~at 大宮ソニックシティ 2004. 11. 6
筆が冷静なうちに、大切なことを先に書いておきます。
この「CROQUEMADAME & HOTCAKES」DVDですが、今日一日で2回観ました。
今まで観たジュリーのDVDの中で、ダントツです。素晴らしいです。
「ストリッパー」や「生きてる実感」など、比類無き入魂ヴォーカルです。
気合ほとばしる演奏、カメラワーク、ライトアップ、どれも最高の出来と言えます。
全人類、必見です。
ですが。
この作品を語り出すと、どうしても話が笑いの方向へ走ってしまう。そうせざるを得ない、という何だかおかしな事態が起こります。
一度観てしまったが最後、誰だって、そうなります。
いてまえ隊の皆様だって、本当はこの素晴らしいド迫力作品を、心底、切実に、強力プッシュしたいはずなのです。
しかし。そういう真面目な方向に話が行きません。
この作品を伝授するにあたり、最大の試練は、正にその点でして。
少しでも筆に理性の残っているうちに、頑張りたいと思います。
伝授!
(註:作品の特性により、かなりのネタバレを含みます、ゴメンナサイ)
さて。
まずは、カッコいい事から先に片付けて参りますか!(うぅ~、誤解を招く伝授だ・・・)
①キーボードの居ないバンド形態、ならではの熱演!
バンドメンバーは、ギターが柴山さんと下山さん、ベース・依知川さん、ドラムスにGRACE姉さん。キーボードの泰輝さんは不参加です。
2000年以降のアルバム楽曲は元々そういう作りですので問題ないのですが、キーボードが居ない、という事で最も影響を受けるのは、やはり往年のヒット曲ですね。ピアノは勿論、ホーンセクションの音色が作れないわけですから。
そういった理由もあってか、「CROQUEMADAME~」ツアーのセットリストでは、昔懐かしい大ヒット曲は最小限の数にまで押さえこまれています。
それでも、演ってます、「ヤマトより愛をこめて」!
第一部のトリです。
ピアノの旋律を、柴山さんがギターのアルペジオで弾く!という。
これは素晴らしい!是非後世に伝えたい名演です。今後のLIVEでは、もう観る事はできないのではないでしょうか。貴重です。
そして。
ジュリーには、鍵盤無しでも何ら問題ない特大ヒット曲が、あるじゃぁないですか!
「ストリッパー」!
懐かしの、弦楽器軍団横並び横揺れの図、再び!
何というカッコ良さ・・・。僭越ながらプレイヤーの立場で言わせて頂きますと、演奏者にとって、こんな気持ちいいステージ配置は無いですよ!
②アルバム「CROQUEMADAME~」は、妥協無き名盤!
ステージ第一部は、アルバム「CROQUEMADAME~」収録曲を中心に、ガツンガツンと全速全身全霊で演奏されます。
アルバム自体が「ちょっとハード過ぎて・・・」と敬遠気味の方がいらっしゃいましたら、まずこちらのDVDを観て、その後にもう1度CDを聴いてみましょう。
どの楽曲も、聴き違えるほど好きになっているはずです。
とにかくジュリーのヴォーカル、バックの演奏の入魂度がハンパではありません。LIVEでのジュリーはどちらかと言えばスロースターターですが、このステージは違います!1曲目「カリスマ」から全開です。
画像は、いてまえ隊の皆様に感謝と敬意を表しまして、こちら。
3曲目「感情ドライブ」。
「気をそらせない♪」と、身悶えながら熱唱の図。
こうして、「一体これで最後まで持つんか?」と思わせるほどのハード路線で、第一部を完走しますと、着替えタイムのバックバンドによる演奏が、何と「クリムゾン・キングの宮殿」ですよ!
バンド総員、呪縛のコ-ラス参加!
これはもう、「このあと、一体どれだけハードなステージが展開されるんだ?」と、観客が頭を抱えんばかりの演出(いや、別の意味で頭抱えることになるんですが)。
そしていよいよ、第二部トップを切るナンバーのイントロが・・・下山さんのギター炸裂、「君のキレイのために」!
ものすごいハードな事になってきた!
すべての観客がそう思い、身体を震わせた瞬間、登場したジュリーは・・・。
③尋常じゃない!トカゲの祭り!
まぁ、見て下さいよ。
多くは語りませんが、正直に言いましょう。
吹きました。
また、この衣裳が相当重いらしく、セットを旋回するジュリー、息も絶え絶えの状況になってます。しまいには一周ごとに、柴山さんのアンプだと思いますが、手をついてひと休みしたりして。
曲は進み、「憎みきれないろくでなし」。
ここでトカゲ祭りは最大の修羅場へと突入いたします。
どういう仕掛けなんでしょうか、衣裳にどんどん空気が注入され、風船のように膨らんでゆきます。
そしてジュリーは曲の途中で右側のボタンを外していきます。
間奏のギターソロで、遂にエリマキと腹部がパンパンにまで膨らんで、無事変身完了~。
変身完了したジュリーと、リードギターの柴山さんが、間奏の終わりの方でどちらからともなく歩み寄って急接近。
ジュリーはタップンタップンになった腹部を、両手で柴山さんに向かってブルンブルン突き出すという信じ難い行為。それでもバシッと最後までソロをキメる柴山さんは、プロ中のプロ!
・・・このシーンは吹くどころではありませんでした。
ジュリーのDVD観て爆笑する日が来るとは、予想だにしていませんでしたよ。
ギターソロが終わり、2番の歌に突入。
「こんなに、真面目に、愛しているのに~♪」
真面目・・・なんでしょうか?
次の「恋は邪魔もの」もこんな調子で、トカゲ祭りは、ここまで。
④トカゲを脱ぎ捨てたら、おいで♪
重たい衣裳を脱ぎ捨て、「ストリッパー」へと雪崩込んだワケですよ。
先程も述べた通り、メチャクチャにカッコ良いのです。ヴォーカルは、今まで観た映像の中では一番だと思いました。
でもね。
どうしても、ドラムセットの手前に脱ぎ捨てられた緑色の物体に、時々目が行ってしまうんだなぁ。
しかし、この「ストッリッパー」以降の流れは、本当にスゴイです。
1回目に観た時は、トカゲを振り払うのに必死でしたが、2回目はもう、ここから先はスタンディングで観てました。
「届かない花々」でのジュリーの熱唱と、下山さんの渋過ぎるアコギストローク。
「君をいま抱かせてくれ」のイントロがガツ~ンと来た時の躍動感。
2回目の鑑賞では、緑色の物体には目が行きませんでした。良かった、良かった。
⑤大ヒット曲じゃないアンコール、で大満足!
アンコールの3曲が、また良かったんですよ~。
「海に還るべき・だろう」のLIVEって初めて観たのですが、いつもこうなんですか?
ジュリーではなく、ギターのお二方がピョコピョコとステージ周回。
依知川さんの「お~いおまえら、何処いくん?」みたいな表情が楽しい。
で、何周かピョコピョコした後、お二人が最終的に何処へ辿り着いたかと言いますと
ドラムセットの上までやってまいりました。
GRACE姉さん、お気持ちは解りますが笑ってる場合じゃないです!
この直後に、裏打ち叩きながらコーラス(神業)、という大任が待ち構えていますから!
で、「生きてる実感」「グランドクロス」。
決して有名な曲ではないんですよね。実際、ドーム以前の瀬戸口なら、お手上げのセットリストなんです。
ただ、ドーム以前の楽曲知識の状態で参戦していたとしても、このステージはとても楽しめたのではないか、と思います。ジュリー堕ちが、4年早まっていたでしょう。
それだけの普遍性を持ったLIVE映像でした。
逆に言うと、常連さんはビックリしたでしょうねぇ。
さぁ、みなさん。
これは、買っときましょう。今すぐに。
買ったら、まずは第一部で圧倒され、第二部のトカゲで笑って、最後にまた圧倒されて。
「生きてる実感」でジュリーと一緒にジャンプ、ジャンプ!
バカですね、人間は♪
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