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2009年8月

2009年8月31日 (月)

[ 伝授・特別編 ] 沢田研二 「Pleasure Pleasure」 8.29 神奈川県民ホール 晩夏繚乱の抜粋レポ

8月最終週に入り、「少し涼しくなってきたなぁ」と思っておりましたが、8.29は一転、汗ダクダクの厳しい真夏日となりまして。
やはりジュリーには汗したたる気温が似合う!という事でしょう。

ジュリー曰く
「年に一度の神奈川県民ホール!・・・毎年、地元の新聞さんがコンサートの広告を掲載してくださっておりましたが、今年は全く広告されず・・・何故だか分かりますか?広告の必要が無いからです!」

満員御礼、LIVE人気爆発真っ只中の横浜プレジャー。
不肖DYNAMITE、甚だ簡単ではございますが、抜粋レポをやらせて頂きます!

「ROCK' N' ROLL MARCH」
DYNAMITE、今ツアーは2階席と1桁神席を交互に繰り返しながら参戦しておりますが、この日は2階センター最前列。
非常に見渡し良好でステージ全体の風景を堪能できる良いお席でしたが、安全性の理由から2階最前列はスタンディング禁止だったのですね。
それでも、後ろの方々が少しでもハジけやすい雰囲気を作るため、座りながらもフルヴォリュームで「ヘイ、ヘイ、ヘイ!」拳振り上げは必然。男性ファン代表の役割は果たせたかな、と。

「銀の骨」
GRACE姉さんが、最後の「抱きしめても~♪」直前にテンポを落とし過ぎて、柴山さんがガクッ、としておりました。あ、シャツは黒でしたよ、しょあ様。

~MC~

冒頭に引用いたしました「年に一度の神奈川県民ホール!」というご発言はココで。
横浜の会場のみなさまは、マナー抜群ですね。MCの聴き方がプロ(=リピーター多しってこと?)ですわ。その点安城はすさまじかったからなぁ・・・。

「Pleasure Pleasure」
安城と同じく、歌詞の「ルート」の部分が「ケース」に化けました。
手拍子はバッチリ。この日の僕の右隣は、お一人でお越しのお姉さまでした。言葉は交わさなかったのですが、お互いが「熱いモード」発散しまくりで刺激的でしたわ~。僕は「熱い先輩に対して失礼のないように」と思ったし、あちら様は「下の世代の男性の割りには、なかなかヤルじゃん」と思ったんじゃないですかね~。

「Smash the Rock」
柴山さんのリフ、イントロも含めて故意か偶然か、セーハプレイが1箇所多くなってました。そのせいか、全体的に粘りのある演奏でしたよ。

「勝手にしやがれ」
曰く、「もっと拍手を!も~っと拍手を!恐縮です!」でスタート。
1番の壁塗りで早くも手旗信号!2番に至っては渋谷初日を彷彿させる盆踊りヴァージョンでございました。

「明星」
「勝手~」終了後にあちらこちらで「ジュリ~!」のお声がかかります。「明星」に入りにくそうな雰囲気でしたが、柴山さんは全く動じず。
そして、今までで一番下山さんのバリトンパートが炸裂していたのが特筆モノです。
泰輝さん→GRACE姉さん→下山さん、と順に噛みこんでくる間奏部コーラスは、今ツアーの中、この日が圧倒的に美しかったですね。

「我が窮状」
柴山さんの耳当てコーラスですが、アレはですね、自分の声をモニターしやすくしているんですよ。他の人のコーラスパート音程につられないように、自分の声を脳内に直接反響させる方法なんです。
柴山さんはここではアルト(いや、男なんですけどね)ですから、音階は結構難しいパートを担当しています。
ちなみに、GRACE姉さんがソプラノ、泰輝さんがテナー、下山さんがバリトンですね。

「オーヴァーチェア」
泰輝さんのピアノソロ部、手数が増えてます!
きっちりソロ部の小節頭から弾くのではなく、ひと足お先にシンコペで刺激的に噛みこんできました。これは安城までにはなかったプレイです。
トイレ率はチラホラ程度。柴山さんはイケイケ・バンマスヴァージョンではなく、微笑み高校生ヴァージョンでした。

「そのキスが欲しい」
お姉さま方の「フギャァ~!」がスゴかった。
あと、大宮と同じく、この曲で2階席もだいたいスタンディングに移行した模様です。

「単純な永遠」
お隣のお姉さまに負けじ、と頭上手拍子やってたら、両腕が痺れた・・・。

「いくつかの場面」
テンポがものすごく遅かった・・・。そのためか、泰輝さんの手数が増えてたり、ギターお二人のソロがエライ気合入ってたりしましたが。

「僕は歌うよ」
泰輝さんのBメロ演奏は、CDヴァージョンだと1番がハモンドで2番がピアノなんですけど、LIVEではどちらもハモンドなのね。

「睡蓮」
あれ~?柴山さんのソロ部をこの日は下山さんが弾いた~。
3人で前にせり出して行こうぜ!っていう話し合いでもあったのでしょうか?
この曲、泰輝さんソロ時のジュリー&柴山さんの動きが目立つのはみなさまご承知でしょう。
でもね。
他の楽器の演奏が止まらないから解り辛いけど、ドラムスのソロがあるって事、みなさま気づいていらっしゃるかなぁ?
その部分になると、柴山さんがGRACE姉さんに向かって、「行け行けオラ~!」とばかりに毎回ヘドバンやっていらっしゃいますよ~。
あと、「僕らが今できることは~♪」の部分。
通常だと「こっとは~♪」ってエコーが返ってくるんですが、この日はジュリーが一瞬歌詞が飛んで、1小節遅れて歌ったため、「できることは~♪」って早口のエコーが鳴ってました(笑)。

「NAPOLITAIN」
おおぉっ!後半遅れて吐き出してはいたけど、歌詞ちゃんと歌ったぞジュリー!

「緑色のkiss kiss kiss」
どうやら大宮、安城と続いた歌詞すっ飛ばしの事態は修復したようです。
にしても、投げkissのフリ、やるお客さん少ないっすね。
あのフリはジュリーしかやっちゃダメ!という説もあるようですね。
そういや大宮の打ち上げで「いや、あの曲に瀬戸口さんのkiss kiss kissは必要ないから」ってAさんに断言されたっけ・・・(泣)。

「あなたに今夜はワインをふりかけ」
ラストの「あ~、あなたを~~~うぉおお~♪」ですが、いつもなら2小節溜めて「うぉおお~♪」なのですがこの日は4小節溜めてしまったがために、GRACE姉さん「え、このタイミングで終わっていいの?」的なとまどいがありました。
他のお三方が、頑として規定の小節数で締めくくったため、事無きを得ましたね。

「さよならを待たせて」
柴山さんの「ぬぉ~」、出ました。

~MC~

「ワタシそんなに痩せましたか?(拍手)・・・なんなのよ、その拍手は!別に往年の痩せ細っていた頃に戻ったってんならともかく、そうじゃないでしょうよ!」

「また人気が出てきまして。LIVEに行きたい、という方が増えているのに、今年のツアーはヒット曲が少なくて・・・知らん曲ばっかりやなぁ、と思ってたトコに、勝手にしやがれ!また知らん曲が続くなぁ、と思ってたら、時の過ぎゆくままに!後半やからこれからヒット曲のオンパレードやろ、と思ったらまたまた知らん曲ばかり・・・と思ったトコで今夜はワイン・・・ってワタシの方が曲のタイトルすら覚えてないという・・・」

「いやね、このトシになると、あちこち身体がおかしいな、ってのが出てくるんですよ。なにぬねの、と、らりるれろがよく聞き分けられなくなって、誤解が生じたりしてます。あとね、目医者に行ったんです。なんだか瞳孔が開きっ放し。でもライト浴びてたら元に戻ったわ・・・さっき鏡見たら、つぶらな瞳に戻っとった!(笑)」

「怖いのはインフルエンザですよ。みんなでマスクして・・・まぁこれは気持ちの問題ですから、感染らないように、とか、人に感染さなように、そういう雰囲気を皆で作るワケです。あとは手洗い・うがい!・・・でもね、うがいする時、別に「あ~♪」とかメロディーつけんでもエエんですよ!(笑)・・・ともかくワタシは自分の健康管理はしっかりとやっていきますが、みなさまも健康でいて頂かないと!みなさま方もワタシと同じく、見たところ平均年齢が上がっていらっしゃるようで(笑)。健康には気をつけて頂きたい!来年会えなくなる人が出てくるといけませんから!」

「あと10年、71歳までは惰性でやるよ!なんとか行けます!そっから先はまた考える。・・・本当は、60越えたら懐メロ歌手になってもエエ、と思ってたんだけど、また人気が出てきたから・・・まだ頑張らんとイカンわ・・・。どうかワタシの70越えを見届けてください!」

「KI・MA・GU・RE」
下山さん、すっかり泰輝さんにからんでから移動、ってスタイルになっちゃったみたいですね。
柴山さんの小刻みな足踏みもツアー前半より激しくなってます。
それと、ジュリーのエンディングのアドリブヴォーカル、観るたびに手数が増えていくなぁ。

「探偵~哀しきチェイサー」
シロップ。様が「北とぴあで気がついた」と鼻息荒く教えてくださった、「音楽劇ヴァージョン」の歌詞を習得すべく今回注意して聴いてたんですが、どこが違ったのか解らんかった・・・まだまだヒヨッコ・・・と思っておりましたら、シロップ。様より「勘違いでしたぁ~」とのコメントが。
なんでも、「生きシア」でジュリーが「今夜も、酒をあおり~♪」と歌っていたらしく、シロップ。様はそれが正規の歌詞だと思ってしまわれていたそうです。
神奈川では何の問題もなく「今日もまた酒をあおり~♪」。
こうして、後追いベストテン世代組の1歩後退・2歩前進は繰り返されるのでありました。

「TOKIO」
ジュリー、出っ張りの通路に行こうか、というアクションは一瞬見せましたが、アンプが邪魔で断念。両端のお客様の溜め息が聞こえたような気がしましたよ・・・。
柴山さん、カッティングしながら、突き放しの度にひとさし指突き上げのポーズ!
大阪では、あなたの目の前で元気な兄ちゃんがマネするから、待っていてくださいね~。

というワケで、全体的に、渋谷2日目くらいのステージ完成度でした。
ツアーも終わりが見えてきた、ってジュリー自身も言ってたけど、もう夏が終わろうとしているんですね・・・。暑かったけど。

今回初めてご挨拶できたのは、いてまえ隊関東支部長のmimoko様と、「川は流れる」のRei様。お会いできて光栄です~。

あと嬉しかったのは、お名前は伺っていませんが、渋谷2日目でお会いしたご夫婦との再会でした。
渋谷の時は、旦那様の方は奥様のお供で何となく来てみた、って雰囲気だったんですけど、この日はもう、楽しくて仕方がない!という、ジュリーが安城のMCで「ニコニコしてるおじさんのファンはエエわ~」と言っていた、まさにその言葉のまま、笑顔満開で参戦していらっしゃったのです。
渋谷ではほんのご挨拶程度でしたが、僕の顔も覚えていて頂けていたみたいでした。

この旦那様のご様子を見て、ジュリーのLIVEが多くの男性ファンをも虜にする力を持つ事を僕は確信しました。
奥様方、是非1度、旦那様を連れてのLIVE参戦をお試しくださいませ。

プレジャープレジャー♪(ぱんぱん)
歓びは♪(ぱんぱん)
引き寄せて♪(ぱんぱん)
パワー♪(ぱんぱん)、貰う♪(ぱんぱん)

そんなフレーズが現実になる時間、請け合いますよ!

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2009年8月26日 (水)

ザ・タイガース 「誰れかがいるはず」

from『自由と憧れと友情』、1970

 

Jiyuutoakogaretoyuujou

1. 出発のほかに何がある
2. 友情
3. 処女航海
4. もっと人生を
5. つみ木の城
6. 青春
7. 世界はまわる
8. 誰れかがいるはず
9. 脱走列車
10. 人は・・・
11. 海の広さを知った時
12. 誓いの明日

--------------------

4日間ぶっ通しで、タイガースの「自由と憧れと友情」ばかり、繰り返し聴いています。

 

ここまで徹底的なヘビロテは、ポリドール時代を懸命に集めていた5、6年前まで遡る、本当に久しぶりの事なんですよ~。独走状態の「JULIEⅡ」との差を3、4馬身詰めてしまおうか、くらいの勢いです。
アルバム収録曲、というスタンスでしかあり得ない変テコなナンバーの数々が、愛おしくてなりません。

 

実は先程、頻繁におじゃましているブログさんに遊びに伺ったら、

 

・・・・・・よくお邪魔するブログで、アルバム「自由と憧れと友情」の曲が紹介されていて、すぐに聴きたくなった・・・・・・

 

と、書かれた記事を拝見しました。

 

これ、僕の事かな?メイさんの事でしょうか?それとも、未だ僕の知らないブログさんのこと?

 

僕のブログの事だったら、嬉しいなぁ。
自分のお気に入りのブログさんから、「こちらもよくお邪魔してますよ」と仰って頂ける事は、執筆者にとって大きな喜びのひとつですから。

 

で、その先輩が、アルバム「自由と憧れと友情」の中で「誰かがいるはず」が一番好き、と書いていらっしゃっていて、僕も実はイチオシはこの曲だったりしますから、こうして調子に乗って更新しているワケでございます。

 

この曲はレコードで言うとB面の2曲目ですか・・・コンセプトアルバムとして、重要な位置に収録されていますね。
伝授!

 

まず最初に、タイガースに詳しい先輩方にお尋ねしたい事があるんですよ。
親切なJ先輩が、CDのタイトル・インデックス部分をコピーしてくれたものを持っているのですが、それによりますとこの曲、「誰かがいるはず」って表記されてるんですよねぇ。
一方、ネットでCD収録曲をサーチするとどちら様も「誰かがいるはず」となっていて、「れ」は抜けてます。

 

普通に考えれば、CD歌詞カード・ほんの一部の些細な誤植。
でもこの曲って、安井かずみさんの詞じゃないですか。
彼女なら、わざと「誰れかが~」といった独特の表記をしそうな気がして・・・。「誰かが~」が正しいタイトルなんじゃないか、と考えながら、4日間悶々と過ごしておる次第です。
どうか真偽の御伝授を~!

 

本題です。
「誰れかがいるはず」・・・この曲は、アフター・サイケデリック・ロックなのですね。
クニ河内さんの楽曲構成や全体のアレンジは、同時代のドアーズやピンク・フロイドと遜色無い、正に1970年当時における、最先端のロック的解釈によるものです。
ビートルズの「ハピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」「カム・トゥゲザー」「アイ・ウォント・ユー」(すべてジョン・レノンの楽曲)が融合してるんだよなぁ。この合わせ技はスゴい。

 

ピーのドラムスが「カム・トゥゲザー」或いは、「サン・キング」風のアレンジなのですが、ただそれだけのために、ドラムスは2テイク録音されています。この事だけでも、アルバム制作が練りに練られた妥協無き作業だった、という証明になるでしょうね。
2つのテイクは左右に分かれてミックスされていますから、ヘッドホンで聴けばみなさまも判別できるはずですよ。
「ハピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」ばりに豪快にリズムチェンジする直前は、2つのテイクいずれも肉感的で、ドコドコドン!と鬼神のようなドラムスが聴けます。

ビートルズのラスト・アルバム「アビィー・ロード」で一世を風靡し、70年代サウンドに受け継がれていく、「タムとキックの音色を限りなく近づける」というドラムス録音手法は、こういったアレンジでこそ真価を発揮するのです。

 

あと、間奏と後奏のリードギター・ソロ部で左チャンネルから聴こえるタンバリン。
これはジュリーのプレイではないでしょうか?
テイクの磨り減り具合から考えて、初期段階で何かの楽器と同時録音したトラックをピンポンしたものと考えられます。

ただ歌うだけじゃない・・・タイガースのアルバム制作として、ジュリーが多くの時間をスタジオで過ごしている事を想像し、しみじみと聴き入ってしまうのです(いや、何もタンバリンでソコまで深読みせんでも)。

 

Aメロ「誰かがいるはず~♪」の後、「Hoo,woo」ってコーラスが入りますよね。これが尋常でないほど美しく正確なハーモニー。一体誰・・・。
今ならシンセサイザーの「SHN-BOX」というパッチでそっくりな音が出せますが、1970年にそんな機能は無かったはずです。
プロのコーラスさんの声をエフェクト処理したのでしょうか?この曲で最も大きな謎ですわ(ただ、サビの「呼んでる♪」コーラスはもうちょっと何とかならんかったのかと思う笑)。

 

そして、何と言ってもジュリーのヴォーカルに触れないワケにはいきません。
この退廃的なヴォーカルニュアンスは、かなり過激なアプローチだと思うんですよ。
前回の「処女航海」の記事で、「自由と憧れと友情」を「アビィー・ロード」の帯から引用し、”野性味と叙情性の融合”と評しましたが、僕にとって「誰れかがいるはず」という曲は”野性味”の方に分類されてしまうのです。

 

ジュリーは「叫ぶように囁く」ことができるヴォーカリストだと思います。
地の底を這うように、グツグツとマグマを溜め込んで歌う・・・僕にはこの曲がそんな風に聴こえます。ドアースのジム・モリソンがバラードを歌う時もそんな感じ。
サリーのベースも合わせ、この曲はPYGの音楽性と直結しているような気もしてきます。
タイガースはもはや洋楽を追いかけているのではなく、70年代ロックの旗手へと変貌していく過程にある・・・そんなジュリーやメンバーの姿が、このアルバム、この曲からは感じられるのです。

 

このままタイガースが継続していたら、サディスティック・ミカ・バンドやはっぴいえんどを凌駕するアーティスティックなロックバンドへと昇華したのでしょうか。
しかし、運命がそれを望まなかったのですね。

 

僕にとっては、それは結果として良かった。
30数年後にジュリー祭りが開催され、色々な人と出逢い、今こうしてジュリーの過去を遡って楽しめている、という現実がありますから。

 

ただ、ひょっとしたらあり得たかもしれない、ひと筋のロック・ミュージックの歴史を想像してしまう・・・。
「誰れかがいるはず」はそんな名曲だと僕は思うのです。

 

 

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2009年8月23日 (日)

ザ・タイガース 「処女航海」

from『自由と憧れと友情』、1970

 

Jiyuutoakogaretoyuujou

1. 出発のほかに何がある
2. 友情
3. 処女航海
4. もっと人生を
5. つみ木の城
6. 青春
7. 世界はまわる
8. 誰れかがいるはず
9. 脱走列車
10. 人は・・・
11. 海の広さを知った時
12. 誓いの明日

----------------------

本当に、唐突ですがタイガースです。

 

先日のコメント欄に少し書きましたが、僕は昨日初めて「自由と憧れと友情」というアルバムを聴きました。
これはスゴかった。衝撃の作品でした。
ソロも含めたジュリー関連の全アルバムの中で、常に僕のフェイヴァリット作品第2位の座を争っております、「S/T/R/I/P/P/E/R」やら「今度は、華麗な宴にどうぞ」などの錚々たる選りすぐりの名盤軍団の群れに、いきなりハナ差で食らいついてきましたよ(でも1位は相変わらず10馬身差で「JULIEⅡ」ですごめん)。

 

僕は、タイガースというバンドをタイムリーで知りません。
ですから彼等の辿った道のりやキャリア変遷などの作品背景の予備知識を全く持たず、純粋に音源のみをマッサラな状態で聴くことになります。

 

「ヒューマン・ルネッサンス」を聴いた時には、確かに名盤だと思いました。しかし、それは自分の中で「歴史に埋もれていた遺産をようやくこの手にした」というような、言わば学習感覚だったのです。
ところがこの「自由と憧れと友情」は、ロック少年(いや、だから自分で言うなって)がタイムリーなバンドの新譜を聴いて「スゲェ!」と我を忘れて興奮しまくる、そういう聴き方ができたのでした。
音のアプローチや演奏のコンセプトに、懐古の要素を全く感じなかったのです。

 

このアルバムの収録曲は、今後も機を見て4、5曲は記事を書きたいと思いますが、今日はプレジャーツアーのセットリストに引っかけて、コレです。
ジュリー自身の作曲作品から「処女航海」、伝授!

 

え、ドコがプレジャーツアーと引っかけてるかって?

 

だって。
この曲はアルバムの3曲目なんですけど、もう、2曲目「友情」くらいで「こりゃ絶対名盤!」って予感がビシビシだったんですね。優れたコンセプトアルバムってのは、大抵そういうモンです。
で、次の3曲目にロッケンなナンバーが来て欲しい、とか思いながら身構えてました(僕は曲順フェチでもあります)。
そこへ「処女航海」のイントロです。
思わず立ち上がりました。そして、何ということでしょう、腕を交互に突き上げる、あのジュリーLIVE独特のアクションが出てしまったではないですか~!
無意識にイントロに載せて歌ってしまいました。

 

♪けい、あい、えむ、えい~♪

 

いや、当然違う曲でしたけどね。

 

「処女航海」や「KI・MA・GU・RE」のイントロアレンジって、ホーンセクションが絡むセブンスコード・ロックナンバーの常道と言えば常道。だからさして驚くことはないんですけど、僕は思わず余計な心配をしましたよ。
タイガースからジュリーを追いかけてきて、途中で離れていった中抜けのファンの方々が、今ツアー怒涛のようにジュリーLIVEに復帰していると聞きますからねぇ。
長っいMCの後、「KI・MA・GU・RE」のノリノリのイントロで「おお~っ!処女航海!」と、あちこちの会場で暴発なさっているのではないか、と。

 

ジュリーは初のソロコンサートで「若い作曲家」と自分の事をおどけて紹介していますが、その萌芽をタイガース時代にしっかりと見てとれました。あくまでアルバムの収録曲というスタンスであるが故に、思い切り自分の好みのロック・ナンバーを書く、その心意気、と言うか挑戦者魂と言うか。
このアルバムではすっかり、ジュリー&タローという作曲の2枚看板が確立していますからね。

 

つい先日、「希望」の記事で書いた、尖った洋楽ロック・ナンバーで流行りのコード進行が、「処女航海」でいち早く取り入れられている事にも驚きました。
ジュリーはやはり作曲という作業について、歌と同じくらいの天賦のセンスを持っているようです。

 

アルバム「自由と憧れと友情」は、ジュリーのソロで言うと「G. S. I LOVE YOU」のようなアプローチの音作りであると言えます。
メンバー以外のGSアーティストの参加もその一例ですし、何よりも完全な洋楽ロックへのシフトが見てとれるのです。

 

「処女航海」で言うと、全体的に何だかフニャ~とした効果音を感じませんか?
「なにこれ~」と思った先輩方も多いでしょうが、これはフランジャーというエフェクトを全体にセンドリターンさせてミックスする、という、アフターサイケ時代独特の流行手法です。
有名なところではドアーズ、あと、”クラトゥー”というバンドが好んで使用するミックス。
シングル曲ではさすがにやらない事ですが、「何だか倒錯した変なアルバムにしよう」という意図の下で、「処女航海」にこの処理が適用されたのだと想像できます。

 

そう、これは「やり過ぎたアルバム」なのです。僕が喜ばないワケがない!

 

他の曲でも、「誰れかがいるはず」のピーのドラムスが、ビートルズの「カム・トゥゲザー」をオマージュにしている素晴らしい組み立てである、とか、「人は・・・」のワケわからんストリングスアレンジを、是非あいら様に一言解説して頂きたい、とか、細かく言及したい楽曲はいっぱいあるのですが、それはまたの機会に譲ります。

 

何故って、まだまだタイガース勉強不足の僕は、ジュリー以外のリードヴォーカルが自信を持って特定できない(泣)し、「もっと人生を」「世界は終わる」のリードギターがタローのプレイに聴こえない・・・これ、尭之さんじゃないの?とかいう疑問にも答えを見つけられていない、そんなレベルだからです。

 

ただ、このアルバムを聴いて、「伝説のグループ」という自分の中のタイガースの位置づけが、「伝説のロックバンド」という言葉にとって代わった・・・それは確かなことですし、とても嬉しい作品との出逢いでした。
野性味と叙情性の融合、「自由と憧れと友情」はタイガース版「アビィー・ロード」かもしれません。

 

先輩方~、「タイガースをタイムリーで全然知りません」という世代の新参ジュリーファンには、どうも「ヒューマン・ルネッサンス」よりもこちらの方が衝撃が大きいようです・・・。

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2009年8月22日 (土)

沢田研二 「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」

from『S/T/R/I/P/P/E/R』、1981

Stripper

1. オーバーチュア
2. ス・ト・リ・ッ・パ・-
3. BYE BYE HANDY LOVE
4. そばにいたい
5. DIRTY WORK
6. バイバイジェラシー
7. 想い出のアニー・ロリー
8. FOXY FOX
9. テーブル4の女
10. 渚のラブレター
11. テレフォン
12. シャワー
13. バタフライ・ムーン

--------------------

久々の直球です、ド直球!
まぁ僕がいくら直球投げても時速80Kmくらいしか出ないんですが、それでも投げなきゃならん時があるワケです。

このお題、ブログを通じて知り合った数多くいらっしゃる大恩人の先輩方のお一人・みゆきママ様から、5月に頂いていたリクエストなのですよ~。
安城でお会いした際、「私のリクエスト、覚えてる?」と優しくツッコまれましたわ。

お待たせいたしまして。
みゆきママ様が安城サルビアホール横の喫茶店で放った名言によりますと

「ストリッパー」だけは、ジュリー以外の人が歌うのは認めん!

う~ん、解る気がする・・・。

と言っておきながらみゆきママ様、御自身のカラオケ十八番なのでそうです・・・言わずと知れたスーパーヒット、僭越ながら伝授!

「ストリッパー」は1981年リリースのアルバムのタイトルチューンでもありますが、まずこのアルバムの特色から述べて参りますとですね。
前作「G.S. I LOVE YOU」と並び、80年代ロッケン・ジュリー頂点の大名盤なのですが、「G.S.~」が白っぽく、この「ストリッパー」は黒っぽい、という大きな違いがあります。
サイケデリックな要素を加味しながらも、基本エイトビートで攻める楽曲が中心であった「G.S.~」から一転、「ストリッパー」収録曲には、素直なエイトビート・ナンバーがほとんど無し!
これはちょっとした冒険ですよ。

一見エイトビートの「想い出のアニー・ローリー」も、2拍目の裏拍を強調した後ノリのビートになっていますし、何よりシャッフル(3連符)ナンバーがアルバムの大半を占める、というおおよそ日本人離れした大胆な構成なのです。

ここでよく引き合いに出されるのがストレイ・キャッツというバンドですが、更に言うならこれ、デイブ・エドモンズ(ニック・ロウと並ぶ、ロックパイルの中心人物)流のロカビリーでもあるワケです。エレキベースのロカビリーですね。
シングル盤「ストリッパー」のB面、「ジャンジャンロック」なんて、モロにそうですからね。建さんのベースは神業です。

ストリッパーという楽曲にもその流れは汲まれていますが、ジュリー自身の作曲が実は相当に美しく、積極的に前にせり出す感じのメロですから、上手いこと和洋折衷されている(ロカビリーは基本的にはクールに歌いますから、メロ自体は平坦だったりする場合が多いのです)とも言えます。

さて、終始怒涛の3連符シャッフル・リズムで押す、「ストリッパー」。
エイトビートとシャッフルを比較した際、最もその技術レベルを求められる演奏者は、ドラマーさんです。
エイトビートを上手く叩きこなすドラマーはアマチュアにも数多くいますが、シャッフルを叩くとアララ?な人が多いんですよ。

責められない事です。本当に難しいんです、シャッフルのドラムスって。それがプロとアマチュアの差と言っても良いほどです。

エキゾチックスの上原さんは、当時あの若さで考えられないほど上手いドラマーでした。まぁエキゾチックスって、メンバー全員そういうレベルの人達だったのですが。
当然、「ストリッパー」のような迫力あるシャッフルナンバーでも、リズムを乱すなど有り得ません。「タカタ・タカタ・タカタ・タカタ♪」と、寸分の狂いもなく、しかも肉感的なアクセントでスネアドラムが噛みこんでくるのが、文句なくカッコイイですよね~。

ただ、曲が曲ですから、レコーディングリハを重ねていくうち、相当に体力を消耗したはずです。
そのせいなのか、どうか。
正規ヴァージョンに1箇所、可愛いミスタッチがあるんですよ。

この曲の演奏の肝は、何と言っても

♪俺のすべ~てを~(タカタ・タカタ・タカタ・タカタ
  見せ~てやる~(タカタ・タカタ・タカタ・タカタ)
 おまえの~すべてを~(タカタ・タカタ・タカタ・タカタ)
  見った~い~♪

うわ~、ソコまで頑張るか!という「タカタタカタ3連符スネアドラム連打」ですが、上原さん、エンディングまであと少しに迫った3分04秒のあたりで。
1打だけ、振り下ろしたスティックで、スネアの表面にたどり着く前に、勢い余ってもう片方の手に持ったスティックを叩いちゃってます。

♪見せ~てやる~(タカタ・キン!カタ・タカタ・タカタ)♪

・・・痛恨だったでしょうねぇ。
これねぇ、現在の一般的な録音手法なら、「もう一丁!」のテイクです。
ただ、エキゾチックスほどの技術レベルの高いバンド・・・であるが故に、レコーディングは複数楽器の同時録音で、バンドのグルーヴ感に重点を置いて演奏していたと思うんですよ。
ですから、ドラムスがもう一丁となると、他の楽器も同時にもう一丁!ってことになるワケで。

メンバー全員、「キン!」には気づいたはずです。
以下妄想。

カズさん「どうする?」
ユカさん「ごめんもう1回、頼む!もう1回!」
建さん「え~っ!今、俺すごい良かったのに~」
銀次兄さん「(コントロールルームから)いいよいいよアレくらい!
このテイクで行こう!」

てな感じだったのではないかと・・・。

なんか、今回はジュリーについて全然書いてませんね(汗)。
でも、この曲の詞曲の衝撃や、バンドを引き連れたジュリーの絵的な凄みについては、先輩方の方が良く御存知でしょうし、僕が敢えて書かなくても、ね。

ただ、「て」問題(厳密には「て」だけじゃないけど)にはちょっと触れておきましょう。
多くの先輩方の意見と同じく、僕もレコーディングヴァージョンのメロディーの方がイイと思うんだ~。
メロがフレーズごとに次のフレーズの頭の音まで上がっていく、というね。
その方が、次々に脱ぎ捨てる感じが出ると思うんだけどなぁ・・・。
結構リキ入れて歌う曲だし、ひょっとしたらジュリー、生で歌う時に低いシの音が出しにくいのかも知れないですね。
だからLIVEでは同音階連発のメロディーにシフトしたのかも、です。

いずれにしても、今ツアーでこの曲が聴けなかったのは残念ですが、それは来年のお楽しみにとっておこうと思います。
ベストテン世代の僕は、「沢田研二」と言えばまず「ストリッパー」を連想するんですよね。

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2009年8月19日 (水)

沢田研二 「フ・ドゥ・トワ」

from『KENJI SAWADA』、1976

Kenjisawadafrance

1. MON AMOUR JE VIENS DU BOUT DU MONDE
2. JULIANA
3. SEUL AVEC MA MUSIQUE
4. GO!SUZY GO!
5. 追憶
6. 時の過ぎゆくままに
7. FOU DE TOI
8. MA GEISHA DE FRANCE
9. ITSUMI
10. RUN WITH THE DEVIL
11. ATENDS-MOI
12. 白い部屋

---------------------

みなさま、ジュリーの吐息は好きですか~?

聞くまでもありませんでしたか。
本日の「ジュリー・ヴォーカル徹底分析コーナー」は、「はひふへほ」のお話です。

以前、ジュリーの外国語ヴォーカルは、ヘタすると日本語よりも表現力豊かだったりする場合がある、というような事を書きました。
中でも、シャンソンポップス=フランス語。
ここまでジュリー・ヴォーカルの魅力にぴったりの発音言語は他にないんじゃないか、と僕は考えます。
もちろんジュリーは英語ヴォーカルも素敵ですけど、適性として考えるならばフランス語が圧倒的。ダントツではないでしょうか。

理由は、ジュリーの吐息にあります。
おフランスなアルバム「KENJI SAWADA」から、吐息連発で乙女昇天間違いナシ!の素晴らしいヴォーカルで魅了します、名曲「FOU DE TOI」、伝授!

僕は大学で2年間だけフランス語を学びました。
フランス語は文法的に英語と似通っていて、さほどとっつきにくい言語ではありません。
ただ、名詞に女性名詞と男性名詞があって、それぞれ異なった冠詞がくっついてくる、というのが一番の違いでしょうか。英語だと「The」1個で済むところを、「La」「Le」という2つの冠詞を使い分けなければなりません。

で、習い始めはまずアルファベットの発音からやっていくワケですが。
「A(あ~)」「B(べ~)」「C(せ~)」とか言ってね。
「英語とたいして変わらないじゃん」とナメてかかっていたところ、最初の難関がやってまいります。

「R」

これ、どう発音すると思います?
英語読みをカタカナ表記するなら「あ~る」ですよね(って、平仮名じゃん)。
フランス語だと何とコレが

「え~ふ」

です。
さらに言うと「ふ」とハッキリ「発音する」と言うよりは、軽くローソクを吹き消す時の「ふっ」を横に口を広げる感じで「吐息をかける」みたいにして、出すんです。
単語の繋がりによってはこれが「は」に化けたり「ひ」に化けたり。

英語と同じように、「R」というアルファベットはフランス語においても単語綴りの使用頻度が高いワケで。
必然、発音慣れしていない「R」に気を遣って練習していくうち、「R」のみならずすべてのアルファベットについて「吐息感覚」が身につきます。
この「吐息感覚」がフランス語の醍醐味なんですね。
「パリ」と言うより「パヒ」なんですよ。
例えば、「ストリッパー」は英語ですけど、これをフランス人が読むと「ふとひっぱは」みたいな感じに聞こえるはずです。
フランス語が「女性的で優しい言語」と言われるのは、この柔らかな吐息感覚に依る所が大きいのです。

「KENJI SAWADA」というアルバムは、全12曲中7曲がフランス語ヴォーカルで、2曲が英語、残る3曲が「追憶」「時の過ぎゆくままに」「白い部屋」という変則的な作りですが、日本人ヴォーカリスト・沢田研二を異国フランスに知らしめるには、かえってその構成が効を奏したのではないでしょうか。
ご当地日本でのヒット曲(いや、「白い部屋」がヒット曲なのかどうかはこの際置いておく)も聴けるし、さらに英語曲もあって、そして何よりメインはフランス語で頑張って歌ってて。
彼の地のリスナー達の高感度大だったんじゃないかなぁ。

で、我々ご当地の人間がこのアルバムを聴くと、ですね。
彼の地の方々にとっては当たり前な、フランス語での吐息連発ヴォーカル。これがとてもシビレるのですよ。

特に吐息全開で炸裂するのが、お題の楽曲「FOU DE TOI」。

「ふ~♪ふ~♪ふ~♪ふ、でとわ~♪」

イントロわずか1小節を受けて、いきなりこんな調子のヴォーカルでスタート。ジュリーの吐息が耳元にかかってかかって、大変です。
短調へ移行する展開部のメロディーも、これがまた美しく、朗々と高音で謳いあげたかと思うと、直後にはまた「ふ~♪ふ~♪」と吐息がやってきます。
演奏はストリングスが大活躍で他楽器が目立ちませんが、ドラムスが隠れた熱演!
トドメがラストのヴォーカル「とわ~~~♪」、絶唱。
この最高音は背筋に電気走りますよ。

ジュリーは昨夜のラジオで「若い頃は歌が下手だった」と言ってたらしいですけど、とんでもない!
ただ、「巴里にひとり」の日本語ヴァージョンとフランス語ヴァージョンを聴き比べた時、フランス語の方がロングトーンの音程が安定しているのは確かです。よほど適性があったのでしょう。
LIVEで「巴里にひとり」フランス語ヴァージョンの方をジュリーが好んで歌うのは、そちらの方が歌いやすいからなのでしょうね。

「KENJI SAWADA」は、特殊な企画盤という事もあって、聴く機会を少なくしていらっしゃる方が多くはないですか?
これは名盤です。この機に是非聴き直してみて下さい。
収録曲のバランスも良いですし、「FOU DE TOI」以外のフランス語楽曲もすべて名曲ですよ。
CDの歌詞カードには訳詞もついてます。「ATTENDS-MOI」とか、詞がすごくイイんだ~。
お持ちでない方は、今すぐポチッと。

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2009年8月14日 (金)

沢田研二 「希望✌」

from『生きてたらシアワセ』、2007

Ikitetarasiawase

1. 生きてたらシアワセ
2. そっとくちづけを
3. ひかり
4. GOD BLESS YOU
5. 太陽
6. 天使に涙は似合わない
7. 明日
8. 希望✌
9. 黒いピエロと黒いマリア

-------------------

厳しい残暑が続いています。

昨日、azurさんのお家を経由して、泰輝さんのブログを拝見しました。
僕の次回プレジャーは月末の神奈川なのですが、「我が窮状」と「緑色のkiss kiss kiss」の2曲、今までとは全く聴こえ方が違ってきそうです。
敢えてその日までCD音源は聴かず、当日、生のジュリーの歌唱、泰輝さんの演奏と向き合おうと思っています。

ところで僕は、ジュリーの一連の「平和」コンセプトの楽曲の中で、「希望」が抜きん出て好きなのでして。
理由は簡単、単純に僕が大好きなタイプの構成の曲だから。

ジュリーナンバーのみならず、どんな歌を聴く時でも、歌われている内容が「平和」であろうと「愛」であろうと、ただそれだけで共感する事はありえません。良い曲である事が大前提です。
その点「我が窮状」も「緑色のkiss kiss kiss」も名曲ですが、「希望」は本当に僕のツボを突く仕掛けやコード進行を擁していて、どんな時でもパワーを貰える、僕にとっては大切な曲となっているのです。

アルバム「生きてたらシアワセ」から、敢えて”究極のハッピーソング”と位置づけたいと思います。
「希望」、伝授!

僕がこの曲を初めて聴いたのは、CDではなく「奇跡元年」のLIVEでした。
「奇跡元年」参加時、セットリストの中で唯一音源を持っていなかった曲が、これ。
「ラブ・アンド・ピ~ス♪」のゼスチャーとか、タイミングが解らず必死で後追いしたりしてましたが、初見一発で大好きになりました。
その時はまだ歌詞の内容も頭に入って来なかったけど、とにかく元気を貰えて、身体からエネルギーが湧き出てくる、心底盛り上がれる曲。そんなイメージを、たった1回のステージで僕はジュリーに植えつけられてしまったのです。

では、”ハッピーソング”とはどんな曲を指して言うのでしょうか。

初めてこの呼称が使われた楽曲はやはり60年代の洋楽で、ビートルズの「オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ」です。有名な曲ですから、御存知の方も多いでしょう。
作者はポール・マッカートニーで、彼はこのすぐ後に間髪入れず同系統の「オール・トゥゲザー・ナウ」という曲も書き、ロック・ミュージックにおける”ハッピーソング”の地位を確立させました。
ジョージ・ガーシュウイン流のラグタイムっぽいリズムで、やたらめったら楽しげな言葉を連呼する、というのがこの2曲の特色でしたが、のちのフォロワー達はその中でも「おまじないのようなフレーズの連呼」という点に重きを置き、今では”ハッピーソング”と言えば「おまじない言葉」という条件がついて回るようです。

「希望」の詞の組立てがこの「おまじない連呼系・ハッピーソング」を意識している事を、みなさまに知って頂きたいと思うのです。
ジュリー自身のこの作詞、決してふざけていたり、適当に言葉をのせているのではありません。

ジュリーは「希望」の詞を書くにあたって、「平和」のメッセージを込めると共に、この楽曲を、澱みの一切無い、多くの人々に「シアワセ」をもたらすナンバーに仕上げようとしたのではないでしょうか。
白井良明さんの力強い作曲と、ジュリーの思いがクロスした、そんな作詞アプローチ。

その瞬間、ジュリーは自身の好物である洋楽の中から”ハッピーソング”に狙いを定めたに違いありません。

「アラー、アラー♪」「ブッダ、ブッダ♪」

これらのフレーズにはそういう意図があるのです。
ハッピーな、おまじない連呼。
平和を歌うなら、力強い個人の意思を持って。実現するなら、「個」に対するシアワセの結集であろう、というジュリーの信念がこの時点で完成されていると言えます。
この後の「我が窮状」「緑色のkiss kiss kiss」は、その信念を様々な側面から掘り下げて作られた楽曲のように思います。きっとこの先も、続く楽曲があるでしょう。

「希望」は白井さんの作曲とアレンジも素晴らしいです。
「テーマ」とも言うべきキメのコード進行、これは70年代ロックで頻繁に使われたパターンで、トニックから1音半上へと、まずは尖った和音進行。それを起点にドミナントへ向かって1音ずつ上昇して行く、というもので、実は70年代のジュリーナンバーに同進行の曲がありますよ。「JULIEⅥ」収録の「悲しき船乗り」です。
試しに「希望」のイントロに合わせて「よせよ、あんな女は♪」と歌ってみては?

過酷な残暑に見舞われるこの季節は、日本人にとって辛い思いを呼び覚ます時期でもあります。
まずは生きている僕らが元気であること、元気を与え、受け取ること。

僕の友人に、「蝉の鳴き声が苦手」という人が何人かいます。無性に不安になったり、頭を抱えたくなるのだそうです。
先祖の方々が体験した、過ぎ去った夏の忌わしい記憶を遺伝子レベルで受け継いでいるのでしょうか。
残念ながら僕は平凡な人間ですので、そんな鋭い感性を持っていません。
だからこうして、ジュリーの歌を聴いています。
ハッピーな「希望」に元気を貰って。

ジュリーは今頃、広島ですね~。

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2009年8月13日 (木)

沢田研二 「人待ち顔」

from『いくつかの場面』、1975

Ikutuka

1. 時の過ぎゆくままに
2. 外は吹雪
3. 燃えつきた二人
4. 人待ち顔
5. 遥かなるラグタイム
6. U.F.O.
7. めぐり逢う日のために
8. 黄昏のなかで
9. あの娘に御用心
10. 流転
11. いくつかの場面

---------------------

お暑うございます。
こんな日には、軽快で、風のように涼やかな、朴訥なナンバーを聴きたいですね。

というワケで今日はこの曲。
全体的に良い意味で荒涼としたイメージがあるアルバム「いくつかの場面」ですが、その中を一陣の風のように爽快に駆け抜けていく隠れた名曲。
「人待ち顔」、伝授です!

以前、「影-ルーマニアン・ナイト」の記事でダブル・トラックというヴォーカル処理について書いたんですけど、今日はその関連のお話でもあります。今回もまた、マニアックなワケのわからない大長文になりますよ~。

偶然ですが、どちらも作曲が大野さんなんですね。録音技術についても、ちょうど10年分の差があるワケか~。
「ルーマニアン・ナイト」のダブルトラックについては、1度録ったヴォーカルテイクをコピー増殖して、「コンマ数秒ずらす」とか「エフェクト処理して声質を変える」という手管を尽くした手法である事を書きました。
対する「人待ち顔」の方は手法としては至極明快で、単純に「ジュリーが同じリードヴォーカルのメロを2回歌ってる」という事なんです。

これは、60年代初期の洋楽で「音に厚みを作る」という理由により使われ始めた手法なのですが、ビートルズのジョン・レノンが「自分の声が変わるのが面白い」と考えて多用した事から、ダブルトラックはあっという間にポピュラー音楽ヴォーカル処理の代名詞となり、大流行しました。
同じヴォーカリストが2回同じメロを歌うと言っても、そこは人間のやる事です。全く同じニュアンスにはならず、自然にズレるわけですね。声質が同じなだけに、その聴こえ方は独特の味があります。
70年代にさしかかる頃には、この手法がどのような楽曲に合っているのか、という結論らしきモノもでてきて、主に軽いタッチのミディアムテンポ・ナンバーや、フォーク系アップテンポ・ナンバーで頻繁に利用されるようになってきます。

「人待ち顔」でのダブルトラック導入は、まさに当時としては正統なヴォーカル処理と言えるのです。

しかしこの曲では、ちょっと珍しいミックスのハプニングがあります。
2分10秒を経過したあたりの、3番のAメロ部。「喫茶店と僕の心に♪」と歌われる箇所で、それまで2つのトラックで順調に進んできたヴォーカルテイクのうち、片方が忽然と姿を消すのです!
Aメロを歌っている途中でブツッ、と消えるワケですから、これは計算されたミックスではありませんね。何らかの理由により、マスタートラックのヴォーカルテイクが削除されてしまっています。

このようなハプニングはテープレコーディング時代独特のもので、演奏や歌のやり直し時や、トラック編集の際に普通に起こり得ます(現在のデジタル録音では、トラック数が無限に近いので、あり得ない話なのですが)。
好奇心から、ちょっと原因を推測してみました。

まず「人待ち顔」で録音された総テイク数を確認してみましょう。
まずドラムス、ベース各1テイク。サイドギターが2テイク、リードギターも2テイクです。

左サイドに振られたオルガン、右サイドのハイハット(ドラムセットの二重シンバル)がそれぞれ1テイク。
で、リードヴォーカルがジュリーのダブルで2テイク。コーラスは中央やや左右に振られる2テイク(2人ずつかな?)。

これで全部です。
この曲は比較的薄い音作りに聴こえるかもしれませんが、このように計12種類の音が入っているんですよ。

この中で、ジュリーの2つのリードヴォーカルテイクより後に重ねて足された音は・・・と考えますと、

・コーラス・パート2テイク(コーラスはヴォーカルより後に重ねるのが常道)
・左サイドのハイハット(他テイクに比べて音色が鮮明。ピンポンなどのトラック編集がまったく為されていない事は明白)
・要所で重ねられる追加のリードギター(リフでユニゾン、サビ「誰もやってはきませんよ♪」部では新たなフレーズを追加)

この中で、リードギターの追加テイクがどうも怪しい。1番と2番で違うフレーズを弾いていますし、途中でコーラスエフェクターをかけたり切ったりしています。曲を流しながら一気に録ったのではなく、部分部分で別録りしたのではないでしょうか。
そして、何度目かの本番テイク(おそらく最後のサビ部)の際、ジュリーのいずれかのヴォーカルトラックの上から重ねてしまったものと思われます。
もちろんエンジニアはすぐに気がついてSTOPをかけ、サビ部は無事にダブルトラックが残りましたが、数秒間の空白トラックが作られてしまったと推測できるのです。

こういう事は、音数が多くなればなるほど、「ピンポン」とか「パンチイン」といった作業を必要とした、アナログレコーディングならではの微笑ましいハプニングで、正規音源にそれが残されているのは本当に珍しい。
これがシングル曲だったら、ジュリーはおそらくもう1回改めて歌わされて、新たなテイクが作られたでしょうね。

レコーディング機材を扱った経験のある方々はそうそういらっしゃらないと思いますが・・・少しは伝わったでしょうか?・・・全然わからない?・・・う~ん、無理もない。
でも、途中でジュリーの片方の声が突然消えるのは、誰が聴いても分かると思います。みなさまが今の今までその事に気づいていらっしゃらなかったとしたら、それだけで伝授の甲斐があったというものです。
だって、2人から1人にとって変わった部分のジュリーのヴォーカル、偶然とは言えすごくカッコいいですからね!

「人待ち顔」は、学生運動世代の閉塞した日常美を描いた及川恒平さんの詞が大変素晴らしく大好きな曲ですが、詞についての考察はまた次回。
同じアルバムに収録されている及川さんのもう1篇の作詞作品であり、先輩方には何故かイマイチ不評ながら僕はアルバムの中で一番好き!という「UFO」の記事を書かせていただく機会に、「外は吹雪」と共に併せて語ってみたいと考えています。

と言いつつ、思うのですが。
「いつかこの曲についても書きます」と宣言した曲がずいぶん溜まってきた~。大体、「人待ち顔」もその中のひとつだったんだし。

ジュリーがこの先も元気にアルバムを作り続けていくならば(いや、そうでなくとも)、僕の伝授記事がジュリー全楽曲に追いつく見込みは全くありません。
まさに嬉しい悲鳴であり、もはやライフワークの域ですね、これは。

今後も粛々と、気長にやってまいります~。

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2009年8月10日 (月)

人間だけの感情

昨日コメントにて軽々しく
「あちこちで雨がスゴイらしい」
などと書き、気分を害された方々がいらっしゃったかと思います。
申し訳ありませんでした。

今朝のニュースで初めて、大雨による大変な被害が出ている事を知りました。

昨年までの自分であれば、こういったニュースに接しても、何か遠い世界の出来事のように感じていたような気がします。
今は、明らかに自分の感情が違う事がわかります。痛みを伴う、表現しようのない感情。おそらく、人間だけが持つ感情。

僕は、ジュリー祭り以降のわずか半年ちょっとの期間で、全国各地にたくさんのお友達ができました。その多くは僕よりも人生経験豊富な先輩方であり、この先僕らの世代が護っていかなければならない人達です。
実際にお会いできた方々もいらっしいますし、メールのやりとりだけの方々、または拙ブログのみならず、他のサイト様にて言葉を交わすだけの方々もいらっしゃいます。
そういった方々がいらっしゃるさまざまな町、その生活に苦難が降りかかっている時、それがどの地域であっても、この痛みに似た感情を覚えます。

人間としては当たり前の感情・・・しかし、僕が昨年まで意識を強く持てなかった感情です。
ジュリーをアーティストとして、さらに人間としてリスペクトした事が、僕のこの変化を呼び起こしたのは明らかなのです。

「苦しんでる一人のため」という詞の意味を考えました。
被災された方々に、改めてお見舞い申しあげます。

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2009年8月 9日 (日)

沢田研二 「RED SUMMER」

from『JULIE CM SONG COLLECTION』

 

Cmcollection

SIDE-A
1. アルファ クリエーション
2. 素敵な気分になってくれ
3. 渚のラブレター
4. I DO LOVE YOU
5. I am I (俺は俺)
SIDE-B
1. あなたに今夜はワインをふりかけ
2. 愛は炎
3. 二人なら翔べるのに
4. RED SUMMER
5. 熱い想いだけ

----------------------

小平のみなさま、お疲れさまでした。楽しんで過ごされたことと思います。
にしても、今日は暑かったですね~。

 

あまりに暑いので、僕もさっきコンビニでビール・・・ではなく、コカ・コーラを買ってまいりました。
コーラなんて飲むの、ずいぶん久しぶり。
と言うか、積極的に飲みたくなったのが、久しぶりです。

 

赤くぬれ!夏を燃やせ!コカ・コーラ!

 

今日のお題はこれなんです。
実はこの度、「JULIE CMソング・コレクション」を聴く機会に恵まれました。
いい曲がたくさんありましたが、真夏のタイミング・ドンピシャで大いにハジけて聴いたのがお題の「RED SUMMER」なのでした~。伝授!

 

と、言いながら、僕はこのCM覚えていないんですよ~。
年代的に絶対目にしているはずなんですが。
楽曲自体は、Rock'n TourのLIVE音源で聴いたことがありましたが、正規録音ヴァージョンをフルサイズで聴くのは今回が全くの初めて。

 

カッコ良かった~。
ジュリーのあの声で歌われると、「コカ・コーラ♪」の連呼がちっとも気にならない。むしろ、もっと聴きたい!と思っている間に終わってしまう、3分足らずのイカしたロッケン・ジュリーなナンバー。

 

作曲は大野さんです。
70年代後半、阿久さんとのコンビで短調のセクシー系ナンバーを次々に大ヒットさせた大野さんですが、僕は大野さんが作る、長調のアップテンポ・ナンバーが好きなんです。
すでに記事を書いております「おまえのハートは札つきだ」などが、それに類します。
それらのタイプの楽曲は当時の商業戦略的にランク付けが低かったのか、シングルのB面であったり、アルバムの1収録曲であったり、というパターンが多いようですね。
あの時代、長調アップテンポのシングル曲は、「OH!ギャル」くらいなモンですから。

 

その扱いの低さがかえって、大野さんの作曲作業にほど良い遊び心を加えさせた、というのは穿った見方なのでしょうか。
本当に、ヤンチャでウキウキとした曲が多いと思うのです。

 

「RED SUMMER」も、いかにも日本的な解釈のロッケン・ナンバーなのですが、チラッと洋楽のエッセンスも盛り込まれていたりして、80年代に完全に洋楽路線へとシフトしたジュリーナンバーとはまた違った不思議な魅力が感じられます。

 

「RED SUMMER」については、”CMソングを作る”という事が最初から大野さんの頭にあったのでしょう。ちょっと変わった構成になってます。
Aメロが2パターンあって、いかにも熱い太陽の下でハシャいでいるような冒頭のガツ~ン!というキメのAメロは、何と1度しか登場しません。
2回し目からはAメロが愁いあるコード進行にとって代わります。ココのG→Ddim→Amの流れがキレイなんですよ~。でもCMだと、この部分は聴けないんです(CMの動画は見たことある)。
反して冒頭のキメのAメロは明らかにTVで流れる事を前提に作曲されていて、その対比がとても面白いです。

 

作詞は阿久さんではなく、マノまことさんという方です。有名な方でしょうか?僕、知らない人なんです・・・。
この人の詞も非常に面白い。簡潔に、と心がけて作ったとは思うんですけど、そんな中、サビ前に歌われる「赤くぬれ♪」。
これは「濡れ」ではなく、「塗れ」だと思います。ローリング・ストーンズの「黒くぬれ」にインスパイアされたフレーズでしょう。
”ジュリーが歌うとカッコイイ”言葉を書いてくれていますね~。

 

編曲も大野さんで、「この人はセンスあるなぁ」と思うのは、2回の間奏を倍尺のテンポに落として、波を表現している部分です。
で、これが並のセンスのピアニストの人が編曲担当だと、どちらかの間奏に超絶鍵盤プレイを配置して自己主張してしまうでしょう。
大野さんはそんな野暮は致しません。波と言えばエレキ!とばかりに、2度の間奏はいずれもエレキギターのツイン・リード。これがまたカッコイイ!
そして、歌メロにぐいぐい絡むようにして、目立たないながらも陽気なピアノを挟み込む編曲は素晴らしいのひと言。
きっと、ストーンズの楽曲でニッキー・ホプキンスが弾くピアノが好きなんですね、大野さん。まさにそんな感じです。

 

とまぁ、「RED SUMMER」は大変ゴキゲンな、何よりもジュリーが気持ち良さそうに歌っている隠れた名曲かと思いますが、残念ながら「JULIE CMソングコレクション」はCD化されておりません。全曲の音源を入手するのは至難の業です。
ただ、詳しくは解らないのですが、数年前に「コカ・コーラのCMで使用された楽曲を集めた編集盤」なるCDが発売されていて、その中に「RED SUMMER」が収録されているらしいです。

 

興味のある方がいらっしゃいましたら、この機に探してみてはいかがでしょうか?

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2009年8月 6日 (木)

沢田研二 「ある青春」

「人間60年 ジュリー祭り」25曲目演奏曲
original track from 「JULIEⅥ~ある青春」、1973

(註:このお題記事は、2021年12月3日に再度書き直しております。こちら


一度も中断する事無く、40年以上のキャリアを積み上げてきたジュリー。
その歴史を知るファンの方々が、毎年のLIVEを胸をときめかせて待つ時間・・・その日が来るまでの至福の時間。
僕も今年、ようやくその醍醐味を少しだけ味わうことができました。

 

あれだけのレパートリーを持つジュリーです。
「今度は、どんな曲を演ってくれるんだろう?」というLIVE前のワクワク感は、何にも変えがたい楽しみのひとつですよね。
ましてや昨年。
「80曲を歌う」というジュリー祭りを目前にした時は・・・先輩方の至福の日々がどれほどのものだったか、うらやましいほどに想像できます。

 

残念ながらジュリー祭り参戦時の僕は(同行のYOKO君も)、そのレベルには達していませんでした。
楽曲知識が追いついておらず、ファンにとってどの曲が「おぉっ!コレを演ってくれるとは!」という選曲であったのか、判別できていなかったのです。

 

そんな僕とYOKO君でしたが、若輩者ながらそんな中でも「おぉぉ!」と盛り上がった意外な選曲がありました。
今日は、そんなナンバーを。

 

10万ヒット記念リクエストの第2弾です。
ウモン様より「ドームヴァージョンでお願いします」という、ジュリーの歴史を知り尽くした大先輩ならでは、の熱い思いを感じさせるリクエストを頂きました。
アルバム「JULIEⅥ」のタイトルチューンでもあります、名曲「ある青春」、伝授!

 

ジュリーの楽曲には、普通の人だとなかなか表現しきれない音域のメロディーを擁するものが数多くありますが、「ある青春」もその中のひとつです。
音域が広い、という事は、歌い手の声域都合に合わせたキー移動ができない、という事でもあります。
キーを下げると一番低い音が出ない、上げると当然高い音が出ない。
還暦のジュリーが歌った「ある青春」は、1973年の若きジュリーが歌ったものと全く同じ音階です。

調はCm(ハ短調)。最高音は高いG(ソ)で最下音は低いB♭(シ♭)。

 

この曲一番の聴かせ所は何と言っても最高音の部分です。

 

♪終わりがもう来たのか~♪

 

の、「か~♪」のトコですね。
ドームでの「ある青春」のヴォーカルを改めて聴くと、「終わりがもう来たのか♪の最後のココだけは、絶対に、何が何でも突き抜ける!」というジュリーの魂を感じます。
その場に少し立ち止まり、青い自分を振り返る、という歌詞の内容を考えても、ジュリーが「ある青春」をドームのセットリストに加えた意味は深いと思いますし、聴かせ所は何としてもキメる!という決意は当然あったものと考えます。

 

しかも、ドームでは演奏形態がピアノ弾き語りです。
バックの音が少なければ少ないほど、ヴォーカルのゴマカしは効きません。ジュリーは、それを承知で臨んでいるのです。

 

オリジナルの「ある青春」と比較しますと、70年代ジュリー独特の、無垢なまでに伸び上がる歌声とはまた違った魅力がドームのヴォーカルには感じられます。
僕がこの曲のヴォーカルでシビれたのは、最高音の「か~♪」をギリギリまで伸ばした直後のブレス(息つぎ)なんです。

 

まるで、ブレスそれ自体がヴォーカルの一部のような、素晴らしい表現でした。
メロディー発声以外の部分、ブレスで歌の世界を描いてしまう歌唱があるなんて・・・これは、60歳のジュリーだからこそ可能な表現だったかもしれません。
1番の、この部分です。

 

♪終わりがもう来たのか~(ブレス)めぐり逢い~♪

 

DVDやCDをお持ちのみなさま、先刻ご承知でいらっしゃるかもしれませんが、1番のこの部分を是非聴き直してみて頂きたいと思います。

 

「JULIEⅥ」収録のオリジナル・ヴァージョンは、ピアノを骨子にストリングスやホーンも絡むなかなか豪華なアレンジで、ドームでの弾き語りアレンジについては、泰輝さんにかかるプレッシャーもあったかと思いますが、手数が多いながらも優しいタッチの演奏。
一旦ご挨拶にステージ前方出てくると、スキップスキップ♪の愉快なキャラクターが目立つ泰輝さん。でも、特にこういったバラード演奏時は、真剣を持ったサムライのようです。それがどのような内容の楽曲であるか、と解釈するタイプの演奏者だと思います。
鉄人バンドは、そんな歌心を持ったプレイヤーを擁しているのが最大の強み。ジュリーからの信頼が厚いのは当然ですね。

 

あと、これはDVDのお話になってしまうのですが。
「ある青春」の2番、

 

♪この窓から見える空が、きれいだった♪

 

ココで空(くう)を見つめるジュリーの表情が・・・。
「人間60年」という言葉が凝縮されているような感じ・・・深くて、穏やかで、もちろんDVDで観て初めて気がついた事ですけど、僕はこの瞬間のジュリーの表情、姿に大いにヤラれました。
みなさまは、どうお感じでしょうか?

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2009年8月 4日 (火)

8.1安城・雑感的追記~

少し冷静になり、細かい事を色々思い出しましたので、とりとめなく書いておきます~。

「ROCK' N' ROLL MARCH」
後ろの席は確認してないけど、この1曲目の時点では総立ちだったように思います。
テレビで派手にやった曲だし、みなさまノリノリっぽかったですよ。
僕はこの曲の「ヘイ、ヘイ、ヘイ!」コーラス&「あなたに今夜はワインをふりかけ」コーラスだけは、僭越ながらフルヴォリュームで声を出します。「ヘイ、ヘイ、ヘイ!」はコーラスと言うよりシャウトですし、お隣の月あかり様はびっくりしたかもしれません。

「Pleasure Pleasure」
手拍子は大宮ほど揃ってはいなかったですが、地元のご夫婦らしき方が着席のまま懸命に合わせていらっしゃって、「なんかいいなぁ~」と思いました。

「Smash the Rock」
まだイントロも始まっていない演奏前の時点で、柴山さんに丸いスポットが当たってたのが地方っぽくて良かったわ~。
「5曲目、右側のギターの人にスポット当てること」なんてお達しがあったんですかね。

演奏開始、柴山さんは当てられてるスポットより前にずずいと出てきて弾きまくり。慌ててライトが追っかけてました~。

「勝手にしやがれ」
壁塗りと言うか、頭上に丸作って膝をカックンカックンとか、腕を左→右へと旋回させながら最終的には顔を隠したり、とかやってました。

「そのキスが欲しい」
例のスライディング箇所で、お姉さま方おねだりの「フギャァ~!」が無かった・・・。

「いくつかの場面」
顔うずめポーズの後は、真剣な表情で一礼。初っ端渋谷2Daysでやった「寝てたネタ」はどうやら封印したようですね。

「僕は歌うよ」(だったと思う)
ヴォーカルマイクがハウりました。おそらく柴山さんと泰輝さんの間にあるモニターアンプが共鳴したんじゃないかと思います。

「緑色のkiss kiss kiss」
イントロ、GRACE姉さんに合わせて、ギターのボディーを右手でコンコン!と叩いてリズムをとる下山さんがカッコ良かった。左手にはもちろんボトルネック!

~MC~
大宮の時点では「売れてない」としか言っていなかったCD話ですが、安城では「今までよりほんのちょっと良いくらい」と、僅かながら「売れてる」方向のお話も。
「70までは、やる!死ぬ気がしない」宣言。

「いい風よ吹け」
MC時、最前列のお客様だと思うのですが、「頷いたり、そういう事する人のそばでは喋らん!」とステージ端っこに逃げたり、その方を睨みつけたりしていたのですが、この曲のラストの「フ~」は、おそらくその方に向けて発射されました。やっぱり男前だなぁ、ジュリー。

「TOKIO」
ラストの指差し、後ろへ向けたり、頭に刺したり・・・ジュリーはそれでもカッコいいけど、真似する僕らがエライみっともないじゃん・・・。
大宮と同じく、右側の出っぱり通路へ行ったのは、最後の最後。やっぱり1度フェイントかましてました。悲鳴が上がってましたよ。

今日はこのくらいで。
また思い出したら書きます~。

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2009年8月 2日 (日)

[ 伝授・特別編 ] 沢田研二「Pleasure Pleasure」2009・8.1 安城市民会館サルビアホール 狂乱の抜粋レポ

さぁ書くぞ~!

行ってまいりました初遠征。
初めて足を踏み入れましたるその地は、ジュリー曰く「豊橋からも1駅、名古屋からも1駅、面倒くさいトコロだ、三河安城!」

本当はね。
地方ならではの音響とか、お客様の様子とか、クールにレポする予定だったのですよ。
が、そんな事は吹き飛んでしまったのよ!
いきなりクライマックスから書かせて頂きます。

ラストの「TOKIO」。
安城サルビアホールは、大宮と同じく、ステージから続いて両端に通路みたいなのがせり出しておるのですよ。ちょうど、9列目まで。
僕はその9列目、限りなく下山さんサイドだったのね。
もちろん、入場時にその通路ステージには気づいていましたけど、本当に、全く期待はしていなかったのです。
だって、大宮みたいに広くない(幅は1メートルありません)し、第一、ステージとの繋ぎ目部分にでっかいスピーカーがドド~ンと設置されてて、ソコは30Cmくらいの隙間があるだけ。
いくら何でも来ないだろう、と。
ジュリー、通路にたどり着く前に落っこちる可能性の方が高いような。

ところが。
最後の「と~、き~、お!♪」のトコで、「え~~~!!まさか!!」と思う間もなく、走って来ました、ジュリー!
本当に、僕の真横までやってきて、悶えながら「と~、き~、お!♪」ですよ!!なんとその距離、1メートルくらい。
身を乗り出して、「と~、き~、お!♪」ポーズをキメました。
僕は、黒TOKIOのいてまえTを着ておりました。完全に、チェックされました。あぁ、乙女達のこれまでの慎ましき御振舞いが無に帰してしまいました・・・。

で、僕の周りにいらっしゃった、お姉さま方。
狂乱していらした事は、確かです。特に8列目の左端のお姉さま、そのまま失神するかと思いました。
でも、いじらしいですねぇ。僕のように、ググッと近づいてはいけないんですよ。「きゃぁ~!」なんて言いながら、腰がガクガクと引けて、後ずさりです。
そんなモンなんですねぇ。僕は新参者で男性だから、機を逃さず接近できたようなものです。
TOKIOのシャツで良かったわ~、と、後になってから思った次第でありました。

・・・と、すみません。
ココだけ先に書いて、ようやく落ち着きました。

当日は、さすがに「こだま」でトロトロ行くのはウザかった(タイガースの上京じゃないんだから)ので、豊橋に停車する「ひかり」を利用。
午後2時に豊橋で下車、東海道線の快速に乗り換えて田園風景をゴトゴトと30分、安城駅に無事到着。

それにしても、ネタバレコーナーのしゃん様作画のイラスト、相当に僕の特徴を捉えているようです。
だって、改札出たら、全くの初対面にもかかわらず、いきなり爆笑しながら「はじめまして~」とお声をかけてくださるお姉さまが。
その方が、みゆきママ様でございました。方向音痴の僕のために、時間を合わせて迎えに来てくださったのです。

粛々とみゆきママ様についていきまして徒歩10分。開場まではまだ2時間あります。サルビアホール横の喫茶店に腰を落ち着けまして、改めて色々なお話を伺いました。
「新参者よ、これだけは最初に言うておくぞ!」というお話から、ジュリーが井上バンド時代に安城に来てくれた時のお話(ジュリーはMCで「初めて来た」と言ってた涙)まで、まぁ話題は尽きる事はありません。2時間なんてアッという間です。
ふと気がつくと、喫茶店は開場待ちのお姉さま方で満席状態となり、僕はいつの間にやらチーム岐阜(みゆきママ様、のん様、まみ様)のお姉さまに包囲されておりました。
みなさま、楽しいお話をありがとうございました。

安城では、その喫茶店を皮切りに、入場口前、そして会場内の自動販売機の前で、お名前を伺う事もできないまま、3人のお姉さまに声をかけて頂きました。また開演直前には、まめっち様にもご挨拶する事ができました。
大宮に続き、また大きなパワーを貰いました。ありがとうございます!

着席すると、右隣りが何と、いてまえTのお姉さま。
月あかり様でした。後でしゃん様に御報告したところ、「一番最初にジュリー祭りシールを差し上げたお姉さま」との事で、そんな方と隣席なんて、ものすごい確率だったんだなぁ、と。
新参者なりに、どんどん世界が広がっております。感謝の言葉もありません。

それでは、肝心のLIVEレポへと筆を進めて参りましょう。

①地方遠征の成果と、立つ・座る問題

僕の着席列は、真後ろが車椅子の方々専用のシートになっておりまして、かなり特殊な状況でした。演奏中は、月あかり様と阿吽の呼吸で、立席曲、座って聴く曲を区別しました。もちろん本当は全曲立っていたかったのですが、自然にそう行動したのです。
そして、多くの方が、それに習っていらっしゃったようでした。
ちなみに座って聴いた曲は

「銀の骨」
「強いハート」
「すべてはこの夜に」
「明星」
「我が窮状」

「届かない花々」
「オーバーチュア」
「いくつかの場面」
「時の過ぎゆくままに」
「僕は歌うよ」
「さよならを待たせて」

もちろん、「すべてはこの夜に」「オーバーチュア」では着席ながら元気良く手拍子をリードしましたし、アンコール曲はバラードであっても毅然と立っていました。
間奏での拍手は、2人揃って頑としてやりませんでしたが、ソコまでは周囲のみなさまをリードできませんでした。
ただ、「すべてはこの夜に」直後にガバッと立って、「勝手~」の雰囲気(ジュリーは「もっと拍手を、もっと拍手を!」→「恐縮です!」と盛り上げていました)を地方の方々に向けてお手伝いできた事が、良かったなぁ、とは思っています。

ジュリーもアンコール時のMCで言ってました。
「せっかく7千円も払って観に来たのに、知らん曲ばっかりや、と、曲が進むに連れてお客さんが退いていくのがビンビン伝わるんですよ。みなさま、知ってる曲は今のところ3曲ですね!(「勝手」「時過ぎ」「ワイン」)」、と。

すぐ近くには、本当に地元の方なんだろうなぁ、というご夫婦がいらしたんですよ。
アンコール前でお立ちになられたのは「勝手」と「ワイン」の時だけでした。でも、その瞬間の「おおっ!」って感じはすごく伝わるんです。
僕としては、そんな地方ならではの雰囲気を味わえたのは良かったと思っています。
まぁ、「時過ぎ」でいきなり手拍子(拍手ではありません、手拍子です)を始められた時には焦りましたが。月あかり様、爆笑していらっしゃいました。

②声は抜群!歌詞は・・・笑った

ジュリーのヴォーカルは渋谷・大宮よりも良かったんです。最高でした。特に良かったのは「いい風よ吹け」「届かない花々」「さよならを待たせて」。
「さよならを待たせて」の入魂ヴォーカルは、「みんな座ってるけど、これがシメなんだよ、いい曲なんだよ、聴いて!」という強い意志もあったと思います。ものすごい熱唱でした。

歌詞は・・・。
何と「NAPOLITAIN」で凄まじい即興の作詞が。

・・・(ゴニョゴニョ)に、エコに・・・(ゴニョゴニョ)・・・ボッロ、ボ~ロ~♪

・・・って!
「ボロボロ~!」と叫ぶのは何回か聴いた事がありますが、「ボロボロ~♪」と歌ったのは、初めて聴いた!
(「エコ」のトコだった・・・と思いますが微妙に自信なし)

また、「緑色のkiss kiss kiss」は2番のサビ前がゴッソリ抜けまして、月あかり様が横でハラハラしていらっしゃるのがヒシヒシと伝わりました。
でも、大宮の「緑色~」は、こんなモンじゃなかったですから!

細かいところでは「Pleasure Pleasure」の「ルート」が「ケース」に化けたりしましたが、この辺は上手く切り抜けたんじゃないでしょうか。
総合的に見て、大宮を体験している僕からすると、楽しめる範囲の間違いだったかと思います。

③演奏と音響、そしてMC

鉄人バンドにミスはほとんどありませんでした。
ただ、「さよならを待たせて」で柴山さんの「ぬぉ~」が無かったのは残念。
「睡蓮」のジュリー&柴山さんによる泰輝さん包囲網は完璧。
また、「KI・MA・GU・RE」で下山さんが一旦泰輝さんに絡んでから柴山さん側へ移動したのが新鮮でしたね。

メインのヴォーカルマイクにノイズがありました。バラードでちょっと目立ってましたかねぇ。これは完全に箱の問題でしょう。

で、MC。

「さぁさぁ、どうぞお帰りになって。知らない曲ばっかりしょうもないモン観たわ!って熱いお風呂で汗流して。
ごめんね。ヒット曲連発を期待してきたの?やっぱりそう!いや、ドームは特別なんです。ツアーLIVEはいつもこうなんですよ。ヒット曲は小出しにしていかないと。毎年LIVEを演る!というのが前提ですから(拍手)、ヒット曲全部歌ったら、次の年に歌う歌が無くなってしまいますから!」

とか。で、問題なのが、
お姉さま方の事を、おばさんと呼ぶなど行き過ぎだろう!
というシーンもありまして。

曰く
「だからみなさん、いちいち返事したり、頷いたりしなくてもええんですよ!喋るのは私なんですから!
(MC途中の拍手に)やかましいっちゅうねん!もう、ホントおばさんはタチ悪いわ、頷くは、返事はするは!でもね、私、実はおじさんのファンも多いんですよ。おじさんはええわ、ずっとニコニコしながら(と、ニコニコ顔の真似)聞いてくれて」

こう書くと殺伐としているように思われるかもしれませんが、和やかに感じました、僕は。ただ、隣で月あかり様がハラハラしているのが伝わりましたから、先輩のお姉さま方はヒヤヒヤだったのかもしれません。

で、レコードが売れてない、という話から
「いや、今はCDなんですが。売れてないんですよ。だから今の人気は、歌が好きだ、という方が多いわけではない。LIVEを観たい、という方が増えてるという事じゃないでしょうか(拍手)」

「これでも昔は人気があったんです。でもね、あの頃の歌はヘタよ!もう、ヘタ、ヘタ!でも、今上手いかって言うと、それほどのモンでもない。ゴマカす事を覚えたんです」

これは、フラット音程の事なんですかねぇ。でも、昔がヘタなんて、僕はちっとも思いません!

MCは細かいニュアンスに記憶違いもあるかもしれませんが、大体こんな感じでした。
しかし、ジュリーのMCも長いけど、僕の文章もいい加減長い!
11時半かよ!

とり急ぎアップします。明日以降、また書き足すかも、です。

とにかく!
最後の「TOKIO」だけで脳がバッコンバッコン言ってるんです!

(註: 1度アップしてから読み返すと、相当はしゃいでいてイタイ記事です。申し訳ありません~)

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