創作意欲がヒシヒシと伝わり、他のどの時代にもない独立した魅力を感じます。
ジュリーのヴォーカル、そして本格化した自作詞という観点もさることながら、石間秀機さんが類稀なるメロディーメイカーであり、ジュリーに多くの隠れた名曲を提供していらっしゃる事は、もっと多くの人に評価されてしかるべきなのでは、と思います。

 

そのためにも、是非リマスター再版の英断を!
ちょうどこの時代・80年代中盤こそ、純粋に音に関して最もリマスターの価値がある音源の居並ぶ時代なのですから。

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瀬戸口雅資のジュリー一撃伝授!」カテゴリの記事

コメント

DYNAMITE さま  
お忙しい中、またまた素敵な曲のご伝授に感謝です。

この夏の「喜喜」ライブ、私にとっても貴重な経験でした。
ブログを通じてお知り合いになった多くの「ジュリ友さん」とお会いできましたもの。
憧れのDYNAMITE教授ともね

ライブもいよいよ大詰め、大阪(神席)渋谷のご報告お待ちしています

>「Pleasure Pleasure」ツアー・セットリストから2曲を採り上げ、記事を書きたいと思います。
   ↑楽しみです

で、その後で機会がありましたら、
私生活が「にぎやか」だった頃の最高傑作と思っている
「灰とダイヤモンド」のご伝授もお願いしたいですわ。 
いい子で待てますから無理されずにね。

>是非リマスター再版の英断を!
 激しく同感です
 

投稿: 「M」ことみゆきママ | 2009年9月12日 (土) 18時19分

DYNAMITEさま

なるほどー。
○倫時代の声は自分も最高だと思います。
でもこの明星だけは、
告白-CONFESSION-とききくらべて、
自分はドームの方が好きです。
やっぱり還暦でもライブのジュリーはすごいな~なんて。

大阪は両日の参加ですか?
目印はいてまえTなんですね。

投稿: ぬこ | 2009年9月12日 (土) 21時33分

CO-CoLO作品のリマスター再版…これは、私の悲願です。この時代は、私の青春そのものですから。
個人的な感想を言えば、せめてもう一年粘っていれば、違う世界が開けたのでは…と思っているのですが、粘らなくてよかったと言われれば、それもごもっとも。私にとって、ちょっとショックなのが、CO-CoLO時代について、ジュリー本人が引け目を感じているんですよね三昧のときも、暗いですよねと言いながら「闇舞踏」1曲だけ…あれだけ頑張ってたんだから、もっと胸張ろうよ!と歯がゆく思ってます。だから、リマスター再版の可能性そのものに関しては、悲観的です最後の手段は、他人が再評価して、盛り上げるしかない!
と、いうことで「灰とダイヤモンド」の伝授お待ちしていまーす
ちなみに人生で初めて買ったレコードは、「女神」です。

投稿: 74年生まれ | 2009年9月12日 (土) 23時21分

DYNAMITEさま

さきほど、埼玉出張から戻る早々(どうして千葉じゃなかったのか)、こちらにおじゃましましたところ、なんと「明星-VENUS-」の伝授。

実は、帰りの新幹線の中で聞いてたんですよ「告白-CONFESSION-」。でジュリーの声に癒され過ぎまして、「明星-VENUS-」までは意識あったんですが・・・。気がついたら新大阪でした( ̄▽ ̄)
そんな私もリマスター望んでいます。

そして、来週楽しみ。でももう秋なのね、ちょっと淋しい気もします。

投稿: りい | 2009年9月12日 (土) 23時45分

おぉ~!
みなさま、早速のコメントどうもありがとうございます。

みゆきママ様

畏れ入ります~。
僕も今ツアーでは、みゆきママ様はじめ多くの方々とご挨拶できたのが何よりの思い出ですね~。
って、これからまだ2会場あるんですが。
いよいよ終わる、と思うと…気も早く回顧してしまいます。

「灰とダイヤモンド」承りました。
最近はみなさまからのリクエストをエクセルに書いて、忘れないようにデータ化していますよ~。
ウェイティングリストが溜まってきた~(汗)。

みゆきママ様のリクエストは「友情」の方を先に書かせて頂くかと思います。
どうぞお楽しみに~。

ぬこ様

お久しぶりです~。
確かに僕も「明星」はドームヴァージョンの方が印象深いです。
僕はあの曲をドームで初めて知りましたから、アルバムを聴いた際には、「随分アレンジが違うな~」と思ったりしましたよ。

大阪は18日のみの参加です。
で、ですね。
いてまえTは着れないのですよ~。
すごい神席が当たってしまって…あわわわ先輩を差し置いて…お許しを~!

ですので、ネタバレコーナーのイラストを頼りに探して頂くしかありません~。
実物はあんなにカワイくはないのですが、雰囲気はあんな感じらしいです。
席は柴山さんの真ん前くらいの位置です。

ぬこ様は、このブログがまだ閑散としていた頃からお越し頂いていますから、お会いできたら感激すると思います~。

74年生まれ様

今回は、いつになく熱いお言葉…なるほど、CO-CoLO時代に中学~高校生という事ですものね。青春ですね~!

仰る通り、ジュリー自身の意思によって再発、というのはキビシイ気がします。
ファンの声を集めるしかないんですよね。
僕も地道に再発希望を発信していきますよ!
そのためにも、あの時代の楽曲もどんどん記事にしていきたいです。

「女神」名曲ですよね。シングルをお持ちとはうらやましい!

りい様

関東出張、お疲れさまです!
雨の中、遠方でのお仕事、大変でしたね~。

そうですか、新幹線の中で「告白」を…。
このアルバムのヴォーカルは、CO-CoLOの独特な演奏スタイルと相まって、すごく透き通っている感じですからね~。
確かに新幹線でおやすみのBGMとしては最適かと。

ツアーが終わってしまうのは淋しいですが、大阪では共にハジけてまいりましょう!
地元関西のファンの方々の、関東では味わえないノリを、期待していますよ~。

投稿: DYNAMITE | 2009年9月12日 (土) 23時57分

DY様
Co-colo時代は好きなんです。
私は、今でも芝浦INKでのCONFESSION ライヴが最高だと思っております。
Mママさんのおっしゃるように、
確かに○倫時代のジュリーは色っぽいと思いますが、
CDで聞く限り、その時のCo-coloの退廃的な成熟した大人の感じと
ジュリーのヴォーカルとはどこかに違和感を覚えました。
しかし骨折による延期ライヴであるこの芝浦INKでは、
なにかジュリーの気迫のような覚悟のようなものを感じました。
○倫(この言葉は好きではありませんが)の功罪でしょうか・・・
DY様がおっしゃっている入魂の歌唱でした。
以後この手の曲がどっと増えたような気がしませんか?

心、穏やかにお暮らしの諸兄、諸氏様の心を逆撫でしましたらお許しを。

大阪17日行けることになりました。
DY様にお会いしたかったのですが残念です。

投稿: ぴー子 | 2009年9月13日 (日) 00時48分

瀬戸口さま

ドームでのポカン曲だった「明星」が、今はもしかしたら一番好きなジュリー曲かもしれないです・・!
確かにこの時期、歌詞がとびきり情緒的で美しくなられてますよね。
迷いや恐れを抱きつつも、確たる決意が感じられるというか・・。
CO-CoLO時代は、沢田研二という人の内省的な面が色濃く出ている気がして、全盛期とは違う意味で大好きですねー。

87年に井上堯之さんのラジオ番組に出演された時、この曲を演奏したそうです。
先日ご紹介したYOUTUBEのアカウントの方のところでその音源が聴けます。
アルバムバージョンのアレンジに近いと思いますが、井上さんのギターが素晴らしくて涙が出ました。ジュリーも心なしか感極まったような歌い方・・。
別れてから7年、当時の状況もあって様々な想いが胸中に去来したのかなぁと勝手に想像しています。

千葉ではカズさんが音をちょっとはずしてびっくりしました!

投稿: まめふじ | 2009年9月13日 (日) 02時09分

おはようございます

私もこのころの声が大好きです。[どの時代もそれぞれ魅力的ですきですが)
どなたかがブログで ジュリーの声を「キリストとか釈迦とか きっとそんな声をしてたんじゃないか」と言っているのを見ましたが、80年代後半から90年代前半の声は 格別に美しく まさに天上の声だと思います。

今年ジュリーに復帰した直後 ACT全集を聴きました 
エディット ピアフの1曲目「変わらぬ恋」
前奏なしで いきなりジュリーの声が“かわらぬ~~”と流れてきたときには 鳥肌が立って、思わず涙がでました。
言葉とは関係なく 歌声の美しさだけで感動したのは、生まれてはじめてでした。

「明星」は大好きですが、「告白」の中で聞くよりも 「アフターマス」や「ジュリー祭り」のCDで聞くほうが多いです。
「告白」は曲も声も演奏も素晴らしいのですが,詞が・・・・・ 聴いているとせつなくて、つらいです。

pleasure pleasure からもう1曲の伝授 楽しみにしています。

投稿: keikoj | 2009年9月13日 (日) 11時34分

「明星」は美しい歌です。
ドームで久しぶりに聴いて、この声で聴きたかったのよと思いました。

当時の声には違和感があるのです。
美しい声です。
はじめてこのアルバムを聴いた時に、ジュリーの声に精気がないと思いました。
美しいけれど、よそよそしいまでに熱意のない声だと。Co-coLoの3部作は、とくに1,2作の声の印象がそうなのです。

けして冷たくはないけれど、いったい、どこに向かって歌っているのと。
内省的といわれるのはそういうことなのかしら。
こちらに届ける意志がないなと、というより体力がないんだなと。

この時期、断腸の思いで離れた人たちは、この声にやられたなと思いました。

天上の声と言われればそうなのかも知れないと思います。
肉体抜きの声です。

みなさまの讃辞を読んで、誤読ではなくて、誤聴してるかなって思いました。

ドームの声は精気に満ちて、肉体的な声でしたわ。

投稿: momo | 2009年9月13日 (日) 20時13分

「明星」はドームのDVDで聴いてへえぇいい曲やん、と思った出戻り組です。

「灰ダイ」、85年は半年の予定の休業が1年近くも延びてしまい、独立してジュリーはどこへいくの?の状態でした。

待ちかねていた休業開けのTVでの「灰ダイ」は聞くのがつらかったです。その歌詞があまりにジュリーそのものだったから。

休む前と変わったところはどこかとマチャアキに聞かれて、
「声がきれいになりましたね」と答えていましたよね。
毎日ツアーやTV出演に明け暮れていた頃の声と違って澄んだ声でした。

でもね、ワタシの好きだったジュリーは違う地平へいっちゃったと思った瞬間でもあったので、苦い想い出の曲です。
ずっとファンを続けてこられた方には申し訳ないかぎりです。

投稿: Rスズキ | 2009年9月13日 (日) 21時22分

皆様、お邪魔いたします。CO-CoLO時代のジュリーの声について、賛否が分かれそうになっているので、CO-CoLO時代を見つめてきた私に解説させてください。
結論を先に言わせていただくと、全て正しい!確かに当時のジュリーの声は美しい。「B-sidegirl」や「護り給え」は大好きです。CO-CoLOをもう一年粘っていれば、結果が出たのでは…と思っています。でも!当時、もう一つ感じていたことがあるんです!
当時、ジュリーは年齢相応に見られたい!(五十代になっても言ってました)と主張していまして、CO-CoLOもその試行錯誤の一つだったのですが、ジュリーがCO-CoLOで作る曲は、ロックンロール系の曲ばかりで、私は、ジュリーの本能はロックンロールを求めている…と感じていました。だから「MUDA」を出したとき、ああ、やっぱり。と思い、驚きはありませんでした。
一人の表現者の試行錯誤にいいも悪いもない。私たちに言えるのは、好き嫌いだけですよ。

投稿: 74年生まれ | 2009年9月13日 (日) 21時33分

クッ、今回のお題は「明星」だったか…。
残念!!間にあわなんだ。コーラス、もっと注目すればよかった!

昨日、雨の中、千葉文化会館行ってきました。
(千葉在住者でも不便だったわ~(;д;)。)

ジュリー、お顔もホッソリ、若返って、益々素敵で、
何度も歌声に涙が出そうでした。
でも、先日落っこったせいか、ステージ幅が狭かったのか、
足の運びや身体のキレが渋谷や大宮と比べて
今ひとつ…?ご本人も”ツアーも最終コーナーを
回り、鞭打ってやってる”旨、ご発言。

ジュリー、あまり走らなくていいから、長く歌って~と
心から思いました。でも、ご機嫌でしたよ。

「自由と憧れと友情」のLP、
噂されてた解散がつらすぎて、あの頃買えませんでした。
でも、DY様のお勧めに俄然興味が湧いて、TGーBOX、ポチリ。
買ってよかったわー。

1月24日、コタツで泣きながら
解散コンサートのラジオを聞いていた当時の心残り、
失われたパズルの1ピースが見つかった思いです。ありがと。
これからも、楽しみにしてます。

投稿: 規子 | 2009年9月13日 (日) 22時35分

不覚!お詫びして訂正します。
ジュリーが「年齢相応に見られたい!」と言っていたのは、四十五歳までで、五十歳からは、むしろ開き直っていました。すいません

投稿: 74年生まれ | 2009年9月13日 (日) 23時36分

うあぁ~大繁盛!

みなさま、今日もコメントありがとうございます~。
いえね、このブログは執筆者が新規ファンですから、お題の楽曲について先輩方、同志の方々が遠慮なく、それぞれの観点から日頃の思いをコメントできる…それが特色だと思うのですよ。

みなさまのお言葉が、僕にとってはすべて逆伝授なのです。
どうかご遠慮なさらず!

ぴー子様

芝浦の凄まじさについては、以前どこかのサイトで拝見した事がありますよ。
その場にいらしたのですね~。

CO-CoLO期に突入して、それまでのファンの方々が違和感をお感じになるのは、しごく当然の事なのです。
と言うのも、音作りのアプローチが、エキゾチックス期と真逆ですから。

古き良きイギリス→最先端のアメリカ

極端に言いますと、そういう変化なのです。
ジュリーのヴォーカルも、それに沿ったものですから。
ただ、当時流行のニューヨークサウンドが、どちらかと言うと無機的なクールな良さを追求した中、ジュリーはそれを踏襲しつつ、肉感的なニュアンスを残しています。
僕は、そこがCO-CoLO期の素晴らしい点だと思っていますよ~。

まめふじ様

またしても貴重な音源情報、ありがとうございました!

「明星」の詞は、良いですね。
僕も「アリフ・ライラ~」で初めて、ジュリーを作詞家として意識したのです。
この時期からジュリーの詞は明らかにレベルアップしていると思いますよ。
少し前に「BUENING SEXY SILENT NIGHT」の記事でその辺りについて書かせて頂きました。

千葉、行かれたのですね…。
柴山さんが音外したって…。
「明星」で、ですか?
それは目立ったでしょうね…。

keikoj様

「天上の声」という表現は、ズバリです。
keikoj様が、この頃のヴォーカルについて感じていらっしゃる事が、それだけで伝わりますよ。

僕はよくジュリーのヴォーカルについて、「無垢なまでに伸び上がる」という書き方をします。
この事を感じたのは、「JULIEⅡ」で「愛に死す」3番のヴォーカルを聴いた瞬間でした。

阿久=大野時代からエキゾチックス期までは、ジュリーはその特性にプラスして技術を習得していた時期。
そしてCO-CoLO期は、自分なりのスタイル確立を目指して切磋していた時期とも言えます。

この頃の詞はですね、実はそう確定的な内容ではないのですよ。
本当に心情の吐露を目的とした詞なら、もっともっとえげつなくなります。
ジュリーはこの頃、あくまで楽曲作品として、自分の言葉でどのくらい通用するのか、という意欲のもとに詞を書いていると思いますよ。
僕はその潔さに惹かれます。

「告白」というのはそれに沿ったテーマを構築した、という事ではないでしょうか。
ジュリーは根っからのプロデューサー志向なんですよね…。

momo様

あぁ、momo様のお気持ち、メイ様がかなり近い事を以前に書いていらっしゃいました!

その時は、CO-CoLO三部作の中で、「True Blue」だけは割と好き、とのお言葉に驚いた覚えがあります。

これは、本当にタイムリーでずっとジュリーを見てこられた方々にしか解らない、独特の感覚かもしれません。
僕は新規ファンですので、その辺が甘い…。
つまり、予備知識が無いのですね。作品を、作品として捉える事に終始してしまいます。

その観点から言いますと、「TRUE BLUE」は前2作に比べて評価が落ちてしまいます。
「ミックス、本当にコレでいいの?」とか。
仕上げの作業が投げやりに聴こえてしまうのです。

「TRUE BLUE」はそんな第一印象を引きずったまま、2回ほど聴いただけで、随分間が開いてしまいました。
僕くらいのキャリアだと、今が再評価の時期かもしれませんね。
頑張ります。

ドームでの「明星」ヴォーカルは、当時の切羽詰った感じは払拭されていて、涼やかに歌っていますね~。
「道をそれるか真っ直ぐ行くか、クリアした今だから」
なんじゃないのかな~。

Rスズキ様

「灰とダイヤモンド」、そしてそれ以降のCO-CoLO作品。
「ジュリー、何処行っちゃうの?」
と考えてしまった方々が、多いようですね。

僕は、作品それ自体は、それほど私生活とリンクはしていないと思うんですよ。
ただ、当時の各方面の人間関係の拗れが、陰となってステージに反映していたであろう事は想像できます。
どちらかと言うと、作品制作とステージ表現のリンクが弱まってきた時代であったように考えています。

先に述べましたが、ジュリー自身の発言が例えそうであったとしても、「灰とダイヤモンド」しかり「明星」しかり、一人称・二人称の人物が特定される詞とは僕は思っていません。
イヤらしい、押し付けがましい作詞ではないですしね。
作詞家へのステップ、スタートを切ったジュリーの試行錯誤や、冒険は見え隠れしますけれど。

ただ、当時の私生活ですよね。
それは、タイムリーなファンの方々がリンクさせてしまうのは必然。
その意味も含め、リマスターでの先輩方の再評価が実現すれば…と期待してしまうのです。

74年生まれ様

仰る通り、音楽作品には色々な受け取り方があり、好む好まないがそれぞれにあって良いですね。

そんな中、74年生まれ様のCO-CoLO時代への思い、しっかりと受け取りましたよ!
仰る事、想像の世界ではありますが、解る気がいたします。

ジュリーは、TGの頃から、自作の曲はロック!という趣向で作曲しています。
何故なら、それでちょうどアルバムバランスがとれるんですね。
自分が、1枚の作品(アルバム)を骨子としたステージに立つ!という前提による作曲なんだと思います。

規子様

千葉、お疲れさまでした~。
あいにくのお天気だったようですが、とりあえずジュリーはご無事の様子…。ホッとしています。
でも、そうですか…「鞭打って走ってる」と…。
本当に、無理せず、長く歌って欲しいですよ~。
やっぱり「頑張って」は禁句ですね。気持ちは解るんですが。

いやはやそれにしても。
「自由と憧れと友情」ポチ組でいらっしゃいましたか~!
知る限り、僕の記事アップ以降のポチ組のみなさん、これで6人目ですよ…。

「1日のアクセス300を超すブログは、社会に対して何らかの影響力を持つ」
という文章を以前何処かで読みましたが、僕のトコは、ジュリー係数アップ影響力を持っているのですかね…。

「買って良かった」と仰って頂けて嬉しいですよ!

74年生まれ様

わざわざありがとうございます!
どうかお気になさらず。
訂正頂けるだけでも助かりますよ~。僕が何にも解らないものですから…。

僕も年齢相応に見られたいクチですが、45歳になった時に、違う感覚が芽生えるのでしょうか。
あと云年…かなり近い話だなぁ…。

投稿: DYNAMITE | 2009年9月13日 (日) 23時47分

瀬戸口様

先日は、ご挨拶抜きで「明星」は・・とやってしまい失礼いたしました(恥)

お返事、うかがって、おかしくなってしまいました。
だって、「ノンポリシィ」も「TRUE BLUE」も瀬戸口様は2,3回聴いて横に置いてしまったアルバムだったことが判明しましたので(笑)
ちょとズレてる周波数ですわね。

前のコメントで石間秀機氏のことをとても素晴らしいミュージシャンであの時期の曲はステキだと言うことを付け加えたかったのです。
お顔に似合わず、静かで官能的な曲を書かれましたね。Co-coLo時代は。
当時、ジュリーにもう少し体力があったらまだ見ぬ官能の地平にCo-coLoは行けたのになぁと見つめつつ、ため息をついていたのでしたわ。
(なにしろ、40何年間でいちばん大事が重なって、くたくたになっていた時期だっ
たからなぁ)

石間秀機氏の書く官能の旋律のご伝授をお願いするのを忘れましたのでよろしくお願いいたします。

フラワートラベリングバンドの渡米コンサートにはPYGも出て、楽しく盛り上がりましたよ。また、昔話・・・

投稿: momo | 2009年9月15日 (火) 00時49分

momo様、いらっしゃいませ~。

石間さんの官能メロディー。
ズバリの表現ですね~。
CO-CoLO時代の楽曲がエロティックに聴こえる、重要な要素のひとつだと思っています。

「TRUE BLUE」はツアーが終わったらじっくりと復習したいと思います。
初見だと、演奏、特にベースが僕の聴いてきた音楽とはちょっと違う組み立てで、そこが引っかかってしまったんですよ。「シティサウンド」というのでしょうか。

回数をこなせば大丈夫です。耳馴染みの問題ですからね。

「NON POLICY」は大好きになりましたよ。
ただ、皆様に「名盤」とお伝えするのが微妙な気がしただけで、僕にとっては名盤・傑作のひとつです。

「TRUE BLUE」には、石間さん作曲のナンバーが2曲ありますね。
どちらかの記事を書けるよう、精進いたします~。

投稿: DYNAMITE | 2009年9月16日 (水) 00時08分

歌詞の中に、どうしても理解できない箇所,がありまして。
「奴は悲しみなど,みせないで抱かれてゆく」
…〔奴〕って誰だぁ??
〜ここを把握できないせいで、この作品が,しっくり馴染まいまま22年が経過しております(笑)。

歌詞の,この1行を如何に
解釈なさいますかぁ〜?。

投稿: 鉛筆 | 2009年10月 3日 (土) 19時51分

鉛筆様

お久しぶりです!
見捨てられたかと思っておりましたよ~。

確かにあの1行に象徴されるように、この頃のジュリーの詞は非常に散文的で、イメージを並べ連ねたような作品が多いと思います。

「奴」は「君」と同人物の可能性もあります。
今でも、あまり詞の上手くないバンドがよく人称を統一しない事がありますから。

この頃のジュリーは、自分の言葉がどれだけ通用するか、という事に挑戦していたんだと僕は思っています。
そう考えますと、CO-CoLO時代はやっぱりジュリーにとって大事な通過点だったかと。

きっと、ジュリー本人の中ではすべての言葉が秩序を持って繋がっているかと思いますが、鉛筆様の仰るように、リスナーとしては解釈に迷う箇所がありますよね。

投稿: DYNAMITE | 2009年10月 4日 (日) 00時20分

プレジャーツアーにおける
この曲のコーラス仕様は,
じつに好かったですね。
想いは、1987年インクスティック芝浦でのライヴへと帰りました。
そこでは女性コーラス隊二人(ひとりが桑名晴子)が終始舞台に立ち,男性客達の目に悦びを与えていました。
その時のライヴは、アルバム『告白-CONFESSION-』収録曲はレコード編曲に忠実な演奏がなされていました。もちろん,この曲も、です。

以前、拙は「バンドCO-CoLOの音楽は,トランザムの音色とジュリーの歌唱が渾然1体になったもの」だと形容しました。GS出身メンバーで構成されてはおりますが、大衆性を含む表現という点を考えればの言及です。

中村雅俊『俺たちの旅』が
1975年の秋に発売された時に街のレコード店前スピーカーから流れた[女性コーラスが印象的なイントロ]に遭遇した瞬間、その音楽体感が今でも蘇ります。
…チト河内が編む豊穣な世界,夕暮れ気分を誘う篠やんの鍵盤,そして武骨が護る優しき石間ギター。〜こころ。

(付記:ブログマスター様
御記事に感化されて,思いが生まれ、コメント投稿する。それも或る種の発信行為ですし、表現とは〈誰が〉発したかにより価値が決まったりしますので,匿名的立場で
執筆主様へ伝言するだけ,にしているんですょ)

投稿: 鉛筆 | 2009年11月 3日 (火) 02時12分

鉛筆様

> 女性コーラス隊二人(ひとりが桑名晴子)
そんな時代が…。
ジュリーに歴史あり…当たり前なのですが。

今の鉄人バンドは、GRACEさん、泰輝さんのコーラス抜きには考えられない構成になっています。
その意味で「明星」をドームに続きプレジャーツアーで採り上げた意味は大きいと思っています。
そのうち、「Spleen」のコーラス&ギターのみ!ヴァージョンなんてのが見られるかも、と期待してしまいます。

「俺たちの旅」は音楽仲間の友人で絶賛している人がいます。
観たことないんですよ~(泣)。

投稿: DYNAMITE | 2009年11月 4日 (水) 01時16分

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