[伝授・特別編]還暦だぞ!人間60年ジュリー祭り ツアー最終日12.3東京ドーム完全レポ(第1部)
久しぶりの更新ですが、本日は1曲伝授ではありません。2008年12月3日、感動の坩堝と化した東京ドーム、沢田研二還暦ツアー最終日の全80曲完全網羅・詳細レポートでございます。
今回は仲間内だけでなく、実際にドームに足を運んだ方々や、重要な仕事や用事に無念の涙を飲み、今回の参加をあきらめた数多くのジュリーマニアにこのコーナーを捧げます。どうか多くの先輩方が、このブログをヒットできますように(祈)。今日のレポートは、第1部演奏の42曲まで。先輩方、よろしくお願い申し上げます。
(註:12月27日、ジュリー祭りのTV放映を観たところ、MCのタイミング等、記述に微妙な記憶違いがあったようです。どうかご容赦願います。)
さて、牛人会きってのジュリーマニア2名、私こと瀬戸口と、リアル・ヴォーカリストのYOKO君。当日はこの年末のクソ忙しい中、強引に有給をとり、昼12時半飯田橋駅にて待ち合わせ。瀬戸口が東西線、YOKO君が南北線という事で決まった場所。
前日10時間寝て気合充分の瀬戸口は10分前に到着。一方、なかなか寝つけなかったというYOKO君は若干の遅刻、彼にしては珍しいことだ。
万が一テレビやDVDに映った場合の目印を考え(というのは嘘だが)、瀬戸口は真っ赤なバンダナ、YOKO君はグレーの帽子、という、仲間から見たら非常に解り易い格好。
瀬戸口がギャンブラー時代に愛用していた後楽園WINS御用達の喫茶店・リンデンにて軽い食事。当時顔馴染みだったママさんは瀬戸口を覚えていて「最近来ないじゃない!」と一喝。「俺、競馬から足洗ったんだよ」と瀬戸口、「今日はジュリーのライブに来た」と告げると、さすがに地元後楽園では話題になっていたのか、ママさん「あ、行くんだ~」と、艶っぽく見送ってくれました。
喫茶店を出ると、ちょうど職場の同僚が仕事でドームまで来ていて信号待ちの瀬戸口を見かけ、派手にクラクションを鳴らすも、完全エキサイトモードの瀬戸口は全く気づかず。これ、今日になって聞いた話。俺だけ休んでゴメン!
我々の席は2Fの左側、前から2列目。まずは入場して座席の確認。2Fと言えどもさすがにこれだけ前だと視界を遮る物も無く、ステージと会場がよく見渡せる。しかも端席なので通路に飛び出し易い。YOKO君と二人「これはなかなかイイ席なんじゃないか」と喜び合う。YOKO君が大外で、私がその内側。さらにその内側に、3人連れの気品ある大人の女性(あぁ、まどろっこしい。失礼ながら、尊敬の意味をこめて、以後”おばさま”と表記させて頂きます)が既にスタンバイしていた。軽く会釈し、私とYOKOは階段を降り1Fの喫煙所まで向かう。開演まであと40分。
1Fでは女性用トイレに長蛇の列が。3Fくらいまで上がればトイレももう少しは空いているのだが。どう考えても最後尾の方は定刻に間に合いそうもない。この辺なんとかならないか、東京ドーム。男なんてのは割と何とでもなるんだからさ、2フロアに1個ずつでいいよ。女性用を増やした方がいい。
それにしても、というかやはり女性が多い。若い(一応な)男の二人組なんて我々くらいなものだ。だいたい、自分達より年下っぽい方なんてまず見当たらない。事前にYOKO君と打ち合わせていた通りの展開となった。40ちょいの俺等が若手として先頭切って爆発し、おばさま達に火をつけてあげなければならない。
開演時刻の午後3時が迫り、「今からトイレに並んでも間に合いません」とのアナウンスが流れる。順番待ちのおばさま達は一様に不安げな顔になるが、取り乱したりはしない。さすが!ジュリーを選んだ昭和の淑女達。貴女たちの露払い、我々がしっかり務めさせて頂きます!と意を強くし、我々2人は席へ戻る。すでに照明は消えているが、まだ3時前だ、陽の光がドームの天井から透け注ぎ、夜のLIVEしか知らなかった瀬戸口は、何となく違和感を感じた。
「間もなく開演」のアナウンス。瀬戸口とYOKO君はお約束の1曲目予想。瀬戸口は「TOKIO」、YOKO君は「ダーリング」を主張。後で考えると、隣のおばさま、「甘いわねぇ、最初からそんなに飛ばさないのよ、ジュリーは」と胸の内で突っ込みながら聞いていただろう。このおばさまがどれだけ凄いかは、LIVEが進むに連れて次第に明らかになっていく。
で、座席がバルコニーほぼ最前列という事もあって、我々はそれぞれ、「この曲をやったら階下へダイブする」という楽曲(ま、無論冗談だが。本当にやったら、本人は勿論、1Fのおばさま方も天に召される)をもお互い確認。瀬戸口は「ロンリー・ウルフ」、YOKO君は「酒場でDA-BA-DA」を挙げる。裏返せば、もしやってくれたら死んでもイイ!くらいの曲ということだ。ただ、微妙に「もしかしたらやるかもしれない」という気持ちが働き、二人とも全盛期の渋めのシングルを挙げているところがまだまだ青いか。
さぁ、開演です。
第1部スタート!
1曲目「そのキスが欲しい」
バックバンドが一回り即興ソロを回した後、舞台中央にジュリー登場。花道をゆっくりと進み、アリーナ中央へ。白いインディアン衣裳を見て、私とYOKO君は「おぉっあの衣裳は!おまえにチェック・インか?」と盛り上がった、ほぼその瞬間、
「そのキスが欲しい~♪」
と、あの御馴染みのイントロが流れる。吉田建プロデュース時代の屈指の名盤『REALLY LOVE YA!』からのシングルカット曲だ。我々は若干意表を突かれるも、無論二人とも大好きなナンバーである。早くも全開モードでお互いの身体を殴り合う。
ジュリーは予想していたよりもずっとスマートで、声の調子も良さそう。このナンバーは熱唱系のアップテンポ。アリーナは総立ちである。
2曲目「60th. Anniversary Club Soda」
知らない曲が来て呆然とする我々二人。隣のおばさまもまだ静かなまま。最近のアルバムの曲?いや、歌詞を追うに、この日のための即興か?否、持ち歌の歌詞をイジったのか?と囁きあう。調べたら、実は未聴のアルバム「愛まで待てない」収録の「30th. Anniversary Club Soda」の替え歌だったようだ。これから1年かけて勉強します。
(註:12月28日、アルバム『愛まで待てない』購入。「30th. Anniversary~」はとても良い曲であった。なるほど、確かにコンサート導入部にふさわしい内容の楽曲だったのだなぁ。ちゃんと勉強していれば、ジュリーがどんな風に歌詞を変えていたのか楽しめただろうに。「今宵のシンガーは、ロマンスグレーに七歩手前の、泣かせる奴」の部分が、特に。)
3曲目「確信」
『耒タルベキ素敵』から、吉田建作曲の渋めのロック。YOKO君、残念ながらポカンとしている。隣のおばさまもまだ大人しいが、膝でリズムをとり始める。アリーナは手拍子だ。いいなぁ。ジュリー、「今日は80曲歌います!」と宣言。会場は大拍手だ。
4曲目「A.C.B.」
これもアルバム『耒タルベキ素敵』から、オープニング曲、ジュリー自身の軽快な詞による疾走ナンバー。ギターの柴山さん、下山さんのアクションも大きくなる。
5曲目「銀の骨」
また知らない曲。悔しい。調べたらアルバム『sur←』ラスト収録のナンバーであった。勉強します。
(註:アルバム『sur←』、12月16日購入。”Sur”に”←”がくっついて、”ルーシュ”と読ませます。最新作まで継続しているジュリーのセルフプロデュース期の第1弾。いいアルバムです。その後ジュリーの片腕的存在になる白井良明さんが、この頃はまだ客分格(変な言い方ですが)のようです。「時計~夏がいく」という曲が衝撃の名曲でございました。この日のコンサートでは、この「銀の骨」と40曲目「さよならを待たせて」という、叙情系の2曲がピックアップされた事になります。)
6曲目「すべてはこの夜に」
瀬戸口としては、意外な選曲・今夜の1等賞。アルバム『ノンポリシー』の中で「ナンセンス」と並んでとても好きな曲。ウズウズしだしたおばさまの横で、ちゃっかり佐野元春パートでハモる。この曲の後、ジュリーはおもむろにインディアンの被りモノを脱ぎ捨てる。その仕草の意味を知っているのか、会場に異様な期待感が充満した。
7曲目「銀河のロマンス」
隣のおばさまは、ここで突然来た。イントロが流れた一瞬で、ガツン!と彼女の右肘直撃を受ける。瀬戸口は「えっ?」という感じだったが、すぐにタイガーズの曲だと認識する。悔しいが、この年代の楽曲に関しては、タイムリーではないというハンデがあるのか、知っている有名な楽曲と言えども、彼女達の条件反射には勝てない。悔しさはすぐにリスペクトへと変化した。とにかく、細部細部にアクションの決まり事があるのだ。瀬戸口はそれを見よう見まねで右隣のYOKO君に必死の伝授。この方式は、一体化した世代リレー光景として、この後頻繁に出現する事になる。
ジュリーはとても気持ち良さそうに歌う。
8曲目「モナリザの微笑」
タイガース連発。瀬戸口・YOKO両名は死にもの狂いで隣のおばさまについていく。見ると、YOKO君の右斜め前の女性が、先程までの貴婦人然をかなぐり捨てて身体を動かしている。ジュリー、あなたはスゴイよ、やっぱり。
9曲目「青い鳥」
ここへ来てYOKO君が気づく。「タイガーズのシングルを時代順にやってるぞ!」
おばさま、横揺れ全開。
(註:その後調べたら、時代順ではないような・・・)
10曲目「シーサイド・バウンド」
言わずとしれたタイガースの特大ヒット。おばさまの手ほどきで身体が暖まってきて、この曲だ。ここは我々が頑張らねば。思い切りハジけてはいるが、アクション動作が小さく、声が出ていなかったおばさま達に火をつけるのが若手の役目。
右手を突き上げ「ゴー・バウン!」
間奏で瀬戸口を殴りながら「さよならのラストシーンでしょ?」と茶々を入れるYOKO君。俺はそれどこじゃないんだ、おばさまも声出し始めてんだよ!
11曲目「君だけに愛を」
タイガースの名曲がノンストップで続く。これって後追いコーラスでいいんだよな?と、隣をチェックしながら一緒に歌う。ジュリーは花道、ステージを縦横に駆け回る。アリーナ席、失神者が出たとしてもおかしくない流れだ、この辺は。
12曲目「花・太陽・雨」」
YOKO君絶賛の幻のバンド、PYGから。確実に年代順にヒットパレード状態に突入している。という事は次は・・・
(この曲については、09年3月14日付の当ブログ記事にて、先輩方からの逆伝授を乞うております。よろしくお願いいたします~。)
13曲目「君をのせて」
アップテンポではないので、若干おとなしくなる会場。だが、異様な興奮状態は持続している。そして、隣のおばさまは遂にジュリーと一緒に歌い始めた。スラスラと歌詞が出てくる。さすがだ。エンディング間際にYOKO君が、「こりゃ、次はセカンドシングル、来るよ!」・・・彼は瀬戸口の一番好きなアルバムが『JULIEⅡ』である事を知っているのだ。
14曲目「許されない愛」
やはり来た!このシングルの大ヒットにより、ジュリーはレコード会社からの御褒美として、セルフプロデュースアルバム制作を許可された、というのはYOKO君から昔聞いた話。
今回のバックバンドは少人数でしかもベース無し、キーボードがとても忙しい。特にこの曲はオルガン、ホーンセクションどちらも重要なので、ハモンドパートに若干隙間が出来る。「ハモンド弾きてぇ~!」という瀬戸口に、YOKO君は「いいよ、許す、弾いてきな!」
15曲目「あなたへの愛」
これもイントロで大騒ぎだったが、さすがに皆、じっくり聴きたいナンバーなのだろう。歓声は収まり、3万人の横揺れが始まる。
ヴォーカルについてのみ限ると、この日のLIVE、一番感動したのはこの曲だ。ちょっと遅れ気味に歌詞を吐き出し、文字通りの熱唱!この曲をこれだけ魂込めて歌われると、圧倒され涙すら出てくる。実際、泣いてしまった方もいると思うよ。
16曲目「追憶」
イントロで「ニーナだぁ!」と叫び騒ぐ若手二人。隣のおばさまも大興奮だが、胸の中で「お兄ちゃんニーナじゃないのよ、追憶よ」と呟いていたのかどうか。瀬戸口はたまたま前日おさらいしてきた映像の中にこの曲があったため、普段は「俺8枚目ってイマイチ・・・」と言っているとは思えないノリノリ状態となる。
17曲目「コバルトの季節の中で」
イントロのリードギターが流れた瞬間、YOKO君が「ハハッ」と笑う。ふざけているのではない。嬉しいのだ。彼がとにかくこの曲を愛している事は重々承知。実は開演直前、セットリストを色々と予想した中で、「もしコバルトやってくれたら、俺その瞬間満足して帰るよ」とYOKO君は言っていたのだ。勿論隣のおばさまもそれは聞いていただろう。一瞬彼女と目が合い、笑いかけてくれる。YOKO君、「じゃ、帰るわ」と言いつつ実は泣きそうである。
今日のドラムスは女性。カッコ良い。この曲では、リードギター部まではきっちりエイトビートを刻み、キーボードのアルペジオ(CDだとアコギのアルペジオ部)でスッと音を抜く、というとてもセンスの良いアレンジ。彼女の演奏についても、この日のLIVEを語る上で外す事はできないのではなかろうか。
(註:彼女が、今やジュリー楽曲の、特に作詞の面においてメインライターの一人となっているGraceさんだという事を後に知った。ドラマーだったのか!今さら言いますがすさまじい才媛!)
18曲目「巴里にひとり」
フランス語ヴァージョンで。YOKO君は日本語ヴァージョンの方が好きみたいだが、瀬戸口はこっちのが好き。この辺は「おフランスジュリー」CDを所持しているかどうかの違いだぜ!と得意になってはみたものの、考えてみると隣のおばさまはドーナツ盤シングルを持っているのかもしれない・・・あ、シングルは日本語か。
ここまで1曲終わるごとに「ありがと~、サンキュウ~、ありがとな~」と丁寧に手を振ってくれていたジュリーだが、この曲の後は「メルシ~!」で場内爆笑。
YOKO「瀬戸口さんヤバイ、小便したくなってきた」
瀬戸口「漏らせ!」
19曲目「おまえがパラダイス」
3連符のイントロが流れ、YOKO君は股間を押さえながら、「えっ?どれ?」。そう、ジュリーのシングル楽曲は意外と3連符のヒットも多い。一瞬「胸いっぱいの悲しみ・・・」と言いかけた瀬戸口、すぐさま「いや、違う!」
いくら80曲歌うとは言っても、とてもシングル全部を歌いきれないのは解っている。その無念な思いと期待感が入り混じって、先程のバルコニーダイブ曲「ロンリーウルフ」「酒場でDA-BA-DA」といった”やるかどうか微妙な全盛期シングル曲”を挙げた二人だったが、この曲もあった、「おまえがパラダイス」、やってくれました!
この曲は、ヴォーカルが本当にスゴイのだ。当然、LIVEとなればその魅力は倍増。調子に乗った瀬戸口、1番の段階でサビをハモるフライング(本当は2番から)。勿論2番では柴山さんがキッチリとハモってました。隣のおばさまは、拳を握りしめながら、ちゃんと最後の「オ~、イエ~!」連発部まで一緒に歌っていた。スゴイこの人!と、瀬戸口・YOKO両名の彼女を見る目が、だんだん教義を乞う修行僧のように変わってきている。
20曲目「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」
漏らす寸前のYOKO君、イントロを聴いて「ダメだ小便行けねぇ~!」と絶叫する。拳振り上げアクション先導に限り、これは我々男の役目なのだ。
それにしても「ハッ、ハッ、ハッ!」のポーズ、やや右側に体重をかけ、内股気味に振り上げるジュリーは、80年代の頃と全く変わっていない。スーパースター健在である。
21曲目「晴れのちBLUE BOY」
ジャングルビートのイントロが始まると、瀬戸口はYOKO君の横腹をガッシガッシと肘打ち。さぁYOKO、漏らすか?一番トイレに行けない曲と言っても過言ではないだろう。おばさまはこの曲にも正確な歌詞でついてくる。スゴイな~。でもさ、これは横揺れリズムじゃないんだよな~などと生意気を思いつつも、おばさまの左・右のリズムにキッチリと合わせる従順な瀬戸口。最後の「言いたい事はヤシの身の中」連呼、LIVEでは録音ヴァージョンより長めにやる事は色々な映像を観て知っていたので、ジュリーの動きをしっかりと見つつ、しっかりと見極める。会場の皆もそうしていたようだ、エンディングはピッタリ。
ジュリーのMC「大丈夫かぁ~。死んでる人はいませんか~。まだまだ先は長いですよ~」で大拍手。ここまでが第1部のヤマ場のひとつだっただろうか。というより、ヤマ場にしては長過ぎ!どれだけヒット曲持ってるんですか、って話だよね~。
22曲目「Snow Blind」
うわ~聴いた事あるけど歌えるほど覚えてない~。YOKO君、遂にトイレに立つ。と思ったら、隣の3人連れのおばさま達も次々に。う~ん、セットリスト予習済みってこと?瀬戸口は頑なに演奏楽曲情報をシャットアウトしていたのだが・・・。
(註: その後、アルバム『greenboy』購入しました。詳細は31曲目「greenboy」を参照下さいませ。)
23曲目「明星」
知らない曲。今日は調べきれなかった。勉強します。
(註:アルバム『告白~Confession~』に収録されている事はつきとめましたが、1月19日現在、中古最安値で10,000円。う~ん・・・)
(さらに註:貴重盤『告白~Confession~』、4月になってさる筋よりようやく入手できました。良いアルバムでした~。って、いや、再発されたらちゃんと買い直しますから!)
24曲目「風は知らない」
タイガースだったと思うがうろ覚えで恥ずかしい。とてもいい曲でした。勉強します。
(その後、勉強しました。名曲ですわ~)
25曲目「ある青春」
弾き語りスタイルの演奏が続き、そろそろ何か来るか、と思ってはいたが、ここで来た。意外な選曲第2弾、『JULIEⅥ~ある青春』ラス前、森田公一作曲のタイトルチューン。
これはYOKO君が大好きな曲。この曲を聴くとタバコを吸わずにはいられない、と話していた事がある。「ごらんよ僕のこのタバコ~♪」の部分で肘打ちすると、「浸ってんだからさ!」と怒られる。
26曲目「いくつかの場面」
続けざまに泣きのナンバー!これは女性陣には相当キツい。ハンカチ出動である。アルバム『いくつかの場面』のエンディング、河島英五のペンによる大名曲。2曲だけで東京ドームは一転、すすり泣きの坩堝と化す。ジュリー自身も曲が終わってしばらく感涙にむせんでいたが、そこはスーパースターの宿命か。すぐにおどけた調子で「みんな大丈夫?ボロボロ~!」と笑わせる。「こんな平日に、会社休んで(笑)、店を閉めて(笑)、来てくれてありがとう!」と深々と頭を下げるジュリー。そのひと言ひと言に、おどけた感じを持たせ、おばさま達を笑わせ、会場の雰囲気を明るくしていく。決して新聞で書かれているような、ジュリー自身が感傷に浸るシーンではなかったのだ。それは是非伝えておきたい。
27曲目「単純な永遠」
多くのファンが、吉田建プロデュース時代の最高傑作と強く推すアルバム『単純な永遠』のタイトルチューン。ここから再びバンドモード。
28曲目「届かない花々」
知らない曲。調べたら、買おう買おうと思いながら買わずにいたアルバム『CROQUEMADAME & HOTCAKES』収録のナンバーだった。いい曲だった。買います。
(註:1月8日、アルバム『CROQUEMADAME & HOTCAKES』購入。現時点ではまだ2回しか通して聴いていないが、これまたカッコいい名盤。「届かない花々」は、サイケデリック・バラードの風味があり、これは完全に瀬戸口のツボである。他にも1曲目「オーガニック・オーガズム」とか、6曲目「G」とか・・・。おそらく聴き返すたびにどの曲にも新しい発見があるだろう。)
29曲目「つづくシアワセ」
また知らない曲。アルバム『忘却の天才』収録の曲らしい。勉強します。
(註:アルバム『忘却の天才』を12月9日、購入。予想を遥かに上回る傑作でした。この日のライブで演奏されたのは、この「つづくシアワセ」1曲でしたが、ライブ向きのカッコいいロックナンバーが目白押し。タイトルチューン「忘却の天才」などは、今後のライブ、いつ演奏されてもおかしくありません。他にも「こんなイイ曲を今まで知らなかったのか!」と衝撃を受けた曲がたくさんあります。YOKO君にも何曲か聴かせたところ、彼も大興奮していたので、私のみの偏った評価ではないと思います。未聴の方、是非ご購入下さい。)
30曲目「生きてたらシアワセ」
またまた知らない曲。おばさまも同じ状態らしく、動きが止まっている。今日は収録アルバムまで調べきれなかった。勉強します。
(註:CDはまだ購入していませんが、後日この楽曲はおさらいしました。「1年前のアルバムタイトルも知らねぇのか!」と責められても仕方ありません。情けない。隣のおばさまは多分、知ってらっしゃった筈です。失言申し訳ありません。近日、2007年度のDVD版が発売されるようなので、そちらを購入の予定です。YOKO君に「俺が買う!」と約束しちゃいました。)
31曲目「greenboy」
聴いた事はあり、タイトルは解ったがアルバム『greenboy』音源を所持しておらず、歌えない。己の不勉強を悔やみ始める。勉強します。
(註:12月16日、アルバム購入。パワーポップ系のアレンジがイケイケな作品でした。波長の合わない曲もありましたが、全体的に元気の良い好盤です。タイトルチューンのこの曲は、嬰ホ長調ドミナントのBメジャーを基調にAメロが展開、サビできれいなト長調に移行しますが、転調を全く感じさせないあたりが素晴らしい名曲です。)
(さらに註:1月11日、「奇跡元年」に参戦した瀬戸口は、そのステージで演奏された「MENOPAUSE」のあまりのカッコ良さにビビり、その後アルバム『greenboy』を聴きまくった結果、「波長の合わない曲」など皆無となった。あとは、「Snow Blind」に一瞬だけ出てくる「マジ、アイラブユ~♪」という歌詞に引っかかって笑ってしまったり首を捻ったりする行為を乗り越えるのみである。この先100回聴けば乗り越えられるだろう。これもまた、愛である。)
32曲目「俺たち最高」
アルバムは持っていないがタイトルチューンは予習済み。手拍子参加にこぎつける。YOKO君、おばさま、続けざまに呆然としている。
(註:2月4日、アルバム『俺たち最高』購入。「ROCK'N' ROLL MARCH」の時もそうだったけど、ベースレスに慣れるのにもう少し時間がかかりそう。現時点で一番気に入ってる曲は「遠い夏」。この手の歌詞にはヤラレちゃうんです。タイトルチューン「俺たち最高」は、DVD「ワイルドボアの平和」と合わせ、完璧に楽曲把握しました。次にライブで演った時には、キッチリ指ポーズまでジュリーと一緒に決めますよ~。)
33曲目「睡蓮」
知らない曲。収録アルバムも今日のところは解らず、悔しい。いい曲だった。勉強します。
(註:1月6日、アルバム『明日は晴れる』購入。やはりカッコ良い曲だった。こりゃライブ向きだわ。すでに知ってた人、当日は盛り上がっただろうなぁ。また、アルバムとしてもこれはなかなか良い作品だった。特に「違いのわかる男」がスゴい。シビレた~。)
曲後、ジュリーは「次はノリノリで行くぞ~!」と一喝。さぁ、何が来る?
34曲目「ポラロイドGIRL」
これは決して大ヒットではないけれど、メチャクチャにカッコいい曲。実はレコーディング音源・アルバム『彼は眠れない』は持っておらず、LIVE映像やPVで何度も見ている。YOKO君が「武道館でもやってるよね~」と言っていたように、皆この曲の盛り上げどころは知っている。会場も俄かに活気を帯びてきた。今日アルバムの作曲クレジットを見て、次に購入するのはこれ、と心に決める。
(註:12月24日現在、ネットでの最安値が中古15,000円。さすがに躊躇しておる次第です。)
(さらに註:1月21日、アルバム『彼は眠れない』遂に購入!それまで10,000円近辺で推移していたAMAZONの中古盤でしたが、突如5,000円の最安値が出現。普通に考えればまだまだ高いんでしょうが、今の瀬戸口にとってこれは激安価格、迷わずの購入。ムラサキ堂さま、ありがとうございました。いや~良いアルバムでした。「ポラロイドGIRL」は、PVで今まで知っていたシングルとはヴァージョン違いなんですね。これが1曲目で、以下タイトルチューン「彼は眠れない」→センス良く最高に渋い「噂のモニター」→忌野清志郎とのものすごいかけ合いヴォーカルで押しまくる「KI・MA・GU・RE」→・・・・・・息つく暇無し、名盤!)
35曲目「a.b.c.・・・I love you」
アルバム『単純な永遠』トップを飾っていた、16ビートの重厚なナンバーのお手本曲。会場の手拍子が一体となる。CDを所持していないYOKO君、ノリノリで歌う瀬戸口を羨ましげに見つめる。
36曲目「サーモスタットな夏」
同タイトルのアルバム、これも実はずっと買いそびれていた作品なのだが、タイトルチューンのこの曲は予習済み。
(註:12月14日、アルバム買いました。詳細は39曲目、或いは当ブログ15日付の記事を御覧下さいませ)
(さらに註:このタイトルチューン、アルバム購入当初はそれほど強く惹かれなかったのですが、何度も聴いていくうち、完全にツボに入りました。もう後追いコーラスも完璧にこなせます。この状態のまま、12月3日に戻りたい・・・)
(さらにさらに註:12月21日、DVD版『サーモスタットな夏』購入。このタイトルチューンは2回演奏されるのですが、特に2回目がスゴかった。必見です。しかし私、今季のボーナスすべてジュリーにつぎこむ気なんでしょうか・・・)
エンディングと同時に、2ビートパンクなドラムが噛み込み・・・
37曲目「彼女はデリケート」
アルバム『G.S. I Love You』から。この曲もLIVEでは定番と言って良い。イントロでギターの柴山さんが豪快に足踏み、そしてジャンプ。血が騒ぐんだろうねぇ。エキゾチックスの夜明けのような曲だもの。ここでまた隣のおばさまに御教授された。ちゃんと、LIVE用のアクションが存在するのだ。「シーズ・ソー・デリケート♪」の部分では拳をグルグルと腰の辺りで回し、コーラスパート「デリケイ、デリケイ♪」を歌う時、その拳を頭上で振り回す。いや、恐れ入りました。必死でマネしてYOKO君にも伝授。
ところで、これも今日知ったのだが、職場の同僚の女の子が合唱の仕事もやっていて、実は東京ドームの「1000人コーラス隊」に参加していたのだ。タイムリーで覚えている一番古い曲は「TOKIO」と言う彼女だが、ジュリーのカッコ良さは子供心に訴えられていたようで(実に正しい少女である)、有給をとって今回参加したらしい。偶然だねぇと今日話していたのだが、彼女から色々話を聞くと、コーラス隊は最初普通に客席にスタンバイ。で、37曲目に外野席に移動、という指示が出ていたのだそうだ。37曲目と言えばこの「彼女はデリケート」である。ニクい段取りだ。拳振り回して「デリケイ、デリケイ!」なんてやってたら、大半の客は、民族大移動にも気づかないだろうからねぇ。
38曲目「君のキレイのために」
知らない曲だがもう強引に盛り上がる。後へは引けない。勉強します。
(註:後日談。BS-hi放映で一際光っていた選曲。YOKO君と電話でひとしきり盛り上がったのだが、ふと、彼は言った。「そういや瀬戸口さん、知らない曲とか書いてたけど、これって『耒タルベキ素敵』に入ってるよね?」・・・・・・・・・・エ~ッ!なんという事だ、全く覚えていない。こんなカッコイイ曲なのに!・・・実は俺、”來タルベキ素敵”購入は3年前(その頃はまだ定価で普通に売ってたなぁ。今や中古で1万5千円だよ)で、ちょうどポリドール時代をすべて買い揃えた直後。いきなり時代が飛んだせいか少し違和感があり、3回くらいしか聴いていなかったのだ。無論、ドーム後、聴き直そうとした。が、部屋が汚すぎて(YOKO君は俺の部屋に来るとクシャミが止まらなくなる)モノを発見できず。未だに聴き返せないでいるのだ。絶対何処かにあるはずなのだが・・・。なんか、あのジャケって保護色っぽいもんな・・・)
39曲目「マンジャーレ・カンターレ・アモーレ! 」
アルバム『サーモスタットな夏』収録という事は知っていた。まぁ歌詞を追ってようやく気づいたのだが。全く知らない曲なのだがここまで来れば盛り上がるしかない。「サーモスタット~」は、DVDの方を買ってみようか、と考える。
(註: 12月14日、アルバム『サーモスタットな夏』、迷った末CDの方を購入。素晴らしい名盤である事に驚愕。90年代以降のアルバム購入を見送っていた自分が情けない。「マンジャーレ~」はアルバムラスト収録にふさわしい極上のハッピーソング。速攻でコード譜起こして弾き語りまくりました。アリーナが盛り上がってたワケだ。あぁ、12月3日に戻りたい・・・。)
(さらに註:『サーモスタットな夏』DVDは必見。この曲「マンジャーレ~」での柴山さんは本当にスゴい。ニッコニコしながら、ピョンピョンしながら、楽々とリードギター弾いてます。)
40曲目「さよならを待たせて」
また知らない曲。調べたらアルバム『sur←』収録のナンバー。この『sur←』というアルバムからは、結構LIVEで採り上げられる曲が多いようだ。勉強します。
(註:その後、勉強しました。ヴォーカル、凄いです。アルバム『sur←』については、5曲目「銀の骨」の項、または12月24日付の当ブログ記事を参照下さいませ。)
41曲目「世紀の片恋」
うわ~また知らない曲。不勉強な自分を呪いつつ、ヤケクソのように盛り上がる。勉強します勉強しますって!
(註:なんという事でしょうか、この曲も「君のキレイのために」同様、『耒タルベキ素敵』収録曲ではないですか!『耒タルベキ素敵』CD、未だに発見できません。いい加減、部屋を掃除しろ!という八百万の神様の声なのでしょうか・・・)
(後註:大掃除の末、発見されました~)
42曲目「ラブ・ラブ・ラブ」
イントロの瞬間、YOKO君は瀬戸口の頭を引き寄せ、「来たね!」と言わんばかりに「L」の指文字を作って見せる。隣のおばさまがそれに気づき、YOKO君に向かって「うんうん」とうなずく。どう考えてもこの曲が第1部の大トリである。心してかからねば。
サビに突入、LOVEポーズで会場が揺れだしたその瞬間、今まで漆黒の闇だったステージ両サイドの外野席にパ~ン!とライトが当たる。とにかく驚いた。一見では数えられない程の人数の女性コーラス隊が数珠つながり、ドームのレフト、ライトに人間ステレオ状態で出現!こういうのを鈴なり、って言うのだろうか。とにかく圧巻である。我慢して京セラドームの情報をシャットアウトしていて良かった。この演出はシビれた。冒頭でジュリーが「今日はゲストいないんだ~」なんて言ってたし、全くの予想外。すさまじいサビの大合唱である。「彼女はデリケート」の項で触れた、コーラス隊参加の彼女の話によると、集音マイクは一応あったみたいだが、あまり拾ってないみたいで不安だった、との事だが、我々の耳には肉声の圧力が、ビンビンに伝わってきていた。([註・その後の調査にて] コーラス隊には若干名ではあったがタキシードでキメた男性もいて、形態としては混声4部だったとのこと。「ラブ・ラブ・ラブ」はコーラス隊参加の4曲の中で唯一リハが無く、本当にぶっつけ本番だったようです)
リハの時ジュリー自身が「この曲はぶっつけ本番の気持ちで」って指示してくれたんだって。て言うか名前出すけどね鈴木さん、俺はあなたが死ぬほど羨ましい。でも、一応3万人の観客の代表として、御礼を言わせてください。素晴らしかった、ありがとう。皆、そう思ってる筈だから。
まぁね、まさか翌日そんな話を聞く事になろうとは全く知らず、おばさま、瀬戸口、YOKO君も数珠のようになって、ひたすらに揺れながら、LOVEポーズで歌っておりましたです。
曲が終わると、ジュリーやバンドメンバーがラケットを持って花道にせり出してきて、テニスボールを次々にアリーナに投げ込む。2Fでは「いいなぁ~」の声。それがこれにて第1部終了、の合図だったようだ。
ステージ中央に戻ったジュリー。「休憩で~す!みんな帰らないでね~!」と叫んで、暗転。我々は腹ごしらえのため、売店に向かったのでありました。
以下、第2部近日更新!
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コメント
小田和正は2日とも50000人の満員御礼。
二階席の一番上までビッチリの観客でした。
上には上がいるもんです。
投稿: pon | 2008年12月 5日 (金) 08時14分
初めまして。
明日の「きめてやる今夜」の
情報を探している中、偶然に
このブログに辿り着きました。
素晴らしいレポートに感動する
と共にあの日が甦ってきました。
今後も伝授を授かりにたまに
お邪魔したいと思います。
投稿: 銀玉 | 2009年2月24日 (火) 17時28分
銀玉様。はじめまして!
コメントどうもありがとうございます~。
ブログ拝見させて頂きました。
うわ、詩人!
カッコいいです、言葉が。僕みたいに回りくどくなくて。
敢えて、少ない言葉で、と意識して書いていらっしゃる記事もありますよね。
ジュリーのドーム直後の記事とか、たったの一言なのに、銀玉様の味わった感動が、ストレートにガツンと伝わってきました。
こちらこそ、今後ともよろしくお願い申しあげます~。
投稿: 瀬戸口雅資 | 2009年2月24日 (火) 22時25分
瀬戸口雅資さん
いえいえ、お恥ずかしいです。。。ほんとに。。殆ど勢いで書いているので、、後から訂正したりとちまちましてます。
昨日はまさかこの曲をやるなんて!?と言うサプライズも含め、胸が締め付けられるような夜でした。
こちらこそ、宜しくお願いします!
投稿: 銀玉 | 2009年2月26日 (木) 12時28分
銀玉様。
行かれたのですね、渋谷!
うらやましいです~。僕はずっと一人で残業してました。
結構仕事の集中力はある方なんですけど、昨夜は「あ~あ今ごろ…」と、ボ~ッとしたりとか。
>まさかこの曲をやるなんて!
メチャクチャ気になります~。
僕は、神戸が終わってからセットリストを調べようと思っていたのですが…。
気になる。
「まさかこの曲」って、まさかあの曲?
と、妄想しながら明日まで過ごしたいと思います。
また遊びにいらしてくださいね~。
投稿: 瀬戸口雅資 | 2009年2月26日 (木) 23時32分